JP6173248B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
また、温度検知手段のばらつきを是正する手段として可変抵抗器を用いた調整手段などが存在するが、部品とそれを調整する作業が必要となるため、コストと手間がかかるという課題があった。
図1は、本発明の実施の形態に係る加熱調理器1を示す斜視図である。
この図1に基づいて、本実施の形態に係る加熱調理器1について説明する。
図1に示すように、加熱調理器1は、上面が開口した箱状の調理器本体2と、調理器本体2の上面に載置された天板3とを備えている。
加熱部7は、インバータ回路14(後述する図3に図示)から出力される高周波の交流電圧によって、加熱部7の誘導加熱コイルに流れる電流により発生する高周波磁界により、加熱部7の上方に載置される被加熱物を誘導加熱するものである。そして、操作部4が操作されることにより、加熱部7の火力が調整される。
また、調理器本体2には、たとえばグリル部8も設けられている。
次に、加熱調理器1の温度検知回路10について説明する。
図2に示すように、温度検知回路10は、温度検知素子11、電圧増幅回路12、演算素子13を備えている。
次に、温度制御部21について詳細に説明する。
図3に示すように、温度制御部21は、検知温度補正手段22を備えている。また、加熱調理器1には記憶部26が設けられており、この記憶部26には標準検知温度が記憶されている。標準検知温度とは、基準となる特性を備える校正用調理器本体(図示せず)の検知手段によって求められるものである。また、校正用調理器本体とは、それを構成する電気部品の電気定数(抵抗値、キャパシタンス値など)や寸法、取り付け位置などがノミナル値を有するものである。
ここで、補正後の検知温度Tcは次式から求められる。
次に、検知温度の補正について詳細に説明する。
本実施の形態に係る加熱調理器1は「温度補正モード」を備え、たとえば操作部4より「温度補正モード」を選択し、「温度補正モード」が開始されたら温度検知工程を実施する(S1)。温度検知工程は、基準となる負荷に所定火力を所定時間印加して行われるが、その際の負荷、所定火力、および所定時間は、標準検知温度を求めたときと同様の条件とする。
なお、S2において温度検知手段16によって検知された負荷の検知温度が所定の範囲外だった場合は、音声などのエラー報知手段でエラー報知を行うようにしてもよい。
被加熱物は、その種類(鍋やフライパンなど)、材質(鉄やアルミなど)、寸法、厚さなどによって、検知温度と調理対象物との温度差や、温度検知素子11近傍の温度が異なる。そこで、被加熱物の種類などの条件毎に検知温度補正係数αを複数有し、検知温度補正係数αを使い分けることによって、さらに検知温度を適切な値に補正することができる。
ここで、操作部4は本発明の「設定手段」に相当する。
温度検知手段16の検知温度は被加熱物の温度と比例関係にあるが、被加熱物の材質によって検知温度と被加熱物の温度に誤差が発生してしまう。図5では被加熱物の温度が100℃の例を示しているが、温度検知手段16の検知温度は被加熱物の材質が鉄、ステンレス、アルミの場合で、被加熱物の実際の温度は90℃、100℃、110℃となっている。この誤差は、被加熱物の材質によって放射率が異なるために発生してしまう。
そこで、上記の例では基準であるステンレスの検知温度補正係数αをβとしたとき、鉄の検知温度補正係数αを1.1β、アルミの検知温度補正係数αを0.9βとし、温度検知手段16により検知された検知温度に適用することによって、検知温度を適切な値に補正することができる。
また、被加熱物の種類などの条件毎に検知温度補正係数αを複数有し、検知温度補正係数αを使い分けることによって、さらに検知温度を適切な値に補正することができる。
Claims (10)
- 調理器本体と、
前記調理器本体に設けられ、被加熱物を加熱する加熱部と、
前記被加熱物の温度を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段が検知した温度を補正する検知温度補正手段と、
基準となる特性を備える校正用調理器本体により求められた標準検知温度が記憶される記憶部と、を備え、
前記検知温度補正手段は、
少なくとも負荷、火力、および時間について前記標準検知温度を求めたときと同一の条件で前記負荷を前記加熱部により加熱した際に前記温度検知手段によって検知された前記負荷の検知温度と、前記標準検知温度とを比較し、その結果に応じて求められた検知温度補正係数を用いて補正するものであり、
前記検知温度補正係数を被加熱物の条件毎に有し、
被加熱物の条件毎の相関関係を備え、
一つの被加熱物を加熱する火力を段階的に変化させることで、
その他の被加熱物の前記検知温度補正係数が求められる
ことを特徴とする加熱調理器。 - 前記検知温度補正係数は、
前記温度検知手段によって検知された前記負荷の検知温度の変化量と、前記標準検知温度の変化量とを比較し、その結果に応じて求められる
ことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。 - 前記検知温度補正係数は、前記標準検知温度またはその変化量を、前記検知温度またはその変化量で割ることにより求められる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の加熱調理器。 - 前記記憶部に記憶される温度補正テーブルを備え、
前記検知温度補正係数は、前記標準検知温度またはその変化量、および前記検知温度またはその変化量に応じて前記温度補正テーブルを参照することにより求められる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の加熱調理器。 - 条件の異なる複数の被加熱物のうち、どの条件の被加熱物の前記検知温度補正係数を求めるのかを設定する設定手段を備えた
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の加熱調理器。 - 被加熱物の条件毎の相関関係を備え、
一つの被加熱物の前記検知温度補正係数と前記相関関係とから、
その他の被加熱物の前記検知温度補正係数が求められる
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の加熱調理器。 - 被加熱物の条件毎の相関関係を備え、
一つの被加熱物を加熱する火力を段階的に変化させることで、
その他の被加熱物の前記検知温度補正係数が求められる
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の加熱調理器。 - 報知手段を備え、
前記検知温度補正係数を求める処理を行った結果または前記検知温度補正係数の内容を前記報知手段により報知する
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の加熱調理器。 - エラー報知手段を備え、
前記検知温度が予め設定された範囲外であれば前記エラー報知手段によりエラーを報知する
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の加熱調理器。 - 前記検知温度補正係数を用いて補正された値に応じて前記加熱部が制御される
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の加熱調理器。
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