JP6171967B2 - エレベータのかご - Google Patents
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Description
図において、51はかご、52はかご51の天井、53は天井52に設けられた照明装置である。54は天井52に設けられた吸気口、55は同じく排気口であり、吸気口54はかご51の内壁と照明装置53との間に形成された吸気ダクト56を通してかご51に連通し、排気口55はかご51の内壁と照明装置53との間に形成された排気ダクト57を通してかご51に連通し、吸気ダクト56と排気ダクト57は仕切られている。
通気ケース60は、内面に消音材64が貼られており、吸気室61を外気に連通するラビリンス状の消音細隙部65が設けられるとともに、排気室62を外気に連通するラビリンス状の消音細隙部66が設けられている。
図13に示すように、シャッター63が開放状態にあるとき、送風機70の運転により、かご51内の空気(矢印)は、排気ダクト57 → 排気口55 → 排気室62 → シャッター63の開口部 → 吸気室61 を通って送風機70の吸込口71に流入する。
更に、送風機70の吐出口72から吐出される空気は、吸気口54及び吸気ダクト56を通ってかご51内に送り込まれる循環送風を行う。
この送風では、消音細隙部65,66を通して行う換気通風はほとんどない。
前記と同様に、かご51内の空気(矢印)は、排気ダクト57 → 排気口55 → 排気室62 → シャッター63の開口部 → 吸気室61 を通って送風機70の吸込口71に流入するが、シャッター63の開放量が少ないため、空気の一部は、排気室62から消音細隙部66を通って外部に排気される。
更に、消音細隙部65から吸気室61に外気が流入し、前記のシャッター63の開口部からの空気と混合されて、吸込口71に流入し、吐出口72から吸気口54及び吸気ダクト56を通ってかご51内に送り込まれる。これにより、一部の空気が換気送風される。
更に、かご内への空気の吸気ダクトはかご内周の一部に開口しているのみであるため、送風が一部の乗客にしか行かないという問題がある。また、潤沢な風量を得るためには、送風機70の直径を大きくする必要があるが、構造上、送風機70の直径を大きくすることができないという問題もある。
本発明は、上記の課題を解決することを目的とするものである。
更に、本発明は、前記連通口には防音カバーが設けられていることを特徴とするものである。
更にまた、本発明は、前記かごのかご内温度を検出する装置を備え、前記かご内温度が、予め設定された最適温度よりも高いときは、空調装置の風量を上げ、前記かご内温度が、予め設定された最適温度よりも低いときは、空調装置の風量を下げることを特徴とするものである。
更に本発明は、前記かごのかご内温度と、かご外温度を検出する装置を備え、前記かご内温度が、予め設定された最適温度及びかご外温度よりも高いときには、かご内とかご外の空気の換気比率を上げ、前記かご内温度が、予め設定された最適温度よりも高く、かつかご外温度よりも低いときには、かご内とかご外の空気の換気比率を下げることを特徴とするものである。
更に本発明は、前記かごのかご内温度と、かご外温度と、かご内湿度を検出する装置を備え、前記かご内温度とかご内湿度によって、前記空調装置の風量と換気比率が決められたテーブルを、前記かご内温度とかご外温度の大小によって複数有しており、前記かご内温度とかご内湿度により前記各テーブルを参照して、風量と換気比率を決定することを特徴とするものである。
更に本発明は、前記かごは、エアコンと、前記送風口を開閉可能な遮蔽板と、前記吸入口を開閉可能な遮蔽板とを有し、前記連通口の一部は前記エアコンに連結されていることを特徴とするものである。
図において、1はかご2の天井、3はかご2の側壁である。10は円盤状をなし、周囲が環状にかご2内に突出した躯体9を有する空調装置で、中央にはモータ11及びこのモータの回転軸12を備えている。この回転軸12には躯体9内を回転する複数のファン13が設けられており、これらのファン13の端部14は下方に拡張された形状になっている。躯体9の中央のかご2内側には照明装置4が設置されている。
20はファン13の端部14に対向する外周側21に空けられた空気の送風口であり、フィルタ22及びルーバー23を備えている。尚、図1ではフィルタ22,ルーバー23及び照明装置4は図示省略している。30は天井1のファン13の端部14に対向する部分に空けられた連通口、31は天井1の中心側(モータ11側)と外周側とを連結する連結金具である。
尚、遮蔽板18は固定板16と重なる位置から吸入口17を閉じる位置までスライド可能であるが、この遮蔽板18のスライド動作は、モータなどを使用して制御動作させてもよく、またかご2内から手動で動作させることもできる。
また、外部の騒音のかご2内への侵入を防止するために、図5に示すように、連通口30に防音カバー32を設けても良い。更に連通口30と防音カバー32の間を消音細隙部としてもよい。また、吸入口17側にもフィルタ33を設置することもできるし、更にかご2内からファン13の端部14に乗客などが触れないように、吸入口17に金網などを設けてもよい。尚、固定板16、吸入口17,遮蔽板18,送風口20,通風口30の数や大きさは任意に決めればよい。
図において、40はエアコンであり、ひとつの連通口30 aから空気をエアコン40に吸入し、エアコン40からの冷気(又は暖気)を他の連通口30bからかご2内へ送る構成である。
また連通口30b側は、図4(b)に示すように、遮蔽板18によって吸入口17を閉じた構成になっている。このため矢印bで示すようにエアコン40からの冷気(又は暖気)は、連通口30(30b)から送風口20を通ってかご2内へ送られる。
この構成により、エアコン室内機のファンを削減できるため、コストダウンになるとともに、かご上の省スペース化を図ることができる。
またエアコン40に連結されない連通口30には開閉自在の遮蔽板を設け、エアコン40を使用せずに換気するときには、遮蔽板を開くようにする。また前記の実施の形態と同様に、図5に示すようにエアコン40に連結されない連通口30に防音カバー32を設けたり、吸入口17にフィルタ33を設けても良い。
図8は本発明の実施の形態の一例を示すフローチャートである。ここでは、空調装置10はインバータ制御され、ファン13の回転数は可変としている。また、遮蔽板18はモータ駆動によって制御されている。
ステップS4では、空調装置10を制御して、風量はかご内温度と最適温度の差に比例した量にし、換気比率は昇降路内温度とかご内温度の差に比例した量にする。これにより、気温に応じた風量・換気比率となる。
このステップS5では、空調装置10を制御して、風量はかご内温度と最適温度の差に比例した量にし、換気比率は最小にする。これによりかご内の温度が高い場合に、昇降路内の暖気がかご内に入ってくる量を抑えている。
まずステップS10で、予め決められた最適温度とかご内温度の大小を比較する。かご内温度が最適温度以下の場合にはステップS11を実行する。このステップS11では、かご内温度と昇降路内(かご外)温度の大小を比較する。かご内温度が昇降路内温度以上と判断した場合には、ステップS12を実行する。
尚、図4(a)に示すように、連通口30は常時開放されているため、換気比率を最小にしても、昇降路内の外気が一定量は入ってくるが、連通口30に遮蔽板を設けるならば、換気比率をゼロにすることも可能である。
ステップS13では、空調装置10の風量は最小、換気比率は最大としている。これにより、かご内の温度が低い場合に、昇降路内の暖気がかご内に入ってくる割合を最大にするとともに、かご内乗客に当たる風は最小に抑えている。
ステップS15では、空調装置10の風量及び換気比率とも最大としている。これにより、かご内の温度が高い場合に、昇降路内の冷気がかご内に入ってくる量を最大にするとともに、かご内乗客に当たる風も最大にしている。
ステップS16では、空調装置10の風量を最大、換気比率を最小としている。これにより、かご内の温度が高い場合に、昇降路内の暖気がかご内に入ってくる量を最小にするとともに、かご内乗客に当たる風は最大にしている。
また、ステップS12のところで説明したように、ステップS16においても、換気比率をゼロにすることもできる。更に、図8の実施の形態におけるステップS5においても、換気比率をゼロにしても良い。
次に、ステップS23で、かご内温度が昇降路内温度より低いと判断した場合には、ステップS25を実行する。
ステップS25では、空調装置10の風量は最小、換気比率は最大としている。これにより、かご内の温度が低い場合に、昇降路内の暖気がかご内に入ってくる割合を最大にするとともに、かご内乗客に当たる風は最小に抑えている。
ステップS28では、空調装置10の風量及び換気比率とも最大としている。これにより、かご内の温度が高い場合に、昇降路内の冷気がかご内に入ってくる量を最大にするとともに、かご内乗客に当たる風も最大にしている。
ステップS29では、空調装置10の風量を最大、換気比率を最小としている。これにより、かご内の温度が高い場合に、昇降路内の暖気がかご内に入ってくる量を最小にするとともに、かご内乗客に当たる風は最大にしている。
また、図9や図10の実施の形態において、空調装置10のファン13の回転数は可変とし、かご内温度と最適温度の差や、かご内温度とかご外温度との差に応じて、風量や換気比率を制御してもよい。
図11(a)は、かご内温度と昇降路内温度に差がない場合のテーブル、図11(b)はかご内より昇降路内のほうが温度が3度高い場合のテーブル、図11(c)はかご内のほうが昇降路内よりも温度が3度高い場合のテーブルである。この実施の形態では温度差がない場合(図11(a))と昇降路内が3度高い場合(図11(b))は同一になっている。
図11のテーブルは一例であり、現場の状況や客先の要望などによって変更される。
更に、かご内の乗客数を検出する装置を設け、かご内乗客の多いときに風量を上げることもできる。
また臭気センサや煙センサ等も同様に、各センサに優先順位をつけておき、優先順位の高いセンサの動作を優先することができる。
2 かご
3 側壁
4 照明装置
9 躯体
10 空調装置
11 モータ
13 ファン
14 ファンの端部
15 内周側
17 吸入口
18,41 遮蔽板
20 送風口
21 外周側
22,33 フィルタ
30,30a,30b 連通口
32 防音カバー
40 エアコン
Claims (10)
- かごの天井に空調装置を設けたものにおいて、
この空調装置は、円盤状部と環状部とを有する躯体と、この躯体内を回動するファンと、
前記躯体の環状部の内周側に設けられた吸入口と、
前記吸入口を開閉可能な遮蔽板と、
前記躯体の環状部の外周側に設けられた送風口と
前記躯体の環状部のかごの天井側に設けられ、かご外と連通する連通口とを備えていることを特徴とするエレベータのかご。 - 前記空調装置は、前記吸入口から空気を吸入し、前記送風口から空気をかご内へ送風し、前記連通口から空気を吸入及び排出が可能な構成であることを特徴とする請求項1に記載のエレベータのかご。
- 前記連通口には防音カバーが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエレベータのかご。
- 前記かごのかご内温度を検出する装置を備え、
前記かご内温度が、予め設定された最適温度よりも高いときは、空調装置の風量を上げ、
前記かご内温度が、予め設定された最適温度よりも低いときは、空調装置の風量を下げることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のエレベータのかご。 - 前記かごのかご内温度と、かご外温度を検出する装置を備え、
前記かご内温度が、予め設定された最適温度及びかご外温度よりも低いときには、かご内とかご外の空気の換気比率を上げ、
前記かご内温度が、予め設定された最適温度よりも低く、かつかご外温度よりも高いときには、かご内とかご外の空気の換気比率を下げることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のエレベータのかご。 - 前記かごのかご内温度と、かご外温度を検出する装置を備え、
前記かご内温度が、予め設定された最適温度及びかご外温度よりも高いときには、かご内とかご外の空気の換気比率を上げ、
前記かご内温度が、予め設定された最適温度よりも高く、かつかご外温度よりも低いときには、かご内とかご外の空気の換気比率を下げることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のエレベータのかご。 - 前記最適温度は一定の温度幅を有していることを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載のエレベータのかご。
- 前記かごのかご内温度と、かご外温度と、かご内湿度を検出する装置を備え、
前記かご内温度とかご内湿度によって、前記空調装置の風量と換気比率が決められたテーブルを、前記かご内温度とかご外温度の大小によって複数有しており、
前記かご内温度とかご内湿度により前記各テーブルを参照して、風量と換気比率を決定することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のエレベータのかご。 - 前記かごには臭気センサ又は/及びほこりセンサを備えており、これらのセンサの検出結果に基づいてかご内とかご外の空気の換気比率を変更することを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のエレベータのかご。
- 前記かごは、エアコンと、前記送風口を開閉可能な遮蔽板と、前記吸入口を開閉可能な遮蔽板とを有し、
前記連通口の一部は前記エアコンに連結されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のエレベータのかご。
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