実施形態1.
以下、本発明の第1の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明による設計支援装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
設計支援装置は、電源系統図および電源シーケンスの設計支援を行う。
設計支援装置は、部品シンボル形状ライブラリ記憶部10と、電源系統図データ・ライブラリ記憶部11と、設計支援プログラム記憶部20と、データ入力部30と、作成部40と、出力部50と、アラーム通知部60とを含む。
部品シンボル形状ライブラリ記憶部10、電源系統図データ・ライブラリ記憶部11および設計支援プログラム記憶部20は、メモリやHDD等の記憶装置である。
部品シンボル形状ライブラリ記憶部10は、部品シンボル形状ライブラリを格納する。部品シンボル形状ライブラリには、電源系統図を構成する複数の部品(デバイス)を表す図(以下「部品シンボル」と称する。)が登録され、格納されている。なお、部品シンボルは、デバイスシンボルの一例である。
電源系統図データ・ライブラリ記憶部11は、電源系統図データ・ライブラリを格納する。電源系統図データ・ライブラリには、電源系統図データが登録され、格納されている。電源系統図データは、設計支援装置で作成された電源系統図を含むデータである。以下、電源系統図データを単に電源系統図と表現する。
設計支援プログラム記憶部20は、設計支援プログラムを格納する。設計支援プログラムは、設計者による電源系統図、電源シーケンスの設計を支援するプログラムである。作成部40は、設計支援プログラムを読み込み、電源系統図作成部41および電源シーケンス作成部42の動作を制御し、電源系統図および電源シーケンスの設計支援の処理を実行する。
なお、部品シンボル形状ライブラリ記憶部10、電源系統図データ・ライブラリ記憶部11および設計支援プログラム記憶部20は、1つの記憶装置で実現されていてもよいし、それぞれが別々の記憶装置で実現されていてもよい。
データ入力部30は、キーボード、マウス等の入力装置である。設計者等のユーザは、データ入力部30に対して、電源系統図および電源シーケンス図を作成するために必要な情報を入力する。
データ入力部30は、例えば、複数の部品シンボルの位置関係を特定するための位置関係情報、複数の部品シンボルの接続関係を特定するための接続関係情報、および、確定順番情報の入力を受け付ける。確定順番情報は、複数の部品シンボルへの電源投入順または電源切断順を特定するための順番情報である。
作成部40は、データ入力部30が入力した各情報に基づいて、部品シンボル形状ライブラリ、電源系統図データ・ライブラリを用いて、電源系統図および電源シーケンスを作成する。
作成部40は、電源系統図作成部41と、電源シーケンス作成部42とを含む。
電源系統図作成部41は、部品シンボル形状ライブラリと電源系統図データ・ライブラリとを用いて、位置関係情報にて特定される位置関係に従って、部品シンボル形状ライブラリ内の複数の部品シンボルをコンピュータ上の仮想空間に配置する。また、接続関係情報にて特定される接続関係に従って、仮想空間上に配置された複数の部品シンボルを接続する。このようにして、電源系統図作成部41は、複数の部品シンボルに関する電源系統図を作成する。電源系統図作成部41は、作成した電源系統図を電源系統図データ・ライブラリに格納する。
電源シーケンス作成部42は、電源系統図データ・ライブラリと順番情報とに基づいて、順番情報を電源系統図内の複数の部品シンボルの各々に対応づける。また、電源シーケンス作成部42は、順番情報が未入力であって、対応づけができない部品シンボルに対して、接続関係情報と、入力済みの順番情報、つまり確定順番情報とに基づいて、未入力の順番情報を作成する。そして、電源シーケンス作成部42は、作成した順番情報を電源系統図内の複数の部品シンボルの各々に対応づける。電源シーケンス作成部42は、各々の部品シンボルに対応づけられた順番情報を電源系統図に配置する。電源シーケンス作成部42は、電源系統図を電源系統図データ・ライブラリに格納する。
なお、本実施形態では、作成部40は、コンピュータ、例えば、演算処理装置、プロセッサ、データ処理装置によって実現される。
出力部50は、ディスプレイ装置等の表示装置である。出力部50は、電源系統図と電源シーケンス番号とを出力する。なお、出力部50は、プリンタ等の出力装置であってもよい。例えば、出力部50は、電源系統図と電源シーケンス番号とを表示したり、印刷したりする。
アラーム通知部60は、アラームを通知する。なお、出力部50が、アラーム通知部60の機能を備えていてもよい。
なお、データ入力部30は、設計支援装置に含まれていなくてもよい。また、出力部50、アラーム通知部60は、設計支援装置に含まれていなくてもよい。例えば、外部に設置されたディスプレイ装置等を、出力部50、アラーム通知部60として用いてもよい。
また、部品シンボル形状ライブラリ記憶部10、電源系統図データ・ライブラリ記憶部11、設計支援プログラム記憶部20は、設計支援装置に含まれていなくてもよい。例えば、外部に設置された記憶装置を、部品シンボル形状ライブラリ記憶部10、電源系統図データ・ライブラリ記憶部11、設計支援プログラム記憶部20として用いてもよい。
次に、本実施形態の動作を説明する。
図2は、第1の実施形態における設計支援装置の動作を示すフローチャートである。
まず、ユーザは、データ入力部30を介して、位置関係情報を入力する。ここでは、ユーザは、データ入力部30を操作して、位置関係情報として、電源系統図に使用する部品シンボルの配置指示を入力する。
データ入力部30は、ユーザが入力した配置指示、つまり電源系統図に使用する部品シンボルの配置指示を、電源系統図作成部41に出力する。
電源系統図作成部41は、データ入力部30から配置指示を入力する。すると、電源系統図作成部41は、部品シンボル形状ライブラリ内の部品シンボルを、配置指示にて指示された位置に配置した画面情報を出力部50に表示する(ステップS1)。
次に、電源系統図作成部41は、データ入力部30を介して、接続関係情報を入力する(ステップS2)。
具体的には、ユーザが、データ入力部30を操作して、接続関係情報として、部品シンボルの出力端子と、その出力端子の接続先となる部品シンボルの入力端子との間の接続指示を入力する。そして、データ入力部30が、ユーザが入力した接続指示、つまり、部品シンボルの出力端子と、接続先の部品シンボルの入力端子との間の接続指示を、電源系統図作成部41に出力する。
電源系統図作成部41は、データ入力部30からの接続指示に応じて、電源系統図を作成する。具体的には、電源系統図における、部品シンボルの出力端子と、接続先の部品シンボルの入力端子との接続処理を行う。続いて、電源系統図作成部41は、電源系統図を出力部50に表示する。具体的には、電源系統図を含む画面情報を出力部50に出力する(ステップS3)。
次に、電源シーケンス作成部42は、データ入力部30を介して、電源投入/切断のシーケンス番号の付与指示を入力する(ステップS4)。
具体的には、ユーザが、データ入力部30を操作して、電源系統図内の部品シンボルのうち、電源の負荷となる部品シンボル(以下、負荷部品シンボルとも称する。)の入力端子に対して、電源投入/切断のシーケンス番号を付与する指示を入力する。なお、負荷部品シンボルは、負荷デバイスシンボルの一例である。また、電源投入/切断のシーケンス番号は、電源投入順または電源切断順を表す情報、つまり順番情報の一例である。そして、データ入力部30が、ユーザからの付与指示、つまり、負荷部品シンボルの入力端子に対する、電源投入/切断のシーケンス番号の付与指示を、電源シーケンス作成部42に出力する。
電源シーケンス作成部42は、データ入力部30からの付与指示に応じて、電源系統図内の負荷部品シンボルの入力端子に対して、電源投入/切断のシーケンス番号を付与する。電源シーケンス作成部42は、当該シーケンス番号を付与した電源系統図を出力部50に表示する(ステップS5)。
図3は、ステップS5における、電源シーケンス番号の生成処理および表示処理を示すフローチャートである。
図3に示すように、まず、電源シーケンス作成部42は、電源投入/切断のシーケンス番号が付与された電源系統図を参照して、電源系統図に配置された全ての部品シンボルの入力端子および出力端子の座標データ、入力端子と出力端子間の接続関係データ、負荷部品シンボルの入力端子の電源投入/切断シーケンス番号を読み込む(ステップS10)。
ここで、ステップS10の処理について、図4および図5を参照して説明する。図4は、第1の実施形態における電源系統図の表示例を示す説明図である。図5は、第1の実施形態における、シーケンス番号が追加された電源系統図の表示例を示す説明図である。
電源シーケンス作成部42は、図4に示す、部品シンボル“12V”の出力端子座標、部品シンボル“12V→5V”,“12V→3.3V”,“12V→1.8V”,“1.8V→0.9V”の入力端子座標および出力端子座標、および、部品シンボル“A”,“B”,“C”,“D”の入力端子座標を読み込む。
また、電源シーケンス作成部42は、部品シンボル“12V”の出力端子と、部品シンボル“12V→5V”,“12V→3.3V”,“12V→1.8V”,“D”の入力端子との接続関係データを読み込む。また、部品シンボル“12V→5V”の出力端子と、部品シンボル“A”の入力端子との接続関係データを読み込む。また、部品シンボル“12V→3.3V”の出力端子と、部品シンボル“A”,“B”の入力端子との接続関係データを読み込む。また、部品シンボル“12V→1.8V”の出力端子と、部品シンボル“1.8V→0.9V”の入力端子との接続関係データを読み込む。また、部品シンボル“1.8V→0.9V”の出力端子と、部品シンボル“C”の入力端子との接続関係データを読み込む。
さらに、電源シーケンス作成部42は、図5に示す、負荷部品シンボル“A”,“B”,“C”,“D”の入力端子の、電源投入/切断する際のシーケンス番号「1」〜「4」を読み込む。
ステップS10の処理が終了すると、電源シーケンス作成部42は、負荷部品シンボルの入力端子のシーケンス番号と、部品シンボルの入力端子と出力端子間の接続関係データとに基づき、部品シンボルの出力端子および入力端子に電源投入/切断の関連シーケンス番号を割り当てる。そして、電源シーケンス作成部42は、割り当て結果を追加した電源系統図を出力部50に表示する(ステップS11)。
ここで、ステップS11の処理について、図6を参照して説明する。図6は、第1の実施形態における、関連シーケンス番号が追加された電源系統図の表示例を示す説明図である。
図6に示すように、電源シーケンス作成部42は、まず、負荷部品シンボルの入力端子に対して、読み込んだシーケンス番号「1」、「2」、「3」、「4」(ただし、「1」<「2」<「3」<「4」)とは別に、同じシーケンス関係を持つ番号形態である関連シーケンス番号、例えばA(1)、A(2)、A(3)、A(4)(ただし、A(1)<A(2)<A(3)<A(4))を割り当てる。
また、電源シーケンス作成部42は、関連シーケンス番号が割り当てられていない部品シンボルの出力端子に対しては、出力端子の関連シーケンス番号として、その出力端子と直接接続されている入力端子の関連シーケンス番号の中の任意の1つを割り当てる。
また、電源シーケンス作成部42は、関連シーケンス番号が割り当てられた出力端子と直接接続されている入力端子の関連シーケンス番号に対して、当該出力端子に割り当てられた関連シーケンス番号と同一であることを示す関係性情報を同時に付与する。既に、関連シーケンス番号間に関係性情報が存在する場合には、同一である旨の関係性情報を上書きする。
例えば、部品シンボル“12V→5V”の出力端子と、負荷部品シンボル“A”の入力端子とは直接接続されている。そのため、電源シーケンス作成部42は、部品シンボル“12V→5V”の出力端子の関連シーケンス番号として、負荷部品シンボル“A”の入力端子の関連シーケンス番号A(2)を割り当てる。この場合には、割り当てられた出力端子の関連シーケンス番号A(2)と、その出力端子と直接接続されている入力端子の関連シーケンス番号A(2)の関係性が同一であることは自明である。
電源シーケンス作成部42は、シーケンス番号が付与されていない、部品シンボルの入力端子に対しては、その入力端子の関連シーケンス番号として、既存の番号形態とは異なる番号形態の関連シーケンス番号を付与する。
また、電源シーケンス作成部42は、電源投入シーケンスの場合には、付与した入力端子の関連シーケンス番号に対して、同一部品シンボルの出力端子の関連シーケンス番号より小さいという関係性を表す関係性情報を同時に付与する。
一方、電源切断シーケンスの場合には、電源シーケンス作成部42は、付与した入力端子の関連シーケンス番号に対して、同一部品シンボルの出力端子のシーケンス番号より大きいという関係性を表す関係性情報を同時に付与する。
例えば、電源シーケンス作成部42は、部品シンボル“12V→5V”の入力端子に対して、入力端子のシーケンス番号として、既存の番号形態A(1)、A(2)、A(3)、A(4)(ただし、A(1)<A(2)<A(3)<A(4))とは異なる番号形態として、B(1)を割り当てる。そのとき、電源シーケンス作成部42は、B(1)に対する関係性情報として、電源投入シーケンスの場合には「B(1)<A(2)」、電源切断シーケンスの場合には「B(1)>A(2))」を割り当てる。
図6に示す電源系統図では、電源投入シーケンスにおいて、関連シーケンス番号間には、A(1)=B(1)=C(2)=E(2)<A(2)<A(3)<A(4)、A(1)<D(3)<A(4)の関係性がある。
なお、ここでは、部品シンボルの入力/出力端子に対する電源投入/切断のシーケンスについて、後段(電源負荷側)から前段(電源供給元側)に向けて関連シーケンス番号、関連シーケンス番号間の関係性を付与する場合を例にしたが、関連シーケンス番号等の割り当ての順序は順不同でよい。
ステップS11の処理が終了すると、電源シーケンス作成部42は、シーケンス番号と、関連シーケンス番号と、関連シーケンス番号間の関係性情報とを追加した電源系統図を、出力部50に表示する(ステップS12)。
ここで、ステップS12の処理を説明する。
図7は、第1の実施形態における、関係性情報が追加された電源系統図の表示例を示す説明図である。図8は、第1の実施形態における、シーケンス候補の表示例を示す説明図である。図9は、第1の実施形態における、関係性情報が追加された電源系統図の他の表示例を示す説明図である。
電源シーケンス作成部42は、負荷部品シンボルの入力端子に対して読み込んだシーケンス番号「1」、「2」、「3」、「4」、部品シンボルの入力/出力端子に対して割り当てた関連シーケンス番号、関連シーケンス番号間の関係性情報を電源系統図に表示する。
なお、図7に示すように、関連シーケンス番号の関係性がイコールの場合には、任意の関連シーケンス番号で代表させてもよい。例えば、図6における関連シーケンス番号A(1),B(1),C(2),E(2)の間にはイコールの関係性があるので、図7では、B(1)、C(2)、E(2)をA(1)で代表させている。
ステップS12の処理の後、ユーザは、シーケンスが一意に決まらない関連シーケンス番号に対応する、関係性情報を入力する(ステップS13)。
電源シーケンス作成部42は、ユーザが入力した関連シーケンス番号の関係性情報を読み込み、当該関係性情報をもとに、電源系統図に表示されている関連シーケンス番号、関係性情報を更新する(ステップS14)。
ここで、ステップS13およびステップS14の処理の一例を説明する。
電源シーケンス作成部42は、ステップS13において、例えば、関連シーケンス番号の関係性の長さが短いグループから順々に、グループに属する関連シーケンス番号の関係性をユーザに指示させる。全体関連シーケンスは、図7に示す各関係性情報で表されるシーケンスである。なお、一つの関連シーケンス番号が複数のグループ(関係性情報)に属している場合には、当該関連シーケンス番号は、複数のグループの中で最も関係性が長いグループに属しているものとする。ここで、“関係性が短い”とは、グループに含まれるシーケンス番号の数が少ないことをいう。
図7に示す例では、全体関連シーケンスには、「A(1)<A(2)<A(3)<A(4)」、「A(1)<D(3)<A(4)」の2つのグループが含まれる。関連シーケンス番号の関係性の長さが短いグループ、つまり「A(1)<D(3)<A(4)」には、A(1),D(3),A(4)が属している。A(1),A(4)は、「A(1)<A(2)<A(3)<A(4)」にも属しているので、電源シーケンス作成部42は、D(3)に対する関連シーケンス番号の関係性をユーザに指示させる。
具体的には、電源シーケンス作成部42は、シーケンスが一意に決まっていないD(3)に対するシーケンス候補を、出力部50を介してユーザに提示する。ユーザは、提示されたシーケンス候補の中から、いずれかを選択する。
例えば、図8に示すように、電源シーケンス作成部42は、D(3)に対して想定されるシーケンス候補として、「A(1)<D(3)<A(2)」、「D(3)=A(2)」、「A(2)<D(3)<A(3)」、「D(3)=A(3)」、「A(3)<D(3)<A(4)」をユーザに提示する。ユーザは、データ入力部30を操作して、選択結果を入力する。
なお、シーケンス候補の提示は、「A(1)とA(2)の間に挿入」、「A(2)と同一」のように、関連シーケンス番号の関係性をユーザに提示可能であれば、その他の形態であってもよい。
ステップS13において、例えば、「A(2)<D(3)<A(3)」が指示されたとすると、全体関連シーケンスは、図9に示すように、「A(1)<A(2)<D(3)<A(3)<A(4)」に一意に決定される。
電源シーケンス作成部42は、ステップS14において、更新された関連シーケンス番号および関係性情報が付与された電源系統図を出力部50に表示する。
なお、ステップS12〜S14における関連シーケンス番号は、関係性に従って、序列のある記号(数字、アルファベットなど)で、表示させてもよい。一意に関連シーケンス番号が決まらない場合には、序列のある記号の候補の中から仮置きしてもよい。また、関連シーケンス番号の序列の順序は重複してもよく、順序を不連続に割り当ててもよい。
図10は、第1の実施形態における、関係性情報が追加された電源系統図の他の表示例を示す説明図である。図11は、第1の実施形態における、シーケンス候補の他の表示例を示す説明図である。図12は、第1の実施形態における、関係性情報が追加された電源系統図の他の表示例を示す説明図である。
例えば、ステップS12では、図10に示すように、「A(1)<A(2)<A(3)<A(4)」、「A(1)<D(3)<A(4)」という関連シーケンス番号の関係性を満たすように、A(1)={1}、A(2)={2}、D(3)={2}(仮置き)、A(3)={4}、A(4)={5}と、序列のある記号として数字を割り当ててもよい。ここで、{}内の数字は、図10に示す丸付き数字に対応する。仮置きした場合には、仮置きしたことが明示的にわかるように、マーキングするなどして識別できるようにしてもよい。図10に示す黒枠は、マーキングされていることを示す。
また、例えば、ステップS13では、図11に示すように、部品シンボル“12V→1.8V”の出力端子に対する関連シーケンスの選択肢として、「{1}と{2}の間に挿入」、「{2}と同一」、「{2}と{4}の間に挿入」、「{4}と同一」、「{4}と{5}の間に挿入」を表示するようにしてもよい。
また、例えば、ステップS14では、図12に示すように、「A(1)<A(2)<D(3)<A(3)<A(4)」という関連シーケンス番号の関係性を満たすように、A(1)={1}、A(2)={2}、D(3)={3}、A(3)={4}、A(4)={5}と、序列のある記号として数字を割り当ててもよい。
ステップS14の処理が終了すると、電源シーケンス作成部42は、電源系統図と、部品シンボルの入力/出力端子に割り当てられた関連シーケンス番号との関係性に矛盾がないかどうか判定する(ステップS15)。
電源系統図と関連シーケンス番号との関係性に矛盾がある場合には(ステップS15のNo)、電源シーケンス作成部42は、アラーム通知部60を介してアラームを通知する(ステップS16)。アラーム通知後、作成部40は、図2に示すステップS1の処理に戻る。矛盾がない場合には(ステップS15のYes)、電源シーケンス作成部42は、処理を終了する。
ここで、ステップS15およびステップS16の処理の一例を説明する。
電源シーケンス作成部42は、負荷部品シンボルの入力端子に対して、読み込んだシーケンス番号、つまり指示されたシーケンス番号と、関連シーケンス番号との大小関係に矛盾がないかどうかを判定する。そして、指示されたシーケンス番号と関連シーケンス番号との大小関係に矛盾がある場合には、電源シーケンス作成部42は、電源系統図と関連シーケンス番号との関係性に矛盾があると判断し、アラームを通知する。
次に、電源シーケンス作成部42は、部品シンボルの出力端子の関連シーケンス番号と、その出力端子と直接接続されている入力端子の関連シーケンス番号とが同時性、つまり同一または同一である旨の関係性を有しているかどうかを判定する。そして、同時性を有していない場合には、電源シーケンス作成部42は、電源系統図と関連シーケンス番号との関係性に矛盾があると判断し、アラームを通知する。
次に、電源シーケンス作成部42は、電源投入シーケンスの場合には、部品シンボルの入力端子の関連シーケンス番号が、同一部品シンボルの出力端子の関連シーケンス番号より小さいかどうかを判定する。そして、部品シンボルの入力端子の関連シーケンス番号の方が大きい場合には、電源シーケンス作成部42は、アラームを通知する。また、電源切断シーケンスの場合には、電源シーケンス作成部42は、部品シンボルの入力端子の関連シーケンス番号が同一部品シンボルの出力端子の関連シーケンス番号より大きいかどうかを判定する。そして、部品シンボルの入力端子の関連シーケンス番号の方が小さい場合には、電源シーケンス作成部42は、アラームを通知する。
ここで、負荷部品シンボルの入力端子についてシーケンス番号の大小関係と関連シーケンス番号の大小関係との間に矛盾がないかどうかの判定処理を、図6を参照して説明する。
図6に示す例では、負荷部品シンボル“A”,“B”,“C”,“D”の入力端子において、シーケンス番号「1」、「2」、「3」、「4」に対して、関連シーケンス番号A(1)、A(2)、A(3)、A(4)が各々対応している。電源シーケンス作成部42は、シーケンス番号「1」<「2」<「3」<「4」の大小関係と、関連シーケンス番号A(1)<A(2)<A(3)<A(4)の大小関係との間に矛盾が生じていないかどうかを判定する。この場合、各々の大小関係は一致しているので、電源シーケンス作成部42は、矛盾が生じていないと判断する。
次に、部品シンボルの出力端子の関連シーケンス番号と、その出力端子と直接接続されている入力端子の関連シーケンス番号とが、同時性を有しているかどうかの判定処理を、図6に示す部品シンボル“12V”を例に挙げて説明する。
電源シーケンス作成部42は、部品シンボル“12V”の出力端子の関連シーケンス番号A(1)と、部品シンボル“12V”の出力端子と直接接続されている入力端子の関連シーケンス番号B(1)、C(2)、E(2)、A(1)とが同時性を有しているかどうか判定する。この場合には、A(1)=B(1)=C(2)=E(2)の関係が成立している。そのため、電源シーケンス作成部42は、同時性を有していると判断する。
次に、部品シンボルの入力端子の関連シーケンス番号が、電源投入シーケンスにおいて、同一部品の出力端子の関連シーケンス番号より小さいかどうかの判定処理を、図6に示す部品シンボル“12V→1.8V”を例に挙げて説明する。
電源シーケンス作成部42は、部品シンボル“12V→1.8V”の入力端子の関連シーケンス番号E(2)が、同一部品シンボル“12V→1.8V”の出力端子の関連シーケンス番号D(3)より小さいかどうか判定する。電源シーケンス作成部42は、D(3)>E(2)の関係が成立しているため、部品シンボルの入力端子の関連シーケンス番号が同一部品の出力端子の関連シーケンス番号より小さいと判断する。
以上に説明したように、本実施形態では、データ入力部が、複数の部品シンボルの位置関係と、複数の部品シンボルの接続関係と、複数の電源負荷となる負荷部品シンボルへの電源投入順(関連シーケンス番号)または電源切断順(関連シーケンス番号)を特定するためのシーケンス番号(順番情報)とを受け付ける。そして、電源系統図作成部が、複数の部品シンボルの位置関係および接続関係に基づいて、複数の部品シンボルに関する電源系統図を作成する。そして、電源シーケンス作成部が、ユーザが指定した、シーケンス番号と複数の部品シンボルの接続関係とに基づいて、複数の部品シンボルのうち、負荷部品シンボル以外の部品シンボルについて電源投入順または電源切断順についての関連シーケンス番号を特定する。このため、関連シーケンス番号を人手を介さずに設定することが可能になる。
また、本実施形態では、電源シーケンス作成部が、シーケンス番号と複数の部品シンボルの接続関係とに基づいて、複数の部品シンボルのうち、負荷部品シンボル以外の部品シンボルの入力端子および出力端子について電源投入順または電源切断順についての関連シーケンス番号を特定する。このため、より詳細な関連シーケンス番号の設定を人手を介さずに行うことが可能になる。
また、本実施形態では、電源シーケンス作成部が、電源系統図に関係性情報を含ませて表示する。従って、ユーザは、電圧/電流の分配経路と電源投入/切断シーケンスの対応関係を容易に認識することが可能となる。
また、本実施形態では、電源シーケンス作成部が、シーケンス番号と関連シーケンス番号との間に矛盾が存在する場合、アラームを通知する。このため、電源系統図のシーケンス番号と関連シーケンス番号とが矛盾していないかどうかの判定結果を、人手を介さずにユーザに通知することができる。
また、本実施形態では、電源シーケンス作成部が、電源系統図において直接接続されている入力端子と出力端子との関連シーケンス番号に同時性が設定されていない場合に、アラームを通知する。このため、電源系統図における部品シンボルの接続情報とシーケンス番号とが矛盾していないかどうかの判定結果を、人手を介さずにユーザに通知することができる。
また、本実施形態では、シーケンス番号が電源投入順を表す状況において、部品シンボルの入力端子の関連シーケンス番号が、当該部品シンボルの出力端子の関連シーケンス番号よりも順番が後である場合に、電源シーケンス作成部がアラームを通知する。また、シーケンス番号が電源切断順を表す状況において、部品シンボルの入力端子の関連シーケンス番号が、当該部品シンボルの出力端子の関連シーケンス番号よりも順番が前である場合に、電源シーケンス作成部がアラームを通知する。このため、電源系統図における部品シンボルの端子情報とシーケンス番号が矛盾していないかどうかの判定結果を、人手を介さずにユーザに通知することができる。
従って、本実施形態によれば、電源投入/切断シーケンスを作成する作業や、電源系統図と電源投入/切断シーケンスとの間に矛盾がないかどうかを確認する作業を効率化かつ省力化することができる。
実施形態2.
以下、本発明の第2の実施形態を図面を参照して説明する。
第2の実施形態における設計支援装置の構成は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
第2の実施形態における設計支援装置の動作は、第1の実施形態と比較して、電源投入/切断のシーケンス番号を付与する指示、電源投入/切断のシーケンス番号の生成に関する処理フローのみが異なる。以下、第2の実施形態の動作について、第1の実施形態と異なる点を説明する。
図13は、第2の実施形態における設計支援装置の動作を示すフローチャートである。
図13に示すステップS101〜S103の処理は、図2に示すステップS1〜S3の処理と同様なため、説明を省略する。
ステップ104において、電源シーケンス作成部42は、データ入力部30を介して、電源投入/切断のシーケンス番号の付与指示を入力する(ステップS104)。
具体的には、ユーザが、データ入力部30を操作して、電源系統図内の部品シンボルのうち、負荷部品シンボルの入力端子に対して、電源投入/切断のシーケンス番号を付与する指示を入力する。さらに、ユーザは、電源の供給元となる部品シンボル(以下、電源供給元部品シンボルとも称する。)の出力端子に対して、電源投入/切断のシーケンス番号を付与する指示を入力する。なお、電源供給元部品シンボルは、電源供給元デバイスシンボルの一例である。そして、データ入力部30が、ユーザからの付与指示、つまり、負荷部品シンボルの入力端子、電源供給元部品シンボルの出力端子に対する、電源投入/切断のシーケンス番号の付与指示を、電源シーケンス作成部42に出力する(ステップS104)。
電源シーケンス作成部42は、データ入力部30からの付与指示に応じて、電源系統図内の負荷部品シンボルの入力端子、および、電源供給元部品シンボルの出力端子に対して、電源投入/切断のシーケンス番号を付与する。電源シーケンス作成部42は、当該シーケンス番号を付与した電源系統図を出力部50に表示する(ステップS105)。
図14は、ステップS105における、電源シーケンス番号の生成処理および表示処理を示すフローチャートである。
図14に示すように、まず、電源シーケンス作成部42は、電源投入/切断のシーケンス番号が付与された電源系統図を参照して、電源系統図に配置された全ての部品シンボルの入力端子および出力端子の座標データ、入力端子と出力端子間の接続関係データ、負荷部品シンボルの入力端子の電源投入/切断シーケンス番号、電源供給元部品シンボルの出力端子の電源投入/切断シーケンス番号を読み込む(ステップS110)。
ここで、ステップS110の処理について、図15および図16を参照して説明する。図15は、第2の実施形態における電源系統図の表示例を示す説明図である。図16は、第2の実施形態における、シーケンス番号が追加された電源系統図の表示例を示す説明図である。
電源シーケンス作成部42は、図15に示す、部品シンボル“12V”,“8V”の出力端子座標、部品シンボル“12V→5V”,“12V→3.3V”,“8V→1.8V”“1.8V→0.9V”の入力端子座標および出力端子座標、および、部品シンボル“A”,“B”,“C”,“D”の入力端子座標を読み込む。
さらに、電源シーケンス作成部42は、図16に示す、負荷部品シンボル“A”,“B”,“C”,“D”の入力端子の電源投入/切断する際のシーケンス番号「1」〜「4」と、電源供給元部品シンボル“12V”,“8V”の出力端子の電源投入/切断する際のシーケンス番号(1)〜(2)とを読み込む。
ステップS110の処理が終了すると、電源シーケンス作成部42は、負荷部品シンボルの入力端子のシーケンス番号と、電源供給元部品シンボルの出力端子のシーケンス番号と、部品シンボルの入力端子と出力端子間の接続関係データとに基づき、部品シンボルの出力端子および入力端子に電源投入/切断の関連シーケンス番号を割り当てる。そして、電源シーケンス作成部42は、割り当て結果を追加した電源系統図を出力部50に表示する(ステップS111)。
ここで、ステップS111の処理について、図17を参照して説明する。図17は、第2の実施形態における、関連シーケンス番号が追加された電源系統図の表示例を示す説明図である。
図17に示すように、電源シーケンス作成部42は、まず、負荷部品シンボルの入力端子に対して、読み込んだシーケンス番号「1」、「2」、「3」、「4」(ただし、「1」<「2」<「3」<「4」)とは別に、同じシーケンス関係を持つ番号形態である関連シーケンス番号、例えばA(1)、A(2)、A(3)、A(4)(ただし、A(1)<A(2)<A(3)<A(4))を割り当てる。また、電源供給元部品シンボルの出力端子に対して、読み込んだシーケンス番号(1)、(2)(ただし、(1)<(2))とは別に、同じシーケンス関係を持つ番号形態である関連シーケンス番号、例えばF(1)、F(2)(ただし、F(1)<F(2))を割り当てる。
また、電源シーケンス作成部42は、関連シーケンス番号が割り当てられていない部品シンボルの出力端子に対しては、出力端子の関連シーケンス番号として、その出力端子と直接接続されている入力端子の関連シーケンス番号の中の任意の1つを割り当てる。
また、電源シーケンス作成部42は、関連シーケンス番号が割り当てられた出力端子と直接接続されている入力端子の関連シーケンス番号に対しては、割り当てられた出力端子の関連シーケンス番号と同一であることを示す関係性情報を同時に付与する。既に、関連シーケンス番号間に関係性情報が存在する場合には、同一である旨の関係性情報で上書きする。
電源シーケンス作成部42は、シーケンス番号が付与されていない、部品シンボルの入力端子に対しては、その入力端子の関連シーケンス番号として、既存の番号形態とは異なる番号形態の関連シーケンス番号を付与する。
また、電源シーケンス作成部42は、電源投入シーケンスの場合には、付与した入力端子の関連シーケンス番号に対して、同一部品シンボルの出力端子の関連シーケンス番号より小さいという関係性を表す関係性情報を同時に付与する。
一方、電源シーケンス作成部42は、電源切断シーケンスの場合には、付与した入力端子の関連シーケンス番号に対して、同一部品シンボルの出力端子のシーケンス番号より大きいという関係性を表す関係性情報を同時に付与する。
ここで、図17に示す電源系統図では、電源投入シーケンスにおいて、F(1)=E(2)=A(1)<F(2)=B(1)=C(2)<A(2)<A(3)<A(4)、F(1)<D(3)<A(4)の関係性がある。
ステップS111の処理が終了すると、電源シーケンス作成部42は、シーケンス番号と、関連シーケンス番号と、関連シーケンス番号間の関係性情報とを追加した電源系統図を、出力部50に表示する(ステップS112)。
ここで、ステップS112の処理を説明する。
図18は、第2の実施形態における、関係性情報が追加された電源系統図の表示例を示す説明図である。図19は、第2の実施形態における、シーケンス候補の表示例を示す説明図である。図20は、第2の実施形態における、関係性情報が追加された電源系統図の他の表示例を示す説明図である。
電源シーケンス作成部42は、図18に示すように、負荷部品シンボルの入力端子に対して読み込んだシーケンス番号「1」、「2」、「3」、「4」、電源供給元部品シンボルの出力端子に対して読み込んだシーケンス番号(1)、(2)、部品シンボルの入力/出力端子に対して割り当てた関連シーケンス番号、関連シーケンス番号間の関係性情報を電源系統図に表示する。
なお、図18に示すように、関連シーケンス番号の関係性がイコールの場合には、任意の関連シーケンス番号で代表させてもよい。例えば、図17では関連シーケンス番号として、F(2),B(1),C(2)の間にイコールの関係性があるので、図18では、B(1)、C(2)をF(2)で代表させている。また、F(1),E(2),A(1)の間にイコールの関係性があるので、図18では、E(2)、A(1)をF(1)で代表させている。
ステップS112の処理の後、ユーザは、シーケンスが一意に決まらない関連シーケンス番号に対応する、関係性情報を入力する(ステップS113)。
電源シーケンス作成部42は、ユーザが入力した関連シーケンス番号の関係性情報を読み込み、当該関係性情報をもとに、電源系統図に表示されている関連シーケンス番号、関係性情報を更新する(ステップS114)。
ここで、ステップS113およびS114の処理の一例を説明する。
電源シーケンス作成部42は、ステップS113において、例えば、関連シーケンス番号の関係性の長さが短いグループから順々に、グループに属する関連シーケンス番号の関係性をユーザに指示させる。
図18に示す例では、全体関連シーケンスには、「F(1)<F(2)<A(2)<A(3)<A(4)」、「F(1)<D(3)<A(4)」の2つのグループが含まれる。関連シーケンス番号の関係性の長さが短いグループ、つまり「F(1)<D(3)<A(4)」には、F(1),D(3),A(4)が属している。F(1),A(4)は、「F(1)<F(2)<A(2)<A(3)<A(4)」にも属しているので、電源シーケンス作成部42は、D(3)に対する関連シーケンス番号の関係性をユーザに指示させる。
具体的には、電源シーケンス作成部42は、シーケンスが一意に決まっていないD(3)に対するシーケンス候補を、出力部50を介してユーザに提示する。ユーザは、提示されたシーケンス候補の中から、いずれかを選択する。
例えば、図19に示すように、電源シーケンス作成部42は、D(3)に対して想定されるシーケンス候補として、「F(1)<D(3)<F(2)」、「D(3)=F(2)」、「F(2)<D(3)<A(2)」、「D(3)=A(2)」、「A(2)<D(3)<A(3)」、「D(3)=A(3)」、「A(3)<D(3)<A(4)」をユーザに提示する。ユーザは、データ入力部30を操作して、選択結果を入力する。
ステップS113において、例えば、「F(2)<D(3)<A(2)」が指示されたとすると、全体関連シーケンスは、図20に示すように、「F(1)<F(2)<D(3)<A(2)<A(3)<A(4)」と一意に決定される。
電源シーケンス作成部42は、ステップS114において、更新された関連シーケンス番号および関係性情報が付与された電源系統図を出力部50に表示する。
なお、ステップS112〜S114における関連シーケンス番号は、第1の実施形態と同様に、関係性に従って、序列のある記号(数字、アルファベットなど)で、表示させてもよい。一意に関連シーケンス番号が決まらない場合には、序列のある記号の候補の中から仮置きしてもよい。また、関連シーケンス番号の序列の順序は重複してもよく、順序を不連続に割り当ててもよい。
図21は、第2の実施形態における、関係性情報が追加された電源系統図の他の表示例を示す説明図である。図22は、第2の実施形態における、シーケンス候補の他の表示例を示す説明図である。図23は、第2の実施形態における、関係性情報が追加された電源系統図の他の表示例を示す説明図である。
例えば、ステップ112では、第1の実施形態と同様に、図21に示すように、「F(1)<F(2)<A(2)<A(3)<A(4)」、「F(1)<D(3)<A(4)」という関連シーケンス番号の関係性を満たすように、F(1)={1}、F(2)={2}、D(3)={2}(仮置き)、A(2)={4}、A(3)={5}、A(4)={6}と、序列のある記号として数字を割り当ててもよい。
また、例えば、ステップ113では、第1の実施形態と同様に、図22に示すように、部品シンボル“12V→1.8V”の出力端子に対する関連シーケンスの選択肢として、「{1}と{2}の間に挿入」、「{2}と同一」、「{2}と{4}の間に挿入」、「{4}と同一」、「{4}と{5}の間に挿入」、「{5}と同一」、「{5}と{6}の間に挿入」を表示するようにしてもよい。
また、例えば、ステップ114では、第1の実施形態と同様に、図23に示すように、「F(1)<F(2)<D(3)<A(2)<A(3)<A(4)」という関連シーケンス番号の関係性を満たすように、F(1)={1}、F(2)={2}、D(3)={3}、A(2)={4}、A(3)={5}、A(4)={6}と、序列のある記号として数字を割り当ててもよい。
ステップS114の処理が終了すると、電源シーケンス作成部42は、電源系統図と、部品シンボルの入力/出力端子に割り当てられた関連シーケンス番号との関係性に矛盾がないかどうか判定する(ステップS115)。
電源系統図と関連シーケンス番号との関係性に矛盾がある場合には(ステップS115のNo)、電源シーケンス作成部42は、アラーム通知部60を介してアラームを通知する(ステップS116)。アラーム通知後、作成部40は、図13に示すステップS101の処理に戻る。矛盾がない場合には(ステップS115のYes)、電源シーケンス作成部42は、処理を終了する。
ここで、ステップS115およびS116の処理の一例を説明する。
ステップS115およびS116における電源シーケンス作成部42の処理は、第1の実施形態におけるステップS15およびS16の処理と同様である。
しかし、電源シーケンス作成部42は、ステップS15およびS16の処理に加えて、電源供給元部品シンボルの入力端子に対して、読み込んだシーケンス番号、つまり指示されたシーケンス番号と、関連シーケンス番号との大小関係に矛盾がないかどうかを判定する。そして、指示されたシーケンス番号と関連シーケンス番号との大小関係に矛盾がある場合には、電源シーケンス作成部42は、電源系統図と関連シーケンス番号との関係性に矛盾があると判断し、アラームを通知する。
ここで、電源供給元部品シンボルの入力端子についてシーケンス番号の大小関係と関連シーケンス番号の大小関係との間に矛盾がないかどうかの判定処理を、図17を参照して説明する。
図17に示す例では、電源供給元部品シンボル“8V”,“12V”の出力端子において、シーケンス番号(1)、(2)に対して、関連シーケンス番号F(1)、F(2)が各々対応している。電源シーケンス作成部42は、シーケンス番号(1)<(2)の大小関係と、関連シーケンス番号F(1)<F(2)の大小関係との間に矛盾が生じていないかどうかを判定する。この場合には、各々の大小関係は一致しているので、電源シーケンス作成部42は、矛盾が生じていないと判定する。
次に、部品シンボルの出力端子の関連シーケンス番号と、その出力端子と直接接続されている入力端子の関連シーケンス番号とが、同時性を有しているかどうかの判定に関して、図17に示す部品シンボル“12V”を例に挙げて説明する。
電源シーケンス作成部42は、部品シンボル“12V”の出力端子の関連シーケンス番号F(2)と、部品シンボル“12V”の出力端子と直接接続されている入力端子の関連シーケンス番号B(1)、C(2)とが同時性を有しているかどうか判定する。この場合には、F(2)=B(1)=C(2)の関係が成立している。そのため、電源シーケンス作成部42は、同時性を有していると判断する。
次に、部品シンボルの入力端子の関連シーケンス番号が、電源投入シーケンスにおいて、同一部品の出力端子の関連シーケンス番号より小さいかどうかの判定処理を、図17に示す部品シンボル“8V→1.8V”を例に挙げて説明する。
電源シーケンス作成部42は、部品シンボル“8V→1.8V”の入力端子の関連シーケンス番号E(2)が、同一部品シンボル“8V→1.8V”の出力端子の関連シーケンス番号D(3)より小さいかどうか判定する。電源シーケンス作成部42は、D(3)>E(2)の関係が成立しているため、部品シンボルの入力端子の関連シーケンス番号が同一部品の出力端子の関連シーケンス番号より小さいと判断する。
以上に説明したように、本実施形態では、電源系統図の部品シンボルの接続情報と、電源負荷となる負荷部品シンボルのシーケンス番号と、電源供給元となる電源供給元部品シンボルのシーケンス番号とに基づき、電源負荷となる負荷部品シンボルと電源供給元となる電源供給元部品シンボル以外の部品シンボルについて電源投入順または電源切断順についての関連シーケンス番号を人手を介さずに設定できる。また、電源系統図の部品シンボルの接続情報とシーケンス番号との間に、矛盾が生じていることを人手を介さずに抽出することができる。また、矛盾が生じていることを抽出した場合にはエラーを通知することができる。
このため、第1の実施形態と同様に、電源系統図に電源供給元部品シンボルが複数含まれる場合であっても、電源投入/切断シーケンスを作成する作業や、電源系統図と電源投入/切断シーケンスとの間に矛盾がないかどうか確認する作業を効率化かつ省力化することができる。
なお、上記各実施形態は、情報機器、通信機器等の電源が供給される電気機器・装置であって、電源投入/切断のシーケンスが必要となる全ての電気機器・装置の設計支援に適用できる。
また、上記実施形態において、設計支援装置は、コンピュータにて実現されてもよい。この場合、このコンピュータは、コンピュータにて読み取り可能なCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)のような記録媒体に記録されたプログラムを読込み実行して、または、有線通信または無線通信で受信したプログラムを受信し実行して、設計支援装置として機能する。記録媒体は、CD−ROMに限らず適宜変更可能である。
また、各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
図24は、本発明による設計支援装置の最小構成を示すブロック図である。図24に示すように、設計支援装置は、デバイスを表す複数のデバイスシンボルの位置関係および接続関係を示す情報と、複数のデバイスシンボルの中で電源投入順または電源切断順が確定しているデバイスシンボルの、当該電源投入順または当該電源切断順を示す確定順番情報とを入力し、位置関係および接続関係に基づいて、複数のデバイスシンボルに関する電源系統図を作成する第1作成部1(図1に示す電源系統図作成部41に相当。)と、確定順番情報に基づいて、電源投入順または電源切断順が確定していないデバイスシンボルの順番情報を作成する第2作成部2(図1に示す電源シーケンス作成部42に相当。)とを含み、第2作成部2は、確定順番情報と作成した順番情報とを、電源系統図における複数のデバイスシンボルに関連付けし、当該電源系統図を示す画面情報を出力する。
そのような構成によれば、電源投入/切断シーケンスを作成する作業や、電源系統図と電源投入/切断シーケンスとの間に矛盾がないかどうかを確認する作業を効率化かつ省力化することができる。
上記の実施形態には、以下のような設計支援装置も開示されている。
(1)確定順番情報は、複数のデバイスシンボルのうち、電源の負荷となる負荷デバイスシンボルについての電源投入順または電源切断順を示す情報であって、第2作成部2は、確定順番情報と複数のデバイスシンボルの接続関係とに基づいて、複数のデバイスシンボルの中で負荷デバイスシンボル以外のデバイスシンボルについて電源投入順または電源切断順を示す順番情報を作成する設計支援装置。
そのような構成によれば、電源系統図に電源負荷部品シンボルが複数含まれる場合であっても、電源投入/切断シーケンスを作成する作業や、電源系統図と電源投入/切断シーケンスとの間に矛盾がないかどうか確認する作業を効率化かつ省力化することができる。
(2)確定順番情報は、複数のデバイスシンボルのうち、電源の負荷となる負荷デバイスシンボルと、電源の供給元となる電源供給元デバイスシンボルについての電源投入順または電源切断順を示す情報であって、第2作成部2は、確定順番情報と複数のデバイスシンボルの接続関係とに基づいて、複数のデバイスシンボルのうち、負荷デバイスシンボルと電源供給元デバイスシンボル以外のデバイスシンボルについて、電源投入順または電源切断順を示す順番情報を作成する設計支援装置。
そのような構成によれば、電源系統図に電源負荷部品シンボルおよび電源供給元部品シンボルが複数含まれる場合であっても、電源投入/切断シーケンスを作成する作業や、電源系統図と電源投入/切断シーケンスとの間に矛盾がないかどうか確認する作業を効率化かつ省力化することができる。
(3)第2作成部2は、作成した順番情報で、デバイスシンボルの電源投入順または電源切断順が一意に決定されない場合に、電源投入順または電源切断順を決定するための追加入力を促す画面情報を出力する設計支援装置。
そのような構成によれば、より正確な関連シーケンス番号を部品シンボルの入出力端子に割り当てることができる。
(4)第2作成部2は、電源系統図により特定される電源投入順または電源切断順と、順番情報により特定される電源投入順または電源切断順との間に矛盾が存在する場合に、アラームを通知する設計支援装置。
そのような構成によれば、電源系統図において直接接続されている入力端子と出力端子との関連シーケンス番号に同時性が設定されていない等、関連シーケンス番号に矛盾が存在することを、ユーザに認識させることができる。