JP6171315B2 - ボイラシステム - Google Patents

ボイラシステム Download PDF

Info

Publication number
JP6171315B2
JP6171315B2 JP2012256861A JP2012256861A JP6171315B2 JP 6171315 B2 JP6171315 B2 JP 6171315B2 JP 2012256861 A JP2012256861 A JP 2012256861A JP 2012256861 A JP2012256861 A JP 2012256861A JP 6171315 B2 JP6171315 B2 JP 6171315B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steam
pump
pressure
pump head
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012256861A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014105880A (ja
Inventor
宏之 畑中
宏之 畑中
立季 小林
立季 小林
和弘 上永
和弘 上永
智浩 大久保
智浩 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miura Co Ltd filed Critical Miura Co Ltd
Priority to JP2012256861A priority Critical patent/JP6171315B2/ja
Publication of JP2014105880A publication Critical patent/JP2014105880A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6171315B2 publication Critical patent/JP6171315B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Description

本発明は、蒸気ボイラと、この蒸気ボイラに補給水を供給する加圧ポンプとを備えたボイラシステムに関する。
ボイラシステムでは、蒸気ボイラの缶体内の水位を所定範囲に保つために、缶体内の水位に応じて、缶体に補給水を供給する加圧ポンプの流量(吐出量)を制御している。缶体への補給水の供給に関する従来技術として、缶体内で所定の水位が検出されたときに、蒸気ボイラの稼動状態に応じて、缶体に供給される補給水の流量を制御するボイラシステムが提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−130305号公報
ところで、蒸気ボイラは、待機状態から運転状態に移行した場合等において、ボイラ缶体の内部圧力(以下、「缶体圧力」ともいう)が通常の運転時よりも低下することがある。缶体圧力が低下すると、通常の運転時に比べて加圧ポンプから吐出される補給水の流量が多くなるため、加圧ポンプにキャビテーションが発生しやすくなる。加圧ポンプにキャビテーションが発生すると、ポンプ揚程が低下したり、振動や騒音が生じたりする。また、加圧ポンプから通常よりも多くの補給水が缶体に供給されるため、蒸気ボイラから排出される蒸気の乾き度が低下する。
従って、本発明は、蒸気ボイラの缶体圧力の変化に応じて、補給水の流量を適切に調整することができるボイラシステムを提供することを目的とする。
本発明は、それぞれが個別に運転され、蒸気を発生させる複数台の蒸気ボイラと、複数台の前記蒸気ボイラごとに補給水を吐出する加圧ポンプと、複数台の前記蒸気ボイラごとに缶体の水位を検出する缶体水位センサと、複数台の前記蒸気ボイラの内部の圧力に応じた信号を前記蒸気ボイラごとに圧力検出信号として出力する圧力検出手段と、前記圧力検出信号が予め設定された基準圧力値超過であることを示す第1情報値である場合に設定される第1ポンプ揚程、及び前記圧力検出信号が予め設定された基準圧力値以下であることを示す第2情報値である場合に設定される、前記第1ポンプ揚程よりも低い第2ポンプ揚程をデータテーブルに記憶する、複数台の前記蒸気ボイラに共通の記憶部と、複数台の前記蒸気ボイラそれぞれの前記缶体水位センサの検出信号に基づいて、複数台の前記蒸気ボイラごとに給水要求に関するステータスを設定し、前記ステータスが給水要求ONと設定される場合に、(i)前記圧力検出手段から出力された圧力検出信号が前記第1情報値の場合には、前記データテーブルに記憶された前記第1ポンプ揚程を前記加圧ポンプのポンプ揚程として、(ii)前記圧力検出手段から出力された圧力検出信号が前記第2情報値の場合には、前記データテーブルに記憶された前記第2ポンプ揚程を前記加圧ポンプのポンプ揚程として、対応する前記蒸気ボイラにおいて検出される圧力検出信号に応じて、それぞれ個別に設定する複数台の前記蒸気ボイラと接続される制御部と、を備えるボイラシステムに関する。
また、ボイラシステムの前記記憶部において、前記データテーブルに記憶された前記第2ポンプ揚程は、前記加圧ポンプの要求吸入ヘッド値を上回るポンプ揚程であることが好ましい。
また、ボイラシステムにおいては、入力された電流値信号に対応する駆動周波数を前記加圧ポンプに出力するインバータを備え、前記加圧ポンプは、前記インバータから入力された駆動周波数に応じてポンプ揚程が可変となるように構成され、前記制御部は、前記圧力検出手段から出力された圧力検出信号に基づいて、前記加圧ポンプの駆動周波数を設定し、当該駆動周波数の設定値に対応する電流値信号を前記インバータに出力することが好ましい。
本発明によれば、蒸気ボイラの缶体圧力の変化に応じて、補給水の流量を適切に調整することができるボイラシステムを提供することができる。
実施形態に係るボイラシステム1の全体構成図である。 蒸気ボイラ3Aの一部断面概略図である。 ポンプ揚程データテーブルの一例を示す説明図である。 制御部10において加圧ポンプ4Aのポンプ揚程制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 加圧ポンプ4Aのポンプ揚程制御を実行した場合の性能曲線図である。
以下、本発明の実施形態に係るボイラシステム1について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るボイラシステム1の全体構成図である。図2は、ボイラシステム1に用いられる蒸気ボイラ3Aの一部断面概略図である。図3は、ポンプ揚程データテーブルの一例を示す説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係るボイラシステム1は、補給水タンク2と、蒸気ボイラ部3と、加圧ポンプ4A〜4Cと、インバータ5A〜5Cと、圧力検出手段としての缶体圧力センサ6A〜6Cと、缶体水位センサ7と、スチームヘッダ8と、制御部10と、を備える。また、ボイラシステム1は、補給水ラインL1と、蒸気供給ラインL2と、を備える。本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
本実施形態に係るボイラシステム1は、例えば、熱交換器、蒸気釜、リボイラ、オートクレーブ等の蒸気使用設備である負荷装置(不図示)に対して、蒸気を供給する設備である。
図1において、補給水タンク2は、蒸気ボイラ3へ供給する補給水W1を貯留するタンクである。補給水タンク2に貯留される補給水W1は、水道や地下水等の供給源(不図示)から供給される。
補給水ラインL1は、補給水タンク2に貯留された補給水W1を、蒸気ボイラ3に供給するラインである。補給水ラインL1の上流側の端部は、補給水タンク2に接続されている。また、補給水ラインL1の下流側の端部は、3つに分岐して、それぞれ蒸気ボイラ3A〜3Cに接続されている。
蒸気ボイラ部3は、蒸気ボイラ3A、3B、及び3Cを備える。蒸気ボイラ3A、3B、及び3Cは、同一に構成されている。以下、蒸気ボイラ3Aを代表して説明する。
蒸気ボイラ3Aは、補給水タンク2から供給された補給水W1を加熱して、蒸気W2を発生させるボイラ(例えば、貫流ボイラ)である。蒸気ボイラ3Aは、図2に示すように、下部管寄せ31と、水管32と、上部管寄せ33と、燃焼装置34と、缶体圧力センサ6A(図1参照)と、を備える。図2に示す蒸気ボイラ3Aにおいて、下部管寄せ31、水管32及び上部管寄せ33は、蒸気W2を発生する缶体30を構成する。
下部管寄せ31は、環状に形成された中空の容器である。下部管寄せ31には、補給水W1が貯留される。下部管寄せ31の一端には、補給水ラインL1が接続されている。
水管32は、補給水W1を蒸発させて蒸気W2を発生させる筒状の伝熱管である。水管32は、下部管寄せ31の上面に沿って、複数本設けられている(図2では2本のみ示す)。各水管32の下端部は、下部管寄せ31と連通している。下部管寄せ31に供給された補給水W1は、下部管寄せ31から各水管32へ流入する。以下、水管32の内部に貯留されている水を「缶水」ともいう。
上部管寄せ33は、環状に形成された中空の容器である。各水管32の上端部は、上部管寄せ33と連通している。上部管寄せ33の上端には、蒸気供給ラインL2が接続されている。複数の水管32で発生した蒸気W2は、上部管寄せ33を介して蒸気供給ラインL2へ送出される。
缶体圧力センサ6A(図1参照)は、上部管寄せ33に設けられている。缶体圧力センサ6Aは、缶体30内における蒸気W2の圧力を検出する機器である。缶体圧力センサ6Aで検出された圧力(以下、「検出缶体圧力値」ともいう)は、制御部10へ検出信号として送信される。
缶体水位センサ7(図1参照)は、いずれか一つの水管32に設けられている。缶体水位センサ7は、水管32の内部に貯留されている缶水の水位を検出する機器である。缶体水位センサ7は、制御部10と電気的に接続されている。缶体水位センサ7で検出された水位は、制御部10へ水位に関する検出信号として送信される。なお、缶体水位センサ7は、蒸気ボイラ3A〜3Cのそれぞれに設けられているが、図1では、蒸気ボイラ3Aのみ図示する。
燃焼装置34は、供給された燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生させる装置である。燃焼装置34には、燃料を供給する燃料ライン(不図示)が接続されている。燃焼装置34は、環状に形成された上部管寄せ33の中央(内部空間)に配置されている。燃焼装置34は、上部管寄せ33側から下部管寄せ31の方向に向けて燃焼ガスを放射することにより、各水管32を加熱する。各水管32内の缶水は、燃焼ガスにより加熱され、蒸気W2を発生する。また、燃焼装置34は、制御部10と電気的に接続されている。燃焼装置34における燃焼は、制御部10から送信される燃焼制御信号により制御される。なお、図1では、それぞれの蒸気ボイラ3A〜3Cにおける燃焼装置34の図示を省略する。
蒸気ボイラ部3を構成する蒸気ボイラ3A、3B、及び3Cは、それぞれ個別に運転される。そのため、すべてが運転中である場合もあれば、特定の蒸気ボイラが待機中、又は待機状態から運転状態へ移行中となる場合もある。
図1に示す加圧ポンプ4A〜4Cは、補給水タンク2から供給される補給水W1を吸入し、対応する蒸気ボイラ3A〜3Cへ加圧して吐出する装置である。加圧ポンプ4A〜4Cは、動力源として、ポンプの回転軸と連結されたモータ(不図示)を備える。加圧ポンプ4A〜4Cは、それぞれ対応するインバータ5A〜5Cと電気的に接続されている。加圧ポンプ4A〜4Cには、インバータ5A〜5Cから、周波数が変換された駆動電力が入力される。加圧ポンプ4A〜4Cのモータは、インバータ5A〜5Cから入力された駆動電力の周波数(以下、「駆動周波数」ともいう)に応じた回転速度で駆動される。本実施形態の加圧ポンプ4A〜4Cは、インバータ5A〜5Cから入力された駆動周波数に応じて、ポンプ揚程が可変となるように構成されている。
インバータ5A〜5Cは、それぞれ対応する加圧ポンプ4A〜4Cに、周波数が変換された駆動電力を供給する電気回路である。インバータ5A〜5Cは、制御部10と電気的に接続されている。インバータ5A〜5Cには、制御部10から電流値信号が入力される。インバータ5A〜5Cは、制御部10から入力された電流値信号に対応する駆動周波数の駆動電力を加圧ポンプ4A〜4Cに出力する。加圧ポンプ4A〜4Cは、蒸気ボイラ3A〜3Cの運転状況に応じて、それぞれ個別に制御される。従って、蒸気ボイラ3A〜3Cには、それぞれ異なる流量の補給水W1が供給される。
蒸気供給ラインL2は、蒸気ボイラ部3で発生した蒸気W2を、スチームヘッダ8へ供給するラインである。蒸気供給ラインL2の上流側は、それぞれ蒸気ボイラ3A〜3Cに接続されている。蒸気供給ラインL2の下流側は、途中で一つにまとめられ、スチームヘッダ8に接続されている。
スチームヘッダ8は、蒸気ボイラ部3から蒸気供給ラインL2を介して供給された蒸気W2を一時的に溜めて、蒸気W2を使用する負荷装置へ供給する機器である。スチームヘッダ8は、蒸気供給ラインL2において、蒸気ボイラ部3と負荷装置との間に設けられている。なお、負荷装置で利用された蒸気W2の一部は、復水経路(不図示)を経由して、再び補給水タンク2へ回収される。
制御部10は、CPU11及びメモリ12を含むマイクロプロセッサにより構成される。制御部10は、蒸気ボイラ部3に設けられた缶体圧力センサ6A〜6C、缶体温度センサ(不図示)及び缶体水位センサ7(蒸気ボイラ3Aのみ図示)から出力される検出信号に基づいて、それぞれの蒸気ボイラ3A〜3Cの燃焼を制御するための燃焼制御信号をそれぞれの燃焼装置34(図2参照)へ送信する。また、制御部10は、缶体圧力センサ6A〜6C及びそれぞれの缶体水位センサ7から出力される検出信号に基づいて、補給水W1が所定の流量値でそれぞれの蒸気ボイラ3A〜3Cへ供給されるように、インバータ5A〜5C(後述)に出力する駆動周波数を設定する。
制御部10は、それぞれの缶体水位センサ7から送信されるボイラ缶体の水位に関する検出信号に基づいて、給水要求に関するステータスを変更する。すなわち、制御部10は、検出信号により特定されるボイラ缶体の水位が予め設定された下限水位まで低下した場合には、給水要求に関するステータスを「給水要求ON」に設定する。また、制御部10は、検出信号により特定されるボイラ缶体の水位が予め設定された上限水位まで上昇した場合には、給水要求に関するステータスを「給水要求OFF」に設定する。
制御部10は、給水要求に関するステータスが給水要求ONの場合には、補給水W1が所定の流量値でそれぞれの蒸気ボイラ3A〜3Cへ供給されるように、インバータ5A〜5Cへ出力する駆動周波数を設定する。また、給水要求に関するステータスが給水要求OFFの場合には、補給水W1が蒸気ボイラ3A〜3Cへ供給されないように、インバータ5A〜5Cへの駆動周波数の出力を停止する。
制御部10において、マイクロプロセッサのメモリ12には、図3に示すポンプ揚程データテーブルが記憶されている。ポンプ揚程データテーブルは、缶体圧力センサ6A〜6Cから出力される検出缶体圧力値(検出信号)が予め設定された基準圧力値を超過する第1情報値である場合に設定される第1ポンプ揚程、及び検出缶体圧力値が予め設定された基準圧力値以下となる第2情報値である場合に設定される第2ポンプ揚程(<第1ポンプ揚程)を記憶する記憶エリアである。
ここで、予め設定された基準圧力値とは、加圧ポンプ4A〜4Cの駆動周波数を切り替えるか否かを判定する際に用いる閾値である。本実施形態における基準圧力値は、図3に示すように、0.7MPaである。
本実施形態のポンプ揚程データテーブルでは、基準圧力値と、加圧ポンプ4A〜4Cのポンプ揚程を第1ポンプ揚程又は第2ポンプ揚程とするための駆動周波数と、が対応付けて記憶されている。すなわち、ポンプ揚程データテーブルには、加圧ポンプ4A〜4Cのポンプ揚程を第1ポンプ揚程とするための駆動周波数として56Hzが設定され、加圧ポンプ4A〜4Cのポンプ揚程を第2ポンプ揚程とするための駆動周波数として46Hzが設定されている。
本実施形態において、第2ポンプ揚程は、加圧ポンプ4A〜4Cの要求吸入ヘッド値NPSHを上回る値が設定される。要求吸入ヘッド値NPSHは、加圧ポンプ4A〜4Cにおいて、キャビテーションが発生しないポンプ揚程の下限値である。加圧ポンプ4A〜4Cにおいて、キャビテーションを発生させないためには、要求吸入ヘッド値NPSHを、有効吸入ヘッド値が上回るように維持する必要がある。
制御部10は、缶体圧力センサ6A〜6Cから出力された検出缶体圧力値が第1情報値の場合(すなわち、0.7MPa超過の場合)には、加圧ポンプ4A〜4Cに出力する駆動周波数として56Hzを設定する。これにより、加圧ポンプ4A〜4Cは、第1ポンプ揚程で運転される。また、缶体圧力センサ6A〜6Cから出力された検出缶体圧力値が第2情報値の場合(すなわち、0.7MPa以下の場合)には、加圧ポンプ4A〜4Cに出力する駆動周波数として46Hzを設定する。これにより、加圧ポンプ4A〜4Cは、第2ポンプ揚程で運転される。なお、加圧ポンプ4A〜4Cに出力する駆動周波数は、対応する蒸気ボイラ3A〜3Cにおいて検出される検出缶体圧力値に応じて、それぞれ個別に設定される。
制御部10は、缶体圧力センサ6A〜6Cから出力された検出缶体圧力値に基づいて、ポンプ揚程データテーブル(図3)から駆動周波数を特定すると共に、その駆動周波数の演算値に対応する電流値信号をインバータ5に出力する。インバータ5は、入力された電流値信号に対応する駆動周波数の駆動電力を加圧ポンプ4A〜4C(モータ)に出力する。これにより、加圧ポンプ4A〜4Cから吐出される補給水W1の流量は、第1ポンプ揚程又は第2ポンプ揚程に応じた流量値となるように調整される。
次に、制御部10による加圧ポンプ4Aのポンプ揚程制御を、図4を参照して説明する。ここでは、蒸気ボイラ3Aに補給水W1を供給する加圧ポンプ4Aを代表して説明する。制御部10は、加圧ポンプ4B、4Cについても、加圧ポンプ4Aと同様のポンプ揚程制御を実施する。図4は、制御部10において加圧ポンプ4Aのポンプ揚程制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図4に示すフローチャートの処理は、ボイラシステム1の運転中において、繰り返し実行される。
図4に示すステップST101において、制御部10は、蒸気ボイラ3Aの給水要求に関するステータスが給水要求ONか否かを判定する。このステップST101において、制御部10により、給水要求に関するステータスが給水要求ONである(YES)であると判定された場合に、処理はステップST102へ移行する。また、ステップST101において、制御部10により、給水要求に関するステータスが給水要求ONでない(NO)であると判定された場合に、処理はステップST101へ戻る。
ステップST102(ステップST101:YES)において、制御部10は、蒸気ボイラ3Aの缶体圧力センサ6Aから出力された検出缶体圧力値を取得する。
ステップST103において、制御部10は、検出缶体圧力値が基準圧力値0.7MPaを超過するか否かを判定する。このステップST103において、制御部10により、検出缶体圧力値が基準圧力値0.7MPaを超過する(YES)と判定された場合に、処理はステップ104へ移行する。また、ステップST103において、制御部10により、検出缶体圧力値が基準圧力値0.7MPa以下である(NO)と判定された場合に、処理はステップ105へ移行する。
ステップST104(ステップST103:YES)において、制御部10は、ポンプ揚程データテーブル(図3参照)から、ステップST102で取得した検出缶体圧力値に対応する駆動周波数を取得する。このステップST104において、制御部10は、駆動周波数として56Hzを取得する。
一方、ステップST105(ステップST103:NO)において、制御部10は、ポンプ揚程データテーブル(図3参照)から、ステップST102で取得した検出缶体圧力値に対応する駆動周波数を取得する。このステップST105において、制御部10は、駆動周波数として46Hzを取得する。
ステップST106において、制御部10は、ステップST104又はステップST105で取得した駆動周波数の演算値を、対応する電流値信号に変換する。
ステップST107において、制御部10は、変換した電流値信号をインバータ5Aへ出力する。これにより本フローチャートの処理は終了する(ステップST101へリターンする)。
なお、ステップST107において、制御部10が電流値信号をインバータ5Aへ出力すると、インバータ5Aは、入力された電流値信号で指定された周波数に変換された駆動電力を加圧ポンプ4Aに供給する。加圧ポンプ4Aは、インバータ5Aから入力された駆動周波数に応じた回転速度で駆動される。
上述した制御部10による加圧ポンプ4Aのポンプ揚程制御により、加圧ポンプ4Aから吐出される補給水W1の流量は、蒸気ボイラ3Aの缶体圧力の変化に応じて調整される。すなわち、ボイラシステム1において、蒸気ボイラ3Aの缶体圧力が通常の運転時以下としても、加圧ポンプ4Aから吐出される補給水W1の流量は、所定の流量値に維持される。加圧ポンプ4B、4Cについても、同様のポンプ揚程制御が実行される。
次に、本実施形態に係るボイラシステム1において、加圧ポンプ4Aのポンプ揚程制御を実行した場合の具体例を、図面を参照して説明する。図5は、加圧ポンプ4Aのポンプ揚程制御を実行した場合の性能曲線図である。
図5において、横軸は加圧ポンプ4Aの流量(吐出量)Q[m/h]、縦軸(左側)は加圧ポンプ4Aのポンプ揚程H[m]、縦軸(右側)は加圧ポンプ4Aの要求吸入ヘッド値NPSH[m]をそれぞれ示す。なお、図5に示す性能曲線は、いずれも加圧ポンプ4Aにおける性能曲線の一例を示すものであり、この例に限定されない。
図5において、性能曲線H1は、加圧ポンプ4Aを駆動周波数56Hzで駆動したときのポンプ揚程(第1ポンプ揚程)を示す。性能曲線H2は、加圧ポンプ4Aを駆動周波数46Hzで駆動したときのポンプ揚程(第2ポンプ揚程)を示す。性能曲線H3は、加圧ポンプ4Aの要求吸入ヘッド値NPSHの変化を示す。
図5に示すように、加圧ポンプ4Aの駆動周波数を56Hz(性能曲線H1)とし、ポンプ揚程70〜160[m]の範囲で運転した場合、加圧ポンプ4Aの流量は6〜8[m/h]となる。また、加圧ポンプ4Aの流量が6〜8[m/h]となる範囲において、加圧ポンプ4Aの要求吸入ヘッド値NPSHは、およそ3.5〜6[m]の範囲となる。
ここで、加圧ポンプ4Aの駆動周波数が56Hz(性能曲線H1)のままで、蒸気ボイラ3Aの缶内圧力が基準圧力値(0.7MPa)以下になったとすると、加圧ポンプ4Aから吐出される補給水W1の流量は、性能曲線H1の破線部分に表されるように、8〜9[m/h]の範囲となる。そのため、このときの要求吸入ヘッド値NPSHは、最大で7.5[m]程度となるため、加圧ポンプ4Aにおいてキャビテーションが発生しやすくなる。また、蒸気ボイラ3Aから排出される蒸気W2の乾き度が低下する。
これに対して、上述した加圧ポンプ4Aのポンプ揚程制御を実行した場合には、蒸気ボイラ3Aの缶内圧力が基準圧力値(0.7MPa)以下となった時点で、加圧ポンプ4Aの駆動周波数が56Hz(性能曲線H1)から46Hz(性能曲線H2)に切り替えられる。そのため、加圧ポンプ4Aから吐出される補給水W1の流量は、性能曲線H2に表されるように、6〜7.7[m/h]の範囲となる。従って、このときの要求吸入ヘッド値NPSHは、最大でも5.5[m]程度となるため、加圧ポンプ4Aにおいてキャビテーションが発生しにくくなる。また、蒸気ボイラ3Aから排出される蒸気W2の乾き度の低下を抑制できる。
上述した実施形態に係るボイラシステム1によれば、例えば、以下のような効果が得られる。
本実施形態に係るボイラシステム1において、制御部10は、缶体圧力センサ6A〜6Cで検出された検出缶体圧力値が第1情報値(基準圧力値超過)の場合には、加圧ポンプ4A〜4Cを第1ポンプ揚程とする駆動周波数56Hzを設定し、検出缶体圧力値が第2情報値(基準圧力値以下)の場合には、加圧ポンプ4A〜4Cを第2ポンプ揚程(<第1ポンプ揚程)とする駆動周波数46Hzを設定する。
これによれば、蒸気ボイラ3A〜3Cの缶体圧力が基準圧力値から低下した場合には、加圧ポンプ4A〜4Cが第2ポンプ揚程となる駆動周波数46Hzで駆動されるため、加圧ポンプ4A〜4Cから吐出される補給水W1の流量の増加によるキャビテーションの発生を抑制できる。また、蒸気ボイラ3A〜3Cから排出される蒸気W2の乾き度の低下を抑制できる。従って、ボイラシステム1は、蒸気ボイラ3A〜3Cの缶体圧力の変化に応じて、補給水W1の流量を適切に調整することができる。
また、ボイラシステム1において、第2ポンプ揚程は、加圧ポンプ4A〜4Cの要求吸入ヘッド値NPSHを上回る値が設定される。そのため、加圧ポンプ4A〜4Cを第2ポンプ揚程となる駆動周波数46Hzで駆動した際に、より確実にキャビテーションの発生を抑制できる。
また、ボイラシステム1において、制御部10は、缶体圧力センサ6A〜6Cから出力された検出缶体圧力値に基づいて、加圧ポンプ4A〜4Cから缶体30に供給される補給水W1の流量が予め設定された目標流量値となるように、加圧ポンプ4A〜4Cの駆動周波数を設定し、当該駆動周波数の設定値に対応する電流値信号をインバータ5A〜4Cに出力するポンプ揚程制御を実行する。そのため、ボイラシステム1は、補給水W1を供給する蒸気ボイラ3A〜3Cの缶体圧力の変化に応じて、安定した流量の補給水W1を蒸気ボイラ3へ供給することができる。
また、ボイラシステム1において、安定した流量の補給水W1を蒸気ボイラ3へ供給することができるため、補給水W1へ供給する薬剤の投入量をより正確に設定できる。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、本実施形態では、圧力検出手段として、缶体圧力センサ(6A〜6C)を用いた例について説明した。これに限らず、圧力検出手段として、圧力スイッチを用いてもよい。圧力スイッチは、設定圧力を超過する場合にスイッチONし、設定圧力以下の場合にスイッチOFFする電子部品である。圧力検出手段として圧力スイッチを用いた場合に、圧力スイッチの「スイッチON」は、缶体圧力が予め設定された基準圧力値超過であることを示す第1情報値となる。また、圧力スイッチの「スイッチOFF」は、缶体圧力が予め設定された基準圧力値以下であることを示す第2情報値となる。
本実施形態では、加圧ポンプ4A〜4Cのポンプ揚程を第1ポンプ揚程又は第2ポンプ揚程の2段階に切り替える例について説明したが、これに限らず、加圧ポンプ4A〜4Cのポンプ揚程を、3段階以上に切り替える構成としてもよい。
本実施形態では、蒸気を発生させる缶体の一例として、3つの蒸気ボイラ3A〜3Cを備えた構成について説明した。これに限らず、1又は2の蒸気ボイラを備えた構成でもよいし、4以上の蒸気ボイラを備えた構成であってもよい。
1 ボイラシステム
2 補給水タンク
3 蒸気ボイラ部
3A〜3C 蒸気ボイラ
4A〜4C 加圧ポンプ
5A〜5C インバータ
6A〜6C 缶体圧力センサ(圧力検出手段)
10 制御部
12 メモリ(記憶部)
30 缶体
L1 補給水ライン
L2 蒸気供給ライン
W1 補給水
W2 蒸気

Claims (3)

  1. それぞれが個別に運転され、蒸気を発生させる複数台の蒸気ボイラと、
    複数台の前記蒸気ボイラごとに補給水を吐出する加圧ポンプと、
    複数台の前記蒸気ボイラごとに缶体の水位を検出する缶体水位センサと、
    複数台の前記蒸気ボイラの内部の圧力に応じた信号を前記蒸気ボイラごとに圧力検出信号として出力する圧力検出手段と、
    前記圧力検出信号が予め設定された基準圧力値超過であることを示す第1情報値である場合に設定される第1ポンプ揚程、及び前記圧力検出信号が予め設定された基準圧力値以下であることを示す第2情報値である場合に設定される、前記第1ポンプ揚程よりも低い第2ポンプ揚程をデータテーブルに記憶する、複数台の前記蒸気ボイラに共通の記憶部と、
    複数台の前記蒸気ボイラそれぞれの前記缶体水位センサの検出信号に基づいて、複数台の前記蒸気ボイラごとに給水要求に関するステータスを設定し、前記ステータスが給水要求ONと設定される場合に、
    (i)前記圧力検出手段から出力された圧力検出信号が前記第1情報値の場合には、前記データテーブルに記憶された前記第1ポンプ揚程を前記加圧ポンプのポンプ揚程として、(ii)前記圧力検出手段から出力された圧力検出信号が前記第2情報値の場合には、前記データテーブルに記憶された前記第2ポンプ揚程を前記加圧ポンプのポンプ揚程として、対応する前記蒸気ボイラにおいて検出される圧力検出信号に応じて、それぞれ個別に設定する複数台の前記蒸気ボイラと接続される制御部と、
    を備えるボイラシステム。
  2. 前記記憶部において、前記データテーブルに記憶された前記第2ポンプ揚程は、前記加圧ポンプの要求吸入ヘッド値を上回るポンプ揚程である、
    請求項1に記載のボイラシステム。
  3. 入力された電流値信号に対応する駆動周波数を前記加圧ポンプに出力するインバータを備え、
    前記加圧ポンプは、前記インバータから入力された駆動周波数に応じてポンプ揚程が可変となるように構成され、
    前記制御部は、前記圧力検出手段から出力された圧力検出信号に基づいて、前記加圧ポンプの駆動周波数を設定し、当該駆動周波数の設定値に対応する電流値信号を前記インバータに出力する、
    請求項1又は2に記載のボイラシステム。
JP2012256861A 2012-11-22 2012-11-22 ボイラシステム Active JP6171315B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012256861A JP6171315B2 (ja) 2012-11-22 2012-11-22 ボイラシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012256861A JP6171315B2 (ja) 2012-11-22 2012-11-22 ボイラシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014105880A JP2014105880A (ja) 2014-06-09
JP6171315B2 true JP6171315B2 (ja) 2017-08-02

Family

ID=51027529

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012256861A Active JP6171315B2 (ja) 2012-11-22 2012-11-22 ボイラシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6171315B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08240301A (ja) * 1995-03-03 1996-09-17 Toshiba Corp ドラム型ボイラ給水制御装置
JP4481373B2 (ja) * 1998-03-31 2010-06-16 三浦工業株式会社 多管式貫流ボイラの給水制御方法
JPH11311402A (ja) * 1998-04-30 1999-11-09 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 蒸気プラント
JP2002250501A (ja) * 2001-02-22 2002-09-06 T Agri:Kk 蒸気作成方法とボイラ装置
JP2003014206A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Miura Co Ltd 蒸気ボイラの給水制御方法
JP2003130305A (ja) * 2001-10-18 2003-05-08 Miura Co Ltd 蒸気ボイラの給水制御方法
JP4434630B2 (ja) * 2003-06-09 2010-03-17 株式会社東芝 原子炉給水システム
JP5455867B2 (ja) * 2010-11-01 2014-03-26 株式会社サムソン 熱媒ボイラ多缶設置システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014105880A (ja) 2014-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5817683B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP5987576B2 (ja) ボイラシステム
JP2007198630A (ja) 貯湯式給湯装置
JP2013204939A (ja) ボイラシステム
JP2008039353A (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP6171315B2 (ja) ボイラシステム
JP4983777B2 (ja) エンジンの廃熱回収装置
JP6686512B2 (ja) ボイラシステム
KR100685447B1 (ko) 스팀 난방장치의 워터해머에 의한 스팀코일의 파손방지장치
JP2016008724A (ja) ドレン回収システム
JP6394896B2 (ja) 蒸気発生システム
JP6677063B2 (ja) 熱回収システム
JP6481452B2 (ja) ボイラ装置
JP6432414B2 (ja) ボイラ装置
JP2011025206A (ja) 脱気水供給システム
JP5225714B2 (ja) 給湯システム
JP2012087510A (ja) 給水システム
JP6208633B2 (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP2021063619A (ja) ボイラの制御装置
JP7255293B2 (ja) 給水制御装置
JP2006233931A (ja) ボイラ駆動電力供給システム
JP2018047418A (ja) 蒸気加熱装置
JP7201562B2 (ja) 発電装置及び発電装置の制御方法
JP5071034B2 (ja) ボイラの脱気水供給システム
JP5256514B2 (ja) 火力発電プラント、及び火力発電プラントの運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150924

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160726

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170619

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6171315

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250