JPH11311402A - 蒸気プラント - Google Patents

蒸気プラント

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JPH11311402A
JPH11311402A JP12077598A JP12077598A JPH11311402A JP H11311402 A JPH11311402 A JP H11311402A JP 12077598 A JP12077598 A JP 12077598A JP 12077598 A JP12077598 A JP 12077598A JP H11311402 A JPH11311402 A JP H11311402A
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JP
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deaerator
water
pressure
water supply
steam
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JP12077598A
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Eijiro Kaino
栄二郎 改野
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脱気器圧力の降下率を抑えることにより給水ポ
ンプの有効NPSHを確実に確保する蒸気プラントを提
供すること。 【解決手段】蒸気になる給水を供給する給水ポンプ
(9,10)と、前記給水ポンプ(9,10)の前段に
設けられる給水容器であって給水を脱気し前記給水ポン
プ(9,10)に供給する脱気器6と、を備えた蒸気プ
ラントにおいて、前記脱気器6に不活性ガスを注入する
加圧手段(16,17,18)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火力原子力発電プ
ラント等の蒸気プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の火力原子力発電プラント
の復水・給水系統を示す図である。復水器1は、図示し
ない発電機を回転駆動し発電することで、図示しないタ
ービンで仕事をした蒸気を冷却水により凝縮させ水に戻
す設備である。復水器1からの復水は復水ポンプ2及び
復水ブースターポンプ3で昇圧される。
【0003】復水ブースターポンプ3で昇圧された復水
は、脱気器水位制御弁4及び複数段の低圧給水加熱器5
を経て脱気器6に流入する。脱気器6に流入した復水
は、低圧のタービン抽気により加熱、脱気された後、脱
気器貯水タンク7へ流下し、ここで一旦貯水される。な
お、脱気器貯水タンク7までの水を復水と称するが、こ
の先の水を給水と称する。
【0004】脱気器水位制御弁4は、脱気器貯水タンク
7の水位を常に予め設定された値に保持するためのもの
である。低圧給水加熱器5はシェル&チューブ式熱交換
器であり、復水をタービン抽気により昇温するための設
備である。脱気器6は、低圧給水加熱器5と同様、ター
ビン抽気により復水を昇温するための設備であるととも
に、熱交換形式が直接接触式熱交換であり、復水に溶解
している空気を除去する機能も有している。
【0005】脱気器貯水タンク7内の給水は、脱気器降
水管8を流下し給水ブースターポンプ9及び給水ポンプ
10で昇圧され、高圧給水加熱器11を経てボイラー
(または蒸気発生器)12へ給水される。
【0006】高圧給水加熱器11はシェル&チューブ式
熱交換器であり、給水を高圧のタービン抽気により昇温
するための設備である。給水ポンプミニマムフロー弁1
3は、ボイラー(または蒸気発生器)12への給水量が
低下したとき、給水ブースターポンプ9及び給水ポンプ
10の最小流量を確保するためのものである。脱気器ベ
ント弁14は、脱気器6にて脱気された空気を多段オリ
フィス15を介し大気へ排出する設備である。
【0007】通常の定格運転状態では、脱気器6に流入
する復水の温度は160℃前後であり、脱気器6内の圧
力は12kg/cm2 absであり、温度は190℃
(飽和温度)である。
【0008】脱気器貯水タンク7内の給水の水面は、給
水ブースターポンプ9の吸い込み口に対し高い位置に設
置され、給水ブースターポンプ9の押し込み水頭(有効
NPSH)が給水ブースターポンプ9において必要なN
PSH(必要NPSH)に対して余裕をもって確保され
るよう計画される。なおNPSHとは、Net Pos
itive Suction Head(正味正吸い込
み揚程)の略称である。
【0009】有効NPSH(押し込み水頭)が必要NP
SH以下になると、給水ブースターポンプ9の吸い込み
口で給水がフラッシュ(気泡を発生)し、ポンプとして
の機能を喪失してボイラー(または蒸気発生器)12へ
の給水ができなくなる。
【0010】なお有効NPSHは、ポンプ吸い込み部で
の圧力と流体の飽和圧力との差を流体の比重量で除した
ものであり、次式(1)で表される。 有効NPSH=(Ps−Pss)/Rs(m) …(1) ここで、Ps;ポンプ吸い込み部の圧力(Kg/m2
bs) Pss;ポンプ吸い込み部流体の飽和圧力(Kg/m2
abs) Rs;ポンプ吸い込み部流体の比重量(Kg/m3 )で
ある。
【0011】また、ポンプ吸い込み部の圧力は次式
(2)で表される。 Ps=Pd+Hk×Rk …(2) ここで、Pd;脱気器圧力(Kg/m2 abs) (通常脱気器タンク貯水の飽和温度と同じ値) Hk;脱気器貯水タンク水面とポンプ吸い込み部の高低
差(m) Rk;脱気器降水管内流体の平均比重量(Kg/m3
である。
【0012】上記式(1)と(2)をまとめると下式
(3)のようになり、 有効NPSH=(Pd+Hk×Rk−Pss)/Rs …(3) 有効NPSHは、ほぼ (Pd−Pss)/Rs+Hk
となる。
【0013】通常の運転状態では、脱気器6の圧力と給
水ブースターポンプ9の吸い込み部の給水の飽和圧力と
はほぼ等しく、有効NPSHはほぼHk(m)であり何
ら問題はない。しかし、落雷等により発電所が電力系統
から切り離されるとタービンの負荷が急減する。負荷が
急減すると、タービンへの流入蒸気が図示しない蒸気加
減弁により絞られ、タービン抽気の圧力が瞬時に低下
し、低圧給水加熱器5及び脱気器6へ加熱蒸気が流入し
なくなる。この結果、復水の抽気による昇温が中断さ
れ、脱気器6へ流入する復水の温度が低下し、さらに脱
気器6での昇温も中断され、脱気器6内の圧力が急激に
低下する。
【0014】一方、ボイラー(または蒸気発生器)12
は、負荷急減後も給水量が減少するが、給水を必要とし
運転を続ける。ところが、給水は脱気器降水管8を流下
して給水ブースターポンプ9へ供給されるため、脱気器
貯水タンク7から給水ブースターポンプ9の吸い込み口
に達するまでに数十秒から数分の時間を要する。すなわ
ち、給水ブースターポンプ9の吸い込み口には、数十秒
から数分前に脱気器貯水タンク7内にあった給水(脱気
器貯水タンク7内の給水より温度が高く、飽和圧力の高
い給水)が流入することになる。このことは、給水ブー
スターポンプ9の有効NPSH(飽和圧力差分)を低下
させることになる。
【0015】有効NPSHが低下し必要NPSH以下と
なると、給水ブースターポンプ9はその機能を喪失し、
ボイラー(または蒸気発生器)12への給水を中断し、
図示しない保安装置によりボイラー(または蒸気発生
器)12がトリップする。一旦ボイラー(または蒸気発
生器)12がトリップすると、再起動に十数時間から数
日を要し、電力系統を乱すこととなり、数千万年から数
億円の損害になる場合がある。
【0016】この対策として、最新のプラントでは負荷
急減時に次の対策を実施している。 (1)プラント計測装置により負荷急減を自動的に検出
する。 (2)脱気器水位制御弁4の開度を予め設定した値まで
絞り、脱気器6に流入する復水の流量を制限し、脱気器
6の圧力の降下率を制限する。 (3)本来は、プラント起動時等の特殊な時期に使用す
るために設けられる脱気器圧力制御弁(図1では不図
示)を全開として、プラント補助蒸気を脱気器6へ流入
させ、脱気器6内の圧力の降下率を制限する。 (4)給水ポンプミニマムフロー弁13を全開とし、脱
気器貯水タンク7から脱気器降水管8を通り給水ブース
ターポンプ9へ流入する給水量を増加させ、前述した脱
気器降水管8における給水供給の時間後れを短縮する。
上記対策を採用することにより、負荷急減時の給水ブー
スターポンプ9の有効NPSHが確保されるようにな
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記対策に
よる方式は、実際のプラントの運転状況に応じて有効N
PSHを確保するものではなく、負荷急減時の考え得る
全ての状況を想定して設定値を決定するものである。そ
のため、負荷急減時の考え得る全ての状況についてシミ
ュレーションを実施しておく必要がある。
【0018】すなわち、(1) 負荷急減前のプラント負
荷、(2) 負荷急減前の脱気器水位制御弁4の開度、(3)
脱気器6の図示しない加熱蒸気制御弁の運用、(4) 給水
ポンプミニマムフロー弁13の運用方法、(5) 負荷急減
前後の給水量、等のパラメーターをそれぞれ変更し、シ
ミュレーションする必要がある。このため、シミュレー
ションのケースは100ケースを越えることもあり、多
大な費用と時間が必要である。また、シミュレーション
の入力はあらゆるプラントの運用ケースを想定してはい
るが、完全なものではなく不安が残る。
【0019】また現状では、プラント運転員は負荷急減
時における給水ブースターポンプ9のNPSH確保の対
策制御が動作したことは分かるが、有効NPSHの値は
表示されないため、有効NPSHが確実に確保されてい
るか否かが判らず、不安感を覚えることととなる。
【0020】さらに、従来の給水ブースターポンプのN
PSH確保対策は、必要NPSHを直接制御するのでは
なく、上記対策を実行した結果、有効NPSHの最低値
が必要NPSH以上に余裕をもって確保されるものであ
るため、的確な制御であるとは言い難い。
【0021】図4は、従来の給水ブースターポンプにお
けるNPSH確保対策のシミュレーション結果の一例を
示す図である。実際のシュミレーション結果では、図4
のごとき推移となる。負荷急減時に脱気器水制御弁4の
開度を絞ると、有効NPSH確保に効果はあるが、一定
開度とするため脱気器貯水タンク7の貯水量の低下が大
きい。
【0022】さらに、上記給水ブースターポンプのNP
SH確保のための対策は、通常の運転制御と異なり負荷
急減時のみ作動するもので、この作動は1年に一度ある
か無いか程度のものである。しかし、他の重要な保安装
置と異なり、プラント運転中に動作試験を実施すること
ができず、信頼性の低いものとなる。本発明の目的は、
脱気器圧力の降下率を抑えることにより給水ポンプの有
効NPSHを確実に確保する蒸気プラントを提供するこ
とにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の蒸気プラントは以下の如く構
成されている。本発明の蒸気プラントは、蒸気になる給
水を供給する給水ポンプと、前記給水ポンプの前段に設
けられる給水容器であって給水を脱気し前記給水ポンプ
に供給する脱気器と、を備えた蒸気プラントにおいて、
前記脱気器に不活性ガスを注入する加圧手段を備えてい
る。
【0024】
【発明の実施の形態】上述したように、負荷急減時の給
水ブースターポンプの有効NPSHの低下は、脱気器内
の圧力の降下により生ずるもので、脱気器内の圧力の降
下率を抑えれば防止できるが、本実施の形態では上記の
方式より簡便な方法を考察した。
【0025】(対策案1) 蒸気の供給 蒸気の供給は、従来の対策方法(従来の脱気器加熱蒸気
系統の容量は小さく、脱気器の圧力降下を十分に抑える
能力はない。)の一つであるが、蒸気は脱気器内で流入
する復水と熱交換し凝縮して復水を昇温させるので、脱
気器内の圧力の降下率を抑えるには約500T/Hの蒸
気を脱気器へ供給せねばならず、結果的に大規模な設備
となり経済的に成り立たない。
【0026】(対策案2) 圧縮空気の圧入 圧縮空気は蒸気の如く凝縮することはなく、約2000
Kgの空気を圧入することで脱気器内の圧力降下率を十
分抑えることができるが、空気中の酸素が給水に溶け込
み、高温のボイラーまたは蒸気発生器へ給水と共に流入
し、これらの機器を酸化腐食させるおそれがある。
【0027】(対策案3) 不活性ガスの圧入 圧縮空気同様、約2000Kgの不活性ガスを脱気器へ
圧入すれば、脱気器内の圧力降下率を抑えることがで
き、さらに不活性ガスが給水中に溶け込んでも不活性で
あることによりボイラーまたは蒸気発生器に影響を与え
ることは無い。
【0028】以下、上記対策案3の不活性ガス圧入方式
で考察を進めることとし、不活性ガス圧入方式の運転状
況を説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る蒸気
プラントである火力原子力発電プラントの復水・給水系
統を示す図である。図1において図3と同一な部分には
同一符号を付し説明を省略する。図1において、不活性
ガス源16は高圧ガスボンベの集合体である。不活性ガ
ス減圧弁17は、前記高圧ガスボンベの圧力を使いやす
い圧力まで減圧し、不活性ガス圧入弁18は脱気器6へ
の圧入制御を行なう。
【0029】以下、当該復水・給水系統の動作を説明す
る。 1)まず、プラント負荷急減信号により脱気器ベント弁
14を全閉として不凝縮ガスの排出を停止する。 2)前記プラント負荷急減信号により脱気器圧力の漸減
プログラム信号を起動する。この漸減プログラム信号の
初期値は、プラント負荷急減前の脱気器6内の圧力に見
合う信号レベルとなるよう、通常運転時は脱気器6の圧
力にトラッキングさせる。
【0030】また、漸減プログラム信号の降下率は、給
水ブースターポンプ9の有効NPSHが必要NPSHと
予め設定した余裕値との和以下にならない値になる脱気
器6の圧力の降下率とする。 3)脱気器圧力の漸減プログラム信号を設定値として、
脱気器圧力が漸減プログラム信号より下がらぬよう不活
性ガス圧入弁18を開閉し、不活性ガスを脱気器6へ圧
入する。脱気器6へ圧入された不活性ガスは脱気器6内
に拡散し、一時的に脱気器6内の蒸気を凝縮させたり、
脱気器6内の温度を下げたりする。
【0031】また、脱気器6へ流入する復水の温度上昇
(直接接触式熱交換機能の低下)が大きく妨げられる。
これにより、不活性ガスを圧入しない場合、脱気器貯水
タンク7の給水がフラッシュし復水と熱交換し凝縮する
ことを繰り返すことにより脱気器貯水タンク7内の給水
温度がほぼ均一に降下していたものが、復水が昇温せず
に低温のまま脱気器貯水タンク7へ流下し、さらに自然
対流により脱気器貯水タンク7の底まで流下して、脱気
器貯水タンク7内の給水の上部は高温に、下部は低温に
なり、温度差ができることになる。
【0032】これは、直接接触式熱交換器の熱交換性能
が不凝縮ガスの存在により低下するためである。この現
象によれば、脱気器降水管8を流下する給水の温度が脱
気器圧力の飽和温度より低くなる可能性があることとな
り、給水ブースターポンプ9の有効NPSHが高くなる
ので問題はない。 4)脱気器圧力が漸減プログラム信号より上昇した場合
は、漸減プログラム信号を脱気器圧力にトラッキングさ
せる。 5)脱気器圧力の降下率が漸減プログラムの半分以下と
なった場合は、脱気器ベント弁14を開閉し、不活性ガ
スの一部を系外へ排出調整する。 6)タービン抽気の圧力が脱気器圧力近傍まで回復する
か、脱気器圧力の降下が停止したら脱気器ベント弁14
を開き、脱気器6から不活性ガスを排出する。また、プ
ラント負荷急減信号による給水ブースターポンプ9のN
PSH確保のための制御機能をリセットする(待機状態
に戻す)。 7)脱気器6に圧入した不活性ガスは、徐々に脱気器ベ
ント弁14から系外へ排出され、また給水中に溶解した
不活性ガスも復水器1で分解され、図示しない復水器空
気抽出装置(真空ポンプ)から系外へ排出され元の状態
に復帰する。
【0033】図2は、本実施の形態に係る給水ブースタ
ーポンプにおけるNPSH確保対策のシミュレーション
結果の一例を示す図である。不活性ガス圧入による負荷
急減時の給水ブースターポンプ9のNPSH確保対策
は、従来の対策方式に対し次の特徴がある。 (1)負荷急減時の脱気器圧力の制御が、従来の方式に
比し不活性ガスの圧入による圧力制御であり、制御を確
実に行なえ信頼性の向上が期待できる。蒸気供給の場合
は、流入した蒸気が脱気器6内で流入する復水と直接接
触式熱交換することより凝縮するので、脱気器圧の降下
率を抑えるには大量の蒸気が必要である。これに対し、
不活性ガスの場合は凝縮することはなく、復水の温度ま
たは流入量に関係なく脱気器圧力の調整が可能である。 (2)不活性ガスとして窒素ガス、アルゴンガス等が考
えられるが、不活性であることからボイラー、蒸気発生
器、タービンプラントに影響を与えるものではない。ボ
イラー(または蒸気発生器)12に給水と共に流入する
不活性ガスは、PPMオーダーであり、かつその時間も
短い。
【0034】なお、本発明は上記実施の形態のみに限定
されず、要旨を変更しない範囲で適宜変形して実施でき
る。 (実施の形態のまとめ)実施の形態に示された構成及び
作用効果をまとめると次の通りである。
【0035】実施の形態に示された火力原子力発電プラ
ントは、蒸気になる給水を供給する給水ポンプ(9,1
0)と、前記給水ポンプ(9,10)の前段に設けられ
る給水容器であって給水を脱気し前記給水ポンプ(9,
10)に供給する脱気器6と、を備えた火力原子力発電
プラントにおいて、前記脱気器6に不活性ガスを注入す
る加圧手段(16,17,18)を備えている。
【0036】したがって火力原子力発電プラントにおい
て、負荷急減時に脱気器6へ不活性ガスを圧入して脱気
器圧力の降下率を抑えることにより、給水ポンプ(9,
10)の有効NPSH(吸い込み揚程)を確保すること
ができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、蒸気プラントにおい
て、負荷急減時に脱気器へ不活性ガスを圧入して脱気器
圧力の降下率を抑えることにより、給水ブースターポン
プの有効NPSH(吸い込み揚程) を確保することがで
きる。
【0038】すなわち、従来の給水ブースターポンプの
NPSH対策の如く、負荷急減時に脱気器水制御弁を操
作する必要が無く、脱気器貯水タンクの水位が低下する
こともない。また、従来の如き有効NPSH確保のため
のプラントシミュレーションを行なう必要がなく、手計
算での確認をするのみで良くなる。
【0039】そして、不活性ガスの圧入により、負荷急
減時の給水ブースターポンプが必要とする有効NPSH
が確実に確保されることとなり、従来のような大きな容
量(容積)の脱気器貯水タンクが不要となり、現状の5
0%以下の容積とすることも可能であり、プラント建設
費の低減に大きく寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る火力原子力発電プラ
ントの復水・給水系統を示す図。
【図2】本発明の実施の形態に係る給水ブースターポン
プにおけるNPSH確保対策のシミュレーション結果の
一例を示す図。
【図3】従来例に係る火力原子力発電プラントの復水・
給水系統を示す図。
【図4】従来例に係る給水ブースターポンプにおけるN
PSH確保対策のシミュレーション結果の一例を示す
図。
【符号の説明】
1…復水器 2…復水ポンプ 3…復水ブースターポンプ 4…脱気器水位制御弁 5…低圧給水加熱器 6…脱気器 7…脱気器貯水タンク 8…脱気器降水管 9…給水ブースターポンプ 10…給水ポンプ 11…高圧給水加熱器 12…ボイラー(または蒸気発生器) 13…給水ポンプミニマムフロー弁 14…脱気器ベント弁 15…多段オリフィス 16…不活性ガス源 17…不活性ガス減圧弁 18…不活性ガス圧入弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸気になる給水を供給する給水ポンプと、
    前記給水ポンプの前段に設けられる給水容器であって給
    水を脱気し前記給水ポンプに供給する脱気器と、を備え
    た蒸気プラントにおいて、 前記脱気器に不活性ガスを注入する加圧手段を具備した
    ことを特徴とする蒸気プラント。
JP12077598A 1998-04-30 1998-04-30 蒸気プラント Withdrawn JPH11311402A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007182862A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 蒸気タービンプラント
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