JP6170526B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、スパークプラグに関する。
スパークプラグは、内燃機関における燃料ガスの点火に用いられる。スパークプラグでは、中心電極と接地電極との間に、点火のための火花放電を発生させる間隙(「火花ギャップ」とも呼ぶ。)が設けられている。接地電極は、通常、主体金具の先端部に溶接されている。接地電極は、耐熱性を高めるために、外部と内部とで熱伝導性や硬度が異なる部材を用いて多層化される場合がある(例えば、下記特許文献1など)。
特開2012−99496号公報
主体金具と多層化された接地電極との溶接界面は、主体金具の構成部材と、接地電極を構成している種々の部材とによって構成される。そのため、接地電極が、例えば、銅(Cu)のような硬度が低い部材を内部に含む場合には、その硬度が低い部材によって、主体金具と接地電極との間の溶接強度が低下してしまう場合があった。また、接地電極の接合部位の形状が接地電極の強度を低下させる原因になる場合があった。このように、主体金具と接地電極との間の接合性を高めることについては、依然として改良の余地があった。
本発明は、少なくとも上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[1]本発明の一形態によれば、スパークプラグが提供される。このスパークプラグは、中心電極と、絶縁体と、主体金具と、接地電極と、を備えてよい。前記絶縁体は、前記中心電極を収容してよい。前記主体金具は、前記絶縁体を収容してよい。前記接地電極は、前記中心電極の先端部に対して所定の間隙を有して配置されている先端部と、前記中心電極に沿って延び、前記主体金具に接合されている基端部と、を有してよい。前記基端部は、表面側に配置されている外皮部と、前記外皮部よりも熱伝導率が高い中間部と、前記中間部よりも硬度が高い芯部と、を有してよい。前記スパークプラグの中心軸と、前記基端部における中心軸と、を含む断面には、前記中間部が前記外皮部よりも内側に配置されているとともに、前記芯部が前記中間部よりも内側に配置されている第1部位と、前記第1部位よりも後端側に位置し、前記外皮部と前記芯部とが直接的に接している第2部位と、前記主体金具と前記外皮部との境界線である第1境界線と、前記主体金具と前記芯部との境界線である第2境界線と、前記外皮部と前記芯部との境界線であって、前記外皮部と前記中間部との境界線の後端側端部から、表面側に向かって延びている第3境界線と、が1つに合流する交点と、が含まれてよい。この形態のスパークプラグによれば、接地電極の溶接界面に中間部が含まれることが抑制されるため、主体金具に対する接地電極の溶接強度が高められる。
[2]上記形態のスパークプラグにおいて、前記断面には、前記交点が、前記基端部における中心軸を挟んで両側にそれぞれ存在していてよい。この形態のスパークプラグによれば、主体金具に対する接地電極の溶接強度が、さらに高められる。
[3]上記形態のスパークプラグにおいて、前記第1境界線は、前記交点から、後端側ほど前記基端部における中心軸に対する距離が大きくなるように延びてよい。この形態のスパークプラグによれば、外皮部の外側表面を構成していた部位が溶接界面に入り込むことによる溶接強度の低下が抑制される。
[4]上記形態のスパークプラグにおいて、前記外皮部は、前記中心電極側を向く第1外表面と、前記第1外表面とは反対側を向く第2外外表面と、を有し、前記第1外表面および前記第2外表面の少なくとも一方は、前記断面において、先端側から後端側に向かって略直線状に延びるストレート部と、前記ストレート部から後端側に向かって外側に湾曲している湾曲部と、を有してよい。この形態のスパークプラグによれば、接地電極の接合部位における強度の低下が抑制され、接地電極の折損が抑制される。
[5]上記形態のスパークプラグにおいて、前記断面において、前記湾曲部は、0.5mm以上の曲率半径を有してよい。この形態のスパークプラグによれば、接地電極の折損が、さらに抑制される。
[6]上記形態のスパークプラグにおける前記断面において、前記第2境界線は、前記主体金具に向かって湾曲してよい。この形態のスパークプラグによれば、主体金具と芯部との接触面積が増大するため、主体金具に対する接地電極の溶接強度が、さらに高められる。
[7]上記形態のスパークプラグにおいて、前記接地電極は、前記主体金具の先端端部における端面に接合されており、前記先端端部のうちの前記接地電極が接合されていない部位の端面が含まれる仮想平面を規定したときに、前記断面において、前記仮想平面を表す仮想直線と、前記接地電極と前記主体金具と境界線と、の間の距離の最大値Lは、先端側から後端側に向かう方向を正とする場合において、L>0mmの関係を満たしてよい。この形態のスパークプラグによれば、主体金具に対する接地電極の溶接強度が、さらに高められる。
[8]上記形態のスパークプラグにおいて、前記最大値Lは、L≧0.2mmの関係を満たしてよい。この形態のスパークプラグによれば、主体金具に対する接地電極の溶接強度が、さらに高められる。
[9]上記形態のスパークプラグにおいて、前記最大値Lは、L≧0.4mmの関係を満たしてよい。この形態のスパークプラグによれば、主体金具に対する接地電極の溶接強度が、さらに高められる。
[10]上記形態のスパークプラグにおいて、前記最大値Lは、L<1.5mmの関係を満たしてよい。この形態のスパークプラグによれば、接地電極の接合部位における主体金具の劣化が抑制される。
[11]上記形態のスパークプラグにおいて、前記外皮部におけるアルミニウムの含有量WPは、0重量%<WP<5.0重量%であってよい。この形態のスパークプラグによれば、接地電極の耐酸化性を高めつつ、接地電極の主体金具に対する溶接強度を高めることができる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、スパークプラグ以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、スパークプラグを備える内燃機関や、接地電極が接合された主体金具等の形態で実現することができる。その他に、スパークプラグの製造方法や、主体金具に対する接地電極の接合方法、主体金具、その主体金具の製造方法、それらの方法を実行する装置等の形態で実現することもできる。
第1実施形態におけるスパークプラグの構成を示す概略側面図。 第1実施形態におけるスパークプラグの構成を示す概略平面図。 第1実施形態における接地電極と主体金具との接合部位の概略断面図。 第1実施形態における接地電極基材の作製工程を模式的に示す説明図。 第1実施形態における接地電極基材の溶接工程を模式的に示す説明図。 第1実施形態における接合部位の他の構成例を示す概略図。 第1実施形態における接合部位の他の構成例を示す概略図。 第1実施形態における接合部位の他の構成例を示す概略図。 第2実施形態における接地電極と主体金具との接合部位の概略断面図。 第2実施形態における接地電極基材の溶接工程を模式的に示す説明図。 第2実施形態における接合部位の他の構成例を示す概略図。 第2実施形態における接合部位の他の構成例を示す概略図。 第2実施形態における接合部位の他の構成例を示す概略図。 接地電極の接合部位が有する断面構成の類型がまとめられている説明図。 実験例1の試験結果をまとめた表を示す説明図。 実験例2の試験結果をまとめた表を示す説明図。 実験例3の試験結果をまとめた表を示す説明図。 実験例4の試験結果をまとめた表を示す説明図。 実験例5の試験結果をまとめた表を示す説明図。 実験例5の試験結果をまとめた表を示す説明図。 実験例5の試験結果をまとめた表を示す説明図。 実験例5の試験結果をまとめた表を示す説明図。 実験例5の試験結果をまとめた表を示す説明図。 実験例5の試験結果をまとめた表を示す説明図。 実験例5の試験結果をまとめた表を示す説明図。 実験例5の試験結果をまとめた表を示す説明図。
A.第1実施形態:
[スパークプラグの構成]
図1および図2を参照して、第1実施形態におけるスパークプラグ10の概略構成を説明する。図1は、第1実施形態のスパークプラグ10を、中心軸PXに直交する方向に見たときの概略側面図である。図1には、スパークプラグ10の中心軸PXが一点鎖線で図示されている。図1では、スパークプラグ10の中心軸PXより紙面右側は、便宜上、内部構成を示す概略断面によって図示されている。図1には、さらに、中心軸PXに平行な方向(「軸線方向」とも呼ぶ。)であって、スパークプラグ10の後端側から先端側に向かう方向を示す矢印PDが図示されている。中心軸PXおよび矢印PDは、他の各図においても適宜図示されている。図2は、スパークプラグ10を、先端側から後端側に向かって軸線方向に沿って見たときの概略平面図である。なお、図2では、便宜上、スパークプラグ10における先端側の部位以外の図示は省略されている。
スパークプラグ10(図1)は、内燃機関(図示は省略)に取り付けられて、燃料ガスの点火に用いられる。内燃機関に取り付けられたときには、スパークプラグ10の先端側(紙面上側)は内燃機関の燃焼室内に配置され、後端側(紙面下側)は燃焼室の外部に配置される。スパークプラグ10は、中心電極11と、接地電極13と、絶縁体20と、端子部30と、主体金具40と、を備える。
中心電極11は、軸状に構成されている。中心電極11は、その中心軸がスパークプラグ10の中心軸PXと一致し、先端部11eが外部に露出している状態で、絶縁体20を介して主体金具40に保持されている。中心電極11は、後端側に配置されている端子部30を介して外部電源(図示は省略)に電気的に接続される。
接地電極13は、主体金具40の先端側の開口端部42に取り付けられており、主体金具40と電気的に導通している。接地電極13は、基端部13aと、先端部13bと、を有する。基端部13aは、主体金具40の先端側の開口端部42から軸線方向に沿って先端側に向かってほぼ真っ直ぐ延びている部位である(図1)。基端部13aの中心軸EXは、スパークプラグ10の中心軸PXと平行である。先端部13bは、基端部13aから折れ曲がって中心電極11の先端部11eに向かって延びている部位である(図1,図2)。先端部13bには、チップ部14が設けられている(図1)。チップ部14は、先端部13bの端部において中心電極11の先端部11eの方向に突出している。チップ部14は省略されても良い。
本実施形態では、接地電極13は、複数の異なる部材の層が積層された多層構造を有している。また、本実施形態では、接地電極13は、主体金具40の開口端部42に溶接されている。接地電極13の内部構造および接地電極13と主体金具40との溶接の詳細については後述する。
接地電極13のチップ部14と中心電極11の先端部11eとの間には、火花放電を発生させるための所定の間隙SGが設けられている(図1)。スパークプラグ10は、間隙SGにおいて火花放電を発生させることによって、燃料ガスを点火する。以下、間隙SGを「火花放電ギャップSG」とも呼ぶ。なお、チップ部14が省略されている場合には、中心電極11の先端部11eと、当該先端部11eに対向する接地電極13の先端部13bとの間の間隙を火花放電ギャップSGとして火花放電が発生する。
絶縁体20は、筒状の絶縁部材であり、その中心を貫通する軸孔21を有する(図1)。絶縁体20の中心軸は、スパークプラグ10の中心軸PXと一致する。絶縁体20は、例えば、アルミナや窒化アルミニウム等を主成分とするセラミック焼結体によって構成される。
絶縁体20における軸孔21の先端側には、中心電極11が保持されている。中心電極11の先端部11eは、絶縁体20の先端部から外部に延出している。絶縁体20における軸孔21の後端側には、軸状の端子部30が後端側から挿入されている。なお、端子部30の後端部31は、外部電源(図示は省略)に接続可能なように、絶縁体20の外部に配置されている。
絶縁体20の軸孔21内における中心電極11と端子部30との間には、第1のガラスシール材36と、抵抗体35と、第2のガラスシール材37と、が、先端側からこの順で収容されている。中心電極11と端子部30とは、第1のガラスシール材36と、抵抗体35と、第2のガラスシール材37と、を介して電気的に接続される。これによって、スパークプラグ10では、火花放電の発生時における電波雑音が抑制される。
主体金具40は、中心を貫通する筒孔41を有する筒状の金属部材である。主体金具40の中心軸は、スパークプラグ10の中心軸PXと一致する。主体金具40は、例えば、炭素鋼によって構成される。主体金具40の筒孔41内には、絶縁体20が収容されている。絶縁体20は、その先端部および後端部が外部に延出する状態で、筒孔41内に固定されている。上述したように、主体金具40の先端側の開口端部42には、接地電極13が溶接されている。
主体金具40の先端側の外周面には、内燃機関の取付孔(図示は省略)のねじ溝に螺合するねじ部43が設けられている。ねじ部43より後端側には、スパークプラグ10の内燃機関への取り付け時に工具が係合される工具係合部45が設けられている。工具係合部45の後端側には絶縁体20の後端側の部位を加締めて固定する加締部47が設けられている。加締部47は、主体金具40の後端側の開口端部が内側に加締められることによって形成されている。
[接地電極およびその接合部位の構成]
図3は、図2に示すX−X切断における接地電極13と主体金具40の接合部位の断面を示す概略断面図である。図2のX−X切断における断面は、スパークプラグ10の中心軸PXと、基端部13aの中心軸EXと、を含む断面CPに相当する。以下では、断面CPを「中心断面CP」とも呼ぶ。接地電極13は、構成材料が異なる複数の部位によって構成されており、少なくとも、外皮部50と、中間部51と、芯部52と、を有している。
外皮部50は、接地電極13の表面側に設けられており、接地電極13の表層を構成している。外皮部50は、接地電極13の中でも最も硬度が高く、耐熱性が高い金属材料によって構成される。外皮部50は、例えば、NCF601など、ニッケル(Ni)を主成分とするNi基耐熱合金によって構成される。本明細書において「主成分」とは、含有量が最も多い材料成分を意味している。なお、外皮部50を構成する合金には、アルミニウム(Al)が、所定の割合で含有されていることが望ましい。外皮部50におけるAlの含有量については後述する。
中間部51は、外皮部50より内側に設けられている。中間部51は、外皮部50よりも熱伝導率が高い金属材料によって構成される。また、中間部51は、芯部52を構成する金属材料よりも熱伝導率が高い金属材料によって構成されることが望ましい。中間部51は、例えば、純CuやCu合金によって構成される。
芯部52は、接地電極13の中心に設けられており、基端部13aにおいては、中心軸EXが通る位置に設けられている。芯部52は、中間部51よりも硬度が高い金属材料によって構成される。芯部52は、例えば、純NiやNi合金によって構成される。
本実施形態の接地電極13では、基端部13aのほとんどが、外表面から中心軸EXに向かって、外皮部50の層と、中間部51の層と、芯部52の層と、が順に積層された多層構造を有する第1多層部位55によって構成されている。第1多層部位55は、本発明における第1部位の下位概念に相当する。第1多層部位55は、中心軸EXの両側に形成されている。
接地電極13は、内部に熱伝導性が高い中間部51を含むことによって、放熱性が高められており、耐熱性が高められている。また、接地電極13は、中間部51が、硬度が高い外皮部50と芯部52とによって挟まれていることによって、その強度が高められており、耐久性が高められている。
本実施形態の接地電極13では、少なくとも、中心断面CPにおいて、外皮部50と芯部52とが、中間部51を挟むことなく、互いに直接的に接している部位56が、第1多層部位55よりも後端側に形成されている。以下では、当該部位56を「第2多層部位56」とも呼ぶ。第2多層部位56は、本発明における第2部位の下位概念に相当する。
中心断面CPでは、第2多層部位56において、外皮部50と芯部52とは以下のように接している。基端部13aの中心軸EXに対して中心電極11とは反対側の領域(以下、「外周側領域」とも呼ぶ。)では、芯部52の後端側の端部部位が外皮部50に向かって延びて、外皮部50に接している。一方、基端部13aの中心軸EXに対して中心電極11側の領域(以下、「内周側領域」とも呼ぶ。)では、外皮部50の後端側の端部部位50tが芯部52に向かって折れ曲がるように延びて芯部52に接している。この端部部位50tは、溶接前には、外皮部50の外表面を構成していた部位である。なお、本明細書においては、基端部13aにおいて、中心電極11の側(図3の紙面右側)を「内周側」とも呼び、中心電極11とは反対側(図3の紙面左側)を「外周側」とも呼ぶ。
さらに、本実施形態のスパークプラグ10では、少なくとも、中心断面CP中の第2多層部位56において、以下に説明する交点PIが形成されている。本実施形態では、交点PIは、外周側領域に形成されている。交点PIは、以下の3つの境界線BLa,BLb,BLcが合流する点である。第1境界線BLaは、主体金具40と外皮部50との間の境界線である。第2境界線BLbは、主体金具40と芯部52との間の境界線である。第3境界線BLcは、外皮部50と芯部52との間の境界線であって、外皮部50と中間部51との境界線の後端側端部から表面側に向かって延びている境界線である。
ここで、中間部51の構成材料は、熱伝導性が高い一方で、硬度が低く、溶接強度への寄与度が小さい。少なくとも、中心断面CPにおいて、第2多層部位56に交点PIが存在すれば、接地電極13と主体金具40との溶接界面に、中間部51の構成材料が含まれることが抑制される。また、端部部位50tのように、溶接前に外皮部50の外表面を構成していた部位が、接地電極13と主体金具40との溶接界面に入り込む際に溶接界面に酸素原子などの外部の異物が混入してしまうことが抑制される。従って、溶接界面に中間部51の構成材料や異物が存在することに起因する接地電極13と主体金具40との間の溶接状態の劣化が抑制されており、両者の溶接強度が高められている。
本実施形態のスパークプラグ10では、中心断面CPにおいて、主体金具40と外皮部50との間の境界線である第1境界線BLaは、後端側ほど基端部13aにおける中心軸EXとの間の距離が大きくなるように、後端側に向かって延びている。このように、本実施形態のスパークプラグ10では、接地電極13と主体金具40との接合部位において、硬度の高い外皮部50が、主体金具40に対して、より深く溶け込んでいるため、その溶接強度が高められている。
本実施形態のスパークプラグ10では、中心断面CPにおいて、外皮部50は、外周側の第1外表面61と、内周側の第2外表面62と、を有している。2つの外表面61,62はそれぞれ、ストレート部61s,62sと、湾曲部61c,62cと、を有している。ストレート部61s,62sは、先端側から後端側に向かう方向にほぼ直線状に延びている部位である。湾曲部61c,62cは、ストレート部61s,62sから後端側に向かって、中心軸EXから離れる方向に湾曲している部位である。
このように、本実施形態のスパークプラグ10では、接地電極13の接合部位に近い後端側の部位に外皮部50の湾曲部61c,62cが形成されていることによって、接地電極13の接合部位近傍において応力集中が生じてしまうことが抑制されている。そのため、接地電極13の接合部位において応力集中の発生に起因する接地電極13の折損が抑制される。特に、本実施形態では、中心軸EXを挟んだ両側の外皮部50がそれぞれ、湾曲部61c,62cを有しているため、接地電極13の接合部位における応力集中の発生が、さらに抑制されている。なお、後述する実験例において説明するように、中心断面CPにおいて、湾曲部61c,62cは、0.5mm以上(例えば、0.5〜0.7mm)の曲率半径を有する曲線を描いていることが望ましい。
ここで、主体金具40の先端側の開口端面42pが含まれる仮想平面BPを規定する。開口端面42pは、接地電極13が接合されていない部位における端面である。このとき、図3に示されている断面において、仮想平面BPを表す仮想直線(二点鎖線で図示)と、接地電極13と主体金具40との境界線と、の間の距離の最大値Lは、先端側から後端側に向かう方向を正としたときに、0mmより大きいことが望ましい。
Lは、接地電極13の溶接の際に、主体金具40が溶融した深さを表しており、Lが0より大きいほど接地電極13と主体金具40との間の溶接強度が高められる。以下では、Lを「溶接深さL」とも呼ぶ。溶接深さLは、0.2mm以上であることがより望ましく、0.4mm以上であることが、さらに望ましい。ただし、溶接深さLが大きすぎる場合には、溶接の際に主体金具40に対して溶融した中間部51の構成材料の一部が進入してしまい、その進入箇所が、後々、主体金具40の腐食・劣化の原因となる場合がある。そのため、後述する実験例において説明するように、溶接深さLは、1.5mmより小さいことが好ましく、1.2mm以下であることがより好ましい。
上述したように、外皮部50を構成する合金には、Alが含まれていることが望ましい。すなわち、外皮部50を構成する合金におけるAlの含有量WPは、0重量%より大きいことが望ましい。後述する実験例において説明するように、外皮部50にAlが含有されていると、接地電極13の耐久性が高められるためである。ただし、外皮部50を構成する合金におけるAlの含有量WPは、5.0重量%より小さいことが望ましく、2.5重量%以下であることがより望ましい。後述する実験例において説明するように、Alの含有量WPが、5.0重量%以上の場合には、主体金具40に対する溶接強度が低下してしまう可能性があるためである。
以下に示すように、NCF601であれば、Alの含有量が上記の好適範囲内であるため、NCF601は、外皮部50の構成材料として好ましい。
<NCF601に含まれる成分>
・Ni…58〜63重量%
・クロム(Cr)…21〜25重量%
・ケイ素(Si)…0〜0.5重量%
・Al…1.0〜1.7重量%
・マンガン(Mn)…0〜0.5重量%
・炭素(C)…0.02〜0.05重量%
・残部は不可避不純物とFe
「不可避不純物」は、例えば、0.03重量%以下のリン(P)や、0.03重量%以下の硫黄(S)などである。
[接地電極の製造工程および接合工程]
図4および図5を参照して、接地電極13の基材の製造工程およびその基材の主体金具40への溶接工程を順に説明する。図4に模式的に示されている第1工程から第3工程は、接地電極13の基材の製造工程である。第1工程では、第1基材70と、第2基材75と、が準備され、それら2つの基材70,75を一体化した第3基材78が作製される(図4の(a)欄)。
第1基材70は、以下のように作製される。まず、芯部52を構成する金属材料を、冷間鍛造などによって円柱状に成形することによって、芯部基材71が作製される。同じく冷間鍛造などによって、中間部51を構成する金属材料を円筒状に成形することによって、中間部基材72が作製される。芯部基材71を中間部基材72の筒孔72h内に嵌合するように挿入して一体化することによって、第1基材70が作製される。
第2基材75は、外皮部50を構成する金属材料を、冷間鍛造などによって有底の円筒形状を有するように成形することによって作製される。第3基材78は、第1基材70を第2基材75の筒孔75h内に嵌合するように挿入することによって作製される。
第2工程では、第3基材78を、その中心軸に沿って第2基材75側に押し出して延伸させる押出成形をおこなうことによって、延伸基材80が作製される(図4の(b)欄)。延伸基材80における押し出されて延伸された先端側部位81は、略四角断面形状を有するように成形されている。先端側部位81では、押出方向における先端側の途中まで、芯部52と中間部51と外皮部50とが積層された多層構造を有している。芯部52と中間部51とは、先端側に向かって先細っており、先端側部位81の先端部82は、外皮部50のみによって構成されている。
第3工程では、切断加工によって延伸基材80から先端側部位81が、接地電極13を構成する接地電極基材85として切り出される(図4の(c)欄)。この切断加工は、図4の(b)欄において矢印CLで図示されているように、切断工具を一方向に移動させることによっておこなわれる。本実施形態の切断方向は、主体金具40に溶接されたときに中心電極11に向く側の面からその反対側の面に向かう方向である。なお、この切削加工によって、接地電極基材85の後端部83では、外皮部50と中間部51と芯部52の層構造が切削方向へ歪む。
図5に模式的に示されている第4工程から第6工程は、接地電極13の溶接工程である。第4工程では、接地電極基材85の中心軸EXが、主体金具40の中心軸MXに平行になる状態で、主体金具40の先端側の開口端面42pに接地電極基材85の後端部83が配置される(図5の(a)欄)。
第5工程では、接地電極基材85の後端部83を主体金具40の先端側の開口端部42に押しつけつつ、接地電極基材85および主体金具40に高周波電流が流され、接地電極基材85が主体金具40に抵抗溶接される(図5の(b)欄)。第5工程では、溶融した中間部51の構成材料が外皮部50を越えて外部に流出してしまわないように、かつ、外皮部50が緩やかに変形し、湾曲部61c,62cが形成されるように、電流値や通電時間などが制御される。
第6工程では、接地電極基材85および主体金具40の構成材料の溶融によって生じた接合部位の膨らみが、切削加工や研磨加工などによって削除される(図5の(c)欄)。その後、めっき工程などを経た後に、接地電極基材85が主体金具40の中心軸MXに向かって曲げ加工されることによって、基端部13aおよび先端部13bを有する接地電極13が形成される。以上の工程によって、図3において説明した中心断面CPにおける断面構成を有する接地電極13および接地電極13と主体金具40との接合部位が形成される。
[第1実施形態の他の構成例]
図6〜図8を参照して、第1実施形態における接地電極13と主体金具40との接合部位の他の構成例を説明する。図6〜図8にはそれぞれ、接地電極13と主体金具40との接合部位の概略断面が例示されている。図6〜図8のそれぞれに示されている断面は、接地電極13の基端部13aにおける中心軸EXと、スパークプラグ10の中心軸PX(図示は省略)と、を含む中心断面CPである。
図6に示されている断面構成は、第1境界線BLaが、交点PIから、中心軸EXに直交する方向に沿って真っ直ぐに延びている点以外は、図3の断面構成とほぼ同じである。図7に示されている構成は、外皮部50の第1外表面61および第2外表面62が、湾曲部61c,62cを有しておらず、ストレート部61s,62sから屈曲して中心軸EXに直交する方向に沿って延びている点以外は、図3の構成とほぼ同じである。図6,図7の接合部位の構成であっても、中心断面CPに少なくとも1つの交点PIが存在しているため、図3において説明したのと同様に、接地電極13と主体金具40との間の溶接強度が高められている。
図8に示されている中心断面CPの断面構成では、外周側領域において、外皮部50の端部が中心軸EXに直交する方向に屈曲しており、芯部52の後端側の端部部位52tが、外皮部50と主体金具40との境界に入り込むように延びている。また、内周側領域において、外皮部50の端部部位50tが芯部52に突き刺さるように延びている。なお、この構成例では、内周側領域に存在する芯部52と外皮部50との間の境界線は、外皮部50と中間部51との境界線の後端側端部から表面側に向かって延びておらず、第3境界線BLcには相当しない。このような構成であっても、中心断面CPに、少なくとも1つの交点PIが存在しているため、図3において説明したのと同様に、接地電極13と主体金具40との間の溶接強度が高められている。
[第1実施形態のまとめ]
以上のように、第1実施形態のスパークプラグ10によれば、内部に中間部51を含むことによって接地電極13の耐熱性が高められている。また、接地電極13と主体金具40との溶接界面に、中間部51の構成材料や外部の異物が存在することが抑制されており、接地電極13の主体金具40に対する溶接強度が高められされている。その他に、第1実施形態のスパークプラグ10によれば、上記の実施形態中で説明した種々の作用効果を奏することができる。
B.第2実施形態:
[接地電極の接合部位の構成]
図9は、本発明の第2実施形態のスパークプラグ10における接地電極13と主体金具40との接合部位の概略断面図である。第2実施形態におけるスパークプラグ10の構成は、接合部位における構成が以下に説明するように異なっている点以外は、第1実施形態のスパークプラグ10とほぼ同じである。図9に示されている断面は、第1実施形態で説明したのと同様に、接地電極13の基端部13aにおける中心軸EXと、スパークプラグ10の中心軸PX(図示は省略)と、を含む中心断面CPである。なお、図9では、溶接工程の後に削除された接合部位の膨らみが破線で図示されている。
第2実施形態のスパークプラグ10では、外皮部50の後端部は、外周側領域と内周側領域の両方において、後端側ほど中心軸EXから離れる方向に広がっている。また、芯部52は、その後端部において、外周側および内周側のそれぞれに向かって大きく膨らんで外皮部50に接触している。第2実施形態のスパークプラグ10においても、中心断面CPにおいて、第1多層部位55よりも後端側に、外皮部50と芯部52とが直接的に接する第2多層部位56が形成されている。
また、第2実施形態のスパークプラグ10では、少なくとも中心断面CPにおける第2多層部位56に、2つの交点PIが形成されている。2つの交点PIはそれぞれ、基端部13aの中心軸EXを挟んだ両側に位置している。第1の交点PIは、外周側領域に位置しており、第2の交点PIは、内周側領域に位置している。このように、第2実施形態のスパークプラグ10では、外周側領域と内周側領域の両方において、溶接界面に中間部51の構成材料などが入り込んでしまうことが抑制されており、溶接強度がさらに高められている。
第2実施形態のスパークプラグ10では、上記の2つの交点PIのそれぞれから、2つの第1境界線BLaが、中心軸EXとの間の距離が後端側ほど大きくなるように、後端側に向かってそれぞれ延びている。従って、外周側領域と内周側領域の両方において、外皮部50の主体金具40に対する溶接強度が高められている。
加えて、第2実施形態のスパークプラグ10では、中心断面CPにおいて、芯部52の後端部と主体金具40との境界線である第2境界線BLbは、主体金具40側に湾曲している。より具体的には、第2境界線BLbは、主体金具40側に凸の曲線を描くように湾曲状に隆起している。これによって、第2境界線BLbが平坦になっている場合よりも、芯部52と主体金具40との接触面積が増加するため、芯部52と主体金具40との溶接強度が高められている。
また、第2実施形態のスパークプラグ10では、中心断面CPにおいて、芯部52の後端部は、外周側領域と内周側領域の両方の交点PIに向かって外周側および内周側にそれぞれ湾曲している。より具体的には、芯部52の後端部は、外周側領域と内周側領域の両方において、第2境界線BLbが後端側に凸の曲線を描き、第3境界線BLcが先端側に凸の曲線を描くことによって、交点PIに向かってそれぞれ湾曲している。これによって、芯部52と主体金具40との接触面積がさらに増加しており、芯部52と主体金具40との溶接強度がより高められている。
第2実施形態のスパークプラグ10においても、第1実施形態において説明したように、仮想平面BPを表す仮想直線と、接地電極13と主体金具40との境界線と、の間の距離の最大値である溶融深さLは、0mmより大きく、1.2mm以下であることが望ましい。また、外皮部50が有する湾曲部61c,62cは、0.5mm以上の曲率半径を有することが望ましい。
[接地電極の接合工程]
図10は、第2実施形態における接地電極基材85の溶接工程を模式的に示す説明図である。接地電極基材85(図10の(a)欄)は、第1実施形態で説明したのと同様な工程(図4)によって準備される。第2実施形態における接地電極基材85の溶接工程では、溶接の前に、接地電極基材85の後端部83における層構造の歪みを整えるための加工がおこなわれる(図10の(b)欄)。具体的には、接地電極基材85が切り出されたときの切断方向とは反対の方向(矢印GDの方向)を主な研磨方向とする研磨加工などがおこなわれる。
そして、加工後の後端部83aを主体金具40の先端側の開口端部42に接触させて、抵抗溶接がおこなわれる(図10の(c)欄)。この抵抗溶接では、第1実施形態で説明したように、溶融した中間部51の構成材料が外皮部50を越えて外部に流出してしまわないように、かつ、外皮部50が緩やかに変形し、湾曲部61c,62cが形成されるように、電流値や通電時間などが制御される。上述したように、第2実施形態では、接地電極基材85の後端部83における層構造の歪みが整えられているため、外皮部50の後端部位50tが芯部52側に入り込んでしまうことが抑制される。
抵抗溶接の後には、第1実施形態で説明したのと同様に、抵抗溶接によって生じた接合部位の膨らみが、切削加工や研磨加工などによって削除される。また、めっき工程などの後に、接地電極基材85が主体金具40の中心軸MXに向かって曲げ加工される。
[第2実施形態の他の構成例]
図11〜図13を参照して、第2実施形態で説明した接地電極13と主体金具40との接合部位の他の構成例を説明する。図11〜図13にはそれぞれ、接地電極13と主体金具40との接合部位の概略断面が例示されている。図11〜図13のそれぞれに示されている断面は、接地電極13の基端部13aにおける中心軸EXと、スパークプラグ10の中心軸PX(図示は省略)と、を含む中心断面CPである。
図11に示されている断面構成は、外皮部50の第1外表面61および第2外表面62が、湾曲部61c,62cを有しておらず、ストレート部61s,62sから屈曲して中心軸EXに直交する方向に延びている点以外は、図9の断面構成とほぼ同じである。図12に示されている断面構成は、第1境界線BLaが、2つの交点PIからそれぞれ、中心軸EXに直交する方向に延びている点以外は、図11の断面構成とほぼ同じである。図11,図12の断面構成を有する接合部位であっても、少なくとも、中心断面CPに、2つの交点PIが存在しているため、図9で説明したのと同様に、接地電極13と主体金具40との間の溶接強度が高められている。
図13に示されている接合部位の断面では、第1境界線BLaと第2境界線BLbとが、中心軸EXに直交する方向に沿って延びる連続したなだらかな曲線を構成している。また、内周側領域において、外皮部50の中心軸EX側の内表面が、外皮部50の後端部において中心軸EX側に近づく方向に湾曲している。このような構成であっても、中心断面CPに、2つの交点PIが存在しているため、図9で説明したのと同様に、接地電極13と主体金具40との間の溶接強度が高められている。
[第2実施形態のまとめ]
以上のように、第2実施形態のスパークプラグ10であれば、少なくとも、中心断面CPにおいて中心軸EXの両側に2つの交点PIが生じるように、接地電極13と主体金具40とが溶接されており、両者の間の溶接強度が高められている。その他に、第2実施形態のスパークプラグ10によれば、第1実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。
C.実験例:
図14〜図26を参照して、上記の各実施形態において説明した種々の断面構成を有する接地電極13の接合部位についての実験例1〜5を説明する。実験例1〜5では、主体金具40に接地電極基材85が溶接され、接地電極基材85に曲げ加工が施される前のサンプルに対して接合性を評価するための種々の試験をおこなった。
[各サンプルの作製条件]
各サンプルでは、主体金具40を炭素鋼によって構成し、接地電極基材85の外皮部50をNCF601によって構成し、中間部51をCuによって構成し、芯部52をNiによって構成した。また、接地電極基材85の接合部位における断面構成が異なるように、抵抗溶接における通電制御の条件や、接地電極基材85の後端部の加工条件等を変えた。
[実験例における断面構成の類型]
図14の表には、各実験例1〜5において試験された各サンプルにおける接地電極基材85の接合部位が有する中心断面CPの断面構成の類型がまとめられている。表中のタイプA〜Dは、第1実施形態において説明した断面構成であり、タイプE〜Hは、第2実施形態において説明した断面構成である。各タイプA〜Hと、上記実施形態において説明した構成との具体的な対応は以下の通りである。
タイプA:図8の断面構成(第1実施形態のバリエーション)
タイプB:図6の断面構成(第1実施形態のバリエーション)
タイプC:図7の断面構成(第1実施形態のバリエーション)
タイプD:図3の断面構成(第1実施形態の構成)
タイプE:図12の断面構成(第2実施形態のバリエーション)
タイプF:図13の断面構成(第2実施形態のバリエーション)
タイプG:図11の断面構成(第2実施形態のバリエーション)
タイプH:図9の断面構成(第2実施形態の構成)
タイプZは、参考例としての断面構成である。参考例の中心断面CPでは、主体金具40の構成材料の一部が、外周側領域および内周側領域の両方において、芯部52と外皮部50との間に入り込み、中間部51と直接的に接触している。そのため、参考例の中心断面CPには、各実施形態において説明したような3つの境界線BLa〜BLcが合流する交点PIが形成されていない。
[接合性に関する試験の内容]
実験例1〜5では、接地電極基材85の接合性を評価するための試験として、(a)溶接強度評価試験、(b)折損強度評価試験、(c)金具状態評価試験、(d)耐酸化性評価試験、のうちのいずれかをおこなった。各試験の具体的な内容は以下の通りである。
(a)溶接強度評価試験:
接地電極基材85の先端側の部位を主体金具40の中心軸MXに向かってほぼ90°折り曲げた後、再び、真っ直ぐな状態に戻す曲げ動作を、接地電極基材85が破断するまで繰り返し、その破断に至るまでの曲げ回数を計測した。なお、接地電極基材85を曲げる支点の位置は、接地電極基材85の後端側の端部位置(接合部位)から先端側に約1mm離れた位置とした。接地電極基材85の曲げ回数は、中心軸MXに向かってほぼ90°に折り曲げたときに+1回とし、真っ直ぐに戻すために曲げたときに+1回とした。
(b)折損強度評価試験:
接地電極基材85の先端部に50gのおもりを取り付け、以下の条件で振動を与え、接地電極基材85が破断するまでの時間を計測した。
<振動条件>
・周波数:50〜200Hz
・周波数の変動周期(周波数の上限値から下限値、または、下限値から上限値に変化させるまでの時間):0.5分
・加速度:5G
(c)金具状態評価試験:
各サンプルの中心断面CPにおいて、主体金具40に中間部51の構成材料であるCuが進入している部位の有無を、目視により確認した。
(d)耐酸化性評価試験
高温環境下と低温環境下とに周期的に交互に所定のサイクル数だけ曝す温度負荷を、各サンプルに与え、温度負荷を与える前後での接地電極基材85の幅の変化を検証した。より具体的には、以下の条件の温度負荷を与え、温度負荷を与える前の接地電極基材85の幅T1に対する温度負荷を与えた後の接地電極基材85の幅T2の割合(T2/T1)を求めた。
<温度負荷の条件>
・高温環境下の温度と曝露時間:1100℃、2分間
・底温環境下の温度と曝露時間:室温(約20℃)、1分間
・温度負荷を与えるサイクル数:10000回
[実験例1]
図15は、実験例1の試験結果をまとめた表を示す説明図である。実験例1では、以下の3つのサンプルS11〜S13について、溶接強度評価試験をおこなった。サンプルS11は、タイプZの断面構成を有しており、中心断面CPに上記実施形態で説明した交点PIを含んでいなかった。サンプルS12は、タイプAの断面構成を有しており、中心断面CPに1つの交点PIを含んでいた。サンプルS13は、タイプEの断面構成を有しており、中心断面CPに2つの交点PIを含んでいた。
実験例1では、サンプルS11、S12、S13の順で溶接強度が高い結果が得られた。この結果から、中心断面CPに、少なくとも1つの交点PIが存在していれば溶接強度が高められ、中心軸EXの両側にそれぞれ交点PIが存在すれば、溶接強度が、より高められることがわかる。
[実験例2]
図16は、実験例2の試験結果をまとめた表を示す説明図である。実験例2では、以下の3つのサンプルS21〜S24について、溶接強度評価試験をおこなった。サンプルS21はタイプBの断面構成を有しており、第1境界線BLaは、交点PIから中心軸EXに直交する方向に沿って延びていた。これに対して、サンプルS22はタイプDの断面構成を有しており、第1境界線BLaは、交点PIから後端側ほど中心軸EXとの間の距離が大きくなるように後端側に向かって延びていた。
サンプルS23はタイプFの断面構成を有しており、中心断面CPにおける第1境界線BLaは、2つの交点PIから中心軸EXに直交する方向に沿って延びていた。これに対して、サンプルS24はタイプHの断面構成を有しており、中心断面CPにおける第1境界線BLaは、2つの交点PIから後端側ほど中心軸EXとの間の距離が大きくなるように後端側に向かって延びていた。
サンプルS21よりもサンプルS22の方が溶接強度が高い結果が得られた。また、サンプルS23よりもサンプルS24の方が溶接強度が高い結果が得られた。このように、第1境界線BLaが後端側ほど中心軸EXとの間の距離が大きくなるように後端側に向かって延びている方が、中心軸EXに直交する方向に沿って延びている場合よりも、溶接強度が高められる。また、実験例2では、実験例1と同様に、1つの交点PIを有するサンプルS21,22よりも、2つの交点PIを有するサンプルS23,S24の方が溶接強度が高い結果が得られた。
[実験例3]
図17は、実験例3の試験結果をまとめた表を示す説明図である。実験例3では、以下の3つのサンプルS31〜S33について、折損強度評価試験をおこなった。サンプルS31は、タイプGの断面構成を有しており、その外皮部50の第1外表面61および第2外表面62は、湾曲部61c,62cを有していなかった。これに対して、サンプルS32,S33は、タイプHの断面構成を有しており、その外皮部50の第1外表面61および第2外表面62は、湾曲部61c,62cを有していた。サンプルS32の湾曲部61c,62cは、0.5mm未満の曲率半径を有していたのに対して、サンプルS33の湾曲部61c,62cは、0.5mm以上の曲率半径を有していた。
実験例3では、外皮部50に湾曲部61c,62cを有していないサンプルS31よりも、外皮部50に湾曲部61c,62cを有しているサンプルS32,S33の方が、接地電極基材85の破断が抑制されており、折損に対する高い強度を有していることが示された。湾曲部61c,62cが、0.5mm未満の曲率半径を有していたサンプルS32については、接地電極基材85は試験開始後、20〜60分以内に破断に至った。これに対して、湾曲部61c,62cが、0.5mm以上の曲率半径を有していたサンプルS33については、接地電極基材85は試験開始後、60分以内には破断しなかった。この結果から、湾曲部61c,62cは、0.5mm以上の曲率半径を有していることが望ましいことがわかる。
[実験例4]
図18は、実験例4の試験結果をまとめた表を示す説明図である。実験例4では、断面構成と溶融深さLとが異なる各サンプルについて、溶接強度評価試験と、金具状態評価試験と、をおこなった。実験例4における各サンプルのサンプル番号では、符号「S」の次の2桁の数字は、断面構成のタイプに対応しており、ハイフンの次の末尾の数字は、その値が大きいほど融深さLが大きいことを示している。
サンプルS41−1〜S41−5はタイプBの断面構成を有し、サンプルS42−1〜S42−5はタイプCの断面構成を有し、それぞれの中心断面CPには1つの交点PIが含まれていた。サンプルS43−1〜S43−5はタイプEの断面構成を有しており、サンプルS44−1〜S44−5はタイプGの断面構成を有し、それぞれの中心断面CPには2つの交点PIが含まれていた。
実験例4の溶接強度評価試験においては、いずれの断面構成を有するサンプル群においても、溶融深さLが、0〜1.2mmの間では、溶融深さLが大きいほど高い溶接強度を有することが示された。また、金具状態評価試験においては、いずれの断面構成を有するサンプル群においても、溶融深さLが、0〜1.2mmの間では、接地電極基材85から主体金具40へのCuの進入は観察されなかった。この結果から、溶融深さLは、0mmより大きいことが望ましく、0.2mm以上であることがより望ましく、0.4mm以上であることが特に望ましいことがわかる。
一方、実験例4の溶接強度評価試験においては、溶融深さLが1.5mmのものについては、溶融深さが1.2mmのものと溶接強度が変わらないことが示された。また、金具状態評価試験においては、溶融深さLが1.5mmのものでは、接地電極基材85から主体金具40へのCuの進入が観察された。この結果から、溶融深さLは、1.5mmより小さいことが好ましく、1.2mm以下であることがより好ましいことがわかる。
実験例4の溶接強度評価試験では、溶融深さLが同じものについては、上記の実験例1と同様に、中心断面CPに1つの交点PIを有するサンプルよりも、2つの交点PIを有するサンプルの方が、高い溶接強度を示す結果が得られた。また、溶融深さLが同じで、中心断面CPに含まれる交点PIの数が同じものについては、上記の実験例2と同様に、第1境界線BLaが後端側ほど中心軸EXとの間の距離が大きくなるように後端側に向かって延びているものの方が、中心軸EXに直交する方向に沿って延びているものよりも高い溶接強度を示す結果が得られた。
[実験例5]
図19〜図26は、実験例5の試験結果をまとめた表を示す説明図である。実験例5では、断面構成と、溶融深さLと、外皮部50におけるAlの含有量と、が異なる各サンプルについて、溶接強度評価試験と、耐酸化性評価試験と、をおこなった。図19〜図26にはそれぞれ、サンプル番号の符号「S」の次の2桁の数字が同じもののサンプル群についての表が示されている。
実験例5における各サンプルのサンプル番号では、符号「S」の次の2桁の数字が同じものは、断面構成のタイプが同じであることを示している。サンプル番号の冒頭が「S51」のサンプルは、タイプAの断面構成を有し(図19)、「S52」および「S53」のサンプルは、タイプBの断面構成を有し(図20,図21)、「S54」のサンプルは、タイプDの断面構成を有している(図22)。
サンプル番号の冒頭が「S55」のサンプルは、タイプEの断面構成を有し(図23)、「S56」および「S57」のサンプルは、タイプFの断面構成を有し(図24,図25)、「S58」のサンプルは、タイプHの断面構成を有している(図26)。なお、サンプル番号の冒頭が「S52」のサンプル群(図20)と「S53」のサンプル群(図21)とでは、断面構成のタイプが同じであるが、湾曲部61c,62cの曲率半径が異なっている。サンプル番号の冒頭が「S56」のサンプル群(図24)と「S57」のサンプル群(図25)についても同様である。
実験例5における各サンプルは、サンプル番号の末尾の数字が「1」〜「3」のものは、溶融深さLが、0<L<0.2mmである。「4」〜「6」のものは、溶融深さLが0.2mmであり、「7」〜「9」のものは、溶融深さLが0.4mmであり、「10」〜「12」のものは、溶融深さLが1.2mmである。また、サンプル番号の末尾の数字が「1」,「4」,「7」,「10」のサンプルは、外皮部50におけるAlの含有量が0重量%である。サンプル番号の末尾の数字が「2」,「5」,「8」,「11」のサンプルは、外皮部50におけるAlの含有量が2.5重量%である。サンプル番号の末尾の数字が「3」,「6」,「9」,「12」のサンプルは、外皮部50におけるAlの含有量が5.0重量%である。
実験例5の耐酸化性評価試験では、断面構成のタイプや、溶接深さLにかからわらず、外皮部50におけるAlの含有量が、0重量%より大きいのものであれば、T2/T1の値が0.5以上になった。T2/T1の値は、温度負荷の前後における接地電極基材85の幅の減少量が大きいほど小さくなる。つまり、実験例5におけるこの結果は、外皮部50におけるAlの含有量が0重量%より大きい接地電極基材85であれば、温度負荷による形状の変化が抑制され、その耐久性が高められることを示している。これは、外皮部50にAlが含まれていることによって、外皮部50の第1外表面61および第2外表面62に酸化被膜が形成され、接地電極基材85の耐酸化性が高められるためであると推察される。この結果から、外皮部50におけるAlの含有量は0重量%より大きいことが望ましいことがわかる。
一方、実験例5の溶接強度評価試験では、断面構成のタイプや、溶接深さLにかからわらず、外皮部50におけるAlの含有量が5.0重量%のサンプルよりも、2.5重量%のサンプルの方が、高い溶接強度が得られた。このように、外皮部50におけるAlの含有量が2.5重量%から5.0重量%に増加したことによって、溶接強度が低くなってしまった理由は、外皮部50の表層に形成された酸化被膜中の酸素原子が溶接界面に入り込んでしまうためであると推察される。これらの結果から、外皮部50におけるAlの含有量は、5.0重量%より小さいことが望ましく、2.5重量%以下であることがより望ましいことがわかる。
その他に、実験例5の溶接強度評価試験では、溶接深さLと、外皮部50におけるAl含有量とが同じであれば、中心断面CPに1つの交点PIを有するサンプル(図19〜図22)よりも、中心断面CPに2つの交点PIを有するサンプル(図23〜図26)の方が溶接強度が高くなる傾向が得られた。また、溶接深さLと、外皮部50におけるAl含有量と、中心断面CPに含まれる交点PIの数が同じであれば、第1境界線BLaが後端側ほど中心軸EXとの間の距離が大きくなるように後端側に向かって延びているサンプル(図22,図26)の方が、中心軸EXに直交する方向に沿って延びているサンプル(図19,図20,図21,図23,図24,図25)よりも高い溶接強度を示す結果が得られた。
D.変形例:
D1.変形例1:
上記の各実施形態(それらのバリエーションを含む。以下、同じ。)では、外皮部50は、接地電極13の最外層に形成されている。これに対して、接地電極13では、外皮部50の外側に、さらに、異なる材料層が形成されていてもよい。また、上記の各実施形態では、外皮部50の層と中間部51の層とは隣り合って形成されており、中間部51の層と芯部52の層とが隣り合って形成されている。これに対して、外皮部50の層と中間部51の層との間や、中間部51の層と芯部52の層との間に、異なる材料層が介挿されてもよい。
D2.変形例2:
上記の各実施形態においては、中心断面CPにおいて、外周側領域と内周側領域の両方において、第1境界線BLaが、後端側ほど基端部13aにおける中心軸EXとの間の距離が大きくなるように、後端側に向かって延びている構成が説明されている。これに対して、中心断面CPにおいて、第1境界線BLaは、外周側領域と内周側領域のいずれか一方においてのみ、後端側ほど基端部13aにおける中心軸EXとの間の距離が大きくなるように、後端側に向かって延びていてもよい。
D3.変形例3:
上記の各実施形態においては、中心断面CPにおいて、外皮部50の第1外表面61および第2外表面62のそれぞれに湾曲部61c,62cが形成されている構成が説明されている。これに対して、中心断面CPにおいて、外皮部50の第1外表面61および第2外表面62の両方に湾曲部が形成されていなくてもよく、第1外表面61および第2外表面62のいずれか一方にのみ湾曲部が形成されていてもよい。また、中心断面CPにおいて、外皮部50が2つの湾曲部61c,62cを有している構成において、いずれか一方の曲率半径のみが0.5mm以上であってもよい。なお、各実施形態で説明したバリエーションの構成においても例示されているように、外皮部50は、中心断面CPにおいて、必ずしも、湾曲部61c,62cを有していなくてもよい。ただし、中心断面CPにおいて、外皮部50の第1外表面61および第2外表面62の両方に湾曲部61c,62cが形成されている方が、接地電極13の強度をより高めることができるため望ましい。
D4.変形例4:
上記の各実施形態においては、中心断面CPにおいて、外皮部50と芯部52とが直接的に接している第2多層部位56は、内周側領域と外周側領域の両方に形成されている。しかしながら、第2多層部位56は、内周側領域と外周側領域のうちの少なくとも一方にのみ形成されていてもよい。
D5.変形例5:
上記第2実施形態の図9の断面構成では、芯部52と主体金具40との境界線である第2境界線BLbは、主体金具40側に湾曲している。これに対して、第2境界線BLbは、湾曲していなくてもよく、頂点において屈曲していてもよい。また、主体金具40側に突出する複数の凸部が形成されていてもよい。また、上記第2実施形態の図9の断面構成では、芯部52の後端部は、外周側領域と内周側領域の両方において、中心軸EXに交差する方向に湾曲している。これに対して、芯部52の後端部は、外周側領域と内周側領域のうちの片側においてのみ湾曲していてもよい。また、芯部52の後端部は、中心軸EXに交差する方向に湾曲していなくてもよく、例えば、頂点において屈曲していてもよい。
D6.変形例6:
上記の各実施形態における外皮部50や、中間部51、芯部52は、上記の各実施形態で具体的に例示されている材料以外の金属材料によって構成されてもよい。外皮部50は、Ni基耐熱合金以外の金属材料によって構成されてもよし、中間部51は、Cu以外の金属によって構成されてもよい。芯部52は、Ni以外の材料によって構成されてもよい。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…スパークプラグ
11…中心電極
11e…先端部
13…接地電極
13a…基端部
13b…先端部
14…チップ部
20…絶縁体
21…軸孔
30…端子部
31…後端部
35…抵抗体
36,37…ガラスシール材
40…主体金具
41…筒孔
42…開口端部
43…ねじ部
45…工具係合部
47…加締部
50…外皮部
50t…端部部位
51…中間部
52…芯部
52t…端部部位
55…第1多層部位
56…第2多層部位
61…第1外表面
61s…ストレート部
61c…湾曲部
62…第2外表面
62s…ストレート部
62c…湾曲部
70…第1基材
71…芯部基材
72…中間部基材
72h…筒孔
75…第2基材
75h…筒孔
78…第3基材
80…延伸基材
81…先端側部位
82…先端部
83,83a…後端部
85…接地電極基材
CP…中心断面
BLa,BLb,BLc…境界線
PI…交点

Claims (11)

  1. 中心電極と、
    前記中心電極を収容する絶縁体と、
    前記絶縁体を収容する主体金具と、
    前記中心電極の先端部に対して所定の間隙を有して配置されている先端部と、前記中心電極に沿って延び、前記主体金具に接合されている基端部と、を有する接地電極と、
    を備えるスパークプラグにおいて、
    前記基端部は、
    表面側に配置されている外皮部と、
    前記外皮部よりも熱伝導率が高い中間部と、
    前記中間部よりも硬度が高い芯部と、
    を有し、
    前記スパークプラグの中心軸と、前記基端部における中心軸と、を含む断面には、
    前記外皮部よりも内側に前記中間部が配置されるとともに、前記芯部が前記中間部よりも内側に配置されている第1部位と、
    前記第1部位よりも後端側に位置し、前記外皮部と前記芯部とが直接的に接している第2部位と、
    前記主体金具と前記外皮部との境界線である第1境界線と、
    前記主体金具と前記芯部との境界線である第2境界線と、
    前記外皮部と前記芯部との境界線であって、前記外皮部と前記中間部との境界線の後端側端部から、表面側に向かって延びている第3境界線と、
    が1つに合流する交点と、
    が含まれていることを特徴とする、スパークプラグ。
  2. 請求項1記載のスパークプラグにおいて、
    前記断面には、前記交点が、前記基端部における中心軸を挟んで両側にそれぞれ存在している、スパークプラグ。
  3. 請求項1または請求項2記載のスパークプラグにおいて、
    前記第1境界線は、前記交点から、後端側ほど前記基端部における中心軸に対する距離が大きくなるように延びている、スパークプラグ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のスパークプラグにおいて、
    前記外皮部は、前記中心電極側を向く第1外表面と、前記第1外表面とは反対側を向く第2外表面と、を有し、
    前記第1外表面および前記第2外表面の少なくとも一方は、前記断面において、先端側から後端側に向かって略直線状に延びるストレート部と、前記ストレート部から後端側に向かって外側に湾曲している湾曲部と、を有している、スパークプラグ。
  5. 請求項4記載のスパークプラグにおいて、
    前記断面において、前記湾曲部は、0.5mm以上の曲率半径を有する、スパークプラグ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のスパークプラグにおいて、
    前記断面において、前記第2境界線は、前記主体金具に向かって湾曲している、スパークプラグ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のスパークプラグにおいて、
    前記接地電極は、前記主体金具の先端端部における端面に接合されており、
    前記先端端部のうちの前記接地電極が接合されていない部位の端面が含まれる仮想平面を規定したときに、前記断面において、前記仮想平面を表す仮想直線と、前記接地電極と前記主体金具と境界線と、の間の距離の最大値Lは、先端側から後端側に向かう方向を正とする場合において、L>0mmの関係を満たす、スパークプラグ。
  8. 請求項7記載のスパークプラグにおいて、
    前記最大値Lは、L≧0.2mmの関係を満たす、スパークプラグ。
  9. 請求項7記載のスパークプラグにおいて、
    前記最大値Lは、L≧0.4mmの関係を満たす、スパークプラグ。
  10. 請求項7から請求項9のいずれか一項に記載のスパークプラグにおいて、
    前記最大値Lは、L<1.5mmの関係を満たす、スパークプラグ。
  11. 請求項1から請求項10記載のいずれか一項に記載のスパークプラグにおいて、
    前記外皮部におけるアルミニウムの含有量WPは、0重量%<WP<5.0重量%である、スパークプラグ。
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