JP6168441B2 - バルコニーの排水仕切部材及びこれを用いたバルコニー構造 - Google Patents

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本発明は、集合住宅の互いに隣接する各住居のバルコニーにおいて植物に水やりをしたりバルコニーを水掃除したときの排水が、隣接する住居のバルコニーへ流出するのを防止するバルコニーの排水仕切部材、及び、その排水仕切部材を用いたバルコニー構造に関する。
バルコニーの排水仕切部材として、本出願人が既に提案した以下のようなバルコニーの排水仕切部材が知られている(特許文献1)。
即ち、この特許文献1に記載されたバルコニーの排水仕切部材は、連続するバルコニーを各住居の相当領域ごとに仕切り板で区切った集合住宅において、バルコニーに敷設された床シートの自家相当領域と隣家相当領域との境界線近傍に設置することで、自家相当領域のバルコニーから隣家相当領域のバルコニーへ排水が流出するのを防止する排水仕切部材であって、水平部と立ち上がり部からなる略逆T字形をしており、水平部の厚みが両隣に敷設された床シートと同じ乃至略同じで、その長さがバルコニーの幅と同じ乃至略同じであることを特徴とするものである。
特開2008−223239号公報
しかしながら、特許文献1に記載された排水仕切り部材を、集合住宅の互いに隣接する各住居のバルコニーの境界部分に設置すると、各住居のバルコニーで植物に水やりをしたりバルコニーを水掃除したときのゴミ、塵、砂などを含む排水を、排水仕切部材の立ち上がり部で堰き止めて、隣接する住居のバルコニーに流出するのを防止することはできるが、堰き止められた排水が自己の住居のバルコニーへ逆流し、この逆流した排水によって自己の住居のバルコニー床面が汚れてしまうという問題があった。即ち、排水には小さな砂粒やゴミなどの汚れ物質が含まれている場合が多く、排水が自己の住居のバルコニー床面に逆流すると、その汚れ物質がバルコニー床面に堆積することになるのである。
また、排水の流勢が強い場合は、排水仕切部材の立ち上がり部の高さをかなり高くしなければ、隣接する住居のバルコニーへの流出を充分防止できないという問題もあった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、立ち上がり部で堰き止められて逆流する排水により自己の住居のバルコニー床面が汚れる不都合を解消でき、立ち上がり部をあまり高くしなくても排水が隣接する住居のバルコニーへ流出するのを充分防止できるバルコニーの排水仕切部材と、この排水仕切部材を用いたバルコニー構造を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係るバルコニーの排水仕切部材は、集合住宅の互いに隣接する各住居のバルコニーの境界部分に設置されて、各住居のバルコニーから隣接する住居のバルコニーへ排水が流出するのを防止する排水仕切部材であって、バルコニーの出幅と同一もしくは略同一の長さを有する水平部と、該水平部の全長に亘って該水平部の幅方向中間部位から立設された立ち上がり部とを備え、排水溝が該水平部の全長に亘って該水平部の上面に形成されており、該立ち上がり部の下端部が凹湾曲面となっており、該凹湾曲面の曲面上縁が排水溝の溝縁部よりも高い位置にあり、該溝縁部が水平部に対して突設しかつ排水溝の外側に設けられていることを特徴とするものである。
本発明に係るバルコニーの排水仕切部材においては、排水溝の、立ち上がり部と反対側の溝縁部の高さが、水平部の側端側から立ち上がり部側に近づくにつれて高くなり、土手状の溝縁部が形成されていることが好ましい。そして、立ち上がり部の高さが排水溝の溝縁部の高さよりも高いことが好ましい。また、立ち上がり部の上部において、排水溝の内側方向へ迫り出す水返し部が、立ち上がり部の側面を凹湾曲面とすることによって形成されていることが好ましく、更に、排水溝の、立ち上がり部と反対側の溝縁部の上部に、排水溝の内側方向へ迫り出す水返し部が形成されていることも好ましい。
そして、本発明に係るバルコニー構造は、本発明に係る上記の排水仕切部材が集合住宅の互いに隣接する各住居のバルコニーの境界部分に設置されていることを特徴とするものである。
本発明に係るバルコニーの排水仕切部材のように、バルコニーの出幅と同一もしくは略同一の長さを有する水平部と、該水平部の全長に亘って該水平部の幅方向中間部位から立設された立ち上がり部とを備え、排水溝が該水平部の全長に亘って該水平部の上面に形成されていると、各住居のバルコニーから隣接する住居のバルコニーへ流出しようとする排水が立ち上がり部によって堰き止められるので、隣接する住居のバルコニーへ排水が流出するのを防止することができる。そして、立ち上がり部で堰き止められた排水は、自己の住居のバルコニーに逆流することなく、水平部の上面に形成された排水溝に受け止められ、この排水溝を流れてバルコニー前縁の凹溝に流入するので、自己の住居のバルコニー床面が逆流する排水によって汚れる不都合を解消することができる。更に、立ち上がり部の下端部が凹湾曲面であると、排水溝における排水の流れがスムーズになり、排水溝の清掃性も向上する。
また、本発明の排水仕切部材において、排水溝の立ち上がり部と反対側の溝縁部の高さが、水平部の側端側から立ち上がり部側に近づくにつれて高くなり、土手状の溝縁部が形成されていると、隣接する住居のバルコニーへ流出しようとする排水がこの土手状の溝縁部を容易に乗り越え、乗り越えるときに排水の流勢が弱められて立ち上がり部で堰き止められる。従って、立ち上がり部に当たって逆流しようとする排水の流勢は大幅に減衰されるので、土手状の溝縁部によって排水の逆流を一層効果的に防止しながら、排水溝を通じて排水をバルコニー前縁の凹溝に流すことができる。
また、本発明の排水仕切部材において、立ち上がり部の高さが排水溝の溝縁部の高さよりも高くなっていると、立ち上がり部によって、排水が隣接する住居のバルコニーへ流出するのを効果的に防止することができる。
そして、本発明の排水仕切部材において、立ち上がり部の上部において、排水溝の内側方向へ迫り出す水返し部が、立ち上がり部の側面を凹湾曲面とすることによって形成されていると、隣接する住居のバルコニーへ流出しようとする排水が立ち上がり部に勢い良く当たった場合でも、水返し部によって排水がスムーズに反転して排水溝の方に戻されるので、立ち上がり部をあまり高くしなくても、隣接する住居のバルコニーへの排水の流出を確実に防止することができる。
更に、本発明の排水仕切部材において、排水溝の立ち上がり部と反対側の溝縁部の上部に、排水溝の内側方向へ迫り出す水返し部が形成されていると、立ち上がり部で堰き止められて逆流しようとする排水が、溝縁部の上部の水返し部によって排水溝の内側に戻されるので、排水の逆流をより確実に防止することができる。
また、本発明に係るバルコニー構造のように、本発明の排水仕切部材が集合住宅の互いに隣接する各住居のバルコニーの境界部分に設置されていると、各住居のバルコニーから隣接する住居のバルコニーへ流出しようとする排水が立ち上がり部によって堰き止められるので、隣接する住居のバルコニーへ排水が流出するのを防止することができ、立ち上がり部で堰き止められた排水は、自己の住居のバルコニーに逆流することなく、水平部の上面の排水溝を通ってバルコニー前縁の凹溝へ流れるので、自己の住居のバルコニー床面が逆流する排水によって汚れる不都合を解消することができ、排水溝における排水の流れがスムーズになると共に、排水溝の清掃性も向上する。
本発明の一実施形態に係る排水仕切部材の斜視図である。 同排水仕切部材の断面図である。 本発明の他の実施形態に係る排水仕切部材の断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材の断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材の断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材の断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材の断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材の断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材の断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材の断面図である。 本発明のバルコニー構造を示す斜視図である。 同バルコニー構造における排水仕切部材の設置部分を示す部分断面図である。 同バルコニー構造における排水仕切部材の前端部分を示す部分斜視図である。 同バルコニー構造における排水仕切部材の後端部分を示す部分斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る排水仕切部材の実施形態と、本発明に係るバルコニー構造の実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る排水仕切部材の斜視図、図2は同排水仕切部材の断面図、図11は同排水仕切部材を用いた本発明のバルコニー構造を示す斜視図である。
図1,図2に示す排水仕切部材1Aは、図11に示すように集合住宅の互いに隣接する各住居H,HのバルコニーB,Bの境界部分の床面に設置されて、バルコニーの床面を仕切ると共に、各住居HのバルコニーBから隣接する住居HのバルコニーBへ排水(バルコニーBを水掃除したりバルコニーBの植物に水やりをしたときの排水)が流出するのを防止するための部材である。
なお、上記したように、本発明の排水仕切部材は、バルコニーB,Bの境界部分の床面に設置することが通常であるものの、厳密な意味での境界部分に設置されることは必須ではなく、一方の住居側に若干偏って(即ち、一方の住居のバルコニーに入り込んだ状態で)設置されてもよく、排水を仕切りたい部位に設置されればよいのである。
この排水仕切部材1Aは、図1,図2,図11に示すように、バルコニーBの床面の出幅d(バルコニー前縁の凹溝20を除いた出幅)と同一もしくは略同一の長さを有する略矩形板状の水平部2と、該水平部2の全長に亘って該水平部2の幅方向中間部位から立設された一定の高さの立ち上がり部3とを備えた、略逆T字形の断面形状を有するものであって、該水平部2の上面には、一対の排水溝4,4が立ち上がり部3の両側に位置して水平部2の全長に亘って平行に形成されている。そして、これらの排水溝4,4の上記立ち上がり部3と反対側の溝縁部5,5は、その高さが水平部2の双方の側端側から立ち上がり部3側に近づくにつれて徐々に高くなり、傾斜面を有する断面が直角三角形の土手状に形成されている。
この排水仕切部材1Aは、上記のように土手状の溝縁部5,5を水平部2の上面に突設することによって排水溝4,4を水平部2の上面に形成しているが、水平部2の上面を立ち上がり部3の両側で凹設することによって排水溝4,4を形成してもよい。また、この排水仕切部材1Aでは、排水溝4,4が立ち上がり部3の両側に間隔をあけないで形成されているが、立ち上がり部3との間に間隔をあけて排水溝4,4を形成してもよい。更に、溝縁部5,5の内側面や、立ち上がり部3の下端部の両側面をそれぞれ凹湾曲面とし、排水の流れをスムーズにすると共に、排水溝4,4の清掃性を向上させるようにしてもよい。
この排水仕切部材1Aの各部の寸法は特に限定されないが、好ましい各部の寸法を例示すると以下の通りである。
即ち、この排水仕切部材1Aの水平部2及び立ち上がり部3の全長は、バルコニーBの出幅dが一般的に900〜2000mmであるから、900〜2000mm程度とするのがよい。但し、後述するように、排水仕切部材1Aの前後両端は通常、コーキング材などでコーキングされるので、コーキングの幅寸法分(前後各5mm程度)だけバルコニーBの出幅dよりも短くすることが好ましい。
水平部2の厚さ、特に両側端部の厚さは、後述するようにバルコニーBの床面に敷設される床材21の厚さが一般的に1〜5mm程度であるから、これに合わせて1〜5mm程度とし、床材21と水平部2との接合部分に段差が生じないようにすることが好ましい。また、水平部2の全幅は50〜150mm程度とすればよい。
立ち上がり部3の高さは、土手状の溝縁部5よりもかなり高くなるように20〜100mm程度とするのがよく、好ましくは25〜50mm程度とするのが良い。この程度の高さにすると、排水が各住居HのバルコニーBから隣接する住居HのバルコニーBへ流出するのを充分防止することができる。
排水溝4の深さ、換言すれば、土手状の溝縁部5の最大高さは、2〜10mm程度とするのがよく、また、溝幅は15〜40mm程度とするのがよい。この程度の深さと溝幅を有する排水溝4,4を形成すると、立ち上がり部3で堰き止めた排水を、自己の住居HのバルコニーBへ逆流させることなく、バルコニー前縁の凹溝20へ全て流すことができる。
上記の排水仕切部材1Aは、例えば、熱可塑性合成樹脂を用いて溶融押出成形法などの公知の成形技術で容易に製造される。もっとも、金属や石、木などの自然素材で製造してもよいことは言うまでもない。特に、軟質塩化ビニル樹脂やオレフィン系樹脂、熱可塑性エラストマーなどの柔軟な樹脂を用いて排水仕切部材1Aを製造すると、バルコニー床面の不陸に追従して設置することができ、また排水仕切部材1Aを巻き取ったり折り曲げたりすることができるので、包装や輸送の際に好都合である。
また、長期間の使用や熱などの影響で、立ち上がり部3が変形する虞れがある場合は、二色押出成形法によって、水平部2を軟質合成樹脂で成形すると共に、立ち上がり部3の全体又は下端部分(付根部分)を硬質もしくは半硬質の合成樹脂で成形してもよい。
図11に示すバルコニー構造は、上記の排水仕切部材1Aを集合住宅の互いに隣接する各住居H,HのバルコニーB,Bの境界部分に設置したものであって、バルコニーBの床面には、住居Hの外壁22側からバルコニー前縁の凹溝20側に向かって1/100〜1/50程度の水勾配がつけられており、各住居HのバルコニーBの床面には、厚さ1〜5mm程度の合成樹脂製もしくは合成ゴム製の床材21が床用接着剤(不図示)もしくは粘着剤(不図示)で貼着されている。そして、隣接する各住居H,HのバルコニーB,Bの床材が貼着されていない境界部分の床面には、上記の排水仕切部材1Aが一液反応性のウレタン系接着剤などの接着剤(不図示)や粘着剤(不図示)で貼着されており、各排水仕切部材1Aの上方には、バルコニー仕切板23がバルコニーBの床面から40〜150mm程度の間隔をあけて、各住居Hの外壁22の境界部分に取付け固定されている。
また、この排水仕切部材1Aの水平部2とその両側の床材21,21との接合部分は、図12に示すように、コーキング材24やシーム液、溶接棒などを用いて水密的に接合されており、更に、図13、図14に示すように、排水仕切部材1Aの水平部2の前端と、水平部2及び立ち上がり部3の後端も、コーキング材24で水密的にコーキングされている。
このバルコニー構造のように、排水仕切部材1Aが集合住宅の互いに隣接する住居H,HのバルコニーB,Bの境界部分に設置されていると、自己の住居HのバルコニーBから隣接する住居HのバルコニーBへ流出しようとする排水が排水仕切部材1Aの立ち上がり部3によって堰き止められるので、隣接する住居HのバルコニーBへ排水が流出するのを防止することができる。そして、立ち上がり部3で堰き止められた排水は、自己の住居HのバルコニーBに逆流することなく、水平部2の上面に形成された排水溝4に受け止められ、この排水溝4を流れてバルコニー前縁の凹溝20に流入するので、自己の住居HのバルコニーBに貼着された床材21が逆流する排水によって汚れるのを解消することができる。
しかも、排水仕切部材1Aの溝縁部5は、その高さが水平部2の側端側から立ち上がり部3側に近づくにつれて徐々に高くなり、傾斜面を有する断面が直角三角形の土手状に形成されているため、隣接する住居HのバルコニーBへ流出しようとする排水がこの土手状の溝縁部5を容易に乗り越え、乗り越えるときに排水の流勢が弱められて立ち上がり部3で堰き止められることになる。そのため、立ち上がり部3に当たって逆流しようとする排水の流勢は大幅に減衰されるので、土手状の溝縁部5によって排水の逆流を一層効果的に防止しながら、排水溝4を通じて排水をバルコニー前縁の凹溝20に流すことができる。
また、隣接する住居H,HのバルコニーB,Bの境界部分に排水仕切部材1Aが設置されない従来の集合住宅では、バルコニー仕切板23の直下で、隣接する住居H,Hのバルコニーの床材21,21同士を接合することが多く、その場合にはバルコニー仕切板23が邪魔になるため、床材21,21を接合する溶接作業やコーキング作業がし辛くて、仕上がりの精度や美観が損なわれることが多々あった。けれども、本発明のバルコニー構造のように、排水仕切部材1Aを隣接する住居H,HのバルコニーB,Bの境界部分に設置して、排水仕切部材1Aの幅の広い水平部2とその両側の床材21とを接合すると、接合箇所がバルコニー仕切板23から両側に水平部2の幅寸法だけ移動して、バルコニー仕切板23が接合作業の邪魔になりにくいため、接合作業がし易くなって仕上がり精度や外観が向上するという副次的な利点もある。
図3は本発明の他の実施形態に係る排水仕切部材1Bを示す断面図である。
この排水仕切部材1Bは、排水溝4,4の底面となる水平部2の上面に、溝縁部5,5よりも高さが低い二等辺三角形の断面形状を有する複数の凸条6が、一定の間隔をあけて排水溝4,4の全長に亘って互いに平行に形成されている。
この排水仕切部材1Bの他の構成は前記排水仕切部材1Aと同様であるので、図3において同一部分に同一符合を付して説明を省略する。
この排水仕切部材1Bのように、排水溝4,4の底面となる水平部2の上面に複数の凸条6(凸条6は一つであってもよいことは言うまでもない)が平行に形成されていると、凸条6によって流勢いが弱められるとともに、凸条6の整流作用によって排水が排水溝4,4内をスムーズに流れるようになり、清掃性も向上するという利点がある。
図4は本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材1Cの断面図である。
この排水仕切部材1Cは、立ち上がり部3の上部の両側に、排水溝4,4の内側方向へ迫り出す凸湾曲した水返し部7,7が形成されている。その他の構成は前記排水仕切部材1Bと同様であるので、図4において同一部分に同一符合を付して説明を省略する。
この排水仕切部材1Cのように、立ち上がり部3の上部に水返し部7,7が形成されていると、隣接する住居HのバルコニーBへ流出しようとする排水が立ち上がり部3に勢い良く当たって乗り越えようとしても、水返し部7によって排水が排水溝4の方に戻されるので、立ち上がり部3をあまり高くしなくても、隣接する住居HのバルコニーBへの排水の流出をより確実に防止できる利点がある。
図5は本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材1Dの断面図である。
この排水仕切部材1Dは、立ち上がり部3の両側面を凹湾曲面とすることによって、立ち上がり部3の上部の両側に、排水溝4,4の内側方向へ迫り出す凹湾曲した水返し部8,8を形成すると共に、立ち上がり部3の上端面を凸曲面としたものである。その他の構成は前記排水仕切部材1Bと同様であるので、図5において同一部分に同一符合を付して説明を省略する。
この排水仕切部材1Dも水返し部によって排水を排水溝4の方に戻し、排水の流出を確実に防止できるものであるが、水返し部が凹湾曲しているため、立ち上がり部3に当たった排水を凹湾曲した水返し部8に沿ってスムーズに反転させて排水溝4へ戻し、優れた水返し効果を発揮できる利点がある。また、立ち上がり部3に当たった排水を反転させると、立ち上がり部3の両側の凹湾曲面、特に凹湾曲面の上部が、反転する排水で洗われて汚れが付着し難くなるという利点もある。
図6は本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材1Eの断面図である。
この排水仕切部材1Eは、排水溝4,4の溝縁部5,5の上端に、排水溝の内側方向に向かって、換言すれば立ち上がり部3に向かって、斜め上方に迫り出す小さな水返し部9,9が形成されている。水返し部9,9の寸法は限定されないが、その高さを2〜10mm程度、迫り出し寸法(排水溝の内側方向への突き出し寸法)を4〜8mm程度とするのが適当である。その他の構成は前記排水仕切部材1Dと同様であるので、図6において同一部分に同一符合を付して説明を省略する。
この排水仕切部材1Eのように、排水溝4,4の溝縁部5,5の上端に小さな水返し部9,9が形成されていると、立ち上がり部3で堰き止められて逆流しようとする排水が、水返し部9によって排水溝4の内側に戻されるので、排水の逆流をより確実に防止できる利点がある。なお、水返し部9によって排水を排水溝4の内側にスムーズに戻すためには、溝縁部5から水返し部9に至る内側面を凹湾曲面に形成することが好ましく、そのようにすると優れた水返し効果を発揮できる利点がある。
図7は本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材1Fの断面図である。
この排水仕切部材1Fは、立ち上がり部3を幅広で下端が開放した二重壁構造となし、この二重壁構造の立ち上がり部3の両側面を凹湾曲面として、排水溝4,4の内側方向へ迫りだす凹湾曲した水返し部8,8を立ち上がり部3の上部に形成したものである。その他の構成は前記排水仕切部材1Eと同様であるので、図7において同一部分に同一符合を付して説明を省略する。
この排水仕切部材1Fのように、立ち上がり部3が幅広で下端の開放した二重壁構造であると、排水仕切部材1Fが軟質合成樹脂で成形されていても、立ち上がり部3が変形したり傾いたりし難くなる利点がある。なお、立ち上がり部3を下端が閉じた中空構造としても、同様の利点がある。
図8は本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材1Gの断面図である。
この排水仕切部材1Gは、排水溝4,4の底面を、その高さが溝縁部5,5の上端から立ち上がり部3の下端(付根部分)に近づくにつれて徐々に低くなるように傾斜させたものである。その他の構成は前記排水仕切部材1Cと同様であるので、図8において同一部分に同一符合を付して説明を省略する。
前述した排水仕切部材1A〜1Fはいずれも、排水溝4,4の底面を水平面に形成しているが、排水溝4,4の底面は必ずしも水平面とする必要はなく、上記排水仕切部材1Gの排水溝4,4の底面のように傾斜面とすることも可能である。
図9は本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材1Hの断面図である。
この排水仕切部材1Hは、排水溝4,4の後端部(住居Hの外壁22側となる端部)にホースホルダー10,10を配置し、溝縁部5,5の上部および立ち上がり部3の下部から排水溝4,4の内側に突き出した押え片11,11によってホースホルダー10,10の水平基板部10a,10aの両端を押えて固定すると共に、隣接するバルコニーB,Bにそれぞれ設置されたエアコンの屋外機25のドレンホース26(図11を参照)をホースホルダー10,10まで引き回して、ホースホルダー10,10の略半環状の保持部10b,10bにドレンホース26,26の先端を嵌合保持させ、排水溝4,4をドレン排水溝として兼用できるようにしたものである。その他の構成は前記排水仕切部材1Bと同様であるので、図9において同一部分に同一符合を付して説明を省略する。
この排水仕切部材1Hのように、排水溝4,4をドレン排水溝として兼用できる構成にすると、従来、各住居HのバルコニーBに設置していたドレン排水溝部材を省略できる利点がある。
図10は本発明の更に他の実施形態に係る排水仕切部材1Jの断面図である。
この排水仕切部材1Jは、排水溝4,4に蓋材12,12を被せ、溝縁部5,5の上部および立ち上がり部3の下部から排水溝4,4の内側に突き出した押え片11,11によって、蓋材12,12の一段低い段状の両側縁を押えて固定すると共に、蓋材12,12の立ち上がり部3と反対側の側端に沿って凸縁部12a,12aを設け、蓋材12,12を被せた排水溝4,4をドレン排水溝として利用する一方、凸縁部12a,12aを形成した蓋材12,12の上面側を排水溝として利用し、立ち上がり部3で堰き止められた排水を流すようにしたものである。その他の構成は前記排水仕切部材1Hと同様であるので、図10において同一部分に同一符合を付して説明を省略する。
この排水仕切部材1Jのように、排水溝4,4に蓋材12,12を被せ、蓋材12,12の側端に凸縁部12a,12aを形成すると、排水とドレン排水を蓋材12,12の上面側と排水溝4,4とに分離して流すことができ、ドレン排水を流す排水溝4,4は蓋材12,12で覆われるので、美観を維持できる利点がある。
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1J 排水仕切部材
2 水平部
3 立ち上がり部
4 排水溝
5 溝縁部
6 凸条
7,8 水返し部
9 水返し部
10 ホースホルダー
12 蓋材
20 バルコニー前縁の凹溝
21 床材
22 外壁
23 バルコニー仕切板
24 コーキング材
26 ドレンホース
H 互いに隣接する住居
B バルコニー
d バルコニーの出幅

Claims (6)

  1. 集合住宅の互いに隣接する各住居のバルコニーの境界部分に設置されて、各住居のバルコニーから隣接する住居のバルコニーへ排水が流出するのを防止する排水仕切部材であって、
    バルコニーの出幅と同一もしくは略同一の長さを有する水平部と、該水平部の全長に亘って該水平部の幅方向中間部位から立設された立ち上がり部とを備え、
    排水溝が該水平部の全長に亘って該水平部の上面に形成されており、該立ち上がり部の下端部が凹湾曲面となっており、該凹湾曲面の曲面上縁が排水溝の溝縁部よりも高い位置にあり、該溝縁部が水平部に対して突設しかつ排水溝の外側に設けられていること
    を特徴とするバルコニーの排水仕切部材。
  2. 立ち上がり部の上部において、排水溝の内側方向へ迫り出す水返し部が、立ち上がり部の側面を凹湾曲面とすることによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の排水仕切部材。
  3. 排水溝の、立ち上がり部と反対側の溝縁部の高さが、水平部の側端側から立ち上がり部側に近づくにつれて高くなり、土手状の溝縁部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排水仕切部材。
  4. 立ち上がり部の高さが排水溝の溝縁部の高さよりも高いことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の排水仕切部材。
  5. 排水溝の、立ち上がり部と反対側の溝縁部の上部に、排水溝の内側方向へ迫り出す水返し部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の排水仕切部材。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載された排水仕切部材が、集合住宅の互いに隣接する各住居のバルコニーの境界部分に設置されていることを特徴とするバルコニー構造。
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