JP6168003B2 - 絶縁被覆電線の止水構造およびワイヤハーネス - Google Patents

絶縁被覆電線の止水構造およびワイヤハーネス Download PDF

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Description

本発明は、絶縁被覆電線の止水構造およびワイヤハーネスに関し、特に絶縁被覆電線の中間部に設けて効果的な絶縁被覆電線の止水構造およびワイヤハーネスに関する。
自動車等に搭載されるワイヤハーネスにおいては、絶縁被覆電線の被覆を部分的に剥して素線群からなる導体を露出させ、その導体露出部に溶接や圧着端子を用いて他の電線を接続したり接続端子を圧着したりすることが多い。そして、そのような導体露出部や電気接続部が被水エリア内に配置される場合、確実な防水処理が要求される。
そこで、従来、車載ネットワーク用の通信線となるワイヤハーネスの幹線から支線を分岐させるための端末スプライス部を樹脂製の保護キャップ内に収納し、その保護キャップを幹線および支線の被覆の端部付近にテープ巻きしたり熱収縮チューブや止水剤を用いて固定したりする分岐接続構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、上方に向けて逆U字状に屈曲する複数の被覆リード線の中途の一部分に被覆の無い芯線(導体)露出部を形成するとともに、逆U字状に屈曲して複数の被覆リード線の芯線露出部を覆う耐水性、耐熱性を有する絶縁チューブを備える防水装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−131327号公報 特開2000−113917号公報
しかしながら、端末スプライス部を保護キャップ内に収納する従来の前者の絶縁被覆電線の止水構造は、中間スプライス部の防水処理に用いることができなかった。
一方、芯線露出部を有する複数の被覆リード線を逆U字形に折り曲げる従来の後者の絶縁被覆電線の止水構造では、中間部の導体露出部における止水や中間スプライス部の防水処理に用いることができるものの、次のような未解決の課題があった。
すなわち、従来の後者の絶縁被覆電線の止水構造では、中間部に導体露出部を形成した絶縁被覆電線を絶縁保護チューブ内に挿通し、その絶縁被覆電線を屈曲し易い導体露出部とは異なる位置で絶縁保護チューブと共に逆U字形に屈曲させていたため、その絶縁被覆電線および絶縁保護チューブの屈曲作業が容易でなく、製造コストが高くなっていた。そればかりか、屈曲後の絶縁保護チューブに導体露出部に近接する凹凸や屈曲が生じたり、絶縁被覆電線の導体露出部に隣接する被覆の端部が開いたりし易くなり、止水性の低下を招き易いものであった。
さらに、従来の絶縁被覆電線の止水構造では、いずれも所定の位置および長さ区間の被覆を予め剥ぎ取る被覆剥ぎ作業が不可欠であったため、特に絶縁被覆電線の中間部において端末部からの二次的な被水を阻止して高い止水性能を得たい場合等に、作業性の悪化や製造コスト高を招くという問題が避けられなかった。
本発明は、上述のような課題を解決すべくなされたものであり、絶縁被覆電線の中間部で高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造を提供し、併せて、高い止水性と良好な作業性を有する低コストのワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明に係る絶縁被覆電線の止水構造は、上記目的達成のため、絶縁被覆電線の中間部を収容する一端が閉止された熱収縮性の筒状部材と、前記筒状部材内に収容されつつ前記絶縁被覆電線の前記中間部内に浸透している止水剤と、を備えた絶縁被覆電線の止水構造であって、前記絶縁被覆電線の前記中間部が、その芯線および被覆をそれぞれ折返し方向に湾曲させるよう、前記筒状部材によって曲げ形状に保持されており、前記中間部が前記折返し方向に湾曲する領域内の前記絶縁被覆電線の被覆に刃物による切込み部が形成され、前記切込み部を通して前記止水剤が前記中間部内に浸透しているものである。
この構成により、本発明では、絶縁被覆電線の長さ方向の中間部に予め一定長さ領域内で導体を露出させる被覆剥ぎ作業を行う必要が無くなり、高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造となる。
本発明の絶縁被覆電線の止水構造においては、前記絶縁被覆電線の前記被覆を切開可能な刃部を有する被覆剥ぎ部材が、前記筒状部材の内方に、前記刃部を前記被覆の曲げの外側に切り込ませた状態で収納されているとよい。
この構成により、筒状部材の熱収縮前に、湾曲領域の被覆に折返し方向の曲げによる応力が作用する状態で刃部による切込みがなされるとき、その切込みと応力の作用が相俟って、被覆が所定位置で確実に切開されるともに、その切開状態が閉じるようなことが刃部によって阻止される。その結果、止水剤が絶縁被覆電線の切込み部から被覆の内方、例えば導体の素線間にまで確実に浸透した状態で、熱収縮性の筒状部材が熱収縮されることになり、高い止水性と良好な作業性を確保できる絶縁被覆電線の止水構造を実現できる。
本発明に係る絶縁被覆電線の止水構造においては、前記刃部は、前記止水剤および前記被覆のいずれよりも熱伝導率が大きいとよい。
この構成により、筒状部材の熱収縮のための加熱時に刃部による被覆の切込み作用を高めることができる。
本発明に係る絶縁被覆電線の止水構造においては、前記筒状部材の一端を閉止する閉止部材と、該閉止部材に結合されつつ前記絶縁被覆電線の前記中間部を前記閉止部材と共に保持する保持部材と、が設けられ、前記閉止部材および前記保持部材のうち少なくとも一方によって前記被覆剥ぎ部材が構成されるとともに、前記止水剤が、二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂の硬化層で形成されていてもよい。
この構成により、筒状部材の一端部を閉止部材に密着するよう収縮させて閉止する一方で、筒状部材内への電線挿入作業に適する程度の筒状部材の内径を容易に設定できる。したがって、止水剤である熱硬化性エポキシ樹脂の熱硬化前に、止水剤を絶縁被覆電線の一部と共に筒状部材内に投入し、止水剤を導体の周囲に密着させることができる。また、導体への密着性が高く、被覆内の導体素線間の隙間等にも浸透し易い低粘度の二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂を使用できる。したがって、被覆内の導体の周囲に密着しつつ素線間隙間等に確実に浸透して硬化した、止水性の高い高耐熱の安定した止水剤樹脂の硬化層を形成できる。
本発明に係るワイヤハーネスは、上記構成を有する絶縁被覆電線の止水構造を備えたものである。この構成により、高い止水性と良好な作業性を有する低コストのワイヤハーネスとなる。
本発明によれば、中間部で高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造を提供し、併せて、高い止水性と良好な作業性を有する低コストのワイヤハーネスを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造を備えたワイヤハーネスの要部断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造における被覆剥ぎ部材を閉止部材側と保持部材側とに開放した状態で示す図であり、(a)はその被覆剥ぎ部材の開放時の平面図、(b)はその被覆剥ぎ部材の開放時の側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造における被覆剥ぎ部材を閉止部材側と保持部材側とのロック係合状態で示す側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造を備えたワイヤハーネスの製造工程の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造を備えたワイヤハーネスの一部の絶縁被覆電線の横断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造における被覆剥ぎ部材を閉止部材側と保持部材側とに開放した状態で示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造における被覆剥ぎ部材を閉止部材側と保持部材側とに開放した状態で示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図5は、本発明に係る絶縁被覆電線の止水構造を備えたワイヤハーネスの第1の実施の形態を示している。本実施の形態は、本発明を1本の絶縁被覆電線の中間部に止水構造を有する車両用ワイヤハーネスに適用するものである。勿論、本発明は、複数本の絶縁被覆電線の中間部に止水構造を有する場合にも適用可能である。
まず、本実施の形態の構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態の絶縁被覆電線の止水構造は、束状の電線群となる複数の絶縁被覆電線W1ないしWn(nは2以上の自然数)を有するワイヤハーネス1において、絶縁被覆電線W1に設けられている。
絶縁被覆電線W1は、例えば図1および図5に示すように複数本の素線11eを束ねた導体11と、その導体11を同心的に取り囲む被覆12とで構成されている。
導体11は、例えば複数本の軟導線である素線11eを撚り合わせた円形より線で構成されるが、より線でなくともよい。被覆12は、例えば塩化ビニル樹脂を主体とする樹脂製の円形断面の絶縁材のチューブで構成されている。
絶縁被覆電線W1の長さ方向の中間部W1a(両端部から離れた部分)は、図1に示すように折返し方向に湾曲し、略U字形状をなしている。また、この中間部W1aが折返し方向に湾曲する領域内の被覆12には、線状の切込み部13が形成されている。切込み部13は、湾曲領域内の被覆12を刃物により線状に切り込んで開かせたもので、導体11の一部を被覆12の外方側に露出させるようになっている。
切込み部13は、例えば図1に示すように、絶縁被覆電線W1の中間部W1aの曲げ外側で絶縁被覆電線W1の被覆12の周方向(横断面外周方向)に延在するとともに、その延在方向の中央で最も大きく開いた開口形状を有している。
切込み部13は、ここでは絶縁被覆電線W1の中間部W1aの曲げ外側で切り込まれた単一のものであるが、図1中の切込み部13における口角位置付近でそれぞれ平行にまたは所定の交差角で接線方向に切り込まれた左右一対の切込み部等であってもよい。また、切込み方向が絶縁被覆電線W1の軸線に対し直交する図示方向に対し、傾斜してもよい。すなわち、切込み部13の位置や向き、配置数は、任意である。
絶縁被覆電線W1の中間部W1aにおける導体11は、複数の素線11eがそれぞれ折返し方向に湾曲しており、略U字形状をなしている。そして、絶縁被覆電線W1の中間部W1aが、一端が閉止された略有底円筒状の熱収縮性の保護部材21(筒状部材)の内部に収容されている。この保護部材21は、絶縁、耐熱および機械的保護用のものである。
保護部材21の内方には、止水剤として機能する樹脂材25が設けられており、樹脂材25は、切込み部13とその切込み部13に隣接する被覆12の中間端部12a、12bとを被覆する状態で略有底筒状に硬化している。
この樹脂材25は、絶縁被覆電線W1の中間部W1aを囲繞するよう保護部材21の内方に収容されつつ切込み部13を通して中間部W1aの被覆12内方に浸透している。また、樹脂材25は、折返し状態にされた絶縁被覆電線W1の中間部W1aに続く一対の平行な被覆12の直径の和より外径が大きく、かつ、保護部材21の軸方向における切込み部13の形成範囲よりも軸方向長さが大きくなっている。
保護部材21は、樹脂材25より外径および軸方向長さの双方が大きくなっている。この保護部材21は、切込み部13に対し所定の軸方向離間距離を隔てつつ保護部材21の一端を閉止させた止め栓22(閉止部材)と、所定の収縮径に収縮しつつ一端部23a側の内周で止め栓22に密着した熱収縮チューブ23とを有している。
止め栓22は、例えば円形横断面を有しているが、楕円形その他の非円形横断面を有しているものであってもよい。また、止め栓22の外周部に環状リブやフランジ、環状溝等が形成されてもよいし、止め栓22が錐台状の縦断面を有していてもよい。
熱収縮チューブ23は、切込み部13の両側に近接する被覆12の一対の中間端部12a、12bと切込み部13とを取り囲んでいる。この熱収縮チューブ23は、加熱により径方向に収縮するチューブであって長尺チューブから切断したものを素材として、所定の収縮径に収縮させたものである。この熱収縮チューブ23は、熱収縮前の内径に対し熱収縮後の内径が概ね1/2程度の収縮径となる公知のものである。
止め栓22の外径は、熱収縮チューブ23の収縮限界に相当する収縮径よりも大径であり、熱収縮チューブ23の一端部23aの内周に圧接状態で密着している。なお、ここにいう熱収縮チューブ23の収縮径は、止め栓22の外周面と相似する熱収縮チューブ23の一端部23aの内周面における対応する径方向の寸法である。
止め栓22は、例えば硬質の樹脂または軽量の金属で構成される。止め栓22を樹脂で形成する場合、ポリオレフィン系の樹脂、例えばポリプロピレン(PP)またはポリエチレン(PE)によって形成できる。また、熱収縮チューブ23を、ポリオレフィン系の樹脂、例えばポリプロピレン(PP)またはポリエチレン(PE)により形成することで、熱収縮チューブ23が収縮して止め栓22の外周に液密的に密着するとき、止め栓22の外周面上におけるヒートシール性を持たせることもできる。
樹脂材25は、保護部材21と絶縁被覆電線W1とに密着しつつ硬化した熱硬化性樹脂、例えば低粘度の二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂の熱硬化層によって形成されている。低粘度とは、熱硬化前の流動性を有する二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂が、切込み部13内に露出する導体11の周囲に対し密着性が高く、切込み部13付近の素線11eの間の隙間g1、g2(図5参照)にも浸透し易い程度の粘度を意味する。
よって、樹脂材25は、保護部材21と絶縁被覆電線W1の間で、止め栓22に密着する一端面25aを形成するとともに、切込み部13から被覆12内に浸透し、切込み部13の内方で素線11eの間に形成される隙間g2内にも浸透して硬化している。
一方、保護部材21の内方には、被覆12を切開可能な鋭利な切刃部31(刃部)を有する被覆剥ぎ部材40が、切刃部31の刃先を被覆12側(直径dp内)に切り込ませた状態で収納されている。さらに、保護部材21の内方には、止め栓22に結合されつつ絶縁被覆電線W1の中間部W1aを止め栓22と共に保持する押さえ刃部32付きの保持部材33が収納されている。そして、止め栓22および保持部材33の少なくとも一方、例えば双方によって、被覆剥ぎ部材40が構成されている。
被覆剥ぎ部材40は、絶縁被覆電線W1の被覆12に切込み部13を形成することで、被覆12を導体11から引き剥がすことなく被覆12内の導体11の一部を被覆12の外方側に露出させる機能、すなわち、被覆剥ぎと同等の機能を発揮できるようになっている。
切刃部31は、絶縁被覆電線W1の被覆12の直径dpに近い入口幅wiと導体11の半径rcに近い奥行de(例えば、rc≦de<dp/2)を有する略半円形の刃先線31aを有しており、刃先角(2つの刃面のなす角度の意)が鋭角をなしている。この切刃部31は、略円弧状の刃先線31aでなく、導体11の断面の接線方向に略平行に延びる一対の刃先線を有するものや、V字形の刃先線を有するもの等でもよい。
保持部材33に対向する止め栓22の内端部には、絶縁被覆電線W1の被覆12の半径に近い半径を有する略円弧断面の受け溝22aが、止め栓22の径方向に延びるように形成されている。そして、切刃部31は、受け溝22aの内奥側で被覆12の厚さ程度の第1の突出高さになるように、受け溝22aの入口側では第1の突出高さより小さい第2の突出高さになるように、受け溝22aの内方に突出している。なお、ここでは、受け溝22aが止め栓22の外周面に達するまで延びているが、受け溝22aの両端を堰き止めるように、止め栓22の外周面近傍で受け溝22aを浅くしてもよい。
この切刃部31は、樹脂材25および被覆12のいずれよりも熱伝導率が十分に大きい材料、例えば樹脂材25および被覆12の双方に対し熱伝導率が10倍以上大きい金属からなる。
押さえ刃部32は、絶縁被覆電線W1の被覆12の直径dpに近い入口幅wiと被覆12の半径と略同一の奥行deを有する略半円形の刃先線または抑え面32aを有し、刃先角が鈍角か円弧または多角形の断面につぶれている。この押さえ刃部32の抑え面32aは、略円弧状でなく多角形でもよい。
保持部材33は、押さえ刃部32に固着されており、押さえ刃部32の近傍に絶縁被覆電線W1の中間部W1aを折返し方向への略U字形の曲げ形状に案内するガイド溝33a、33bを有している。両ガイド溝33a、33bは、絶縁被覆電線W1の被覆12の半径(dp/2)に近い半径を有する略円弧断面を有しており、絶縁被覆電線W1の中間部W1aを折返し方向への曲げ形状に案内するとき、押さえ刃部32が絶縁被覆電線W1の中間部W1aの曲げ内側で被覆12に当接するようになっている。
また、保持部材33は、公知のヒンジ34およびロック機構35を介して止め栓22に結合されており、ロック機構35の解除状態では止め栓22に対して保持部材33を図2(a)および図2(b)に示す全開位置と図3に示すロック位置の間で回動させることができる。ロック機構35は、例えば保持部材33側のフック形状のロック爪35aと、止め栓22側の係止部35bを有するスナップロック式のものであるが、止め栓22に対して保持部材33を図3に示すロック位置に係止可能な任意のロック機構を採用できる。
保持部材33は、例えば硬質の樹脂または金属であって止め栓22と同一のまたは線膨張係数が略同一の材料からなる。保持部材33を硬質の樹脂で形成する場合、止め栓22の場合と同様に、ポリオレフィン系の樹脂、例えばポリプロピレン(PP)またはポリエチレン(PE)によって形成でき、熱収縮チューブ23が収縮して保持部材33の外周に液密的に密着するときのヒートシール性を期待できる。
次に、本実施の形態のワイヤハーネス1の製造方法の一例について説明する。
まず、図4の折返し曲げ段階に示すように、絶縁被覆電線W1の中間部W1aに保持部材33を係合させつつ絶縁被覆電線W1を折返し方向に湾曲させて、押さえ刃部32と保持部材33のガイド溝33a、33bとに略U字形状に湾曲させた絶縁被覆電線W1の中間部W1aを当接させるように、絶縁被覆電線W1と保持部材33とに逆向きの操作力T1、T2を加える。
次いで、図4の切開部形成段階に示すように、ヒンジ結合した止め栓22を保持部材33に対し接近する方向に回動させてロック機構35により止め栓22および保持部材33を図3に示す閉止状態にロックし、被覆剥ぎ部材40を機能させる。
すなわち、被覆剥ぎ部材40の切刃部31によって、絶縁被覆電線W1の湾曲領域の被覆12を導体11から引き剥がすことなく、被覆12内の導体11の一部を被覆12の外方側に露出させる切込み部13を形成する。
この切込み部13の形成時には、湾曲した絶縁被覆電線W1の被覆12に曲げ外側ほど大きい引張方向の応力が生じる状態で、止め栓22および保持部材33を閉止するのと同時に切刃部31が被覆12に切り込むこととなり、絶縁被覆電線W1の中間部W1aの曲げ外側に切込み長さ方向の中央部で大きく開口した切込み部13が形成される。そして、切刃部31が被覆12側に切り込む深さ位置に位置するとともに、導体11の一部が被覆12の外方に露出した状態となる。
次いで、図4の有底の筒状体形成段階に示すように、折返し方向に湾曲させた絶縁被覆電線W1の中間部W1aおよび被覆剥ぎ部材40を、熱収縮前の熱収縮チューブ23内に挿入し、被覆剥ぎ部材40の一部である止め栓22の周囲を熱収縮チューブ23の一端部23aで取り囲むようにする。
次いで、熱収縮チューブ23の一端部23aを熱風等により加熱し、熱収縮チューブ23の一端部23aを内周側で止め栓22の外周に密着させる。このときの熱収縮チューブ23の一端部23aと止め栓22と密着円筒面の高さは、有底筒状体21Mの内奥側の底面(内底面)から絶縁被覆電線W1の中間部W1aの先端での間に所定の軸方向離間距離diを隔てるように制御する。なお、止め栓22および保持部材33をヒンジ結合させずに突き合わせてロックするような場合には、熱収縮チューブ23の一端部23aを熱風等により加熱して止め栓22の外周に密着させた保護部材21用の有底筒状体を予め作製しておいてもよい。
次いで、図4の止水剤投入・浸透段階に示すように、止め栓22により一端部23aを閉止した熱収縮チューブ23(以下、有底筒状体21Mともいう)を閉止端を下方にして鉛直方向に向け、熱収縮チューブ23の他端部23bが開口する鉛直上方側から、有底筒状体21M内に樹脂材25の材料である二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂液L(止水剤)を所定量だけ投入する。投入量は、絶縁被覆電線W1の中間部W1a、特に切込み部13から一定距離内を熱硬化性エポキシ樹脂液L中に浸漬させるように設定される。
このとき、絶縁被覆電線W1の中間部W1aには切込み部13が形成され、切込み部13内に導体11の一部が露出しているので、低粘度で浸透性の高い熱硬化性エポキシ樹脂液Lが、絶縁被覆電線W1の切込み部13から被覆12の内方、例えば導体11の複数の素線11eの間にまで入り込み、毛細管現象や被覆12内に生じる負圧の作用等と相俟って、切込み部13から所定距離内の止水領域内に確実に浸透する。
次いで、図4の筒状体熱収縮および止水剤熱硬化段階に示すように、絶縁被覆電線W1を所定の挿入深さ位置に挿入し切込み部13を止水剤中に浸漬させた状態の有底筒状体21Mを外側から全体的に加熱して、有底筒状体21Mの熱収縮チューブ23を収縮させるとともに、その熱収縮チューブ23内の熱硬化性エポキシ樹脂液Lを熱硬化させる。
このとき、まず、有底筒状体21Mの熱収縮チューブ23が全体的に大きく縮径するように熱収縮して熱収縮チューブ23が形成されるとともに、熱硬化性エポキシ樹脂液Lの液面が上昇する。そして、熱収縮チューブ23が全体的に所定の収縮径に近づく程度に収縮するときには熱硬化性エポキシ樹脂液Lが熱硬化し始めており、最終的に、熱収縮チューブ23が全体的に収縮限界に近い所定の収縮径程度に収縮するときには、熱硬化性エポキシ樹脂の硬化層からなる樹脂材25が形成される。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
上述のように構成された本実施の形態においては、絶縁被覆電線W1の中間部W1aが折返し方向に湾曲する湾曲領域内に、止水剤を被覆12内に浸透させる切込み部13が形成される。したがって、絶縁被覆電線W1の長さ方向の中間部W1aに予め一定長さ領域内で導体を露出させる被覆剥ぎ作業(中間皮剥ぎ作業)を行う必要が無くなる。
具体的には、折返し方向に湾曲した絶縁被覆電線W1の中間部W1aに応力が生じた状態で、その湾曲領域内の被覆12に刃物である切刃部31による所定深さの切込みが入ると、切り口が前記応力の作用により開いて、導体11の一部を被覆12の外方に露出させる切込み部13が確実に形成される。
したがって、保護部材21の熱収縮チューブ23の熱収縮前に、切込み部13を通して、止水剤である二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂液Lが絶縁被覆電線W1の被覆12の内方、例えば導体11の素線間にまで浸透する。また、保護部材21の熱収縮チューブ23の熱収縮および二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂液Lの熱硬化が外側から始まるとき、有底筒状体21Mの内方における熱硬化性エポキシ樹脂液Lの内圧が上昇する傾向となる。したがって、切込み部13を通して、止水剤である二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂液Lが絶縁被覆電線W1の被覆12の内方、例えば導体11の素線間にまで確実に浸透する。
熱収縮チューブ23が所定の収縮径まで熱収縮するとともに熱硬化性エポキシ樹脂液Lの熱硬化が完了すると、絶縁被覆電線の止水構造ができ上がる。
このような本実施形態では、高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造を有するワイヤハーネス1を中間皮剥ぎ作業無しで提供できる。また、本実施形態では、切込み部13の切開状態が閉じるようなことが切刃部31によっても阻止される。その結果、止水剤が絶縁被覆電線W1の切込み部13から被覆12の内方、例えば導体11の素線11eの間にまで確実に浸透した状態で熱収縮チューブ23が熱収縮されることになる。
さらに、本実施形態では、切刃部31が止水剤および被覆12のいずれよりも十分に大きい熱伝導率を有するので、熱収縮チューブ23の熱収縮のための加熱時に、切刃部31による被覆12の切込み作用を十分に高めることができる。
加えて、本実施形態では、保護部材21の熱収縮チューブ23内への電線挿入作業に適する程度の熱収縮チューブ23の内径を容易に設定でき、止水剤である熱硬化性エポキシ樹脂液Lの熱硬化前に、止水剤を絶縁被覆電線W1の一部と共に保護部材21の熱収縮チューブ23内に容易に投入できる。また、導体11への密着性が高く、被覆12内の隙間g1、g2等にも浸透し易い低粘度の二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂液Lを使用できる。したがって、樹脂材25として、被覆12内の導体11の周囲および素線間隙間等に確実に浸透した止水性の高い高耐熱の安定した硬化層を形成できる。
このように、本実施形態においては、絶縁被覆電線W1の中間部W1aで高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造を提供でき、その止水構造を採用した高い止水性と良好な作業性を有する低コストのワイヤハーネス1を提供することができる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明に係る絶縁被覆電線の止水構造の第2の実施の形態に係るその被覆剥ぎ部材を示している。なお、以下に説明する各実施の形態は、被覆剥ぎ部材の構成が上述の第1の実施の形態とは相違するものの、上述の第1の実施の形態と類似する全体構成を有するものである。したがって、第1の実施の形態と同一または類似の構成については図1ないし図5に示した第1の実施の形態中の対応する構成要素の符号を用いながら、以下、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図6に示す第2の実施の形態においては、保護部材21の内方に、被覆剥ぎ部材60が設けられている。なお、図6では、被覆剥ぎ部材60が第1の実施の形態の被覆剥ぎ部材40の開放状態(図2(b)参照)と同様な開放状態を示しており、図3に示す第1の実施の形態の被覆剥ぎ部材40と同様に、閉止状態でロックされるようになっている。
被覆剥ぎ部材60は、絶縁被覆電線W1の被覆12を切開可能な鋭利な切刃部31を保持する第1筒状保持部61と、熱収縮チューブ23の一端部23aを閉止する止め栓62と、絶縁被覆電線W1の中間部W1aを第1筒状保持部61と共に保持する押さえ刃部32付きの第2筒状保持部63とを含んで構成されている。また、被覆剥ぎ部材60は、第1筒状保持部61および第2筒状保持部63を結合する公知のヒンジ34およびロック機構35を有している。
第1筒状保持部61は、切刃部31を一体に固着した樹脂製または金属製の略円筒状体であり、その軸方向の一端側で止め栓62に固定されている。また、第1筒状保持部61の軸方向の他端側には、切刃部31の刃先線31aと同方向に凹状をなす一対の略半円形の凹部61a、61bが形成されており、そこで絶縁被覆電線W1の中間部W1aが案内・保持されるようになっている。
第2筒状保持部63は、押さえ刃部32を一体に固着した樹脂製または金属製の略円筒状体であり、その軸方向の一端側で第1筒状保持部61にヒンジ結合されている。また、この第2筒状保持部63の軸方向の一端側には、押さえ刃部32の刃先線または抑え面32aと同方向に凹状をなす一対の略半円形の凹部63a、63bが形成されており、そこで絶縁被覆電線W1の中間部W1aが案内・保持されるようになっている。
本実施形態では、第1の実施の形態と違って、第2筒状保持部63に折返し方向に湾曲した絶縁被覆電線W1の中間部W1aを案内するよう軸方向に延びるガイド溝は形成されていないが、押さえ刃部32によって絶縁被覆電線W1の中間部W1aの先端位置が規定される。そして、第1筒状保持部61および第2筒状保持部63を介して押さえ刃部32に対向するように保持された切刃部31が湾曲領域の被覆12に切り込み、切込み部13が形成される。
本実施形態においても、中間部で高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造を提供することができ、併せて、その止水構造を採用した高い止水性と良好な作業性を有する低コストのワイヤハーネスを提供することができる。
しかも、本実施形態では、被覆剥ぎ部材60の第1筒状保持部61および第2筒状保持部63がいずれも筒状で、切込み部13の周囲に熱硬化性エポキシ樹脂液Lが抵抗なく容易に導入されるので、止水性をより高めることができる。
(第3の実施の形態)
図7は、本発明に係る絶縁被覆電線の止水構造の第3の実施の形態に係るその被覆剥ぎ部材を示している。
図7に示す第3の実施の形態においては、保護部材21の内方に、被覆剥ぎ部材70が設けられている。なお、図7では、被覆剥ぎ部材70が第1の実施の形態の被覆剥ぎ部材40の開放状態(図2(b)参照)と同様な開放状態を示しており、図3に示す第1の実施の形態の被覆剥ぎ部材40と同様に、閉止状態でロックされるようになっている。
被覆剥ぎ部材70は、絶縁被覆電線W1の被覆12を切開可能な鋭利な凹状の切刃部71a、71bが形成された第1筒状保持部71と、熱収縮チューブ23の一端部23aを閉止する止め栓72と、絶縁被覆電線W1の中間部W1aを第1筒状保持部71と共に保持する押さえ刃部73a、73bが180度間隔に形成された第2筒状保持部73とを含んで構成されている。また、被覆剥ぎ部材70は、第1筒状保持部71および第2筒状保持部73を結合する公知のヒンジ34およびロック機構35を有している。
第1筒状保持部71は、金属製の略円筒状体であり、その軸方向の一端側で止め栓72に固定され、その軸方向の他端側に略円弧状の切刃部71a、71bが180度間隔に形成されている。
第2筒状保持部73は、金属製の略円筒状体であり、その軸方向の一端側で第1筒状保持部71にヒンジ結合され、その軸方向一端側に押さえ刃部73a、73bが180度間隔に形成されている。
本実施形態では、絶縁被覆電線W1の中間部W1aは、略U字形状の折返し曲げの中央部分の内側で一対の押さえ刃部73a、73bに係合する状態で、操作力T1、T2を加えられ(図4の折返し曲げ段階参照)、その湾曲形状および先端位置を規定される。
そして、押さえ刃部73a、73bに対向するように保持された切刃部71a、71bが湾曲領域の被覆12に切り込み、切込み部13が絶縁被覆電線W1の中間部W1aの複数箇所に形成される。
本実施形態においても、中間部で高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造を提供することができ、併せて、その止水構造を採用した高い止水性と良好な作業性を有する低コストのワイヤハーネスを提供することができる。
しかも、本実施形態では、被覆剥ぎ部材70の第1筒状保持部71および第2筒状保持部73がいずれも筒状で、切込み部13の周囲に熱硬化性エポキシ樹脂液Lが抵抗なく容易に導入されるとともに、切込み部13が複数箇所に形成されるので、止水性をより高めることができる。
なお、上述の各実施形態では、保護部材21の熱収縮チューブ23の内方に切刃部31および押さえ刃部32を配置する構成となっていたが、絶縁被覆電線W1の中間部W1aの湾曲形状に応じて切刃部31および押さえ刃部32を共に鋭利な刃物として押さえ部を保持部材に別設してもよい。また、被絶縁被覆電線W1の中間部W1aにおける軸方向の1箇所または2箇所に切込み部13を形成するものとしたが、3箇所以上の多数の切込み部を形成してもよいことはいうまでもない。
さらに、上述の各実施形態では、保護部材21の内方に切刃部31および押さえ刃部32を配置する構成となっていたが、例えば第1の実施の形態の切刃部31に代えて、直刃の切刃部を止め栓22の径方向に着脱可能にして、切込み部13の形成後にその切刃部を止め栓22から取り外し、保護部材21内に残さないようにすることもできる。また、第1の実施の形態の抑え刃部32を金属刃でなく硬質の樹脂で形成してもよい。
また、切刃部31および押さえ刃部32は、それぞれ1つの略円弧状の凹状の刃先を形成しているものとしたが、切刃部31および押さえ刃部32は、それぞれ複数の略円弧状の凹状の刃先を一定間隔に形成した略鋸刃状のものであってもよく、それら切刃部31および押さえ刃部32を角筒状または楕円筒状の閉止部材および保持部材(あるいは第1、第2保持部材)に支持させて、複数本の絶縁被覆電線の中間部にそれぞれ切込み部13を形成するようなことも考えられる。また、絶縁被覆電線W1と同様に中間部を略U字形状に湾曲させた他の絶縁被覆電線を、絶縁被覆電線W1とは異なる挿入深さで保護部材21に挿入するようなことも考えられる。
以上のように、本発明は、絶縁被覆電線の中間部で高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造およびその構造を備えたワイヤハーネスを提供でき、絶縁被覆電線の中間部に設けて効果的な絶縁被覆電線の止水構造およびワイヤハーネス全般に有用である。
1 ワイヤハーネス
11 導体
12 被覆
13 切込み部
21 保護部材(筒状部材)
22、62、72 止め栓(閉止部材)
23 熱収縮チューブ(筒状部材)
25 樹脂材(止水剤)
31 切刃部(刃部)
32 押さえ刃部
32a 刃先線または抑え面
33 保持部材
40、60、70 被覆剥ぎ部材
61、71 第1筒状保持部(保持部材)
63、73 第2筒状保持部(保持部材)
71a、71b 切刃部
73a、73b 押さえ刃部
L 熱硬化性エポキシ樹脂液(止水剤)
W1 絶縁被覆電線
W1a 中間部

Claims (5)

  1. 絶縁被覆電線の中間部を収容する一端が閉止された熱収縮性の筒状部材と、前記筒状部材内に収容されつつ前記絶縁被覆電線の前記中間部内に浸透している止水剤と、を備えた絶縁被覆電線の止水構造であって、
    前記絶縁被覆電線の前記中間部が、その芯線および被覆をそれぞれ折返し方向に湾曲させるよう、前記筒状部材によって曲げ形状に保持されており、
    前記中間部が前記折返し方向に湾曲する領域内の前記絶縁被覆電線の被覆に刃物による切込み部が形成され、前記切込み部を通して前記止水剤が前記中間部内に浸透していることを特徴とする絶縁被覆電線の止水構造。
  2. 前記絶縁被覆電線の前記被覆を切開可能な刃部を有する被覆剥ぎ部材が、前記筒状部材の内方に、前記刃部を前記被覆の曲げの外側に切り込ませた状態で収納されていることを特徴とする請求項1に記載の絶縁被覆電線の止水構造。
  3. 前記刃部は、前記止水剤および前記被覆のいずれよりも熱伝導率が大きいことを特徴とする請求項2に記載の絶縁被覆電線の止水構造。
  4. 前記筒状部材の一端を閉止する閉止部材と、該閉止部材に結合されつつ前記絶縁被覆電線の前記中間部を前記閉止部材と共に保持する保持部材と、が設けられ、
    前記閉止部材および前記保持部材のうち少なくとも一方によって前記被覆剥ぎ部材が構成されるとともに、
    前記止水剤が、二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂の硬化層で形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の絶縁被覆電線の止水構造。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の絶縁被覆電線の止水構造を備えたワイヤハーネス。
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