JP6165350B2 - レーダ動画作成装置および方法 - Google Patents

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Description

この発明は、合成開口レーダ画像(以下、「SAR画像」と称する)から動画用画像を作成するレーダ動画作成装置及びレーダ動画作成方法に関するものである。
以下の特許文献1には、レーダ装置によりスポットライトモードで観測された生データであるRAWデータから、動画用画像を作成するレーダ動画作成装置が開示されている。
特許文献1では、レーダ装置によりスポットライトモードで観測されたRAWデータを取得すると、そのRAWデータの中から、複数の部分的なRAWデータの分割を行い、各々の部分的なRAWデータに対して画像再生処理を実施することで、複数の部分的なSAR画像を生成し、観測領域の変化を確認できる方法を従来技術として設定している。
これに対して、この特許文献1に記載されている発明では、複数の部分的なRAWデータの抽出処理として、RAWデータの分割によってではなく、部分的なRAWデータ間の重複を許容して、RAWデータを切り出すことによって行っている。このようなRAWデータの切り出しを行って画像再生処理を実施して得られたSAR画像は滑らかに変化するので、より細かな目標の変化を確認することができる。
US7498968,“Synthetic aperture design for increased SAR Image rate”
従来のレーダ動画作成装置は以上のように構成されているので、移動するプラットフォーム上のレーダ装置からRAWデータが与えられれば、動画用画像を作成することができる。しかし、レーダ装置からRAWデータが与えられずに、SAR画像が与えられても、そのSAR画像からの動画用画像の作成には対応できていなかった。したがって、通信量の削減を目的として、データ量が多いRAWデータではなく、レーダ装置で取得したRAWデータに対してプラットフォーム上で画像再生処理を行って得られたSAR画像をレーダ動画作成装置に送信し、そのSAR画像から動画用画像を作成したいという要求や、過去の生成済みのプロダクトであるSAR画像から動画用画像を作成したいという要求などに対処することができない課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、SAR画像から動画用画像を作成することができるレーダ動画作成装置及びレーダ動画作成方法を得ることを目的とする。
この発明に係るレーダ動画作成装置は、レーダ装置の観測データから生成された合成開口レーダ画像をドップラー周波数帯域の成分に変換する第1の変換部と、第1の変換部により変換されたドップラー周波数帯域の成分から、複数のサブ帯域の成分を切り出すバンド切り出し部と、バンド切り出し部により切り出された複数のサブ帯域の成分を時間領域の画像にそれぞれ変換する第2の変換部とを設け、画像再構成部が、レーダ装置によるビームの照射領域毎に、第2の変換部により変換された複数の時間領域の画像の中から、当該照射領域に対応する画素列をそれぞれ抽出し、それぞれ抽出した複数の画素列を集めて動画用画像を構成するようにしたものである。
また、画像再構成部によりビームの照射領域毎に構成された動画用画像を順番に再生する動画用画像再生部を備え、動画用画像再生部が、サブ帯域の成分の帯域幅から、隣り合っているサブ帯域の成分の観測時刻差を算出し、観測時刻差の逆数から動画用画像を再生する際のフレームレートを決定するようにしたものである。
この発明によれば、レーダ装置の観測データから生成された合成開口レーダ画像をドップラー周波数帯域の成分に変換する第1の変換部と、第1の変換部により変換されたドップラー周波数帯域の成分から、複数のサブ帯域の成分を切り出すバンド切り出し部と、バンド切り出し部により切り出された複数のサブ帯域の成分を時間領域の画像にそれぞれ変換する第2の変換部とを設け、画像再構成部が、レーダ装置によるビームの照射領域毎に、第2の変換部により変換された複数の時間領域の画像の中から、当該照射領域に対応する画素列をそれぞれ抽出し、それぞれ抽出した複数の画素列を集めて動画用画像を構成するようにしたので、合成開口レーダ画像から動画用画像を作成することができる効果がある。
この発明の実施の形態1によるレーダ動画作成装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1によるレーダ動画作成装置の処理内容であるレーダ動画作成方法を示すフローチャートである。 SAR画像から変換されたドップラー周波数帯域の成分及びレーダ装置のビームパターンを示す説明図である。 ドップラー周波数帯域の成分を複数のサブ帯域の成分に分割している様子を、ビームのスクイントのないストリップマップモードを例に示す説明図である。 図1のレーダ動画作成装置の処理内容の一部を示す説明図である。 この発明の実施の形態1によるレーダ動画作成装置の画像再構成部16の処理内容を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による他のレーダ動画作成装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2によるレーダ動画作成装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2によるレーダ動画作成装置の処理内容であるレーダ動画作成方法を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2による他のレーダ動画作成装置を示す構成図である。 レーダ動画作成装置がコンピュータで構成される場合のハードウェア構成図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面にしたがって説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるレーダ動画作成装置を示す構成図である。
図1において、レーダ装置1はストリップマップモード又はスライディングスポットライトモードで観測するレーダであり、例えば、ビームを地表面上のターゲットに照射したのち、そのターゲットからのエコーを受信し、そのエコーからRAWデータ(観測データ)として、例えばIQデータを生成する。
レーダ動画作成装置2はレーダ装置1により生成されたRAWデータに対する画像再生処理を実施して合成開口レーダ画像(以下、「SAR画像」と称する)を生成し、そのSAR画像から動画用画像を作成して、その動画用画像を再生する装置である。
合成開口レーダ画像生成部11はレーダ装置1により生成されたRAWデータを取得し、そのRAWデータに対する画像再生処理を実施してSAR画像を生成する処理を実施する。
なお、画像再生処理として、例えば、バックプロジェクションアルゴリズムなどが考えられるが、RAWデータからSAR画像を生成することができれば、どのようなアルゴリズムを用いるものであってもよい。
SAR画像格納部12は例えばRAMやハードディスクなどの記憶装置から構成されており、合成開口レーダ画像生成部11から出力されたSAR画像を格納する。
ここでは、レーダ装置1からRAWデータが送信され、合成開口レーダ画像生成部11によりRAWデータから生成されたSAR画像がSAR画像格納部12に格納される例を示しているが、レーダ装置1において、RAWデータからSAR画像が生成され、レーダ装置1からSAR画像が送信される場合には、そのSAR画像がSAR画像格納部12に格納されるものであってもよい。あるいは、過去の生成済みのプロダクトであるSAR画像がSAR画像格納部12に格納されるものであってもよい。
アジマスフーリエ変換部13はSAR画像格納部12に格納されているSAR画像をアジマス方向にフーリエ変換することで、そのSAR画像をドップラー周波数帯域の成分に変換する処理を実施する。なお、アジマスフーリエ変換部13は第1の変換部を構成している。
バンド切り出し部14はアジマスフーリエ変換部13により変換されたドップラー周波数帯域の成分から、複数のサブ帯域の成分を切り出す処理を実施する。
アジマス逆フーリエ変換部15はバンド切り出し部14により切り出された複数のサブ帯域の成分をアジマス方向に逆フーリエ変換することで、複数のサブ帯域の成分を時間領域の画像にそれぞれ変換する処理を実施する。なお、アジマス逆フーリエ変換部15は第2の変換部を構成している。
画像再構成部16はレーダ装置1によるビームの照射領域毎に、アジマス逆フーリエ変換部15により変換された複数の時間領域の画像の中から、当該照射領域に対応する画素列をそれぞれ抽出し、それぞれ抽出した複数の画素列を集めて動画用画像を構成する処理を実施する。
動画用画像格納部17は例えばRAMやハードディスクなどの記憶装置から構成されており、画像再構成部16によりビームの照射領域毎に構成された動画用画像をそれぞれ格納する。
動画用画像再生部18は動画用画像格納部17に格納されている複数の動画用画像を順番に再生する処理を実施する。
図1の例では、レーダ動画作成装置2の構成要素である合成開口レーダ画像生成部11、SAR画像格納部12、アジマスフーリエ変換部13、バンド切り出し部14、アジマス逆フーリエ変換部15、画像再構成部16、動画用画像格納部17及び動画用画像再生部18のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定している。合成開口レーダ画像生成部11、アジマスフーリエ変換部13、バンド切り出し部14、アジマス逆フーリエ変換部15、画像再構成部16及び動画用画像再生部18のハードウェアとして、例えば、CPUを実装している半導体集積回路や、ワンチップマイコンなどが考えられる。
ただし、図1のレーダ動画作成装置2は、構成要素のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものに限るものではなく、レーダ動画作成装置2の全体がコンピュータで構成されているものであってもよい。
図11はレーダ動画作成装置2がコンピュータで構成される場合のハードウェア構成図である。
図1のレーダ動画作成装置2がコンピュータで構成される場合、SAR画像格納部12及び動画用画像格納部17をコンピュータのメモリ41上に構成するとともに、合成開口レーダ画像生成部11、アジマスフーリエ変換部13、バンド切り出し部14、アジマス逆フーリエ変換部15、画像再構成部16及び動画用画像再生部18の処理内容を記述しているプログラムをメモリ41に格納し、コンピュータのプロセッサ42がメモリ41に格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図2はこの発明の実施の形態1によるレーダ動画作成装置の処理内容であるレーダ動画作成方法を示すフローチャートである。
レーダ装置の観測モードとして、ストリップマップモード、スポットライトモード、スライディングスポットライトモードがある。ストリップマップモードは、飛行機などのプラットフォームに搭載されているレーダ装置から照射されるビームの方向が固定されており、プラットフォームの移動に伴ってビームの照射領域が移動する特徴があり、広域な観測範囲のSAR画像が得られる特徴がある。
これに対して、スポットライトモードは、ビームの照射領域の中心が常に観測領域の中心に一致するようにビームの方向の変えながら観測を行うことを特徴とする。常に同様の観測領域をビームで照射することになるので、得られるSAR画像の観測範囲は狭いものの、合成開口角をストリップマップモードより大きくできることから、アジマス方向に高分解能なSAR画像が得られる特徴がある。
スライディングスポットライトモードについて説明する。スポットライトモードでは、常にビームの照射領域の中心と観測領域の中心とを一致させるようにビームの方向を変えていたが、スライディングスポットライトモードでは、ビームが地中を透過すると仮定した場合に、ビームの照射領域の中心が常に地中のある一点をとらえるようにビームの方向の変えながら観測を行うことを特徴とする。その結果、ストリップマップモードよりも合成開口角を大きくしてアジマス分解能を改善して、スポットライトモードよりもビーム照射範囲を広げて広域な画像を得ることが可能になる。つまり、スライディングスポットライトモードは、ストリップマップモードとスポットライトモードに対して中間的な性能を有する観測モードである。
この実施の形態1では、レーダ装置1の観測モードがストリップマップモード又はスライディングスポットライトモードである例を説明する。
次に動作について説明する。
図1のレーダ動画作成装置の処理内容を具体的に説明する前に、処理のバックグラウンドについて説明する。
図3はSAR画像から変換されたドップラー周波数帯域の成分及びレーダ装置1のビームパターンを示す説明図である。
ドップラー周波数帯域の成分100と、レーダ装置1のビームパターン103とは対応付けが存在しており、図3に示すように、ビームパターン103の前方向がドップラー周波数の高周波数成分に対応し、ビームパターン103の後ろ方向がドップラー周波数の低周波数成分に対応している。
図4はドップラー周波数帯域の成分とビームの照射方向の対応を説明するために、ドップラー周波数帯域の成分を複数のサブ帯域の成分に分割している様子を、ビームのスクイントのないストリップマップモードを例に示す説明図である。
ドップラー周波数帯域の成分100が分割されたサブ帯域の成分101−1〜101−3を時間領域にそれぞれ変換すると、時間領域の画像であるサブ画像102−1〜102−3が得られる。
このとき、ドップラー周波数帯域の成分100とビームパターン103の対応付けが存在しているため、サブ画像102−1は、ビームパターン103の分割パターンであるビームパターン103−1で照射されて得られた画像に対応し、サブ画像102−2は、ビームパターン103の分割パターンであるビームパターン103−2で照射されて得られた画像に対応する。
また、サブ画像102−3は、ビームパターン103の分割パターンであるビームパターン103−3で照射されて得られた画像に対応する。
ただし、ドップラー周波数帯域の成分100では帯域幅がBであったが、サブ帯域の成分101−1〜101−3では帯域幅Bになり、帯域幅が狭くなっている。このため、サブ画像102−1〜102−3は、ドップラー周波数帯域の成分100の変換元のSAR画像より、アジマス分解能と信号対雑音電力比が劣化している点に注意が必要である。
次に図1のレーダ動画作成装置2の処理内容を具体的に説明する。
図5は図1のレーダ動画作成装置2の処理内容の一部を示す説明図であり、図6は画像再構成部16の処理内容を示す説明図である。
レーダ装置1は、ストリップマップモード又はスライディングスポットライトモードで観測し、その観測データであるRAWデータをレーダ動画作成装置2に送信する。
レーダ動画作成装置2の合成開口レーダ画像生成部11は、レーダ装置1からRAWデータを受信すると、そのRAWデータに対する画像再生処理を実施してSAR画像21を生成する(図2のステップST1)。
ここでは、合成開口レーダ画像生成部11により生成されたSAR画像21がSAR画像格納部12に格納される例を示しているが、上述したように、レーダ装置1において、RAWデータからSAR画像21が生成され、レーダ装置1からSAR画像が送信される場合には、そのSAR画像21がSAR画像格納部12に格納されるものであってもよい。あるいは、過去の生成済みのプロダクトであるSAR画像21がSAR画像格納部12に格納されるものであってもよい。
アジマスフーリエ変換部13は、SAR画像格納部12に格納されているSAR画像21をアジマス方向にフーリエ変換することで、図5に示すように、そのSAR画像21をドップラー周波数帯域の成分22に変換する(ステップST2)。
ドップラー周波数帯域の成分22は、レンジビンの数分だけ存在しているが、図5では、説明の便宜上、アジマス方向の1次元だけに着目して、1レンジビン分のみを描画している。
フーリエ変換の方法として、例えば、FFT(Fast Fourier Transform)や、DFT(Discrete Fourier Transform)などを用いることができる。
バンド切り出し部14は、アジマスフーリエ変換部13がSAR画像21をドップラー周波数帯域の成分22に変換すると、そのドップラー周波数帯域の成分22から、サブ帯域の成分23−1〜23−5を切り出す処理を実施する(ステップST3)。なお、画像再生の過程でドップラー周波数領域におけるパルス繰り返し周波数の帯域幅からBの帯域幅を有するドップラー周波数帯域の成分22を抽出していない場合には、パルス繰り返し周波数の帯域幅からBの帯域幅を有するドップラー周波数帯域の成分22を抽出してからサブ帯域の成分23−1〜23−5を切り出す処理を実施するものとする。
図5では、ドップラー周波数帯域の成分22から、5個のサブ帯域の成分を切り出す例を示しており、具体的には、帯域幅がBのドップラー周波数帯域の成分22から、帯域幅Bdifずつずらしながら、帯域幅がBのサブ帯域の成分23−1〜23−5を切り出すようにしている。ここでは、5個のサブ帯域の成分を切り出す例を示しているが、4個以下又は6個以上のサブ帯域の成分を切り出すようにしてもよいことは言うまでもない。
また、図5のようにB>Bdifと設定して、隣のサブ帯域の成分と帯域の一部を重複させることにより、特許文献1と同様に画像の変化を滑らかに確認できる効果が得られる。しかし、必ずしも図5のようにB>Bdifと設定する必要はない。
サブ帯域の成分23−1〜23−5についても、ドップラー周波数帯域の成分22と同様に、レンジビンの数分だけ存在しているが、図5では、説明の便宜上、アジマス方向の1次元だけに着目して、1レンジビン分のみを描画している。
また、動画に必要なアジマス分解能を達成するために必要な帯域幅Bを有するサブ帯域の成分23−1〜23−5を抽出しているので、サブ帯域から得られるサブ画像はアジマス方向のアップサンプルは行われていないものとする。
ここで、帯域幅Bにおける合成開口時間の概算値ΔTは、下記の式(1)(2)に示すように、帯域幅Bから得られる合成開口角の概算値θから求めることができる。

Figure 0006165350

Figure 0006165350
ただし、λは波長、vはプラットフォームの速度、Rはスラントレンジ距離である。
また、サブ帯域の成分23−1〜23−5の間のずれ量である帯域幅Bdifから、下記の式(3)(4)に示すように、その帯域幅Bdifに対応するサブ帯域の成分23−1〜23−5間の観測時刻差の概算値ΔTdifを計算することができる。

Figure 0006165350

Figure 0006165350
なお、バンド切り出し部14により切り出されるサブ帯域の成分23−1〜23−5の帯域幅Bが広いほど、動画像の画質に係るアジマス分解能と信号対雑音電力比を改善することができる。しかし、B>Bdifの場合、サブ帯域の成分23−1〜23−5の間で、共通する帯域が増大するため、動画を再生したときに、観測領域内の変化が分かり難くなるほか、アジマス方向へ移動している目標がアジマス方向に延びて観測されるなど、移動目標の視認性が劣化することがある。
したがって、動画像の画質と、動画像内の変化の視認性の両者を勘案して、サブ帯域の成分23−1〜23−5の帯域幅Bを設定する必要がある。
アジマス逆フーリエ変換部15は、バンド切り出し部14がドップラー周波数帯域の成分22から、サブ帯域の成分23−1〜23−5を切り出すと、サブ帯域の成分23−1〜23−5をアジマス方向に逆フーリエ変換することで、図5に示すように、サブ帯域の成分23−1〜23−5を時間領域の画像であるサブ画像24−1〜24−5にそれぞれ変換する(ステップST4)。
サブ画像24−1〜24−5は、観測時刻がおおよそΔTdifずつずれた画像になっており、サブ画像24−1〜24−5のドップラー帯域幅はBである。
逆フーリエ変換の方法として、例えば、IFFT(Inverser Fast Fourier Transform)や、IDFT(Inverse Discrete Fourier Transform)などを用いることができる。
サブ画像24−k(k=1,2,・・・,5)は、SAR画像21と比較して、アジマス方向のサンプル点数がB/B倍に減少し、アジマス方向のピクセルスペーシングがB/B倍に増大している。ピクセルスペーシングは1画素当りの長さに相当する。
このため、アジマス方向のサンプル点数と、アジマス方向のピクセルスペーシングとを乗算した値が、SAR画像21とサブ画像24−kは同一になり、SAR画像21とサブ画像24−kの観測領域が一致する。したがって、サブ画像24−1〜24−5の観測領域も一致する。
しかし、画像再生後に、アジマス方向において合成開口長の半分の長さに相当する両端の領域を削除せず、SAR画像21の両端にアジマス分解能が劣化した領域が残存している場合には、サブ画像24−k内にビームが照射されていない領域が現れるようになる。したがって、SAR画像21の両端にアジマス分解能が劣化した領域が残存している場合、ビームの照射されていない領域であるために目標を確認できないという意味で、SAR画像21とサブ画像24−kの観測される領域が一致していない点には注意が必要である。
ここでは、アジマス逆フーリエ変換部15がサブ画像24−1〜24−5を得ているが、サブ画像24−1〜24−5の視認性の改善と、動画化する際の画素数の削減を目的として、サブ画像24−k毎に、当該サブ画像24−kを構成している画素の電力値を移動平均した後に、振幅の次元に戻してから間引き処理を行うという高画質化を実現する処理や、データ点数を削減する処理を追加するようにしてもよい。
アジマス逆フーリエ変換部15により得られたサブ画像24−1〜24−5は、図4に示すように、レーダ装置1のビームの照射方向毎に、信号成分を分別して得られた画像であり、おおよそΔTdifずつ観測時間がずれている。
サブ画像24−k(k=1,2,・・・,5)のアジマス方向のピクセルスペーシングΔaは、間引き処理を行っていない場合、下記の式(5)のように表される。

Figure 0006165350
サブ画像24−kに対する間引き処理を実施して、アジマス方向のデータ点数を1/Z倍にした場合には、式(5)のΔaにZを乗算した値が、アジマス方向のピクセルスペーシングになる。
画像再構成部16は、図6に示すように、レーダ装置1によるビームの照射領域#l(#l=#1,#2,・・・,#L)毎に、アジマス逆フーリエ変換部15により変換されたサブ画像24−1〜24−5の中から、当該照射領域#lに対応する画素列をそれぞれ抽出し、それぞれ抽出した複数の画素列を集めて動画用画像25−l(l=1,2,・・・,L)を構成する(ステップST5)。
以下、画像再構成部16による動画用画像25−l(l=1,2,・・・,L)の構成処理を具体的に説明する。
例えば、l=1の場合、サブ画像24−1からアジマス方向のX(l−1)+1〜X(l−1)+X[pix]の画素列を抽出する。
ここで、X=floor(v×ΔTdif/Δa)である。
floor()は、v×ΔTdif/Δaの整数部分を抽出することを示す演算記号である。
次に、サブ画像24−2からアジマス方向のX(l−1)+X+1〜X(l−1)+2X[pix]の画素列を抽出する。
同様に、サブ画像24−k(k=3,4,5)からアジマス方向のX(l−1)+(k−1)X+1〜X(l−1)+kX[pix]の画素列を抽出する。
画像再構成部16は、サブ画像24−1〜24−5の中から、照射領域#l=1の画素列をそれぞれ抽出すると、図6に示すように、それらの画素列を集めることで動画用画像25−1を構成する。動画用画像25−1は、レーダ装置1がΔT秒に相当する合成開口時間のビーム照射を実施して、画像再生処理を行うことで得られる画像を疑似的に再現している画像である。
画像再構成部16は、l=2,・・・,Lの場合も、l=1の場合と同様に、サブ画像24−1〜24−5の中から、照射領域#lの画素列をそれぞれ抽出し、それらの画素列を集めることで動画用画像25−l(l=2,3,・・・,L)を構成する。
画像再構成部16は、動画用画像25−1〜25−Lを構成すると、その動画用画像25−1〜25−Lを動画用画像格納部17に格納する。
動画用画像再生部18は、動画用画像格納部17から動画用画像25−1〜25−Lを読み出し、動画用画像25−1→25−2→25−3→・・・→25−Lの順番で、動画用画像25−1〜25−Lを再生する(ステップST6)。
これにより、レーダ装置1を搭載しているプラットフォームの移動に伴って、刻々と観測領域が移り変わっている状況が再現される。このため、移動目標の動きや海面の潮流といった変化を確認することができる。
なお、動画用画像再生部18は、サブ帯域の成分23−1〜23−5の間に、観測時刻差として、おおよそΔTdifが生じているので、動画用画像25−1〜25−Lを再生する際、上記の式(3)(4)より、観測時刻差の概算値ΔTdifを算出し、その観測時刻差の概算値ΔTdifの逆数から動画用画像25−1〜25−Lを再生する際のフレームレートを決定するようにする。例えば、動画用画像25−1〜25−Lを再生する際のフレームレートを観測時刻差の概算値ΔTdifの逆数に一致させるようにする。
これにより、動画像における移動目標の実速度を確認することができるようになる。このように、フレームレートを基準にBdifを設定することで、任意の再生速度で動画を確認できる。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、SAR画像格納部12に格納されているSAR画像21をアジマス方向にフーリエ変換することで、そのSAR画像21をドップラー周波数帯域の成分22に変換するアジマスフーリエ変換部13と、アジマスフーリエ変換部13により変換されたドップラー周波数帯域の成分22から、サブ帯域の成分23−1〜23−5を切り出すバンド切り出し部14と、バンド切り出し部14により切り出されたサブ帯域の成分23−1〜23−5をアジマス方向に逆フーリエ変換することで、サブ帯域の成分23−1〜23−5を時間領域の画像であるサブ画像24−1〜24−5にそれぞれ変換するアジマス逆フーリエ変換部15とを設け、画像再構成部16が、レーダ装置1によるビームの照射領域#l(#l=#1,#2,・・・,#L)毎に、アジマス逆フーリエ変換部15により変換されたサブ画像24−1〜24−5の中から、当該照射領域#lに対応する画素列をそれぞれ抽出し、それぞれ抽出した複数の画素列を集めて動画用画像25−l(l=1,2,・・・,L)を構成するようにしたので、SAR画像21から動画用画像25−1〜25−Lを作成することができる効果を奏する。
したがって、通信量の削減を目的として、データ量が多いRAWデータをレーダ動画作成装置2に送信するのではなく、プラットフォーム3上でレーダ装置1により取得されたRAWデータからSAR画像21を生成して、そのSAR画像21をレーダ動画作成装置2に送信し、そのSAR画像21から動画用画像25−1〜25−Lを作成したいという要求や、過去の生成済みのプロダクトであるSAR画像21から動画用画像25−1〜25−Lを作成したいという要求などに対処することができるようになる。
ここで、図7はレーダ装置1を実装しているプラットフォーム3がSAR画像21を送信する場合のレーダ動画作成装置2を示す構成図であり、図7の構成では、合成開口レーダ画像生成部11がプラットフォーム3に実装されている。
図1の例では、レーダ装置1からRAWデータが送信された場合でも対処できるようにするために、合成開口レーダ画像生成部11を実装しているが、レーダ装置1からRAWデータが送信されることはなく、常に、SAR画像21から動画用画像25−1〜25−Lを作成するものに処理を限定する場合には、合成開口レーダ画像生成部11を省略することができる。
また、SAR画像格納部12に格納されているSAR画像21が、レーダ装置1によりストリップマップモード又はスライディングスポットライトモードで観測されたRAWデータから生成されたものに対応しているため、ストリップマップモード又はスライディングスポットライトモードの観測モードで観測された場合の動画用画像の生成が可能になる効果を奏する。また、バイスタティック観測で得られたSAR画像21にも対応することができる。
また、この実施の形態1において、B>Bdifと設定すれば、バンド切り出し部14が、アジマスフーリエ変換部13により変換されたドップラー周波数帯域の成分22から、隣のサブ帯域の成分と帯域の一部が重複するように、サブ帯域の成分23−1〜23−5を切り出す構成となるので、滑らかに変化する動画用画像25−1〜25−Lを生成することができる効果を奏する。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、ストリップマップモード又はスライディングスポットライトモードの観測モードに適用可能なレーダ動画作成装置2について示したが、この実施の形態2では、スポットライトモードの観測モードに適用可能なレーダ動画作成装置32について説明する。
図8はこの発明の実施の形態2によるレーダ動画作成装置を示す構成図であり、図8において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
レーダ装置31はスポットライトモードで観測するレーダであり、例えば、ビームを地表面上のターゲットに照射したのち、そのターゲットからのエコーを受信し、そのエコーからRAWデータ(観測データ)として、例えばIQデータを生成する。
レーダ動画作成装置32はレーダ装置31により生成されたRAWデータに対する画像再生処理を実施してSAR画像を生成し、そのSAR画像から動画用画像を作成して、その動画用画像を再生する装置である。
スポットライトモードの場合、レーダ装置31の地表面に対するビームの照射領域が固定されているため、図1の画像再構成部16が不要になっている。
合成開口レーダ画像生成部19はレーダ装置31により生成されたRAWデータを取得し、そのRAWデータに対する画像再生処理を実施してSAR画像を生成する処理を実施する。
なお、画像再生処理として、例えば、バックプロジェクションアルゴリズムなどが考えられるが、RAWデータからSAR画像を生成することができれば、どのようなアルゴリズムを用いるものであってもよい。
図8の例では、レーダ動画作成装置32の構成要素である合成開口レーダ画像生成部19、SAR画像格納部12、アジマスフーリエ変換部13、バンド切り出し部14、アジマス逆フーリエ変換部15、動画用画像格納部17及び動画用画像再生部18のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定している。合成開口レーダ画像生成部19、アジマスフーリエ変換部13、バンド切り出し部14、アジマス逆フーリエ変換部15及び動画用画像再生部18のハードウェアとして、例えば、CPUを実装している半導体集積回路や、ワンチップマイコンなどが考えられる。
ただし、図8のレーダ動画作成装置32は、構成要素のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものに限るものではなく、レーダ動画作成装置32の全体がコンピュータで構成されているものであってもよい。
図8のレーダ動画作成装置32がコンピュータで構成される場合、SAR画像格納部12及び動画用画像格納部17を図11に示すコンピュータのメモリ41上に構成するとともに、合成開口レーダ画像生成部19、アジマスフーリエ変換部13、バンド切り出し部14、アジマス逆フーリエ変換部15及び動画用画像再生部18の処理内容を記述しているプログラムをメモリ41に格納し、コンピュータのプロセッサ42がメモリ41に格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図9はこの発明の実施の形態2によるレーダ動画作成装置の処理内容であるレーダ動画作成方法を示すフローチャートである。
次に動作について説明する。
レーダ装置31は、スポットライトモードで観測し、その観測データであるRAWデータをレーダ動画作成装置32に送信する。
レーダ動画作成装置32の合成開口レーダ画像生成部19は、レーダ装置31からRAWデータを受信すると、そのRAWデータに対する画像再生処理を実施してSAR画像21を生成する(図9のステップST11)。
ここでは、合成開口レーダ画像生成部19により生成されたSAR画像21がSAR画像格納部12に格納される例を示しているが、レーダ装置31において、RAWデータからSAR画像21が生成され、レーダ装置31からSAR画像21が送信される場合には、そのSAR画像21がSAR画像格納部12に格納されるものであってもよい。あるいは、過去の生成済みのプロダクトであるSAR画像21がSAR画像格納部12に格納されるものであってもよい。
アジマスフーリエ変換部13は、上記実施の形態1と同様に、SAR画像格納部12に格納されているSAR画像21をアジマス方向にフーリエ変換することで、図5に示すように、そのSAR画像21をドップラー周波数帯域の成分22に変換する(ステップST12)。
ドップラー周波数帯域の成分22は、レンジビンの数分だけ存在しているが、図5では、説明の便宜上、アジマス方向の1次元だけに着目して、1レンジビン分のみを描画している。
バンド切り出し部14は、アジマスフーリエ変換部13がSAR画像21をドップラー周波数帯域の成分22に変換すると、上記実施の形態1と同様に、そのドップラー周波数帯域の成分22から、複数のサブ帯域の成分23−1〜23−5を切り出す処理を実施する(ステップST13)。
図5では、ドップラー周波数帯域の成分22から、5個のサブ帯域の成分を切り出す例を示しており、具体的には、帯域幅がBのドップラー周波数帯域の成分22から、帯域幅Bdifずつずらしながら、帯域幅がBのサブ帯域の成分23−1〜23−5を切り出すようにしている。
サブ帯域の成分23−1〜23−5についても、ドップラー周波数帯域の成分22と同様に、レンジビンの数分だけ存在しているが、図5では、説明の便宜上、アジマス方向の1次元だけに着目して、1レンジビン分のみを描画している。
アジマス逆フーリエ変換部15は、バンド切り出し部14がドップラー周波数帯域の成分22から、サブ帯域の成分23−1〜23−5を切り出すと、上記実施の形態1と同様に、サブ帯域の成分23−1〜23−5をアジマス方向に逆フーリエ変換することで、図5に示すように、サブ帯域の成分23−1〜23−5を時間領域の画像であるサブ画像24−1〜24−5にそれぞれ変換する(ステップST14)。
サブ画像24−1〜24−5は、観測時刻がおおよそΔTdifずつずれた画像になっており、サブ画像24−1〜24−5のドップラー帯域幅はBである。
レーダ装置31の観測モードがスポットライトモードの場合、レーダ装置31を搭載しているプラットフォームが移動しても、各観測時刻におけるビームの照射領域が変わらないため、上記実施の形態1のように、画像再構成部16が、サブ画像24−1〜24−5から動画用画像25−1〜25−Lを構成する必要がなく、サブ画像24−1〜24−5を動画用画像として用いることができる。
動画用画像格納部17には、動画用画像として、サブ画像24−1〜24−5が格納される。
動画用画像再生部18は、動画用画像格納部17から動画用画像として、サブ画像24−1〜24−5を読み出し、サブ画像24−1→24−2→・・・→24−5の順番で、サブ画像24−1〜24−5を再生する(ステップST15)。
なお、動画用画像再生部18は、サブ帯域の成分23−1〜23−5の間に、観測時刻差として、おおよそΔTdifが生じているので、動画用画像として、サブ画像24−1〜24−5を再生する際、上記の式(3)(4)より、観測時刻差の概算値ΔTdifを算出し、その観測時刻差の概算値ΔTdifの逆数からサブ画像24−1〜24−5を再生する際のフレームレートを決定するようにする。例えば、サブ画像24−1〜24−5を再生する際のフレームレートを観測時刻差の概算値ΔTdifの逆数に一致させるようにする。
これにより、動画像における移動目標の実速度を確認することができるようになる。このように、フレームレートを基準にBdifを設定することで、任意の再生速度で動画を確認できる。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、SAR画像格納部12に格納されているSAR画像21をアジマス方向にフーリエ変換することで、そのSAR画像21をドップラー周波数帯域の成分22に変換するアジマスフーリエ変換部13と、アジマスフーリエ変換部13により変換されたドップラー周波数帯域の成分22から、サブ帯域の成分23−1〜23−5を切り出すバンド切り出し部14と、バンド切り出し部14により切り出されたサブ帯域の成分23−1〜23−5をアジマス方向に逆フーリエ変換することで、サブ帯域の成分23−1〜23−5を、動画像用画像として、時間領域の画像であるサブ画像24−1〜24−5にそれぞれ変換するアジマス逆フーリエ変換部15とを設けるように構成したので、SAR画像21から動画用画像としてサブ画像24−1〜24−5を作成することができる効果を奏する。
したがって、通信量の削減を目的として、データ量が多いRAWデータをレーダ動画作成装置32に送信するのではなく、プラットフォーム3上でレーダ装置31により取得されたRAWデータからSAR画像21を生成して、そのSAR画像21をレーダ動画作成装置32に送信し、そのSAR画像21から動画用画像25−1〜25−Lを作成したいという要求や、過去の生成済みのプロダクトであるSAR画像21から動画用画像25−1〜25−Lを作成したいという要求などに対処することができるようになる。
ここで、図10はレーダ装置31を実装しているプラットフォーム3がSAR画像21を送信する場合のレーダ動画作成装置32を示す構成図であり、図10の構成では、合成開口レーダ画像生成部19がプラットフォーム3に実装されている。
図8の例では、レーダ装置31からRAWデータが送信された場合でも対処できるようにするために、合成開口レーダ画像生成部19を実装しているが、レーダ装置31からRAWデータが送信されることはなく、常に、SAR画像21から動画用画像25−1〜25−Lを作成するものに処理を限定する場合には、合成開口レーダ画像生成部19を省略することができる。
また、この実施の形態2では、バイスタティック観測で得られたSAR画像21にも対応することができる。
また、この実施の形態2において、B>Bdifと設定すれば、バンド切り出し部14が、アジマスフーリエ変換部13により変換されたドップラー周波数帯域の成分22から、隣のサブ帯域の成分と帯域の一部が重複するように、サブ帯域の成分23−1〜23−5を切り出す構成となるので、滑らかに変化する動画用画像としてサブ画像24−1〜24−5を生成することができる、特許文献1と同様の効果を奏する。しかし、レーダ動画作成装置32の合成開口レーダ画像生成部19による画像再生処理は、重複部分に対する冗長的な画像再生処理を含んでいないため、特許文献1と同等の効果が得られるにもかかわらず、演算量が低減されている効果も得られている。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明に係るレーダ動画作成装置および方法は、レーダ装置の観測データから生成された合成開口レーダ画像をドップラー周波数帯域の成分に変換し、変換されたドップラー周波数帯域の成分から、複数のサブ帯域の成分を切り出し、切り出された複数のサブ帯域の成分を時間領域の画像にそれぞれ変換し、レーダ装置によるビームの照射領域毎に、変換された複数の時間領域の画像の中から、当該照射領域に対応する画素列をそれぞれ抽出し、それぞれ抽出した複数の画素列を集めて動画用画像を構成しているので、合成開口レーダ画像から動画用画像を作成することができ、レーダ動画を作成するのに適している。
1 レーダ装置、2 レーダ動画作成装置、3 プラットフォーム、11 合成開口レーダ画像生成部、12 SAR画像格納部、13 アジマスフーリエ変換部(第1の変換部)、14 バンド切り出し部、15 アジマス逆フーリエ変換部(第2の変換部)、16 画像再構成部、17 動画用画像格納部、18 動画用画像再生部、19 合成開口レーダ画像生成部、21 SAR画像、22 ドップラー周波数帯域の成分、23−1〜23−5 サブ帯域の成分、24−1〜24−5 サブ画像、25−1〜25−L 動画用画像、31 レーダ装置、32 レーダ動画作成装置、41 メモリ、42 プロセッサ、100 ドップラー周波数帯域の成分、101−1〜101−3 サブ帯域の成分、102−1〜102−3 サブ画像、103 ビームパターン、103−1〜103−3 分割されたビームパターン。

Claims (7)

  1. レーダ装置の観測データから生成された合成開口レーダ画像をドップラー周波数帯域の成分に変換する第1の変換部と、
    前記第1の変換部により変換されたドップラー周波数帯域の成分から、複数のサブ帯域の成分を切り出すバンド切り出し部と、
    前記バンド切り出し部により切り出された複数のサブ帯域の成分を時間領域の画像にそれぞれ変換する第2の変換部と、
    前記レーダ装置によるビームの照射領域毎に、前記第2の変換部により変換された複数の時間領域の画像の中から、当該照射領域に対応する画素列をそれぞれ抽出し、それぞれ抽出した複数の画素列を集めて動画用画像を構成する画像再構成部と
    前記画像再構成部によりビームの照射領域毎に構成された動画用画像を順番に再生する動画用画像再生部とを備え、
    前記動画用画像再生部は、前記サブ帯域の成分の帯域幅から、隣り合っているサブ帯域の成分の観測時刻差を算出し、前記観測時刻差の逆数から前記動画用画像を再生する際のフレームレートを決定することを特徴とするレーダ動画作成装置。
  2. 前記レーダ装置によりストリップマップモード又はスライディングスポットライトモードで観測されたデータに対する合成開口処理を実施して合成開口レーダ画像を生成し、前記合成開口レーダ画像を前記第1の変換部に出力する合成開口レーダ画像生成部を備えたことを特徴とする請求項1記載のレーダ動画作成装置。
  3. レーダ装置によりスポットライトモードで観測されたデータから生成された合成開口レーダ画像をドップラー周波数帯域の成分に変換する第1の変換部と、
    前記第1の変換部により変換されたドップラー周波数帯域の成分から、複数のサブ帯域の成分を切り出すバンド切り出し部と、
    前記バンド切り出し部により切り出された複数のサブ帯域の成分を、動画用画像として時間領域の画像にそれぞれ変換する第2の変換部と
    前記第2の変換部により変換された複数の時間領域の画像である動画用画像を順番に再生する動画用画像再生部とを備え、
    前記動画用画像再生部は、前記サブ帯域の成分の帯域幅から、隣り合っているサブ帯域の成分の観測時刻差を算出し、前記観測時刻差の逆数から前記動画用画像を再生する際のフレームレートを決定することを特徴とするレーダ動画作成装置。
  4. 前記レーダ装置によりスポットライトモードで観測されたデータに対する合成開口処理を実施して合成開口レーダ画像を生成し、前記合成開口レーダ画像を前記第1の変換部に出力する合成開口レーダ画像生成部を備えたことを特徴とする請求項記載のレーダ動画作成装置。
  5. 前記バンド切り出し部は、前記第1の変換部により変換されたドップラー周波数帯域の成分から、隣のサブ帯域の成分と帯域の一部が重複するように、複数のサブ帯域の成分を切り出すことを特徴とする請求項1または請求項3記載のレーダ動画作成装置。
  6. 第1の変換部が、レーダ装置の観測データから生成された合成開口レーダ画像をドップラー周波数帯域の成分に変換し、
    バンド切り出し部が、前記第1の変換部により変換されたドップラー周波数帯域の成分から、複数のサブ帯域の成分を切り出し、
    第2の変換部が、前記バンド切り出し部により切り出された複数のサブ帯域の成分を時間領域の画像にそれぞれ変換し、
    画像再構成部が、前記レーダ装置によるビームの照射領域毎に、前記第2の変換部により変換された複数の時間領域の画像の中から、当該照射領域に対応する画素列をそれぞれ抽出し、それぞれ抽出した複数の画素列を集めて動画用画像を構成し、
    動画用画像再生部が、前記画像再構成部によりビームの照射領域毎に構成された動画用画像を順番に再生し、
    前記動画用画像再生部では、前記サブ帯域の成分の帯域幅から、隣り合っているサブ帯域の成分の観測時刻差を算出し、前記観測時刻差の逆数から前記動画用画像を再生する際のフレームレートを決定することを特徴とするレーダ動画作成方法。
  7. 第1の変換部が、レーダ装置によりスポットライトモードで観測されたデータから生成された合成開口レーダ画像をドップラー周波数帯域の成分に変換し、
    バンド切り出し部が、前記第1の変換部により変換されたドップラー周波数帯域の成分から、複数のサブ帯域の成分を切り出し、
    第2の変換部が、前記バンド切り出し部により切り出された複数のサブ帯域の成分を、動画用画像として時間領域の画像にそれぞれ変換し、
    動画用画像再生部が、前記第2の変換部により変換された複数の時間領域の画像である動画用画像を順番に再生し、
    前記動画用画像再生部では、前記サブ帯域の成分の帯域幅から、隣り合っているサブ帯域の成分の観測時刻差を算出し、前記観測時刻差の逆数から前記動画用画像を再生する際のフレームレートを決定することを特徴とするレーダ動画作成方法。
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