JP6164486B2 - 壁面緑化プレート - Google Patents
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Description
このような建物壁面に設けられる緑化構造として、ワイヤや金網などを用いたものが知られており、窓の前等の緑越しに外の景色を見たい場合に多く採用されている。
そこで、このような壁面緑化の対策として、金網にヤシマット等を設置し、植物の周囲における風の通り抜けを防ぐものが、例えば、特許文献1に開示されている。
また、特許文献2には、壁面に設置した壁面緑化治具により植物を支持して植物の風による搖動を規制することにより、植物の劣化を防止するものが記載されている。
すなわち、特許文献1の緑化構造においては、窓前に設置すると、ヤシマット等で窓外の視界を完全に塞いでしまうという問題があった。
また、特許文献2の壁面緑化治具を用いる場合には、植物の搖動による劣化を抑えることができるが、風自体を避ける構造ではないことから、依然、植物が風に当たることには変わりがなく、植物の気孔への影響を十分に防止することはできない。
そのため、窓前に壁面緑化構造を設置した場合であっても、窓越しからの視界が遮られるのを防止することと、植物の生育時における風の影響を避けることとをバランスよく達成できる壁面緑化構造が求められており、その点で改善の余地があった。
また、建物の形状、周囲の雰囲気に合わせて回転プレートを適宜な回転角度に位置させることで、建物の外観にデザイン性を持たせることも可能である。
図1に示すように、本実施の形態による壁面緑化プレート1は、建物2の外側において建物2の壁面2aに沿ってその壁面2aから離間した位置に設けられ、上下方向に延在して例えば蔓性の植物7を絡み付かせるように支持する植物支持ワイヤ3と、この植物支持ワイヤ3を回転軸Cとして回転可能に設けられ、壁面2aと交差する方向又は平行な方向に面方向が配置され、且つ上下方向に延在する平板状の回転プレート4と、を備えている。
壁面緑化プレート1は、植物支持ワイヤ3と回転プレート4とが1セットとなり、複数の回転プレート4、4、…が壁面2aに沿って水平方向に互いに間隔をあけて配列されている。
上支持板5A及び下支持板5Bは、それぞれが建物2に固定されていてもよいし、図1に示すように、下支持板5Bがベランダ12上に固定され、上支持板5Aが図示しないが壁面2aに固定される構成でもよい。あるいは、上支持板5A及び下支持板5Bが枠部材の一部をなし、この枠内で複数の植物支持ワイヤ3及び回転プレート4が支持される構成とすることも可能である。
なお、回転プレート4には、任意の位置又は一方の植物配置表面4aが壁面2a側を向く位置、及び植物配置表面4aが壁面2aの反対側を向く位置で停止させるストッパ(図示省略)を設けることが好ましい。
図1、図3、及び図4に示すように、本実施の形態による壁面緑化プレート1では、建物2の壁面2aに設けられる回転プレート4を上下方向の回転軸Cを中心にして回転させることができる。そのため、回転プレート4の一方面(植物配置表面4a)側に支持される植物の生育時には、植物7が壁面2a側となり、植物7の壁面2aとは反対側に回転プレート4が位置するように配置させることで、その回転プレート4によって植物7が直接受ける風の影響を抑えることができ、植物を効果的に成長させることができ、確実な緑化が可能である。
そして、図5、図6、及び図7に示すように、植物が十分成長したときに、回転プレート4を180°反転させて、回転プレート4を挟んで壁面2aと反対側、すなわち日光や風が当たり易い表面側に植物7を配置させ、壁面緑化として機能させることができる。
また、建物の形状、周囲の雰囲気に合わせて回転プレート4を適宜な回転角度に位置させることで、建物の外観にデザイン性を持たせることも可能である。
また、窓前に複数の回転プレート4を配置する場合にも、回転プレート4、4同士の間に間隔Sが形成されるので、窓からの視界が遮られるのを抑制することができる。
なお、回転プレート4の回転操作は、手動操作でもよいし、電動式モータ等を使用した自動操作でも良い。
図8乃至図10に示すように、第2の実施の形態による壁面緑化プレート1Aは、回転プレート4の上端4b及び下端4cのそれぞれに回転ピン41、42が設けられている。これら回転ピン41、42は、回転プレート4の回転軸Cをなし、軸方向を上下方向に向けて突出され、それぞれ上支持板5A、下支持板5Bに対して回転可能に取り付けられている。この場合、植物7は、回転プレート4の植物配置表面4aに沿って支持されている。
本第2の実施の形態では、上述した第1の実施の形態の植物支持ワイヤ3(図1)を省略することができるので、より簡単な構造となり、施工が容易になるという利点がある。
次に、図11及び図12に示す第3の実施の形態による壁面緑化プレート1Bについて説明する。
壁面緑化プレート1Bの回転プレート4Aは、断面視でV字状に形成されている。回転プレート4Aの頂部4dには、回転軸Cをなす軸部材8が上下方向に一体的に挿通されている。この軸部材8の回転プレート4Aから上下に突出する上突出部8aと下突出部8bとがそれぞれ上支持板5A、下支持板5Bに対して回転可能に取り付けられている。この場合、植物7は、回転プレート4Aの内角側の植物配置表面4aに沿って支持されている。この場合、回転プレート4Aは、軸部材8を中心にして回転される。
第3の実施の形態では、植物7が回転プレート4Aの内角側で二辺を形成するプレート材によって囲われた状態で支持されるので、とくに生育時において確実に風から保護することができる。
例えば、回転プレート4、4Aの厚さ、大きさ等の構成は建物の壁面の形状、広さなどに合わせて適宜変更することができる。
また、壁面緑化プレート1、1A、1Bと壁面2aとの取り付け構造は、取り外し可能でもよいし、固定させることも可能であり、任意に設定することができる。
図13に示す符号4Bの回転プレートは、メッシュ状に形成されている。符号4Cの回転プレートは、パンチングメタル等の複数の小孔が開いた構成となっている。いずれの回転プレート4B、4Cともに、その開口率が例えば10〜40%に設定されている。これは、開口率を40%以内とすることで風速を1/3以内に抑えることができる。また、例えばヘデラ類の植物に必要な2000lxの光を取り入れるためには10%以上の開口率に設定することが好ましい。
2 建物
2a 壁面
3 植物支持ワイヤ
4、4A、4B、4C 回転プレート
4a 植物配置表面
5A 上支持板
5B 下支持板
6A、6B 取付板
7 植物
8 軸部材
C 回転軸
S 間隔
Claims (3)
- 建物の外側の壁面と離間して配置され、前記壁面と交差する方向又は平行方向に面方向が配置されると共に、上下方向に延在する回転プレートを備え、
該回転プレートは、上下方向に沿う回転軸を中心に回転可能に設けられ、
前記回転プレートの一方面側に植物が支持され、
前記回転プレートは、上下方向に沿って延在して植物を支持する植物支持ワイヤを有し、
該植物支持ワイヤは、前記回転軸となることを特徴とする壁面緑化プレート。 - 複数の前記回転プレートを前記壁面に沿って互いに間隔をあけて配列されていることを特徴とする請求項1に記載の壁面緑化プレート。
- 前記回転プレートには開口が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の壁面緑化プレート。
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