1.プリンタの全体構成
画像形成装置の一例としてのプリンタ1は、図1に示すように、装置本体の一例としての本体ケーシング2を備えている。
本体ケーシング2は、略ボックス形状に形成され、その内部空間に、記録媒体の一例としての用紙Pを給紙するように構成される給紙部3と、給紙された用紙Pに画像を形成するように構成される画像形成部4とを収容している。
なお、以下の説明において、方向について言及する場合には、プリンタ1を水平に載置した状態を基準として、図1における紙面右側を後側とし、図1における紙面左側を前側とする。また、プリンタ1を前側から見たときを左右の基準とし、図1の紙面手前側を右側とし、紙面奥側を左側とする。また、図1の紙面上側を上側とし、紙面下側を下側とする。
また、左右方向が軸線方向の一例であり、右側が一方側、左側が他方側である。また、上下方向が直交方向の一例であり、上側が一方側、下側が他方側である。また、前後方向は、軸線方向と直交方向との両方向と直交する方向であり、前側が一方側、後側が他方側である。
(1)本体ケーシング
本体ケーシング2には、開口部の一例としてのカートリッジ開口部5と、用紙開口部6とが形成されている。
カートリッジ開口部5は、後述するプロセスカートリッジ15を着脱するために形成され、本体ケーシング2の上端部において、上下方向に貫通形成されている。用紙開口部6は、用紙Pを導入するために形成され、本体ケーシング2の前端部における下端部において、前後方向に貫通形成されている。
また、本体ケーシング2には、その上端部に、開閉部材の一例としてのトップカバー7が設けられ、その前端部に、給紙カバー8が設けられている。
トップカバー7は、前後方向に延びるように形成され、その下面における前後方向略中央部分に、押圧部10が設けられている。
押圧部10は、後述する被押圧部65に対応して複数、具体的には、図10に示すように、左右方向に互いに間隔を隔てて、2つ設けられている。また、押圧部10は、トップカバー7の下面から下方に向かって突出する側面視略矩形状に形成され、左右方向に延びるように形成されている。
そして、トップカバー7は、図1に示すように、その後端部を支点として、カートリッジ開口部5を閉鎖する閉鎖位置と、図10に示すように、カートリッジ開口部5を開放する開放位置とに揺動可能に設けられている。
給紙カバー8は、図1に示すように、その下端部を支点として、用紙開口部6を閉鎖する閉鎖位置と、図10に示すように、用紙開口部6を開放する開放位置とに揺動可能に設けられている。なお、図1において、閉鎖位置に配置されるトップカバー7および給紙カバー8のそれぞれを実線にて示し、閉鎖位置と開放位置との間に配置されるトップカバー7および給紙カバー8のそれぞれを仮想線にて示す。
(2)給紙部
給紙部3は、図1に示すように、本体ケーシング2の底部に設けられる用紙載置部9を備えている。用紙載置部9は、用紙開口部6を介して、本体ケーシング2の外部と連通さ
れている。
そして、用紙Pは、給紙カバー8が開放位置に配置された状態において、その前側部分が給紙カバー8の上面にスタックされるとともに、その後側部分が用紙開口部6を介して用紙載置部9内にスタックされる。
(3)画像形成部
画像形成部4は、プロセスカートリッジ15と、露光装置の一例としてのスキャナユニット16と、定着ユニット17とを備えている。
プロセスカートリッジ15は、本体ケーシング2に対して着脱可能に構成され、給紙部3の後側部分の上側において本体ケーシング2に装着されている。プロセスカートリッジ15は、第1カートリッジの一例としてのドラムカートリッジ18と、第2カートリッジの一例としての現像カートリッジ19とを備えている。
ドラムカートリッジ18は、本体ケーシング2に対して着脱可能に構成され、感光体の一例としての感光ドラム20と、転写ローラ21と、スコロトロン型帯電器22とを備えている。
感光ドラム20は、ドラムカートリッジ18の後側部分に回転可能に設けられている。
転写ローラ21は、感光ドラム20に対して後側から圧接するように、感光ドラム20の後側に配置され、ドラムカートリッジ18に回転可能に設けられている。
スコロトロン型帯電器22は、感光ドラム20の前上側に間隔を隔てて対向配置されている。
現像カートリッジ19は、ドラムカートリッジ18に離脱可能に装着され、感光ドラム20の前下側に配置されている。また、現像カートリッジ19は、現像フレーム25を備えている。
現像フレーム25は、左右方向に延びる略ボックス形状に形成されており、その後端部には、左右方向に沿って開口30が形成されている。また、現像フレーム25内には、トナー収容室26と現像室27とが前後方向に並列して区画されている。トナー収容室26と現像室27とは、連通口28により連通されている。
トナー収容室26には、現像剤の一例としてのトナーが収容され、その前後上下方向略中央部分には、アジテータ29が設けられている。
アジテータ29は、左右方向に延びるアジテータ軸42と、アジテータ軸42からアジテータ軸42の径方向外側に延びる攪拌羽根43とを備えている。アジテータ29は、アジテータ軸42の両端部が、現像フレーム25の両側壁31に回転可能に支持されることによって、現像フレーム25に支持されている。アジテータ軸42の両端部は、現像フレーム25の両側壁31から左右方向外方に向かって突出している。
また、現像室27には、現像剤担持体の一例としての現像ローラ34と、供給ローラ33と、層厚規制ブレード35とが設けられている。
現像ローラ34は、左右方向に延びる現像ローラ軸44と、その両端部が露出するように現像ローラ軸44を被覆するゴムローラ45とを備えている。現像ローラ34は、ゴムローラ45が開口30を介して後側から露出し、感光ドラム20に対して前下側から接触
するように配置されている。また、現像ローラ34は、現像ローラ軸44の両端部が、現像フレーム25の両側壁31に回転可能に支持されることによって、現像フレーム25に支持されている。現像ローラ軸44の両端部は、現像フレーム25の両側壁31から左右方向外方に向かって突出している。
供給ローラ33は、左右方向に延びる供給ローラ軸46と、その両端部が露出するように供給ローラ軸46を被覆するスポンジローラ47とを備えている。
供給ローラ33は、スポンジローラ47がゴムローラ45に前下側から圧接するように配置されるとともに、供給ローラ軸46の両端部が、現像フレーム25の両側壁31に回転可能に支持されることによって、現像フレーム25に支持されている。供給ローラ軸46の両端部は、現像フレーム25の両側壁31から左右方向外方に向かって突出している。
層厚規制ブレード35は、現像ローラ34に前側から接触するように、現像フレーム25に支持されている。
スキャナユニット16は、本体ケーシング2内において、プロセスカートリッジ15の前側に配置されている。スキャナユニット16は、感光ドラム20に向けて、画像データに基づいて、レーザ光の一例としてのレーザービームLを出射する。そして、レーザービームLは、本体ケーシング2内において、現像カートリッジ19の上側、かつ、スキャナユニット16と感光ドラム20との間に区画される露光スペースS1を通過し、感光ドラム20の周面を露光する。
定着ユニット17は、本体ケーシング2内において、ドラムカートリッジ18の後側部分の上側に配置されている。定着ユニット17は、加熱ローラ38と、加熱ローラ38に対して後上側から圧接する加圧ローラ39とを備えている。
(4)画像形成動作
現像カートリッジ19のトナー収容室26内のトナーは、アジテータ29の回転により、連通口28を介して、供給ローラ33に供給され、さらに、現像ローラ34に供給され、供給ローラ33と現像ローラ34との間で正極性に摩擦帯電される。
現像ローラ34に供給されたトナーは、現像ローラ34の回転に伴って、層厚規制ブレード35によって厚さが規制され、一定厚さの薄層として現像ローラ34の表面に担持される。
一方、感光ドラム20の表面は、スコロトロン型帯電器22によって一様に帯電された後、スキャナユニット16によって露光される。これにより、感光ドラム20の周面には、画像データに基づく静電潜像が形成される。そして、現像ローラ34に担持されるトナーが感光ドラム20の周面上の静電潜像に供給されることにより、感光ドラム20の周面上にトナー像が担持される。
用紙載置部9にスタックされた用紙Pは、ピックアップローラ11の回転により、給紙ローラ12と給紙パッド13との間に送られ、給紙ローラ12の回転により1枚ずつ捌かれる。その後、捌かれた用紙Pは、給紙ローラ12の回転により、上下方向に延びる給紙パス14に搬送されて、所定のタイミングで1枚ずつ、感光ドラム20と転写ローラ21との間に給紙される。そして、用紙Pには、感光ドラム20と転写ローラ21との間を通過するときに、トナー像が転写され、画像が形成される。
続いて、用紙Pは、加熱ローラ38と加圧ローラ39との間を通過するときに加熱およ
び加圧される。このとき、用紙Pには、画像が熱定着される。その後、用紙Pは、1対の排紙ローラ40の間に向けて搬送され、排紙ローラ40によって、トップカバー7の上面に形成される排紙トレイ41上に排紙される。
このように用紙Pは、用紙載置部9から給紙され、感光ドラム20と転写ローラ21との間を通過し、次いで、加熱ローラ38と加圧ローラ39との間を通過した後、排紙トレイ41に排紙されるように、側面視略C字状の搬送パスを搬送される。
2.プロセスカートリッジの詳細
プロセスカートリッジ15は、上記し、図3(a)および図3(b)に示すように、ドラムカートリッジ18と、現像カートリッジ19とを備えている。
なお、以下のプロセスカートリッジ15の説明において、方向について言及するときには、感光ドラム20が配置されている側をプロセスカートリッジ15の後側とし、スコロトロン型帯電器22が配置されている側を上側とする。すなわち、プロセスカートリッジ15に関する上下前後方向は、プリンタ1に関する上下前後方向と異なり、プロセスカートリッジ15は、その前側がプリンタ1の前下側、その後側がプリンタ1の後上側となるように、プリンタ1に装着されている。
(1)ドラムカートリッジ
ドラムカートリッジ18は、図2に示すように、ドラムフレーム50を備えている。
(1−1)ドラムフレーム
ドラムフレーム50は、例えば、ポリカーボネートとポリスチレンとのポリマーアロイや、ポリカーボネートと、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂とのポリマーアロイなどの樹脂材料から、平面視略矩形の有底枠形状に形成されている。詳しくは、ドラムフレーム50は、左右1対のドラム側壁51と、連結部の一例としてのドラム底壁53と、ドラム前壁52と、ドラム後壁57と、ドラム上壁54とを備えている。
1対のドラム側壁51は、左右方向に互いに間隔を隔てて対向配置されている。ドラム側壁51は、その後側部分である収容部側壁55と、その前側部分である装着部側壁56とを一体的に有している。
収容部側壁55は、側面視略矩形状の略平板形状に形成されている。装着部側壁56は、収容部側壁55の前端縁における下側部分から連続して、前上方に向かって延びる側面視略矩形状に形成されている。
また、ドラム側壁51には、図3(a)および図3(b)に示すように、カートリッジガイド部の一例としてのカラー受入溝59が形成されている。カラー受入溝59は、収容部側壁55の前端部における装着部側壁56との接続部分の上側に形成されており、収容部側壁55の前端縁から前方に向かって凹む側面視略U字状に形成されている。また、カラー受入溝59は、その下面が装着部側壁56の上面と連続している。
また、ドラム側壁51には、ガイドボス60が一体的に設けられている。ガイドボス60は、図2に示すように、装着部側壁56の左右方向外側面における前端部に設けられ、装着部側壁56の左右方向外側面から左右方向外方に向かって突出する略円筒形状に形成されている。
ドラム底壁53は、図8に示すように、1対のドラム側壁51の下端部間に架設されており、左右方向に延びる底面視略平板形状に形成されている。
また、ドラム底壁53には、開口部66が形成されている。開口部66は、ドラム底壁53の前端部における左右方向略中央部分に形成され、左右方向に延びる底面視略矩形状
に貫通形成されている。
ドラム前壁52は、1対のドラム側壁51における装着部側壁56の前端部間に架設されており、その下端部である基端部48が、ドラム底壁53の前端部に接続されている。つまり、ドラム前壁52とドラム底壁53との連続部分36における左右方向略中央部分には、開口部66が形成されている。これにより、ドラム前壁52は、前後方向に撓むように弾性変形可能である。また、ドラム前壁52は、図3(a)に示すように、ドラム底壁53の前端部から連続して、上方に向かうに従って前方に傾斜するように形成されている。
また、ドラム前壁52には、図2に示すように、延出部63が一体的に設けられている。なお、ドラム前壁52および延出部63が、延設部の一例として構成される。
延出部63は、図2および図3(a)に示すように、ドラム前壁52の上端部における左右方向略中央部分から連続して、ドラム前壁52と傾斜が略同じとなるように、上方に向かうに従って前方に傾斜して形成されている。
つまり、ドラム前壁52および延出部63は、ドラム前壁52の基端部48から延出部63の遊端部49に向かうに従って、感光ドラム20から離れるように傾斜している。また、ドラム前壁52の基端部48から延出部63の遊端部49までの長さL1が、後述するドラム収容部67の上下方向の長さL2よりも長く形成されている。
また、延出部63には、把持部64と、被押圧部65とが一体的に設けられている。
把持部64は、図2に示すように、延出部63の後面における左右方向略中央部分から後方に向かって突出する略角筒形状に形成されている。
被押圧部65は、延出部63の後面における左右両端部のそれぞれに設けられ、把持部64の左右両端部のそれぞれに対して、左右方向の外側に間隔を隔てて対向配置されている。被押圧部65は、延出部63の後面から後方に向かって突出する側面視略矩形状の略平板形状に形成されている。
ドラム後壁57は、図8に示すように、1対のドラム側壁51の収容部側壁55の後端部間に架設されている。ドラム後壁57は、図1に示すように、前方に向かって開放される断面視略U字形の平板形状に形成されている。ドラム後壁57の内側には、上記した転写ローラ21が回転可能に収容されている。
ドラム上壁54は、図2に示すように、1対のドラム側壁51の収容部側壁55の上端部間に架設されており、帯電器保持部61と、リブ62とを一体的に有している。
帯電器保持部61は、図1に示すように、下方に向かって開放される断面略コ字状に形成され、図2に示すように、左右方向に延びるように形成されている。また、帯電器保持部61の左右両端部のそれぞれが、収容部側壁55の左右方向内側面に連結されている。また、帯電器保持部61の内側には、図1に示すように、上記したスコロトロン型帯電器22が支持されている。
リブ62は、図2に示すように、帯電器保持部61の前面における上下方向略中央部分から前方に向かって突出し、左右方向に延びる略平板形状に形成されている。また、リブ62の左右両端部のそれぞれは、収容部側壁55の左右方向内側面に連結されている。また、リブ62とドラム前壁52の延出部63とは、前後方向に互いに間隔を隔てて対向配
置されている。
そして、ドラムフレーム50は、図2に示すように、その後側部分が、感光体収容部の一例としてのドラム収容部67として区画され、その前側部分が、カートリッジ装着部68として区画されている。
ドラム収容部67は、1対の収容部側壁55、ドラム底壁53の後側部分、ドラム後壁57およびドラム上壁54によって、前方に向かって開放される略ボックス形状に区画されている。つまり、ドラム上壁54のリブ62は、カートリッジ装着部68に向かって突出している。
また、ドラム収容部67には、上記した感光ドラム20が収容されている。
感光ドラム20は、ドラム本体23と、ドラム軸24とを備えている。ドラム本体23は、左右方向に延びる略円筒形状に形成され、その周面には、周面を被覆するように樹脂からなる感光層が形成されている。ドラム軸24は、左右方向に延びる略円柱形状に形成されており、その中心軸線がドラム本体23の中心軸線と一致するように、ドラム本体23内に相対回転可能に挿通されている。
そして、感光ドラム20は、ドラム軸24の左右両端部のそれぞれが、対応する収容部側壁55の略中央部分に相対回転不能に支持されることによって、ドラム収容部67に支持されている。また、ドラム軸24の左右両端部は、対応する収容部側壁55から左右方向外方に向かって突出している。
これにより、感光ドラム20は、ドラム本体23の中心軸線と一致する回転軸線Aを中心として、ドラムフレーム50に対して回転可能に設けられている。また、カラー受入溝59は、図3(a)および図3(b)に示すように、回転軸線Aよりもドラム底壁53側、具体的には下側に配置されている。
カートリッジ装着部68は、図2に示すように、1対の装着部側壁56、ドラム底壁53の前側部分、ドラム前壁52およびドラム収容部67によって、上方に向かって開放される略ボックス形状に区画されている。つまり、ドラム底壁53は、カートリッジ装着部68と、ドラム前壁52とを連結している。
また、カートリッジ装着部68は、前後方向における延出部63とドラム収容部67との間に、現像カートリッジ19を着脱するための現像着脱スペースS2を有している。
また、カートリッジ装着部68には、被検知ギア露出開口69が形成されている。被検知ギア露出開口69は、図8に示すように、ドラムフレーム50における左端部の前下側端部に形成されている。被検知ギア露出開口69は、ドラム底壁53の前端部とドラム前壁52の下端部とにわたって、前後方向に延びる底面視略矩形状に貫通形成されている。(2)現像カートリッジ
現像カートリッジ19は、図5に示すように、上記した現像フレーム25と、現像フレーム25の右側に配置される給電ユニット75と、現像フレーム25の左側に配置される駆動ユニット76とを備えている。
現像フレーム25は、図4および図5に示すように、左右方向に互いに間隔を隔てて対向する1対の側壁31を備えている。
また、現像フレーム25の前端部には、図9に示すように、現像把持部77と、突出部
71とが一体的に設けられている。
現像把持部77は、図5に示すように、背面視略矩形状の略平板形状に形成され、現像フレーム25の前壁における左右両端部のそれぞれに設けられている。また、現像把持部77は、図3(a)および図3(b)に示すように、現像フレーム25の前壁における上端部から連続して、前方に向かうに従って斜め上方に傾斜するように形成されている。
突出部71は、図9に示すように、2つの現像把持部77の間に複数、具体的には、2つ設けられている。突出部71は、現像フレーム25の前壁から前方に向かって突出する略平板形状に形成され、左右方向に間隔を隔てて対向配置されている。
(2−1)給電ユニット
給電ユニット75は、図5に示すように、供給電極78と、軸受部材79と、現像電極80とを備えている。
供給電極78は、導電性の樹脂材料から形成され、右側の側壁31の右面に遊びを有して支持されている。供給電極78は、本体ケーシング2内に設けられる図示しない本体側供給電極に電気的に接続される供給側接触部81を備えている。なお、供給電極78は、図示しないが、供給ローラ軸46に電気的に接続されている。供給側接触部81は、左右方向に延び、右端部が閉鎖された側面視略矩形の略角筒形状に形成されている。
軸受部材79は、絶縁性の樹脂材料から形成され、供給電極78の右側において、右側の側壁31に固定されている。また、軸受部材79は、供給側接触部81の後側に対向配置される絶縁部82を備えている。なお、軸受部材79は、図示しないが、供給ローラ軸46および現像ローラ軸44のそれぞれの右端部を回転可能に支持している。絶縁部82は、左右方向に延び、右端部が閉鎖された側面視略L字形の略角筒形状に形成されている。
現像電極80は、導電性の樹脂材料から形成され、軸受部材79の右側において、軸受部材79に遊びを有して支持されている。現像電極80は、本体ケーシング2内に設けられる図示しない本体側現像電極に電気的に接続される現像側接触部83と、現像ローラ軸44の右端部を、径方向外側から被覆する現像軸カラー部84とを備えている。
現像側接触部83は、軸受部材79の絶縁部82の後下側に配置されている。これにより、供給側接触部81と現像側接触部83とは、絶縁部82により電気的に絶縁されている。現像側接触部83は、左右方向に延び、右端部が閉鎖された側面視略矩形の略角筒形状に形成されている。
現像軸カラー部84は、現像側接触部83の後下側に配置され、左右方向に延びる略円筒形状に形成されている。現像軸カラー部84内には、現像ローラ軸44の右端部が回転可能に挿入されている。
(2−3)駆動ユニット
駆動ユニット76は、図3(b)および図4に示すように、カラー部材86と、ギア列87と、ギアカバー88とを備えている。
カラー部材86は、図3(b)に示すように、左右方向に延び、左端部が閉鎖された略円筒形状に形成されている。カラー部材86は、左側の側壁31における後端部に固定されている。カラー部材86内には、現像ローラ軸44の左端部が回転可能に挿入されている。
ギア列87は、図4に示すように、駆動入力部の一例としての現像カップリング89と
、現像ギア90と、供給ギア100と、アイドルギア91と、被検知体の一例としての被検知ギア92とを備えている。なお、ギア列87は、図示しないが、アジテータギアを、さらに備えている。図示しないアジテータギアは、アジテータ軸42の左端部に相対回転不能に支持され、アイドルギア91の小径部95に後下側から噛合している。
現像カップリング89は、図3(b)に示すように、カラー部材86の前上側に配置されている。現像カップリング89は、左右方向に延びる略円柱形状に形成され、左側の側壁31の左面に回転可能に支持されている。現像カップリング89の右端部には、図4に示すように、全周にわたってギア歯を有するギア部93が設けられている。
また、現像カップリング89の左面には、図3(b)に示すように、結合凹部94が形成されている。結合凹部94は、現像カップリング89の左面から右方に向かって凹むように形成されている。
現像ギア90は、図4に示すように、現像ローラ軸44の左端部に相対回転不能に支持され、現像カップリング89のギア部93に後下側から噛合している。
供給ギア100は、図11に示すように、供給ローラ軸46の左端部に相対回転不能に支持され、現像カップリング89のギア部93に下側から噛合している。
アイドルギア91は、現像カップリング89の前側において、左側の側壁31に回転可能に支持されている。アイドルギア91は、左右方向に延びる略円筒形状に形成されており、大径部105と、小径部95とを一体的に有している。
大径部105は、アイドルギア91の左端部に設けられ、略円板形状に形成されている。大径部105の周面には、その全周にわたって、ギア歯が形成されている。そして、大径部105は、現像カップリング89のギア部93に前側から噛合している。
小径部95は、大径部105の右面から右方に向かって延び、その外径が大径部105の外径よりも小径な略円柱形状に形成されている。また、小径部95は、大径部105と中心軸線を共有している。小径部95の周面には、その全周にわたって、ギア歯が形成されている。
被検知ギア92は、図4に示すように、現像カップリング89の前下側に配置されている。被検知ギア92は、側面視略半円形の略平板形状に形成され、その径中心において左側の側壁31に回転可能に支持されている。被検知ギア92の周面には、ギア歯が形成されている。被検知ギア92は、その左側面視時計回り方向下流側の周端部において、アイドルギア91の小径部95に前下側から噛合している。
ギアカバー88は、図3(b)および図4に示すように、側面視において、左側の側壁31とほぼ同一形状およびサイズに形成されており、ギア列87を左側から覆う平板形状のカバープレート96と、カバープレート96の周端縁から右方に向かって突出する周側壁97とを一体的に備えている。すなわち、ギアカバー88は、上下方向および前後方向に切断したときの断面形状がコ字形状となる、右側が開放される凹形状に形成されている。
カバープレート96には、図3(b)に示すように、その後端部に、カラー部材86が挿通されるカラー挿通穴98と、その略中央よりやや後側に、現像カップリング89が挿通されるカップリング挿通穴99が、カバープレート96を左右方向に貫通するように、それぞれ形成されている。
周側壁97には、図4に示すように、その前下端部に、被検知ギア92を前下側から露出させる露出穴107が、周側壁97を後上方と前下方とを結ぶ方向に貫通するように形成されている。
ギアカバー88は、ギア列87を覆うように、左側の側壁31に対して左側から取り付けられている。これにより、カラー部材86が、図3(b)に示すように、カバープレート96のカラー挿通穴98に挿通され、カバープレート96から左右方向外側に突出している。また、現像カップリング89の結合凹部94は、カップリング挿通穴99を介して、左右方向に露出されている。
(3)ローラカバーの構成
このような現像カートリッジ19は、例えば、トナー収容室26内のトナーが所定量よりも少なくなるなど寿命を迎えると、ユーザにより交換される。
そのため、現像カートリッジ19のみが、単体で出荷・搬送される場合がある。
このような場合、現像カートリッジ19には、図5に示すように、現像フレーム25の後端部に、保護カバーの一例としてのローラカバー110が装着される。これにより、開口30から露出される現像ローラ34が、ローラカバー110により保護される。
ローラカバー110は、樹脂材料などの高分子材料、具体的には、ポリプロピレン材から形成され、前方に向かって開放される略ボックス形状に形成されている。すなわち、ローラカバー110は、上下方向に切断したときの断面形状が略コ字状に形成されている。
ローラカバー110は、図5に示すように、左右1対のカバー側壁111と、カバー上壁113と、カバー下壁114と、カバー本体部112とを一体的に有している。
1対のカバー側壁111は、上下方向に延びる側面視略矩形状に形成され、左右方向に互いに間隔を隔てて対向配置されている。
また、カバー側壁111には、カラー挿通溝115が形成されている。カラー挿通溝115は、カバー側壁111の前端縁における上下方向略中央部分から前方に向かって凹む側面視略U字状に形成されている。
そして、現像カートリッジ19にローラカバー110が装着された状態において、右側のカバー側壁111のカラー挿通溝115には、現像軸カラー部84が受け入れられ、左側のカバー側壁111のカラー挿通溝115には、図8に示すように、カラー部材86が受け入れられる。
カバー上壁113は、図5に示すように、1対のカバー側壁111の上端部間に架設され、カバー下壁114は、1対のカバー側壁111の下端部間に架設されている。
カバー本体部112は、1対のカバー側壁111の前端部間に架設されている。カバー本体部112は、上側平板部118と、下側平板部119と、逃がし部の一例としての1対のカバー側部117と、ローラ対向部116とを一体的に有している。
上側平板部118は、カバー本体部112の上端部であって、カバー上壁113の後端部から連続して下方に向かって突出し、左右方向に延びる略平板形状に形成されている。
下側平板部119は、カバー本体部112の下端部であって、カバー上壁113の後端
部から連続して上方に向かって突出し、左右方向に延びる略平板形状に形成されている。
1対のカバー側部117のそれぞれは、上側平板部118および下側平板部119の左右両端部のそれぞれを、上下方向に連結するように設けられている。詳しくは、カバー側部117は、下側平板部119の上端縁における左右方向端部から連続して、上方に向かうに従って前方に傾斜する略平板形状に形成されている。また、カバー側部117の左右方向外側端部は、カバー側壁111の後端部に接続されている。
ローラ対向部116は、1対のカバー側部117の左右方向内側端部間に架設されている。ローラ対向部116は、ゴムローラ45の周面に沿うように、後方に向かって膨出する側面視略円弧形状に形成されている。
そして、現像カートリッジ19にローラカバー110が装着された状態において、ローラ対向部116は、図12に示すように、ゴムローラ45の周面と間隔を隔てて対面する。
また、ローラカバー110には、図5に示すように、カバー把持部120と、突起の一例としてのリブ当接部121とが一体的に設けられている。
カバー把持部120は、上側平板部118とカバー上壁113との連続部分における左右方向略中央部分から、後上方に向かって突出する平面視略矩形状の略平板形状に形成されている。
リブ当接部121は、カバー把持部120の左右両側に間隔を隔てて1つずつ設けられている。リブ当接部121は、ローラ対向部116、上側平板部118、カバー上壁113にわたって、後上側に突出するように形成されている。リブ当接部121は、その上面が、カバー上壁113の上面と平行に形成され、その後面が、下側平板部119の後面と平行に形成されている。
3.本体ケーシングの詳細
(1)プロセス装着部
本体ケーシング2は、図10に示すように、左右方向に間隔を隔てて対向配置される1対の本体側壁32を備え、1対の本体側壁32間には、図1に示すように、プロセス装着部125と、上記したスキャナユニット16とが設けられている。
プロセス装着部125は、詳しくは後述するが、装着位置に配置されるプロセスカートリッジ15を支持するように構成され、本体ケーシング2内の後側部分において、上下方向における給紙部3の後側部分と定着ユニット17との間に配置されている。
プロセス装着部125は、左右方向に延びる側面視略L字状に形成され、前側部分である第1装着部分126と、後側部分である第2装着部分127とを備えている。
第1装着部分126は、前後方向に延びる側面視略矩形状に形成され、その下端部において、ピックアップローラ11および給紙ローラ12を回転可能に支持している。また、第1装着部分126の上面は、プロセスカートリッジ15の下端部、詳しくは、カートリッジ装着部68に対応するドラム底壁53の下面に沿うように形成されている。
第2装着部分127は、上下方向に延びる側面視略矩形状に形成され、その前面における上下方向略中央部分には、係合溝128が形成されている。
係合溝128は、第2装着部分127の前面から後方に向かって窪む側面視略湾曲形状
に形成され、プロセスカートリッジ15の後端部、詳しくは、ドラム後壁57の外周面に沿うように形成されている。
そして、第2装着部分127は、その前面における係合溝128よりも下側の部分が、第1装着部分126の後面と前後方向に間隔を隔てて対向するように、第1装着部分126の後側に配置されている。また、第1装着部分126の後面と、第2装着部分127の前面における係合溝128よりも下側の部分とが、上記した給紙パス14を形成している。
(2)スキャナユニット
スキャナユニット16は、本体ケーシング2内の前側部分において、第2装着部分127の前方に間隔を隔てて対向するように配置されている。
そして、本体ケーシング2には、プロセス装着部125、スキャナユニット16および、対応する1対の本体側壁32により、カートリッジ収容部150が区画されている。なお、カートリッジ収容部150には、上記したスキャナユニット16からのレーザービームLが通過される。つまり、カートリッジ収容部150には、露光スペースS1が含まれる。
(3)ガイド部
また、本体ケーシング2には、図1、図3および図11に示すように、ガイド部37と、検知部材の一例としてのアクチュエータ101と、駆動伝達部材の一例としての本体カップリング133とが設けられている。
ガイド部37は、図1に示すように、カートリッジ収容部150に対応する本体側壁32の内側面のそれぞれに、相対向するように設けられている。
ガイド部37は、ドラム軸ガイド部129と、ボスガイド部130とを備えている。
ドラム軸ガイド部129は、本体側壁32の上端部における前後方向略中央部分から、後方に向かうに従って下方に傾斜するように設けられ、本体側壁32の左右方向内側面から左右方向外方に向かって凹むように形成されている。
ボスガイド部130は、ドラム軸ガイド部129の前側に間隔を隔てて設けられ、本体側壁32の左右方向内側面から左右方向外方に向かって凹むように形成されている。また、ボスガイド部130は、本体側壁32の上端部から下方に向かうに従って後方に傾斜するように設けられており、ドラム軸ガイド部129よりも下向きの傾斜が大きくなるように設けられている。つまり、ドラム軸ガイド部129とボスガイド部130とのそれぞれは、後下方に向かうに従って、前後方向における互いの間隔が広がるように設けられている。
(4)アクチュエータおよび本体カップリング
アクチュエータ101は、図10および図11に示すように、本体ケーシング2内の左端部における前後方向略中央部分に設けられ、後述する装着位置に配置されるプロセスカートリッジ15の被検知ギア露出開口69に上下方向に対向するように設けられている。
アクチュエータ101は、図11に示すように、回動軸102と、検知部103と、作用部104とを備えている。なお、以下のアクチュエータ101の説明においては、アクチュエータ101が後述する非検知位置に配置された状態を基準とする。
回動軸102は、左右方向に延びる略円柱形状に形成されている。検知部103は、回動軸102の後上端部から連続して、後上方に向かって延びる略杆形状に形成されている。作用部104は、回動軸102の下端部から連続して、下方に向かって延びる略杆形状
に形成されている。
そして、アクチュエータ101は、回動軸102が本体側壁32に回転可能に支持されることにより、回動軸102を回転中心として、本体ケーシング2内に回転可能に支持されている。これにより、アクチュエータ101は、検知部103が後上方に向かって起立する非検知位置と、図4に示すように、検知部103が後側に向かって傾倒する検知位置とに回動可能である。なお、アクチュエータ101は、図示しない付勢部材により、常には、非検知位置に向かって付勢されている。
そして、図11に示すように、アクチュエータ101が非検知位置に配置されているときには、作用部104は、本体ケーシング2内の図示しないセンサ、具体的には、光センサなどに検知されない。一方、図4に示すように、アクチュエータ101が検知位置に配置されているときには、作用部104は、本体ケーシング2内の図示しないセンサによって検知される。
本体カップリング133は、図3(b)に示すように、左側の本体側壁32に設けられている。本体カップリング133は、左右方向に延びる略円柱形状に形成され、トップカバー7の移動に連動して、左右方向に進退可能に設けられている。また、本体カップリング133の右端部は、本体カップリング133が右方に向かって進出したときに、現像カップリング89の結合凹部94に相対移動不能に嵌合するように構成されている。
4.プリンタの梱包作業
このようなプリンタ1は、例えば、出荷・搬送される場合、プロセスカートリッジ15と本体ケーシング2とを別々に梱包するのではなく、図12に示すように、ローラカバー110を備えるプロセスカートリッジ15が本体ケーシング2内に収容されたプリンタ1を梱包する。
(1)現像カートリッジのドラムカートリッジに対する収容
より詳しくは、プリンタ1を梱包するには、図5および図6に示すように、まず、ローラカバー110が装着された現像カートリッジ19を、ドラムカートリッジ18のカートリッジ装着部68に収容させる。
ローラカバー110が装着された現像カートリッジ19を、カートリッジ装着部68に収容させるには、ローラカバー110が装着された現像カートリッジ19を、ドラム収容部67と延出部63との間に区画される現像着脱スペースS2に対して上側から進入させる。
そうすると、図12に示すように、ローラカバー110のリブ当接部121が、ドラム収容部67のリブ62と接触するとともに、現像フレーム25の前端部が、延出部63の把持部64に接触する。
そして、ローラカバー110が装着された現像カートリッジ19を、さらに下方に向かって移動させることにより、延出部63およびドラム前壁52が後方に向かって弾性変形される。これにより、ローラカバー110が装着された現像カートリッジ19は、ドラム収容部67のリブ62と、延出部63の把持部64とに挟まれるように配置され、カートリッジ装着部68に弾性的に支持される。
以上により、ローラカバー110が装着された現像カートリッジ19が、カートリッジ装着部68の現像着脱スペースS2に収容される収容位置に配置される。これにより、カートリッジの一例としての、ローラカバー110を備えるプロセスカートリッジ15が形成される。
このとき、延出部63は、収容位置に配置された現像カートリッジ19に対して、ドラム収容部67の反対側に配置され、カートリッジ装着部68に対応するドラム底壁53は、収容位置に配置された現像カートリッジ19に対して、下側に間隔を隔てて対向配置されている。
また、ローラカバー110のカバー側部117は、図6に示すように、ドラム上壁54のリブ62の下側に間隔を隔てて対向配置される。また、ローラカバー110のカバー本体部112および下側平板部119は、図12に示すように、感光ドラム20と間隔を隔てて対向配置される。つまり、ローラカバー110と感光ドラム20とは離間されている。
また、現像カートリッジ19の各現像把持部77は、図9に示すように、延出部63を挟むように、延出部63の被押圧部65に対して、左右方向外側に間隔を隔てて対向配置されている。また、現像カートリッジ19の各突出部71は、左右方向における把持部64と被押圧部65との間に配置され、把持部64に対して左右方向外側に間隔を隔てて対向配置され、かつ、被押圧部65に対して左右方向内側に間隔を隔てて対向配置されている。
(2)保護カバーを備えるプロセスカートリッジの本体ケーシングに対する収容
次いで、ローラカバー110を備えるプロセスカートリッジ15を、本体ケーシング2のカートリッジ収容部150に収容させる。
ローラカバー110を備えるプロセスカートリッジ15を、本体ケーシング2のカートリッジ収容部150に収容させるには、まず、本体ケーシング2のトップカバー7を、図10に示すように、開放位置に配置して、カートリッジ開口部5を開放する。
続いて、図1および図6に示すように、ドラムカートリッジ18の把持部64を把持して、ドラム軸24の左右方向端部がドラム軸ガイド部129に前上側から嵌合するとともに、ガイドボス60がボスガイド部130に前上側から嵌合するように、プロセスカートリッジ15を、カートリッジ開口部5を介して、本体ケーシング2内に挿入する。そして、プロセスカートリッジ15を後下方に向かって押し込む。
そうすると、ドラム軸24の左右方向端部がドラム軸ガイド部129にガイドされるとともに、ガイドボス60がボスガイド部130にガイドされ、プロセスカートリッジ15が、ドラム軸24を支点として、右側面視反時計方向に回転しながら、後下方に向かって移動される。
そして、ドラム軸24の左右方向端部がドラム軸ガイド部129の下端部に到達するとともに、ガイドボス60がボスガイド部130の下端部に到達すると、ドラムフレーム50のドラム後壁57が、第2装着部分127の係合溝128に嵌合され、ドラムフレーム50のドラム底壁53が、第1装着部分126の上側に配置される。
以上により、ローラカバー110を備えるプロセスカートリッジ15が、プロセス装着部125に装着される装着位置に配置され、カートリッジ収容部150に収容される。つまり、プロセスカートリッジ15は、現像カートリッジ19が収容位置に配置された状態において、カートリッジ収容部150に収容される。
このとき、収容位置に配置される現像カートリッジ19は、スキャナユニット16からのレーザービームLの出射軌跡と重なるように配置されている。つまり、収容位置に配置される現像カートリッジ19の少なくとも一部は、プロセスカートリッジ15がカートリッジ収容部150に収容された状態において、レーザービームLの通過を許容する露光ス
ペースS1に配置されている。
また、被検知ギア92は、図11に示すように、アクチュエータ101に接触しないように、アクチュエータ101に対して上側に配置される。つまり、アクチュエータ101は、非検知位置に配置され続ける。
また、現像カップリング89は、図7(b)に示すように、本体カップリング133と左右方向において対向しておらず、本体カップリング133に対して前上側に配置される。つまり、トップカバー7が閉鎖位置に配置され、本体カップリング133が進出しても、現像カップリング89の結合凹部94と本体カップリング133とは係合しない。
次いで、本体ケーシング2のトップカバー7を開放位置から閉鎖位置に向けて移動させる。
このとき、図13に示すように、ローラカバー110を備えるプロセスカートリッジ15のプロセス装着部125への装着が不十分であった場合、本体ケーシング2のトップカバー7を開放位置から閉鎖位置に向けて移動させると、押圧部10が、延出部63の被押圧部65の上端部に対し上側から当接する。
そして、トップカバー7の移動に伴って、ドラムカートリッジ18が、押圧部10により被押圧部65を介して下方に向かって押圧される。これにより、ローラカバー110を備えるプロセスカートリッジ15が、図12に示すように、本体ケーシング2内における適切な装着位置に配置される。
以上により、現像カートリッジ19が収容位置にあるプロセスカートリッジ15が、カートリッジ収容部150に収容された状態において、トップカバー7が閉鎖位置に配置される。
(3)プリンタの梱包
上記のようにして、ローラカバー110を備えるプロセスカートリッジ15を、カートリッジ収容部150に収容したプリンタ1は、図示しないが、例えば、ボックス形状の梱包部材に梱包されて、出荷・搬送される。
5.プリンタの設置
梱包されたプリンタ1を使用可能とするには、まず、図示しない梱包部材から取り出し、プリンタ1を水平な設置面に設置する。
(1)本体ケーシングからの保護カバーを備えるプロセスカートリッジの離脱
次いで、ローラカバー110を備えるプロセスカートリッジ15を、本体ケーシング2から離脱させる。
ローラカバー110を備えるプロセスカートリッジ15を、本体ケーシング2から離脱させるには、上記した保護カバーを備えるプロセスカートリッジの本体ケーシングに対する収容動作と逆の手順に操作する。
具体的には、図10に示すように、本体ケーシング2のトップカバー7を開放位置に配置させ、ドラムカートリッジ18の把持部64を把持して、把持部64を前上方に向かって引き上げる。
そうすると、図12に示すように、ドラム軸24の左右両端部がドラム軸ガイド部129にガイドされるとともに、ガイドボス60がボスガイド部130にガイドされることにより、プロセスカートリッジ15が、感光ドラム20のドラム軸24を支点として、右側面視時計回りに回動されながら、前上方に向かって移動される。
そして、ローラカバー110を備えるプロセスカートリッジ15は、さらに前上方に向かって引き上げられることにより、カートリッジ開口部5を介して、本体ケーシング2から離脱される。
以上によって、ローラカバー110を備えるプロセスカートリッジ15の本体ケーシング2からの離脱が完了する。
(2)保護カバーの現像カートリッジからの離脱、および、現像カートリッジのドラムカートリッジに対する装着
次に、図6に示すうに、収容位置に配置される現像カートリッジ19を、ドラムカートリッジ18のカートリッジ装着部68から離脱させる。
収容位置に配置される現像カートリッジ19を、ドラムカートリッジ18のカートリッジ装着部68から離脱させるには、現像カートリッジ19の現像把持部77を把持して、現像把持部77を上方に向かって引き上げる。そうすると、現像カートリッジ19は、延出部63とドラム収容部67との間から、上方に離脱される。
これにより、図5に示すように、ローラカバー110が装着された現像カートリッジ19が、ドラムカートリッジ18から離脱される。
次いで、ローラカバー110のカバー把持部120を把持して、カバー把持部120を後上方に引き上げることにより、ローラカバー110を現像カートリッジ19から離脱させる。
次いで、ローラカバー110が離脱された現像カートリッジ19の現像把持部77を把持して、その現像カートリッジ19を、図2に示すように、ドラムカートリッジ18のカートリッジ装着部68に上側から挿入する。
そうすると、図3(a)および図3(b)に示すように、現像カートリッジ19の現像軸カラー部84およびカラー部材86のそれぞれが、対応する装着部側壁56の上端縁に案内されて後下方に向かって移動する。これにより、現像カートリッジ19の後端部が、後下方に向かって移動する。
そうすると、現像軸カラー部84およびカラー部材86のそれぞれが、対応するカラー受入溝59に到達し、対応するカラー受入溝59にガイドされて、後方に向かって移動される。これにより、現像軸カラー部84およびカラー部材86のそれぞれが、対応するカラー受入溝59内に嵌合され、現像カートリッジ19が、ドラムカートリッジ18のカートリッジ装着部68に装着される。つまり、カラー受入溝59は、ローラカバー110が離脱された状態の現像カートリッジ19のカートリッジ装着部68に対する着脱をガイドする。
以上によって、現像カートリッジ19のカートリッジ装着部68に対する装着が完了する。
このとき、現像カートリッジ19の現像ローラ34は、図1に示すように、感光ドラム20に接触されている。
(3)プロセスカートリッジの本体ケーシングに対する装着
次いで、現像カートリッジ19が装着されたプロセスカートリッジ15を、本体ケーシング2のプロセス装着部125に装着させる。
現像カートリッジ19が装着されたプロセスカートリッジ15を、本体ケーシング2のプロセス装着部125に装着させるには、上記した保護カバーを備えるプロセスカートリッジの本体ケーシングに対する収容動作と同様の手順に操作する。
そうすると、プロセスカートリッジ15が、プロセス装着部125に装着される装着位置に配置され、カートリッジ収容部150に収容される。
このとき、現像カートリッジ19は、スキャナユニット16からのレーザービームLの出射軌跡の下側に間隔を隔てて配置されている。
また、被検知ギア92は、図4に示すように、被検知ギア露出開口69および露出穴107を介して、アクチュエータ101に前下側から接触されている。これにより、アクチュエータ101は、図示しない付勢部材の付勢力に抗して、検知位置に配置される。これにより、本体ケーシング2内に設けられる図示しない制御部は、図示しないセンサが、アクチュエータ101が検知位置に配置されたことを検知したときに、現像カートリッジ19が装着されていることを判断する。
また、現像カップリング89は、図3(b)に示すように、本体カップリング133と左右方向において間隔を隔てて対向している。
次いで、本体ケーシング2のトップカバー7を開放位置から閉鎖位置に向けて移動させ、閉鎖位置に配置させることにより、現像カートリッジ19が装着されたプロセスカートリッジ15の本体ケーシング2のプロセス装着部125に対する装着が完了する。
(4)現像ローラの駆動動作および新品検知動作
本体ケーシング2のトップカバー7を閉鎖位置に配置させると、トップカバー7の閉動作に連動して、図3(b)において仮想線で示す本体カップリング133が、右方に向かって進出し、現像カートリッジ19の現像カップリング89に相対回転不能に嵌合される。
その後、本体ケーシング2に設けられる図示しない駆動源から、本体カップリング133を介して、現像カップリング89に左側面視時計回りの駆動力が入力される。
そうすると、図4に示すように、図示しない駆動源からの駆動力が、現像カップリング89のギア部93を介して、現像ギア90に伝達され、現像ローラ軸44に入力される。これにより、現像ローラ34は、図1に示すように、右側面視時計回りに回転駆動される。
また、被検知ギア92には、図4に示すように、ギア列87を介して、駆動力が伝達され、被検知ギア92は、左側面視時計回りに回転される。
そうすると、被検知ギア92の左側面視時計回り方向上流側の周端部と、アクチュエータ101の検知部103との接触が解除され、アクチュエータ101は、図示しない付勢部材の付勢力によって左側面視時計回りに回動されて、非検知位置に配置される。
そして、被検知ギア92がさらに左側面視時計回りに回転されると、被検知ギア92の左側面視時計回り方向下流側の周端部が、アクチュエータ101の検知部103に対して上側から当接し、アクチュエータ101は、図示しない付勢部材の付勢力に抗して左側面視反時計回りに回動されて、検知位置に配置される。
そして、被検知ギア92がさらに左側面視時計回りに回転されると、被検知ギア92の
左側面視時計回り方向上流側の周端部において、アイドルギア91の小径部95との噛合が解除される。なお、このとき、被検知ギア92の左側面視時計回り方向下流側の周端部は、アクチュエータ101の検知部103に対して上側から当接されたままである。
そして、図示しない制御部は、図示しないセンサが、アクチュエータ101が検知位置、非検知位置、検知位置の順に移動されたことを検知したときに、現像カートリッジ19が未使用であると判断する。
また、使用途中の現像カートリッジ19が本体ケーシング2に装着されたときには、被検知ギア92とアイドルギア91との噛合が解除されているので、被検知ギア92は回転されず、被検知ギア92の左側面視時計回り方向下流側の周端部が、アクチュエータ101の検知部103に対して上側から当接され続ける。これにより、アクチュエータ101は、検知位置に配置され続ける。すると、図示しない制御部は、図示しないセンサが、アクチュエータ101が所定時間にわたって検知位置に配置され続けたことを検知したときに、現像カートリッジ19が使用途中であると判断する。
6.作用効果
(1)プロセスカートリッジ15では、図6に示すように、ローラカバー110が装着された状態の現像カートリッジ19を、カートリッジ装着部68に収容する収容位置に配置できる。そのため、現像カートリッジ19が収容位置に配置された状態において、現像ローラ34をローラカバー110により保護できながら、現像ローラ34と感光ドラム20とを離間させることができる。
つまり、現像カートリッジ19が単体で搬送されるときに、現像カートリッジ19に装着されるローラカバー110を、現像カートリッジ19が収容位置に配置された状態において、現像ローラ34と感光ドラム20とを離間させるための部材として用いることができる。
そのため、図12に示すように、現像カートリッジ19が収容位置に配置された状態のプロセスカートリッジ15を本体ケーシング2のカートリッジ収容部150に収容して、プリンタ1を出荷・搬送することにより、プリンタ1の搬送時の梱包サイズの低減を図ることができながら、現像ローラ34が永久変形することを抑制できる。
また、ローラカバー110を、プロセスカートリッジ15がカートリッジ収容部150に収容されたプリンタ1の搬送時に、現像ローラ34と感光ドラム20とを離間させるための部材として用いることができるので、プリンタ1の搬送時にのみ使用される部材を別途用意する場合と比較して、プロセスカートリッジ15の搬送コストの低減、ひいては、プリンタ1の搬送コストの低減を図ることができる。
(2)また、現像カートリッジ19は、図6に示すように、収容位置に配置されている状態において、ドラムカートリッジ18に弾性的に支持されている。
そのため、プリンタ1の搬送時において、現像カートリッジ19が、本体ケーシング2内に設けられる部材、例えば、トップカバー7の押圧部10などと干渉しても、その干渉による衝撃を吸収することができる。
その結果、プロセスカートリッジ15が本体ケーシング2に収容されたプリンタ1の搬送時において、ドラムカートリッジ18および現像カートリッジ19のそれぞれが破損することを抑制できる。
(3)また、収容位置に配置される現像カートリッジ19は、図6に示すように、ドラム収容部67と延出部63とに挟まれることにより、ドラムカートリッジ18に弾性的に支持されている。
そのため、簡易な構成でありながら、収容位置に配置される現像カートリッジ19を、確実にドラムカートリッジ18に弾性的に支持させることができる。
(4)また、ドラム底壁53には、図8に示すように、ドラム前壁52と接続される連続部分36に開口部66が形成されている。
そのため、ドラム前壁52および延出部63を、弾性変形可能に確実に構成することができる。
その結果、図6に示すように、ドラム収容部67と延出部63とに挟まれる、収容位置に配置される現像カートリッジ19を、より一層確実にドラムカートリッジ18に弾性的に支持させることができる。
(5)また、ドラム前壁52および延出部63は、図3(a)に示すように、ドラム底壁53に接続されるドラム前壁52の基端部48から、延出部63の遊端部49に向かうに従って、感光ドラム20から離れるように傾斜している。そのため、延出部63とドラム収容部67との間に相対的に大きなスペースを確保することができる。
つまり、ドラムカートリッジ18のカートリッジ装着部68において、現像カートリッジ19を収容位置に配置するためのスペースを、確実に確保することができる。
(6)また、図3(a)に示すように、ドラム前壁52の基端部48から延出部63の遊端部49までの長さL1が、ドラム収容部67の上下方向の長さL2よりも長く形成されている。
そのため、簡易な構成でありながら、延出部63とドラム収容部67との間のスペースを大きくすることができる。その結果、ドラムカートリッジ18のカートリッジ装着部68において、現像カートリッジ19を収容位置に配置するためのスペースを、より一層確実に確保することができる。
(7)また、ドラムフレーム50は、図3(a)および図3(b)に示すように、カラー受入溝59を有している。
そのため、ローラカバー110が離脱された状態の現像カートリッジ19のカートリッジ装着部68に対する円滑な着脱動作を確保することができる。
また、カラー受入溝59が、感光ドラム20の回転軸線Aに対してドラム底壁53側、すなわち下側に設けられているので、カラー受入溝59が回転軸線Aに対して上側側に設けられている場合と比較して、カートリッジ装着部68において、上下方向に相対的に大きなスペースを確保することができる。
従って、現像カートリッジ19のカートリッジ装着部68に対する円滑な着脱動作を確保することができながら、カートリッジ装着部68において、現像カートリッジ19を収容位置に配置するためのスペースを大きくすることができる。
(8)また、現像カートリッジ19は、図5に示すように、現像把持部77を有している。
そのため、現像カートリッジ19をカートリッジ装着部68に対して着脱するときに現像把持部77を把持でき、現像カートリッジ19のカートリッジ装着部68に対する着脱作業の円滑化を図ることができる。
また、現像把持部77は、図6に示すように、現像カートリッジ19が収容位置に配置された状態において、延出部63を挟むように、左右両側の被押圧部65に対して左右方
向外側に配置される。そのため、現像カートリッジ19を収容位置に配置するときに、現像把持部77が延出部63と干渉することを抑制でき、かつ、収容位置に配置される現像カートリッジ19のドラムカートリッジ18に対する左右方向の相対移動を規制できる。(9)また、ドラム収容部67は、図12に示すように、リブ62を有し、ローラカバー110は、リブ当接部121を有している。
そして、現像カートリッジ19が収容位置に配置された状態において、リブ62とリブ当接部121とが接触する。そのため、ドラム収容部67に収容される感光ドラム20とローラカバー110とを離間させることができる。
その結果、プロセスカートリッジ15が本体ケーシング2に収容されたプリンタ1の搬送時に振動が加わっても、感光ドラム20とローラカバー110とが摺擦されることが抑制でき、感光ドラム20が傷つくことを抑制できる。
(10)また、ローラカバー110は、図5に示すように、その左右両端部にカバー側部117を有している。
そして、カバー側部117は、図7(a)および図7(b)に示すように、現像カートリッジ19が収容位置に配置された状態において、リブ62の下側に間隔を隔てて対向配置される。
そのため、現像カートリッジ19を確実に収容位置に配置することができる。その結果、感光ドラム20とローラカバー110とを離間させることができながら、現像カートリッジ19を確実に収容位置に配置することができる。
(11)プリンタ1のカートリッジ収容部150は、図12に示すように、収容位置に配置される現像カートリッジ19を備えるプロセスカートリッジ15を収容するように構成されている。
そのため、現像カートリッジ19が収容位置に配置された状態のプロセスカートリッジ15をカートリッジ収容部150に収容して、プリンタ1を出荷・搬送することにより、プリンタ1の搬送時の梱包サイズの低減を図ることができながら、現像ローラ34が永久変形することを抑制できる。
(12)また、延出部63には、図9に示すように、把持部64が設けられ、現像カートリッジ19には、突出部71が設けられている。
そのため、図12に示すように、プロセスカートリッジ15をカートリッジ収容部150に収容させる場合などに、把持部64を把持でき、プロセスカートリッジ15の操作性の向上を図ることができる。
また、現像カートリッジ19が収容位置に配置された状態において、図9に示すように現像カートリッジ19の突出部71が、把持部64に対して、左右方向において対向するので、収容位置に配置される現像カートリッジ19のドラムカートリッジ18に対する左右方向の相対移動を規制できる。
(13)また、プリンタ1では、図12に示すように、現像カートリッジ19が収容位置にあるプロセスカートリッジ15を、カートリッジ収容部150に収容した状態において、トップカバー7を閉鎖位置に配置できる。
そのため、プリンタ1の搬送時の梱包サイズのさらなる低減を図ることができる。また、トップカバー7を閉鎖位置に配置できるので、プリンタ1の搬送時において、プロセスカートリッジ15の本体ケーシング2からの所望しない離脱を抑制できる。
(14)また、トップカバー7は、図13に示すように、押圧部10を備えている。
そのため、プロセスカートリッジ15がカートリッジ収容部150に対して収容途中である場合、つまり、プロセスカートリッジ15のカートリッジ収容部150に対する収容が不十分である場合、トップカバー7を移動させると、押圧部10がプロセスカートリッジ15の延出部63を押圧する。そうすると、プロセスカートリッジ15は、収容途中の位置からカートリッジ収容部150に収容される位置に移動される。
すなわち、トップカバー7を移動させることにより、プロセスカートリッジ15をカートリッジ収容部150に確実に装着させることができる。また、押圧部10が、延出部63の左右両端部を押圧するので、収容位置に配置される現像カートリッジ19と接触することを抑制できる。
(15)また、図12に示すように、現像カートリッジ19が収容位置にあるプロセスカートリッジ15がカートリッジ収容部150に収容されたときに、現像カートリッジ19の少なくとも一部が、露光スペースS1に配置される。
つまり、露光スペースS1が、現像カートリッジ19が収容位置にあるプロセスカートリッジ15を収容するためのスペースの一部として利用される。すなわち、本体ケーシング2内には、露光スペースS1と、現像カートリッジ19が収容位置にあるプロセスカートリッジ15を収容するためのスペースとが互いに兼用されるように確保されている。
そのため、本体ケーシング2内において、露光スペースS1と、現像カートリッジ19が収容位置にあるプロセスカートリッジ15を収容するためのスペースとを別々に確保する必要がなく、本体ケーシング2の小型化、ひいては、プリンタ1の小型化を図ることができる。
その結果、プリンタ1の搬送時の梱包サイズのさらなる低減を図ることができる。
(16)また、本体ケーシング2は、図11に示すように、アクチュエータ101を有し、現像カートリッジ19は、被検知ギア92を有している。
そして、ローラカバー110が離脱された現像カートリッジ19が、ドラムカートリッジ18に装着された状態において、図4に示すように、被検知ギア92がアクチュエータ101に検知される。
これにより、アクチュエータ101は、例えば、プロセスカートリッジ15に関する情報、具体的には、現像カートリッジ19が装着されているか否か、現像カートリッジ19が新品か旧品であるかを検知できる。
一方、ローラカバー110が装着された現像カートリッジ19が、図11に示すように、収容位置に配置された状態において、被検知ギア92はアクチュエータ101に検知されない。
そのため、簡易な構成でありながら、ローラカバー110が離脱された現像カートリッジ19が、ドラムカートリッジ18に装着されていないことを検知できる。
(17)また、本体ケーシング2は、図3(b)に示すように、本体カップリング133を有し、現像カートリッジ19が、現像カップリング89を有している。
そのため、ローラカバー110が離脱された現像カートリッジ19が、ドラムカートリッジ18に装着された状態において、現像カップリング89の結合凹部94に本体カップリング133が相対回転不能に嵌合し、現像カップリング89に本体カップリング133から駆動力が伝達される。これにより、現像ローラ34が駆動される。
一方、ローラカバー110が装着された現像カートリッジ19が、図7(b)に示すように、収容位置に配置された状態において、本体カップリング133と現像カップリング89とは係合しない。
そのため、ローラカバー110が離脱された現像カートリッジ19がドラムカートリッジ18に装着されていない状態で、現像ローラ34が駆動されることが防止でき、ひいては、画像形成動作が開始されることを防止できる。
7.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図14は、本発明のカートリッジの第2実施形態としてのローラカバーを備えるプロセスカートリッジが、本体ケーシングに収容された状態のプリンタの中央断面図を示す。
図14において、図1〜図13に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
第1実施形態では、図7(a)および図7(b)に示すように、収容位置に配置される現像カートリッジ19は、ローラカバー110が後側に配置され、現像把持部77が前側に配置されるように、カートリッジ装着部68と延出部63との間に挟まれて、現像着脱スペースS2に収容されている。
これに対して、第2実施形態では、図14に示すように、収容位置に配置される現像カートリッジ19は、ローラカバー110が下側に配置され、現像把持部77が上側に配置されるように、現像着脱スペースS2に収容されている。
このような第2実施形態においても、現像カートリッジ19が収容位置に配置された状態で、プロセスカートリッジ15を本体ケーシング2のカートリッジ収容部150に収容でき、また、トップカバー7を閉鎖位置に配置できる。
そのため、このような第2実施形態においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、収容位置に配置される現像カートリッジ19の現像把持部77が上側に配置されているので、トップカバー7を開放位置に配置させることにより、現像把持部77を容易に把持することができる。
そのため、ローラカバー110が装着された現像カートリッジ19のみを、本体ケーシング2から容易に離脱させることができ、現像カートリッジ19の着脱作業の円滑化を図ることができる。
8.変形例
上記したプリンタ1は、本発明の画像形成装置の一実施形態であり、本発明は、上記した実施形態に限定されない。
本発明の画像形成装置は、上記したモノクロプリンタの他、カラープリンタとして構成することもできる。
画像形成装置をカラープリンタとして構成する場合には、複数の感光ドラムと記録媒体搬送部材とを備えるダイレクト方式のタンデム型カラープリンタや、複数の感光ドラムと、中間転写体と、転写部材とを備える中間転写方式のタンデム型カラープリンタとして構
成することができる。
また、上記した現像ローラ34に代えて、例えば、現像スリーブ、現像ベルト、ブラシ状のローラなどの現像剤担持体を適用することもできる。
これらによっても、上記した第1実施形態および第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、上記した第1実施形態、第2実施形態および変形例は、適宜組み合わせることができる。