以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1を参照し、本発明に係る液体吐出装置の一実施形態としてのインクジェットプリンタ101の全体構成について説明する。
プリンタ101は、直方体形状の筐体101aを有する。筐体101aの天板上部には、排紙部31が設けられている。筐体101aの内部空間には、ブラックインクを吐出するヘッド1、搬送機構8、キャップ機構40、用紙センサ32、加湿動作に用いられる加湿機構50(図4参照)、プラテン10、プラテン昇降機構30(図7参照)、ヘッド昇降機構70(図7参照)、ワイパユニット80(図9参照)、及び、制御装置100等が収容されている。
また、筐体101aの内部空間には、給紙トレイ33から排紙部31に向けて、図1に示す黒太矢印に沿って、用紙Pが搬送される搬送経路が形成されている。プリンタ101は、ヘッド1が固定された状態で記録を行う、ライン方式のものである。
筐体101a内には、ブラックのインクを収容するカートリッジ4が筐体101aに対して着脱可能に配置されている。カートリッジ4は、チューブ(不図示)及びポンプ1P(図7参照)を介してヘッド1に接続されている。なお、ポンプ1Pは、ヘッド1にインクを強制的に送るとき(すなわち、パージ時やインクの初期導入時)に駆動される。ポンプ1Pは、これら以外は停止状態にあり、ヘッド1へのインク及び水の供給を妨げない。
ヘッド1は、主走査方向に長尺な略直方体形状を有し、駆動信号に基づいてインクを吐出し画像を形成する。ヘッド1は、ヘッドホルダ13を介して筐体101aに支持されている。また、ヘッド1は、ヘッド本体3(図2参照)に加えて、リザーバユニット(不図示)、フレキシブルプリント配線基板(FPC:不図示)等が積層された積層体である。上流側流路部材としてのリザーバユニットには、リザーバを含む上流側インク流路(ともに不図示)が形成されており、カートリッジ4からインクが供給される。リザーバは、インクを一時的に貯留する。
下流側流路部材としての流路ユニット11(図2参照)は、アクチュエータユニット19と共にヘッド本体3を構成し、リザーバユニットのインクが供給される。流路ユニット11の下面は、複数の吐出口108が形成された吐出面1aである。吐出口108からは、アクチュエータユニット19の駆動により、インクが吐出される。なお、ヘッド1は、後に詳述する。
制御装置100からの信号は、FPC上のドライバIC19a(図7参照)で駆動信号に変換され、さらにヘッド本体3のアクチュエータユニット19に出力される。アクチュエータユニット19は、駆動信号が供給されると、流路ユニット11内のインクに圧力を加える。
ヘッドホルダ13には、ヘッド1に加えて、キャップ機構40を構成するキャップ41が取り付けられている。キャップ41は、ヘッド1に配設された環状部材であって、平面視でヘッド1を内包する。キャップ機構40の構成、動作、機能等は、後に詳述する。
プラテン(対向部)10は、平板状の部材であり、ヘッド1と鉛直方向(主走査方向及び副走査方向と直交する方向であって吐出面に垂直な方向)に対向している。プラテン10の上面10aと吐出面1aとの間には、記録に適した所定の間隙が形成されている。また、プラテン10は、吐出面1a及びキャップ41よりも一回り大きな平面サイズを有する。ここで、主走査方向とは、用紙Pの搬送方向Dと直交する方向であり、副走査方向とは、水平面に平行且つ主走査方向に直交する方向である。
プラテン昇降機構30は、プラテン10を昇降させ、プラテン10が第1位置から第3位置の間で移動する。第1位置は、図1及び図6(a)に示すように、プラテン10が最も吐出面1aに近づく位置であって、画像記録の際にプラテン10が配置される位置である。また、第1位置は、図6(b)に示すように、リップ部材42(後述する)の当接位置と対応し、キャッピング動作にも関連する。第2位置では、図6(b)に示すように、上面10aと吐出面1aとの離隔距離が第1位置よりも大きく、ワイパ81bによる払拭動作に関連する。第3位置では、図6(b)に示すように、この離隔距離が第2位置よりも大きく、基部82の待機位置への帰還に関連する。なお、第2位置及び第3位置は、図中二点鎖線で示されている。
用紙センサ32は、ヘッド1よりも搬送方向上流側に配置されている。用紙センサ32は、用紙Pの先端を検知し、検知信号を制御装置100に出力する。
給紙トレイ33は、上面が開口した箱であり、筐体101aに対して着脱可能である。給紙トレイ33は、複数の用紙Pを収容可能である。
搬送機構8は、給紙ローラ34、5つの送りローラ対35〜39及び4つのガイド71〜74を含む。給紙ローラ34は、制御装置100による制御の下、給紙モータ34M(図7参照)の駆動により回転し、給紙トレイ33内で最も上方にある用紙Pを送り出す。5つの送りローラ対35〜39は、搬送経路に沿って、搬送方向上流側からこの順で配置されている。各送りローラ対35〜39のうちの一方のローラは、制御装置100による制御の下、送りモータ35M〜39M(図7参照)の駆動により回転する駆動ローラである。他方のローラは、上記駆動ローラの回転に伴って回転する従動ローラである。4つのガイド71〜74は、搬送経路に沿って、搬送方向上流側からこの順で、送りローラ対35〜39と交互に配置されている。各ガイド71〜74は、対向して配置された一対の板からなる。
ヘッド昇降機構70は、ヘッドホルダ13及びキャップ機構40の一部(プラテン10及びプラテン昇降機構30を除く)を昇降させることにより、ヘッド1を記録位置と退避位置との間で移動させる。記録位置では、図1に示すように、ヘッド1が移動範囲の下端に位置し、プラテン10と画像記録に適した間隔で対向する。退避位置(図9(c)参照)では、ヘッド1が移動範囲の上端に位置し、プラテン10から大きく離隔する。払拭位置(図9(b)参照)は、記録位置と退避位置との間にある。払拭位置及び退避位置では、ヘッド1とプラテン10との間の空間を、後述するワイパ81a,81bが移動可能である。
ワイパユニット(払拭機構)80は、図9に示すように、吐出面1a、気体透過膜65(後述する)及びプラテン10の上面10aを主走査方向に払拭する。そのため、ワイパユニット80は、2つのワイパ81a,81bを有し、これを支持する基部82及びワイパ移動機構83を含む。ワイパ81aは、基部82の上面側に立設され、吐出面1a及び気体透過膜65を払拭する。ワイパ81aは、副走査方向に関して、気体透過膜65よりも長く形成されている。ワイパ81bは、基部82の下面側に立設され、上面10aを払拭する。ワイパ81bは、副走査方向に関して、上面10aよりも長く形成されている。ワイパ移動機構83は、一対のガイド84と駆動モータ80M(図7参照)とから構成される。制御装置100の制御の下、駆動モータ80Mが駆動されると、基部82がガイド84に沿って往復移動する。図9(a)に示すように、ヘッド1の左端部側が、基部82の待機位置である。払拭動作において、ワイパ81a,81bは、図中右方に移動しつつ、吐出面1a、気体透過膜65及び上面10aを払拭する。基部82の待機位置への帰還は、ヘッド1が退避位置に、プラテン10が第3位置に移動するのを待って行われる。
加湿機構50は、吐出面1aに対向する吐出空間S1に加湿空気を供給する。吐出空間S1に開口する吐出口108は、内部のインクに水分が補給されることになり、増粘や乾燥が抑制される。
次に、制御装置100について説明する。制御装置100は、プリンタ各部の動作を制御して、プリンタ101全体の動作を司る。制御装置100は、外部装置(プリンタ101と接続されたPC等)97から供給された記録指令(画像データなど)に基づいて、画像記録動作を制御する。記録指令を受けると、制御装置100は、給紙ローラ34用の給紙モータ34M、各送りローラ対35〜39用の送りモータ35M〜39Mを駆動する。給紙トレイ33から送り出された用紙Pは、送りローラ対35〜39に挟持されつつ、ガイド71〜74の板間を通って、搬送方向に搬送される。用紙Pがプラテン10の上面10aに支持されつつヘッド1の真下を通過する際に、制御装置100の制御により、吐出口108(図2参照)から用紙Pに向けてインクが吐出される。吐出口108からのインク吐出動作は、用紙センサ32から出力された検知信号に基づいて行われる。画像が形成された用紙Pは、筐体101a上部に形成された開口から排紙部31に排出される。
また、制御装置100は、メンテナンス動作によって、ヘッド1のインク吐出特性の回復・維持を行う。メンテナンス動作には、例えば、パージやフラッシング動作、吐出面1a及びプラテン10の上面10aの払拭動作、キャッピング動作や加湿動作等が含まれる。
パージ動作では、ポンプ1Pが駆動されて、すべての吐出口108からインクが強制的に排出される。このとき、アクチュエータは駆動されない。フラッシング動作では、アクチュエータが駆動されて、吐出口108からインクが吐出される。フラッシング動作は、フラッシングデータ(画像データと異なるデータ)に基づいて行われる。払拭動作では、吐出面1aがワイパ81aに、プラテン10の上面10aがワイパ81bによって払拭される(図9(b)参照)。払拭動作は、パージ動作後に行われ、吐出面1a上の残留インクや異物が取り除かれる。吐出口108の吐出特性が回復され、吐出面1aが清浄化される。なお、上面10aの払拭動作は、フラッシング動作が行われた後も実行される。
キャッピング動作では、図4に示すように、キャップ41により吐出空間(吐出面1aとプラテン10との間の隙間)S1が外部空間S2から隔離される(区画状態)。キャッピングによりインクメニスカスの乾燥が抑制される。
加湿動作には、キャッピング動作中(すなわち、区画状態中)の休止中加湿動作と、画像記録動作中の記録中加湿動作とが含まれる。休止中加湿動作では、図4に示すように、区画された吐出空間S1に対して供給口61aから加湿空気が供給される。このとき、吐出空間S1内には、水蒸気が充満するので、吐出口108の乾燥がさらに抑制される。休止中加湿動作は、キャッピング動作が行われている期間のうちの、或る所定期間の間のみ行われる。記録中加湿動作では、図5に示すように、外部空間S2に開放された吐出空間S1に対して供給口61aから加湿空気が供給される。このとき、加湿空気が吐出口108に供給されることで、吐出口108の乾燥が抑制される。本実施形態における記録中加湿動作は、用紙Pの搬送が開始されてから用紙Pの搬送が終了するまでの間、実行されるが、用紙Pにインクが吐出される間や用紙Pにインクが吐出される直前などから加湿動作が実行されてもよい。さらには、記録指令を受信してから所定時間の間、当該加湿動作を実行してもよい。
次に、図2〜図5を参照し、ヘッド1について説明する。なお、図3(a)では、アクチュエータユニット19の下側にあって破線で示すべき圧力室110、アパーチャ112及び吐出口108を実線で示している。
ヘッド本体3は、図2に示すように、流路ユニット11の上面に4つのアクチュエータユニット19が固定された積層体である。上面には、圧力室110が開口している。アクチュエータユニット19は、この開口を封止し、圧力室110の側壁を構成している。
流路ユニット11は、図3(b)に示すように、9枚のステンレス製プレート122〜130を積層した積層体である。流路ユニット11の内部には、インク流路が形成されている。インク流路は、上流側の共通インク流路と下流側の個別インク流路132とから構成される。共通インク流路は、マニホールド流路105及びこれから分岐した副マニホールド流路105aからなる。マニホールド流路105は、一端に上面のインク供給口105bを持つ。個別インク流路132は、副マニホールド流路105aの出口から、アパーチャ112及び圧力室110を経て、吐出面1aの吐出口108に至る。吐出口108は、図2(b)に示すように、吐出面1aにおいて、主走査方向に600dpiに相当する間隔で配列している。
ヘッド1は、図2に示すように、サイドカバー20を有している。サイドカバー20は、ヘッド本体3の全周を取り囲む環状部材である。サイドカバー20は、樹脂の成型部材であって、流路ユニット11及びリザーバユニットの両側面に跨って固定されている。サイドカバー20は、主走査方向に沿う一対の長尺部21と、副走査方向に沿う一対の短尺部22とで構成される。一対の短尺部22が一対の長尺部21を繋いでいる。
一対の長尺部21は、鉛直方向(吐出面1aに垂直な方向)に貫通する2つの貫通孔21a,21bを有する。貫通孔21aは、搬送方向Dの上流側の長尺部21であって、図2中上端部に配置されている。貫通孔21bは、搬送方向Dの下流側の長尺部21であって、図2中下端部に配置されている。これら貫通孔21a,21bには、後述の接続部62,63が挿通される。
次に、アクチュエータユニット19について説明する。図2に示すように、4つのアクチュエータユニット19は、それぞれ台形の平面形状を有しており、インク供給口105bを避けるよう主走査方向に千鳥状に配置されている。さらに、各アクチュエータユニット19の平行対向辺は主走査方向に沿っており、隣接するアクチュエータユニット19の斜辺同士は副走査方向に沿って重なっている。
図3(c)に示すように、アクチュエータユニット19は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系セラミックスであり、3枚の圧電層141〜143から構成されている。最上層の圧電層141は、上面に複数の個別電極135が形成され、厚み方向に分極されている。圧電層142の上面には、共通電極134が全体的に形成されている。両電極134、135間に分極方向の電界が生じると、間の圧電層141(駆動活性部)が面方向に縮む。圧電層142、143は、自発的に変形しないので、圧電層141との間に歪み差が生じる。これにより、個別電極135と圧力室110とに挟まれた部分が、圧力室110に向かって突出(ユニモルフ変形)する。このとき圧力室110内のインクは加圧され、インク滴として吐出される。
このように、アクチュエータユニット19には、個別電極135毎にアクチュエータが作り込まれており、独立してインクに吐出エネルギーを付与できる。ここで、共通電極134は、常にグランド電位にある。また、駆動信号は、個別ランド136から個別電極135に選択的に供給される。個別ランド136は、個別電極135の先端部にある。
本実施形態では、インクの吐出に際して、引き打ち法が採用されている。個別電極135は、予め所定の電位にあり、アクチュエータはユニモルフ変形している。駆動信号が供給されると、個別電極135は、一旦共通電極134と同電位となり、所定時間後に所定電位に復帰する。同電位となるタイミングで、アクチュエータがユニモルフ変形を解消して、圧力室110にインクが吸い込まれる。電位の復帰タイミングで、アクチュエータが再びユニモルフ変形して、吐出口108からインク滴が吐出される。
次に、図5を参照し、ヘッドホルダ13及びキャップ機構40の構成について説明する。
ヘッドホルダ13は、金属等からなる剛体の枠状フレームであり、ヘッド本体3の側面を全周に亘って支持している。ヘッドホルダ13には、キャップ機構40のキャップ41が取り付けられている。
ここで、ヘッドホルダ13とヘッド本体3との当接部は、全周に亘って封止剤で封止されている。また、ヘッドホルダ13とキャップ41との当接部も、全周に亘って接着剤で固定されている。ヘッドホルダ13には、貫通孔21a,21bに対応して、貫通孔13a,13bが形成されており、それぞれ接続部62,63が挿通されている。貫通孔13a,13bと接続部62,63との間にも、封止剤が充填されている。これにより、キャップ41が吐出空間S1を外部空間S2から隔離したとき、空間S1内の水分の発散経路が確実に遮断されることになる。
キャップ機構40は、キャップ41、キャップ41を昇降させるキャップ昇降機構48に加えて、プラテン10、プラテン昇降機構30も含む。キャップ(区画部材)41は、ヘッド1とともに吐出空間S1を内包可能で、主走査方向に長い。キャップ41は、リップ部材42、及び、ダイアフラム44を含む。
リップ部材42は、ゴム等の環状弾性材料からなり、平面視でヘッド1を囲んでいる。つまり、リップ部材42は、サイドカバー20の外側に配置されている。リップ部材42は、基部42x、及び、基部42xの下方にある断面三角形の突出部42aを含む。基部42xの上面には、後述の可動体43が固定されている。
ダイアフラム44も、ゴム等の環状弾性材料からなり、平面視でヘッド1を囲んでいる。より具体的には、ダイアフラム44は、可撓性を有した薄膜部材であって、外周端(一端)がリップ部材42の内周面に接続されている。リップ部材42とダイアフラム44とは一体である。また、ダイアフラム44の内周端は、密着部44aである。密着部44aの上面は、ヘッドホルダ13と接着剤で固定されている。密着部44aの内周面は、サイドカバー20の外周側面と接着剤で固定されている。
キャップ昇降機構(リップ移動機構)48は、可動体43、複数のギア45、昇降モータ48M(図7参照)を有している。可動体43は、複数のギア45と接続されている。制御装置100による制御の下、昇降モータ48Mが駆動されると、ギア45が回転して可動体43及びリップ部材42が昇降する。これにより、リップ部材42の先端と吐出面1aとの相対位置が、鉛直方向に変化する。
リップ部材42は、可動体43の昇降に伴って、その先端(突出部42a)がプラテン10の上面10aに当接する当接位置(図4及び図6(b)に示す位置)と、上面10aから離隔した離隔位置(図5に示す位置)とを選択的に取る。当接位置は、リップ部材42が第1位置にあるプラテン10の上面10aに当接可能な位置である。リップ部材42が上面10aに当接すると、キャップ41、吐出面1a及びプラテン10により吐出空間S1が外部空間S2から区画された区画状態となる。このようにプラテン10は、キャップ機構40の一部を構成する。また、離隔位置では、リップ部材42が吐出面1aよりも上方に位置し、吐出空間S1が外部空間S2に対して開放状態となる。
次に、加湿機構50の構成について、図2、図4及び図5を参照しつつ説明する。
加湿機構50は、図4に示すように、加湿空気を生成部59と、供給部60とを含む。
まず、供給部60について説明する。供給部60は、供給管61と、2つの接続部62,63と、気体透過膜65(図2(b)中ハッチングで示す)とを有し、気体透過膜65を介して吐出空間S1に加湿空気を供給する。供給管61は、図2及び図5に示すように、ヘッド本体3の全周を取り囲むように環状に形成されている。図5に示すように、供給管61の内周面はヘッド本体3の外周面に固定され、供給管61の上面はサイドカバー20の下面に固定されている。供給管61のプラテン10と対向する下面には、図2(b)に示すように、環状の供給口61a(供給口部)が形成されている。供給口61aは、吐出面1aの周縁近傍において吐出面1aを取り囲むように配置されている。供給管61の下面は、吐出面1aと同一高さレベルに配置されている。
2つの接続部62,63は、筒状部材であり、供給管61と連通可能に接続されている。図2(a)に示すように、接続部62は貫通孔21aと対向する位置に、接続部63は貫通孔21bと対向する位置に配置されている。接続部62は、貫通孔21a及び貫通孔13aに挿通され、露出された先端部に配管52が接続されている。接続部63は、貫通孔21b及び貫通孔13bに挿通され、露出された先端部に配管53が接続されている。
気体透過膜65は、液体を通さず気体のみを通す膜である。気体透過膜65は、環状に形成されており、供給口61aを覆うように供給管61に設けられている。これにより、供給口61aが気体透過膜65によって、吐出空間S1から隔てられている。また、気体透過膜65は、プラテン10と対向する下面(表面)が吐出面1aと同一高さレベルに配置されている。
生成部59は、4本の配管51〜54と、タンク55及びポンプ56などを含む。配管51は、図4に示すように、一端がタンク55に接続され、他端が2つの配管52,53の一端に接続されている。配管52の他端は接続部62に接続され、配管53の他端は接続部63に接続されている。このように配管51〜53は、供給部60を介して吐出空間S1とタンク55と連通させている。配管54は、一端がタンク54に接続され、他端が大気に開放されている。
タンク55は、下部空間に加湿用の水を貯留し、且つ、上部空間に加湿された加湿空気を貯蔵している。配管54は、タンク55の下部空間(水中)と連通している。一方、配管51は、タンク55の上部空間と連通している。また、配管54の途中部位には、ポンプ56が設けられている。なお、配管54のタンク55近傍には、タンク55内の水が配管54側に流れ込まないように、図示しない逆止弁が取り付けられている。また、タンク55内の水が少なくなった場合には、図示しない水補給タンクより水がタンク55に補給される。
このような構成において、制御装置100の制御により、ポンプ56が駆動されると、配管54からタンク55へと空気が流れ込み、図4に示すように、タンク55内の加湿空気が白抜き矢印に沿って流れる。タンク55の上部空間の加湿空気は、配管51〜53を介して供給部60に流れ、気体透過膜65を介して供給口61aから吐出空間S1に供給される。このとき、供給口61aが吐出面1aを取り囲んでいるため、吐出面1aの周囲から吐出空間S1に加湿空気が供給される。また、配管54はタンク55と水中で連通しているため、大気中の空気はタンク55で加湿される。生成された加湿空気は、ポンプ56の駆動が続く間、吐出空間S1に供給される。このように配管54、タンク55、及び、ポンプ56によって加湿空気を生成する生成部が構成されている。
次に、図7を参照しつつ、制御装置100について説明する。制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)91、ROM(Read Only Memory)92、RAM(Random Access Memory)93、ASIC(Application Specific Integrated Circuit )94等を含む。ROM92には、CPU91が実行するプログラム、各種固定データ等が記憶されている。RAM93には、プログラム実行時に必要なデータ(画像データ等)が一時的に記憶される。つまり、RAM93は、画像データ記憶部151を含む。ASIC94は、ヘッド制御回路152、搬送制御回路153及びメンテナンス制御回路154を含む。また、ASIC94は、入出力I/F(Interface)96を介して、PC(Personal Computer)等の外部装置97とデータ通信可能に接続されている。
画像データ記憶部151は、外部装置97からの画像データ(記録指令)を記憶する。ヘッド制御部152は、画像データに基づいて、ドライバIC19aを制御する。
搬送制御回路153は、画像データ(記録指令)に基づいて、用紙Pが搬送方向に沿って所定速度で搬送されるように、給紙モータ34M及び送りモータ35M〜39Mを制御する。
メンテナンス制御回路154は、メンテナンス動作において、昇降モータ48M、駆動モータ80M、ヘッド昇降機構70、プラテン昇降機構30、及び、ポンプ1P,56を制御する。
なお、本実施形態では、1つのCPU91が各種制御に係る処理を行うが、これに限定されない。例えば、複数のCPUが各種制御に係る処理を分担する形態、ASICが各種制御に係る処理を行う形態、1又は複数のCPUと1又は複数のASICとが協働して各種制御に係る処理を行う形態、等であってもよい。
次に、図8及び図9を参照しつつ、制御装置100が実行するパージ動作、払拭動作、キャッピング動作及び休止中加湿動作の一連の制御内容について、説明する。
制御装置100は、図8に示すように、先ず、パージ指令の受信の有無を判定する(F1)。パージ指令の受信前、プラテン10は第1位置にあり、ヘッド1は記録位置にあり、リップ部材42は離隔位置にある。制御装置100は、パージ指令を受信すると(F1:YES)、パージ動作を実行する。このとき、メンテナンス制御回路154は、ポンプ1Pを制御し、図9(a)に示すように、ヘッド1のパージ動作を行う(F2)。パージ動作では、ポンプ1Pによって、カートリッジ4内の所定量のインクがヘッド1に強制的に送液される。吐出口108からは、プラテン10に向けてインクが排出される。このとき、供給口61aは気体透過膜65で覆われているので、排出されたインクが侵入するのを防ぐことができる。
次に、メンテナンス制御回路154は、図9(b)に示すように、ヘッド昇降機構70を制御してヘッド1を払拭位置に移動させ、プラテン昇降機構30を制御してプラテン10を第2位置に移動させる。この後、メンテナンス制御回路154は、駆動モータ80Mを制御して、吐出面1a及び気体透過膜65をワイパ81aで払拭し、プラテン10の上面10aをワイパ81bで払拭する(F3:払拭動作)。これにより、吐出面1a、気体透過膜65及び上面10aに付着したインクなどの異物が除去される。また、気体透過膜65は吐出面1aと同じ高さレベルに配置されているため、気体透過膜65に付着したインクをより確実に払拭することが可能となる。払拭後は、メンテナンス制御回路154が、図9(c)に示すように、ヘッド昇降機構70を制御してヘッド1を退避位置に移動させ、プラテン昇降機構30を制御してプラテン10を第3位置に移動させ、駆動モータ80Mを制御して、基部82(ワイパ81a,81b)を待機位置に戻す。次に、メンテナンス制御回路154は、ヘッド昇降機構70を制御して、ヘッド1を記録位置に移動させ、プラテン昇降機構30を制御して、プラテン10を第1位置に移動させる。
続けて、制御装置100は、キャッピング指令の受信の有無を判定する(F4)。キャッピング指令の受信前、プラテン10は第1位置にあり、ヘッド1は記録位置にあり、リップ部材42は離隔位置にある。制御装置100は、キャップ信号を受信すると(F4:YES)、キャッピングを実行する。このとき、メンテナンス制御回路154は、昇降モータ48Mを駆動し、リップ部材42の先端をプラテン10の上面10aに当接(離隔位置から当接位置に移動)させる(F5)。これにより、吐出空間S1が、吐出面1aと上面10aとの間で、外部空間S2から隔離された区画状態となる(図4参照)。
次に、メンテナンス制御回路154は、ポンプ56を駆動し、休止中加湿動作を実行する(F6)。このとき、タンク54からの加湿空気は、供給部60に流れ込み、気体透過膜65を介して供給口61aから吐出空間S1に流入する。区画状態の吐出空間S1に加湿空気が供給されると、吐出空間S1の圧力が上昇する。しかしながら、プラテン10に対するリップ部材42の押圧力は、吐出空間S1の圧力が吐出口108に形成されたインクメニスカスの耐圧を超えるまでに、吐出空間S1の気体がリップ部材42とプラテン10との間から外部空間S2へと漏れ出すような力に設定されている。供給口61aは、吐出面1aを取り囲むように環状に形成されているため、供給口61aからの加湿空気によってすべての吐出口108近傍のインクの乾燥を効果的に抑制することが可能となる。また、このとき、気体透過膜65にインクが付着していても、当該付着インクに水分を効果的に供給することが可能となる。このため、付着インク近傍の吐出口108のインクの乾燥が促進するのを抑制することが可能となる。また、供給口61aは、ワイパ81aの払拭方向(図9中右方向)に関して、吐出面1aの下流端近傍にも存在する。このため、払拭動作において、吐出面1aの図9中右端(一端)側にインクが掻き寄せられ、例えば、インクが吐出面1aの右端側に残留しても、加湿動作において、残留インクに水分を効果的に供給することが可能となる。したがって、残留インク近傍の吐出口108のインクの乾燥が促進するのを抑制することが可能となる。
メンテナンス制御回路154は、加湿動作の開始から所定時間が経過すると、ポンプ56の駆動を停止して、休止中加湿動作を終了する(F7)。こうして、一連のメンテナンス動作が終了する。このように、ヘッド1の保存(休止)に際して、区画状態の吐出空間S1に加湿空気が供給されるので、乾燥の影響を受けずに、比較的長期の保存が可能となる。
次に、図10を参照しつつ、制御装置100が実行するアンキャッピング動作(キャッピングの解除動作)、及び記録中加湿動作の一連の制御内容について、説明する。
制御装置100は、図10に示すように、先ず、記録指令の受信の有無を判定する(G1)。記録指令の受信前、プラテン10は第1位置にあり、ヘッド1は記録位置にあり、リップ部材42は当接位置にある。制御装置100は、記録指令を受信すると(G1:YES)、アンキャッピング動作を実行する。このとき、メンテナンス制御回路154は、昇降モータ48Mを駆動し、リップ部材42の先端をプラテン10の上面10aから離隔(当接位置から離隔位置に移動)させる(G2)。これにより、吐出空間S1が、外部空間S2に開放された開放状態となる(図5参照)。
次に、プリンタ101は、受信した記録指令に基づいて、上述の画像記録動作が行われる。この画像記録動作が行われる際に、制御装置100による制御の下、記録中加湿動作が実行される(G3)。つまり、制御装置100の制御により、用紙Pの搬送が開始されると、メンテナンス制御回路154が、ポンプ56を駆動する。これにより、図4に示すように、タンク55からの加湿空気が、休止中加湿動作のときと同様に、供給部60に流れる。そして、加湿空気が、図5に示すように、気体透過膜65を介して供給口61aから吐出空間S1に供給される。このとき、吐出面1aの周囲から供給される加湿空気は、用紙Pの搬送に伴う気流によって、搬送方向Dへと流れる。供給口61aが、搬送方向Dに関して、吐出口108よりも上流にあるため、加湿空気は下流のすべての吐出口108に供給される。このため、用紙Pに画像記録する際(アンキャッピング状態)も、吐出口108の乾燥を抑制することができる。したがって、フラッシング動作などによるインクの消費量を抑制することができる。また、このとき、気体透過膜65にインク吐出によって生じたインクミストが付着しても、当該付着インクに水分を効果的に供給することが可能となる。このため、付着インクが乾燥して増粘しにくくなる。また、供給口61aは気体透過膜65で覆われているので、画像記録動作に伴うインク吐出によるインクやインクミストが侵入するのを防ぐことができる。
画像が記録された用紙Pが排紙部31に排出され、当該記録指令に係る用紙Pの搬送が終了する際に、メンテナンス制御回路154が、ポンプ56の駆動を停止し、記録中加湿動作を終了する。こうして、一連のメンテナンス動作が終了する。
以上に述べたように、本実施形態によるプリンタ101によると、気体透過膜65が供給口61a(供給口部)と吐出空間S1との間に介在するため、パージ動作や画像記録動作において吐出口108から排出されたインクやインクミストなどが供給口61aに侵入するのを防ぐことが可能なる。このとき、気体透過膜65に付着したインクは、払拭動作によって気体透過膜65から除去される。また、気体透過膜65に付着したインクは、供給口61aからの加湿空気によって良好に加湿される。このため、払拭動作において、気体透過膜65に付着したインクを容易に除去することが可能になる。このように気体透過膜65から付着インクを除去することができるので、供給口61aからの加湿空気の供給が阻害されにくくなる。これらより、休止時、記録時を問わず、吐出口108近傍のインクの乾燥を良好に抑制することが可能となる。
供給口61aが、吐出面1aの周縁(主走査方向及び副走査方向の両端)近傍であって吐出面1aを取り囲むように環状に形成されている。これにより、すべての吐出口108近傍のインクの乾燥を効果的に抑制することが可能となる。
キャップ機構40が、キャップ41、キャップ昇降機構48、及び、プラテン10から構成されている。これにより、キャップ機構40を比較的小さくすることが可能となり、装置全体の小型化を図ることが可能となる。
吐出空間S1に加湿空気を供給する供給部としては、図11及び図12に示すような供給部260,360であってもよい。第1変形例としての供給部260は、図11に示すように、2つの供給管261,264を有している。これら供給管261,264は、供給管61の副走査方向に延在する部分からそれぞれ構成されている。なお、供給管261,264においては、供給管61の主走査方向に延在する部分との接続箇所は閉塞されている。供給管261には供給口261aが形成され、供給管264には供給口264aが形成されている。これら供給口261a,264aも、供給口61aの副走査方向に延在する部分からそれぞれ構成されている。また、これら供給口261a,264aは、主走査方向に関して、吐出面1aよりも外側であって両端に近接して配置されている。2つの供給口261a,264aによって加湿空気を供給する供給口部が構成されている。
供給部260は、2つの気体透過膜265を有する。これら気体透過膜265は、上述の気体透過膜65と同様の材質からなり、供給口261a,264aのそれぞれを覆うように供給管261,264に設けられている。これにより、供給口261a,264aが気体透過膜265によって、吐出空間S1から隔てられる。また、気体透過膜265は、気体透過膜65と同様に、プラテン10と対向する下面(表面)が吐出面1aと同一高さレベルに配置されている。
このような供給口261a,264aから、加湿空気が供給されることで、吐出空間S1の空気中の水分が増加し、吐出口108のインクの乾燥を抑制することが可能となる。加えて、これら供給口261a,264aが吐出面1aの主走査方向の両端に近接して配置されているため、吐出面の主走査方向の一端及び他端側にある吐出口108近傍のインクの乾燥を効果的に抑制することが可能となる。また、上述の実施形態と同様な構成の部分については、同様な効果を得ることができる。
第2変形例としての供給部360は、図12に示すように、第1変形例の2つの供給管261,264に加えて、1つの供給管361を有している。供給管361は、上述の供給管61の主走査方向に延在する2つの部分のうちの搬送方向Dの上流部分から構成されている。供給管361には、2つの供給口261a,264aを繋ぐ1つの供給口361aが形成されている。供給口361aも、供給口61aの主走査方向に延在する2つの部分のうちの搬送方向Dの上流部分から構成されている。供給口361aは、副走査方向に関して、吐出面1aよりも外側であって搬送方向Dの上流端に近接して配置されている。3つの供給口261a,264a,361aによって加湿空気を供給する供給口部が構成されている。
供給部360は、2つの気体透過膜265を繋ぐ1つの気体透過膜365を有する。気体透過膜365は、上述の気体透過膜65と同様の材質からなり、供給口361aを覆うように供給管361に設けられている。これにより、これら供給口261a,264a,361aが気体透過膜265,365によって、吐出空間S1から隔てられる。また、気体透過膜365は、気体透過膜65と同様に、プラテン10と対向する下面(表面)が吐出面1aと同一高さレベルに配置されている。
このような供給口261a,264a,361aから、加湿空気が供給されることで、吐出空間S1の空気中の水分が増加し、吐出口108のインクの乾燥を抑制することが可能となる。加えて、供給口361aから供給される加湿空気は、記録中加湿動作において、用紙Pの搬送に伴う気流によって搬送方向Dへと流れる。供給口361aが、搬送方向Dに関して、吐出口108よりも上流にあるため、加湿空気は下流のすべての吐出口108に供給される。このため、上述と同様に、用紙Pに画像記録する際も、吐出口108の乾燥を抑制することができる。また、上述の実施形態と同様な構成の部分については、同様な効果を得ることができる。
これら第1及び第2変形例においては、供給口261aがなくてもよい。つまり、ワイパ81aによる吐出面1aの払拭方向に関して、吐出面1aの下流端近傍に配置された供給口264aが形成されておればよい。こうすることで、払拭動作において、吐出面1aの払拭方向下流端にインクが掻き寄せられて残留しても、加湿動作において、残留インクに水分を効果的に供給することが可能となる。したがって、上述と同様に、残留インク近傍の吐出口108のインクの乾燥が促進するのを抑制することが可能となる。
また、第1変形例においては、供給口261a又は供給口264aがなくてもよい。これにおいても、吐出面1aの主走査方向の一端近傍には供給口が配置されているので、吐出面1aの一端側にある吐出口108近傍のインクの乾燥を効果的に抑制することが可能となる。
上述の実施形態においては、キャップ機構40によって吐出空間S1を区画状態としていたが、図13に示すようなキャップ機構440を用いて、吐出空間S1を区画状態としてもよい。キャップ機構440は、区画部材441と、対向部445と、対向部445を移動させる移動機構(不図示)とを有している。対向部445は、長方形平面形状を有する平板であって、サイズが供給管61の外形とほぼ同じである。区画部材441は、ゴム等の環状弾性材料から構成されており、対向部445の周縁部から一体的に立設されている。
移動機構は、制御装置100による制御の下、対向部445を移動させ、区画部材441の先端と供給管61との相対位置を、鉛直方向に変化させる。区画部材441の先端は、対向部445の移動に伴って、供給管61の下面の周縁部に当接する当接位置(図13に示す位置)と、供給管61から離隔した離隔位置とを選択的に取る。区画部材441が供給管61に当接されると、区画部材441、対向部445及び吐出面1aにより吐出空間S1が外部空間S2から区画された区画状態となる。また、離隔位置では、吐出空間S1が外部空間S2から開放された開放状態となる。
このようなキャップ機構440を用いても、上述のキャップ機構40と同様に、吐出空間S1を区画状態とすることが可能となるため、休止中加湿動作も良好に行うことが可能となる。なお、供給管61に対する区画部材441の押圧力も、吐出空間S1の圧力が吐出口108に形成されたインクメニスカスの耐圧を超えるまでに、吐出空間S1の気体が区画部材441と供給管61との間から外部空間S2へと漏れ出すような力に設定されている。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の実施形態及び各変形例においては、供給口部としての供給口61a,261a,264a,361aが吐出面1aの周縁に近接配置されているが、鉛直及び/又は水平方向に関して、吐出面1aから離れていてもよい。また、供給口61a,261a,264a,361aは、吐出面1a内に形成されていてもよい。また、上述の実施形態においては、1つの環状の供給口61aによって加湿空気を供給する供給口部が構成されているが、環状の供給口61aを複数の供給口に分割し、これら複数の供給口によって供給口部を構成してもよい。この場合、気体透過膜は、これら複数の供給口を覆えばよい。このとき、各供給口の開口面積は、供給口からの単位時間当たりの加湿空気量が等しくなるように、適宜設定すればよい。
上述の実施形態及び各変形例においては、記録中加湿動作を実行しなくてもよい。また、記録中加湿動作は、供給口(供給口部)が、搬送方向に関して、吐出面1aよりも上流にある構成においてだけ行ってもよい。また、第2変形例においては、2つの供給口261a,264aのうちの一方の供給口から吐出空間S1内の空気を排出する構成としてもよい。また、上述の実施形態及び各変形例においては、キャップ機構40,440が設けられていなくてもよい。この場合、休止中加湿動作は実行しなくてもよい。
本発明は、ライン式・シリアル式のいずれにも適用可能であり、また、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機等にも適用可能であり、さらに、インク以外の液体を吐出させることで記録を行う液体吐出装置にも適用可能である。記録媒体は、用紙Pに限定されず、記録可能な様々な媒体であってよい。さらに、本発明は、インクの吐出方式にかかわらず適用できる。例えば、本実施の形態では、圧電素子を用いたが、抵抗加熱方式でも、静電容量方式でもよい。