JP6162080B2 - トルク検出器 - Google Patents

トルク検出器 Download PDF

Info

Publication number
JP6162080B2
JP6162080B2 JP2014127940A JP2014127940A JP6162080B2 JP 6162080 B2 JP6162080 B2 JP 6162080B2 JP 2014127940 A JP2014127940 A JP 2014127940A JP 2014127940 A JP2014127940 A JP 2014127940A JP 6162080 B2 JP6162080 B2 JP 6162080B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
notch
rotating shaft
flexible
flexible portion
degrees
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014127940A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016008827A5 (ja
JP2016008827A (ja
Inventor
喬美 吉本
喬美 吉本
古畑 均
均 古畑
Original Assignee
株式会社ロボテック
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ロボテック filed Critical 株式会社ロボテック
Priority to JP2014127940A priority Critical patent/JP6162080B2/ja
Publication of JP2016008827A publication Critical patent/JP2016008827A/ja
Publication of JP2016008827A5 publication Critical patent/JP2016008827A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6162080B2 publication Critical patent/JP6162080B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Retarders (AREA)

Description

本発明は、回転軸の回転トルクを検出して、この検出信号を出力する機構を有したトルク検出器に関するものである。
電動機の回転軸の回転トルクの測定は、間接的測定手段として、電動機の電流値から推定する測定手段や、電動機の回転子に掛かる力を測定する方法があるものの、いずれも精度的に劣るため、直接的に測定できることが望まれてきた。
電動機の回転軸の回転トルクの測定は回転軸のねじれを直接的に測定する手段で実現でき、回転軸の磁歪を測定する手段、光学的に回転軸のねじれを測定する手段、歪みゲージを用いて回転軸の歪み量を測定する手段が知られている。
回転軸の磁歪を測定する手段は、高速回転でも測定できるという利点はあるものの、電動機の回転軸のように、軸に継続的な負荷が掛かる場合には、軸自体が時間に伴うクリープ変形を起こしてしまい、高精度な測定は困難な状況となっている。また光学的な測定手段では、軸のクリープ変形分が出力に現れてしまい、誤差の原因となって、いずれも測定の精度に難点がある。
一方、歪みゲージを用いて測定をするものでは、温度変化とクリープ変形に対する自己補償特性を付与することができるため、別段の補償手段を講ずることなく、温度変化や回転軸のクリープ変形に対する補償ができる。従って高精度かつ高安定な回転トルク測定が可能となる。しかしながら歪みゲージを用いた場合、歪みゲージは回転をしている回転軸側に設けられる必要があり、歪みゲージへの駆動電源の供給および測定信号の受け渡しが課題となっていた。これら電気的接続は、スリップリングのような接触体を用いる接触方式がその摩耗に起因する問題を回避できないため、接触体を用いない非接触方式が近年採用され始めている。
直接的な測定方法で回転軸の回転トルクを測定できるトルク検出器は、電動機、もしくは電動機と接続された減速機と、負荷となる部材との中間に配備されて、軸継ぎ手などを介して接続されて使用されるのが通常である。しかしながら、モータ、減速機、トルク測定器を直列に配備すると、軸方向の長さが増大するばかりでなく、配線も複雑になるという課題があった。
近年、このような電動機、減速機、トルク検出器という要素の組み合わせは特にロボット等において重要なものとなりつつあり、予めそれぞれ個々に完成された筐体になっている要素を組み合わせ、軸継ぎ手を介して電動アクチュエータとすることでは、現実的に有用なものとは言えないという難点があった。
特許3512160号公報 特開2013−215081号公報 実用新案登録第3181765号公報
特許文献1によれば、上記課題に対して、波動歯車減速機とトルク検出器を合体させたものが提示されている。この波動歯車減速機の可撓性の外歯歯車を備えた円筒状の胴部と繋がった部分、すなわちフレックススプラインにおけるダイヤフラム部に設けたボス部材に歪みゲージを貼り付けて、この部分の変形からトルクを測定するようにしている。通常この種の波動歯車減速機は、フレックススプラインが出力軸の構成をなすが、ここではフレックススプラインを固定として、フレックススプラインと噛み合う歯車を有して外周にあるサーキュラスプラインが回転する構造となっている。従って、この歪みゲージによる測定箇所は実際に減速されて回転する部材ではなく、実際に回転する外周の剛性の高いサーキュラスプラインの内歯との歯面を介して伝わって来るものを測定しており、可撓性あるフレックススプライン胴部を経由することで、測定の精度は低くなってしまう。またフレックススプラインにおけるダイヤフラム部の形状のバリエーションにより、最適な歪みゲージの貼る位置、向きなどは違うためその都度条件出しが必要となる難点がある。
特許文献2によれば、電動機、減速機、トルク検出器を一体の構造にして、軸方向の全長を抑えていて、実際に回転する減速機出力の部分に歪みゲージによるトルク測定部を設けている。しかしながら、歪みゲージからの配線は中空の駆動軸内を通すことでしか実現できず、中空軸のモータのみでの適用となるため、汎用性に乏しい。また、歪みゲージからの配線は中空の駆動軸内を通すため、減速機からの出力軸が同じ方向に何度も回転した際、配線材はねじれてしまい、断線を引き起こすため何らかの対策が必要になる。
さらに、歪みゲージはホイートストンブリッジ回路を形成して、歪みを測定するため、この回路基板までの配線長が長いのはノイズの点で不利である。特許文献2では電動機と一体型であるためノイズの発生は大きく、この対策のために配線材や電気回路に多大な負担が生じ、コストアップになる。
また負荷側の形状がフランジ型にて負荷装置に接続される構成となっているため、負荷装置側とネジによって締結が行われる際に、接触が面接触となるため、締結によるゆがみが生じ、歪みゲージを設けた起歪部がこれにより影響を受けてしまい正確な計測が困難であった。
特許文献3によれば、電動機、減速機、トルク検出器を一体の構造にして、実際に回転する減速機出力後の部分に歪みゲージを貼り、回転軸へ非接触で給電を行い、回転軸側に設けたホイートストンブリッジ回路および変調回路にてトルク計測信号も非接触にてデジタル送信している。この方法であれば、トルクの測定精度、配線の課題がクリアされている。
しかしながら、実際ロボットなどに組み込んだ場合には、出力軸に対してラジアル荷重が印加される場合がある。すなわち重量物を持ち上げつつ回転させることは頻繁に行われ、トルクを測る起歪体を兼ねた回転軸はこのラジアル荷重の影響を受けて正確なトルクの測定が困難となっていた。
また、出力軸に繋がる負荷が別の支持体などに回転可能に支持された回転体である場合は、その回転軸と出力軸との軸心合わせを行う必要があり、負荷側にその機能を持たせておくか、カップリングなど軸継ぎ手を中間に介在させる等を行うことになり、軸方向の長さの増大を招いていた。
本発明は上記のような点に鑑みなされたもので、簡単な構成で高精度なトルク検出を行うことができるトルク検出器を提供するものである。
本発明に係るトルク検出器は
回転自在に支持され、歪を感知する起歪部を有し、起歪部に歪みゲージを設けてなる回
転軸と、
回転軸の軸方向において歪みゲージを挟むように、それぞれ切り欠き部が設けられた、
第1の可撓部と第2の可撓部を有し、
第1の可撓部および第2の可撓部の切り欠き部は、それぞれ回転軸の軸方向にn列(n
は2以上の整数)あって、前記各n列はm回の回転対称形状(mは2以上の整数)もしく
は非回転対称形状(非回転対称形の場合はm=1とする)からなり、回転軸の軸心を中心
として回転方向に(360/(n×m))度の位相差にて列を成して設けられ、第2の可
撓部の切り欠き部は、第1の可撓部の切り欠き部とそれぞれ180度の位相差の順列で
1の可撓部と同数の列をなして設けられるように構成されている。
第1の可撓部の切り欠き部と、第1の可撓部の切り欠き部と180度の位相差を有する第2の可撓部の切り欠き部が、回転軸の軸方向距離においてそれぞれ略等距離であることが好ましい。
また、回転軸の入力側には波動歯車減速機が連結されていることが好ましい。
この構成により、トルクを測る起歪体を兼ねた回転軸に対して負荷側の軸に加わるラジアル荷重の影響を低減するとともに、負荷側との軸継手を不要としていながら、正確なトルクの測定を可能とすることができる。
本発明の実施形態のトルク検出器を示す外観図 本発明の第1の実施形態のトルク検出器の断面図 本発明の第1の実施形態のトルク検出器の回転軸部分に係る側面図 本発明の第1の実施形態の回転軸の可撓部の側面図およびその断面図 本発明の第1の実施形態の回転軸の可撓部および起歪部の側面図 本発明の第1の実施形態において回転軸にラジアル荷重がかかった際の可撓部および起歪部の模式側面図 本発明の第2の実施形態の回転軸の可撓部の側面図およびその断面図 本発明の第2の実施形態の回転軸の可撓部および起歪部の側面図 本発明の第2の実施形態において回転軸にラジアル荷重がかかった際の可撓部および起歪部の模式側面図 本発明の第3の実施形態の回転軸の可撓部の側面図およびその断面図 本発明の第3の実施形態の回転軸の可撓部および起歪部の側面図 本発明の第3の実施形態において回転軸にラジアル荷重がかかった際の可撓部および起歪部の模式側面図
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態によるトルク検出器について説明する。
図1は本発明の第1の実施形態によるトルク検出器を示す外観図である。図1では一部の外装筐体等の部材を省略して、トルク検出器の内部構造を示している。
図2は本発明の第1の実施形態のトルク検出器の断面図であり、図1同様に一部の外装筐体等の部材を省略して、図1で示したKK断面にてトルク検出器の内部構造を示している。
図3は本発明の第1の実施形態のトルク検出器の回転軸部分に係る側面図であり、図1および図2よりさらに幾つかの部材を省略して示している。
以下図1、図2、図3を参照して、本発明のトルク検出器について説明する。
回転軸2は、回転自在に支持され、電動機などからの動力を伝達するとともに、回転トルクを検出する起歪部17も備えている。起歪部17は、回転軸2の軸方向の中央部でその直径が小さく設けられており、回転軸2の軸方向には強度を有して変形せず、ねじれ方向には撓むため、ここに歪みゲージ3を貼付し(図3参照)、この起歪部17に生じるねじれを感知して、回転トルクを検知するものである。この起歪部17の形状は円柱形に限らず、測定する回転トルク量によって最適なものが選択される。
回転軸2の負荷側においては不図示の負荷と接続され、負荷と一緒に回転しつつ回転トルクを検出することになる。一方回転軸2の駆動側においては図1および図2に示す減速機や不図示の電動機と接続されて回転動力が伝達されて来る。
ベアリング4は例えば円筒形のコロによる線接触にて荷重を受けるクロスローラベアリングであり、その外輪は筐体15に固定されており、回転軸2を回転自在に支持するように設けられている。
ベアリング押え5は、ベアリング4の内輪を回転軸2に押さえつけて固定するリング状の部材である。
ベアリング6は、外輪が不図示の筐体に固定されており、回転軸2を回転自在に支持するように設けられている。
ベアリング押え7は、ベアリング6の内輪を回転軸2に押さえつけて固定するリング状の部材である。
1次側コア11および固定側基板13、2次側コア9および2次側コイル10および回転側基板14は、回転トランス構造を成している。回転軸2には回転軸2と共に回転する回転側基板14があり、回転側基板14には歪みゲージ3を含んで構成するホイートストンブリッジ回路が搭載されているため、非接触にて電力を供給している。
以下、電源および電気信号の流れについて説明する。
固定側基板13には、外部の直流電源装置より電源が供給され、これを交流変換して回転軸2側へ電力を供給するスイッチング回路が設けられている。
1次側コア11は、両端に突部を設けた断面コの字型の形状をしたフェライトであり、1次側コアホルダ12を介して固定側基板13に取り付けられている。1次側コア11の両突部間には銅線を巻回してなる1次側コイルが設けられている。この1次側コイルには固定側基板13のスイッチング回路から電力が供給される。
一方、回転軸2には、1次側コア11および1次側コイルと所定間隔をおいて対向するように、トランスの2次側が構成されている。回転軸2と同軸で円筒状に設けられた2次側コアベース8上に、フェライトでできた2次側コア9が設けられ、この2次側コア9の外周には銅線を巻回してなる2次側コイル10が設けられている。
従って、外部の直流電源装置から固定側基板13へ電源が供給され、固定側基板13上のスイッチング回路にて交流に変換された電流を1次側コイルに通電すると、交流磁界が発生し。この交流磁界が回転軸2側の2次側コア9に透過することで、2次側コイル10に電流が誘起される。誘起された電流は、回転側基板14内の整流化回路および安定化回路を経て、ホイートストンブリッジ回路を成す歪みゲージ3に供給される。
実際のトルクの検出は、回転軸2にトルクが加わると、回転軸2の起歪部17がトルクの大きさに応じて歪み、この歪みの大きさが歪みゲージ3の抵抗値の変化の大きさとして検出される。検出は回転側基板14内に設けられた検出回路により行われ、この検出アナログ信号はA/D変換でデジタル化および変調される。
このデジタル化した信号は、回転側基板14に設けられた赤外線通信を行うLEDにより送信され、固定側基板13上に設けられた受光素子でこれを受信して、トルク値に対応したデジタル信号を得ることができる。固定側基板13には復調回路が設けられており、検出したトルク値に対応する電圧信号を出力できるようになっている。そして、この出力された電圧信号は、公知の手段にて表示器等に表示される。
なお回転側基板14は、ベアリング押え5を介して回転軸2に固定されているとともに、リング状の形状をしていて、回転時のバランスを保つように電子部品の配置位置が基板上で考慮されている。
一方、回転軸2に対して駆動側には、波動歯車減速機が接続されている。波動歯車減速機は、薄肉カップの形状をして開口部外周にギア歯がもうけられたフレックススプライン20と、このフレックススプライン20の外周ギア歯に対応して内周面にギア歯を持つサーキュラスプライン21と、フレックススプライン20の開口した内周部に位置して不図示のモータ等の回転駆動源に設けられた回転出力軸と結合したウエーブジェネレータ22から構成されている。
ウエーブジェネレータ22は楕円状カムの外周に薄肉のボール・ベアリングを組み合わせた部品であり、ベアリングの内輪はカムに固定され、外輪はボールを介して弾性変形する。フレックススプライン20は薄肉カップ状の金属弾性体であり、このフレックスプライン20の薄肉カップの底をダイヤフラムと呼んで通常出力軸として機能する。サーキュラスプライン21は剛体リング状の部品で、フレックススプライン20より歯数が2枚多い内歯構造となっている。
フレックススプライン20はウエーブジェネレータ22により楕円状に撓み、楕円の長軸の箇所でサーキュラスプライン21と歯が噛み合い、短軸の箇所では歯は噛み合わない状態になる。サーキュラスプライン21を固定し、ウエーブジェネレータを時計方向へ回すと、フレックススプライン20は弾性変形し、サーキュラスプライン21との歯の噛み合い位置が順次移動する。ウエーブジェネレータ22が1回転すると、歯数差2枚分だけフレックススプライン20は反時計方向へ移動する。
従って、波動歯車減速機のフレックスプライン20のダイヤフラムが出力部となって、この波動歯車減速機の減速比だけ減速することになる。
一方、回転軸2の歪みゲージ3を挟みこむように位置して、第1の可撓部18aと第2の可撓部18bが対を成して設けられており、第1の可撓部18aは切り欠き部101aおよび切り欠き部102a、第2の可撓部18bは切り欠き部101bおよび切り欠き部102bからなる。(図3参照)
図4は本発明の第1の実施形態の回転軸の可撓部の側面図およびその断面図
であり、第1の可撓部18aの切り欠き部101aおよび切り欠き部102aの詳細を示している。
この側面図をAAおよびBBの断面で切断した図が、それぞれSectionAA、SectionBBとして示されている。
切り欠き部101aおよび切り欠き部102aは、回転軸2の半径方向において加工稜線を略直線で、加工形状を半月状にて切り欠いたもので、回転軸2の残り部分が斜線で示されている。第1の可撓部18aの切り欠き部101aと切り欠き部102aの2列で(n=2)、各2回の回転対称形の切り欠き部群から成っており(m=2)、{360度/(n×m)=360度/(2×2)=}90度の位相差をもって配置されている。従って、切り欠き部102aは切り欠き部101aを90度回転させたものであると言える。本実施例では例えば軸方向で0.3mm〜0.5mmの幅の切り欠きを設けており、放電ワイヤもしくは円盤状の刃物による切削加工等で加工される。
図5は本発明の第1の実施形態の回転軸の可撓部および起歪部の側面図であり、
回転軸方向に起歪部17を挟むように第1の可撓部18aと第2の可撓部18bが対を成して設けられており、第1の可撓部18aの切り欠き部101aおよび切り欠き部102a、第2の可撓部18bの切り欠き部101bおよび切り欠き部102bの配置を示している。
すなわち第1の可撓部18aの切り欠き部101aと第2の可撓部18bの切り欠き部101b、および第1の可撓部18aの切り欠き部102aと第2の可撓部18bの切り欠き部102bは、同順で並んで設けられている。また、第1の可撓部18aの切り欠き部101aと第2の可撓部18bの切り欠き部101bの軸方向の距離x1と、第1の可撓部18aの切り欠き部102aと第2の可撓部18bの切り欠き部102bの軸方向の距離x2はほぼ同一で設けられている。これらについての効果等の詳細は後述する。
図7は本発明の第2の実施形態の回転軸の可撓部の側面図およびその断面図
を示しており、第1の可撓部18aの切り欠き部111a、切り欠き部112a、切り欠き部113a、切り欠き部114aの詳細を示している。
この側面図をCC、DD、EE、FFの断面で切断した図が、それぞれSectionCC、SectionDD、SectionEE、SectionFFとして示されている。
第1の可撓部18aの切り欠き部111a、切り欠き部112a、切り欠き部113a、切り欠き部114aは、回転軸2の半径方向において加工稜線を略直線で半月状にて切り欠いたもので、軸の残り部分が斜線で示されている。ここでの切り欠き部は4列(n=4)あって、各列には回転対称とはなっていない切り欠き部があり従ってm=1として、{360度/(n×m)=360度/(4×1)=}90度の位相差で等分配置されている。従って、切り欠き部112aは切り欠き部111aを90度回転させたものであり、切り欠き部113aおよび切り欠き部114aも同様であり、それぞれ回転軸2の軸において回転軸の軸心を中心として90度ずつ回転させたものになっている。本実施例では第1の実施例同様に軸方向で0.3mm〜0.5mmの幅の切り欠きを設けており、放電ワイヤもしくは円盤状の刃物による切削加工等で加工される。
図8は本発明の第2の実施形態の回転軸の可撓部および起歪部の側面図であり、
回転軸方向に起歪部17を挟むように第1の可撓部18aと第2の可撓部18bが対を成して設けられており、第1の可撓部18aおよび第2の可撓部18bの各切り欠き部の配置状態を示している。
第1の可撓部18aは図8において左側から、切り欠き部111a、切り欠き部112a、切り欠き部113a、切り欠き部114aの順で並んでいる。一方第2の可撓部18bは同図において左側から、切り欠き部111b、切り欠き部112b、切り欠き部113b、切り欠き部114bの順で並んでいる。
ここで、切り欠き部111aと切り欠き部113b、切り欠き部112aと切り欠き部114b、切り欠き部113aと切り欠き部111b、切り欠き部114aと切り欠き部112bはそれぞれ同じ位相の切り欠きである。
切り欠き部111aと切り欠き部111bは180度の位相差をもって軸方向の距離y1にて設けられ、切り欠き部112aと切り欠き部112b も180度の位相差をもって軸方向の距離y2、切り欠き部113aと切り欠き部113bも180度の位相差をもって軸方向の距離y3、切り欠き部114aと切り欠き部114bも 180度の位相差をもって軸方向の距離y4にてそれぞれ設けられている。
さらに距離y1と距離y2と距離y3と距離y4は、ほぼ同一距離となっている。すなわち、180度の位相差をもって一定の間隔を有した切り欠きが、回転方向で90度の位相差をもってほぼ等距離で配備されている。
次いで図6と図9を用いて、回転軸2にラジアル荷重Gが印加された際の、本発明の効果について説明する。
図6と図9は共に、ラジアル荷重Gが印加された際の回転軸2の起歪部17と第1の可撓部18aおよび第2の可撓部18bの変形を誇張して描いたものである。
図9で説明すると、第1の可撓部18aの切り欠き部111aは回転軸2の半径方向にて隙間が広くなる方向であるが、切り欠き部113aは逆に回転軸2の半径方向にて隙間が狭くなる方向に変形する。実際には回転軸2が回転するため、切り欠き部112a、切り欠き部113a、切り欠き部114aの順で、回転方向が逆ならば切り欠き部114a、切り欠き部113a、切り欠き部112aの順で連続的に同様に順次変形する。
そして、第1の可撓部18aおよび第2の可撓部18bではそれぞれの切り欠き部の位相が180度ずれたものが、それぞれ等距離で設けられており、例えば切り欠き部111aと切り欠き部111bは対を成して同時に回転軸2の半径方向にて隙間が広くなる方向に変形するようになっている。
従って、ラジアル荷重Gが回転軸2へ印加された場合でも、この第1の可撓部18aの切り欠き部111a〜114a、第2の可撓部18bの切り欠き部111b〜114bの変形により、ベアリング4およびベアリング6と相まって、回転軸2の起歪部17、すなわち歪みゲージ3が貼ってあり微小な歪を感知して回転トルクの計測を行う部分に生ずる過大な歪を吸収することで、起歪部17への影響を低減することが出来る。また、距離y1と距離y2と距離y3と距離y4は、ほぼ同一距離となっていて、180度の位相差をもって一定の間隔を有した一対の切り欠きが90度の位相差をもってほぼ等距離で配備されているため、回転軸2が曲げモーメントを受けた場合において、回転角度による曲げモーメントを略均一にすることができる。(図9参照)
さらに回転軸2と回転軸2の負荷側に接続される負荷装置および減速機側のフレックススプライン20との回転中心に若干のずれがあったとしても、この第1の可撓部18aの切り欠き部111a〜114a、第2の可撓部18bの切り欠き部111b〜114bの変形により、軸中心ズレを吸収することが出来る。
これにより特に、回転軸2の負荷側と負荷装置の間に軸継ぎ手などを設ける必要がなく、軸方向の全長を短くすることができ、特にロボットなどにおいて有用である。
ここで、第1の実施例の図4における切り欠き部101aは、第1の実施例の図7の切り欠き部111aと切り欠き部113aの和の形状であり、例えば軸方向の長さの制限があって短い範囲で切り欠き部を設ける必要がある場合に好適である。図4における切り欠き部101aは、図7の切り欠き部111aと切り欠き部113aの双方を含んだ形となっているため、見かけ上同じ形状になっているが、基本は位相が180度ずれたものを設けており、第2の実施例の応用的なものと言える。
さらに、図10は本発明の第3の実施形態の回転軸の可撓部の側面図およびその断面図であり、第1の可撓部18aの切り欠き部121aおよび切り欠き部122aの詳細を示している。
この側面図をHHおよびJJの断面で切断した図が、それぞれSectionHH、SectionJJとして示されている。
切り欠き部121aおよび切り欠き部122aは、回転軸2の半径方向において加工稜線を略直線で、回転軸2の軸心を中心として3回の回転対称形にてそれぞれ設けられ、回転軸2の残り部分が三角形となって斜線で示されている。切り欠き部121a、切り欠き部122aの2列(n=2)で構成され、3回の回転対称の切り欠き部群があって(m=3)、すなわち{360度/(n×m)=360度/(2×3)=}60度の位相差をもって配置されている。切り欠き部122aは切り欠き部121aを60度回転させたものであると同時に、3回の回転対称形であるから180度の位相差も含むことになる。本実施例も例えば軸方向で0.3mm〜0.5mmの幅の切り欠きを設けており、放電ワイヤもしくは円盤状の刃物による切削加工等で加工される。
図11は本発明の第3の実施形態の回転軸の可撓部および起歪部の側面図であり、回転軸方向に起歪部17を挟むように第1の可撓部18aと第2の可撓部18bが対を成して設けられており、第1の可撓部18aおよび第2の可撓部18bの各切り欠き部の配置状態を示している。第1の可撓部18aの切り欠き部121aと第2の可撓部18bの切り欠き部122b、第1の可撓部18aの切り欠き部122aと第2の可撓部18bの切り欠き部121bは同位相である。
すなわち、第1の可撓部18aの切り欠き部121aと第2の可撓部18bの切り欠き部121bは、位相差が180度にて軸方向距離z1で設けられ、第1の可撓部18aの切り欠き部122aと第2の可撓部18bの切り欠き部122bも、位相差が180度にて軸方向距離z2で設けられている。そして距離z1と距離z2は等しく設けられている。
図12は図6や図9同様に、ラジアル荷重Gが印加された際の回転軸2の起歪部17と第1の可撓部18aおよび第2の可撓部18bの変形を誇張して描いたものである。第1の実施形態および第2の実施形態同様に、ラジアル荷重Gが印加された際の第1の可撓部18aおよび第2の可撓部18bの切り欠き部群の変形により、起歪部17への影響を低減することができる。
このように本発明によれば、第1の可撓部18aおよび第2の可撓部18bに設けられる切り欠き部群の形状および配置は、回転軸2の直径寸法や軸方向の長さおよび所望するトルク検出範囲等によって適宜選択が可能であるため、設計自由度が高く有用である。
さらに、回転軸2と連結された負荷装置からこのトルク検出器の検出範囲を超えたトルクが急激に印加された場合、第1の可撓部18aの切り欠き部群、もしくは第2の可撓部18bの切り欠き部群により残留した回転軸断面部によってこのトルクを吸収して、波動歯車減速機を保護することができる。もし波動歯車減速機に過大なトルクが急激に印加されると、歯車部の歯飛びによる損傷、フレックススプライン20の薄肉カップの塑性変形など高価な部品の損傷が起こる。
これと比較して、回転軸2の損傷だけであれば、歪みゲージ3のみがこの回転軸2に接着配置されているだけであるので、回転側基板14、2次側コアホルダ8等の部品を外して、回転軸2のみの交換で再組み立てが出来るため、メンテナンス性にも優れている。
本発明の実施例では、第2の可撓部18aないし第2の可撓部18bを有する回転軸2は起歪部17と一体構造であるが、これを着脱可能な分離型にして設けることも可能である。着脱可能な分離型であればさらに、負荷装置からこのトルク検出器の検出範囲を超えたトルクが急激に印加された場合のメンテナンス性は向上する。
これに加えて、図1、図2、図3に示すように回転軸2の負荷側の形状がフランジ型となって負荷装置に接続される構成となっている場合、負荷装置側とネジによって締結が行われるのが一般的であるが、接触部が面接触となるため、締結によって回転軸2にゆがみが生じてしまう。よってこの第1の可撓部18aないし第2の可撓部18bの切り欠き部群により、締結によって生じる回転軸2の起歪部17への影響を排除している。
また本発明の実施例では、減速機には波動歯車減速機を用いて説明したが、これはバックラッシュが基本的に無いためであり、これを満たす減速機であることが好ましい。
本発明の活用例として、電動機、減速機およびトルク検出部を一体化したアクチュエータへの適用が可能である。
1 トルク検出器
2 回転軸
3 歪みゲージ
4 ベアリング
5 ベアリング押え
6 ベアリング
7 ベアリング押え
8 2次側コアベース
9 2次側コア
10 2次側コイル
11 1次側コア
12 1次側コアホルダ
13 1次側基板
14 2次側基板
15 筐体
17 起歪部
18a 第1の可撓部
18b 第2の可撓部
20 フレックススプライン
21 サーキュラスプライン
22 ウエーブジェネレータ
101a、102a、101b、102b、111a、112a、113a、114a、111b、112b、113b、114b、121a、122a、121b、122b 切り欠き部






















Claims (3)

  1. 回転自在に支持され、歪を感知する起歪部を有し、前記起歪部に歪みゲージを設けてな
    る回転軸と、
    前記回転軸の軸方向において前記歪みゲージを挟むように、それぞれ切り欠き部が設け
    られた、第1の可撓部と第2の可撓部を有し、
    前記第1の可撓部および前記第2の可撓部の前記切り欠き部は、それぞれ前記回転軸の
    軸方向にn列(nは2以上の整数)あって、前記各n列はm回の回転対称形状(mは2以上の整数)もしくは非回転対称形状(非回転対称形の場合はm=1とする)からなり、前記回転軸の軸心を中心として回転方向に(360/(n×m))度の位相差にて列を成して設けられ、
    前記第2の可撓部の前記切り欠き部は、前記第1の可撓部の前記切り欠き部とそれぞれ180度の位相差の順列で前記第1の可撓部と同数の列をなして設けられることを特徴とするトルク検出器。
  2. 前記第1の可撓部の前記切り欠き部と、前記第1の可撓部の前記切り欠き部と180度の位相差を有する前記第2の可撓部の前記切り欠き部が、回転軸の軸方向距離においてそれぞれ略等距離であることを特徴とする請求項1に記載のトルク検出器。
  3. 前記回転軸の駆動入力側には波動歯車減速機が連結されていることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載のトルク検出器。






JP2014127940A 2014-06-23 2014-06-23 トルク検出器 Active JP6162080B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014127940A JP6162080B2 (ja) 2014-06-23 2014-06-23 トルク検出器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014127940A JP6162080B2 (ja) 2014-06-23 2014-06-23 トルク検出器

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016008827A JP2016008827A (ja) 2016-01-18
JP2016008827A5 JP2016008827A5 (ja) 2016-10-20
JP6162080B2 true JP6162080B2 (ja) 2017-07-12

Family

ID=55226487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014127940A Active JP6162080B2 (ja) 2014-06-23 2014-06-23 トルク検出器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6162080B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020122694A (ja) * 2019-01-30 2020-08-13 ユニパルス株式会社 トルク変換器

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6853534B2 (ja) * 2017-05-25 2021-03-31 東京ロボティクス株式会社 トルクセンサ
CN110579299B (zh) * 2019-10-27 2020-12-11 江西中船航海仪器有限公司 一种高精度大量程的力矩测量装置
WO2023026488A1 (ja) * 2021-08-27 2023-03-02 株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ 波動歯車装置およびアクチュエータ

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5184482U (ja) * 1974-12-26 1976-07-07
JPH1047365A (ja) * 1996-08-08 1998-02-17 Hitoshi Nakamura 可撓軸継手
JP2006194810A (ja) * 2005-01-17 2006-07-27 Yaskawa Electric Corp 磁歪式力センサ
US9293962B2 (en) * 2012-03-30 2016-03-22 Korea Institute Of Machinery & Materials Hollow driving module

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020122694A (ja) * 2019-01-30 2020-08-13 ユニパルス株式会社 トルク変換器
JP7169586B2 (ja) 2019-01-30 2022-11-11 ユニパルス株式会社 トルク変換器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016008827A (ja) 2016-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3418704B1 (en) Torque sensor and force-controllable actuator
JP6162080B2 (ja) トルク検出器
JP5606662B2 (ja) トルクセンサ及びトルクセンサ付モータ
JP6334317B2 (ja) 減速機一体型トルク検出器
JP7114804B2 (ja) ストレイン・ウェーブ・ギア及びそれのための弾性伝達要素、ロボットアーム並びにひずみゲージの配置方法
US11874191B2 (en) Strain wave gear and transmission element for same, robotic arm and method for measuring a torque
JP4518467B2 (ja) 波動歯車装置のトルク検出装置
JP2007040774A (ja) トルク計
JP2010169586A (ja) トルク量変換器
JP6146816B2 (ja) トルク検出器
JP5710036B2 (ja) トルクセンサ
JP5988397B2 (ja) トルク検出器
JP2013142702A (ja) トルク検出用のセンサシステム
JP2013231646A (ja) 計測機器
JP6348044B2 (ja) トルク検出器付き波動歯車減速機
JP3175976U (ja) トルクセンサ
JPH11230838A (ja) トルクメータ
JP7339618B2 (ja) トルク変換器
JP3995692B2 (ja) トルクと回転速度の一体型検出装置
JP2007108013A (ja) ハーモニックドライブ(登録商標)減速機
JP7169586B2 (ja) トルク変換器
JP7380981B2 (ja) トルク検出センサおよび動力伝達装置
JP2014059277A (ja) トルク検出装置及びパワーステアリング装置
JP7392943B2 (ja) トルク検出付きモータ
JPH1019554A (ja) 撓み噛み合い式歯車装置の回転角検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20150925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160831

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170531

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170613

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6162080

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250