JPH1047365A - 可撓軸継手 - Google Patents

可撓軸継手

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JPH1047365A
JPH1047365A JP8209986A JP20998696A JPH1047365A JP H1047365 A JPH1047365 A JP H1047365A JP 8209986 A JP8209986 A JP 8209986A JP 20998696 A JP20998696 A JP 20998696A JP H1047365 A JPH1047365 A JP H1047365A
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shaft
center line
transmitting
thickness part
transmission
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JP8209986A
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Hitoshi Nakamura
仁 中村
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 偏芯、偏角、伸縮の吸収のみならず、回転方
向のガタ付きや回転ムラの少ない高い伝達回転精度が得
られ、しかも高負荷トルクの伝達が可能な、部品点数の
少ないコンパクトで安価な可撓軸継手の提供を課題とす
る。 【解決手段】 ばね鋼製の継手主体1 の両端部に、クラ
ンプ用ロックボルト5 を装着した軸連結手段6 を設け、
該連結手段6相互の間に、軸相互間の狂い補正部7 を形
成し、その狂い補正部7 は、継手主体1 の径方向であっ
て軸中心線c を横切り、d1/2+d2/2+α(αは0≦
α<d1/4−d2/4の程度)の深さh として、中空肉厚
部分に伝達用肉部8 を残存するように、幅b で溝底9 を
断面略U字形に形成した等間隔の八本の変形用割溝10
を、前記伝達用肉部8 が軸中心線c に沿い且つ90度づつ
異なった位置に形成され、各伝達用肉部8 を結ぶ線が螺
旋形を描くように形成した構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、軸相互の連結に
より回転動力を伝達する場合の連結部に使用される軸継
手の内、軸心の狂い(偏心、偏角、伸縮)を吸収すると
ころの可撓軸継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、軸継手を用いて二軸を同一軸線
上で連結して動力伝達をする場合、両軸心を完全に一致
させることが加工上困難であること、また直結される動
力源主軸と稼働装置側従動軸とを設置する場合の軸心の
完全一致が困難であることを考慮して、結合部にゴムや
皮などの弾性体を撓み材として用いた弾性軸継手や、コ
イルバネ、板バネ、ダイヤフラム、ベロ−ズ等を撓み材
として用いた金属バネ軸継手である可撓軸継手が使用さ
れており、これら中でも、精度、耐久性の面から、比較
的トルク伝達力の小さい小径軸にはコイルバネを用いた
ものが、また一般中型軸には板バネを用いた金属バネ軸
継手が最も多く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、コイルバネを
用いた金属バネ軸継手は、中間部分がフレキシブルとな
ることから、軸の偏芯や偏角に対するフレキシブル性に
おいて優れることから理想的である反面、構造上、回転
方向にトルク負荷が掛った場合の捩じれが大きく作用す
る結果、駆動開始、停止時等の伝達に加減作動(時間的
ズレ)が生じるだけでなく、トルク負荷に応じて回転方
向にムラが生じ、特に大きなトルク負荷が掛る場合に
は、前記時間的ズレや回転ムラが顕著でしかも耐久性が
悪くなり、高負荷トルク伝達には適さない点に課題があ
った。このため、コイルバネの多条式又は多重式の金属
バネ軸継手が提案され商品化されているが、基本的には
両端固定で中間部分がフレキシブルとなることから、前
記課題の根本的解決には至らず、コスト高となるもので
あった。
【0004】また、板バネを用いた金属バネ軸継手も、
軸の偏芯や偏角に対するフレキシブル性において優れ、
構造上では回転方向にダイレクトに伝達するが、板バネ
固定のためのボルト締結部が制限されるため、そのボル
ト自体の回転伝達トルクに制限があり、コイルバネ式に
比して大径となることから、比較的トルク伝達力の小さ
い小径軸には採用し難いものである。
【0005】本発明は、近年のサ−ボNC化に伴い、偏
芯、偏角、伸縮の吸収のみならず、回転方向のガタ付き
や回転ムラの少ない、高い伝達回転精度が益々要求され
る現状に鑑み、コイルバネを用いた場合に得られる優れ
たフレキシブル性を確保するとともに、高い伝達回転精
度が得られ、高負荷トルクの伝達が可能な、部品点数の
少ないコンパクトでしかもコイルバネを用いた金属製バ
ネ継手よりも高負荷トルク伝達に適した安価な可撓軸継
手の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る可撓軸継手
は、両端に軸固定手段を具備する金属又は非金属材料か
らなる断面円形の継手主体(1) の前記軸固定手段間に、
継手主体(1) の径方向であって軸中心線(c) を横切る深
さとして伝達用肉部(8) を残存するように形成した等間
隔の四本以上の変形用割溝(10)を、前記伝達用肉部(8)
が軸中心線(c)に沿い且つ該軸中心線(c) 方向から見て
変形用割溝(10)の本数に応じた90度以下の等角度間隔位
置となるように形成した構成を要旨とするものであり、
割れ防止を目的として、変形用割溝を形成する場合にそ
の溝底となる部分にドリル等により孔を加工穿設し、変
形用割溝形成時に溝底が断面略U字形とすることが好ま
しいが、限定されるものではない。
【0007】
【発明の実施の形態】及び
【実施例】
(実施例)本発明の実施例に係る可撓軸継手を図におい
て説明すると、図1は正面図、図2は右側面図、図3は
図1の中心軸線に沿って形成した変形用割溝部分を図面
上左から順に示した、A−A線、B−B線、C−C線、
D−D線の各断面図、図4は偏心(e) 時の変形状態正面
図、図5は偏角(β)時の変形状態正面図、図6は伸縮
(k) 時の変形状態正面図である。
【0008】図1乃至図3に示すように、外径(d1)、内
径(d2)の中空で長さ(L) としたばね鋼製の継手主体(1)
の両端部に、連結軸に対応する軸穴部(2) 、(3) にクラ
ンプ用スリット(4) を形成しこれを狭める方向にクラン
プ用ロックボルト(5) を装着したクランプ構成の軸連結
手段(6) を設け、該連結手段(6) 相互の間に、軸相互間
の狂い補正部(7) が形成されている。
【0009】前記狂い補正部(7) は、継手主体(1) の径
方向であって軸中心線(c) を横切り、d1/2+d2/2+
α(αは0≦α<d1/4−d2/4の程度)の深さ(h) と
して、中空肉厚部分に伝達用肉部(8) を残存するよう
に、幅(b) で溝底(9) を断面略U字形に形成した等間隔
の八本の変形用割溝(10)を、図3にその半数の変形用割
溝部を横方向順に示した断面図の通り、前記伝達用肉部
(8) が軸中心線(c) に沿い且つ90度の等角度づつ異なっ
た位置に形成され、全体として各伝達用肉部(8)を結ぶ
線が螺旋形を描くように形成された構成となっている。
【0010】なお上記実施例においては、変形用割溝(1
0)は八本で90度の間隔で形成したが、角度を、60度、45
度 、30度のいずれかの間隔としても良く、変形用割溝(1
0)の数は、最低四本から十二本程度で多い方が円滑なフ
レキシブル性が得られることから好ましい。またいずれ
の曲げ方向にもフレキシブルであることとするが、目安
として、偏角2度位、偏芯は接続する回転軸径の3%
位、伸縮は長手方向全長の5%位に対応できる。
【0011】また実施例においては、伝達用肉部(8) が
軸中心線(c) に沿い且つ90度の等角度づつ異なった位置
に形成し、全体として各伝達用肉部(8) を結ぶ線が螺旋
形を描くように形成した場合について説明したが、螺旋
形に限定されるものではなく、伝達用肉部(8) を軸中心
線(c) 方向から見て変形用割溝(10)の本数に応じた90度
以下の等角度間隔位置に形成しても、後記する発明の効
果が得られる。
【0012】さらに、両端部にクランプ構成の軸連結手
段(6) を設けた継手主体(1) を中空のばね鋼部材を使用
した場合について説明したが、中実部材を用いても良
く、またその両端部のクランプ構成は、フランジ構成、
キー構成等の一般的な軸連結手段を設けても良く、材料
としては、各種の金属材料、硬質プラスチック材料等、
伝達するトルクと回転数に応じて十分な疲労強度と引張
強さをもつ素材を選択するものとする。
【0013】さらにまた、継手主体(1) の長さ(L)、直径
(d1)は、接続しようとする回転軸に合わせて決定し、特
にフレキシブル性が要求される場合は変形用割溝(10)の
数を多く、または伝達用肉部(8) の面積を狭くし、耐久
性が要求される場合は伝達用肉部(8) の面積を広くす
る。
【0014】
【発明の効果】以上説明した本発明に係る可撓軸継手に
よれば、両端に軸固定手段を具備する金属又は非金属材
料からなる断面円形の継手主体の前記軸固定手段間に、
継手主体の径方向であって軸中心線を横切る深さとして
伝達用肉部を残存するように形成した等間隔の四本以上
の変形用割溝を、前記伝達用肉部が軸中心線に沿い且つ
軸中心線方向から見て変形用割溝の本数に応じた90度以
下の等角度間隔位置に形成して、該伝達用肉部で軸線方
向に対して一体としたから、回転方向に対する捩じれが
なく、また軸心の狂いに応じて変形用割溝の幅が広がっ
たり、狭くなったりして、摩擦や滑りを生じることな
く、一回転毎の、偏角、偏芯、伸縮の変位を吸収するフ
レキシブル性が確保され、さらに回転方向に対してはコ
イルバネのように求心反力がないこと及び捩じれが無い
ことから、回転ムラ及びバックラッシュが無くなり、し
かもコイルバネを用いた金属製バネ継手よりも精度を高
く製作することができることから、高い伝達回転精度が
得られ高負荷トルク伝達に最適の可撓軸継手が提供でき
るようになる。
【0015】また、中空又は中実の継手主体に単純な機
械加工を施すことにより製作することができる構成であ
るから、部品点数が少なくコンパクトとなり、しかも特
殊な加工を必要としないので、製作、組立コストが安
く、しかも耐久性に優れた可撓軸継手を安価に提供でき
る。
【0016】さらに変形用割溝の溝底を、断面略U字形
とした場合には、軸心の狂いに応じて変形用割溝の幅が
広がったり、狭くなったりすることにより生じる、フレ
キシブルな狂い補正部分の割れ防止が達成され、連結部
分の強度と耐久性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る可撓軸継手の正面図であ
る。
【図2】本発明の実施例に係る可撓軸継手の右側面図で
ある。
【図3】図1の中心軸線に沿って形成した変形用割溝部
分を図面上左から順に示した、A−A線、B−B線、C
−C線、D−D線の各断面図である。
【図4】本発明の実施例に係る可撓軸継手の偏心時の変
形状態正面図である。
【図5】 本発明の実施例に係る可撓軸継手の偏角時の
変形状態正面図である。
【図6】 本発明の実施例に係る可撓軸継手の伸縮時の
変形状態正面図である。
【符号の説明】
(1) 継手主体 (2) 、(3) 軸穴部 (4) クランプ用スリット (5) クランプ用ロックボルト (6) 軸連結手段 (7) 狂い補正部 (8) 伝達用肉部 (9) 溝底 (10) 変形用割溝 (b) 幅 (c) 軸中心線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端に軸固定手段を具備する金属又は非
    金属材料からなる断面円形の継手主体(1) の前記軸固定
    手段間に、継手主体(1) の径方向であって軸中心線(c)
    を横切る深さとして伝達用肉部(8) を残存するように形
    成した等間隔の四本以上の変形用割溝(10)を、前記伝達
    用肉部(8) が軸中心線(c) に沿い且つ該軸中心線(c) 方
    向から見て変形用割溝(10)の本数に応じた90度以下の等
    角度間隔位置となるように形成したことを特徴とする可
    撓軸継手。
JP8209986A 1996-08-08 1996-08-08 可撓軸継手 Pending JPH1047365A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7303480B2 (en) 2004-03-25 2007-12-04 Miki Pulley Co., Ltd. Flexible shaft coupling
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