JP2006194810A - 磁歪式力センサ - Google Patents

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Iwao Sasaki
巌 佐々木
Mitsuaki Ikeda
満昭 池田
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Abstract

【課題】センサの消費電力が少なく、感度が高く、かつノイズに強い高精度の測定が可能な磁歪式力センサを得る。
【解決手段】 本発明の磁歪式力センサは、炭素を0.15%以上含み、加えられた力やトルクに対応して透磁率が変化する鉄合金製の起歪体11と、この起歪体の透磁率の変化を検出するために加える磁界印加手段と、透磁率の変化を検出する検出手段とからなり、磁界印加手段により起歪体に磁界が作用する表面部分の炭素濃度が0.05〜0.12%に低減された脱炭部12を有するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁性体の逆磁歪効果を利用した力センサに関するもので、特に、ロボット、工作機械などに使用するモータのトルクを回転軸や減速機から非接触で検出するトルクセンサやワイヤの張力や機械の圧縮力を検出する力センサに関する。
回転駆動系を有するロボットやマニピュレータおよび工作機械の制御に、小型で高信頼性のトルクセンサが要求されている。このようなトルクセンサには種々の方式があるが、非接触で小型化に有利な方式としては磁歪式トルクセンサがある。さらにこの方式にも種々の例があり、鉄合金製の起歪体を使用する場合や起歪体の表面に透磁率の変化の大きい磁性体を接着する場合がある。いずれにしてもこれらは、磁性体に力が印加されると磁性体の透磁率が変わるという逆磁歪効果を利用してトルク検出を行なう方式である。磁性体からなる起歪体の透磁率の変化は起歪体の近傍に一定ギャップを保って配置されたコイルまたはコイルを巻いた磁気ヘッドのインピーダンス変化として検出する。
起歪体としてはモータの回転軸や回転軸に連結した減速機が対象となる。磁性体回転軸の材質にマルエージング鋼が使用されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、減速機については鉄合金製減速機に磁性箔を接着してその磁性箔の透磁率の変化を検出しているものがある(例えば、特許文献2参照)。
張力センサにおいては非磁性のステンレスシャフトにスパッタ法で磁性膜を形成した方式が見られる。
特開昭63−252487号公報(第13−15頁、第1図) 特開平7−311102号公報(第4−5頁、図4)
ところが、マルエージング鋼を回転軸に加工しトルクを印加するとその磁気特性(透磁率)が変わり、トルクに対する出力はほぼ比例関係になるが、この材料の透磁率の変化は非常に小さいため、出力も小さく消費電力も大きい。出力向上対策として、アンプで大幅に増幅しなければならないうえ実際のモータ用回転軸に応用する場合、トルクを検出する部分だけ回転軸の径を小さくし、感度を上げる必要があった。その結果、その部分の機械的強度が低下し、ロボットや工作機などの実機モータへの組込みは不可能であった。
一方、波動歯車装置(減速機)に磁性箔を接着して使用する方式ではトルクの繰り返し印加により、また、過負荷のトルクが印加された場合に接着部が剥離するという信頼性の課題を生じた。非磁性シャフトに磁性膜を形成した張力センサにおいても同様に接着部の信頼性が課題となる。
本発明は、炭素を0.15%以上含む高強度鉄合金製の起歪体の表面近傍の炭素含有量を低減することで磁界が印加される部分の透磁率の変化を大きくすることにより、センサの消費電力が少なく、感度が高く、かつノイズに強い高精度の測定が可能な磁歪式力センサを提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したものである。
請求項1に記載の発明は、炭素を0.15%以上含み、加えられた力やトルクに対応して透磁率が変化する鉄合金製の起歪体と、この起歪体の透磁率の変化を検出するために加える磁界印加手段と、透磁率の変化を検出する検出手段とからなる磁歪式力センサにおいて、 前記起歪体の少なくとも磁界が作用する部分は、表面部の炭素濃度が0.05〜0.12%に低減された脱炭部を有するものである。
請求項2に記載の発明は、前記表面部は、その最表面が炭素含有量0.15%以上の層を有する2層構造としたものである。
請求項3に記載の発明は、鉄合金製の起歪体を機械構造用炭素鋼もしくは合金鋼としたものである。
請求項4に記載の発明は、鉄合金製の起歪体をモータ出力軸あるいは減速機軸としたものである。
請求項1に記載の発明によると、磁界を作用させる部分の起歪体表面の炭素濃度を0.05〜0.12%に低減したので、磁気特性の向上に伴い消費電力が少なく、感度、精度とも高く、かつノイズに強い磁歪式力センサを実現することができる。
請求項2に記載の発明によると、最表面を復炭処理して炭素含有量0.15%以上とし、表面近傍内部を炭素含有量0.05〜0.12%にしたので、機械特性の確保による強度面の信頼度を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によると、鉄合金製の起歪体を機械構造用炭素鋼もしくは合金鋼としたので、より強い力領域での力検出が可能となる。
請求項4に記載の発明によると、モータ出力軸や減速機軸に磁歪式トルクセンサを適用でき、ロボットや工作機などの実機モータへの組込みを可能とすることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する.
本発明の実施例1は、トルクセンサとして二つのタイプに適用した例である。図1はAタイプの磁歪式トルクセンサを示す構成図で、11は回転軸、12は脱炭部、13は検出部のコイルである。
回転軸11は機械構造用炭素鋼S45C、ニッケルクロムモリブデン鋼SNCM625、ニッケルクロム鋼SNC836を用いている。脱炭部12は、機械加工により凹部122と凸部121を形成した後、一般に知られた脱炭処理方法を使用して作製した。脱炭処理は、SCM445を空気とRXガスとを混合しカーボンポテンシャルを低くして脱炭反応領域にした後、850℃で30分加熱した。脱炭深さは0.01mmである。他の材料も0.05〜0.01mmの範囲とした。
Bタイプの磁歪式トルクセンサを図2に示す。図2は、脱炭部22をシェブロンパターンとしたもので、21は回転軸、22は脱炭部、23は検出部のコイルである。脱炭部22は、市販の脱炭防止剤を使用してシェブロンパターン部だけを脱炭処理し、差動式構造をとっているものである。1つのパターンは幅1mm、長さ30mmである。
このようにして作製したトルクセンサのトルク出力特性を測定した。コイル13,14に流す電流の周波数を20kHz、印加最大トルクを50N・mとした。回転軸11,21への磁界の侵入深さはいずれも0.01mm以下である。
従来例と比較した結果を表1に示す。
Figure 2006194810
表1から分かるように、脱炭後の炭素含有量が0.05〜0.12%の範囲で感度が高くて精度が良くなっていることが分る。この組成範囲での消費電力はいずれも少なく、従来例より優れていた。
この磁気特性は向上する理由は、透磁率は小さくなり歪に対する透磁率の変化が大きくなるためである。低消費電力で高感度高精度を有する磁歪式力センサとして使用するためには炭素含有量は0.12%以下が望ましい。一方、炭素含有量を低下させると強度の低下を引き起こす。従って、高強度が必要とされる鉄合金では0.15%以上の炭素を含む合金が使用される。ところで機械構造材における破壊の大半は最表面で発生するので最表面の炭素濃度だけで考えると最低でも0.05%以上が望ましい。
本発明の実施例2は、張力センサに適用した例である。図3は張力センサを示す構成で、張力センサ3は、軸31、脱炭部32、復炭部33、検出部のコイル34からなる。
軸31はクロムモリブデン鋼SCM445からなり、その表面を0.01mmの深さまで脱炭した後、復炭を0.005mm行った。脱炭部32の拡大断面を図4に示す。復炭部34の炭素含有量は平均で0.45%、脱炭部32は0.05%である。脱炭や復炭法は通常取られている方法で行った。空気とRXガスの割合を変えてカーボンポテンシャルを調整すれば脱炭も復炭も行える。脱炭処理の深さは0.1mm以下が強度上のぞましい。
コイル34に流す電流の周波数を10kHzとして最大2000kgfの張力をかけて出力特性を調べた。マルエージング鋼を使用した場合と比較して感度で2倍、精度は3倍向上した。また、消費電力は半減した。
本発明の実施例3は、波動歯車装置に適用した例である。図5は本発明を適用した波動歯車装置を示す側断面図、図6はその正面図である。図において、波動歯車装置4は、環状で剛性のある内歯歯車41と、この内側に配置されたカップ型の可とう性の外歯歯車42と、この内側にはめ込まれた楕円形の波動発生器43とからなる。外歯歯車42は、円筒状の胴部421とこの胴部の一端に連続している外歯が形成された円筒状歯部422と、胴部の他端を封鎖している環状のダイヤフラム423と、このダイヤフラム423の中心に一体形成されているボス424を備えている。426は検出部のコイルである。
外歯歯車42は波動発生器43によって楕円形に撓められて、その楕円形状の長軸方向の両端部分にある外歯が内歯歯車41の内周面に形成した内歯にかみあっている。波動発生器がモータ回転軸に連結されて回転すると両歯車のかみ合い位置が円周方向に移動する。内歯と外歯の歯数は2N(Nは正の整数)だけ差があるのでこの歯数差に応じた相対回転が両歯車の間に発生する。一般的には内歯歯車41の側が固定されるので外歯歯車42の側から両歯車の歯数差に応じて大幅に減速された回転が出力される。
ダイヤフラム423は、ニッケルクロムモリブデン鋼SNCM447から構成されており、その形状を図7に示す。図において、425は脱炭部である。脱炭部425の炭素含有量は0.06%である。脱炭部425の近傍に励磁・検出用コイル426を配置して周波数30kHzの電流を流した状態で、定格30N・mのトルクを繰返し印加してトルクセンサ特性の変化を調べた。従来例である磁性箔を接着した方式に比べて2倍以上の繰返し回数でも特性の劣化は見られなかった。従来例が特性の低下を起こしたのは接着剤の剥離が原因であった。
以上説明したように、本発明では炭素を0.15%以上含む鉄合金製の起歪体の表面及び表面部近傍の炭素濃度を脱炭処理により0.05〜0.12%に低減することで機械的強度を低下させることなく磁気特性を向上させる事ができるので、高感度で高精度の低消費電力磁歪式力センサを構成できる。また、接着剤等を使用しないので信頼性も高くなる。
なお、本発明実施では復炭処理により最表面の強度を高めたが、窒化処理でも良い事は明らかである。また、本発明の処理後に焼入れ焼きもどし処理をすることでさらに強度に対する信頼度が向上する。
機械鋼の表面の炭素含有量を制御することによって磁気特性を向上することができるので、非破壊検査が必要な構造物にも適用し、より精度の高い非破壊検査をすることができる。
本発明の実施例1を示す磁歪式トルクセンサ(Aタイプ)の構成図である。 本発明の実施例1を示す磁歪式トルクセンサ(Bタイプ)の構成図である。 本発明の実施例2を示す磁歪式張力センサの構成図である。 図3の表面部を示す拡大断面図である。 本発明の実施例3を示す波動歯車装置の側断面図である。 図4の正面図である。 図4のダイヤフラム部の脱炭部形状を示す正面図である。
符号の説明
1 磁歪式トルクセンサ(Aタイプ)
11 回転軸
12 脱炭部
121 凹部
122 凸部
13 コイル
2 磁歪式トルクセンサ(Bタイプ)
21 回転軸
22 脱炭部(シェブロンパターン部)
23 コイル
3 張力センサ
31 軸
32 脱炭部
33 復炭部
34 コイル
4 波動歯車装置
41 内歯歯車
42 外歯歯車
421 胴部
422 円筒状歯部
423 ダイヤフラム
424 ボス
425 脱炭部
426 コイル
43 波動発生器

Claims (4)

  1. 炭素を0.15%以上含み、加えられた力やトルクに対応して透磁率が変化する鉄合金製の起歪体と、この起歪体の透磁率の変化を検出するために加える磁界印加手段と、透磁率の変化を検出する検出手段とからなる磁歪式力センサにおいて、
    前記起歪体の少なくとも磁界が作用する部分は、表面部の炭素濃度が0.05〜0.12%に低減された脱炭部を有することを特徴とする磁歪式力センサ。
  2. 前記表面部は、その最表面が炭素含有量0.15%以上の層を有する2層構造であることを特徴とする請求項1記載の磁歪式力センサ。
  3. 前記起歪体が機械構造用炭素鋼もしくは合金鋼であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁歪式力センサ。
  4. 前記起歪体がモータ出力軸あるいは減速機軸であることを特徴とする請求項1記載の磁歪式力センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016008827A (ja) * 2014-06-23 2016-01-18 株式会社ロボテック トルク検出器

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