JP6853534B2 - トルクセンサ - Google Patents

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この発明は、例えば、磁気式ロータリエンコーダを利用したトルクセンサに関する。
近年、ロボット分野においては、人間との共存を見据えた安全性或いは高機能化の要請などから、外力に応じて柔軟な制御を行う力制御が注目されている。
この力制御における外力検出の一手法として、ロボットの関節部等に設けられて駆動される回転体にロータリエンコーダを取り付けて当該回転体に負荷される軸回りのトルク(ねじりトルク)を検出する手法がある(例えば、特許文献1)。同手法においては、ロータリエンコーダの出力から外力により回転体に生じる微小な歪み量が検出され、その後の所定の演算によりねじりトルクが算出される。
特開2017−080841号公報
しかしながら、ロボット関節等に用いられる回転体には実際には様々な外力が生じていること等から、同手法を用いて、特に力制御を行う上で重要となるねじりトルクを算出しようと試みても精確な値が得られず、結局、適切な力制御を行うことができない場合があった。
本発明は、上述の技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、磁気式ロータリエンコーダを利用して回転体に負荷されるねじりトルクを高精度に算出することが可能なトルクセンサ或いは当該トルクセンサを用いたロボットを提供することにある。
上述の技術的課題は、以下の構成を有するトルクセンサ、ロボット、トルク算出方法、トルク算出プログラムにより解決することができる。
すなわち、本発明に係るトルクセンサは、所定の磁気パターンが形成され、かつ、所定の回転体に固定されたコードホイールと、前記コードホイールとその回転中心を同一にして前記回転体へと固定され、かつ、前記磁気パターンを読み取る複数の磁気読取素子を備えた素子担持体と、から成るトルクセンサであって、各前記磁気読取素子は、前記素子担持体上において、隣り合う前記磁気読取素子との間で為す中心角が互いに等しくなるよう配置される、ものである。
このような構成によれば、回転体にそのねじり方向以外への変形、例えば、回転体の曲げ方向又は半径方向の変形が生じて、コードホイールと素子担持体との各相対的位置関係が変化した場合であっても、均等に配置された磁気読取素子の値に基づいて、ねじり方向以外の回転体の変形の影響を減殺したねじりトルクを得ることが可能となる。すなわち、回転体に負荷されるねじりトルクを高精度に検出可能なトルクセンサを提供することができる。
前記複数の磁気読取素子は、3つの磁気読取素子であってもよい。
このような構成によれば、最小限の構成であらゆる方向の変化を検出することができるので、最小限のコストで回転体に負荷されるねじりトルクを高精度に検出可能なトルクセンサを提供することができる。
また、前記トルクセンサにおいて、前記磁気パターンは、前記コードホイールの回転軸と垂直な面上に形成され、前記素子担持体は、各前記磁気読取素子が所定の隙間を介して前記磁気パターンと対向するように各前記磁気読取素子を担持する、ものであってもよい。
このような構成によれば、特に、回転体に曲げ方向の外力が負荷されて回転体全体が変形した場合であっても、当該外力の影響を減殺することが可能なトルクセンサを提供することができる。また、半径方向においてコンパクトな構造を有するトルクセンサを提供することができる。
さらに、前記トルクセンサにおいて、前記磁気パターンは、前記コードホイールの外周側面上に形成され、前記素子担持体は、各前記磁気読取素子が所定の隙間を介して前記コードホイールの前記外周側面上の前記磁気パターンと対向するように各前記磁気読取素子を担持してもよい。
このような構成によれば、特に、回転体に半径方向の外力が負荷されて半径方向にずれるような変形が生じた場合であっても、当該影響を減殺することが可能なトルクセンサを提供することができる。また、軸方向においてコンパクトな構造を有するトルクセンサを提供することができる。
なお、前記トルクセンサにおいて、前記磁気読取素子は、ホール素子であってもよい。
また、前記所定の回転体は、クロスローラベアリングにより支持されていてもよい。
このような構成によれば、回転体の支持に曲げ荷重等に強いクロスローラベアリングを使用してもなお生じる微小な回転体の変形を均等配置された複数の磁気読取素子により検出し、その影響を減殺することができる。
本発明は、上記トルクセンサを備えたロボットとしても観念することができる。すなわち、本発明に係るロボットは、上記トルクセンサと、各前記磁気読取素子からそれぞれ所定のセンサ値を読み出す制御部と、を備えたロボットであって、前記制御部は、各前記センサ値に基づいて、所定の演算により、前記回転体に働くねじりトルクを算出する、よう構成されている。
このような構成によれば、均等配置された磁気読取素子から取得した値に基づいて、高精度なねじりトルクを算出し、それにより、その後の高精度な力制御などを行うことができるロボットを提供することができる。なお、このロボットには、ロボットアーム等の種々のロボットが含まれることは勿論である。
また、前記ロボットにおいて、前記所定の演算は、少なくとも、各前記センサ値の加算平均処理を含む、ものであってもよい。
このような構成によれば、複数の磁気読取素子からのセンサ値を加算平均するという簡便な演算により、ねじり方向以外の回転体の変形の影響を減殺したねじりトルクを得ることが可能となる。そのため、小さい演算処理負荷で高精度にねじりトルクを算出することができる。
本発明は、上記トルクセンサを用いたトルク算出方法としても観念することもできる。すなわち、トルク算出方法は、各前記磁気読取素子からそれぞれ所定のセンサ値を取得するステップと、各前記センサ値に基づいて、所定の演算により、前記回転体に働くねじりトルクを算出するステップと、を備えていてもよい。
このような構成によれば、均等配置された磁気読取素子から取得したセンサ値に基づいて、高精度なねじりトルクを算出することができるねじりトルク算出方法を提供することができる。
本発明は、トルク算出プログラムとして観念することもできる。すなわち、プログラムは、コンピュータを、上記トルクセンサの制御装置として機能させるためのプログラムであって、各前記磁気読取素子からそれぞれ所定のセンサ値を取得するステップと、各前記センサ値に基づいて、所定の演算により、前記回転体に働くねじりトルクを算出するステップと、を備えている。
このような構成によれば、均等配置された磁気読取素子から取得した値に基づいて、高精度なねじりトルクを算出することができるねじりトルク算出プログラムを提供することができる。
本発明によれば、回転体にそのねじり方向以外への変形、例えば、回転体の曲げ方向又は半径方向の変形が生じて、コードホイールと素子担持体との各相対的位置関係が変化した場合であっても、均等に配置された磁気読取素子の値に基づいて、ねじり方向以外の回転体の変形の影響を減殺したねじりトルクを得ることが可能となる。すなわち、回転体に負荷されるねじりトルクを高精度に検出可能なトルクセンサを提供することができる。
図1は、本発明に係るロータリエンコーダの説明図である。 図2は、絶対角度の検出原理に関する説明図(その1)である。 図3は、絶対角度の検出原理に関する説明図(その2)である。 図4は、検出誤差の発生原理についての説明図である。 図5は、検出誤差の相殺原理についての説明図である。 図6は、回転伝達部材についての外観斜視図である。 図7は、回転伝達部材の分解斜視図である。 図8は、回転伝達部材の断面図である。 図9は、出力フランジの断面図である。 図10は、トルク算出に関するフローチャートである。 図11は、ロータリエンコーダの変形例である。
以下、本発明の好適な実施の形態について添付の図を参照しつつ説明する。
<1.第1の実施形態(トルクセンサ)>
<1.1 ロータリエンコーダの構成>
図1〜図3を参照しつつ、本実施形態に係るトルクセンサとして機能するアブソリュート型の(アキシャル型)磁気式ロータリエンコーダ1の構成について説明する。
図1は、ロータリエンコーダ1の説明図であり、図1(a)は、磁気式ロータリエンコーダ1の内部構成の概念図を示している。同図から明らかな通り、磁気式ロータリエンコーダ1は、後述する所定の磁気パターンが形成された環状のコードホイール4と、コードホイール4と対向し(アキシャル型)、当該磁気パターンを読み取る3つの磁気検出子3a〜3cを備えた環状の基板2とから構成される。
3つの磁気検出子3a〜3cは、基板2上のコードホイール4との対向面において、隣り合う磁気検出子3a〜3cとの間で中心角が120°を為すように所定の円周上に配置されている。このコードホイール4と基板2とを回転中心を同一として所定の軸体或いは回転体へとそれぞれ固定することで、磁気検出子3a〜3cを介して当該軸体或いは回転体のねじれ角が検出される。
なお、磁気検出子3a〜3cは、本実施形態においては、磁気センサとして機能するホール素子である。また、基板2上には、磁気検出子3a〜3cの他にアンプ、コンパレータ、補正回路又はシリアル回路などの周辺回路が設けられていてもよい。
図1(b)は、コードホイール4の磁気パターン形成面に対向する磁気検出子3a〜3cの配置について示す概念図である。同図から明らかな通り、コードホイール4に形成される磁気パターンは、内周側に形成される内周側パターン4aと外周側に形成される外周側パターン4bとから構成され、内周側パターン4aは、N極とS極の対が31区画(すなわち62極)、外周側パターン4bは、N極とS極の対が32区画(すなわち、64極)となるように磁化されている。また、当該磁気パターンを読み取るため、磁気読取素子3a〜3cが、隣り合う磁気読取素子3a〜3cとの為す中心角が120°となり、かつ、磁気パターンに対向するように所定の隙間を介して平行に配置されている。このように磁気検出子3a〜3cを120°の位置に配置することで、備え付けられる軸体或いは回転体の変形を全方位的に検出することができる。
次に、磁気式ロータリエンコーダ1を用いて絶対角度が検出される原理について説明する。まず、図2を参照しつつ、磁極対のどの位置に磁気検出素子3a〜3cが位置しているかを検出する原理について説明する。図2は絶対角度の検出原理に関する説明図(その1)である。図2(a)は、磁極対により生じる磁場、特にx軸上の各位置における縦磁場(同図の垂直方向の磁場の強さ)と横磁場(同図の水平方向の磁場の強さ)を概念的に示した図であり、図2(b)は、磁気読取素子3a〜3cにより磁場を計測して測定位置を特定する原理について示す図である。両図から明らか通り、縦磁場又は横磁場の一方のみの磁場を観測した場合、同一の磁場を観測することが可能な位置はそれぞれ2つ存在し(図中の矢印参照)、1つに特定することができない。しかしながら、縦磁場と横磁場の両方を観測すれば、両者の磁場から1つの位置を特定することができる。従って、縦磁場と横磁場とを観測することにより、N極とS極の対のいずれの位置に検出素子が存在するかを特定することができる。
次に、図3を参照しつつ、磁気パターン上において磁気読取素子3a〜3cの絶対位置を特定する原理について説明する。図3は、絶対角度の検出原理に関する説明図(その2)である。同図から明らかな通り、磁気読取素子3は内周用読取素子と外周用読取素子とから構成され、それらは各々内周側パターン4aと外周側パターン4bに対向するように配置されている。上述の通り、内周側パターン4aには、N極とS極の対が31区画(すなわち62極)、外周側パターン4bには、N極とS極の対が32区画(すなわち、64極)設けられているため、内周側パターン4aと外周側パターン4bとの間では各区画において生じる磁場の強さには微妙なずれ(同図において、例えば、φ1〜φ6で示されるずれ)が生じる。このずれは各区間に固有であるので、この固有のずれを観測することで磁気読取素子3のコードホイール4上における絶対位置を検出することができる。
<1.2 検出誤差の相殺原理>
図4〜図5を参照しつつ、本実施形態に係る3つの磁気読取素子3を備えた磁気式ロータリエンコーダ1により、検出誤差が相殺される原理について説明する。
まず、図4を参照しつつ、単一の磁気読取素子3において検出誤差が発生する原理について説明する。図4(a)から明らかな通り、初期状態において、磁気読取素子3が備えられた基板2とコードホイール4とは互いに平行に距離Dで対向して所定の軸体又は回転体へと固定されている。次に、基板2及びコードホイール4が備え付けられる軸体又は回転体に曲げ荷重等の外力が加わり、軸体又は回転体が変形すると 図4(b)に示される通り、基板2とコードホイールとは平行ではなくなる。このとき、磁気読取素子3の内周側読取素子と内周側パターン4aとの間の距離はDからD2に大きくなり、外周側読取素子と外周側パターン4bとの間の距離はDからD1へと小さくなるよう変化する。この各磁気読取素子3とコードホイール4との間の距離の変化により、検出される磁力に検出誤差が生じ、この磁力の検出誤差が原因となってねじれ角(ひいてはねじりトルク)の検出誤差が生じる。
しかしながら、本実施形態においては、基板2上に、磁気読取素子3が3つ備えられているので、後述の通り、この検出誤差を減殺することができる。以下、その原理について説明する。
図5を参照しつつ、ねじれ角の検出誤差の相殺原理について説明する。図5は、コードホイール4の磁気パターン形成面に対向する磁気読取素子3a〜3cの配置について示す概念図である。同図において、基板2及びコードホイール4が備え付けられる(図示しない)軸体又は回転体に曲げ荷重等の外力が加わると、軸体又は回転体の図中右側部分は圧縮方向に、又図中左側部分については伸長方向に変形する。このとき、図の左側に配置される磁気読取素子3a及び3bは、内周側パターン4aとの間の距離においてはDからd2又はd4へと小さくなることとなり、一方、外周側パターン4bとの距離においてはDからd1又はd3へと大きくなることとなる。これに対して、図の右側に配置される磁気読取素子3cにおいては、内周側パターン4aとの間の距離においてはDからd5へと大きくなり、一方、外周側パターン4bとの距離においてはDからd6へと小さくなる。これらの距離の変動は、上述の原理から、個別の磁気読取素子3a〜3cにおいては誤差をもたらすものの、全体としては近接方向又は離間方向のいずれの誤差ももたらすことから、各磁気読取素子3a〜3cから取得されるねじれ値の加算平均を行うことによれば、結局、曲げ荷重等の外力により生じた変形分をキャンセル又は減殺することができる。
すなわち、本実施形態に係るトルクセンサ(磁気式ロータリエンコーダ1)によれば、それが備え付けられる軸体又は回転体に曲げ荷重等の外力が負荷される場合であっても、精確なねじりトルクの算出を行うことができる。
<2.第2の実施形態(回転伝達部材への適用例)>
次に、第1の実施形態にて述べた磁気式ロータリエンコーダ1をロボットアームの関節部において回転伝達を担う回転伝達部材10へと組み込んだ場合の例について説明する。
<2.1 回転伝達部材の構成>
まず、図6〜図9を参照しつつ、回転伝達部材10の構成について説明する。
図6は、回転伝達部材10の外観斜視図である。回転伝達部材10の底部中央からは、後述するように入力軸21が挿入・固定され、入力軸21の回転が出力フランジ15へと伝達されることにより出力フランジ15が回転することとなる。
図7及び図8を参照しつつ、回転伝達部材10の内部構成について説明する。図7は、回転伝達部材10の分解斜視図である。また、図8は、回転伝達部材の断面図である。それらの図から明らかな通り、入力軸21は、その先端において出力フランジ15の中央部と図示しないボルトを介して接続される。また、入力軸21は、ラジアルベアリング20を介して、第1の入力側フランジ19と第2の入力フランジ16側により支持されている。また出力フランジ15は、第1の入力側フランジ19及び第2の入力側フランジ16の外周上に固定されたクロスローラベアリング17を介して、出力側フランジ18と共に支持されている。なお、クロスローラベアリング17は、一般に、ボールベアリング等に比して曲げ荷重などに強いことが知られているものの、そのように知られるクロスローラベアリング17を使用しても尚、後述するように、出力フランジ15に対して所定の荷重が負荷されるとコードホイール14と磁気読取素子13との間の相対的位置関係について微小なずれが生じるものである。
また、図7及び図8から明らかな通り、出力フランジ15は、小径の内周側環状壁部15cと周縁上に設けられた外周側環状壁部15dとを有している。内周側環状壁部15cの上端の外周には、断面L字型の環状のコードホイール14が固定されている。また、外周側環状壁部15dの内周面には、後述のようにリブ15aが設けられ、このリブ15a上に、3つの磁気読取素子13a〜13cが120°間隔で配置された環状の基板12がボルト等を用いて固定されている。このとき、コードホイール14と3つの磁気読取素子13a〜13cとは出力フランジ15が無負荷の状態において互いに平行に対向するよう配置されている。また、コードホイール14上には、第1の実施形態と同様の磁気パターンが形成されている。
図9は、出力フランジ15の断面図である。図9(a)は出力フランジ15aの正面図であり、図9(b)は出力フランジ15のA−A断面図である。出力フランジ15の外周側環状壁部15dの内周面には、中央に基板固定孔が設けられたリブ15aが90°間隔で4カ所に設けられている。基板12は、このリブ15aの基板固定孔と基板12上の固定孔を介してボルトにより外周側環状壁部15dへと固定される。また、出力フランジ15の外周側環状壁部15dと内周側環状壁部15cとの間は変形部材15bにより接続されている。
なお、本実施形態においては、出力フランジ15は、アルミ系合金であるA7075から構成されものの、例えば、他のアルミ系合金、又は炭素鋼等を使用することも出来る。
上述の通り、コードホイール14は、内周側環状壁部15cの外周に固定されており、一方、3つの読取素子13a〜13cを備えた基板12は、変形部材15bを介して外周側環状壁部15dの内周側のリブ15aに固定されている。そのため、出力フランジをねじるような荷重がかかると、主に、変形部材15bが変形し、磁気読取素子13a〜13cにおいてはねじれ角が観測されることとなる。また、このねじれ角を利用すれば、軸に働くねじりトルクも算出可能であるので、力制御を行うことも可能となる。
<2.2 制御部の動作>
図10を参照しつつ、上述の構成を有する回転伝達部材10の出力フランジ15に生じるねじれ角及びねじりトルクを算出するための制御部の動作について説明する。なお、図8の矢印で示されるように、出力フランジ15の図中左側に対しては圧縮方向へ、又、図中右側に対しては引っ張り方向へ荷重がかかっている。また制御部は、前記3つの磁気読取素子13a〜13cと直接又は間接に接続されるものであり、その取付位置は基板12上に備えられても良いし、ロボットの内部、又は、ロボットの外部であってもよい。
図10において、処理が開始すると、まず、制御部は、3つの磁気読取素子13a〜13cにて磁気パターンを読み取ることにより検出された角度に相当するセンサ値を取得する(S10)。このとき、基板12(又は磁気読取素子13a〜13c)とコードホイール14とが完全に平行であれば各磁気読取素子13a〜13cから検出されるセンサ値により導出される姿勢は同一の姿勢を差し示す筈であるが、本実施形態においては上述の荷重が働いており、従って、基板12(又は磁気読取素子13a〜13c)とコードホイールとの間の相対的位置関係にばらつきが生じているので3つのセンサ値から導出される姿勢は一致しない。
次に、取得した3つの各角度値を加算平均する処理を行う(S11)。この加算平均処理により、上述のばらつきが相殺されたねじれ角を得ることができる。
このねじれ角が算出された後は、ねじりトルクを算出する(S12)。このねじりトルクをロボットの制御系へと適宜フィードバック等することで適切な力制御を行うことができる。なお、このねじりトルクは、予め計算され図示しないメモリ等に記憶された出力フランジ15の断面二次極モーメントI、剛性率G、又は出力フランジ15の各種形状情報(例えば、フランジ径)などを適宜読み出して、既知の種々の方法で演算を行うことにより算出される。なお、上記メモリ上にねじれ角とねじりトルクとの対応関係を記述するテーブルを予め保持しておき、ねじれ角に応じて対応するねじりトルクを適宜読み出す形態としてもよいことは勿論である。
以上の構成によれば、3つの磁気読取素子13a〜13cから取得された値を加算平均するという簡便な演算により、ねじり方向以外の回転体の変形の影響を減殺したねじりトルクを得ることが可能となる。そのため、小さい演算処理負荷で高精度にねじりトルクを算出することができる。
また、以上の構成によれば、回転体にそのねじり方向以外への変形、例えば、回転体の曲げ方向の変形が生じて、コードホイール14と基板12との各相対的位置関係が変化した場合であっても、均等に配置された3つの磁気読取素子13a〜13cの値に基づいて、ねじり方向以外の回転体の変形の影響を減殺したねじりトルクを得ることが可能となる。すなわち、回転体に負荷されるねじりトルクを高精度に検出可能なトルクセンサを提供することができる。また、半径方向においてコンパクトな構造を有するトルクセンサを提供することができる。
<3.変形例>
上述の実施形態においては、磁気パターンはコードホイール14の円形状の面上に形成され、基板12とコードホイール14の円形状の面同士を対向させて配置した。しかしながら、本発明はこのような実施形態に限定されない。従って、以下のような変形が可能である。なお、以下では、上述の実施形態と同様の事項については説明を省略する。
図11は、変形例に係る(ラジアル型)磁気式ロータリエンコーダ31の概念図である。同図から明らかな通り、本変形例に係る磁気式ロータリエンコーダ31においては、周側面に第1の磁気パターン34aと第2の磁気パターン34bが図において上下二段に帯状に形成されており、周側面から少し離間して、円周を三等分する位置(中心角120°)に磁気読取素子33a〜33cが対向して配置されている。なお、各磁気読取素子は図示しない基板32等によりその外周側(裏面側)を固定保持されている。第1の実施形態と同様に、第1の磁気パターン34aにはN極とS極の対が31区画(すなわち62極)、第2の磁気パターン34bには、N極とS極の対が32区画(すなわち、64極)設けられている。そのため、第1の磁気パターン34aと第1の磁気パターン34bとの間では各区画において生じる磁場の強さには微妙なずれが生じ、これを磁気読取素子33a〜33cが読み取ることにより絶対角度を検出することができる。
このような構成によれば、特に、回転体に半径方向の外力が負荷されて半径方向にずれるような変形が生じた場合であっても、当該影響を減殺することが可能なトルクセンサを提供することができる。また、軸方向においてコンパクトな構造を有するトルクセンサを提供することができる。
本発明に係るトルクセンサ又はロボットは、その構成を上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成を適宜変更することが可能である。
本発明に係るトルクセンサは、例えば、家庭用又は産業用ロボットに関する産業等において利用可能である。
1 (アキシャル型)磁気式ロータリエンコーダ
2 基板
3 磁気読取素子
4 コードホイール
10 回転伝達部材
11 (アキシャル型)磁気式ロータリエンコーダ
12 基板
13 磁気読取素子
14 コードホイール
15 出力フランジ
16 第2の入力側フランジ
17 クロスローラベアリング
18 出力側フランジ18
19 第1の入力側フランジ
20 ラジアルベアリング
21 入力軸
31 (ラジアル型)磁気式ロータリエンコーダ
33 磁気読取素子
34 磁気パターン

Claims (9)

  1. 所定の磁気パターンが形成され、かつ、所定の回転体に固定されたコードホイールと、
    前記コードホイールとその回転中心を同一にして前記回転体へと固定され、かつ、前記磁気パターンを読み取る複数の磁気読取素子を備えた素子担持体と、
    各前記磁気読取素子からセンサ値を読み出す制御部と、から成るトルクセンサであって、
    各前記磁気読取素子は、前記素子担持体上において、隣り合う前記磁気読取素子との間で為す中心角が互いに等しくなるよう配置され
    前記制御部は、各前記センサ値の加算平均処理を行うにより、前記回転体に働くねじりトルクを算出する、トルクセンサ。
  2. 前記複数の磁気読取素子は、3つの磁気読取素子である、請求項1に記載のトルクセンサ。
  3. 前記磁気パターンは、前記コードホイールの回転軸と垂直な面上に形成され、
    前記素子担持体は、各前記磁気読取素子が所定の隙間を介して前記磁気パターンと対向するように各前記磁気読取素子を担持する、請求項1に記載のトルクセンサ。
  4. 前記磁気パターンは、前記コードホイールの外周側面上に形成され、
    前記素子担持体は、各前記磁気読取素子が所定の隙間を介して前記コードホイールの前記外周側面上の前記磁気パターンと対向するように各前記磁気読取素子を担持する、請求項1に記載のトルクセンサ。
  5. 前記磁気読取素子は、ホール素子である、請求項1に記載のトルクセンサ。
  6. 前記所定の回転体は、クロスローラベアリングにより支持されている、請求項1に記載のトルクセンサ。
  7. 請求項1に記載のトルクセンサを備えたロボット。
  8. 所定の磁気パターンが形成され、かつ、所定の回転体に固定されたコードホイールと、
    前記コードホイールとその回転中心を同一にして前記回転体へと固定され、かつ、前記磁気パターンを読み取る複数の磁気読取素子を備えた素子担持体と、から成るトルクセンサであって、
    各前記磁気読取素子は、前記素子担持体上において、隣り合う前記磁気読取素子との間で為す中心角が互いに等しくなるよう配置される、トルクセンサを用いたトルク算出方法であって、
    各前記磁気読取素子からセンサ値を取得するステップと、
    各前記センサ値の加算平均処理を行うにより、前記回転体に働くねじりトルクを算出するステップと、を備えたトルク算出方法。
  9. コンピュータを、所定の磁気パターンが形成され、かつ、所定の回転体に固定されたコードホイールと、
    前記コードホイールとその回転中心を同一にして前記回転体へと固定され、かつ、前記磁気パターンを読み取る複数の磁気読取素子を備えた素子担持体と、から成るトルクセンサであって、
    各前記磁気読取素子は、前記素子担持体上において、隣り合う前記磁気読取素子との間で為す中心角が互いに等しくなるよう配置される、トルクセンサの制御装置として機能させるためのトルク算出プログラムであって、
    各前記磁気読取素子からセンサ値を取得するステップと、
    各前記センサ値の加算平均処理を行うにより、前記回転体に働くねじりトルクを算出するステップと、を備えたトルク算出プログラム。
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