JP6157697B2 - モータ駆動回路、およびそれを内蔵した駆動回路内蔵モータならびに駆動回路内蔵ポンプモータ、およびそれらを搭載した空気調和機、換気扇、ヒートポンプ給湯機、ならびに内蔵冷温水循環式空調機 - Google Patents

モータ駆動回路、およびそれを内蔵した駆動回路内蔵モータならびに駆動回路内蔵ポンプモータ、およびそれらを搭載した空気調和機、換気扇、ヒートポンプ給湯機、ならびに内蔵冷温水循環式空調機 Download PDF

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本発明は、モータ駆動回路、およびそれを内蔵した駆動回路内蔵モータならびに駆動回路内蔵ポンプモータ、およびそれらを搭載した空気調和機、換気扇、ヒートポンプ給湯機、ならびに内蔵冷温水循環式空調機に関する。
従来、MOSFETとその寄生ダイオードとが逆並列に接続された複数のスイッチング素子をブリッジ接続して構成されたインバータ回路を用いてモータを駆動する際、寄生ダイオードに逆方向電流が流れた際にMOSFETをオンにし、MOSFET側に逆方向電流を流す同期整流を行うことにより逆方向電流が流れた際の導通損失の低減を図るものがある(例えば、特許文献1)。
特開2009−183115号公報
しかしながら、運転時における特定の負荷条件下では、同期整流を行わない方が導通損失を小さくすることができる場合があり、常時同期整流を行う上記従来技術では、逆に導通損失が増加する場合がある、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、運転時における負荷の状態によらず、導通損失の低減を図ることが可能なモータ駆動回路、およびそれを内蔵した駆動回路内蔵モータならびに駆動回路内蔵ポンプモータ、およびそれらを搭載した空気調和機、換気扇、ヒートポンプ給湯機、ならびに内蔵冷温水循環式空調機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるモータ駆動回路は、ロータの位置を検出する位置検出センサと、MOSFETと該MOSFETに逆並列に接続された寄生ダイオードとからなる複数の上段側スイッチング素子および複数の下段側スイッチング素子がブリッジ接続されて構成され、ステータ巻線に駆動電流を供給するインバータ回路と、前記各上段側スイッチング素子を120度通電で矩形波駆動する上段側ドライバ回路と、前記各下段側スイッチング素子を120度通電で矩形波駆動する下段側ドライバ回路と、前記位置検出センサからの位置検出信号に基づいて、前記インバータ回路を駆動するためのゲート信号を生成するゲート信号生成部と、を備え、前記ゲート信号生成部は、前記ゲート信号を生成する際に、前記上段側スイッチング素子のオフ期間において、前記下段側スイッチング素子に流れる還流電流をI、前記寄生ダイオードの順方向電圧をVf、前記MOSFETのオン抵抗をRonとしたとき、I<Vf/Ronの関係を満たす条件下において、前記還流電流が流れるタイミングに同期して前記下段側スイッチング素子をオン制御する同期整流を行う。
本発明によれば、運転時における負荷の状態によらず、導通損失の低減を図ることが可能なモータ駆動回路、およびそれを内蔵した駆動回路内蔵モータならびに駆動回路内蔵ポンプモータ、およびそれらを搭載した空気調和機、換気扇、ヒートポンプ給湯機、ならびに内蔵冷温水循環式空調機を得ることができる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態にかかるモータ駆動回路、およびこのモータ駆動回路を搭載した駆動回路内蔵モータの一構成例を示す図である。 図2は、実施の形態にかかるモータ駆動回路におけるゲート信号生成部の一構成例を示す図である。 図3は、実施の形態にかかる駆動回路内蔵モータの構造例を示す図である。 図4は、実施の形態にかかるモータ駆動回路のプリント基板上における部品配置の一例を示す図である。 図5は、実施の形態にかかるモータ駆動回路を構成する各部品を実装するプリント基板の平面図である。 図6は、実施の形態にかかるモータ駆動回路において、一相のステータ巻線と各スイッチング素子との接続を示す図である。 図7は、実施の形態にかかるモータ駆動回路におけるスイッチングパターンの一例を示す図である。 図8は、実施の形態にかかる空気調和機の室内機および室外機の概観図である。 図9は、図8に示す室内機の縦断面図である。 図10は、実施の形態にかかる駆動回路内蔵ポンプモータの縦断面図である。
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態にかかるモータ駆動回路、およびそれを内蔵した駆動回路内蔵モータならびに駆動回路内蔵ポンプモータ、およびそれらを搭載した空気調和機、換気扇、ヒートポンプ給湯機、ならびに内蔵冷温水循環式空調機について説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、実施の形態にかかるモータ駆動回路、およびこのモータ駆動回路を搭載した駆動回路内蔵モータの一構成例を示す図である。図1に示すように、実施の形態にかかるモータ駆動回路3は、主たる構成要素として、位置検出センサ5と、ゲート信号生成部6と、モータ駆動部7とを備えている。このモータ駆動回路3の出力がモータ8のステータ巻線(図示せず)に接続されて実施の形態にかかる駆動回路内蔵モータ4が構成される。
位置検出センサ5は、例えば、ホール素子が樹脂により封止されたホールICで構成され、ロータ(図示せず)の磁極位置に応じたパルス状の位置検出信号を出力する。
モータ駆動部7は、上段側スイッチング素子12〜14および下段側スイッチング素子15〜17がブリッジ接続され構成されたインバータ回路18、上段側ドライバ回路9、および下段側ドライバ回路10を含み構成される。このモータ駆動部7の各構成要素の主要部は、例えば、専用のパワーICの単一パッケージ内に構成される。また、本実施の形態では、上段側スイッチング素子12〜14および下段側スイッチング素子15〜17は、MOSFETとこのMOSFETの寄生ダイオードとが逆並列に接続され形成されている。
インバータ回路18には、高圧直流電源1から100V〜400Vの高電圧が印加され、上段側ドライバ回路9、および下段側ドライバ回路10には、低圧直流電源2から3V〜20Vの低電圧が印加されている。
インバータ回路18を構成する各上段側スイッチング素子12,13,14および各下段側スイッチング素子15,16,17は、例えば、MOSFETで構成され、上段側スイッチング素子12と下段側スイッチング素子15の接続点、上段側スイッチング素子13と下段側スイッチング素子16の接続点、および上段側スイッチング素子14と下段側スイッチング素子17の接続点からモータ8の三相の各ステータ巻線(図示せず)に駆動電流を供給する。以下、各上段側スイッチング素子12,13,14および各下段側スイッチング素子15,16,17を特に区別する必要がない場合には、単に「各スイッチング素子12〜17」という。
上段側ドライバ回路9は、例えば、モータ駆動部7を構成するパワーIC内部の金属リードフレームに実装され、樹脂により封止されたHVIC(High Voltage IC)により構成され、ゲート信号生成部6から入力されるゲート信号をもとに、高電位側に接続される各上段側スイッチング素子12〜14を駆動する。
この上段側ドライバ回路9の高耐圧部には、PN接合分離構造もしくは誘電体分離構造を用いる。HVICの高耐圧部をPN接合分離構造とした場合は、誘電体分離構造とした場合に比べて、安価なHVICが得られる。また、HVICの高耐圧部を誘電体分離構造とした場合は、PN接合分離構造とした場合に比べて、例えばラッチアップを防止することができるといった信頼性の高いHVICが得られる。
下段側ドライバ回路10は、例えば、モータ駆動部7を構成するパワーIC内部に樹脂により封止されたLVIC(Low Voltage IC)により構成され、ゲート信号生成部6から入力されるゲート信号をもとに、低電位側に接続される各下段側スイッチング素子15〜17を駆動する。
ここで、上段側ドライバ回路9および下段側ドライバ回路10は、それぞれの信号遅延時間が同等となるように設計管理し、また、温度特性をそろえるために、インバータ回路18を構成する各スイッチング素子12〜14と共に、パワーICの単一パッケージ内に封止する。また、HVICの高電位側であるゲート出力の電源生成用のブートストラップダイオード11も、同様にパワーICの単一パッケージ内に封止する。なお、上段側ドライバ回路9および下段側ドライバ回路10の双方を誘電体分離構造とした場合には、単一の半導体素子上に形成することも可能である。
図2は、実施の形態にかかるモータ駆動回路におけるゲート信号生成部の一構成例を示す図である。
図2に示すように、ゲート信号生成部6は、ゲート信号生成回路60、発振回路61、発振周波数決定用コンデンサ62、および発振周波数決定用抵抗63を含み構成される。これらゲート信号生成回路60、発振回路61、および発振周波数決定用コンデンサ62を含むゲート信号生成部6の各構成要素の主要部は、例えば、専用ICやマイコン等の単一パッケージ内に構成される。このゲート信号生成部6には、低圧直流電源2から3V〜20Vの低電圧が印加されている。
ゲート信号生成回路60は、外部から入力される出力電圧指令および位置検出センサ5から入力される位置検出信号に基づいて、インバータ回路18を構成する各スイッチング素子12〜17用の各変調信号を生成し、これらの各変調信号と三角波信号とを比較して、各スイッチング素子12〜17用の各ゲート信号を生成して、モータ駆動部内蔵IC7内の上段側ドライバ回路9および下段側ドライバ回路10に出力する。
発振回路61は、ゲート信号生成回路60の基準クロック信号を生成する。この基準クロック信号の発振周波数は、発振周波数決定用コンデンサ62および発振周波数決定用抵抗63により決定されるが、本実施の形態では、ゲート信号生成部6を構成する他の主要構成部と単一のチップ上に発振周波数決定用コンデンサ62を形成することにより、発振周波数決定用コンデンサ62の容量値のばらつきによる基準クロック信号の発振周波数のばらつきをICの製造・検査工程で管理可能としている。例えば、チップの製造条件によるばらつきが大きい場合には、製造工程においてレーザによるトリミングを行う。また、ばらつきが比較的小さい場合には、検査工程において選別を行う。これにより、ICの外部に発振周波数決定用コンデンサ62を実装した場合に比べ、基準クロック信号の発振周波数のばらつきを小さくすることができる。
つぎに、実施の形態にかかるモータ駆動回路3のプリント基板上における部品配置および駆動回路内蔵モータ4の構造について、図3および図4を参照して説明する。
図3は、実施の形態にかかる駆動回路内蔵モータの構造例を示す図である。図3(a)は、モータ8とモータ駆動回路3の各部品101,102,103が実装されたプリント基板21とを組み合わせてモールド樹脂23で一体化した側面断面図を示し、図3(b)は、図3(a)に示す矢視透視図を示している。
図3に示すように、図1に示したモータ駆動回路3を構成する各部品101,102,103は、出力電圧指令を生成する外部回路(図示せず)や、高圧直流電源1、低圧直流電源2等と接続するための外部接続リード19のコネクタ部品104と共に単一のプリント基板21上に実装され、そのプリント基板21がステータコアに巻線を巻回されて構成されるモータ8に対向配置されている。モータ駆動回路3の出力は、モータ8の巻線と電気的に結合するための接続端子22に半田付けされている。また、プリント基板21およびモータ8は、モールド樹脂23により封止されて機械的に結合され一体化している。このモールド樹脂23は、モータ8のプリント基板21に面する側にベアリングハウジング24を形成すると共に、その反対側は、モータ8の内周面に沿ってロータ貫通用穴25が空けられている。このロータ貫通用穴25に主軸とベアリングとが組み合わされたロータが嵌り、ベアリングハウジング24とベアリングとを嵌合させる構造となっており、プリント基板21の中央部には、ベアリングを組み合わせた主軸を貫通させるための円形の穴が空けられている。
図4は、実施の形態にかかるモータ駆動回路のプリント基板上における部品配置の一例を示す図である。図4(a)は、図2の上面透視図で見た面と同一の面を示し、図4(b)は、図4(a)の裏面を左右反転させて示している。以下、図4(b)に示す面を、モータ8に対向する面であることから、「ステータ側」といい、図4(a)に示す面を「反ステータ側」という。
図4において、スルーホール実装型部品101は、例えば、図1において説明したモータ駆動部7の各構成要素の主要部がパッケージ化されたパワーICであり、面実装型部品102は、例えば、図1において説明したゲート信号生成部6の各構成要素の主要部がパッケージ化された専用ICやマイコンであり、面実装型部品103は、例えば、図1において説明した位置検出センサ5であるホール素子が樹脂により封止されたホールICである。なお、以下の説明では、外部接続リード19のコネクタ部品104も、スルーホール実装型部品104として説明する。
本実施の形態では、図4に示すように、パワーIC等を含むスルーホール実装型部品101,104をプリント基板21の反ステータ側に実装し、専用ICやマイコン、ホールIC等を含む面実装型部品102,103をプリント基板21のステータ側に実装するようにしている。以下、これによる効果について説明する。
図3に示すように、プリント基板21のステータ側の面に接するモールド樹脂23は、モータ8とプリント基板21との間に介在するため、熱抵抗の大きいプリント基板21によりモータ8から発せられる熱の伝搬が妨げられ、熱分布が略均一となり温度勾配が小さい。
これに対し、プリント基板21の反ステータ側の面に接するモールド樹脂23は、熱抵抗の大きいプリント基板21とモータ表面との間に介在するため、プリント基板21に近い程温度が高く、モータ表面に近い程温度が低くなり、プリント基板21のステータ側の面に接するモールド樹脂23よりも温度勾配が大きくなる。
つまり、プリント基板21の反ステータ側の面に実装される部品は、プリント基板21のステータ側の面に実装される部品よりも、モールド樹脂23の熱収縮による応力を受けやすい。
本実施の形態では、上述したように、応力によって半田切れの発生し易い面実装型部品102,103をプリント基板21のステータ側に実装すると共に、スルーホール実装型部品101,104をプリント基板21の反ステータ側に実装することにより、プリント基板21の半田付け工程を面実装型部品102,103が実装されたステータ側の面の半田フロー工程のみとすることができ、駆動回路内蔵モータ4を構成するモータ駆動回路3の製造コストを低減することができる。さらに、このプリント基板21のステータ側の面をモータ8に面して配置し、プリント基板21上のモータ駆動回路3とモータ8とを電気的に結合してモールド樹脂23により封止することにより、熱履歴に対して半田寿命が長くなり、駆動回路内蔵モータ4の信頼性を高めることができる。
また、本実施の形態では、図3および図4に示すように、プリント基板21の形状を、円の一部が欠けた半月形状としている。以下、これによる効果について説明する。
図5は、実施の形態にかかるモータ駆動回路を構成する各部品を実装するプリント基板の平面図である。本実施の形態では、長方形の1枚のプリント基板材30から、モータ駆動回路3(図1参照)が実装された半月形状のプリント基板21を6枚材料取りしている。図4を見れば一目瞭然であるが、半月形状のプリント基板21は、円形のプリント基板に比べ、材料取りが良い。また、図3に示すように、モータ駆動部7を構成する各構成要素の主要部をスルーホール実装型のパワーICの単一パッケージ内に集約してプリント基板21の反ステータ側に実装することにより、ゲート信号生成部6を構成する各構成要素の主要部を面実装型の専用ICやマイコン等をプリント基板21のステータ側に効率よく配置することができる。さらに、ゲート信号生成部6を構成する各構成要素の主要部を面実装型の専用ICやマイコン等の単一パッケージ内に集約することにより、モータ駆動回路3を実装するプリント基板21の小型化を図ることも可能となる。
つぎに、本実施の形態における同期整流について、図6および図7を参照して説明する。図6は、実施の形態にかかるモータ駆動回路において、一相のステータ巻線と各スイッチング素子との接続を示す図である。図6に示す例では、一相のステータ巻線8aに接続される各上段側スイッチング素子12,13および各下段側スイッチング素子15,16を示している。
また、図7は、実施の形態にかかるモータ駆動回路におけるスイッチングパターンの一例を示す図である。モータ8がブラシレスDCモータである場合、正弦波PWM方式や120度〜150度の矩形波通電の各通電方式が一般的に用いられるが、図7に示す例では、120度矩形波通電である例を示している。
図7(a)は、上段側スイッチング素子12用のゲート信号を示し、図7(b)は、下段側スイッチング素子15用のゲート信号を示し、図7(c)は、上段側スイッチング素子13用のゲート信号を示し、図7(d)は、下段側スイッチング素子16用のゲート信号を示し、図7(e)は、上段側スイッチング素子14用のゲート信号を示し、図7(f)は、下段側スイッチング素子17用のゲート信号を示している。また、図7(g)は、上段側スイッチング素子12,13,14用のゲート信号を拡大して示し、図7(h)は、下段側スイッチング素子15,16,17用のゲート信号を拡大して示した図である。
ここで、同期整流とは、パルス幅変調を用いたPWM制御により上段側スイッチング素子がスイッチング動作を行い、他相の下段側スイッチング素子をオン制御している際に、上段側スイッチング素子のオフ期間に同期させて、この上段側スイッチング素子に接続された下段側スイッチング素子をPWM制御して、下段側スイッチング素子に逆方向電流(還流電流)を流す制御手法である。
例えば、図7に示すA期間では、パルス幅変調を用いたPWM制御により上段側スイッチング素子12をスイッチング動作させ、下段側スイッチング素子16をオン制御することにより、上段側スイッチング素子12、ステータ巻線8a、下段側スイッチング素子16の経路でパルス幅に応じた電流が流れる(図6に示す実線矢印)。ここで、同期整流を行わない場合には、上段側スイッチング素子12のオフ期間には、この上段側スイッチング素子12に接続された下段側スイッチング素子15の寄生ダイオードに還流電流が流れる(図6に示す破線矢印)。
ここで、寄生ダイオードの順方向電圧をVf、MOSFETのオン抵抗をRon、還流電流をIとすると、下記(1)式を満たす低負荷条件下では、寄生ダイオードに還流電流が流れる場合に生じる損失よりも、MOSFETに逆方向電流(還流電流)が流れる場合に生じる損失の方が小さくなる。
I<Vf/Ron …(1)
したがって、本実施の形態では、上記(1)式を満たす低負荷条件下において、上述した同期整流を行うこととし、上記(1)式を満たさない高負荷条件下では、同期整流を行わないこととする。これにより、負荷の状態によらず、各下段側スイッチング素子15,16,17の導通損失を低減することができる。
図7に示すように、本実施の形態では、上記(1)式を満たす低負荷条件下において、各上段側スイッチング素子12,13,14のうちのいずれかをPWM制御によりスイッチング動作させ、他相の下段側スイッチング素子15,16,17をオン制御している際に、上段側スイッチング素子12,13,14のオフ期間に同期させて、この上段側スイッチング素子12,13,14と同相の下段側スイッチング素子15,16,17をPWM制御して、同期整流を行う。このとき、下段側スイッチング素子15,16,17のオン期間では、MOSFET側に逆方向電流(還流電流)が流れる(図6に示す一点鎖線矢印)。
このとき、図7(g),図7(h)に示すように、上段側スイッチング素子12,13,14のオン期間と同相の下段側スイッチング素子15,16,17のオン期間とが重なり高圧直流電源1が短絡しないように、下段側スイッチング素子15,16,17のオン期間の前後に上段側スイッチング素子12,13,14および下段側スイッチング素子15,16,17が双方共にオフとなる短絡防止時間を設けている。この短絡防止時間では、寄生ダイオード側に還流電流が流れるため、同期整流による各下段側スイッチング素子15,16,17の導通損失低減効果を高めるためには、この短絡防止時間を短縮する必要がある。
この同期整流を実現する際の短絡防止時間としては、各スイッチング素子12〜17のオン/オフタイミングのばらつきを許容可能な長さを設定する必要がある。この各スイッチング素子12〜17のオン/オフタイミングのばらつき要因としては、各相間の配線の線路インピーダンスのばらつきによる各スイッチング素子12〜17用の各ゲート信号波形精度や各ゲート駆動信号波形精度のばらつき、各スイッチング素子12〜17間の温度差によるスイッチングスピードのばらつき等が挙げられる。
本実施の形態では、モータ駆動部7を構成する上段側ドライバ回路9、下段側ドライバ回路10、およびインバータ回路18を構成する各スイッチング素子12〜17をパワーICの単一パッケージ内に封止し、図3に示したように、モータ8とモータ駆動回路3の各部品101,102,103が実装されたプリント基板21とを組み合わせてモールド樹脂23で一体化するようにしているので、各信号線の配線長が短くなり、相対的に各相間の配線長差が小さくなる。このため、各相間の配線の線路インピーダンスのばらつきが小さくなり、各スイッチング素子12〜17用の各ゲート信号波形精度や各ゲート駆動信号波形精度のばらつきが小さくなる。また、各スイッチング素子12〜17間の温度差も小さくなり、各スイッチング素子12〜17間のスイッチングスピードのばらつきも小さくなる。
このように、本実施の形態では、上述した各スイッチング素子12〜17のオン/オフタイミングのばらつき要因を小さくすることができるので、同期整流を実現する際の短絡防止時間を短縮することができ、同期整流による各下段側スイッチング素子15,16,17の導通損失低減効果を高めることが可能となる。
また、本実施の形態にかかる駆動回路内蔵モータ4は、モータ8とモータ駆動回路3の各部品101,102,103が実装されたプリント基板21とを組み合わせてモールド樹脂23で一体化した構成であるので、出荷検査時における短絡破壊耐量等の検査は、モータ8とモータ駆動回路3とが一体化した駆動回路内蔵モータ4として行われ、製品に組み込まれて出荷された後の故障による部品交換の際には、駆動回路内蔵モータ4が1つの部品として扱われる。つまり、モータとモータ駆動回路とが別個に扱われる場合のように、モータおよびモータ駆動回路のいずれか一方のみ交換され、これらの組み合わせによりスイッチングスピードが変化して、上段側スイッチング素子と下段側スイッチング素子とが同時にオンして短絡電流が流れ破壊に至る等のサービス不良を招く虞がない。
また、MOSFETのオン抵抗Ronは、素子温度に対し単調増加となることは一般的に知られている。本実施の形態では、発熱源であるステータに対し、熱抵抗の大きなプリント基板21の反ステータ側にパワーICを配置する構造としているため、各スイッチング素子12〜17の温度を低く、つまり、各スイッチング素子12〜17を構成するMOSFETのオン抵抗Ronを低く保つことができ、同期整流による各下段側スイッチング素子15,16,17の導通損失低減効果を有効に引き出すことができる。
また、本実施の形態にかかるモータ駆動回路3は、インバータ回路18を構成する各スイッチング素子12〜17として、例えば、炭化珪素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)系材料、またはダイヤモンド等のワイドバンドギャップ(以下、「WBG」という)半導体で形成されたMOSFETを用いた構成に適用して好適である。
WBG半導体により形成されたMOSFETは、Si(シリコン)系半導体により形成されたMOSFETに比べて高速動作が可能であり、スイッチングの立ち上がり勾配dv/dtが大きい。したがって、インバータ回路18を構成する各スイッチング素子12〜17として、WBG半導体で形成されたMOSFETを用いることにより、さらに短絡防止時間を短縮することができ、同期整流による各下段側スイッチング素子15,16,17の導通損失低減効果をさらに高めることが可能となる。
また、上述したWBG半導体により形成されたMOSFETやスーパージャンクション構造のMOSFETのようにオン抵抗Ronの小さいMOSFETを各スイッチング素子12〜17として適用すれば、同期整流を適用する電流範囲が拡大すると共に、低電流運転における同期整流による各下段側スイッチング素子15,16,17の導通損失低減効果を高めることが可能となる。
また、ゲート信号生成回路60により生成される各ゲート信号の立ち上がりタイミングや立ち下がりタイミングは、発振回路61が生成する基準クロック信号をカウントして決定するため、同期整流を実現する際の短絡防止時間の精度は、この基準クロック信号の精度に依存して決まる。
本実施の形態では、図2に示したように、ゲート信号生成部6を構成する他の主要構成部と単一のチップ上に発振周波数決定用コンデンサ62を形成しているので、上述したように、製造工程におけるレーザトリミングや検査工程における選別を行うことで、発振周波数決定用コンデンサ62の容量値のばらつきを小さくすることができ、基準クロック信号の発振周波数のばらつきを小さくすることができる。このため、同期整流を実現する際の短絡防止時間の高精度化が可能となり、短絡防止時間の更なる短縮化が可能となる。これにより、同期整流による各下段側スイッチング素子15,16,17の導通損失低減効果をより高めることが可能となる。
図8は、実施の形態にかかる空気調和機の室内機および室外機の概観図である。また、図9は、図8に示す室内機の縦断面図である。本実施の形態にかかる駆動回路内蔵モータ4は、空気調和機50の室内機51の送風ファン53(図9参照)や、室外機52の送風ファン54(図8参照)を駆動するモータとして適用して好適である。
空気調和機50は、一般に、年間消費電力に占める低速運転時間の割合が大きい。この低速運転では、図7(g),図7(h)に示す図において、上段側スイッチング素子12,13,14のオン時間の割合がオフ時間に対して小さくなる。ここで、同期整流を行わない場合には、下段側スイッチング素子15,16,17の寄生ダイオードに還流電流が流れる時間が長くなる。つまり、同期整流を行うことによる各下段側スイッチング素子15,16,17の導通損失低減効果が大きく、年間消費電力の削減が可能となる。
また、空気調和機50の室内機51の送風ファン53や、室外機52の送風ファン54用のモータとして適用される場合には、低騒音化のためにスイッチング周波数(キャリア周波数)が非可聴域となる16kHz以上に設定される場合が多い。このような場合には、図7(g),図7(h)に示す図において、上段側スイッチング素子12,13,14のオフ期間に占める短絡防止時間の比率が大きくなり、同期整流を行うことによる各下段側スイッチング素子15,16,17の導通損失低減効果が低下する。本実施の形態の構成では、上述したように短絡防止時間を短縮することが可能であるので、上段側スイッチング素子12,13,14のオフ期間に占める短絡防止時間の比率を下げることができ、同期整流を行うことによる各下段側スイッチング素子15,16,17の導通損失低減効果を向上させることができる。
また、例えば、送風ファン53,54に異物が吸い込まれモータがロックして電流制限がかかると、図7(g),図7(h)に示す図において、上段側スイッチング素子12,13,14のオン時間が極端に短くなる。つまり、同期整流を行わない場合には、下段側スイッチング素子15,16,17の寄生ダイオードに還流電流が流れる時間がより長くなり、各下段側スイッチング素子15,16,17の導通損失が大きくなり、パワーICの温度が上昇する。送風ファン53,54のモータがロックした場合、自己冷却が不能となるため、パワーICの温度上昇が最大となる。この状態を想定してパワーICの放熱設計を行うと、放熱フィン等の冷却装置が必要となる等、放熱構造が複雑化してモータが大きくなる。同期整流を行う場合には、各下段側スイッチング素子15,16,17の導通損失を低減することができるので、モータのロック時においても、パワーICの温度上昇を抑制することができ、放熱構造の簡略化や、これに伴いモータの小型化を図ることが可能となる。
また、本実施の形態にかかる駆動回路内蔵モータ4を、例えば、年間消費電力に占める低速運転時間の割合が大きい24時間換気タイプの換気扇に適用しても、同様の効果を得られることは言うまでもない。
図10は、実施の形態にかかる駆動回路内蔵ポンプモータの縦断面図である。図7に示す駆動回路内蔵ポンプモータ70では、インペラ71と、ポンプハウジング72と、流体がプリント基板21やステータ80に流れ込むのを防ぐためのカップ74とを有し、ロータマグネット73とステータ80との間にカップ74が介在している。
このような駆動回路内蔵ポンプモータ70において、例えば、インペラ71とポンプハウジング72との間や、ロータマグネット73とカップ74との間に異物が混入して軸ロックが発生した場合には、上述した空気調和機50の送風ファン53,54に異物が吸い込まれモータがロックした場合と同様の効果を得ることができる。つまり、同期整流を行うことにより、パワーICの温度上昇を抑制することができ、放熱構造の簡略化や小型化を図ることが可能となる。
また、このような駆動回路内蔵ポンプモータ70を、例えば、ヒートポンプ給湯機や内蔵冷温水循環式空調機に適用しても、同様の効果を得られることは言うまでもない。
以上説明したように、実施の形態のモータ駆動回路、およびそれを内蔵した駆動回路内蔵モータならびに駆動回路内蔵ポンプモータ、およびそれらを搭載した空気調和機、換気扇、ヒートポンプ給湯機、ならびに内蔵冷温水循環式空調機によれば、上段側スイッチング素子のオフ期間において、下段側スイッチング素子に流れる還流電流をI、前記寄生ダイオードの順方向電圧をVf、前記MOSFETのオン抵抗をRonとしたとき、I<Vf/Ronを満たす低負荷条件下において、同期整流を行うこととし、I<Vf/Ronを満たさない高負荷条件下では、同期整流を行わないこととしたので、負荷の状態によらず、各下段側スイッチング素子の導通損失を低減することができる。
また、モータ駆動部を構成する上段側ドライバ回路、下段側ドライバ回路、およびインバータ回路を構成する各スイッチング素子をパワーICの単一パッケージ内に封止し、モータとモータ駆動回路の各部品が実装されたプリント基板とを組み合わせてモールド樹脂で一体化した構成であるので、各信号線の配線長が短くなり、相対的に各相間の配線長差が小さくなる。このため、各相間の配線の線路インピーダンスのばらつきが小さくなり、各スイッチング素子用の各ゲート信号波形精度や各ゲート駆動信号波形精度のばらつきが小さくなる。また、各スイッチング素子間の温度差も小さくなり、各スイッチング素子間のスイッチングスピードのばらつきも小さくなる。したがって、各スイッチング素子のオン/オフタイミングのばらつき要因を小さくすることができるので、同期整流を実現する際の短絡防止時間を短縮することができ、各下段側スイッチング素子の導通損失低減効果を高めることが可能となる。
また、本実施の形態にかかる駆動回路内蔵モータは、上述したようにモータとモータ駆動回路とを組み合わせてモールド樹脂で一体化した構成であるので、モータとモータ駆動回路とが別個に扱われる場合のように、モータおよびモータ駆動回路のいずれか一方のみ交換され、これらの組み合わせによりスイッチングスピードが変化して、上段側スイッチング素子と下段側スイッチング素子とが同時にオンして短絡電流が流れ破壊に至る等のサービス不良を招く虞がない。
また、インバータ回路を構成する各スイッチング素子として、MOSFETを用いた構成とし、発熱源であるステータに対し、熱抵抗の大きなプリント基板の反ステータ側にパワーICを配置する構造としているため、各スイッチング素子の温度を低く、つまり、各スイッチング素子を構成するMOSFETのオン抵抗を低く保つことができるので、同期整流による各下段側スイッチング素子の導通損失低減効果を有効に引き出すことができる。
また、インバータ回路を構成する各スイッチング素子として、スイッチングの立ち上がり勾配dv/dtが大きいWBG半導体で形成されたMOSFETを用いることにより、さらに短絡防止時間を短縮することができ、同期整流による各下段側スイッチング素子の導通損失低減効果をさらに高めることが可能となる。
また、上述したWBG半導体により形成されたMOSFETやスーパージャンクション構造のMOSFETのようにオン抵抗の小さいMOSFETを各スイッチング素子として適用することにより、同期整流を適用する電流範囲が拡大すると共に、低電流運転における同期整流による各下段側スイッチング素子の導通損失低減効果を高めることが可能となる。
また、ゲート信号生成部を構成する他の主要構成部と単一のチップ上に発振周波数決定用コンデンサを形成しているので、製造工程におけるレーザトリミングや検査工程における選別を行うことで、発振周波数決定用コンデンサの容量値のばらつきを小さくすることができ、基準クロック信号の発振周波数のばらつきを小さくすることができる。このため、同期整流を実現する際の短絡防止時間の高精度化が可能となり、短絡防止時間の更なる短縮化が可能となる。これにより、同期整流による各下段側スイッチング素子の導通損失低減効果をより高めることが可能となる。
また、応力によって半田切れの発生し易い面実装型部品をプリント基板のステータ側に実装すると共に、スルーホール実装型部品をプリント基板の反ステータ側に実装することにより、プリント基板の半田付け工程を面実装型部品が実装されたステータ側の面の半田フロー工程のみとすることができ、駆動回路内蔵モータを構成するモータ駆動回路の製造コストを低減することができる。さらに、このプリント基板のステータ側の面をステータに面して配置し、プリント基板上のモータ駆動回路とステータとを電気的に結合してモールド樹脂により封止することにより、熱履歴に対して半田寿命が長くなり、駆動回路内蔵モータの信頼性を高めることができる。
また、モータ駆動部を構成する各構成要素の主要部を単一パッケージ内に封止したスルーホール実装型のパワーICとして構成し、ゲート信号生成部を構成する各構成要素の主要部を単一パッケージ内に封止した面実装型の専用ICあるいはマイコンとして構成することにより、モータ駆動回路を実装するプリント基板の小型化を図ることができる。
また、モータ駆動回路を実装するプリント基板の外形を半月形状とすることにより、外形が円形であるよりも1枚のプリント基板材から効率よく材料取りを行うことができる。
また、本実施の形態にかかる駆動回路内蔵モータは、空気調和機の室内機の送風ファンや、室外機の送風ファンを駆動するモータとして適用して好適である。空気調和機は、一般に、年間消費電力に占める低速運転時間の割合が大きいため、上段側スイッチング素子のオン時間の割合がオフ時間に対して小さくなる。つまり、同期整流を行うことによる導通損失低減効果が大きく、年間消費電力の削減が可能となる。
また、空気調和機の室内機や室外機の送風ファン用のモータとして適用される場合に、低騒音化のためにスイッチング周波数(キャリア周波数)が非可聴域となる16kHz以上に設定された場合でも、短絡防止時間を短縮することが可能であるので、上段側スイッチング素子のオフ期間に占める短絡防止時間の比率を下げることができ、同期整流を行うことによる各下段側スイッチング素子の導通損失低減効果を向上させることができる。
また、例えば、送風ファンに異物が吸い込まれモータがロックして上段側スイッチング素子のオン時間が極端に短くなった場合でも、同期整流により各下段側スイッチング素子の導通損失を低減することができるので、パワーICの温度上昇を抑制することができ、放熱構造の簡略化や、これに伴いモータの小型化を図ることが可能となる。
また、本実施の形態にかかる駆動回路内蔵モータを、例えば、年間消費電力に占める低速運転時間の割合が大きい24時間換気タイプの換気扇に適用しても、同様の効果を得られる。
また、駆動回路内蔵ポンプモータの駆動回路として、本実施の形態にかかるモータ駆動回路を適用した場合には、内部に異物が混入して軸ロックが発生した場合でも、上述した空気調和機の送風ファンに異物が吸い込まれモータがロックした場合と同様の効果を得ることができる。つまり、同期整流を行うことにより、パワーICの温度上昇を抑制することができ、放熱構造の簡略化や小型化を図ることが可能となる。
また、このような駆動回路内蔵ポンプモータを、例えば、ヒートポンプ給湯機や内蔵冷温水循環式空調機に適用しても、同様の効果を得られる。
なお、上述した実施の形態において説明したWBG半導体により構成されたスイッチング素子を用いることによる効果は、上述した効果にとどまらない。
例えば、WBG半導体で形成されたMOSFETは、耐電圧性が高く、許容電流密度も高いため、小型化が可能であり、これら小型化されたMOSFETを用いてパワーICを構成することにより、パワーICの小型化が可能となる。
また、WBG半導体で形成されたMOSFETは、耐熱性も高いため、パワーICの放熱構造を簡素化することが可能であるので、このパワーICを実装したモータ駆動回路や、それを内蔵した駆動回路内蔵モータならびに駆動回路内蔵ポンプモータの小型化が可能となる。
また、上述した実施の形態では、ゲート信号生成部を構成する他の主要構成部と単一のチップ上に発振周波数決定用コンデンサを形成し、この発振周波数決定用コンデンサと発振周波数決定用抵抗とによりゲート信号の基準となる基準クロック信号を生成する例を示したが、発振周波数のばらつきの少ないセラミック発振子や水晶発振子を用いて基準クロック信号を生成するようにしても、同等の効果が得られることは言うまでもない。
また、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは言うまでもない。
1 高圧直流電源、2 低圧直流電源、3 モータ駆動回路、4 駆動回路内蔵モータ、5 位置検出センサ(ホールIC)、6 ゲート信号生成部、7 モータ駆動部、8 モータ、9 上段側ドライバ回路、10 下段側ドライバ回路、11 ブートストラップダイオード、12〜14 上段側スイッチング素子(MOSFET)、15〜17 下段側スイッチング素子(MOSFET)、18 インバータ回路、19 外部接続リード、21 プリント基板、22 接続端子、23 モールド樹脂、24 ベアリングハウジング、25 ロータ貫通用穴、30 プリント基板材、50 空気調和機、51 室内機、52 室外機、53 送風ファン(室内機)、54 送風ファン(室外機)、70 駆動回路内蔵ポンプモータ、71 インペラ、72 ポンプハウジング、73 ロータマグネット、74 カップ、80 ステータ、101 スルーホール実装型部品(パワーIC)、102 面実装型部品(専用ICあるいはマイコン)、103 面実装型部品(ホールIC)、104 スルーホール実装型部品(コネクタ部品)。

Claims (15)

  1. ロータの位置を検出する位置検出センサと、
    MOSFETと該MOSFETに逆並列に接続された寄生ダイオードとからなる複数の上段側スイッチング素子および複数の下段側スイッチング素子がブリッジ接続されて構成され、ステータ巻線に駆動電流を供給するインバータ回路と、
    前記各上段側スイッチング素子を120度通電で矩形波駆動する上段側ドライバ回路と、
    前記各下段側スイッチング素子を120度通電で矩形波駆動する下段側ドライバ回路と、
    前記位置検出センサからの位置検出信号に基づいて、前記インバータ回路を駆動するためのゲート信号を生成するゲート信号生成部と、
    を備え、
    前記ゲート信号生成部は、
    前記ゲート信号を生成する際に、前記上段側スイッチング素子のオフ期間において、前記下段側スイッチング素子に流れる還流電流をI、前記寄生ダイオードの順方向電圧をVf、前記MOSFETのオン抵抗をRonとしたとき、I<Vf/Ronの関係を満たす条件下において、前記還流電流が流れるタイミングに同期して前記下段側スイッチング素子をオン制御する同期整流を行うモータ駆動回路。
  2. 前記ゲート信号生成部は、
    前記ゲート信号を生成する際に、前記上段側スイッチング素子のオフ期間において、前記下段側スイッチング素子に流れる還流電流をI、前記寄生ダイオードの順方向電圧をVf、前記MOSFETのオン抵抗をRonとしたとき、I<Vf/Ronの関係を満たす条件下において、前記還流電流が流れるタイミングに同期して前記上段側スイッチング素子に接続される同相の前記下段側スイッチング素子以外の前記下段側スイッチング素子をオン制御している際、前記上段側スイッチング素子のオフ期間に同期させて前記同相の前記下段側スイッチング素子をスイッチングする同期整流を行う請求項1に記載のモータ駆動回路。
  3. 前記ゲート信号生成部は、
    前記ゲート信号を生成する際に、前記上段側スイッチング素子のオフ期間において、前記下段側スイッチング素子に流れる還流電流をI、前記寄生ダイオードの順方向電圧をVf、前記MOSFETのオン抵抗をRonとしたとき、I<Vf/Ronの関係を満たさない条件下においては、前記同期整流を行わない請求項1または2に記載のモータ駆動回路。
  4. 前記インバータ回路、前記上段側ドライバ回路、および前記下段側ドライバ回路が単一のパッケージ内に構成され、当該パッケージと前記ゲート信号生成部とが単一のプリント基板上に実装され、当該プリント基板とモータとがモールド樹脂により一体化されて駆動回路内蔵モータが構成される請求項1に記載のモータ駆動回路。
  5. 前記ゲート信号生成部は、前記ゲート信号の基準となる基準クロック信号の発振周波数を決定する発振周波数決定用コンデンサを含み単一のチップ上に構成された請求項4に記載のモータ駆動回路。
  6. 前記MOSFETは、ワイドバンドギャップ半導体によって形成されている請求項1に記載のモータ駆動回路。
  7. 前記MOSFETは、スーパージャンクション構造のMOSFETである請求項1に記載のモータ駆動回路。
  8. 前記プリント基板の外形が半月形状である請求項4に記載のモータ駆動回路。
  9. 請求項4,5,8のいずれか一項に記載のモータ駆動回路を内蔵し、
    前記モータ駆動回路を構成する各部品のうち、面実装型部品を前記プリント基板の一方の面に実装すると共に、スルーホール実装型部品を前記プリント基板の他方の面に実装し、
    前記プリント基板の前記面実装型部品を実装した面をステータに面して配置し、該プリント基板上の前記モータ駆動回路と前記ステータとを電気的に結合して前記モールド樹脂により封止して構成した駆動回路内蔵モータ。
  10. 前記インバータ回路、前記上段側ドライバ回路、および前記下段側ドライバ回路が単一のパッケージ内に構成された前記スルーホール実装型部品として構成され、前記ゲート信号生成部が単一のパッケージ内に構成された前記面実装型部品として構成された請求項9に記載の駆動回路内蔵モータ。
  11. 請求項9または10に記載の駆動回路内蔵モータを搭載した空気調和機。
  12. 請求項9または10に記載の駆動回路内蔵モータを搭載した換気扇。
  13. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のモータ駆動回路を内蔵した駆動回路内蔵ポンプモータ。
  14. 請求項13に記載の駆動回路内蔵ポンプモータを搭載したヒートポンプ給湯機。
  15. 請求項13に記載の駆動回路内蔵ポンプモータを搭載した内蔵冷温水循環式空調機。
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