JP6157525B2 - 枕型マッサージ装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、ベースプレートと、このベースプレートの上面に取り付けられた機械式のマッサージ機構と、マッサージ機構により駆動される左右一対のマッサージ部材と、この一対のマッサージ部材を挿通可能な第1開口部を有しマッサージ機構を被覆している硬質カバーと、一対のマッサージ部材を収納可能な第2開口部を有し硬質カバーとベースプレートを被覆しているクッション部材と、このクッション部材とベースプレートの双方を全体的に包み込む袋カバーとを備えた枕型マッサージ装置(マッサージ枕)が開示されている。
しかしながら、近年は、首部だけでなく、肩部のような首部以外の施療部に対してもマッサージが行えるようにして欲しいといった更なる要望が使用者から寄せられることがある。このような使用者の要望に対して、特許文献1の枕型マッサージ装置では、使用者の肩部を挟み込むことが可能な位置にマッサージ部材が設けられていないため、首部と肩部との双方に対して十分なマッサージ効果を発揮させることができず、使用者の要望に応えることができなかった。
本発明の枕型マッサージ装置は、仰臥した使用者の頭部を載置可能とする載置部と、載置部に隣接して配備されると共に使用者の施療部に対して下方から接触して施療を行う第1施療子を先端に備えた第1マッサージ部材と、前記第1施療子に対面した位置に設けられて前記施療部を施療する第2施療子を先端に備えた第2マッサージ部材と、前記第1施療子を前記第2施療子に近接離反させるように、前記第1マッサージ部材及び前記第2マッサージ部材を揺動させるマッサージ機構と、を備えていることを特徴とする。
好ましくは、前記マッサージ機構は、左右方向を向くように配備された回転軸と、前記回転軸を駆動させる駆動部と、前記回転軸の回転力を揺動運動に変換する変換部と、を有し、前記変換部により変換された揺動運動により、第1施療子が前記第2施療子に近接離反する構成とされているとよい。
に枢支されていると共に、他方端が前記マッサージ装置のベース体に回動自在に枢支されているリンク部材とされているとよい。
好ましくは、前記変換部は、前記回転軸に対して傾斜状態で取り付けられると共に、外周面に傾斜カム面が形成された傾斜ボス部と、前記第2マッサージ部材の基端に設けられ、前記傾斜ボス部の傾斜カム面に嵌り込んでいる第2環状嵌合部と、前記回転軸の回転に伴って、前記第2マッサージ部材が回動することを規制する第2規制部と、を備えていて、前記偏心ボス部と前記傾斜ボス部とは、前記回転軸の軸心に沿って隣接するように配備されているとよい。
なお、本発明にかかる枕型マッサージ装置の最も好ましい形態は、仰臥した使用者の頭部を載置可能とする載置部と、載置部に隣接して配備されると共に使用者の施療部に対して下方から接触して施療を行う第1施療子を先端に備えた第1マッサージ部材と、前記第1施療子に対面した位置に設けられて前記施療部を施療する第2マッサージ部材と、前記第1施療子を前記第2施療子に近接離反させるように、前記第1マッサージ部材及び前記第2マッサージ部材を揺動させるマッサージ機構と、を備えており、前記マッサージ機構は、左右方向を向くように配備された回転軸と、前記回転軸を駆動させる駆動部と、前記回転軸の回転力を揺動運動に変換する変換部と、を有し、前記変換部により変換された揺動運動により、第1施療子が前記第2施療子に近接離反する構成とされていて、前記変換部は、前記回転軸に対して偏心状態で取り付けられると共に、外周面に偏心カム面が形成された偏心ボス部と、前記第1マッサージ部材の基端に設けられ、前記偏心ボス部の偏心カム面に嵌り込んでいる第1環状嵌合部と、前記回転軸の回転に伴って、前記第1マッサージ部材が回転することを規制する第1規制部と、を備えており、前記変換部は、前記回転軸に対して傾斜状態で取り付けられると共に、外周面に傾斜カム面が形成された傾斜ボス部と、前記第2マッサージ部材の基端に設けられ、前記傾斜ボス部の傾斜カム面に嵌り込んでいる第2環状嵌合部と、前記回転軸の回転に伴って、前記第2マッサージ部材が回動することを規制する第2規制部と、を備えていて、前記偏心ボス部と前記傾斜ボス部とは、前記回転軸の軸心に沿って隣接するように配備されていることを特徴とする。
以下に、図1〜図7を参照しつつ、本実施形態の枕型マッサージ装置1について説明する。
具体的には、ベース体2は板状に形成されている。ベース体2の中央側には、マッサージ機構4が配設されている。マッサージ機構4は、左右方向に延びる回転軸7やウォームホイール8などを収容するギヤボックス9を有すると共に、ギヤボックス9の後側に設けられた駆動部10(駆動モータ)を有する。このマッサージ機構4の左右両側のそれぞれ
に、マッサージ部材(第1マッサージ部材5、第2マッサージ部材6)が前方へ突出するように配備されている。
図2に示すように、カバー体3は上方から見た場合に略M字状となるような形状とされている。そして、カバー体3の中央前側には、仰臥した使用者Uの頭部を載置可能とする載置部11が形成されている。カバー体3における載置部11の左右両側はいずれも開口しており、この開口を介してマッサージ部材(第1マッサージ部材5、第2マッサージ部材6)が外部へ突出するようになっている。すなわち、第1マッサージ部材5の先端に第1施療子12が設けられ、第2マッサージ部材6の先端に第2施療子13が設けられており、これら第1施療子12及び第2施療子13はカバー体3の外側に位置していて、この第1施療子12及び第2施療子13を用いて首部や肩部の施療部Sをマッサージ可能となっている。
また、第1マッサージ部材5と第2マッサージ部材6とは、マッサージ機構4の側方において、それぞれの基端部が重なり合っていて、前後方向や上下方向で同じ位置にそれぞれの基端側が配備されるようになっている(基端側が左右方向に隣り合って配設されている)。そして、第1及び第2マッサージ部材6を互いに近接する方向や離反する方向に揺動させることで使用者Uの肩部に対して掴みマッサージを可能としている。
それゆえ、枕型マッサージ装置1の左側については、左側の第2マッサージ部材6の先端に設けられた第2施療子13に対して左側の第1マッサージ部材5の先端に設けられた第1施療子12が近接離反することで、使用者Uの左肩部に対して掴みマッサージが行われる。また、枕型マッサージ装置1の右側については、右側の第2マッサージ部材6の先端に設けられた第2施療子13に対して右側の第1マッサージ部材5の先端に設けられた第1施療子12が近接離反することで、使用者Uの右肩部に対しても掴みマッサージが行われる。
図1〜図7に示すように、第1マッサージ部材5(下マッサージ部材)は、前後方向に沿って伸びる細長い板状の部材であり、板面を左右方向に向けるように配備されている。第1マッサージ部材5の基端側(後端側)は、先端側に比べて上下方向に大きな寸法を備えていて、この第1マッサージ部材5の基端側にマッサージ機構4の偏心ボス部14(後述)に嵌合する第1環状嵌合部15が設けられている。また、第1マッサージ部材5の先端(突端)には第1施療子12が取り付けられている。この第1マッサージ部材5は、マッサージ機構4の右側と左側とにそれぞれ1基ずつ設けられている。
第1施療子12は、使用者Uの肩部の施療部Sに対して下方より接触して、施療部Sに対して掴みマッサージを行う部材である。第1施療子12は、円盤型や球形など様々な形状で形成されていて、使用者Uの背中の施療部Sを下方から押圧することで施療部Sを施療可能とされている。
と、第1部材20の上端側に取り付けられて前後方向に伸びる棒状の第2部材21とを組み合わせたものとなっている。この第2マッサージ部材6も、マッサージ機構4の右側と左側とにそれぞれ1基ずつ設けられている。
第2施療子13は、使用者Uの肩部の施療部Sに対して上方より接触して、施療部Sに対して掴みマッサージを行う部材である。第2施療子13は、球体や楕円体など様々な形状で形成されていて、使用者Uの背中から肩部にかけての施療部Sを上方から押圧することで施療部Sを施療可能とされている。
図2〜図7に示すように、マッサージ機構4は、ベース体2とカバー体3との間に収納されていて、左右方向に軸心を向けて配備された回転軸7と、回転軸7を駆動させる駆動部10(駆動モータ)と、回転軸7の回転力を揺動運動に変換する変換部22と、を備えたものとなっている。
ベース体2におけるギヤボックス9の後側には、ギヤボックス9に隣接するように駆動部10(駆動モータ)が配備されている。この駆動部10の前側には、駆動部10からギヤボックス9側に向かって後方に伸びる出力軸が設けられており、駆動部10で発生した回転駆動力をギヤボックス9内のウォームギヤに伝達可能となっている。
変換部22は、回転軸7の軸心に対して偏心した軌道で、回転軸7の軸心の回りを周回する偏心カム面24を備えた偏心ボス部14と、第1マッサージ部材5の基端側(後端側)に設けられて、偏心ボス部14の偏心カム面24に摺動自在に嵌合する第1環状嵌合部15と、回転軸7の回転に伴って第1マッサージ部材5が回転することを規制する第1規制部17と、を備えている。
る。
図2に示すように、第1環状嵌合部15は、左右方向に軸心を向けるようにして配備された円筒形状の部材であり、回転軸7の回転駆動力を前後方向に沿った並進運動に変換しつつ第1マッサージ部材5に伝達可能となっている。具体的には、第1環状嵌合部15の内周径は偏心ボス部14の偏心カム面24の外周径とほぼ同じであり、偏心ボス部14の偏心カム面24の敷設方向に沿って第1環状嵌合部15が摺動自在に嵌合可能となっている。
なお、偏心ボス部14は、この偏心ボス部14の軸心が回転軸7の軸心とは異なる位置を通るように偏心状態で取り付けられており、回転軸7の軸心に対して偏心状態で回転可能となっている。また、偏心ボス部14の外周面には偏心カム面24が形成されており、偏心ボス部14が回転軸7の軸心に対して偏心状態で回転すると、偏心カム面24も回転軸7の軸心に対して偏心した軌道で周回するようになっている。
図5に示すように、本実施形態のリンク部材18は、細長い板状に形成されていて、長手方向の両端部にそれぞれ孔部28U、28Dが形成されている。また、このリンク部材18は、長手方向を上下に沿わせるようにして配備されており、長手方向の下端側の孔部28Dを中心として上端側の孔部28Uが前後に移動するように左右方向を向く軸回りに揺動自在に取り付けられている。
第2環状嵌合部32は、マッサージ機構4の回転軸7の回転駆動力を、左右方向に沿って往復動する並進運動に変換しつつ第2マッサージ部材6に伝達可能となっている。具体的には、第2環状嵌合部32は、第2マッサージ部材6の第1部材20の下端側に設けられた円筒形状の部材であり、回転軸7の軸心に対して傾斜した方向に軸心を向けるようにして配備されている。
7の軸心(回転軸7)の周りを偏心軌道で周回するのに対し、傾斜ボス部19の傾斜カム面25は回転軸7の軸心(回転軸7)に対して傾斜した軸回りを周回する無端状の軌道を有するものとなっている。上述した傾斜ボス部19の傾斜カム面25には、ベアリングが摺動自在に外嵌されていて、ベアリングによって第2環状嵌合部32が傾斜ボス部19の傾斜カム面25に沿って摺動可能となっている。
規制ピン30は、略円柱状で短尺の棒片とされ、第2施療子13とは反対側の第2環状嵌合部32の外周面に形成されている。規制部材31は、ベース体2の上面に、締結具などを用いて固定された2枚の板部材で形成されている。この規制部材31を構成する板部材は、左右方向に沿って長く形成されており、規制ピン30を挿し込める程度の隙間を前後方向に保持しつつ互いに平行に固定されている。つまり、規制部材31を構成する2枚の板部材の間に規制ピン30を挿し込めば、規制ピン30の前後方向に沿った移動が規制される。その一方で、規制ピン30は左右方向に沿って案内可能となるので、第2マッサージ部材6は左右方向に沿って往復状に並進運動を繰り返すことが可能となる。
枕型マッサージ装置1を用いて使用者Uの肩部の施療部Sをマッサージする場合を考える。
まず、枕型マッサージ装置1の電源スイッチをオンにして、駆動部10(駆動モータ)を駆動させる。そうすると、駆動部10の出力軸も回転してウォームギヤも回転し、ウォームギヤに歯合したウォームホイール8も回転するため、ウォームホイール8が取り付けられた回転軸7が回転駆動する。
しかしながら、第2規制部27を構成する規制ピン30、つまり第2環状嵌合部32の下側に設けられた規制ピン30が、2枚の板部材の間に溝状に形成された規制部に摺動自在に嵌り込んでいるため、第2環状嵌合部32と傾斜ボス部19との連れ回りが規制される。
つまり、図6に示す本実施形態の枕型マッサージ装置1では、第1マッサージ部材5が後方に移動し、第2マッサージ部材6は右左方向内側に移動し、第1施療子12と第2施療子13との距離が最も近接した状態となる。このとき、偏心ボス部14は、偏心カム面24と回転軸7の軸心との距離が最短となる部分が前方を向くものとなっており、また傾斜ボス部19の傾斜カム面25は右左方向内側に傾斜した状態となっている。それゆえ、第1施療子12と第2施療子13との間で肩部の施療部Sを挟み込むことが可能となる。
2 ベース体
3 カバー体
4 マッサージ機構
5 第1マッサージ部材
6 第2マッサージ部材
7 回転軸
8 ウォームホイール
9 ギヤボックス
10 駆動部(駆動モータ)
11 載置部
12 第1施療子
13 第2施療子
14 偏心ボス部
15 第1環状嵌合部
16 第1ピン
17 第1規制部
18 リンク部材
19 傾斜ボス部
20 第1部材
21 第2部材
22 変換部
23 軸受部
24 偏心カム面
25 傾斜カム面
27 第2規制部
28U 上側の孔部
28D 下側の孔部
29 第2ピン
30 規制ピン
31 規制部材
32 第2環状嵌合部
U 使用者
S 施療部
Claims (4)
- 仰臥した使用者の頭部を載置可能とする載置部と、載置部に隣接して配備されると共に使用者の施療部に対して下方から接触して施療を行う第1施療子を先端に備えた第1マッサージ部材と、前記第1施療子に対面した位置に設けられて前記施療部を施療する第2マッサージ部材と、前記第1施療子を前記第2施療子に近接離反させるように、前記第1マッサージ部材及び前記第2マッサージ部材を揺動させるマッサージ機構と、を備えており、
前記マッサージ機構は、左右方向を向くように配備された回転軸と、前記回転軸を駆動させる駆動部と、前記回転軸の回転力を揺動運動に変換する変換部と、を有し、前記変換部により変換された揺動運動により、第1施療子が前記第2施療子に近接離反する構成とされていて、
前記変換部は、前記回転軸に対して偏心状態で取り付けられると共に、外周面に偏心カム面が形成された偏心ボス部と、前記第1マッサージ部材の基端に設けられ、前記偏心ボス部の偏心カム面に嵌り込んでいる第1環状嵌合部と、前記回転軸の回転に伴って、前記第1マッサージ部材が回転することを規制する第1規制部と、を備えており、
前記変換部は、前記回転軸に対して傾斜状態で取り付けられると共に、外周面に傾斜カム面が形成された傾斜ボス部と、前記第2マッサージ部材の基端に設けられ、前記傾斜ボス部の傾斜カム面に嵌り込んでいる第2環状嵌合部と、前記回転軸の回転に伴って、前記第2マッサージ部材が回動することを規制する第2規制部と、を備えていて、前記偏心ボス部と前記傾斜ボス部とは、前記回転軸の軸心に沿って隣接するように配備されている
ことを特徴とする枕型マッサージ装置。 - 前記第1マッサージ部材と前記第2マッサージ部材は、それぞれのマッサージ部材の基端部が重なり合うように配設されている
ことを特徴とする請求項1に記載の枕型マッサージ装置。 - 前記第1規制部は、一方端が前記第1マッサージ部材の中途部に回動自在に枢支されていると共に、他方端が前記マッサージ装置のベース体に回動自在に枢支されているリンク部材とされている
ことを特徴とする請求項1に記載の枕型マッサージ装置。 - 前記第1マッサージ部材と前記第2マッサージ部材は、左右方向に所定の間隔を空けて一対配備されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の枕型マッサージ装置。
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