JP6156552B2 - 電子機器 - Google Patents
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Description
本発明は、機器本体に対するパネル本体の傾きを調整するためのチルト機構を有する電子機器に関するものである。
従来より、電子機器が有する、機器本体に対するパネル本体の傾きを調整するためのチルト機構としては、例えば、傾いた状態のパネル本体を摩擦力で保持するようなタイプや、傾いた状態のパネル本体をラチェットで保持し、そのラチェットの歯止めをバネ等で解除するようなタイプ(下記特許文献1参照)等がある。
しかしながら、近年のパネル本体は、例えば、液晶ディスプレイだけでなく、液晶ディスプレイとボタン操作部等とが一体化したものが登場し、そのようなデザイン上の要求等から大型化が進んできている。そのため、傾いた状態でパネル本体を保持するには、これまで以上に大きなトルクに耐える必要がある。よって、従来のタイプのチルト機構のままでは、大型化されたパネル本体が変形するという悪影響を外観的品質に与えたり、また、大型化されたパネル本体の傾きを調整する際の操作荷重が安定しないという悪影響を機能的品質に与えたりしていた。
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、機器本体に対するパネル本体の傾きを調整するためのチルト機構を有する電子機器であって、新たなメカニズムを採用することにより、パネル本体の変形防止や操作荷重の安定性を実現したチルト機構を有する電子機器を提供することを課題とする。
この課題を解決するためになされた請求項1に係る発明は、表示部または入力部を有するパネル本体が機器本体に対して回動中心軸回りに回動可能に取り付けられた電子機器において、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの一方に設けられて、複数の歯が前記回動中心軸に直交する面上に前記回動中心軸回りに周方向所定ピッチで形成された係合部材と、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの他方に係止部材と、を備え、前記係止部材は、前記係合部材に近づいたり離れたりするように移動可能に支持された係止爪と、前記係止爪を前記係合部材に近づく向きに付勢する付勢部材と、を備え、前記係止爪は、前記回動中心軸に対して直交すると共に前記回動中心軸から所定距離離れた中心軸回りに回動可能に支持されること、を特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、表示部または入力部を有するパネル本体が機器本体に対して回動中心軸回りに回動可能に取り付けられた電子機器において、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの一方に設けられて、複数の歯が前記回動中心軸に直交する面上に前記回動中心軸回りに周方向所定ピッチで形成された係合部材と、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの他方に係止部材と、を備え、前記係止部材は、前記係合部材に近づいたり離れたりするように移動可能に支持された係止爪と、前記係止爪を前記係合部材に近づく向きに付勢する付勢部材と、を備え、前記係止爪は、前記回動中心軸に対して直交する中心軸回りに回動可能に支持され、前記係合部材は、前記複数の歯の凸部が半径方向外側から内側に向けて、前記回動中心軸を中心とする扇形に並ぶと共に、隣接する前記凸部の相対向する周方向側面が平行になるように形成されていることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、表示部または入力部を有するパネル本体が機器本体に対して回動中心軸回りに回動可能に取り付けられた電子機器において、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの一方に設けられて、複数の歯が前記回動中心軸に直交する面上に前記回動中心軸回りに周方向所定ピッチで形成された係合部材と、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの他方に係止部材と、を備え、前記係止部材は、前記係合部材に近づいたり離れたりするように移動可能に支持された係止爪と、前記係止爪を前記係合部材に近づく向きに付勢する付勢部材と、を備え、前記係止爪は、前記回動中心軸に平行移動可能に支持され、前記係合部材は、前記複数の歯の凸部が半径方向外側から内側に向けて、前記回動中心軸を中心とする扇形に並ぶと共に、隣接する前記凸部の相対向する周方向側面が平行になるように形成されていることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、表示部または入力部を有するパネル本体が機器本体に対して回動中心軸回りに回動可能に取り付けられた電子機器において、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの一方に設けられて、複数の歯が前記回動中心軸に直交する面上に前記回動中心軸回りに周方向所定ピッチで形成された係合部材と、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの他方に係止部材と、を備え、前記係止部材は、前記係合部材に近づいたり離れたりするように移動可能に支持された係止爪と、前記係止爪を前記係合部材に近づく向きに付勢する付勢部材と、を備え、前記係止爪は、前記歯より耐摩耗性が高い材料で形成されていることを特徴とする。
尚、すり減った量が少ない方の材料が「耐摩耗性が高い材料」である。
また、請求項5に係る発明は、表示部または入力部を有するパネル本体が機器本体に対して回動中心軸回りに回動可能に取り付けられた電子機器において、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの一方に設けられて、複数の歯が前記回動中心軸に直交する面上に前記回動中心軸回りに周方向所定ピッチで形成された係合部材と、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの他方に係止部材と、を備え、前記係止部材は、前記係合部材に近づいたり離れたりするように移動可能に支持された係止爪と、前記係止爪を前記係合部材に近づく向きに付勢する付勢部材と、を備え、前記歯は、前記係止爪より耐摩耗性が高い材料で形成されていることを特徴とする。
尚、すり減った量が少ない方の材料が「耐摩耗性が高い材料」である。
また、請求項6に係る発明は、請求項4又は請求項5に記載の電子機器であって、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの前記係止爪が設けられた側に設けられて、前記回動中心軸方向であって、且つ、前記付勢部材による前記係止爪の付勢方向に前記係止部材と離間した位置に配置された係合部材支え部を備えたことを特徴とする。
尚、すり減った量が少ない方の材料が「耐摩耗性が高い材料」である。
また、請求項5に係る発明は、表示部または入力部を有するパネル本体が機器本体に対して回動中心軸回りに回動可能に取り付けられた電子機器において、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの一方に設けられて、複数の歯が前記回動中心軸に直交する面上に前記回動中心軸回りに周方向所定ピッチで形成された係合部材と、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの他方に係止部材と、を備え、前記係止部材は、前記係合部材に近づいたり離れたりするように移動可能に支持された係止爪と、前記係止爪を前記係合部材に近づく向きに付勢する付勢部材と、を備え、前記歯は、前記係止爪より耐摩耗性が高い材料で形成されていることを特徴とする。
尚、すり減った量が少ない方の材料が「耐摩耗性が高い材料」である。
また、請求項6に係る発明は、請求項4又は請求項5に記載の電子機器であって、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの前記係止爪が設けられた側に設けられて、前記回動中心軸方向であって、且つ、前記付勢部材による前記係止爪の付勢方向に前記係止部材と離間した位置に配置された係合部材支え部を備えたことを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、請求項6に記載の電子機器であって、前記係合部材支え部と前記係合部材との間に介在し、前記係合部材支え部または前記係合部材に固定された弾性部材を備えたことを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の電子機器であって、前記パネル本体と前記機器本体とのうちの前記係止爪が設けられた側に設けられた係合部材支え部を備え、前記係合部材支え部は、前記係止部材において前記係止爪が設けられている方向にあることを特徴とする。
すなわち、本発明の電子機器では、パネル本体が機器本体に対して回動中心軸回りに回動可能に取り付けられ、パネル本体と機器本体とのうちの一方に設けられた係合部材の複数の歯のいずれかに、パネル本体と機器本体とのうちの他方に支持された係止部材の係止爪が、付勢部材で回動中心軸の方向をもって押し付けられる、新たなメカニズムが採用されることにより、機器本体に対するパネル本体の傾きを調整するためのチルト機構が実現されており、パネル本体の変形防止や操作荷重の安定性を実現する。
また、このような新たなメカニズムには、係止部材の係止爪が、回動中心軸方向に対して直交すると共に回動中心軸から所定距離離れた中心軸回りに回動可能に支持される形態が含まれる。このような形態では、係止部材の係止爪が、回動中心軸方向をもって、係合部材の複数の歯のいずれかに押し付けられる新たなメカニズムを実現しやすい。
また、このような新たなメカニズムには、係止部材の係止爪が、回動中心軸に対して直交する中心軸回りに回動可能に支持される形態が含まれる。このような形態では、係止部材の係止爪が、回動中心軸方向をもって、係合部材の複数の歯のいずれかに押し付けられる新たなメカニズムを実現しやすい。
また、このような新たなメカニズムには、係止部材の係止爪が、回動中心軸に沿って移動可能に支持される形態が含まれる。このような形態では、係止部材の係止爪が、回動中心軸方向をもって、係合部材の複数の歯のいずれかに押し付けられる新たなメカニズムを実現しやすい。
また、本発明の電子機器が有するチルト機構の新たなメカニズムでは、係合部材について、複数の歯の凸部が半径方向外側から内側に向けて、回動中心軸を中心とする扇形の形状とされると共に、隣接する凸部の相対向する周方向側面が平行になるように形成されれば、係止部材の係止爪が、回動中心軸方向をもって、係合部材の複数の歯のいずれかに押し付けられる際に、歯当たりが分散され、複数の歯の凸部の相対向する周方向側面に押し付けられた係止爪の押付部分に摩擦が分散して発生するので、機器本体に対するパネル本体の傾きを調整し易くなる。
また、本発明の電子機器が有するチルト機構の新たなメカニズムでは、パネル本体と機器本体とのうちの他方に設けられて、回動中心軸方向であって、且つ、付勢部材による係止爪の付勢方向に係止部材と離間した位置に配置された係合部材支え部を備えれば、係止部材の係止爪が、回動中心軸方向をもって、係合部材の複数の歯のいずれかに押し付けられる際に、係合部材の反り等が係合部材支え部により防ぎ止めることができ、係合部材と係止部材の位置が安定するため、操作荷重も安定する。
また、本発明の電子機器が有するチルト機構の新たなメカニズムでは、係合部材支え部と係合部材との間に介在し、係合部材支え部または係合部材に固定された弾性部材を備えれば、係合部材支え部と係合部材の相対的移動が滑らかになり、ひいては、機器本体に対するパネル本体の傾きの調整も滑らかな動きによって作業できる。
また、本発明の電子機器が有するチルト機構の新たなメカニズムでは、パネル本体の傾きを調整する際の操作荷重の軽重が係止部材に設けられた係止爪の形状で調整される場合は、係止爪の耐摩耗性を複数の歯より高くすることで、機器本体に対してパネル本体がスムーズに傾く。
また、本発明の電子機器が有するチルト機構の新たなメカニズムでは、パネル本体の傾きを調整する際の操作荷重の軽重が係合部材に設けられた複数の歯の形状で調整される場合は、複数の歯の耐摩耗性を係止爪より高くすることで、機器本体に対してパネル本体がスムーズに傾く。
[1.チルト機構を備えた複合機]
図1乃至図4に表した本発明の一実施形態に係る複合機2は、「電子機器」に相当するものである。本発明の一実施形態に係る複合機2は、機器本体10やパネル本体20を備える。機器本体10に対するパネル本体20の傾きは、後述するチルト機構によって調整される。尚、パネル本体20は、「表示部」に相当する液晶ディスプレイ20Aや「入力部」に相当するタッチパネルのボタン操作部20Bを有しており、「電子機器」に相当する複合機2を操作するためのパネルである。パネル本体20の横幅は機器本体10の横幅の半分以上あり、パネル本体20は大型のものが使用されている。
図1乃至図4に表した本発明の一実施形態に係る複合機2は、「電子機器」に相当するものである。本発明の一実施形態に係る複合機2は、機器本体10やパネル本体20を備える。機器本体10に対するパネル本体20の傾きは、後述するチルト機構によって調整される。尚、パネル本体20は、「表示部」に相当する液晶ディスプレイ20Aや「入力部」に相当するタッチパネルのボタン操作部20Bを有しており、「電子機器」に相当する複合機2を操作するためのパネルである。パネル本体20の横幅は機器本体10の横幅の半分以上あり、パネル本体20は大型のものが使用されている。
[2.チルト機構]
図5に表されたように、チルト機構1は、パネル本体20を回動させるための軸2100や、係止部材2200、支持部2300、「付勢部材」に相当するねじりコイルばね2400、係合部材支え部2500をパネル本体20に備える。また、チルト機構1は、機器本体用第一部品1100に一対の軸受1101を備えるとともに、機器本体用第二部品1200に固装部1201を備える。固装部1201には、係合部材1202が取り付けられる。
図5に表されたように、チルト機構1は、パネル本体20を回動させるための軸2100や、係止部材2200、支持部2300、「付勢部材」に相当するねじりコイルばね2400、係合部材支え部2500をパネル本体20に備える。また、チルト機構1は、機器本体用第一部品1100に一対の軸受1101を備えるとともに、機器本体用第二部品1200に固装部1201を備える。固装部1201には、係合部材1202が取り付けられる。
チルト機構1では、機器本体用第一部品1100に設けられた一対の軸受1101に対して、パネル本体20に備えられた軸2100が差し込まれる。この差し込みにより、パネル本体20が機器本体10に対して回動中心軸Z1の回りに回動可能に取り付けられる。
尚、パネル本体20側の支持部2300と係合部材支え部2500との間には、係合部材1202が配置されるスペースSが確保されている。
ちなみに、軸2100(係止部材2200、支持部2300、ねじりコイルばね2400、係合部材支え部2500を含む)と一対の軸受1101及び係合部材1202とは、互いに配置転換させてもよい。つまり、軸2100(係止部材2200、支持部2300、ねじりコイルばね2400、係合部材支え部2500を含む)を機器本体用第一部品1100に備えるとともに、パネル本体20に一対の軸受1101及び係合部材1202を備える構成であってもよい。
図6や図7に表されたように、係合部材1202には、平面円弧状に並んだ6個の歯1203が表面1204に形成されている。
さらに、係合部材1202では、図8の模式図に表されたように、6個の歯1203をそれぞれ形成する6個の凸部1203Aによって点Pを中心とする扇形が形成される。
つまり、係合部材1202は、複数の歯1203が、半径方向外側から内側に向けて点Pを中心に扇形に並んでおり、さらに隣接する歯1203の間にある溝1203Cの、互いに隣り合う斜面1203Bの上辺1203Dどうしは平行であり、下辺1203Eどうしも平行である。チルト機構1の組付完成時には、6個の歯1203は、回動中心軸Z1に直交する仮想面上にその回動中心軸Z1の回りに周方向所定ピッチで形成されることになる。
図9に示すように、係合部材1202に形成されている6つの歯1203は、点Pを中心とする扇形に5本の溝1203Cを彫って形成されている。
図9に示すように、互いに隣り合う歯1203の間の溝1203Cは、扇形の半径方向に見たときの形状が半径方向で一定である。つまり、図9のように扇形の半径方向に垂直な断面を見ると、点Pに近い側の断面1210にあらわれる溝1203Cの形と、遠い側の断面1211にあらわれる溝1203Cの形状は同じである。
そのため、ある溝1203Cの、互いに隣り合う2つの斜面1203Bにおいて、上辺1203Dは互いに平行になる。同様に、下辺1203Eも互いに平行になる。
図9に示すように、互いに隣り合う歯1203の間の溝1203Cは、扇形の半径方向に見たときの形状が半径方向で一定である。つまり、図9のように扇形の半径方向に垂直な断面を見ると、点Pに近い側の断面1210にあらわれる溝1203Cの形と、遠い側の断面1211にあらわれる溝1203Cの形状は同じである。
そのため、ある溝1203Cの、互いに隣り合う2つの斜面1203Bにおいて、上辺1203Dは互いに平行になる。同様に、下辺1203Eも互いに平行になる。
図6や図7に戻り、係合部材1202には、紙面上端側にある歯1203の外側に2個の突起部1205が形成されている。2個の突起部1205によって、嵌込空間部1206が形成されている。嵌込空間部1206の紙面対角側には、段差状の係止部1207が形成されている。
尚、係合部材1202の裏面1208には、多数のリブ1209が格子状に形成されている。そして、これら多数のリブ1209で作られた空間は、後述する弾性部材2600をはめ込み保持できるような形状になっている。
機器本体用第二部品1200の固装部1201に係合部材1202を取り付ける際には、図10に表されたように、固装部1201の嵌込棒1201Aに対して係合部材1202の嵌込空間部1206が嵌め込まれるとともに、固装部1201の係止爪1201Bに対して係合部材1202の係止部1207が係り止められる。これにより、固装部1201には、係合部材1202が固定した状態で取り付けられる。
図11や図12に表されたように、係止部材2200は、歯形状の係止爪2201や、上側回動軸2202、コイル軸2203、鉤部2204、下側回動穴2205等を備える。一方、パネル本体20の支持部2300には、図13に表されたように、上側回動穴2301や、ばね室2302、下側回動軸2303等を備える。
パネル本体20の支持部2300に対して係止部材2200を回動可能に取り付けるためには、先ず、係止部材2200に対してねじりコイルばね2400を取り付ける。ねじりコイルばね2400は、図13に表されたように、コイル部2401や、ショートフック2402、案内棒2403を備える。
そこで、係止部材2200のコイル軸2203に対して、図14に表されたように、ねじりコイルばね2400のコイル部2401を挿入する。また、係止部材2200の鉤部2204に対してねじりコイルばね2400のショートフック2402を引っ掛ける。
この状態で、支持部2300のばね室2302にねじりコイルばね2400の案内棒2403を収納しながら(図13参照)、係止部材2200の上側回動軸2202を支持部2300の上側回動穴2301に入れ込むとともに(図14参照)、係止部材2200の下側回動穴2205を支持部2300の下側回動軸2303に入れ込む(図13参照,図14参照)。これにより、パネル本体20の支持部2300に対して係止部材2200が回動可能に取り付けられる。
このとき、係止部材2200の係止爪2201は、係止部材2200が回動する中心軸Z2(図14参照)の回りに回動可能に支持される。
ねじりコイルばね2400は、係止部材2200を図14の矢印A方向の向き、つまり、中心軸Z2周りに回転して、係止爪2201を係合部材1202に押し付ける向きに付勢する。
そして、パネル本体20の軸2100を機器本体用第一部品1100の一対の軸受1101に差し込んで、パネル本体20が機器本体10に対して回動可能に支持されるとともに、機器本体用第一部品1100や機器本体用第二部品1200が組み付けられると、図15の断面図に示すように、本実施形態に係るチルト機構1が実現される。機器本体用第一部品1100のパネル本体側表面端部より係合部材1202が後方に配置されるため、複数の歯1203と前記歯1203によって形成される溝1203Cが機器本体用第一部品1100より外側に露出することがなく、前記パネル本体20のチルト操作時に異物が入り込んだり、入り込んだ異物を挟み込み前記パネル本体20のチルト操作に異常をきたすことを防止できる。このとき、係合部材1202では、軸2100を通る回動中心軸Z1を中心として歯1203が配置される(図15,図16参照)。
従って、図1乃至図4に表した複合機2において、機器本体10に対するパネル本体20の傾きを調整するときは、パネル本体20を軸2100(を通る回動中心軸Z1)を中心に回動させる。このとき、パネル本体20側にある係止部材2200の係止爪2201は、ねじりコイルばね2400の付勢力によって、機器本体10側の係合部材1202に付勢されており、機器本体10側の係合部材1202にある6個の歯1203に沿って振動する。
そして、パネル本体20の回動を止めると、パネル本体20側にある係止部材2200の係止爪2201は、機器本体10側の係合部材1202にある6個の歯1203の間にそれぞれ存在する複数の歯溝のいずれか一つに係合する。それらの歯溝は、図9に表された符号1210,1211のように左右対称の斜面を有しており、それらの斜面に対して、歯形状の係止爪2201がぴたりと接面する。これにより、機器本体10に対するパネル本体20の傾きが維持されるので、機器本体10に対するパネル本体20の傾きを調整することができる。
[3.まとめ]
すなわち、本実施の形態に係るチルト機構1は、複合機2において、液晶ディスプレイ20A及びタッチパネルのボタン操作部20Bを有するパネル本体20が機器本体10に対して回動中心軸Z1の回りに回動可能に取り付けられたものであって、機器本体10に設けられて、6個の歯1203が回動中心軸Z1に直交する仮想面上に回動中心軸Z1の回りに周方向所定ピッチで形成された係合部材1202と、パネル本体20に支持されて、6個の歯1203のいずれかに係合する係止爪2201が形成されると共に、回動中心軸Z1の方向に係止爪2201が移動可能に支持された係止部材2200と、パネル本体20に設けられて、係止爪2201が複数の歯1203のいずれかに係合するように係止爪2201を係合部材1202側に付勢するねじりコイルばね2400と、を備えたことを特徴とする。
すなわち、本実施の形態に係るチルト機構1は、複合機2において、液晶ディスプレイ20A及びタッチパネルのボタン操作部20Bを有するパネル本体20が機器本体10に対して回動中心軸Z1の回りに回動可能に取り付けられたものであって、機器本体10に設けられて、6個の歯1203が回動中心軸Z1に直交する仮想面上に回動中心軸Z1の回りに周方向所定ピッチで形成された係合部材1202と、パネル本体20に支持されて、6個の歯1203のいずれかに係合する係止爪2201が形成されると共に、回動中心軸Z1の方向に係止爪2201が移動可能に支持された係止部材2200と、パネル本体20に設けられて、係止爪2201が複数の歯1203のいずれかに係合するように係止爪2201を係合部材1202側に付勢するねじりコイルばね2400と、を備えたことを特徴とする。
つまり、本実施形態に係るチルト機構1では、パネル本体20が機器本体10に対して回動中心軸Z1の回りに回動可能に取り付けられ、機器本体10に設けられた係合部材1202の6個の歯1203のいずれかに、パネル本体20に支持された係止部材2200の係止爪2201が、ねじりコイルばね2400で回動中心軸Z1の方向をもって押し付けられる、新たなメカニズムが採用されることで、機器本体10に対するパネル本体20の傾きを調整するためのチルト機構1が実現されており、パネル本体20の変形防止や操作荷重の安定性を実現する。
特に、パネル本体20の係止部材2200の付勢方向がパネル本体20と平行になるので、パネル本体20の剛性が確保され、変形が抑制される。
ここで、本実施の形態に係るチルト機構1の新たなメカニズムの原理を図18乃至図21を用いて説明する。本実施の形態に係るチルト機構1では、2つの部品からなるヒンジ構造のようにして、機器本体10とパネル本体20とを回動自由に接合している。
機器本体10側に設けられるヒンジ構造の部品は、図20に表されたように、一対の軸受1101を備えた機器本体用第一部品1100と、係合部材1202を備えた機器本体用第二部品1200とで構成される。機器本体用第一部品1100と機器本体用第二部品1200とが組み付けられることにより、両端内側に一対の軸受1101が配設され、ほぼ中央に係合部材1202が配設される。
係合部材1202には、軸受1101を中心とした円弧(扇)上に複数の歯溝が配置される。図20では、説明の便宜上、上述した実施の形態とは異なり、3個の歯溝1203X、1203Y、1203Zが記載されている。
一方、パネル本体20側に設けられるヒンジ構造の部品は、図21に表されたように、一対の軸2100を両端外側に突出させた軸本体2100Aで構成される。軸本体2100Aの中央付近では、紙面右寄りに係止部材2200が配設される。係止部材2200での先端付近では、ねじりコイルばね2400により軸本体2100Aの中央側に付勢される係止爪2201が配設される。
そして、図18や図19に表されたように、機器本体10側の一対の軸受1101にパネル本体20側の一対の軸2100が差し込まれることにより、パネル本体20は、ヒンジ構造のようにして、機器本体10に対して回動自由に接合される。
このとき、ねじりコイルばね2400で付勢された係止爪2201は、図18に表された係止爪2201X、2201Y、2201Zのように回動するので、機器本体10側の3個の歯溝1203X、1203Y、1203Zのいずれか一つに対して、パネル本体20側の係止爪2201(すなわち、2201X、2201Y、2201Zのいずれか)がねじりコイルばね2400の付勢力で係合することにより、機器本体10に対するパネル本体20のチルト角度を調整することができる。
つまり、図18の紙面左側の図面に表されたように、機器本体10に対してパネル本体20Xのようなチルト角度である場合には、パネル本体20側の係止爪2201である係止爪2201Xと機器本体10側の歯溝1203X(図20参照)とが係合する。また、機器本体10に対してパネル本体20Yのようなチルト角度である場合には、パネル本体20側の係止爪2201である係止爪2201Yと機器本体10側の歯溝1203Y(図20参照)とが係合する。さらに、機器本体10に対してパネル本体20Zのようなチルト角度である場合には、パネル本体20側の係止爪2201である係止爪2201Zと機器本体10側の歯溝1203Z(図20参照)とが係合する。
このようにして、本実施の形態に係るチルト機構1の新たなメカニズムでは、係止爪2201(すなわち、2201X、2201Y、2201Zのいずれか)が歯溝1203X、1203Y、1203Zと係合することにより、機器本体10に対するパネル本体20のチルト角度を一定の角度に調整することができ、さらに、良好な操作感(クリック感)を操作者に与えることができるので、使い勝手が良い。
さらに、係止爪2201(すなわち、2201X、2201Y、2201Zのいずれか)を歯溝1203X、1203Y、1203Zに係合させるためのねじりコイルばね2400は、パネル本体20側に設けられる。
特に、図18や図19に表されたように、パネル本体20側の係止爪2201に対するねじりコイルばね2400の付勢力が、機器本体10側の一対の軸受1101に差し込まれたパネル本体20側の一対の軸2100の回動中心軸と平行な場合には、機器本体10に対するパネル本体20のチルト角度を調整する際は、その回動中心軸を中心として、ねじりコイルばね2400及び係止爪2201が回動し、歯溝1203X、1203Y、1203Zのいずれかに係止爪2201が係合する。つまり、ねじりコイルばね2400で付勢された係止爪2201は、機器本体10に対するパネル本体20のチルト角度を調整する際は、常に、その回動中心軸に平行な往復動をするので、ねじりコイルばね2400の付勢力がパネル本体20に作用しにくい。そのため、パネル本体20の変形が抑えられる。
尚、本実施の形態に係るチルト機構1の新たなメカニズムでは、機器本体10側の係合部材1202において、歯溝1203X、1203Y、1203Zを全く設けなくても、機器本体10に対するパネル本体20のチルト角度を調整することができる。すなわち、機器本体10側の係合部材1202を「ブレーキディスク」とみなし、パネル本体20側の係止爪2201をねじりコイルばね2400で付勢された「ブレーキシュー」とみなすことができるので、機器本体10側の係合部材1202に対するパネル本体20側の係止爪2201の摩擦力による所謂ディスク・ブレーキの原理をもって、機器本体10に対するパネル本体20のチルト角度を調整することができる。
また、本実施形態に係るチルト機構1の新たなメカニズムは、係止部材2200の係止爪2201が、回動中心軸Z1の方向に対して直交すると共に回動中心軸Z1から第1所定距離離れた中心軸Z2の回りに回動可能に支持される形態である。このような形態では、係止部材2200の係止爪2201が、回動中心軸Z1の方向をもって、係合部材1202の6個の歯1203のいずれかに押し付けられる新たなメカニズムを実現しやすい。
尚、図示はしないが、回動中心軸Z1に対して中心軸Z2が直交するような形態にしてもよい。このような形態でも、係止部材2200の係止爪2201が、回動中心軸Z1の方向をもって、係合部材1202の6個の歯1203のいずれかに押し付けられる新たなメカニズムを実現しやすい。
また、本実施形態に係るチルト機構1の新たなメカニズムでは、係合部材1202について、6個の歯1203の凸部1203Aが半径方向外側から内側に向けて、回動中心軸Z1を中心とする扇形の形状とされると共に、隣接する凸部1203Aの相対向する周方向側面1203Bが平行になるように形成されており、係止部材2200の係止爪2201が、回動中心軸Z1の方向をもって、係合部材1202の6個の歯1203のいずれかに押し付けられる際に、歯当たりが分散され、6個の歯1203の凸部1203Aの相対向する周方向側面1203Bに押し付けられた係止爪2201の押付部分に摩擦が分散して発生するので、機器本体10に対するパネル本体20の傾きを調整し易くなる。
つまり、本実施形態に係るチルト機構1の新たなメカニズムでは、機器本体10の係合部材1202に設けられた6個の歯1203の間にそれぞれ存在する複数の歯溝のいずれか一つにパネル本体20の係止部材2200に設けられた係止爪2201が係合するので、パネル本体20の傾きを調整し、その際の操作荷重の軽重が、機器本体10の係合部材1202に設けられた6個の歯1203の形状又はパネル本体20の係止部材2200に設けられた係止爪2201の形状で調整される。これにより、パネル本体20の傾きを調整する際の操作荷重の安定性を実現する。
ここで、パネル本体20の傾きを調整する際の操作荷重の軽重がパネル本体20の係止部材2200に設けられた係止爪2201の形状で調整される場合は、係止爪2201の耐摩耗性を6個の歯1203より高くすることで、機器本体10に対してパネル本体20をスムーズに傾かせることができる。
一方、パネル本体20の傾きを調整する際の操作荷重の軽重が機器本体10の係合部材1202に設けられた6個の歯1203の形状で調整される場合は、6個の歯1203の耐摩耗性を係止爪2201より高くすることで、機器本体10に対してパネル本体20をスムーズに傾かせることができる。
また、本実施形態に係るチルト機構1の新たなメカニズムでは、パネル本体20に設けられて、回動中心軸Z1の方向であって、且つ、ねじりコイルばね2400による係止爪2201の付勢方向に係止部材2200とはスペースSをもって離間した位置に配置された係合部材支え部2500を備えており、係止部材2200の係止爪2201が、回動中心軸Z1の方向をもって、係合部材1202の6個の歯1203のいずれかに押し付けられる際に、係合部材1202の反り等が係合部材支え部2500により防ぎ止めることができ、係合部材1202と係止部材2200の位置が安定するため、操作荷重も安定する。
つまり、本実施形態に係るチルト機構1の新たなメカニズムでは、図16や図17に表されたように、パネル本体20では、(機器本体10側の固装部1201に固定した状態で取り付けられた)係合部材1202の表面1204の裏側を全面で支持する係合部材支え部2500が設けられている。従って、パネル本体20の傾きを調整する際に、パネル本体20が回動されることにより、パネル本体20の支持部2300の係止部材2200がねじりコイルばね2400の付勢力により係合部材1202に押し付けられても、係合部材1202の表面1204の裏側を全面で支持する係合部材支え部2500が衝撃を受け止めるので、係合部材1202と係止部材2200の位置が安定するため、操作荷重も安定する。
ここで、係合部材支え部2500を加えた本実施の形態に係るチルト機構1の新たなメカニズムの原理を、図22乃至図25を用いて説明する。図22、図23、及び図25に表したように、パネル本体20側に設けられるヒンジ構造の部品において、軸本体2100Aの中央付近では、紙面左寄りに係合部材支え部2500が配設される。その他は、上記図18乃至図21を用いて既に説明した原理と同じである。
よって、機器本体10側の係合部材1202は、パネル本体20側の係止部材2200及び係合部材支え部2500の間に位置する。そのため、機器本体10側の係合部材1202に配設された3個の歯溝1203X、1203Y、1203Zのいずれか一つに対して、パネル本体20側の係止部材2200の先端付近に配設された係止爪2201(すなわち、2201X、2201Y、2201Zのいずれか)がねじりコイルばね2400の付勢力で係合することにより、機器本体10に対するパネル本体20のチルト角度を調整する際には、機器本体10側の係合部材1202がパネル本体20側の係合部材支え部2500に押し付けられる。
つまり、ねじりコイルばね2400の付勢力は、機器本体10側の係合部材1202を介して、パネル本体20側の係合部材支え部2500に作用するにとどまるため、パネル本体20側の軸2100が差し込まれた機器本体10側の軸受1101にまで作用することはない。このため、機器本体10に対するパネル本体20のチルト角度を調整する際には、パネル本体20の回動動作がスムーズに行えるため、上記図18乃至図21を用いて既に説明した原理より優れている。
尚、係合部材支え部2500を加えた本実施の形態に係るチルト機構1の新たなメカニズムの原理においても、機器本体10側の係合部材1202において、歯溝1203X、1203Y、1203Zを全く設けなくても、機器本体10に対するパネル本体20のチルト角度を調整することができる。すなわち、機器本体10側の係合部材1202を「ブレーキディスク」とみなし、パネル本体20側の係止爪2201をねじりコイルばね2400で付勢された「ブレーキシュー」とみなすことができるので、機器本体10側の係合部材1202に対するパネル本体20側の係止爪2201の摩擦力及び係合部材支え部2500の摩擦力による所謂ディスク・ブレーキの原理をもって、機器本体10に対するパネル本体20のチルト角度を調整することができる。
[4.その他]
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施形態に係るチルト機構1において、図26に表されたように、係合部材支え部2500と係合部材1202との間に介在し、係合部材1202にネジ2601で固定された弾性部材2600を備えれば、係合部材支え部2500と係合部材1202の相対的移動が滑らかになり、ひいては、機器本体10に対するパネル本体20の傾きの調整も滑らかな動きによって作業できる。この点は、弾性部材2600が係合部材支え部2500に固定された場合でも同様である。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施形態に係るチルト機構1において、図26に表されたように、係合部材支え部2500と係合部材1202との間に介在し、係合部材1202にネジ2601で固定された弾性部材2600を備えれば、係合部材支え部2500と係合部材1202の相対的移動が滑らかになり、ひいては、機器本体10に対するパネル本体20の傾きの調整も滑らかな動きによって作業できる。この点は、弾性部材2600が係合部材支え部2500に固定された場合でも同様である。
尚、弾性部材2600には、例えば、シリコン系のゴム、テフロン(登録商標)系のゴムなどのゴムシート、あるいは、フェルト、コルク材などを使うことができる。
また、本実施形態に係るチルト機構1とは、構成を逆にして、機器本体10に対して係止部材2200が支持部2300に回動可能に支持されるとともに、パネル本体20に対して係合部材1202が固装部1201に固定した状態に取り付けられてもよい。
また、図27や図28で表されたように、パネル本体20に設けられた係止部材2200の係止爪2201を回動させる回動軸2211がパネル本体20と直角的な交差関係にあっても、パネル本体20の係止部材2200が、軸2100を通る回動中心軸Z1の方向をもって、機器本体10の係合部材1202に押し付けられる新たなメカニズムを実現できる。よって、機器本体10の係合部材1202に設けられた6個の歯1203の間にそれぞれ存在する複数の歯溝のいずれか一つに対して、軸2100を通る回動中心軸Z1の方向をもって、パネル本体20の係止部材2200に設けられた係止爪2201を係合させることできる。
つまり、図27や図28で表されたチルト機構の新たなメカニズムは、係止部材2200の係止爪2201が、回動中心軸Z1の方向に対して直交すると共に回動中心軸Z1から第2所定距離離れた中心軸Z3の回りに回動可能に支持される形態である。このような形態では、係止部材2200の係止爪2201が、回動中心軸Z1の方向をもって、係合部材1202の6個の歯1203のいずれかに押し付けられる新たなメカニズムを実現しやすい。
また、図29や図30で表されたように、パネル本体20に設けられた係止部材2200の係止爪2201をスライド移動させるレール2221がパネル本体20と水平関係にあっても、パネル本体20の係止部材2200が、軸2100を通る回動中心軸Z1の方向をもって、機器本体10の係合部材1202に押し付けられる新たなメカニズムを実現できる。よって、機器本体10の係合部材1202に設けられた6個の歯1203の間にそれぞれ存在する複数の歯溝のいずれか一つに対して、回動中心軸Z1の方向をもって、パネル本体20の係止部材2200に設けられた係止爪2201を係合させることできる。
つまり、図29や図30で表されたチルト機構の新たなメカニズムは、係止部材2200の係止爪2201が、回動中心軸Z1に沿って移動可能に支持される形態である。このような形態では、係止部材2200の係止爪2201が、回動中心軸Z1の方向をもって、係合部材1202の6個の歯1203のいずれかに押し付けられる新たなメカニズムを実現しやすい。
尚、図29や図30で表したチルト機構では、パネル本体20に設けられた係止部材2200の係止爪2201が回動中心軸Z1の方向をもって移動可能にレール2221で支持されている。つまり、レール2221は、本実施形態に係るチルト機構1の支持部2300に相当する。
また、図31や図32で表されたようにしてもよい。すなわち、図31や図32で表されたチルト機構では、パネル本体20において、(機器本体10側の固装部1201に固定した状態で取り付けられた)係合部材1202の複数の歯1203に対して、複数の歯3003を有した係合部材3002をコイルバネのような付勢部材3001で回動中心軸Z1に沿って押し付ける。この場合には、機器本体10側の係合部材1202とパネル本体20側の係合部材3002との間にボール3004を挟み込むことにより、機器本体10側の係合部材1202とパネル本体20側の係合部材3002との相対的な回動をスムーズにし、機器本体10に対してパネル本体20をスムーズに傾かせることを図ってもよい。
つまり、図31や図32で表されたチルト機構の新たなメカニズムは、係合部材3002が有した複数の歯3003が、回動中心軸Z1に沿って移動可能に支持される形態である。このような形態では、係合部材3002が有した複数の歯3003が、回動中心軸Z1の方向をもって、係合部材1202の6個の歯1203のいずれかに押し付けられる新たなメカニズムを実現しやすい。
ところで、図33で表されたパネル本体20とパネル本体20を回動させるための軸2100との相対的位置関係については、以下の3通りが考えられる。
先ず、図33(a)に表されたように、正面側からパネル本体20を垂直に見たときに、液晶ディスプレイ20A及びタッチパネルのボタン操作部20Bで構成されるパネル本体20の操作エリアの外側を、正面側からパネル本体20を垂直に見た方向の回動軸2100の中心線L1が通るケースである。このケースは従来技術に多い。
次に、図33(b)に表されたように、正面側からパネル本体20を垂直に見たときに、液晶ディスプレイ20A及びタッチパネルのボタン操作部20Bで構成されるパネル本体20の操作エリアの内側を、正面側からパネル本体20を垂直に見た方向の回動軸2100の中心線L2が通るケースである。このケースは本実施形態である。
最後に、図33(c)に表されたように、正面側からパネル本体20を垂直に見たときに、液晶ディスプレイ20A及びタッチパネルのボタン操作部20Bで構成されるパネル本体20の操作エリアの中央部を、正面側からパネル本体20を垂直に見た方向の回動軸2100の中心線L3が通るケースである。
この点、図33(b)(c)のように、正面側からパネル本体20を垂直に見た方向の回動軸2100の中心線L2,L3が、液晶ディスプレイ20A及びタッチパネルのボタン操作部20Bで構成されるパネル本体20の操作エリアの内側(中央部を含む)を通る場合には、図33(a)のように、正面側からパネル本体20を垂直に見た方向の回動軸2100の中心線L1が、液晶ディスプレイ20A及びタッチパネルのボタン操作部20Bで構成されるパネル本体20の操作エリアの外側(中央部を含む)を通る場合と比べると、タッチパネルのボタン操作部20Bをユーザが指で押したときに発生するパネル本体20の回転モーメントがそのユーザーが押した箇所がいずれの箇所であってもより小さく、パネル本体20が回転してしまうような事態が発生することがより少ないので、タッチパネルのボタン操作部20Bの操作性がより良い。
さらに、図33(c)のように、正面側からパネル本体20を垂直に見た方向の回動軸2100の中心線L3が、液晶ディスプレイ20A及びタッチパネルのボタン操作部20Bで構成されるパネル本体20の操作エリアの中央部を通る場合には、図33(b)のように、正面側からパネル本体20を垂直に見た方向の回動軸2100の中心線L2が、液晶ディスプレイ20A及びタッチパネルのボタン操作部20Bで構成されるパネル本体20の操作エリアの内側(中央部を含まない)を通る場合と比べると、タッチパネルのボタン操作部20Bをユーザが指で押したときに発生するパネル本体20の回転モーメントがそのユーザが押した箇所がいずれの箇所であってもより一層小さく、パネル本体20が回転してしまうような事態が発生することがより一層少ないので、タッチパネルのボタン操作部20Bの操作性がより一層良い。
さらに、図33(c)のように、正面側からパネル本体20を垂直に見た方向の回動軸2100の中心線L3が、液晶ディスプレイ20A及びタッチパネルのボタン操作部20Bで構成されるパネル本体20の操作エリアの中央部を通る場合には、パネル本体20の上下バランスが等しいので、パネル本体20をユーザが回動させやすく、タッチパネルのボタン操作部20Bの操作性が最も良い。
2 複合機(電子機器)
10 機器本体
20 パネル本体
20A 液晶ディスプレイ(表示部)
20B タッチパネルのボタン操作部(入力部)
1202 係合部材
1203 複数の歯
1203A 複数の歯の凸部
1203B 複数の歯の凸部の周方向の側面
2200 係止部材
2201 係止爪
2300 支持部
2400 ねじりコイルばね(付勢部材)
2500 係合部材支え部
2600 弾性部材
Z1 回動中心軸
Z2 中心軸
10 機器本体
20 パネル本体
20A 液晶ディスプレイ(表示部)
20B タッチパネルのボタン操作部(入力部)
1202 係合部材
1203 複数の歯
1203A 複数の歯の凸部
1203B 複数の歯の凸部の周方向の側面
2200 係止部材
2201 係止爪
2300 支持部
2400 ねじりコイルばね(付勢部材)
2500 係合部材支え部
2600 弾性部材
Z1 回動中心軸
Z2 中心軸
Claims (4)
- 表示部または入力部を有するパネル本体が機器本体に対して回動中心軸回りに回動可能に取り付けられた電子機器において、
前記パネル本体と前記機器本体とのうちの一方に設けられて、複数の歯が前記回動中心軸に直交する面上に前記回動中心軸回りに周方向所定ピッチで形成された係合部材と、
前記パネル本体と前記機器本体とのうちの他方に係止部材と、を備え、
前記係止部材は、
前記係合部材に近づいたり離れたりするように移動可能に支持された係止爪と、
前記係止爪を前記係合部材に近づく向きに付勢する付勢部材と、を備え、
前記係合部材は、前記複数の歯の凸部が半径方向外側から内側に向けて、前記回動中心軸を中心とする扇形に並ぶと共に、隣接する前記凸部の相対向する周方向側面が平行になるように形成されていることを特徴とする電子機器。 - 前記係止爪は、前記回動中心軸に対して直交すると共に前記回動中心軸から所定距離離れた中心軸回りに回動可能に支持されることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記パネル本体と前記機器本体とのうちの前記係止爪が設けられた側に設けられて、前記回動中心軸方向であって、且つ、前記付勢部材による前記係止爪の付勢方向に前記係止部材と離間した位置に配置された係合部材支え部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
- 前記係合部材支え部と前記係合部材との間に介在し、前記係合部材支え部または前記係合部材に固定された弾性部材を備えたことを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
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