JP6156027B2 - 積層塗膜及び自動車の車体 - Google Patents

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Description

本発明は、積層塗膜及び該積層塗膜を備える自動車の車体に関する。
自動車の車体等の塗装においては、防錆用の電着塗料によって下塗り塗膜を形成し、その上に下地隠蔽性を有する中塗り塗膜を形成し、その上に上塗り塗膜(ベース塗膜およびクリヤ塗膜)を重ねる塗膜構造が一般に採用されている。また、省資源等の観点から、中塗り塗膜をなくし、下塗り塗膜の上に上塗り塗膜を直接重ねることも試みられている。例えば、カチオン電着塗膜の上に下地隠蔽性を有するベース塗膜を形成し、その上にクリヤ塗膜を形成することがなされている。
ところで、塗装の一形態として艶消し塗装(マットカラー化)が知られている。この艶消し塗装は、例えば特許文献1に記載されているように、一般にクリヤ塗料に艶消し材を配合しておき、この艶消し材によってクリヤ塗膜の表面を可視光線波長よりも大きな粗さレベルで粗面化(凹凸)にすることによってなされている。この場合、光がクリヤ塗膜表面で乱反射することによって、艶消し効果が得られる。
特許第5181414号公報
しかし、クリヤ塗膜によるマットカラー化では、クリヤ塗膜表面の粗度(凹凸)が補修のための研磨や、洗車、ワックス塗り等によって低下すると、光が乱反射し難くなり、その結果、艶消し効果が低下する。また、クリヤ塗膜表面に微細凹凸が形成されているため、汚れも落ちにくくなる。
そこで、本発明は、クリヤ塗膜表面の研磨等に拘わらず、艶消し効果が持続する積層塗膜および塗装物を得ることを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、ベース塗膜とクリヤ塗膜の界面での光の乱反射によって艶消し効果を得るようにした。
すなわち、ここに提示する自動車の車体表面に設けられる積層塗膜は、着色材を含有するベース塗膜と、該ベース塗膜の上に直接重ねられたクリヤ塗膜とを備え、
上記ベース塗膜は、上記着色材としてのカーボンブラックと、艶消し材としての、アクリル系樹脂粒子、シリカ、カラーポリマービーズ、ポリエチレンワックス、又は球体セルロースとを含有していて、その鏡面光沢度(入射角度60度)が20以下であり、その表面粗さRaが4〜7μmであり、
上記クリヤ塗膜は、上記ベース塗膜を構成する樹脂よりも低屈折率の低屈折化材を含有していて、その波長589.3nmでの屈折率が1.2以上1.5以下であって上記ベース塗膜を構成する樹脂の屈折率よりも低いことを特徴とする。
上記クリヤ塗膜としては、無色透明のクリヤ塗膜であっても、カラークリヤ塗膜であってもよい。
上記積層塗膜では、ベース塗膜の鏡面光沢度が低いことから、クリヤ塗膜を透過した光がベース塗膜表面で乱反射することにより、艶消し効果が得られる。また、クリヤ塗膜の屈折率がベース塗膜を構成する樹脂の屈折率よりも低いということは、空気の屈折率に近いということであり、そのため、クリヤ塗膜表面での光の反射が抑えられ、艶消し効果が高くなる。
そうして、上述の如く、クリヤ塗膜の低屈折率化とベース塗膜表面での光の乱反射とによって艶消し効果を得るから、クリヤ塗膜表面の粗さ如何に拘わらず、所定の艶消し効果を確保することができる。すなわち、クリヤ塗膜表面の研磨等によって艶消し効果が大きく低下することがなく、さらには、クリヤ塗膜表面を鏡面仕上げにすることも可能になるから、クリヤ塗膜表面の汚れ防止にも有利になる(汚れが付着しにくくなり、また、付着した汚れを落とし易くなる。)。
上記クリヤ塗膜の低屈折率化において、好ましいのは、上記ベース塗膜を構成する樹脂よりも低屈折率の低屈折化材としてのナノ粒子を当該クリヤ塗膜に添加することである。これにより、クリヤ塗膜の透明性を損なうことなく、その低屈折率化を図ることができる。 本発明に係る塗装物は、自動車の車体の下塗り塗膜の上に上記ベース塗膜が直接重なったものであっても、自動車の車体の下塗り塗膜上に重ねられた中塗り塗膜の上に上記ベース塗膜が重なったものであってもよい。
本発明によれば、クリヤ塗膜の低屈折率化とベース塗膜表面での光の乱反射とによって、クリヤ塗膜表面の粗さ如何に拘わらず、艶消し効果を得ることができ、クリヤ塗膜表面の研磨等によって艶消し効果が大きく低下することがなくなるとともに、クリヤ塗膜表面の汚れ防止にも有利になる。
実施形態に係る積層塗膜構造を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
1に示す実施形態に係る積層塗膜において、1は鋼製被塗物としての自動車の車体外板である。この車体外板1の表面にエポキシ系カチオン電着塗料による下塗り塗膜2が形成されている。この下塗り塗膜2の上に、耐光劣化性、耐チッピング性及び発色性を高めるための下地隠蔽性を有する中塗り塗膜3が重ねられている。そして、中塗り塗膜3の上に上塗り塗膜4が重ねられている。
上塗り塗膜4は、ベース塗膜5と、ベース塗膜4の上に重ねられたクリヤ塗膜6よりなる。ベース塗膜5は、着色材としての顔料7、光輝材8等が樹脂中に分散してなり、積層塗膜に発色性ないし意匠性を付与する。クリヤ塗膜6は、積層塗膜に耐候性や耐摩耗性を付与する。
本発明の特徴とするところは、ベース塗膜5の表面を可視光線波長よりも大きな粗さレベルで粗面化(微細凹凸を形成)して該ベース塗膜5の鏡面光沢度を20以下(表面粗さRa=4〜7μm程度)にし、且つクリヤ塗膜6の屈折率をベース塗膜5を構成する樹脂の屈折率よりも低くすることによって、当該積層塗膜に艶消し効果を与えていることにある。
すなわち、ベース塗膜5の鏡面光沢度が低いことから、図1に矢符で模式的に示すように、クリヤ塗膜6を透過した光がベース塗膜5の表面で乱反射することにより、艶消し効果が得られる。また、クリヤ塗膜6の屈折率が空気の屈折率に近く、そのため、クリヤ塗膜6の表面での光の反射が抑えられ、艶消し効果が高くなる。
実施形態1では、ベース塗膜5に粒子状艶消し材9を添加して該ベース塗膜5の鏡面光沢度を20以下とし、クリヤ塗膜6に低屈折率の金属酸化物のナノ粒子11を添加して該クリヤ塗膜6の屈折率を調整している。一例として黒色を発色させる上塗り塗膜の構成を表1に示す。
Figure 0006156027
表1において、ベース塗膜5を構成するアクリル系樹脂としては、日本ペイント社製アクリル樹脂(酸価;20mgKOH/g,水酸基価;75mgKOH/g,数平均分子量;5000,固形分60質量%)を採用した。カーボンブラックとしては、三菱化学社製三菱カーボンブラック#2650を採用した。艶消し材としては、綜研化学社製ケミスノーMRシリーズのアクリル系樹脂粒子(平均粒子径20μm)を採用した。クリヤ塗膜6を構成するアクリル系樹脂としては、日本ペイント社製アクリル樹脂を採用し、SiOナノ粒子としては、シーアイ化成社製Nano Tek Slurry(SiO固形分20質量%相当)を採用した。
ベース塗膜5の樹脂の屈折率は1.53、クリヤ塗膜6の屈折率は1.35、グロス計(HORIBA製ハンディ光沢計「グロスチェッカ」G−320)で測定したベース塗膜5の鏡面光沢度は15であった。
なお、艶消し材9としては、上述のアクリル系樹脂粒子に限らず、平均粒子径1〜30μm程度のシリカ、合成シリカ、カラーポリマービーズ、ポリエチレンワックス、又は球体セルロースを用いることができる。
1 被塗物
2 下塗り塗膜
3 中塗り塗膜
4 上塗り塗膜
5 ベース塗膜
6 クリヤ塗膜
7 着色材(顔料)
8 光輝材
9 艶消し材
11 ナノ粒子

Claims (2)

  1. 自動車の車体表面に設けられる積層塗膜であって、
    着色材を含有するベース塗膜と、該ベース塗膜の上に直接重ねられたクリヤ塗膜とを備え、
    上記ベース塗膜は、上記着色材としてのカーボンブラックと、艶消し材としての、アクリル系樹脂粒子、シリカ、カラーポリマービーズ、ポリエチレンワックス、又は球体セルロースとを含有していて、その鏡面光沢度(入射角度60度)が20以下であり、その表面粗さRaが4〜7μmであり、
    上記クリヤ塗膜は、上記ベース塗膜を構成する樹脂よりも低屈折率の低屈折化材を含有していて、その波長589.3nmでの屈折率が1.2以上1.5以下であって上記ベース塗膜を構成する樹脂の屈折率よりも低いことを特徴とする積層塗膜。
  2. 請求項1に記載の積層塗膜を備えることを特徴とする自動車の車体
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