JP6155620B2 - 天井構造、及び、天井構造の施工方法 - Google Patents
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Description
前記天井材と前記塞ぎ材との間に前記相対変位を減衰させる減衰機構を備えることを特徴とする。
このような天井構造によれば、耐震性の向上を図るとともに、工事の施工性の向上を図ることが可能である。
このような天井構造によれば、塞ぎ材と天井材との間隔を一定に保つことができ、安定して減衰効果を得ることが可能である。
このような天井構造によれば、相対変位の減衰力を高めることができ、塞ぎ材の長さを短くすることが可能である。また、押圧部材を設けなくてもよいのでコストの低減を図ることができる。
このような天井構造によれば、相対変位の減衰力を高めることができ、塞ぎ材の長さを短くすることが可能である。
前記間隙部と前記相対変位との加算値以上の長さの塞ぎ材を、当該塞ぎ材の一端を前記壁部に接続させるとともに、前記間隙部を下方から塞ぐように設置する工程と、
前記天井材と前記塞ぎ材との間に前記相対変位を減衰させる減衰機構を設置する工程と、
を有することを特徴とする。
図1は、第1実施形態の天井構造10の縦断面図である。また、図2は図1の天井構造10と壁101との接続部分を拡大した図である。
次に天井構造の施工方法について説明する。
本実施形態では1枚の天井パネル(具体的には天井パネル12よりも周囲がクリアランス13の分だけ大きいパネル(便宜上、天井パネル12´と呼ぶ))を用いる。
まず、天井内の設備工事(電気配線やダクトの配管など)を行う。設備工事の完了後、天井パネル12´を吊りボルト11により床102から吊り下げるようにして設ける。そして、天井パネル12´の外縁部(壁101と対向する部分)をクリアランス13(長さDc)だけ切断して図1のような天井パネル12を形成する。
その後、塞ぎ材14の一端を壁101に接続するとともに、塞ぎ材14の他端側を(粘弾性材15を挟んで)天井パネル12の下面に接続する。こうして、クリアランス13を塞ぎ材14で塞ぐ。
これにより、例えば、塞ぎ材14の改修工事の際には、天井パネル12を外すことなく、室内側から施工することができ、工期短縮やコスト削減が可能になる。また、新築工事の際には、天井内の設備工事が完了してから天井パネル12を設置することが可能であり、その後に、室内側から塞ぎ材14を設けることができる。このため、設備工事との干渉が無くなり、また、工程管理が単純化され工期短縮やコスト削減が可能になる。
このように、本実施形態の天井構造では、工事の施工性の向上を図ることができる。
図3は、第2実施形態の天井構造10の説明図である。
図3において、図1、図2と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
摩擦材16は、相対変位を減衰させる(制震機能を有する)部材であり、塞ぎ材14の上面に設けられている。なお、摩擦材16は減衰機構に相当する。つまり、天井パネル12と壁101(塞ぎ材14)との間に水平方向の相対変位が生じた場合、天井パネル12は、摩擦材16上を移動することになる。なお、塞ぎ材14と天井パネル12との摩擦力は、摩擦材16の摩擦係数と、塞ぎ材14と天井パネル12との間の押圧力によって決まる。
板バネ17(押圧部材に相当する)は、図に示すように、断面がL字形状であり、一方側の板材が壁101の側面に接続され、他方側の板材が塞ぎ材14の下面に接続されている。そして、板バネ17は、塞ぎ材14を上方に押圧する。これにより、摩擦材16と天井パネル12との間の摩擦力がより大きくなり、壁101と天井パネル12との水平方向の相対変位を抑えることができる。
つまり、第1実施形態と同様に、壁101に対してクリアランス13を有するように天井パネル12を設ける。そして、天井パネル12の形成後に、クリアランス13を塞ぐように、塞ぎ材14(摩擦材16)、板バネ17を設ける。
図4は、第2実施形態の天井構造10の変形例の説明図である。
図3において、図1、図2と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
この変形例では、板バネ17の変わりに、板材171、板材172、コイルバネ173を備えている。
板材171は、壁101の側面に設けられている。
板材172は、塞ぎ材14の下面に設けられている。
また、板材171と板材172は、壁101との接続点において、当該接続点を中心として回動可能にピン接合されている。
コイルバネ173の一端は板材171に接続され、他端は板材172に接続されている。
以上の構成により、板材172(及び塞ぎ材14)は、天井パネル12に押圧される。
この変形例においても、耐震性の向上を図るとともに、工事の施工性の向上を図ることができる。
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の実施形態では、天井パネル12と壁101の間にクリアランス13を設けていたが、クリアランス13の対象物は壁101には限られない、例えば、柱であってもよい。なお、壁101や柱は壁部に相当する。
前述の実施形態の天井構造10は1枚の天井パネル12によって構成されていたが、複数のパネル(分割パネル)を組み合わせて構成していてもよい。この場合、天井を施工する際に、壁101に近い部分(外縁部分)のパネルとして、他のパネルより長さの短い短尺パネルを取り付ければよい。こうして、クリアランス13を形成してもよい。
また、前述の実施形態では、天井パネル12は床102に吊り下げられていたが、床102以外の構造物(例えば、梁)に吊り下げられていてもよい。
前述の実施形態の天井構造10では、天井パネル12と塞ぎ材14との間に制震機能を有する部材(粘弾性材15や摩擦材16)を備えていたが、このような制震機能を有する部材を備えていなくてもよい。つまり、制震機能は無くてもよい。少なくともクリアランス13が塞ぎ材14などによって塞がれていればよい。
12 天井パネル
13 クリアランス
14 塞ぎ材
15 粘弾性材
16 摩擦材
17 板バネ
101 壁
102 床
171 板材
172 板材
173 コイルバネ
Claims (7)
- 構造体から吊り下げられた天井材と、
前記天井材と壁部との間に形成された間隙部であって、外部荷重による前記天井材と前記壁部との相対変位以上の長さの間隙部と、
前記間隙部と前記相対変位との加算値以上の長さの塞ぎ材であって、一端が前記壁部に接続されて前記間隙部を下方から塞ぐ塞ぎ材と、
を備えた天井構造であって、
前記天井材と前記塞ぎ材との間に前記相対変位を減衰させる減衰機構を備えることを特徴とする天井構造。 - 請求項1に記載の天井構造であって、
前記減衰機構は、粘弾性材または粘性材であり、
前記塞ぎ材を水平に保持する保持機構をさらに備える
ことを特徴とする天井構造。 - 請求項1に記載の天井構造であって、
前記減衰機構は、摩擦材であり、
前記塞ぎ材は、前記間隙部を塞ぐとともに前記天井材を押圧する
ことを特徴とする天井構造。 - 請求項1に記載の天井構造であって、
前記減衰機構は、摩擦材であり、
前記塞ぎ材を前記天井材に押圧する押圧部材をさらに備える
ことを特徴とする天井構造。 - 構造体から吊り下げられた天井材と、壁部との間に外部荷重による前記天井材と前記壁部との相対変位以上の長さの間隙部を形成する工程と、
前記間隙部と前記相対変位との加算値以上の長さの塞ぎ材を、当該塞ぎ材の一端を前記壁部に接続させるとともに、前記間隙部を下方から塞ぐように設置する工程と、
前記天井材と前記塞ぎ材との間に前記相対変位を減衰させる減衰機構を設置する工程と、
を有することを特徴とする天井構造の施工方法。 - 請求項5に記載の天井構造の施工方法であって、
前記天井材のうち前記壁部側の端部を切断することによって前記間隙部を形成する、
ことを特徴とする天井構造の施工方法。 - 請求項5に記載の天井構造の施工方法であって、
前記天井材は、複数の分割パネルにより形成されたものであり、
前記壁部側の端部に使用するパネルを他のパネルよりも長さの短い短尺パネルに変えることによって前記間隙部を形成する、
ことを特徴とする天井構造の施工方法。
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