JP6153965B2 - プラズマジェットプラグ - Google Patents
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Description
このプラズマジェットプラグによれば、沿面経路の最短の経路長D1が気中ギャップGに比べて十分に大きいので、沿面放電が発生し難く、安定して気中放電を行わせることができ、チャンネリングの発生を抑制できる。
この構成によれば、絶縁体の内面に溝部を設けることにより、キャビティの容積を小さく抑えてプラズマを噴出し易くしつつ沿面経路の最短の経路長D1を長くすることができ、また、溝部の溝幅を0.1mm以上とすることにより、沿面経路の最短の経路長D1の実効的な長さを溝部に沿った長さとすることができるので、より安定して気中放電を行わせることができる。
この構成によれば、溝部の深さを溝幅の3倍以下とすることにより、沿面経路の最短の経路長D1を長くしつつ、キャビティの容積を小さく抑えてプラズマを噴出し易くすることが可能である。
この構成によれば、キャビティに面する中心電極の側面の表面積を20mm2以下とすることにより、中心電極によってプラズマが冷却されてしまう現象を抑制でき、プラズマを噴出し易くすることができる。
この構成によれば、キャビティに面する絶縁体を複数の部材から構成すれば、沿面経路の経路長D1を長くするようにキャビティに面する絶縁体の内面形状を形成し易い。
この構成によれば、第1部材の熱伝導率が第2部材の熱伝導率よりも高いので、第1部材による中心電極からの熱引きを増大させることができ、中心電極の耐久性を向上させることができる。また、第2部材の耐電圧が第1部材よりも高いので、絶縁体全体の耐電圧性を向上させることができる。
この構成によれば、絶縁材料から露出する中心電極の先端部分の長さLが0.4mm以下と短いので、プラズマの熱による中心電極の消耗を抑制することができる。
この構成によれば、軸線方向と垂直な方向に沿って中心電極の側面からキャビティの内壁面に至る経路に沿って沿面放電が発生し難くなるので、安定して気中放電を行わせることができる。
この構成によれば、オリフィス電極の内面が、貫通孔に隣接する露出面を残して絶縁材料で覆われているので、プラズマによるオリフィス電極の内面の消耗を抑制することができる。
この構成によれば、中心電極の先端から、オリフィス電極の貫通孔の周囲の内面を覆う絶縁材料に至る経路に沿って沿面放電が発生し難くなるので、安定して気中放電を行わせることができる。
図1は、本発明の一実施形態としてのプラズマジェットプラグ100の部分断面図である。また、図2は、プラズマジェットプラグ100の先端部分を拡大した断面図である。図1,2において、プラズマジェットプラグ100の軸線Oの方向に沿って下側をプラズマジェットプラグ100の先端側と呼び、上側を後端側と呼ぶ。また、軸線Oと交差し、軸線Oに垂直な方向を「径方向」と呼ぶ。
図4(A)は、プラズマジェットプラグの第1実施形態の先端部分の断面の拡大図であり、図4(B)はその変形例の先端部分の断面の拡大図である。なお、図4では、図1及び図2とは上下が逆であり、図4の上側がプラズマジェットプラグの先端側であり、図4の下側がプラズマジェットプラグの後端側である。
(1)D1:中心電極20の表面20sから絶縁体10の内面を経由してオリフィス電極30の内面30inに至るまでの沿面経路の最短長さ(以下、「沿面最短経路長」と呼ぶ)。図4(A)では、この沿面最短経路長D1は、溝部Gr1に沿った凹状経路の長さを含んでいる。
(2)E:オリフィス電極30の貫通孔31の内径。
(3)G:オリフィス電極30の内面30inと、中心電極20の先端面20tとの間の軸線方向の距離G。この距離Gを「気中ギャップG」とも呼ぶ。気中ギャップGの典型的な値の範囲は、例えば0.3mm〜1.5mmである。
S20f=2πR・L …(1)
ここで、Rは中心電極20の露出部分の半径、Lは中心電極20の露出部分の軸線方向の長さである。半径Rの典型的な値の範囲は、例えば0.25mm〜1mmである。また、長さLの典型的な値の範囲は、例えば0mm〜5mmである。
以下では、図4〜図9に示したプラズマジェットプラグの好ましい寸法に関する試験結果について順次説明する。
(1)第1放電経路RT1:絶縁体210の上表面210s付近において溝部212を飛び越える放電経路(図10(A)に黒矢印で示す)。
(2)第2放電経路:絶縁体210の上表面210sと溝部経路長DLとを辿る沿面経路(図示省略)。
これらの2つの放電経路は、絶縁体210の上表面210sに沿った経路部分は共通しているので、両者の差は、第1放電経路RT1では溝幅Daの気中経路を通り、第2放電経路では溝部経路長DLの凹状の沿面経路を通る点だけである。そこで、この構造を図4の構造に当てはめて考えると、溝幅Daは図4の気中ギャップGを模擬する寸法としての役割を有しており、溝部経路長DLは沿面最短経路長D1を模擬する寸法としての役割を有していることが理解できる。
図14は、第7実施形態におけるプラズマジェットプラグ100fの先端部分の断面の拡大図である。このプラズマジェットプラグ100fは、キャビティCVに面する絶縁体10を複数の部材13f、16fで構成した点は第4実施形態(図7)と共通しており、以下の2つの点で第4実施形態と異なっている。第1の差異は、絶縁体10の縮径部14fが、中心電極20の先端部分の一部を露出させた状態で中心電極20の先端部分(脚部22)の側面を覆うように延びている点である。このとき、中心電極20の側面に設けられた縮径部14f(絶縁材料)の先端14tから中心電極20の先端までの距離Lは、0.4mm以下に設定されていることが好ましい。こうすれば、距離L(「中心電極20の露出長さL」と呼ぶ)が十分に短くなるので、プラズマの熱による中心電極の消耗を抑制することができる。第2の差異は、軸線O方向と垂直な方向に沿って測ったときの中心電極20の側面とキャビティCVの内壁面との間の距離Hが、第4実施形態(図7)よりも小さい点である。但し、この場合にも、この距離Hは、気中ギャップGよりも大きいことが好ましい。こうすれば、軸線O方向と垂直な方向に沿って中心電極20の側面からキャビティCVの内壁面に至る経路に沿って沿面放電が発生し難くなるので、安定して気中放電を行わせることができる。なお、G<Hであるという条件は、他の各種実施形態も満足することが好ましい。
・沿面最短経路長D1:3.5mm
・オリフィス電極30の貫通孔31の内径E:0.5mm
・気中ギャップG:0.5mm
・中心電極20の外径2R:1.5mm
・キャビティCVの内径Dcv(拡大内径部16fの内径):3.5mm
・中心電極20の側面とキャビティCVの内壁面との間の距離H:1.0mm
・中心電極20の露出長さL(絶縁部材14fによる遮蔽有の場合):0〜0.6mm
・中心電極20の露出長さL(絶縁部材14fによる遮蔽無の場合):2.0mm
・沿面最短経路長D1:4.0mm
・オリフィス電極30の貫通孔31の内径E:0.5mm
・気中ギャップG:0.5mm
・中心電極20の外径2R:1.5mm
・キャビティCVの内径Dcv(拡大内径部16fの内径):3.5mm
・中心電極20の側面とキャビティCVの内壁面との間の距離H:1.0mm
・オリフィス電極30の内面の露出面32の外径D32:1.4〜1.7mm
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
プラズマジェットプラグの構成としては、図4〜図9に示した構成以外の種々の構成を採用可能である。例えば、中心電極20の先端付近の形状が単純な円柱形でなく、表面に凹凸を設けてもよい。
5…ガスケット
6…リング部材
9…タルク
10…絶縁体
10z…絶縁体の縮内径部
10in…絶縁体の内面
12…絶縁体の軸孔
13…絶縁体の脚長部(小内径部)
13c,13d,13e…第1部材
14…絶縁体の縮径部
15…絶縁体の電極収容部
16…絶縁体の拡大内径部
16c〜16j…絶縁体の第2部材
16p…絶縁体の先端開口部
17…絶縁体の先端側胴部
18…絶縁体の後端側胴部
19…絶縁体の鍔部
20…中心電極
20f…中心電極の側面
20s…中心電極の表面
20t…中心電極の先端面
21…中心電極の頭部
22…中心電極の脚部
30…オリフィス電極
30in…オリフィス電極の内面
31…オリフィス電極の貫通孔
32…オリフィス電極の露出面
32e…オリフィス電極の露出面の最外周位置
40…端子金具
50…主体金具
51…主体金具の工具係合部
52…主体金具のねじ部
53…主体金具の加締部
54…主体金具の鍔部
55…主体金具の座面
56…主体金具の係止部
57…主体金具の先端部
57A…主体金具の先端部の凹部
80…パッキン
100,100a〜100j,100r…プラズマジェットプラグ
120…点火装置
130…制御回路部
140…火花放電回路部
160…プラズマ放電回路部
161…高電圧発生回路
162…コンデンサ
210…絶縁体
210s…絶縁体の上表面
212…絶縁体の溝部
220…第1電極
230…第2電極
Claims (8)
- 軸線方向に沿って延びる軸孔を有する筒状の絶縁体と、前記軸孔の内部に配置された中心電極と、前記絶縁体の外周に配置された主体金具と、前記主体金具に電気的に接続され前記絶縁体の先端側に配置されたオリフィス電極と、を備え、前記中心電極の表面と前記絶縁体の内面と前記オリフィス電極の内面とによってプラズマ生成用のキャビティが形成されたプラズマジェットプラグにおいて、
前記キャビティ内において前記中心電極の表面から前記絶縁体の内面を経由して前記オリフィス電極の内面に至る沿面経路の最短の経路長D1が、前記中心電極と前記オリフィス電極の間の最短距離である気中ギャップGの5倍以上であり、
前記絶縁体の内面は、前記沿面経路において凹状経路を形成する1つ以上の溝部を有し、
前記溝部の溝幅が0.1mm以上であり、
前記溝部の深さが前記溝幅の3倍以下であることを特徴とするプラズマジェットプラグ。 - 請求項1に記載のプラズマジェットプラグであって、
前記キャビティに面する前記中心電極の側面の表面積が、20mm2以下であることを特徴とするプラズマジェットプラグ。 - 請求項1又は2に記載のプラズマジェットプラグであって、
前記キャビティに面する前記絶縁体が複数の部材から構成されていることを特徴とするプラズマジェットプラグ。 - 請求項3に記載のプラズマジェットプラグであって、
前記絶縁体の前記複数の部材は、前記中心電極の外周側に設けられた第1部材と、前記第1部材の外周側に設けられた第2部材とを含み、
前記第1部材は、前記第2部材よりも熱伝導率が高い第1の絶縁材料で形成されており、前記第2部材は、前記第1部材よりも耐電圧が高い第2の絶縁材料で形成されていることを特徴とするプラズマジェットプラグ。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラズマジェットプラグであって、
前記キャビティ内における前記中心電極の側面が絶縁材料で覆われており、
前記中心電極の側面に設けられた前記絶縁材料の先端から前記中心電極の先端までの距離Lが、0.4mm以下であることを特徴とするプラズマジェットプラグ。 - 請求項5に記載のプラズマジェットプラグであって、
前記軸線方向と垂直な方向に沿って測ったときの前記中心電極の側面と前記キャビティの内壁面との間の距離Hが、前記気中ギャップGよりも大きいことを特徴とするプラズマジェットプラグ。 - 請求項5又は6に記載のプラズマジェットプラグであって、
前記オリフィス電極の貫通孔の周囲における前記オリフィス電極の内面が、前記貫通孔に隣接する露出面を残して絶縁材料で覆われており、
前記軸線方向と垂直な方向に沿って測ったときの前記露出面の最外周位置と前記中心電極の側面との間の距離Jが、前記距離Hよりも小さいことを特徴とするプラズマジェットプラグ。 - 請求項7に記載のプラズマジェットプラグであって、
前記露出面の最外周位置と前記中心電極の先端との間の距離Kが、前記気中ギャップGよりも大きいことを特徴とするプラズマジェットプラグ。
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