JP6153861B2 - 軸受装置 - Google Patents
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- F16C2360/00—Engines or pumps
- F16C2360/23—Gas turbine engines
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Description
そこで、スクイズフィルムダンパ機能を有する軸受を用いることで、不安定振動を抑えつつ低コスト化及びコンパクト化が図られている。この軸受装置は、回転軸の周囲に潤滑油が充填された軸受室を形成し、軸受室に浮動ブッシュを配置し、回転軸と浮動ブッシュとの間に潤滑油を介在させて、回転軸系の振動抑制を可能にするものである。
また、特許文献4には、軸受室を形成する軸受ハウジングの内面を波形曲面などの曲面形状にして軸受ハウジングの自励振動を抑える手段が開示されている。
回転機械の起動後、回転軸と浮動ブッシュ間及び浮動ブッシュと軸受ハウジング内面間に形成されるくさび空間に潤滑油が入り込み、くさび空間に油膜圧が発生することで、回転軸及び浮動ブッシュは軸受室の中心位置に上昇する。回転軸及び浮動ブッシュはある程度浮上し、これら部材間に潤滑油が介在しないと、振動減衰効果が得られない。
一方、前述のセンタリングばねなどを用いた浮動ブッシュの下降防止手段は、構造の簡素化及び低コスト化に反する。
このように、回転軸に作用するスクイズ力の作用方向とガイド溝の配置方向とが一致しているので、回転軸及び浮動ブッシュの浮上がスムーズに行われる。
これによって、複数の円弧の境界にスクイズ力を発生させる潤滑油の圧力分布の端部を形成できる。そのため、回転軸に作用するスクイズ力を回転軸に対して所望の方向へ作用させることができる。従って、ガイド溝の配置を配置しやすい所望の位置に選定できる。
このように、前記2つの領域で異なる形成としたので、潤滑油を介して軸受ハウジングから浮動ブッシュに加わる力に差を付けることができる。そのため、回り止めピンを基点として浮動ブッシュを浮上させる方向へ作用するモーメントを発生させることができる。従って、浮動ブッシュの浮上をさらに容易にできる。
これによって、回り止めピンを基点として浮動ブッシュを浮上させる方向へ作用するモーメントを発生させ、浮動ブッシュの浮上をさらに容易にできる。
これによって、回り止めピンを基点として浮動ブッシュを浮上させる方向へ作用するモーメントを発生させ、浮動ブッシュの浮上をさらに容易にできる。
これによって、回り止めピンを基点として浮動ブッシュを浮上させる方向へ作用し、前記合力を減殺するモーメントが発生するので、浮動ブッシュをさらに容易に浮上させることができる。
本発明の第1実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。図1は本実施形態の軸受装置が設けられた舶用等の排気タービン過給機を示している。図1において、排気タービン過給機10は、タービンハウジング11と、アルミニウム合金からなるコンプレッサハウジング12と、軸受ハウジング13とで構成されている。符号11aは排気ガスeの出口通路、符号11bは排気ガスeの入口通路、符号15は軸流型のタービン翼、符号16はタービン翼15の入口に設けられたタービンノズルである。このタービンノズル16で静圧膨張された軸方向の排気ガス流により、タービン翼15が回転駆動されるようになっている。
なお、図1中、符号20は、ディスク21を備え、2個の本発明のラジアル軸受装置30Aで支持されたタービンロータ軸、符号22は軸方向のスラストを受圧するスラスト軸受、符号14は排気タービン過給機10の回転軸である。
タービン翼15の回転は、タービンロータ軸20を介してコンプレッサ羽根車17を回転させ、空気入口12aから空気aを吸入する。吸入された空気aはコンプレッサ羽根車17で加圧され、ディフューザ18及び出口スクロール19を通り、大型ディーゼル機関に供給される。
なお、ガイド溝34に代えて、ガイド孔を形成するようにしてもよい。ガイド孔は浮動ブッシュ32Aに形成してもよく、この場合、回り止めピン36は軸受ハウジング13に設けてもよい。
タービンロータ軸20が矢印b方向へ回転すると、タービンロータ軸20と浮動ブッシュ32Aとの間に形成されたくさび空間wsに介在する潤滑油膜のくさび効果によって圧力分布Pが形成される。図中、矢印F1は、圧力分布Pによってタービンロータ軸20が潤滑油膜から受けるスクイズ力を示している。
かかる構成において、排気タービン過給機10の運転開始と共に、タービンロータ軸20はスクイズ力F1を受け、スクイズ力F1が作用する方向へ浮上する。また、浮動ブッシュ32Aも軸受ハウジング13の内面から力F2に対する反力として潤滑油を介して受ける力によってタービンロータ軸20と同一方向へ浮上する。
好ましくは、ガイド溝34の周方向位置はくさび効果によって最大のスクイズ力F1が発生する位置と180°反対に設定される。
そのため、排気タービン過給機10の始動時又は回転軸14の始動時又は低回転時に、回転軸系に対する振動減衰効果が急速に高まるので、不安定振動の発生を効果的に防止できる。また、これを簡易かつ低コストな構成で実現できる。
次に、本発明の第2実施形態を図4に基づいて説明する。本実施形態に係る軸受装置30Bは、浮動ブッシュ32Bの内面形状を前記第1実施形態の浮動ブッシュ32Aと異ならせたものである。浮動ブッシュ32Bの内面形状は、軸受ハウジング内面の上半分の半周領域を形成する半円弧38a及び下半分の半周領域を形成する半円弧38bで形成されている。半円弧38a及び38bは互いにタービンロータ軸20の半径方向(X軸方向)へずれた位置にあり、両者の境界は平坦な段差面40a及び40bが形成されている。その他の構成は第1実施形態と同一である。
これによって、始動時又は低回転時に回転軸系に対する潤滑油膜による振動減衰効果を高め、不安定振動の発生を効果的に防止できる。
次に、本発明の第3実施形態を図5に基づいて説明する。本実施形態に係る軸受装置30Cは、浮動ブッシュ32Cの内面形状を円形としたときの該円形の内径より大きな曲率半径を有する3個の円弧42a、42b及び42cで形成されている。各円弧は夫々交点B、C及びDで交わり、曲率中心が異なっており、ルーローの三角形をなしている。
次に、本発明の第4実施形態を図6に基づいて説明する。本実施形態に係る軸受装置30Dにおいて、浮動ブッシュ32Dの内面形状は前記第1実施形態の浮動ブッシュ32Aと同様に円形で構成されている。そのため、タービンロータ軸20と浮動ブッシュ32Dとの間に形成される潤滑油膜による圧力分布Pは、第1実施形態で形状される圧力分布Pと同じ位置で生じ、かつ同じ圧力形状となる。
従って、図6に示すように、スクイズ力F1は第1実施形態と同じ向きでタービンロータ軸20に作用するので、ガイド溝34は第1実施形態におけるガイド溝34と軸受ハウジング13の同じ領域かつ同じ向きに設けられている。
一方、浮動ブッシュ32Dは、周囲の軸受ハウジング13の内面から潤滑油を介して力を受けている。浮動ブッシュ32Dの外周面が第1実施形態の浮動ブッシュ32Aのように真円形状のとき、浮動ブッシュ32Dは軸受ハウジング13から周方向に均等な力を受ける。
なお、力F4−力F3>合力Frとなるようにすれば、浮動ブッシュ32Dをさらに浮上させやすくすることができる。
また、浮動ブッシュ32Dの外周面に、凹溝44の代わりに、浮動ブッシュ32Dの周方向に配置された凹溝、又はディンプル(凹部)、バンプ(凸部)を設けるようにしてもよい。
次に、本発明の第5実施形態を図7に基づいて説明する。本実施形態に係る軸受装置30Eでは、浮動ブッシュは第1実施形態における浮動ブッシュ32Aと同一構成の浮動ブッシュが用いられている。また、軸受ハウジング13の内面は、ガイド溝34の配置位置を境にして、夫々上部円弧h3及び下部円弧h4に区分けし、上部円弧h3の内径を下部円弧h4の内径より大きくしている。その他の構成は前記第1実施形態と同一である。
また、軸受ハウジング13の上部円弧h3から浮動ブッシュ32Aに付加される力F3を、下部円弧h4から浮動ブッシュ32Eに付加される力F4より小さくすることができる。
なお、好ましくは、力F4−力F3>合力Frとなるようにすれば、浮動ブッシュ32Aをさらに浮上させやすくすることができる。
11 タービンハウジング
11a 出口通路
11b 入口通路
12 コンプレッサハウジング
12a 空気入口
13 軸受ハウジング
14 回転軸
15 タービン翼
16 タービンノズル
17 コンプレッサ羽根車
18 ディフューザ
19 出口スクロール
20 タービンロータ軸
21 ディスク
22 スラスト軸受
23 噴出穴
24 冷却空気供給管
26 潤滑油路
30A、30B、30C、30D、30E 軸受装置
32A、32B、32C、32D 浮動ブッシュ
33 回り止め規制装置
34 ガイド溝(凹部)
36 回り止めピン(凸部)
38a、38b 半円弧
40a、40b 段差面
42a、42b、42c 円弧
44 凹溝
B、C、D 交点
G 重力
Fr 合力
M モーメント
a 空気
cs 密閉空間
e 排気ガス
h1、h3 上部円弧
h2、h4 下部円弧
o 潤滑油
ws くさび空間
Claims (11)
- 潤滑油が充填される軸受室を含む軸受ハウジングと、
前記軸受室内に配置される浮動ブッシュと、
前記浮動ブッシュ内に少なくとも一部が配置される回転軸と、
前記浮動ブッシュ及び前記軸受ハウジングのうち一方に設けられた凸部と、
前記浮動ブッシュ及び前記軸受ハウジングのうち他方に設けられ、前記凸部を鉛直方向に対し傾斜する径方向に往復可能に受け入れる凹部とを備え、
前記回転軸の少なくとも一部及び前記浮動ブッシュは、前記回転軸の少なくとも一部と前記浮動ブッシュとの間に形成されるくさび空間に存する潤滑油により前記回転軸の少なくとも一部にスクイズ力が作用するように構成され、
前記凹部は、前記スクイズ力が作用する方向に沿って延在するように配置されている
軸受装置。 - 前記凸部は、前記浮動ブッシュに設けられた回り止めピンであり、
前記凹部は、前記軸受ハウジングに設けられたガイド溝である請求項1に記載の軸受装置。 - 前記浮動ブッシュの内面は、横断面視にて複数の円弧を含む請求項1又は2に記載の軸受装置。
- 前記浮動ブッシュの内面は、前記複数の円弧として、横断面視にて曲率中心位置が相対的に異なる複数の円弧を含む請求項3に記載の軸受装置。
- 前記浮動ブッシュの内面は、曲率中心位置が相対的に異なる2つの半円筒と、該2つの半円筒の端をつなぐ少なくとも1つの段差面とを含む請求項4に記載の軸受装置。
- 前記複数の円弧は、相互に等しい長さを有する請求項3又は4に記載の軸受装置。
- 前記浮動ブッシュの外面及び前記軸受ハウジングの内面は、前記浮動ブッシュの周方向にて前記凸部の位置と該凸部の位置と反対の位置との間に位置する2つの領域を有し、
前記浮動ブッシュの外面及び前記軸受ハウジングの内面のうち少なくとも一方の前記2つの領域は、少なくとも一部において相互に異なる形状を有する請求項1乃至6の何れか一項に記載の軸受装置。 - 前記浮動ブッシュの外面は、前記2つの領域のうち鉛直方向にて頂点を含む領域の少なくとも一部に凹凸部を有する請求項7に記載の軸受装置。
- 前記軸受ハウジングの内面は、横断面視において、前記2つの領域のうち鉛直方向にて頂点を含む一方の領域を形成する上部円弧と、他方の領域を形成する下部円弧とを含み、
前記上部円弧の曲率半径は、前記下部円弧の曲率半径よりも大である請求項7に記載の軸受装置。 - 前記回転軸の少なくとも一部及び前記浮動ブッシュは、前記回転軸の少なくとも一部と前記浮動ブッシュとの間に形成されるくさび空間に存する潤滑油により前記回転軸の少なくとも一部にスクイズ力が作用するように構成され、
前記浮動ブッシュの外面及び前記軸受ハウジングの内面のうち少なくとも一方の形状は、前記回転軸の少なくとも一部に作用する重力と前記スクイズ力との合力を減殺する力が前記軸受ハウジングの内面から前記浮動ブッシュに作用するように形成されている請求項7乃至9の何れか一項に記載の軸受装置。 - 潤滑油が充填される軸受室を含む軸受ハウジングと、
前記軸受室内に配置される浮動ブッシュと、
前記浮動ブッシュ内に少なくとも一部が配置される回転軸と、
前記浮動ブッシュ及び前記軸受ハウジングのうち一方に設けられた凸部と、
前記浮動ブッシュ及び前記軸受ハウジングのうち他方に設けられ、前記凸部を鉛直方向に対し傾斜する径方向に往復可能に受け入れる凹部とを備え、
前記浮動ブッシュの外面及び前記軸受ハウジングの内面は、前記浮動ブッシュの周方向にて前記凸部の位置と該凸部の位置と反対の位置との間に位置する2つの領域を有し、
前記浮動ブッシュの外面及び前記軸受ハウジングの内面のうち少なくとも一方の前記2つの領域は、少なくとも一部において相互に異なる形状を有する軸受装置。
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