JP6151917B2 - スピロヘテロ環置換テトラミン酸誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、新規スピロヘテロ環置換テトラミン酸誘導体、それらを調製するための複数の方法及びそれらの殺害虫剤(pesticide)及び/又は除草剤及び/又は殺菌剤としての使用に関する。本発明は、さらにまた、選択的除草剤組成物も提供し、ここで、該組成物は、第1に、スピロヘテロ環置換テトラミン酸誘導体を含んでおり、第2に、作物植物の適合性を改善する化合物を含んでいる
本発明は、さらに、アンモニウム塩又はホスホニウム塩を添加し及び場合により浸透剤も添加することにより作物保護組成物(特に、スピロヘテロ環置換テトラミン酸誘導体を含んでいる作物保護組成物)の作用を増強すること、対応するその組成物、それらを調製する方法、並びに、殺虫剤及び/若しくは殺ダニ剤及び/若しくは殺線虫剤及び/若しくは殺菌剤としての作物保護におけるそれらの使用並びに/又は望ましくない植生を防止するためのそれらの使用にも関する。
3−アシルピロリジン−2,4−ジオン類に関して、医薬的特性についてはこれまでに記載されている(S. Suzuki et al. Chem. Pharm. Bull. 15 1120 (1967))。さらに、N−フェニルピロリジン−2,4−ジオン類は、R.Schmierer及びH.Mildenbergerによって合成された(Liebigs Ann. Chem. 1985, 1095)。これらの化合物の生物学的活性については、これまで記載されていない。
EP−A−0262399及びGB−A−2266888には、類似した構造を有する化合物(3−アリールピロリジン−2,4−ジオン類)が開示されている。しかしながら、それら化合物に関して、除草作用、殺虫作用又は殺ダニ作用は、開示されていない。除草作用、殺虫作用又は殺ダニ作用を有する既知化合物は、非置換二環式3−アリールピロリジン−2,4−ジオン誘導体(EP−A−355599、EP−A−415211、及び、JP−A−12−053670)、及び、置換単環式3−アリールピロリジン−2,4−ジオン誘導体(EP−A−377893、EP−A−442077、及び、WO 10/066780)である。
さらに、多環式3−アリールピロリジン−2,4−ジオン誘導体(EP−A−442073)、及び、1H−アリールピロリジンジオン誘導体(EP−A−456063、EP−A−521334、EP−A−596298、EP−A−613884、EP−A−613885、WO 95/01971、WO 95/26954、WO 95/20572、EP−A−0668267、WO 96/25395、WO 96/35664、WO 97/01535、WO 97/02243、WO 97/36868、WO 97/43275、WO 98/05638、WO 98/06721、WO 98/25928、WO 99/24437、WO 99/43649、WO 99/48869、WO 99/55673、WO 01/17972、WO 01/23354、WO 01/74770、WO 03/013249、WO 03/062244、WO 2004/007448、WO 2004/024688、WO 04/065366、WO 04/080962、WO 04/111042、WO 05/044791、WO 05/044796、WO 05/048710、WO 05/049569、WO 05/066125、WO 05/092897、WO 06/000355、WO 06/029799、WO 06/056281、WO 06/056282、WO 06/089633、WO 07/048545、DEA 102005059892、WO 07/073856、WO 07/096058、WO 07/121868、WO 07/140881、WO 08/067873、WO 08/067910、WO 08/067911、WO 08/138551、WO 09/015801、WO 09/039975、WO 09/049851、WO 09/115262、WO 10/052161、WO 10/063670、WO 10/063378、WO 10/102758)も知られている。さらにまた、ケタール置換1H−アリールピロリジン−2,4−ジオン類も、WO 99/16748から知られており、(スピロ)−ケタールで置換されているN−アルコキシアルコキシ置換アリールピロリジンジオン類も、JP−A−14205984及び「Ito M. et al., Bioscience, Biotechnology and Biochemistry 67, 1230−1238,(2003)」から知られている。ケトエノール類に薬害軽減剤を添加することも、同様に、WO 03/013249から原理上は知られている。さらに、ケトエノール類を含んでいる除草剤組成物も、WO 06/024411から知られている。
欧州特許出願公開第0262399号 英国特許出願公開第2266888号 欧州特許出願公開第355599号 欧州特許出願公開第415211号 特開平第12−053670号 欧州特許出願公開第377893号 欧州特許出願公開第442077号 国際特許出願公開第10/066780号 欧州特許出願公開第442073号 欧州特許出願公開第456063号 欧州特許出願公開第521334号 欧州特許出願公開第596298号 欧州特許出願公開第613884号 欧州特許出願公開第613885号 国際特許出願公開第95/01971号 国際特許出願公開第95/26954号 国際特許出願公開第95/20572号 欧州特許出願公開第0668267号 国際特許出願公開第96/25395号 国際特許出願公開第96/35664号 国際特許出願公開第97/01535号 国際特許出願公開第97/02243号 国際特許出願公開第97/36868号 国際特許出願公開第97/43275号 国際特許出願公開第98/05638号 国際特許出願公開第98/06721号 国際特許出願公開第98/25928号 国際特許出願公開第99/24437号 国際特許出願公開第99/43649号 国際特許出願公開第99/48869号 国際特許出願公開第99/55673号 国際特許出願公開第01/17972号 国際特許出願公開第01/23354号 国際特許出願公開第01/74770号 国際特許出願公開第03/013249号 国際特許出願公開第03/062244号 国際特許出願公開第2004/007448号 国際特許出願公開第2004/024688号 国際特許出願公開第04/065366号 国際特許出願公開第04/080962号 国際特許出願公開第04/111042号 国際特許出願公開第05/044791号 国際特許出願公開第05/044796号 国際特許出願公開第05/048710号 国際特許出願公開第05/049569号 国際特許出願公開第05/066125号 国際特許出願公開第05/092897号 国際特許出願公開第06/000355号 国際特許出願公開第06/029799号 国際特許出願公開第06/056281号 国際特許出願公開第06/056282号 国際特許出願公開第06/089633号 国際特許出願公開第07/048545号 独国特許出願公開第102005059892号 国際特許出願公開第07/073856号 国際特許出願公開第07/096058号 国際特許出願公開第07/121868号 国際特許出願公開第07/140881号 国際特許出願公開第08/067873号 国際特許出願公開第08/067910号 国際特許出願公開第08/067911号 国際特許出願公開第08/138551号 国際特許出願公開第09/015801号 国際特許出願公開第09/039975号 国際特許出願公開第09/049851号 国際特許出願公開第09/115262号 国際特許出願公開第10/052161号 国際特許出願公開第10/063670号 国際特許出願公開第10/063378号 国際特許出願公開第10/102758号 国際特許出願公開第99/16748号 特開平第14205984号 国際特許出願公開第03/013249号 国際特許出願公開第06/024411号
Chem. Pharm. Bull. 15 1120 (1967) Liebigs Ann. Chem. 1985, 1095 Ito M. et al., Bioscience, Biotechnology and Biochemistry 67, 1230−1238,(2003)
特に、作物植物に関して、上記既知化合物の除草効力及び/又は殺菌抗力及び/又は殺ダニ効力及び/又は殺虫効力及び/又は活性スペクトル及び/又は植物適合性は、必ずしも満足のいくものとは限らない。
本発明は、式(I)
Figure 0006151917
〔式中、
Wは、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ又はシアノを表し;
Xは、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ又はシアノを表し;
Yは、水素、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、ハロアルキル又はハロアルコキシを表し;
Zは、は、1置換又は多置換されていてもよいフルオロフェニルを表し;
Aは、水素を表すか、又は、何れの場合にも置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、フェニルアルキル、ヘタリールアルキル(hetaryalkyl)を表すか、又は、基Gを表し;
Gは、水素(a)を表すか、又は、基
Figure 0006151917
のうちの1つを表し;
ここで、
Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンを表し;
Lは、酸素又は硫黄を表し;
Mは、酸素又は硫黄を表し;
は、何れの場合にもハロゲン−若しくはシアノ−で置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル若しくはポリアルコキシアルキルを表すか、又は、何れの場合にもハロゲン−、アルキル−若しくはアルコキシ−で置換されていてもよいシクロアルキル若しくはヘテロシクリルを表すか、又は、何れの場合にも置換されていてもよいフェニル、フェニルアルキル、ヘタリール、フェノキシアルキル若しくはヘタリールオキシアルキルを表し;
は、何れの場合にもハロゲン−若しくはシアノ−で置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルコキシアルキル若しくはポリアルコキシアルキルを表すか、又は、何れの場合にも置換されていてもよいシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルを表し;
、R及びRは、互いに独立して、何れの場合にもハロゲンで置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルチオ、アルケニルチオ若しくはシクロアルキルチオを表すか、又は、何れの場合にも置換されていてもよいフェニル、ベンジル、フェノキシ若しくはフェニルチオを表し;
及びRは、互いに独立して、水素を表すか、又は、何れの場合にもハロゲン−若しくはシアノ−で置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキルを表すか、又は、何れの場合にも置換されていてもよいフェニル若しくはベンジルを表すか、又は、RとRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、環(ここで、該環は、置換されていてもよく、及び、酸素又は硫黄を含んでいてもよい)を形成している〕
で表される新規化合物を提供する。
式(I)で表される化合物は、とりわけその置換基の種類に応じて、光学異性体として存在することができるか、又は、種々の組成の異性体混合物として存在することができ、ここで、そのような異性体混合物は、適切な場合には、慣習的な方法で分離させることができる。本発明は、純粋な異性体と異性体混合物、それらの調製及び使用、並びに、それらを含んでいる組成物も提供する。しかしながら、簡単にすることを目的として、以下の記載では、式(I)の化合物についてのみ言及するが、それは、純粋な化合物と、適切な場合には、さまざまな比率の異性体化合物を有する混合物の両方を意味している。
基Gについての種々の意味(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)を考慮に入れることにより、以下の主要な構造(I−a)〜(I−g)が生じる:
Figure 0006151917
Figure 0006151917
ここで、A、E、L、M、W、X、Y、Z、R、R、R、R、R、R及びRは、上記で与えられている意味を有する。
さらに、式(I)で表される新規化合物は、下記調製方法のうちの1つにより得られるということが見いだされた:
(A) 式(I−a)
Figure 0006151917
〔式中、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕
で表される化合物は、式(II)
Figure 0006151917
〔式中、
A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有し、
及び、
は、アルキル(好ましくは、C−C−アルキル)を表す〕
で表される化合物を、希釈剤の存在下、及び、塩基の存在下で、分子内縮合させれば得られる。
さらに、
(B) 上記で示されている式(I−b)〔式中、R、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物は、上記で示されている式(I−a)〔式中、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物を、何れの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、
(α) 式(III)
Figure 0006151917
〔式中、
は、上記で与えられている意味を有し、及び、
Halは、ハロゲン(特に、塩素又は臭素)を表す〕
で表される化合物と反応させるか、
又は、
(β) 式(IV)
Figure 0006151917
〔式中、Rは、上記で与えられている意味を有する〕
で表されるカルボン酸無水物と反応させれば得られるということが見いだされ;
(C) 上記で示されている式(I−c)〔式中、R、A、M、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有し、及び、Lは、酸素を表す〕で表される化合物は、上記で示されている式(I−a)〔式中、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物を、何れの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(V)
Figure 0006151917
〔式中、R及びMは、上記で与えられている意味を有する〕
で表されるクロロギ酸エステル又はクロロギ酸チオエステルと反応させれば得られるということが見いだされ;
(D) 上記で示されている式(I−c)〔式中、R、A、M、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有し、及び、Lは、硫黄を表す〕で表される化合物は、上記で示されている式(I−a)〔式中、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物を、何れの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(VI)
Figure 0006151917
〔式中、M及びRは、上記で与えられている意味を有する〕
で表されるクロロモノチオギ酸エステル又はクロロジチオギ酸エステルと反応させれば得られるということが見いだされ;
(E) 上記で示されている式(I−d)〔式中、R、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物は、上記で示されている式(I−a)〔式中、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物を、何れの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(VII)
Figure 0006151917
〔式中、Rは、上記で与えられている意味を有する〕
で表される塩化スルホニルと反応させれば得られるということが見いだされ;
(F) 上記で示されている式(I−e)〔式中、L、R、R、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物は、上記で示されている式(I−a)〔式中、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物を、何れの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(VIII)
Figure 0006151917
〔式中、
L、R及びRは、それぞれ、上記で与えられている意味を有し、及び、
Halは、ハロゲン(特に、塩素又は臭素)を表す〕
で表されるリン化合物と反応させれば得られるということが見いだされ;
(G) 上記で示されている式(I−f)〔式中、E、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物は、上記で示されている式(I−a)〔式中、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物を、何れの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下で、それぞれ、式(IX)及び式(X)
Figure 0006151917
〔式中、
Meは、1価又は2価の金属(好ましくは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム又はカルシウム)を表し、
tは、数1又は2を表し、及び、
10、R11、R12は、互いに独立して、水素又はアルキル(好ましくは、C−C−アルキル)を表す〕
で表される金属化合物又はアミンと反応させれば得られるということが見いだされ;
(H) 上記で示されている式(I−g)〔式中、L、R、R、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物は、上記で示されている式(I−a)〔式中、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物を、何れの場合にも、
(α) 適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には触媒の存在下で、式(XI)
Figure 0006151917
〔式中、R及びLは、上記で与えられている意味を有する〕
で表されるイソシアネート又はイソチオシアネートと反応させるか、
又は、
(β) 適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XII)
Figure 0006151917
〔式中、L、R及びRは、上記で与えられている意味を有する〕
で表される塩化カルバモイル又は塩化チオカルバモイルと反応させれば得られるということが見いだされ;
(I) 上記で示されている式(I−a)〜式(I−g)〔式中、A、G、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物は、式(I−a’)〜式(I−g’)
Figure 0006151917
〔式中、A、G、W、X及びYは、上記で与えられている意味を有し、及び、Z’は、好ましくは、臭素又はヨウ素を表す〕
で表される化合物を、溶媒の存在下、触媒(例えば、Pd錯体)の存在下、及び、塩基(例えば、炭酸ナトリウム、リン酸カリウム)の存在下で、カップリング可能な(ヘタ)アリール誘導体〔例えば、式(XIII)
Figure 0006151917
[式中、Zは、上記で与えられている意味を有する]
で表されるフェニルボロン酸又はそのエステル〕とカップリングさせれば得られ得るということが見いだされた。
さらに、式(I)で表される新規化合物が、殺害虫剤として、好ましくは、殺虫剤、殺ダニ剤及び除草剤として、極めて有効であるということが分かった。
驚くべきことに、特定の置換環式ケトエノール類が、後述されている作物植物の適合性を改善する化合物(薬害軽減剤/解毒剤)と一緒に使用されたときに、作物植物に対する損傷を効率よく防止し、そして、有用な植物の作物(例えば、穀類や、さらに、トウモロコシ、ダイズ及びイネなど)における望ましくない植物を選択的に防除するための広いスペクトルを有する組合せ調製物として特に有利に使用可能であるということも見いだされた。
本発明は、さらにまた、有効量の活性化合物組合せを含んでいる選択的除草剤組成物も提供し、ここで、該組合せは、成分として、
(a’) 式(I)〔式中、A、G、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕で表される少なくとも1種類の化合物;
及び、
(b’) 作物植物の適合性を改善する少なくとも1種類の化合物(薬害軽減剤);
を含んでいる。
該薬害軽減剤は、好ましくは、以下のものからなる群から選択される。
(S1) 式(S1)
Figure 0006151917
〔式中、記号及び添え字は、以下の意味を有する:
は、0〜5の自然数、好ましくは、0〜3の自然数であり;
は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、ニトロ又は(C−C)−ハロアルキルであり;
は、N及びOからなる群から選択される1〜3個のヘテロ環原子を有する部分的不飽和又は芳香族の5員ヘテロ環からなる群から選択される置換されていないか又は置換されている二価ヘテロ環式ラジカル(ここで、該環中には、少なくとも1個の窒素原子及び最大で1個の酸素原子が存在している)であり、好ましくは、(W )〜(W
Figure 0006151917
からなる群から選択されるラジカルであり;
は、0又は1であり;
は、OR 、SR 若しくはNR であるか、又は、少なくとも1個の窒素原子と最大で3個までのヘテロ原子(好ましくは、O及びSからなる群から選択されるヘテロ原子)を有する飽和又は不飽和の3〜7員のヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、(S1)内で窒素原子を介してカルボニル基に結合しており、そして、該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ及び置換されていてもよいフェニルからなる群から選択されるラジカルで置換されている)であり、好ましくは、式OR 、式NHR 又は式N(CHで表されるラジカルであり、特に、式OR で表されるラジカルであり;
は、水素であるか、又は、置換されていないか若しくは置換されている(好ましくは、合計で1〜18個の炭素原子を有する)脂肪族炭化水素ラジカルであり;
は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシであるか、又は、置換されているか若しくは置換されていないフェニルであり;
は、H、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ−(C−C)−アルキル、シアノ又はCOOR (ここで、R は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ(C−C)−アルキル、(C−C)−ヒドロキシアルキル、(C−C12)−シクロアルキル又はトリ−(C−C)−アルキルシリルである)であり;
、R 、R は、同一であるか又は異なっていて、そして、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C12)−シクロアルキルであるか、又は、置換されているか若しくは置換されていないフェニルである〕
で表される化合物;
好ましくは:
(a) ジクロロフェニルピラゾリン−3−カルボン酸のタイプの化合物(S1)、好ましくは、以下のような化合物:1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(エトキシカルボニル)−5−メチル−2ピラゾリン−3−カルボン酸、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(エトキシカルボニル)−5−メチル−2−ピラゾリン−3−カルボン酸エチル(S1−1)(「メフェンピル−ジエチル」)及び関連化合物(これらは、WO−A−91/07874に記載されている);
(b) ジクロロフェニルピラゾールカルボン酸の誘導体(S1)、好ましくは、以下のような化合物:1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチルピラゾール−3−カルボン酸エチル(S1−2)、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピルピラゾール−3−カルボン酸エチル(S1−3)、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(1,1−ジメチルエチル)ピラゾール−3−カルボン酸エチル(S1−4)及び関連化合物(これらは、EP−A−333131及びEP−A−269806に記載されている);
(c) 1,5−ジフェニルピラゾール−3−カルボン酸の誘導体(S1)、好ましくは、以下のような化合物:1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−フェニルピラゾール−3−カルボン酸エチル(S1−5)、1−(2−クロロフェニル)−5−フェニルピラゾール−3−カルボン酸メチル(S1−6)及び関連化合物(これらは、例えば、EP−A−268554に記載されている);
(d) トリアゾールカルボン酸のタイプの化合物(S1)、好ましくは、以下のような化合物:フェンクロラゾール(エチル)、即ち、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−トリクロロメチル−(1H)−1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸エチル(S1−7)及び関連化合物(これらは、EP−A−174562及びEP−A−346620に記載されている);
(e) 5−ベンジル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸、5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸又は5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸のタイプの化合物(S1)、好ましくは、以下のような化合物:5−(2,4−ジクロロベンジル)−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸エチル(S1−8)若しくは5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸エチル(S1−9)及び関連化合物(これらは、WO−A−91/08202に記載されている)、又は、5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリンカルボン酸(S1−10)若しくは5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリンカルボン酸エチル(S1−11)(「イソキサジフェン−エチル」)若しくは5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリンカルボン酸n−プロピル(S1−12)若しくは5−(4−フルオロフェニル)−5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸エチル(S1−13)(これらは、特許出願WO−A−95/07897に記載されている)。
(S2) 式(S2)
Figure 0006151917
〔式中、記号及び添え字は、以下の意味を有する:
は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、ニトロ又は(C−C)−ハロアルキルであり;
は、0〜5の自然数、好ましくは、0〜3の自然数であり;
は、OR 、SR 若しくはNR であるか、又は、少なくとも1個の窒素原子と最大で3個までのヘテロ原子(好ましくは、O及びSからなる群から選択されるヘテロ原子)を有する飽和又は不飽和の3〜7員のヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、(S2)内で窒素原子を介してカルボニル基に結合しており、そして、該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ及び置換されていてもよいフェニルからなる群から選択されるラジカルで置換されている)であり、好ましくは、式OR 、式NHR 又は式N(CHで表されるラジカルであり、特に、式OR で表されるラジカルであり;
は、水素であるか、又は、置換されていないか若しくは置換されている(好ましくは、合計で1〜18個の炭素原子を有する)脂肪族炭化水素ラジカルであり;
は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシであるか、又は、置換されているか若しくは置換されていないフェニルであり;
は、(C−、又は、C)−アルカンジイル鎖(ここで、該アルカンジイル鎖は、置換されていないか、又は、1若しくは2の(C−C)−アルキルラジカルで置換されているか、又は、[(C−C)−アルコキシ]カルボニルで置換されている)である〕
で表されるキノリン誘導体;
好ましくは:
(a) 8−キノリンオキシ酢酸のタイプの化合物(S2)、好ましくは、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸1−メチルヘキシル(「クロキントセット−メキシル」)(S2−1)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸1,3−ジメチル−ブタ−1−イル(S2−2)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸4−アリルオキシブチル(S2−3)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸1−アリルオキシプロパ−2−イル(S2−4)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸エチル(S2−5)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸メチル(S2−6)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸アリル(S2−7)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸2−(2−プロピリデンイミノオキシ)−1−エチル(S2−8)、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸2−オキソ−プロパ−1−イル(S2−9)及び関連化合物(これらは、EP−A−86750、EP−A−94349及びEP−A−191736又はEP−A−0492366に記載されている)、並びに、さらに、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸(S2−10)、その水和物及び塩、例えば、そのリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、鉄塩、アンモニウム塩、第四級アンモニウム塩、スルホニウム塩又はホスホニウム塩(これらは、WO−A−2002/34048記載されている);
(b) (5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸のタイプの化合物(S2)、好ましくは、以下のような化合物:(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸ジエチル、(5−クロロ−8キノリンオキシ)マロン酸ジアリル、(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸メチルエチル及び関連化合物(これらは、EP−A−0 582198に記載されている)。
(S3) 式(S3)
Figure 0006151917
〔式中、記号及び添え字は、以下の意味を有する:
は、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−ハロアルケニル、(C−C)−シクロアルキルであり、好ましくは、ジクロロメチルであり;
、R は、同一であるか若しくは異なっていて、そして、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−ハロアルケニル、(C−C)−アルキルカルバモイル−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルカルバモイル−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ−(C−C)−アルキル、ジオキソラニル−(C−C)−アルキル、チアゾリル、フリル、フリルアルキル、チエニル、ピペリジルであるか、又は、置換されているか若しくは置換されていないフェニルであるか、又は、R とR は一緒に、置換されているか若しくは置換されていないヘテロ環式環(好ましくは、オキサゾリジン環、チアゾリジン環、ピペリジン環、モルホリン環、ヘキサヒドロピリミジン環又はベンゾオキサジン環)を形成している〕
で表される化合物;
好ましくは:
発生前薬害軽減剤(土壌作用性薬害軽減剤)としてしばしば使用されるジクロロアセトアミドのタイプの活性化合物、例えば、「ジクロルミド」(N,N−ジアリル−2,2−ジクロロアセトアミド)(S3−1)、「R−29148」(3−ジクロロアセチル−2,2,5−トリメチル−1,3−オキサゾリジン)〔供給元:Stauffer〕(S3−2)、「R−28725」(3−ジクロロアセチル−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン)〔供給元:Stauffer〕(S3−3)、「ベノキサコール」(4−ジクロロアセチル−3,4−ジヒドロ−3−メチル−2H−1,4−ベンゾオキサジン)(S3−4)、「PPG−1292」(N−アリル−N−[(1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル]ジクロロアセトアミド)〔供給元:PPG Industries〕(S3−5)、「DKA−24」(N−アリル−N−[(アリルアミノカルボニル)メチル]ジクロロアセトアミド)〔供給元:Sagro−Chem〕(S3−6)、「AD−67」又は「MON 4660」(3−ジクロロアセチル−1−オキサ−3−アザスピロ[4,5]デカン)〔供給元:Nitrokemia〕又は〔供給元:Monsanto〕(S3−7)、「TI−35」(1−ジクロロアセチルアゼパン)〔供給元:TRI−Chemical RT〕(S3−8)、「ジクロノン(diclonon)」(ジシクロノン)又は「BAS 145138」又は「LAB 145138」(S3−9)(3−ジクロロアセチル−2,5,5−トリメチル−1,3−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナン)〔供給元:BASF〕、「フリラゾール」又は「MON 13900」((RS)−3−ジクロロアセチル−5−(2−フリル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン)(S3−10)及びさらにその(R)−異性体(S3−11)。
(S4) 式(S4)
Figure 0006151917
〔式中、記号及び添え字は、以下の意味を有する:
は、CH又はNであり;
は、CO−NR 又はNHCO−R であり;
は、ハロゲン、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−ハロアルコキシ、ニトロ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−アルコキシカルボニル又は(C−C)−アルキルカルボニルであり;
は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル又は(C−C)−アルキニルであり;
は、ハロゲン、ニトロ、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−ハロアルコキシ、(C−C)−シクロアルキル、フェニル、(C−C)−アルコキシ、シアノ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルスルフィニル、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−アルコキシカルボニル又は(C−C)−アルキルカルボニルであり;
は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−シクロアルケニル、フェニル又は3〜6員のヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるv個のヘテロ原子を含んでいる)であり(ここで、最後に挙げられている7つのラジカルは、ハロゲン、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、(C−C)−アルキルスルフィニル、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルコキシカルボニル、(C−C)−アルキルカルボニル及びフェニルからなる群から選択される、また、環式ラジカルの場合には、さらに、(C−C)−アルキル及び(C−C)−ハロアルキルからなる群からも選択される、vの置換基で置換されている);
は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル又は(C−C)−アルキニルであり(ここで、最後に挙げられている3つのラジカルは、ハロゲン、ヒドロキシ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ及び(C−C)−アルキルチオからなる群から選択されるvのラジカルで置換されている);又は、
とR は、それらを有している窒素原子と一緒に、ピロリジニルラジカル又はピペリジニルラジカルを形成しており;
は、水素、(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルキル又は(C−C)−シクロアルキルであり(ここで、最後に挙げられている2つのラジカルは、ハロゲン、(C−C)−アルコキシ、ハロ−(C−C)−アルコキシ及び(C−C)−アルキルチオからなる群から選択される、また、環式ラジカルの場合には、さらに、(C−C)−アルキル及び(C−C)−ハロアルキルからなる群からも選択される、vの置換基で置換されている);
は、0、1又は2であり;
は、1又は2であり;
は、0、1、2又は3である〕
で表されるN−アシルスルホンアミド類及びそれらの塩;
これらの中で、例えば、WO−A−97/45016から知られている、例えば、下記式(S4
Figure 0006151917
〔式中、
は、(C−C)−アルキル又は(C−C)−シクロアルキルであり(ここで、最後に挙げられている2つのラジカルは、ハロゲン、(C−C)−アルコキシ、ハロ−(C−C)−アルコキシ及び(C−C)−アルキルチオからなる群から選択される、また、環式ラジカルの場合には、さらに、(C−C)−アルキル及び(C−C)−ハロアルキルからなる群からも選択される、vの置換基で置換されている);
は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ又はCFであり;
は、1又は2であり;
は、0、1、2又は3である〕
で表されるN−アシルスルホンアミドのタイプの化合物が好ましく、さらに、例えば、WO−A−99/16744から知られている、例えば、下記式(S4
Figure 0006151917
で表されるアシルスルファモイルベンズアミド類、例えば、上記式において、
=シクロプロピル、且つ、(R )=2−OMe(「シプロスルファミド」、S4−1);
=シクロプロピル、且つ、(R )=5−Cl−2−OMe(S4−2);
=エチル、且つ、(R )=2−OMe(S4−3);
=イソプロピル、且つ、(R )=5−Cl−2−OMe(S4−4);及び、
=イソプロピル、且つ、(R )=2−OMe(S4−5);
であるものなども好ましく、さらに、例えば、EP−A−365484から知られている、下記式(S4
Figure 0006151917
〔式中、
及びR は、互いに独立して、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル又は(C−C)−アルキニルであり;
は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ又はCFであり;,
は、1又は2である〕
で表されるN−アシルスルファモイルフェニル尿素のタイプの化合物、例えば、
1−[4−(N−2−メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3−メチル尿素;
1−[4−(N−2−メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3,3−ジメチル尿素;
1−[4−(N−4,5−ジメチルベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3−メチル尿素;
なども好ましい。
(S5) ヒドロキシ芳香族類及び芳香族−脂肪族カルボン酸誘導体の類から選択される活性化合物(S5)、例えば、3,4,5−トリアセトキシ安息香酸エチル、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシサリチル酸、4−フルオロサリチル酸、2−ヒドロキシケイ皮酸、1,2−ジヒドロ−2−オキソ−6−トリフルオロメチルピリジン−3−カルボキサミド、2,4−ジクロロケイ皮酸(これらは、WO−A−2004/084631、WO−A−2005/015994、WO−A−2005/016001に記載されている)。
(S6) 1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オン類の類から選択される活性化合物(S6)、例えば、1−メチル−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オン、1−メチル−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−チオン、1−(2−アミノエチル)−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オン塩酸塩、1−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−6,7−ジメチル−3−チオフェン−2−イルキノキサリン−2(1H)−オン、1−(2−メチルスルホニルアミノエチル)−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オン(これらは、WO−A−2005/112630に記載されている)。
(S7) 式(S7)(これは、WO−A−1998/38856に記載されている)
Figure 0006151917
〔式中、記号及び添え字は、以下の意味を有する:
、R は、互いに独立して、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ又はニトロであり;
は、COOR 又はCOSR であり;
、R は、互いに独立して、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、シアノアルキル、(C−C)−ハロアルキル、フェニル、ニトロフェニル、ベンジル、ハロベンジル、ピリジニルアルキル又はアルキルアンモニウムであり;
は、0又は1であり;
、n は、互いに独立して、0、1又は2である〕
で表される化合物;
好ましくは:
ジフェニルメトキシ酢酸、ジフェニルメトキシ酢酸エチル、ジフェニルメトキシ酢酸メチル(CAS Reg. No.:41858−19−9)(S7−1)。
(S8) 式(S8)(これは、WO−A−98/27049に記載されている)
Figure 0006151917
〔式中、
は、CH又はNであり;
は、X=Nである場合、0〜4の整数であり;及び、
は、X=CHである場合、0〜5の整数であり;
は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、ニトロ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、置換されていてもよいフェニル又は置換されていてもよいフェノキシであり;
は、水素又は(C−C)−アルキルであり;
は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル又はアリール(ここで、上記炭素含有ラジカルは、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン及びアルコキシからなる群から選択される1以上の(好ましくは、最大で3までの)同一であるか又は異なっているラジカルで置換されている)である〕
で表される化合物又はその塩;
好ましくは、上記式中、
が、CHであり;
が、0〜2の整数であり;
が、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ又は(C−C)−ハロアルコキシであり;
が、水素又は(C−C)−アルキルであり;
が、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル又はアリール(ここで、上記炭素含有ラジカルは、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン及びアルコキシからなる群から選択される1以上の(好ましくは、最大で3までの)同一であるか又は異なっているラジカルで置換されている)である;
化合物又はその塩。
(S9) 3−(5−テトラゾリルカルボニル)−2−キノロン類の類から選択される活性化合物(S9)、例えば、1,2−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−1−エチル−3−(5−テトラゾリルカルボニル)−2−キノロン(CAS Reg. No.:219479−18−2)、1,2−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−1−メチル−3−(5−テトラゾリルカルボニル)−2−キノロン(CAS Reg. No.:95855−00−8)(これらは、WO−A−1999/000020に記載されている)。
(S10) 式(S10)又は式(S10)(これらは、WO−A−2007/0237190及びWO−A−2007/023764に記載されている)
Figure 0006151917
〔式中、
は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、メトキシ、ニトロ、シアノ、CF又はOCFであり;
、Zは、互いに独立して、O又はSであり;
は、0〜4の整数であり;
は、(C−C16)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−シクロアルキル、アリール、ベンジル又はハロベンジルであり;
は、水素又は(C−C)−アルキルである〕
で表される化合物。
(S11) オキシイミノ化合物のタイプの活性化合物(S11)(これは、種子粉衣剤として知られている)、例えば、
「オキサベトリニル」((Z)−1,3−ジオキソラン−2−イルメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル)(S11−1)(これは、メトラクロールによる損傷に対する雑穀用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている);
「フルキソフェニム」(1−(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノン O−(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)オキシム)(S11−2)(これは、メトラクロールによる損傷に対する雑穀用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている);及び、
「シオメトリニル」又は「CGA−43089」((Z)−シアノメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル)(S11−3)(これは、メトラクロールによる損傷に対する雑穀用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている)。
(S12) イソチオクロマノン類の類から選択される活性化合物(S12)、例えば、[(3−オキソ−1H−2−ベンゾチオピラン−4(3H)−イリデン)メトキシ]酢酸メチル(CAS Reg. No.:205121−04−6)(S12−1)及び関連化合物(WO−A−1998/13361)。
(S13) 以下の群から選択される1種類以上の化合物(S13):
「ナフタル酸無水物」(1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物)(S13−1)(これは、チオカーバメート系除草剤による損傷に対するトウモロコシ用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている);
「フェンクロリム」(4,6−ジクロロ−2−フェニルピリミジン)(S13−2)(これは、播種されたイネにおいてプレチラクロールに対する薬害軽減剤として知られている);
「フルラゾール」(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸ベンジル)(S13−3)(これは、アラクロール及びメトラクロールによる損傷に対する雑穀用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている);
「CL 304415」(CAS Reg. No.:31541−57−8)(4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−4−酢酸)(S13−4)〔供給元:American Cyanamid〕(これは、イミダゾリノンによる損傷に対するトウモロコシ用の薬害軽減剤として知られている);
「MG 191」(CAS Reg. No.:96420−72−3)(2−ジクロロメチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン)(S13−5)〔供給元:Nitrokemia〕(これは、トウモロコシ用の薬害軽減剤として知られている);
「MG−838」(CAS Reg. No.:133993−74−5)(2−プロペニル 1−オキサ−4−アザスピロ[4.5]デカン−4−カルボジチオエート)(S13−6)〔供給元:Nitrokemia〕;
「ジスルホトン」(O,O−ジエチル S−2−エチルチオエチル ホスホロジチオエート)(S13−7);
「ジエトレート(dietholate)」(O,O−ジエチル O−フェニル ホスホロチオエート)(S13−8);
「メフェネート(mephenate)」(メチルカルバミン酸4−クロロフェニル)(S13−9)。
(S14) 有害な植物に対する除草効果に加えてイネなどの作物植物に対する薬害軽減効果も有している活性化合物、例えば、
「ジメピレート」又は「MY−93」(S−1−メチル−1−フェニルエチル ピペリジン−1−カルボチオエート)(これは、モリネート除草剤による損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている);
「ダイムロン」又は「SK 23」(1−(1−メチル−1−フェニルエチル)−3−p−トリル尿素)(これは、イマゾスルフロン除草剤による損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている);
「クミルロン」=「JC−940」(3−(2−クロロフェニルメチル)−1−(1−メチル−1−フェニルエチル)尿素;JP−A−60087254を参照されたい)(これは、ある種の除草剤による損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている);
「メトキシフェノン」又は「NK 049」(3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン)(これは、ある種の除草剤による損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている);
「CSB」(1−ブロモ−4−(クロロメチルスルホニル)ベンゼン)〔供給元:Kumiai〕(CAS Reg. No. 54091−06−4)(これは、イネにおけるある種の除草剤による損傷に対する薬害軽減剤として知られている)。
(S15) 式(S15)(これは、WO−A−2008/131861及びWO−A−2008/131860に記載されている)
Figure 0006151917
〔式中、
は、(C−C)ハロアルキルラジカルを表し;及び、
は、水素又はハロゲンを表し;及び
、R は、互いに独立して、水素、(C−C16)−アルキル、(C−C16)−アルケニル又は(C−C16)−アルキニルを表し(ここで、最後に挙げられている3つのラジカルは、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルアミノ、ジ[(C−C)−アルキル]アミノ、[(C−C)−アルコキシ]カルボニル、[(C−C)−ハロアルコキシ]カルボニル、置換されていないか若しくは置換されている(C−C)−シクロアルキル、置換されていないか若しくは置換されているフェニル及び置換されていないか若しくは置換されているヘテロシクリルからなる群から選択される1以上のラジカルで置換されている);
又は、
、R は、互いに独立して、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−シクロアルキル(ここで、該シクロアルキルは、当該環の1辺において4〜6員の飽和又は不飽和の炭素環式環に縮合している)又は(C−C)−シクロアルケニル(ここで、該シクロアルケニルは、当該環の1辺において4〜6員の飽和又は不飽和の炭素環式環に縮合している)を表し(ここで、最後に挙げられている4つのラジカルは、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルアミノ、ジ[(C−C)−アルキル]アミノ、[(C−C)−アルコキシ]カルボニル、[(C−C)−ハロアルコキシ]カルボニル、置換されていないか若しくは置換されている(C−C)−シクロアルキル、置換されていないか若しくは置換されているフェニル及び置換されていないか若しくは置換されているヘテロシクリルからなる群から選択される1以上のラジカルで置換されている);
又は、
は、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシ、(C−C)−アルキニルオキシ又は(C−C)−ハロアルコキシを表し;及び、
は、水素又は(C−C)−アルキルを表し;又は、
とR は、直接結合している窒素原子と一緒に、4〜8員のヘテロ環式環(ここで、該ヘテロ環式環は、当該窒素原子に加えて、さらなるヘテロ環原子(好ましくは、N、O及びSからなる群から選択される最大で2個までのさらなるヘテロ環原子)も含むことができ、また、該ヘテロ環式環は、置換されていないか、又は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ及び(C−C)−アルキルチオからなる群から選択される1以上のラジカルで置換されている)を表す〕
で表される化合物及びその互変異性体。
(S16) 主に除草剤として使用されるが作物植物に対する薬害軽減効果も有している活性化合物、例えば、
(2,4−ジクロロフェノキシ)酢酸(2,4−D);
(4−クロロフェノキシ)酢酸;
(R,S)−2−(4−クロロ−o−トリルオキシ)プロピオン酸(メコプロップ);
4−(2,4−ジクロロフェノキシ)酪酸(2,4−DB);
(4−クロロ−o−トリルオキシ)酢酸(MCPA);
4−(4−クロロ−o−トリルオキシ)酪酸;
4−(4−クロロフェノキシ)酪酸;
3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸(ジカンバ);
3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸1−(エトキシカルボニル)エチル(ラクチジクロール−エチル(lactidichlor−ethyl))。
作物植物の適合性を改善する最も好ましい化合物[成分(b’)]は、クロキントセット−メキシル、フェンクロラゾール−エチル、イソキサジフェン−エチル、メフェンピル−ジエチル、フェンクロリム、クミルロン、S4−1及びS4−5であり、クロキントセット−メキシル及びメフェンピル−ジエチルは、特に重要である。
驚くべきことに、一般式(I)で表される化合物と上記で挙げられている群(b’)の薬害軽減剤(解毒剤)からなる上記で定義された活性化合物組合せは、作物植物が極めて良好な耐性を示しながら、同時に、特に高い除草活性を有していて、様々な作物、特に、禾穀類(とりわけ、コムギ)や、さらに、ダイズ、ジャガイモ、トウモロコシ及びイネにおいて、雑草を選択的に防除するために使用することができるということが見いだされた。
ここで、作物植物に対する除草剤の有害な作用を打ち消すことが可能な多数の既知薬害軽減剤又は解毒剤のなかで、特に上記で挙げられている群(b’)の化合物が、式(I)で表される化合物の雑草に対する除草活性に著しく悪影響をおよぼすことなく、式(I)で表される化合物の作物植物に対する有害な作用を実質的に完全に無効にするのに適しているということは、驚くべきものであると見なさなくてはならない。
作物植物としての、節約型の禾穀類植物、例えば、コムギ、オオムギ及びライムギや、さらに、トウモロコシ及びイネなどに特に関連して、群(b’)のなかの特に好ましい組合せ相手及び最も好ましい組合せ相手が有する特に有利な効果は、本発明において重要である。
本発明による化合物の一般的な化合物は、式(I)によって与えられる。上記式及び下記式において与えられているラジカルの好ましい置換基及び範囲について、以下で説明する。
Wは、好ましくは、水素、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシ又はシアノを表し;
Xは、好ましくは、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ又はシアノを表し;
Yは、好ましくは、水素、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシを表し;
Zは、好ましくは、ラジカル
Figure 0006151917
を表し;
は、好ましくは、水素、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、ニトロ又はシアノを表し;
は、好ましくは、水素、ハロゲン、C−C−アルキル又はC−C−アルコキシを表し;
Aは、好ましくは、水素、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキル、C−C−シアノアルキル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキルを表すか、又は、フェニル−(C−C)−アルキル、ヘタリール−(C−C)アルキル(ここで、これらは、何れも、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシ又はシアノで1置換又は多置換されていてもよい)を表すか、又は、基Gを表し;
Gは、好ましくは、水素(a)を表すか、又は、基
Figure 0006151917
のうちの1つを表し;
ここで、
Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンを表し;
Lは、酸素又は硫黄を表し;及び、
Mは、酸素又は硫黄を表し;
は、好ましくは、何れの場合にもハロゲン−若しくはシアノ−で置換されていてもよいC−C20−アルキル、C−C20−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル若しくはポリ−C−C−アルコキシ−C−C−アルキルを表すか、又は、ハロゲン−、C−C−アルキル−若しくはC−C−アルコキシ−で置換されていてもよいC−C−シクロアルキル(ここで、1又は直接には隣接していない2のメチレン基は、酸素及び/又は硫黄で置き換えられていてもよい)を表し;又は、
は、好ましくは、ハロゲン−、シアノ−、ニトロ−、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、C−C−ハロアルキル−、C−C−ハロアルコキシ−、C−C−アルキルチオ−又はC−C−アルキルスルホニル−で置換されていてもよいフェニルを表し;又は、
は、好ましくは、ハロゲン−、ニトロ−、シアノ−、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、C−C−ハロアルキル−又はC−C−ハロアルコキシ−で置換されていてもよいフェニル−C−C−アルキルを表し;又は、
は、好ましくは、ハロゲン−又はC−C−アルキル−で置換されていてもよい5員又は6員のヘタリール(ここで、該ヘタリールは、酸素、硫黄及び窒素からなる群から選択される1個又は2個のヘテロ原子を有している)を表し、又は、
は、好ましくは、ハロゲン−又はC−C−アルキル−で置換されていてもよいフェノキシ−C−C−アルキルを表し;又は、
は、好ましくは、ハロゲン−、アミノ−又はC−C−アルキル−で置換されていてもよい5員又は6員のヘタリールオキシ−C−C−アルキル(ここで、該ヘタリールオキシアルキルは、酸素、硫黄及び窒素からなる群から選択される1個又は2個のヘテロ原子を有している)を表し;
は、好ましくは、何れの場合にもハロゲン−又はシアノ−で置換されていてもよいC−C20−アルキル、C−C20−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル又はポリ−C−C−アルコキシ−C−C−アルキルを表し;又は、
は、好ましくは、ハロゲン−、C−C−アルキル−又はC−C−アルコキシ−で置換されていてもよいC−C−シクロアルキルを表し;又は、
は、好ましくは、何れの場合にもハロゲン−、シアノ−、ニトロ−、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、C−C−ハロアルキル−又はC−C−ハロアルコキシ−で置換されていてもよいフェニル又はベンジルを表し;
は、好ましくは、ハロゲンで置換されていてもよいC−C−アルキルを表すか、又は、何れの場合にもハロゲン−、C−C−アルキル−、C−C−アルコキシ−、C−C−ハロアルキル−、C−C−ハロアルコキシ−、シアノ−若しくはニトロ−で置換されていてもよいフェニル若しくはベンジルを表し;
及びRは、互いに独立して、好ましくは、何れの場合にもハロゲンで置換されていてもよいC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、ジ−(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルチオ若しくはC−C−アルケニルチオを表すか、又は、何れの場合にもハロゲン−、ニトロ−、シアノ−、C−C−アルコキシ−、C−C−ハロアルコキシ−、C−C−アルキルチオ−、C−C−ハロアルキルチオ−、C−C−アルキル−若しくはC−C−ハロアルキル−で置換されていてもよいフェニル、フェノキシ若しくはフェニルチオを表し;
及びRは、互いに独立して、好ましくは、水素を表すか、又は、何れの場合にもハロゲン−若しくはシアノ−で置換されていてもよいC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル若しくはC−C−アルコキシ−C−C−アルキルを表すか、又は、何れの場合にもハロゲン−、C−C−アルキル−、C−C−ハロアルキル−若しくはC−C−アルコキシ−で置換されていてもよいフェニル若しくはベンジルを表すか、又は、R及びRは、一緒に、C−C−アルキルで置換されていてもよいC−C−アルキレンラジカル(ここで、1のメチレン基は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい)を表す。
好ましいものとして挙げられているラジカルの定義において、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を表し、特に、フッ素、塩素及び臭素を表す。
Wは、特に好ましくは、水素、フッ素、塩素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル又はC−C−ハロアルコキシを表し;
Xは、特に好ましくは、塩素、臭素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル又はC−C−ハロアルコキシを表し;
Yは、特に好ましくは、水素、フッ素、塩素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル又はC−C−ハロアルコキシを表し;
Zは、特に好ましくは、ラジカル
Figure 0006151917
を表し;
は、特に好ましくは、水素、フッ素、塩素、臭素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル又はC−C−ハロアルコキシを表し;
は、特に好ましくは、水素、フッ素、塩素、臭素、C−C−アルキル又はC−C−アルコキシを表し;
Aは、特に好ましくは、水素、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シアノアルキル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキルを表すか、又は、ベンジル、ピリジルメチル(ここで、これらは、それぞれ、フッ素、塩素、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ又はトリフルオロメトキシで1置換又は2置換されていてもよい)を表すか、又は、Gから選択される基(b)、基(c)若しくは(g)を表し;
Gは、特に好ましくは、水素(a)を表すか、又は、基
Figure 0006151917
のうちの1つを表し、
ここで、
Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンを表し;
Lは、酸素又は硫黄を表し;及び、
Mは、酸素又は硫黄を表し;
は、特に好ましくは、C−C16−アルキル、C−C16−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル若しくはポリ−C−C−アルコキシ−C−C−アルキル(ここで、これらは、それぞれ、フッ素又は塩素で1置換〜3置換されていてもよい)を表すか、又は、C−C−シクロアルキル(ここで、該シクロアルキルは、フッ素、塩素、C−C−アルキル又はC−C−アルコキシで1置換又は2置換されていてもよく、並びに、1又は直接には隣接していない2のメチレン基は、酸素及び/又は硫黄で置き換えられていてもよい)を表し;又は、
は、特に好ましくは、フェニル(ここで、該フェニルは、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ又はC−C−アルキルスルホニルで1置換〜3置換されていてもよい)を表し;又は、
は、特に好ましくは、フェニル−C−C−アルキル(ここで、該フェニルアルキルは、フッ素、塩素、臭素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル又はC−C−ハロアルコキシで1置換又は2置換されていてもよい)を表し;又は、
は、特に好ましくは、ピラゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジル、フラニル又はチエニル(ここで、これらは、それぞれ、フッ素、塩素、臭素又はC−C−アルキルで1置換又は2置換されていてもよい)を表し;又は、
は、特に好ましくは、フェノキシ−C−C−アルキル(ここで、該フェノキシアルキルは、フッ素、塩素、臭素又はC−C−アルキルで1置換又は2置換されていてもよい)を表し;又は、
は、特に好ましくは、ピリジルオキシ−C−C−アルキル、ピリミジルオキシ−C−C−アルキル又はチアゾリルオキシ−C−C−アルキル(ここで、これらは、それぞれ、フッ素、塩素、臭素、アミノ又はC−C−アルキルで1置換又は2置換されていてもよい)を表し;
は、特に好ましくは、C−C16−アルキル、C−C16−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル又はポリ−C−C−アルコキシ−C−C−アルキル(ここで、これらは、それぞれ、フッ素又は塩素で1置換〜3置換されていてもよい)を表し;又は、
は、特に好ましくは、C−C−シクロアルキル(ここで、該シクロアルキルは、フッ素、塩素、C−C−アルキル又はC−C−アルコキシで1置換又は2置換されていてもよい)を表し;又は、
は、特に好ましくは、フェニル又はベンジル(ここで、これらは、それぞれ、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル又はC−C−ハロアルコキシで1置換〜3置換されていてもよい)を表し;
は、特に好ましくは、C−C−アルキル(ここで、該アルキルは、フッ素又は塩素で1置換〜3置換されていてもよい)を表すか、又は、フェニル若しくはベンジル(ここで、これらは、それぞれ、フッ素、塩素、臭素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−ハロアルキル、シアノ又はニトロで1置換又は2置換されていてもよい)を表し;
及びRは、互いに独立して、特に好ましくは、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、ジ−(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルチオ若しくはC−C−アルケニルチオ(ここで、これらは、それぞれ、フッ素又は塩素で1置換〜3置換されていてもよい)を表すか、又は、フェニル、フェノキシ若しくはフェニルチオ(ここで、これらは、それぞれ、フッ素、塩素、臭素、ニトロ、シアノ、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキル又はC−C−ハロアルキルで1置換又は2置換されていてもよい)を表し;
及びRは、互いに独立して、特に好ましくは、水素を表すか、又は、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル若しくはC−C−アルコキシ−C−C−アルキル(ここで、これらは、それぞれ、フッ素又は塩素で1置換〜3置換されていてもよい)を表すか、又は、フェニル若しくはベンジル(ここで、これらは、それぞれ、フッ素、塩素、臭素、C−C−ハロアルキル、C−C−アルキル又はC−C−アルコキシで1置換〜3置換されていてもよい)を表すか、又は、RとRは、一緒に、C−C−アルキルで置換されていてもよいC−C−アルキレンラジカル(ここで、1のメチレン基は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい)を表す。
特に好ましいものとして挙げられているラジカルの定義において、ハロゲンは、フッ素、塩素及び臭素を表し、特に、フッ素及び塩素を表す。
Wは、極めて特に好ましくは、水素、塩素、メチル、エチル、メトキシ又はトリフルオロメチルを表し;
Xは、極めて特に好ましくは、塩素、メチル、エチル、メトキシ又はトリフルオロメチルを表し;
Yは、極めて特に好ましくは、水素、フッ素、塩素、メチル、エチル、メトキシ又はトリフルオロメチルを表し;
Zは、極めて特に好ましくは、ラジカル
Figure 0006151917
を表し;
は、極めて特に好ましくは、水素、フッ素、塩素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシを表し;
は、極めて特に好ましくは、水素、フッ素、塩素、メチル又はメトキシを表し;
Aは、極めて特に好ましくは、メチル、エチル又はプロピルを表し;
Gは、極めて特に好ましくは、水素(a)を表すか、又は、基
Figure 0006151917
のうちの1つを表し、
ここで、
Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンを表し;
Lは、酸素又は硫黄を表し;及び、
Mは、酸素又は硫黄を表し;
は、極めて特に好ましくは、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル(ここで、これらは、それぞれ、フッ素又は塩素で1置換〜3置換されていてもよい)を表すか、又は、C−C−シクロアルキル(ここで、該シクロアルキルは、フッ素、塩素、メチル、エチル又はメトキシで1置換されていてもよい)を表し;又は、
は、極めて特に好ましくは、フェニル(ここで、該フェニルは、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで1置換又は2置換されていてもよい)を表し;又は、
は、極めて特に好ましくは、フラニル、チエニル又はピリジル(ここで、これらは、それぞれ、塩素、臭素又はメチルで1置換されていてもよい)を表し;
は、極めて特に好ましくは、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル又はC−C−アルコキシ−C−C−アルキル(ここで、これらは、それぞれ、フッ素又は塩素で1置換〜3置換されていてもよい)を表し;又は、
は、極めて特に好ましくは、シクロペンチル又はシクロヘキシルを表し;又は、
は、極めて特に好ましくは、フェニル又はベンジル(ここで、これらは、それぞれ、フッ素、塩素、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、メトキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで1置換又は2置換されていてもよい)を表す。
Wは、とりわけ好ましくは、水素、塩素、メチル、エチル又はメトキシ(特に、水素、メチル又は塩素)を表し;
Xは、とりわけ好ましくは、塩素、メチル、エチル又はメトキシを表し;
Yは、とりわけ好ましくは、水素又はメチル(特に、水素)を表し;
Zは、とりわけ好ましくは、ラジカル
Figure 0006151917
を表し;
は、とりわけ好ましくは、水素、フッ素、塩素、メチル、メトキシ又はトリフルオロメチル(特に、水素、フッ素又は塩素)を表し;
は、とりわけ好ましくは、水素、フッ素又は塩素(特に、水素)を表し;
Aは、とりわけ好ましくは、メチル又はエチルを表し;
Gは、とりわけ好ましくは、水素(a)を表すか、又は、基
Figure 0006151917
のうちの1つを表し;
ここで、
は、とりわけ好ましくは、C−C10−アルキル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキルを表し;又は、
は、とりわけ好ましくは、フェニル(ここで、該フェニルは、塩素で1置換されていてもよい)を表すか、又は、チエニルを表し(特に、C−C10−アルキルを表し);
は、とりわけ好ましくは、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニルを表すか、又は、ベンジルを表す(特に、C−C10−アルキルを表す)。
上記で挙げられているラジカルの一般的な又は好ましい定義又は説明は、必用に応じて互いに組み合わせることが可能であり、即ち、それぞれの範囲と好ましい範囲の間の組合せを包含する。それらは、最終生成物とそれに対応する前駆物質及び中間体の両方に適用される。
本発明によれば、上記で好ましいものとして挙げられている意味の組合せを含んでいる式(I)の化合物は、好ましい。
本発明によれば、上記で特に好ましいものとして挙げられている意味の組合せを含んでいる式(I)の化合物は、特に好ましい。
本発明によれば、上記で極めて特に好ましいものとして挙げられている意味の組合せを含んでいる式(I)の化合物は、極めて特に好ましい。
本発明によれば、上記でとりわけ好ましいものとして挙げられている意味の組合せを含んでいる式(I)の化合物は、とりわけ好ましい。
注目すべきものは、Zが
Figure 0006151917
である化合物である。
飽和又は不飽和の炭化水素ラジカル、例えば、アルキル又はアルケニルなどは、いずれの場合にも、可能である限り直鎖又は分枝鎖であり得るが、これは、例えばアルコキシのように、ヘテロ原子と組み合わされている場合も包含する。
特に別途示されていない限り、置換されていてもよいラジカルは、1置換又は多置換されることが可能であり、多置換の場合は、該置換基は同一であるか又は異なっていることが可能である。
実施例において挙げられている化合物に加えて、式(I)で表される下記化合物を特に挙げることができる。
Figure 0006151917
表 1
Figure 0006151917
Figure 0006151917
Figure 0006151917
Figure 0006151917
表2:
W、X、Y、F、V及びVは、表1中で示されているとおりであり、A=C
表3:
W、X、Y、F、V及びVは、表1中で示されているとおりであり、A=C
アンモニウム塩を添加することによってさまざまな活性化合物の効果がどのように増強され得るのかということについては、文献中に既に記載されている。しかしながら、当該塩は、洗浄効果を有するする塩(例えば、WO 95/017817)であるか、又は、比較的長いアルキル置換基及び/若しくはアリール置換基を有していて、浸透効果を有するか若しくは活性化合物の溶解性を増大させる塩(例えば、EP−A 0453086、EP−A 0664081、FR−A 2600494、US 4844734、US 5462912、US 5538937、US−A 03/0224939、US−A 05/0009880、US−A 05/0096386)である。さらにまた、従来技術においては、特定の活性化合物についての効果及び/又は対応する組成物の特定の施用についての効果のみが記載されている。別の場合においては、当該塩は、その酸自体が昆虫に対する麻痺作用を有しているスルホン酸の塩である(US 2842476)。例えば、硫酸アンモニウムによって作用が増強されることは、一例として、除草剤のグリホセート、ホスフィノトリシン及びフェニル置換環状ケトエノール類に関して記載されている(例えば、US 6645914、EP−A 20036106、WO 07/068427)。殺虫剤における作用の対応する増強については、例えば、WO 07/068428において既に記載されている。
硫酸アンモニウムを製剤助剤として使用することも、特定の活性化合物及び施用に関して既に記載されている(WO 92/16108)が、そこでは、硫酸アンモニウムを使用することの目的は、製剤を安定化させることであって、作用を増強することではない。
驚くべきことに、施用する溶液にアンモニウム塩若しくはホスホニウム塩を添加することによって、又は、そのような塩を式(I)で表されるスピロヘテロ環置換テトラミン酸誘導体を含んでいる製剤の中に組み入れることによって、式(I)で表されるスピロヘテロ環置換テトラミン酸誘導体の類から選択される殺虫剤及び/又は殺ダニ剤及び/又は殺菌剤及び/又は除草剤の作用が有意に増強され得るということが分かった。従って、本発明は、除草活性及び/又は殺菌活性及び/又は殺虫活性及び/又は殺ダニ活性を有する式(I)で表されるスピロヘテロ環置換テトラミン酸誘導体を活性化合物として含んでいる作物保護組成物の作用を増強するための、アンモニウム塩類又はホスホニウム塩類の使用を提供する。本発明は、さらにまた、除草活性及び/又は殺ダニ活性及び/又は殺虫活性及び/又は殺菌活性を有する式(I)で表されるスピロヘテロ環置換テトラミン酸誘導体とその作用を増強するアンモニウム塩類又はホスホニウム塩類を含んでいる組成物も提供し、ここで、そのような組成物には、製剤された活性化合物のみではなく、即時使用可能な(ready−to−use)組成物(散布液)も包含される。最後に、本発明は、有害な昆虫類及び/又はハダニ類及び/又は望ましくない植生及び/又は微生物類を防除するためのそのような組成物の使用も提供する。
式(I)で表される化合物は、広範な殺虫活性及び/又は殺ダニ活性及び/又は殺菌活性及び/又は除草活性を有しているが、特定の場合には、その活性及び/又は植物の耐性は、不充分である。
当該活性化合物は、本発明の組成物中で、広い濃度範囲で使用することが可能である。そのような製剤中における当該活性化合物の濃度は、典型的には、0.1重量%〜50重量%である。
式(I)で表される化合物を含んでいる作物保護組成物の活性を本発明に従って増強するアンモニウム塩及びホスホニウム塩の定義は、式(III’)
Figure 0006151917
によって与えられ、ここで、
Dは、窒素又はリンを表し;
Dは、好ましくは、窒素を表し;
26、R27、R28及びR29は、互いに独立して、水素を表すか、又は、いずれの場合にも置換されていてもよいC−C−アルキル又はモノ不飽和若しくはポリ不飽和の置換されていてもよいC−C−アルキレン(ここで、該置換基は、ハロゲン、ニトロ及びシアノから選択され得る)を表し;
26、R27、R28及びR29は、互いに独立して、好ましくは、水素を表すか、又は、いずれの場合にも置換されていてもよいC−C−アルキル(ここで、該置換基は、ハロゲン、ニトロ及びシアノから選択され得る)を表し;
26、R27、R28及びR29は、互いに独立して、特に好ましくは、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル又はtert−ブチルを表し;
26、R27、R28及びR29は、極めて特に好ましくは、水素を表し;
nは、1、2、3又は4を表し;
nは、好ましくは、1又は2を表し;
30は、有機アニオン又は無機アニオンを表し;
30は、好ましくは、炭酸水素アニオン、四ホウ酸アニオン、フッ化物アニオン、臭化物アニオン、ヨウ化物アニオン、塩化物アニオン、リン酸一水素アニオン、リン酸二水素アニオン、硫酸水素アニオン、酒石酸アニオン、硫酸アニオン、硝酸アニオン、チオ硫酸アニオン、チオシアン酸アニオン、ギ酸アニオン、乳酸アニオン、酢酸アニオン、プロピオン酸アニオン、酪酸アニオン、ペンタン酸アニオン又はシュウ酸アニオンを表し;
30は、特に好ましくは、乳酸アニオン、リン酸一水素アニオン、リン酸二水素アニオン、硫酸アニオン、硝酸アニオン、チオ硫酸アニオン、チオシアン酸アニオン、シュウ酸アニオン又はギ酸アニオンを表し;
30は、極めて特に好ましくは、硫酸アニオンを表す。
式(III’)で表されるアンモニウム塩類及びホスホニウム塩類は、式(I)で表されるスピロヘテロ環置換テトラミン酸誘導体を含んでいる作物保護組成物の活性を増強するために、広い濃度範囲で使用することができる。一般に、該アンモニウム塩類又はホスホニウム塩類は、即時使用可能な作物保護組成物中で、0.5〜80mmol/L、好ましくは、0.75〜37.5mmol/L、さらに好ましくは、1.5〜25mmol/Lの濃度で使用する。製剤されている製品の場合、当該製剤中のアンモニウム塩及び/又はホスホニウム塩の濃度は、その製剤を所望の活性化合物濃度に希釈した後で、上記で記載した一般的な範囲、好ましい範囲又は特に好ましい範囲の中に入っているように選択する。製剤中の該塩の濃度は、典型的には、1重量%〜50重量%である。
本発明の好ましい一実施形態では、当該活性は、作物保護組成物にアンモニウム塩及び/又はホスホニウム塩のみを添加するのではなく、さらに浸透剤も添加することによって増強する。このような場合においてさえ、さらに大幅な活性の増強が観察されるということは、全く驚くべきことであると考えられる。従って、本発明は、さらに、殺虫活性及び/又は殺ダニ活性及び/又は殺菌活性及び/又は除草活性を有する式(I)で表されるスピロヘテロ環置換テトラミン酸誘導体を活性化合物として含んでいる作物保護組成物の活性を増強するための、浸透剤とアンモニウム塩類及び/又はホスホニウム塩類の組合せの使用も提供する。本発明は、さらに、除草活性及び/又は殺菌活性及び/又は殺ダニ活性及び/又は殺虫活性を有する式(I)で表されるスピロヘテロ環置換テトラミン酸誘導体と浸透剤とアンモニウム塩類及び/又はホスホニウム塩類を含んでいる組成物も提供し、ここで、そのような組成物には、特に、製剤された活性化合物のみではなく、即時使用可能な組成物(散布液)も包含される。本発明は、最後に、さらに、有害な昆虫類、ハダニ類、望ましくない植生及び/又は微生物類を防除するためのそのような組成物の使用も提供する。
本発明に関連して、適切な浸透剤は、植物中への農薬活性化合物の浸透を向上させるために通常使用される全ての物質である。これに関連して、浸透剤は、それらが水性散布液及び/又は散布による被膜から植物のクチクラ中に浸透し、それによって、活性化合物のクチクラ内での移動性を増強することにおいて定義される。この特性を確認するためには、文献(Baur et al., 1997, Pesticide Science 51, 131−152)に記載されている方法を用いることができる。
適切な浸透剤の例としては、アルカノールアルコキシレート類を挙げることができる。本発明による浸透剤は、式(IV’)
Figure 0006151917
〔式中、
Rは、4〜20個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキルを表し;
R’は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル又はn−ヘキシルを表し;
AOは、エチレンオキシドラジカル、プロピレンオキシドラジカル若しくはブチレンオキシドラジカルを表すか、又は、エチレンオキシドラジカルとプロピレンオキシドラジカル若しくはブチレンオキシドラジカルの混合物を表し;及び、
vは、2〜30の数を表す〕
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
浸透剤の好ましい一群は、式
Figure 0006151917
〔式中、
Rは、上記与えられている意味を有し;
R’は、上記与えられている意味を有し;
EOは、−CH−CH−O−を表し;及び、
nは、2〜20の数を表す〕
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
浸透剤の好ましいさらに別の群は、式
Figure 0006151917
〔式中、
Rは、上記与えられている意味を有し;
R’は、上記与えられている意味を有し;
EOは、−CH−CH−O−を表し;
POは、
Figure 0006151917
を表し;
pは、1〜10の数を表し;及び、
qは、1〜10の数を表す〕
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
浸透剤の好ましいさらに別の群は、式
Figure 0006151917
〔式中、
Rは、上記与えられている意味を有し;
R’は、上記与えられている意味を有し;
EOは、−CH−CH−O−を表し;
POは、
Figure 0006151917
を表し;
rは、1〜10の数を表し;及び、
sは、1〜10の数を表す〕
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
浸透剤の好ましいさらに別の群は、式
Figure 0006151917
〔式中、
R及びR’は、上記与えられている意味を有し;
EOは、−CH−CH−O−を表し;
BOは、
Figure 0006151917
を表し;
pは、1〜10の数を表し;及び、
qは、1〜10の数を表す〕
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
浸透剤の好ましいさらに別の群は、式
Figure 0006151917
〔式中、
R及びR’は、上記与えられている意味を有し;
BOは、
Figure 0006151917
を表し;
EOは、−CH−CH−O−を表し;
rは、1〜10の数を表し;及び、
sは、1〜10の数を表す〕
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
浸透剤の好ましいさらに別の群は、式
Figure 0006151917
〔式中、
R’は、上記与えられている意味を有し;
tは、8〜13の数を表し;
uは、6〜17の数を表す〕
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
上記で示されている式において、Rは、好ましくは、ブチル、イソブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、n−ドデシル、イソドデシル、ラウリル、ミリスチル、イソトリデシル、トリメチルノニル、パルミチル、ステアリル又はエイコシルを表す。
式(IV’−c)で表されるアルカノールアルコキシレートの例としては、式
Figure 0006151917
〔式中、
EOは、−CH−CH−O−を表し;
POは、
Figure 0006151917
を表し;及び、
数8及び6は、平均値を表している〕
で表される2−エチルヘキシルアルコキシレートを挙げることができる。
式(IV’−d)で表されるアルカノールアルコキシレートの例としては、式
Figure 0006151917
〔式中、
EOは、−CH−CH−O−を表し;
BOは、
Figure 0006151917
を表し;及び、
数10、6及び2は、平均値を表す〕
を挙げることができる。
式(IV’−f)で表される特に好ましいアルカノールアルコキシレート類は、式中、
tが、9〜12の数を表し;及び
uが、7〜9の数を表す
当該式の化合物である。
式(IV’−f−1)
Figure 0006151917
〔式中、
tは、平均値10.5を表し;
uは、平均値8.4表す〕
で表されるアルカノールアルコキシレートを、極めて特に好ましいものとして挙げることができる。
当該アルカノールアルコキシレート類の一般的な定義は、上記式によって与えられる。これらの物質は、異なった鎖長を有する上記タイプの化合物の混合物である。従って、添え字は、平均値であって、整数とは異なることもあり得る。
上記式で表されるアルカノールアルコキシレート類は、既知であり、場合によっては、商業的に入手可能であるか又は既知方法で調製可能である(cf. WO 98/35553、WO 00/35278 及び EP−A 0681865)。
適切な浸透剤には、さらにまた、例えば、散布による被膜の中の式(I)の化合物の有用性を増進する物質も包含される。そのようなものとしては、例えば、鉱油及び植物油などがある。適切な油は、農薬組成物中で一般的に使用可能な全ての鉱油又は植物油(変性されているか又は変性されていない)である。ヒマワリ油、ナタネ油(rapeseed oil)、オリーブ油、ヒマシ油、ナタネ油(colza oil)、トウモロコシ油(maize seed oil)、綿実油及びダイズ油、又は、前記油のエステル類を、例として挙げることができる。ナタネ油(rapeseed oil)、ヒマワリ油及びそれらのメチルエステル又はエチルエステルが好ましい。
本発明組成物中の浸透剤の濃度は、広い範囲内で変えることができる。製剤された作物保護組成物の場合、該濃度は、一般に、1〜95重量%、好ましくは、1〜55重量%、さらに好ましくは、15〜40重量%である。即時使用可能な組成物(散布液)中においては、該濃度は、一般に、0.1〜10g/L、好ましくは、0.5〜5g/Lである。
本発明の作物保護組成物には、さらなる成分、例えば、界面活性剤及び/又は分散助剤又は乳化剤なども含ませることができる。
適切な非イオン性界面活性剤及び/又は分散助剤には、農薬組成物中で一般的に使用可能なこのタイプの全ての物質が包含される。ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー、直鎖アルコールのポリエチレングリコールエーテル、脂肪酸とエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの反応生成物を好ましいものとして挙げることができ、さらにまた、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンのコポリマー及び(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルのコポリマーも好ましいものとして挙げることができ、さらにまた、アルキルエトキシレート及びアルキルアリールエトキシレート(ここで、これらは、リン酸化されていてもよく、また、塩基で中和されていてもよく、ソルビトールエトキシレートを例として挙げることができる)も好ましいものとして挙げることができ、さらにまた、ポリオキシアルキレンアミン誘導体も好ましいものとして挙げることができる。
適切なアニオン性界面活性剤には、農薬組成物中で一般的に使用可能なこのタイプの全ての物質が包含される。アルキルスルホン酸又はアルキルアリールスルホン酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩が好ましい。
アニオン性界面活性剤及び/又は分散助剤の好ましい別の群は、植物油中における溶解度が低い以下の塩である:ポリスチレンスルホン酸の塩、ポリビニルスルホン酸の塩、ナフタレンスルホン酸−ホルムアルデヒド縮合物の塩、ナフタレンスルホン酸とフェノールスルホン酸とホルムアルデヒドの縮合物の塩、及び、リグノスルホン酸の塩。
本発明の製剤中に含有させ得る適切な添加剤は、乳化剤、消泡剤、防腐剤、酸化防止剤、着色剤及び不活性増量性物質(filling material)である。
好ましい乳化剤は、エトキシル化ノニルフェノール類、アルキルフェノールとエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの反応生成物、エトキシル化アリールアルキルフェノール類、さらにまた、エトキシル化及びプロポキシル化アリールアルキルフェノール類、並びに、硫酸化又はリン酸化アリールアルキルエトキシレート類及び/又はアリールアルキルエトキシプロポキシレート類であり、ここで、ソルビタン誘導体、例えば、ポリエチレンオキシド−ソルビタン脂肪酸エステル類及びソルビタン脂肪酸エステル類などを例として挙げることができる。
調製方法(A)に従い、4−[(6−メチル−3−(4−フルオロフェニル)フェニル)アセチルアミノ]−1−メトキシピペリジン−4−カルボン酸メチルを出発物質として使用する場合、本発明の調製方法の過程は以下の反応スキームによって表すことができる:
Figure 0006151917
調製方法(Bα)に従い、3−[(2−クロロ−5−(4−フルオロフェニル))フェニル]−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン及び塩化ピバロイルを出発物質として使用する場合、本発明の調製方法の過程は以下の反応スキームによって表すことができる:
Figure 0006151917
調製方法(B)(変形態様β)に従い、3−[(6−メチル−3−(4−フルオロフェニル))フェニル]−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン及び無水酢酸を出発物質として使用する場合、本発明の調製方法の過程は以下の反応スキームによって表すことができる:
Figure 0006151917
調製方法(C)に従い、3−[2,6−ジメチル−3−(4−フルオロフェニル)フェニル]−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン及びクロロギ酸エチルを出発物質として使用する場合、本発明の調製方法の過程は以下の反応スキームによって表すことができる:
Figure 0006151917
調製方法(D)に従い、3−[2−クロロ−5−(4−フルオロフェニル)フェニル]−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン及びクロロモノチオギ酸メチルを出発物質として使用する場合、当該反応の過程は以下のように表すことができる:
Figure 0006151917
調製方法(E)に従い、3−[(2,4,6−トリメチル−3−(4−フルオロフェニル))フェニル]−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−オン及びメタンスルホン酸塩化物を出発物質として使用する場合、当該反応の過程は以下の反応スキームによって表すことができる:
Figure 0006151917
調製方法(F)に従い、3−[(6−メチル−3−(4−フルオロフェニル)フェニル]−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン及び2,2,2−トリフルオロエチルメタンチオホスホン酸塩化物を出発物質として使用する場合、当該反応の過程は以下の反応スキームによって表すことができる:
Figure 0006151917
調製方法(G)に従い、3−[6−メチル−3−(3,4−ジフルオロフェニル)フェニル]−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1,8−ジアザスピロ[4.5]−デカ−3−エン−2−オン及びNaOHを成分として使用する場合、本発明の調製方法の過程は以下の反応スキームによって表すことができる:
Figure 0006151917
調製方法(H)(変形態様α)に従い、3−[6−メチル−3−(4−フルオロフェニル)フェニル]−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン及びイソシアン酸エチルを出発物質として使用する場合、当該反応の過程は以下の反応スキームによって表すことができる:
Figure 0006151917
調製方法(H)(変形態様β)に従い、3−[2−クロロ−5−(4−フルオロフェニル)フェニル]−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−3−エン−4−オン及びジメチルカルバモイルクロリドを出発物質として使用する場合、当該反応の過程は以下のスキームによって表すことができる:
Figure 0006151917
調製方法(I)に従い、3−[(6−メチル−3−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン及び4−フルオロフェニルボロン酸を出発物質として使用する場合、当該反応の過程は以下のスキームによって表すことができる:
Figure 0006151917
本発明の調製方法(A)において出発物質として必要とされる式(II)
Figure 0006151917
〔式中、A、W、X、Y、Z及びRは、上記で与えられている意味を有する〕
で表される化合物は、新規である。
式(II)で表される化合物は、例えば、例えば、式(XIV)
Figure 0006151917
〔式中、A及びRは、上記で与えられている意味を有する〕
で表されるアミノ酸誘導体を、式(XV)
Figure 0006151917
〔式中、
W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有し;及び、
Uは、カルボン酸を活性化するための試薬(例えば、カルボニルジイミダゾール、カルボニルジイミド(例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド))、リン酸化試薬(例えば、POCl、BOP−Cl)、ハロゲン化試薬(例えば、塩化チオニル、塩化オキサリル、ホスゲン又はクロロギ酸エステル)によって導入される脱離基を表す〕
で表される置換フェニル酢酸誘導体でアシル化すれば得られる(Chem. Reviews 52, 237−416 (1953); Bhattacharya, Indian J. Chem. 341−5, 1968);
又は、
式(XVI)
Figure 0006151917
〔式中、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕
で表される化合物をエステル化すれば得られる(Chem. Ind. (London) 1568(1968))。
式(XVI)
Figure 0006151917
〔式中、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕
で表される化合物は、新規である。
式(XVI)で表される化合物は、例えば、Schotten−Baumann(Organikum, VEB Deutscher Verlag der Wissenschaften, Berlin 1977, p. 505)に従って、例えば、式(XVII)
Figure 0006151917
〔式中、Aは、上記で与えられている意味を有する〕
で表される化合物を、式(XV)
Figure 0006151917
〔式中、U、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕
で表される置換フェニル酢酸誘導体でアシル化すれば得られる。
式(XV)で表される化合物の一部は、既知であり、及び/又は、それらは、冒頭で引用されている特許出願公開明細書の中に記載されている既知調製方法で調製することができる。
式(XIV)及び式(XVII)で表される化合物は、WO 09/049851から知られている。
さらに、上記調製方法(A)において使用される式(II)
Figure 0006151917
〔式中、A、W、X、Y、Z及びRは、上記で与えられている意味を有する〕
で表される出発物質は、式(XIX)
Figure 0006151917
〔式中、Aは、上記で与えられている意味を有する〕
で表される化合物を、式(XV)
Figure 0006151917
〔式中、U、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕
で表される置換フェニル酢酸誘導体でアシル化して、式(XX)
Figure 0006151917
〔式中、A、W、X、Y及びZは、上記で与えられている意味を有する〕
で表される化合物を生成させ、次いで、その化合物を酸性アルコーリシスに付すことによって調製することができる。
式(XX)で表される化合物も、新規であり、冒頭で引用されている文献の中に記載されている既知調製方法で調製することができる。式(XIX)で表される化合物は、WO 09/049851から知られている。
本発明の調製方法(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)及び(I)を実施するための出発物質としてさらに必要とされる、式(III)で表される酸ハロゲン化物、式(IV)で表されるカルボン酸無水物、式(V)で表されるクロロギ酸エステル又はクロロギ酸チオエステル、式(VI)で表されるクロロモノチオギ酸エステル又はクロロジチオギ酸エステル、式(VII)で表される塩化スルホニル、式(VIII)で表されるリン化合物、式(IX)及び式(X)で表される金属水酸化物、金属アルコキシド又はアミン、式(XI)で表されるイソシアネート、式(XII)で表される塩化カルバモイル、並びに、式(XIII)で表されるボロン酸は、有機化学又は無機化学の一般に知られている化合物である。
さらに、式(XV)で表される化合物は、冒頭で引用されている特許出願明細書から知られている、及び/又は、その中に記載されている方法で調製することができる。
式(I−a’)〜式(I−g’)で表される化合物は、記載されている調製方法A〜調製方法Hによって調製することができる。式(XIII)で表される化合物の一部は既知であり、一部は市販されており、又は、それらは、原則として知られている調製方法で調製することができる。
調製方法(A)は、式(II)〔式中、A、W、X、Y、Z及びRは、上記で与えられている意味を有する]で表される化合物を希釈剤の存在下及び塩基の存在下で分子内縮合に付すことを特徴とする。
本発明の調製方法(A)において使用するのに適している希釈剤は、当該反応物に対して不活性な全ての有機溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、トルエン及びキシレン、さらに、エーテル類、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、グリコールジメチルエーテル及びジグリコールジメチルエーテル、さらに、極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド及びN−メチルピロリドン、並びに、さらに、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びtert−ブタノールなどを使用することも可能である。
本発明の調製方法(A)を実施するのに適している塩基(脱プロトン化剤)は、全ての慣習的なプロトン受容体である。好ましくは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物及び炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどを使用し、ここで、これらは、相間移動触媒〔例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、Adogen 464(=メチルトリアルキル(C−C10)アンモニウムクロリド)又はTDA 1(=トリス(メトキシエトキシエチル)アミン)など〕の存在下で使用することもできる。さらに、アルカリ金属、例えば、ナトリウム又はカリウムなどを使用することも可能である。さらに、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のアミド類及び水素化物、例えば、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム及び水素化カルシウムなどを使用することも可能であり、さらにまた、アルカリ金属アルコキシド類、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド及びカリウムtert−ブトキシドなどを使用することも可能である。
本発明の調製方法(A)を実施する場合、その反応温度は、比較的広い範囲内で変えることができる。一般に、該調製方法は、−75℃〜200℃の温度、好ましくは、−50℃〜150℃の温度で実施する。本発明の調製方法(A)は、一般に、大気圧下で実施する。
本発明の調製方法(A)を実施する場合、式(II)で表される反応成分及び脱プロトン性塩基は、一般に、等モル量〜約2倍モル量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成分を比較的大過剰量(3molまでの量)で用いることも可能である。
調製方法(Bα)は、式(I−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(III)で表されるハロゲン化カルボニルと反応させることを特徴とする。
本発明の調製方法(Bα)において使用するのに適している希釈剤は、該酸ハロゲン化物に対して不活性な全ての溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、ベンジン、ベンゼン、トルエン、キシレン及びテトラリン、さらに、ハロゲン化炭化水素類、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン及びo−ジクロロベンゼン、さらに、ケトン類、例えば、アセトン及びメチルイソプロピルケトン、さらに、エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサン、さらに、カルボン酸エステル類、例えば、酢酸エチル、さらに、強極性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びスルホランなどを使用する。該酸ハロゲン化物が加水分解安定性に対して充分に安定である場合、該反応は水の存在下でも実施可能である。
本発明の調製方法(Bα)による反応に適している酸結合剤は、全ての慣習的な酸受容体である。好ましくは、第三級アミン類、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)、ヒューニッヒ塩基及びN,N−ジメチルアニリン、さらに、アルカリ土類金属酸化物、例えば、酸化マグネシウム及び酸化カルシウム、さらに、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ土類金属炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウム、さらに、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムなどを使用する。
本発明の調製方法(Bα)における反応温度は、比較的広い範囲内で変えることができる。一般に、該調製方法は、−20℃〜+150℃の温度、好ましくは、0℃〜100℃の温度で実施する。
本発明の調製方法(Bα)を実施する場合、式(I−a)で表される出発物質及び式(III)で表されるハロゲン化カルボニルは、一般に、それぞれ、ほぼ等量で使用する。しかしながら、ハロゲン化カルボニルを比較的大過剰量(5molまでの量)で用いることも可能である。後処理は、慣習的な方法で行う。
調製方法(Bβ)は、式(I−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(IV)で表されるカルボン酸無水物と反応させることを特徴とする。
本発明の調製方法(Bβ)において使用するのに適している希釈剤は、好ましくは、酸ハロゲン化物を用いたときにも同様に好ましい希釈剤である。さらに、過剰量のカルボン酸無水物は、同時に、希釈剤としても作用し得る。
適切な場合には添加される、調製方法(Bβ)に適している酸結合剤は、好ましくは、酸ハロゲン化物を用いたときにも同様に好ましい酸結合剤である。
本発明の調製方法(Bβ)における反応温度は、比較的広い範囲内で変えることができる。一般に、該調製方法は、−20℃〜+150℃の温度、好ましくは、0℃〜100℃の温度で実施する。
本発明の調製方法(Bβ)を実施する場合、式(I−a)で表される出発物質及び式(IV)で表されるカルボン酸無水物は、一般に、それぞれ、ほぼ等量で使用する。しかしながら、カルボン酸無水物を比較的大過剰量(5molまでの量)で用いることも可能である。後処理は、慣習的な方法で行う。
一般に、希釈剤及び過剰なカルボン酸無水物及び形成されたカルボン酸は、蒸留により除去するか、又は、有機溶媒若しくは水で洗浄することにより除去する。
該調製方法(C)は、式(I−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(V)で表されるクロロギ酸エステル又はクロロギ酸チオエステルと反応させることを特徴とする。
本発明の調製方法(C)による反応に適している酸結合剤は、全ての慣習的な酸受容体である。好ましくは、第三級アミン類、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、DABCO、DBU、DBA、ヒューニッヒ塩基及びN,N−ジメチルアニリン、さらに、アルカリ土類金属酸化物、例えば、酸化マグネシウム及び酸化カルシウム、さらに、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ土類金属炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウム、さらに、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムなどを使用する。
本発明の調製方法(C)において使用するのに適している希釈剤は、該クロロギ酸エステル又はクロロギ酸チオエステルに対して不活性な全ての溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、ベンジン、ベンゼン、トルエン、キシレン及びテトラリン、さらに、ハロゲン化炭化水素類、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン及びo−ジクロロベンゼン、さらに、ケトン類、例えば、アセトン及びメチルイソプロピルケトン、さらに、エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサン、さらに、カルボン酸エステル類、例えば、酢酸エチル、さらに、ニトリル類、例えば、アセトニトリル、さらに、強極性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びスルホランなどを使用する。
本発明の調製方法(C)を実施する場合、その反応温度は、比較的広い範囲内で変えることができる。その反応温度は、一般に、−20℃〜+100℃、好ましくは、0℃〜50℃である。
本発明の調製方法(C)は、一般に、大気圧下で実施する。
本発明の調製方法(C)を実施する場合、式(I−a)で表される出発物質及び式(V)で表される適切なクロロギ酸エステル又はクロロギ酸チオエステルは、一般に、それぞれ、ほぼ等量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成分を比較的大過剰量(2molまでの量)で用いることも可能である。後処理は、慣習的な方法で行う。一般に、沈殿した塩を除去し、残った反応混合物は、減圧下で希釈剤を除去することにより濃縮する。
本発明の調製方法(D)は、式(I−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(VI)で表される化合物と反応させることを特徴とする。
調製方法(D)においては、0℃〜120℃、好ましくは、20℃〜60℃で、式(I−a)で表される出発物質1モル当たり、約1molの式(VI)で表されるクロロモノチオギ酸エステル又はクロロジチオギ酸エステルを使用する。
適切な場合には適する希釈剤を添加するが、そのような希釈剤は、全ての不活性な極性有機溶媒、例えば、エーテル類、アミド類、スルホン類、スルホキシド類や、さらに、ハロアルカン類などである。
好ましくは、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、酢酸エチル又は塩化メチレンを使用する。
好ましい実施形態において、強脱プロトン化剤(例えば、水素化ナトリウム又はカリウムtert−ブトキシド)を添加することにより、化合物(I−a)のエノラート塩を調製する場合、酸結合剤をさらに添加することは省くことができる。
調製方法(D)において塩基として使用するのに適しているものは、全ての慣習的なプロトン受容体である。好ましくは、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アルコキシド類、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩若しくは重炭酸塩、又は、窒素塩基を使用する。例として、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、ジイソプロピルアミン、ピリジン、キノリン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)及びジアザビシクロウンデセン(DBU)を挙げることができる。
該反応は、大気圧下又は高圧下で実施することが可能であり、好ましくは、大気圧下で実施する。後処理は、慣習的な方法で行う。
本発明の調製方法(E)は、式(I−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(VII)で表される塩化スルホニルと反応させることを特徴とする。
調製方法(E)においては、−20℃〜150℃、好ましくは、0℃〜70℃で、式(I−a)で表される出発物質1モル当たり、約1molの式(VII)で表される塩化スルホニルを反応させる。
調製方法(E)は、好ましくは、希釈剤の存在下で実施する。
適している希釈剤は、全ての不活性な極性有機溶媒、例えば、エーテル類、アミド類、ケトン類、カルボン酸エステル類、ニトリル類、スルホン類、スルホキシド類、又は、ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン)などである。
好ましくは、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、酢酸エチル又は塩化メチレンを使用する。
好ましい実施形態において、強脱プロトン化剤(例えば、水素化ナトリウム又はカリウムtert−ブトキシド)を添加することにより、化合物(I−a)のエノラート塩を調製する場合、酸結合剤をさらに添加することは省くことができる。
酸結合剤を使用する場合、それらは、慣習的な無機塩基又は有機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ピリジン及びトリエチルアミンなどである。
該反応は、大気圧下又は高圧下で実施することが可能であり、好ましくは、大気圧下で実施する。後処理は、慣習的な方法で行う。
本発明の調製方法(F)は、式(I−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(VIII)で表されるリン化合物と反応させることを特徴とする。
調製方法(F)においては、式(I−e)で表される化合物を得るために、−40℃〜150℃の温度、好ましくは、−10℃〜110℃の温度で、化合物(I−a)の1モル当たり、1〜2mol、好ましくは、1〜1.3molの式(VIII)で表されるリン化合物を反応させる。
調製方法(F)は、好ましくは、希釈剤の存在下で実施する。
適している希釈剤は、全ての不活性な極性有機溶媒、例えば、エーテル類、カルボン酸エステル類、ハロゲン化炭化水素類、ケトン類、アミド類、ニトリル類、スルホン類、スルホキシド類などである。
好ましくは、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又は塩化メチレンを使用する。
適切な場合には適する酸結合剤を添加するが、そのような酸結合剤は、慣習的な無機塩基又は有機塩基、例えば、水酸化物、炭酸塩又はアミン類などである。例として、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ピリジン及びトリエチルアミンなどを挙げることができる。
該反応は、大気圧下又は高圧下で実施することが可能であり、好ましくは、大気圧下で実施する。後処理は、有機化学の慣習的な方法で行う。生じた最終生成物を、好ましくは、結晶化、クロマトグラフィー精製又は「初期蒸留(incipient distillation)」(即ち、減圧下における揮発性成分の除去)により精製する。
調製方法(G)は、式(I−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下で、式(IX)で表される金属水酸化物若しくは金属アルコキシド又は式(X)で表されるアミンと反応させることを特徴とする。
本発明の調製方法(G)において使用するのに適している希釈剤は、好ましくは、エーテル類、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン若しくはジエチルエーテル、又は、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール若しくはイソプロパノールなどであり、さらに、水も適している。本発明の調製方法(G)は、一般に、大気圧下で実施する。その反応温度は、一般に、−20℃〜100℃、好ましくは、0℃〜50℃である。
本発明の調製方法(H)は、式(I−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、(Hα)適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には触媒の存在下で、式(XI)で表される化合物と反応させることを特徴とするか、又は、(Hβ)適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XII)で表される化合物と反応させることを特徴とする。
調製方法(Hα)においては、0℃〜100℃、好ましくは、20℃〜50℃で、式(I−a)で表される出発物質1モル当たり、約1molの式(XI)で表されるイソシアネートを反応させる。
調製方法(Hα)は、好ましくは、希釈剤の存在下で実施する。
適している希釈剤は、全ての不活性有機溶媒、例えば、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、アミド類、ニトリル類、スルホン類又はスルホキシド類などである。
適切な場合には、触媒を添加して反応を促進することができる。触媒として使用するのに適しているものは、極めて有利には、有機スズ化合物、例えば、ジラウリン酸ジブチルスズなどである。
該反応は、好ましくは、大気圧下で実施する。
調製方法(Hβ)においては、0℃〜150℃、好ましくは、20℃〜70℃で、式(I−a)で表される出発化合物1モル当たり、約1molの式(XII)で表される塩化カルバモイルを反応させる。
適切な場合には適する希釈剤を添加するが、そのような希釈剤は、全ての不活性な極性有機溶媒、例えば、エーテル類、カルボン酸エステル類、ニトリル類、ケトン類、アミド類、スルホン類、スルホキシド類又はハロゲン化炭化水素類などである。
好ましくは、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又は塩化メチレンを使用する。
好ましい実施形態において、強脱プロトン化剤(例えば、水素化ナトリウム又はカリウムtert−ブトキシド)を添加することにより、化合物(I−a)のエノラート塩を調製する場合、酸結合剤をさらに添加することは省くことができる。
酸結合剤を使用する場合、慣習的な無機塩基又は有機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン又はピリジンなどが適している。
該反応は、大気圧下又は高圧下で実施することが可能であり、好ましくは、大気圧下で実施する。後処理は、慣習的な方法で行う。
本発明の調製方法(I)を実施するのに適している触媒は、パラジウム(0)錯体である。例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどが好ましい。適切な場合には、パラジウム(II)化合物、例えば、PdCl、Pd(OAc)などを使用することも可能である。パラジウム(II)化合物を使用する場合、錯体形成剤(complex former)として、ホスフィン類(例えば、トリシクロヘキシルホスフィン)を一般に使用する。
本発明の調製方法(I)を実施するのに適している酸受容体は、無機塩基又は有機塩基である。そのような無機塩基又は有機塩基としては、好ましくは、アルカリ土類金属又はアルカリ金属の水酸化物、酢酸塩、炭酸塩又は重炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム又は水酸化アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム又は酢酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム又は炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム又は重炭酸カリウム、アルカリ金属フッ化物、例えば、フッ化セシウム、アルカリ金属リン酸塩、例えば、リン酸二水素カリウム、リン酸カリウム、さらに、第三級アミン類、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)又はジアザビシクロウンデセン(DBU)などを挙げることができる。
本発明の調製方法(I)を実施するのに適している希釈剤は、水、有機溶媒及びそれらの任意の混合物である。以下のものを例として挙げることができる:脂肪族、脂環式又は芳香族の炭化水素類、例えば、石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン又はデカリン;ハロゲン化炭化水素類、例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン又はテトラクロロエチレン;エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、メチルt−アミルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル又はアニソール;アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、エタンジオール、プロパン−1,2−ジオール、エトキシエタノール、メトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル;水。
本発明の調製方法(I)において、その反応温度は、比較的広い範囲内で変えることができる。一般に、該調製方法は、0℃〜+140℃の温度、好ましくは、50℃〜+100℃の温度で実施する。
本発明の調製方法(I)を実施する場合、式(XIII)〔式中、Zは、上記で与えられている意味を有する〕で表されるボロン酸と式(I−a’)〜式(I−g’)〔式中、A、G、W、X、Y及びZ’は、上記で与えられている意味を有する〕で表される化合物は、1:1〜3:1のモル比、好ましくは、1:1〜2:1のモル比で使用する。一般に、式(I−a’)〜式(I−g’)で表される化合物1モル当たり、0.005〜0.5mol、好ましくは、0.01mol〜0.1molの触媒を使用する。上記塩基は、一般に、過剰に使用する。後処理は、慣習的な方法で行う。
本発明による活性化合物は、植物が良好な耐性を示すこと及び温血動物に対する毒性が望ましい程度であること及び環境が良好な耐性を示すことと相まって、植物及び植物の器官を保護するのに適しており、収穫高を増大させるのに適しており、収穫物の質を向上させるのに適しており、また、農業において、園芸において、畜産業において、森林で、庭園やレジャー施設で、貯蔵生産物や材料物質の保護において、及び、衛生学の分野において遭遇する害虫、特に、昆虫類、クモ形類動物、蠕虫類、線虫類及び軟体動物を防除するのに適している。それらは、好ましくは、作物保護剤として使用することができる。それらは、通常の感受性種及び抵抗性種に対して有効であり、さらに、全ての発育段階又は一部の発育段階に対して活性を示す。上記害虫としては、以下のものを挙げることができる:
シラミ目(Anoplura)(Phthiraptera)の、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.);
クモ綱(Arachnida)の、例えば、アカルス属種(Acarus spp.)、アセリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、アムフィテトラニクス・ビエネンシス(Amphitetranychus viennensis)、アルガス属種(Argas spp.)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)、ブレビパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリオビア・プラエチオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、ハロチデウス・デストルクトル(Halotydeus destructor)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イキソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクツス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニクス属種(Metatetranychus spp.)、ヌフェルサ属種(Nuphersa spp.)、オリゴニクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、パノニクス属種(Panonychus spp.)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニクス属種(tetranychus spp.)、バサテス・リコペルシシ(Vasates lycopersici);
ニマイガイ綱(Bivalva)の、例えば、ドレイセナ属種(Dreissena spp.);
キロポーダ目(Chilopoda)の、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)、スクチゲラ属種(Scutigera spp.);
コウチュウ目(Coleoptera)の、例えば、アカリンマ・ビタツム(Acalymma vittatum)、アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelides obtectus)、アドレツス属種(Adoretus spp.)、アゲラスチカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アンフィマロン・ソルスチチアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、アノプロホラ属種(Anoplophora spp.)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アピオン属種(Apion spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、ブルキジウス・オブテクツス(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、カッシダ属種(Cassida spp.)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、セウトリンクス属種(Ceutorrhynchus spp.)、カエトクネマ属種(Chaetocnema spp.)、クレオヌス・メンジクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリトラ・ゼアランジカ(Costelytra zealandica)、クテニセラ属種(Ctenicera spp.)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリプトリンクス・ラパチ(Cryptorhynchus lapathi)、シリンドロコプツルス属種(Cylindrocopturus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ジアブロチカ属種(Diabrotica spp.)、ジコクロシス属種(Dichocrocis spp.)、ジロボデルス属種(Diloboderus spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、エピトリキス属種(Epitrix spp.)、ファウスチヌス属種(Faustinus spp.)、ジビウム・プシロイデス(Gibbium psylloides)、ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)、ヘテロニクス・アラトル(Heteronychus arator)、ヘテロニキス属種(Heteronyx spp.)、ヒラモルファ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、ヒポテネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レマ属種(Lema spp.)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、レウコプテラ属種(Leucoptera spp.)、リソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リキスス属種(Lixus spp.)、ルペロデス属種(Luperodes spp.)、リクツス属種(Lyctus spp.)、メガセリス属種(Megascelis spp.)、メラノツス属種(Melanotus spp)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ属種(Melolontha spp.)、ミグドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクツス・キサントグラフス(Naupactus xanthographus)、ニプツス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オリザファグス・オリザエ(Oryzaphagus oryzae)、オチオリンクス属種(Otiorrhynchus spp.)、オキシセトニア・ジュクンダ(Oxycetonia jucunda)、ファエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロファガ属種(Phyllophaga spp.)、フィロトレタ属種(Phyllotreta spp.)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリペス属種(Premnotrypes spp.)、プシリオデス属種(Psylliodes spp.)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ベントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス属種(Sitophilus spp.)、スフェノホルス属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シンフィレテス属種(Symphyletes spp.)、タニメクス属種(Tanymecus spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、チキウス属種(Tychius spp.)、キシロトレクス属種(Xylotrechus spp.)、ザブルス属種(Zabrus spp.);
トビムシ目(Collembola)の、例えば、オニキウルス・アルマツス(Onychiurus armatus);
ジプローダ目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus);
ハエ目(Diptera)の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アグロミザ属種(Agromyza spp.)、アナストレファ属種(Anastrepha spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、アスホンジリア属種(Asphondylia spp.)、バクトロセラ属種(Bactrocera spp.)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、カリホラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata)、キロノムス属種(Chironomus spp.)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、コクリオミイア属種(Cochliomyia spp.)、コンタリニア属種(Contarinia spp.)、コルジオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クレキス属種(Culex spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、ダシネウラ属種(Dasyneura spp.)、デリア属種(Delia spp.)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、エキノクネムス属種(Echinocnemus spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガストロフィルス属種(Gastrophilus spp.)、ヒドレリア属種(Hydrellia spp.)、ヒレミイア属種(Hylemyia spp.)、ヒポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミザ属種(Liriomyza spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オシネラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミイア属種(Pegomyia spp.)、ホルビア属種(Phorbia spp.)、プロジプロシス属種(Prodiplosis spp.)、プシラ・ロサエ(Psila rosae)、ラゴレチス属種(Rhagoletis spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、テタノプス属種(Tetanops spp.)、チプラ属種(Tipula spp.);
マキガイ綱(Gastropoda)の、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、ビオムファラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロセラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、リムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、ポマセア属種(Pomacea spp.)、スクシネア属種(Succinea spp.);
ゼンチュウ綱(Helminths)の、例えば、アンシロストマ・ズオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンシロストマ・セイラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アシロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンシロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・マライ(Brugia malayi)、ブルギア・チモリ(Brugia timori)、ブノストムム属種(Bunostomum spp.)、カベルチア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、ジクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp)、ジクチオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ジフィロボトリウム・ラツム(Diphyllobothrium latum)、ドラクンクルス・メジネンシス(Dracunculus medinensis)、エキノコックス・グラヌロスス(Echinococcus granulosus)、エキノコックス・ムルチロクラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ベルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファシオラ属種(Faciola spp.)、ハエモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、ヒメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、ヒオストロングルス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa Loa)、ネマトジルス属種(Nematodirus spp.)、オエソファゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピストルキス属種(Opisthorchis spp.)、オンコセルカ・ボルブルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニムス属種(Paragonimus spp.)、シストソメン属種(Schistosomen spp.)、ストロンギロイデス・フエレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナタ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ナチバ(Trichinella nativa)、トリキネラ・ブリトビ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・プセウドプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリクリス・トリクリア(Trichuris trichuria)、ウケレリア・バンクロフチ(Wuchereria bancrofti)。
さらにまた、エイメリア(Eimeria)などの原生動物も防除することができる。
ヘテロプテラ目(Heteroptera)の、例えば、アナサ・トリスチス(Anasa tristis)、アンテスチオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ブリスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピロンマ・リビダ(Campylomma livida)、カベレリウス属種(Cavelerius spp.)、シメキス属種(Cimex spp.)、コラリア属種(Collaria spp.)、クレオンチアデス・ジルツス(Creontiades dilutus)、ダシヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ジコノコリス・ヘウェチ(Diconocoris hewetti)、ジスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウシスツス属種(Euschistus spp.)、エウリガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルチス属種(Heliopeltis spp.)、ホルシアス・ノビレルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグス属種(Lygus spp.)、マクロペス・エキスカバツス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、モナロニオン・アトラツム(Monalonion atratum)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クワドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、プサルス属種(Psallus spp.)、プセウダシスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サールベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スカプトコリス・カスタネア(Scaptocoris castanea)、スコチノホラ属種(Scotinophora spp.)、ステファニチス・ナシ(Stephanitis nashi)、チブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.);
ホモプテラ目(Homoptera)の、例えば、アシルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アクロゴニア属種(Acrogonia spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノセナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロデス属種(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリキスス属種(Aleurothrixus spp.)、アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラフィス・カルズイ(Anuraphis cardui)、アオニジエラ属種(Aonidiella spp.)、アファノスチグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アフィス属種(Aphis spp.)、アルボリジア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピジエラ属種(Aspidiella spp.)、アスピジオツス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルツム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキカウズス・ヘリクリシイ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カリジポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カルネオセファラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、セラトバクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、セルコピダエ(Cercopidae)、セロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシホン・フラガエホリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマフィス・ジュグランジコラ(Chromaphis juglandicola)、クリソムファルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、シカズリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、コッコミチルス・ハリイ(Coccomytilus halli)、コックス属種(Coccus spp.)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ジアレウロデス属種(Dialeurodes spp.)、ジアホリナ属種(Diaphorina spp.)、ジアスピス属種(Diaspis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ジサフィス属種(Dysaphis spp.)、ジスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エンポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウセリス・ビロバツス(Euscelis bilobatus)、フェリシア属種(Ferrisia spp.)、ゲオコックス・コフェアエ(Geococcus coffeae)、ヒエログリフス属種(Hieroglyphus spp.)、ホマロジスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、ヒアロプテルス・アルンジニス(Hyalopterus arundinis)、イセリア属種(Icerya spp.)、イジオセルス属種(Idiocerus spp.)、イジオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルファキス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサフェス属種(Lepidosaphes spp.)、リパフィス・エリシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシフム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルバ属種(Mahanarva spp.)、メラナフィス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロフィウム・ジロズム(Metopolophium dirhodum)、モネリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミズス属種(Myzus spp.)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネホテッチキス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベムシア・ミリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイジス(Peregrinus maidis)、フェナコックス属種(Phenacoccus spp.)、フロエオミズス・パセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、ホロドン・フムリ(Phorodon humuli)、フィロキセラ属種(Phylloxera spp.)、ピンナスピス・アスピジストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコックス属種(Planococcus spp.)、プロトプルビナリア・ピリホルミス(Protopulvinaria pyriformis)、プセウダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、プセウドコックス属種(Pseudococcus spp.)、プシラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピリラ属種(Pyrilla spp.)、クアドラスピジオツス属種(Quadraspidiotus spp.)、クエサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコックス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシフム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイセチア属種(Saissetia spp.)、スカホイデス・チタヌス(Scaphoides titanus)、シザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、セレナスピズス・アルチクラツス(Selenaspidus articulatus)、ソガタ属種(Sogata spp.)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スチクトセファラ・フェスチナ(Stictocephala festina)、テナラファラ・マラエンシス(Tenalaphara malayensis)、チノカリス・カリアエホリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス属種(Trialeurodes spp.)、トリオザ属種(Trioza spp.)、チフロシバ属種(Typhlocyba spp.)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)、ビテウス・ビチホリイ(Viteus vitifolii)、ジギナ属種(Zygina spp.);
ハチ目(Hymenoptera)の、例えば、アタリア属種(Athalia spp.)、ジプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロカンパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ベスパ属種(Vespa spp.);
ワラジムシ目(Isopoda)の、例えば、アルマジリジウム・ブルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、及び、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber);
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、アクロミルメキス属種(Acromyrmex spp.)、アッタ属種(Atta spp.)、コルニテルメス・クムランス(Cornitermes cumulans)、ミクロテルメス・オベシ(Microtermes obesi)、オドントテルメス属種(Odontotermes spp.)、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.);
チョウ目(Lepidoptera)の、例えば、アクロニクタ・マジョル(Acronicta major)、アドキソフィレス属種(Adoxophyes spp.)、アエジア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アグロチス属種(Agrotis spp.)、アラバマ属種(Alabama spp.)、アミエロイス・トランシテラ(Amyelois transitella)、アナルシア属種(Anarsia spp.)、アンチカルシア属種(Anticarsia spp.)、アルギロプロセ属種(Argyroploce spp.)、バラトラ・ブラシカエ(Barathra brassicae)、ボルボ・シンナラ(Borbo cinnara)、ブックラトリキス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、ブセオラ属種(Busseola spp.)、カコエシア属種(Cacoecia spp.)、カロプチリア・テイボラ(Caloptilia theivora)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、カルポシナ・ニポネンシス(Carposina niponensis)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ属種(Chilo spp.)、コリストネウラ属種(Choristoneura spp.)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロセルス属種(Cnaphalocerus spp.)、クネファシア属種(Cnephasia spp.)、コノポモルファ属種(Conopomorpha spp.)、コノトラケルス属種(Conotrachelus spp.)、コピタルシア属種(Copitarsia spp.)、シジア属種(Cydia spp.)、ダラカ・ノクツイデス(Dalaca noctuides)、ジアファニア属種(Diaphania spp.)、ジアトラエア・サッカラリス(Diatraea saccharalis)、エアリアス属種(Earias spp.)、エクジトロファ・アウランチウム(Ecdytolopha aurantium)、エラスモパルプス・リグノセルス(Elasmopalpus lignosellus)、エルダナ・サッカリナ(Eldana saccharina)、エフェスチア・クエーニエラ(Ephestia kuehniella)、エピノチア属種(Epinotia spp.)、エピフィアス・ポストビタナ(Epiphyas postvittana)、エチエラ属種(Etiella spp.)、エウリア属種(Eulia spp.)、エウポエシリア・アムビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、エウプロクチス属種(Euproctis spp.)、エウキソア属種(Euxoa spp.)、フェルチア属種(Feltia spp.)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、グラシラリア属種(Gracillaria spp.)、グラホリタ属種(Grapholitha spp.)、ヘジレプタ属種(Hedylepta spp.)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリオチス属種(Heliothis spp.)、ホフマノフィラ・プセウドスプレテラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモエオソマ属種(Homoeosoma spp.)、ホモナ属種(Homona spp.)、ヒポノメウタ・パデラ(Hyponomeuta padella)、カキボリア・フラボファシアタ(Kakivoria flavofasciata)、ラフィグマ属種(Laphygma spp.)、ラスペイレシア・モレスタ(Laspeyresia molesta)、レウシノデス・オルボナリス(Leucinodes orbonalis)、レウコプテラ属種(Leucoptera spp.)、リトコレチス属種(Lithocolletis spp.)、リトファネ・アンテンナタ(Lithophane antennata)、ロベシア属種(Lobesia spp.)、ロキサグロチス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リマントリア属種(Lymantria spp.)、リオネチア属種(Lyonetia spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マルカ・テスツラリス(Maruca testulalis)、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、モシス属種(Mocis spp.)、ミチムナ・セパラタ(Mythimna separata)、ニンフラ属種(Nymphula spp.)、オイケチクス属種(Oiketicus spp.)、オリア属種(Oria spp.)、オルタガ属種(Orthaga spp.)、オストリニア属種(Ostrinia spp.)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、パルナラ属種(Parnara spp.)、ペクチノホラ属種(Pectinophora spp.)、ペリレウコプテラ属種(Perileucoptera spp.)、フトリマエア属種(Phthorimaea spp.)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、フィロノリクテル属種(Phyllonorycter spp.)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プラチノタ・スツルタナ(Platynota stultana)、プルシア属種(Plusia spp.)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プライス属種(Prays spp.)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プロトパルセ属種(Protoparce spp.)、プセウダレチア属種(Pseudaletia spp.)、プセウドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、ラチプルシア・ヌ(Rachiplusia nu)、スコエノビウス属種(Schoenobius spp.)、シルポファガ属種(Scirpophaga spp.)、スコチア・セゲツム(Scotia segetum)、セサミア属種(Sesamia spp.)、スパルガノチス属種(Sparganothis spp.)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、スタトモポダ属種(Stathmopoda spp.)、ストモプテリキス・スブセシベラ(Stomopteryx subsecivella)、シナンテドン属種(Synanthedon spp.)、テシア・ソラニボラ(Tecia solanivora)、テルメシア・ゲンマタリス(Thermesia gemmatalis)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)、トルトリキス属種(Tortrix spp.)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)、ツタ・アブソルタ(Tuta absoluta)、ビラコラ属種(Virachola spp.);
バッタ目(Orthoptera)の、例えば、アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ジクロプルス属種(Dichroplus spp.)、グリロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属種(Locusta spp.)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、シストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria);
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.)、及び、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis);
コムカデ目(Symphyla)の、例えば、スクチゲレラ属種(Scutigerella spp.);
アザミウマ目(Thysanoptera)の、例えば、アナホトリプス・オブスクルス(Anaphothrips obscurus)、バリオトリプス・ビホルミス(Baliothrips biformis)、ドレパノトリス・レウテリ(Drepanothris reuteri)、エンネオトリプス・フラベンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエラ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、ヘルシノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、リピホロトリプス・クルエンタツス(Rhipiphorothrips cruentatus)、シルトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、タエニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、トリプス属種(Thrips spp.);
シミ目(Thysanura)の、例えば、レピスマ・サカリナ(Lepisma saccharina)。
植物寄生性線虫としては、例えば、以下のものを挙げることができる:アフェレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、ブルサフェレンクス属種(Bursaphelenchus spp.)、ジチレンクス属種(Ditylenchus spp.)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ロンギドルス属種(Longidorus spp.)、メロイドギネ属種(Meloidogyne spp.)、プラチレンクス属種(Pratylenchus spp.)、ラドホルス・シミリス(Radopholus similis)、トリコドルス属種(Trichodorus spp.)、チレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)、キシフィネマ属種(Xiphinema spp.)。
本発明の化合物は、特定の濃度又は特定の施用量において、除草剤、薬害軽減剤、成長調節剤若しくは植物の特性を改善する作用薬としても使用し得るか、又は、殺微生物剤(microbicide)として、例えば、殺菌剤(fungicide)、抗真菌剤(antimycotic)、殺細菌剤若しくは殺ウイルス剤(これは、ウイロイドに対する作用薬も包含する)としても使用し得るか、又は、MLO(マイコプラズマ様生物)及びRLO(リケッチア様生物)に対する作用薬としても使用し得る。本発明の化合物は、別の活性化合物を合成するための中間体又は前駆物質としても使用することができる。
上記活性化合物は、溶液剤、エマルション剤、水和剤、水性懸濁液剤、油性懸濁液剤、粉末剤(powders)、粉剤(dusts)、ペースト剤、可溶性粉末剤、可溶性顆粒剤、ばらまき用顆粒剤、サスポエマルション製剤、活性化合物を含浸させた天然化合物、活性化合物を含浸させた合成物質、肥料及びさらにポリマー物質中にマイクロカプセル化したもののような慣習的な製剤に変換することができる。
これらの製剤は、既知方法で、例えば、場合により界面活性剤(即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡形成剤)を使用して、上記活性化合物を増量剤(即ち、液体溶媒及び/又は固体担体)と混合させることにより製造する。そのような製剤は、適切なプラントで調製するか、又は、施用前若しくは施用中に調製する。
補助剤として使用するのに適しているものは、当該組成物自体及び/又はそれから誘導された調製物(例えば、散布液、種子粉衣)に、特定の特性、例えば、特定の技術的特性及び/又特定の生物学的特性などを付与するのに適している物質である。典型的な適する補助剤は、増量剤、溶媒及び担体である。
適切な増量剤は、例えば、水、並びに、極性及び非極性の有機化学的液体、例えば、以下の種類から選択されるものである:芳香族及び非芳香族の炭化水素類(例えば、パラフィン類、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類、クロロベンゼン類)、アルコール類及びポリオール類(これらは、適切な場合には、置換されていてもよく、エーテル化されていてもよく、及び/又は、エステル化されていてもよい)、ケトン類(例えば、アセトン、シクロヘキサノン)、エステル類(これは、脂肪類及び油類を包含する)及び(ポリ)エーテル類、置換されていない及び置換されているアミン類、アミド類、ラクタム類(例えば、N−アルキルピロリドン類)及びラクトン類、スルホン類及びスルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)。
使用する増量剤が水である場合、例えば、有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。本質的に、適する液体溶媒は、芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン又はアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物及び塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン又はパラフィン類、例えば、石油留分、鉱油及び植物油、アルコール類、例えば、ブタノール又はグリコールとそれらのエーテル及びエステル、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシドなどであり、さらに、水も適している。
本発明によれば、担体は、特に植物又は植物の部分に対する施用に関して、適用性を向上させるために該活性化合物と混合されるか又は結合させる、固体であり得るか又は液体であり得る天然又は合成の有機物質又は無機物質である。そのような固体又は液体の担体は、一般に不活性であり、そして、農業において使用するのに適しているべきである。
適切な固体担体は、例えば、アンモニウム塩、及び、粉砕された天然鉱物、例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト又はケイ藻土、及び、粉砕された合成物質、例えば、高分散シリカ、アルミナ及びシリケートなどであり; 粒剤に適する固体担体は、例えば、粉砕して分別した天然石、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石及び苦灰岩、並びに、さらに、無機及び有機の粗挽き粉からなる合成顆粒や、有機材料、例えば、紙、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸及びタバコの葉柄などからなる顆粒などであり; 適切な乳化剤及び/又は泡形成剤は、例えば、非イオン性及びアニオン性の乳化剤、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類、及び、さらに、タンパク質加水分解物などであり; 適切な分散剤は、非イオン性及び/又はイオン性の物質、例えば、アルコール−POE及び/又は−POPエーテル類、酸及び/又はPOP−POEエステル類、アルキルアリール及び/又はPOP−POEエーテル類、脂肪及び/又はPOP−POE付加体、POE−及び/又はPOP−ポリオール誘導体、POE−及び/又はPOP−ソルビタン若しくは−糖付加体、アルキルスルフェート類若しくはアリールスルフェート類、アルキルスルホネート類若しくはアリールスルホネート類及びアルキルホスフェート類若しくはアリールホスフェート類又はそれらの対応するPO−エーテル付加体の類から選ばれたものである。さらに、適切なオリゴマー又はポリマー、例えば、ビニルモノマーから誘導されたもの、アクリル酸から誘導されたもの、EO及び/又はPOの単独又は例えば(ポリ)アルコール類若しくは(ポリ)アミン類と組み合わせたものから誘導されたもの。さらに、リグニン及びそのスルホン酸誘導体、未変性セルロース及び変性セルロース、芳香族及び/又は脂肪族スルホン酸並びにそれらのホルムアルデヒドとの付加体なども使用することができる。
上記製剤において、粘着付与剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、並びに、粉末又は顆粒又はラテックスの形態にある天然ポリマー及び合成ポリマー、例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル、並びに、天然のリン脂質、例えば、セファリン及びレシチン、及び、合成リン脂質などを使用することができる。
着色剤、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー(Prussian Blue)、並びに、有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料、並びに、微量栄養素、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などを使用することができる。
可能な別の添加剤は、芳香物質、場合により改質されていてもよい鉱油又は植物油、蝋、並びに、栄養素(微量栄養素を包含する)、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などである。
安定剤(例えば、低温安定剤)、防腐剤、酸化防止剤、光安定剤、又は、化学的及び/若しくは物理的安定性を向上させる別の作用剤も存在させることができる。
上記製剤は、一般に、0.01〜98重量%の活性化合物、好ましくは、0.5〜90重量%の活性化合物を含有する。
本発明による活性化合物は、それらだけで使用し得るか、又は、それらの製剤中に含ませて使用することができ、ここで、これは、例えば、活性スペクトルを拡大するために、作用の持続時間を長くするために、作用速度を増大させるために、相反を防止するために、又は、抵抗性の発達を防止するために、1種類以上の適切な殺菌剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺虫剤、殺微生物剤、肥料、誘引剤、不妊剤、協力剤、薬害軽減剤、情報化学物質及び/又は植物成長調節剤との混合物を包含する。さらに、この種の活性化合物組合せは、植物の成長を向上させることができ、高温若しくは低温に対する耐性、渇水に対する耐性又は水中及び/若しくは土壌中の塩の濃度の上昇に対する耐性を向上させることができ、開花能力を向上させることができ、収穫の容易性を向上させることができ、収量を増大させることができ、稔実を促進することができ、収穫された生産物の品質及び/若しくは栄養価を向上させることができ、収穫された生産物の貯蔵寿命を長くするができ、並びに/又は、収穫された生産物の取扱い性を改善することができる。本発明の活性化合物と共成分(co−component)を組み合わせることによって、相乗効果が生じる。即ち、当該混合物の活性は、個々の成分の活性によって期待された活性よりも大きい。一般に、当該組合せは、プレミックス、タンクミックス又は既製混合物において使用することが可能であるばかりではなく、種子施用において使用することも可能である。
それぞれの付加的な活性化合物は、広い範囲で、好ましくは、100:1〜1:100の比率で、特に好ましくは、5:1〜1:5の比率で、本発明の活性化合物と混合させることができる。
特に好ましい共成分は、例えば、以下に挙げられているものである。
殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤:
本明細書中において一般名で識別されている活性化合物は、既知であり、そして、例えば、農薬ハンドブック(“The Pesticide Manual” 14th Ed., British Crop Protection Council 2006)に記載されているか、又は、インターネット上で見いだすことができる(例えば、「http://www.alanwood.net/pesticides)。
(1) アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬、例えば、
カーバメート系、例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカーブ、プロポクスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリアザメート、トリメタカルブ、XMC、及び、キシリルカルブ;又は、
有機リン酸エステル系、例えば、アセフェート、アザメチホス、アジンホス(−メチル,−エチル)、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス(−メチル)、クマホス、シアノホス、ジメトン−S−メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ダイスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イソフェンホス、O−(メトキシアミノチオホスホリル)サリチル酸イソプロピル、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシジメトン−メチル、パラチオン(−メチル)、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホキシム、ピリミホス(−メチル)、プロフェノホス、プロペタムホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、キナルホス、スルホテップ、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、及び、バミドチオン;
(2) GABA制御塩化物チャンネル拮抗薬、例えば、
有機塩素系、例えば、クロルダン、及び、エンドスルファン(アルファー−);又は、
フィプロール系(フェニルピラゾール系)、例えば、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、及び、ピリプロール;
(3) ナトリウムチャンネルモジュレーター/電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬、例えば、
ピレスロイド系、例えば、アクリナトリン、アレスリン(d−シス−トランス,d−トランス)、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリン−S−シクロペンテニル、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン(ベータ−)、シハロトリン(ガンマ−,ラムダ−)、シペルメトリン(アルファ−,ベータ−,シータ−,ゼータ−)、シフェノトリン[(1R)−トランス−異性体]、デルタメトリン、ジメフルトリン、エムペントリン[(EZ)−(1R)−異性体]、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、フルバリネート(タウ−)、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン、フェノトリン[(1R)−トランス−異性体)]、プラレトリン、プロフルトリン、ピレトリン(除虫菊(pyrethrum))、レスメトリン、RU 15525、シラフルオフェン、テフルトリン、テトラメトリン[(1R)−異性体]、トラロメトリン、トランスフルトリン、及び、ZXI 8901;又は、
DDT;又は、メトキシクロル;
(4) ニコチン性(nicotinergic)アセチルコリン受容体作動薬、例えば、
ネオニコチノイド系、例えば、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサム;又は、
ニコチン;
(5) アロステリックアセチルコリン受容体モジュレーター(作動薬)、例えば、
スピノシン系、例えば、スピネトラム、及び、スピノサド;
(6) 塩化物チャンネル活性化薬、例えば、
アベルメクチン系/ミルベマイシン系、例えば、アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチン、及び、ミルベメクチン;
(7) 幼若ホルモン類似体、例えば、
ハイドロプレン、キノプレン、メトプレン;又は、フェノキシカルブ;ピリプロキシフェン;
(8) 作用機序が知られていないか又は非特異的である活性化合物、例えば、
燻蒸剤、例えば、臭化メチル及び別のハロゲン化アルキル;又は、
クロロピクリン;フッ化スルフリル;ホウ砂;吐酒石;
(9) 選択的摂食阻害薬、例えば、
ピメトロジン;又は、フロニカミド;
(10) ダニ成長阻害薬、例えば、
クロフェンテジン、ジフロビダジン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール;
(11) 昆虫消化管膜の微生物ディスラプター、例えば、
バシルス・ツリンギエンシス・亜種・イスラエレンシス(Bacillus thuringiensis subspecies israelensis)、バシルス・スファエリクス(Bacillus sphaericus)、バシルス・ツリンギエンシス・亜種・アイザワイ(Bacillus thuringiensis subspecies aizawai)、バシルス・ツリンギエンシス・亜種・クルスタキ(Bacillus thuringiensis subspecies kurstaki)、バシルス・ツリンギエンシス・亜種・テネブリオニス(Bacillus thuringiensis subspecies tenebrionis)、及び、BT植物タンパク質:例えば、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1Fa、Cry2Ab、mCry3A、Cry3Ab、Cry3Bb、Cry34/35Ab1;
(12) 酸化的リン酸化阻害薬、ATPディスラプター、例えば、
ジアフェンチウロン;又は、
有機スズ化合物、例えば、アゾシクロチン、シヘキサチン、酸化フェンブタスズ;又は、
プロパルギット;テトラジホン;
(13) Hプロトン勾配を遮断することにより作用する酸化的リン酸化デカップラー、例えば、
クロルフェナピル、及び、DNOC;
(14) ニコチン性アセチルコリン受容体拮抗薬、例えば、
ベンスルタップ、カルタップ(塩酸塩)、チオシクラム、及び、チオスルタップ(ナトリウム);
(15) キチン生合成阻害薬(タイプ0)、例えば、
ベンゾイル尿素系、例えば、ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、テフルベンズロン、及び、トリフルムロン;
(16) キチン生合成阻害薬(タイプ1)、例えば、
ブプロフェジン;
(17) 脱皮撹乱剤(moulting disruptors)、例えば、
シロマジン;
(18) エクジソン作動薬/ディスラプター、例えば、
ジアシルヒドラジン系、例えば、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、及び、テブフェノジド;
(19) オクトパミン作動薬、例えば、
アミトラズ;
(20) 複合体−III電子伝達阻害薬、例えば、
ヒドラメチルノン;アセキノシル;フルアクリピリム;
(21) 複合体−I電子伝達阻害薬、例えば、
METI殺ダニ剤の群に属するもの、例えば、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド;又は、
ロテノン(Derris);
(22) 電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬、例えば、
インドキサカルブ;メタフルミゾン;
(23) アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害薬、例えば、
テトロン酸誘導体、例えば、スピロジクロフェン、及び、スピロメシフェン;又は、
テトラミン酸誘導体、例えば、スピロテトラマト;
(24) 複合体−IV電子伝達阻害薬、例えば、
ホスフィン系、例えば、リン化アルミニウム、リン化カルシウム、ホスフィン、リン化亜鉛;又は、シアン化物;
(25) 複合体−II電子伝達阻害薬、例えば、
シエノピラフェン;
(28) リアノジン受容体エフェクター、例えば、
ジアミド系、例えば、フルベンジアミド、クロラントラニリプロール(リナキシピル)、シアントラニリプロール(シアジピル)、及び、さらに、3−ブロモ−N−{2−ブロモ−4−クロロ−6−[(1−シクロプロピルエチル)カルバモイル]フェニル}−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO 2005/077934から知られている)、又は、2−[3,5−ジブロモ−2−({[3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル]カルボニル}アミノ)ベンゾイル]−1,2−ジメチルヒドラジンカルボン酸メチル(WO 2007/043677から知られている)。
作用機序が知られていないさらなる活性化合物、例えば、アザジラクチン、アミドフルメト、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、キノメチオネート、氷晶石(cryolite)、シフルメトフェン、ジコホル、フルエンスルホン(fluensulfone)(5−クロロ−2−[(3,4,4−トリフルオロブタ−3−エン−1−イル)スルホニル]−1,3−チアゾール)、フルフェネリム、フルオピラム、ピリダリル、及び、ピリフルキナゾン;並びに、さらに、バシルス・フィルムス(Bacillus firmus)に基づく製品(I−1582, BioNeem, Votivo)、及び、さらに、以下の既知活性化合物:
4−{[(6−ブロモピリダ−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115644から既知)、4−{[(6−フルオロピリダ−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115644から既知)、4−{[(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115644から既知)、4−{[(6−クロロピリダ−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115644から既知)、4−{[(6−クロロピリダ−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115644から既知)、4−{[(6−クロロ−5−フルオロピリダ−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115643から既知)、4−{[(5,6−ジクロロピリダ−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115646から既知)、4−{[(6−クロロ−5−フルオロピリダ−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115643から既知)、4−{[(6−クロロピリダ−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588から既知)、4−{[(6−クロロピリダ−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588から既知)、[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO 2007/149134から既知)、[1−(6−クロロピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO 2007/149134から既知)及びそのジアステレオマー(A)及び(B)
Figure 0006151917
(同様に、WO 2007/149134から既知)、[(6−トリフルオロメチルピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO 2007/095229から既知)、スルホキサフロル(同様に、WO 2007/149134から既知)、11−(4−クロロ−2,6−ジメチルフェニル)−12−ヒドロキシ−1,4−ジオキサ−9−アザジスピロ[4.2.4.2]テトラデカ−11−エン−10−オン(WO 2006/089633から既知)、3−(4’−フルオロ−2,4−ジメチルビフェニル−3−イル)−4−ヒドロキシ−8−オキサ−1−アザスピロ[4.5]デカ−3−エン−2−オン(WO 2008/067911から既知)、1−[2−フルオロ−4−メチル−5−[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルフィニル]フェニル]−3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−アミン(WO 2006/043635から既知)、[(3S,4aR,12R,12aS,12bS)−3−[(シクロプロピルカルボニル)オキシ]−6,12−ジヒドロキシ−4,12b−ジメチル−11−オキシ−9−(ピリジン−3−イル)−1,3,4,4a,5,6,6a,12,12a,12b−デカヒドロ−2H,11H−ベンゾ[f]ピラノ[4,3−b]クロメン−4−イル]メチル シクロプロパンカルボキシレート(WO 2006/129714から既知)、2−シアノ−3−(ジフルオロメトキシ)−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミド(WO 2006/056433から既知)、2−シアノ−3−(ジフルオロメトキシ)−N−メチルベンゼンスルホンアミド(WO 2006/100288から既知)、2−シアノ−3−(ジフルオロメトキシ)−N−エチルベンゼンスルホンアミド(WO 2005/035486から既知)、4−(ジフルオロメトキシ)−N−エチル−N−メチル−1,2−ベンゾチアゾール−3−アミン 1,1−ジオキシド(WO 2007/057407から既知)、及び、N−[1−(2,3−ジメチルフェニル)−2−(3,5−ジメチルフェニル)エチル]−4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−アミン(WO 2008/104503から既知)。
本発明の好ましい実施形態では、活性を増強するために、作物保護組成物に浸透剤を付加的に加える。適切な浸透剤には、さらにまた、例えば、散布による被膜中の式(I)の化合物の有用性を増進する物質も包含される。そのようなものとしては、例えば、鉱油又は植物油などがある。適切な油は、農薬組成物中で一般的に使用される全ての鉱油又は植物油(場合により変性されていてもよい)である。例として、ヒマワリ油、ナタネ油(rapeseed oil)、オリーブ油、ヒマシ油、ナタネ油(colza oil)、トウモロコシ油(maize seed oil)、綿実油及びダイズ油又はそれら油のエステル類などを挙げることができる。ナタネ油(rapeseed oil)、ヒマワリ油及びそれらのメチルエステル及びエチルエステルが好ましく、ナタネ油(rapeseed oil)メチルエステルが特に好ましい。
本発明の組成物の中の浸透剤の濃度は、広い範囲内で変えることができる。製剤された作物保護組成物の場合、該濃度は、一般に、1重量%〜95重量%、好ましくは、1重量%〜55重量%、特に好ましくは、15重量%〜40重量%である。即時使用可能な組成物(散布液)では、該濃度は、一般に、0.1g/L〜10g/L、好ましくは、0.5g/L〜5g/Lである。
殺虫剤として使用する場合、本発明の活性化合物は、さらにまた、それらの市販されている製剤中においても、及び、それらの製剤から調製された使用形態中においても、協力剤との混合物として存在させることができる。協力剤は、本発明の活性化合物の効果を増大させる化合物であり、その際、加えられる協力剤自体は必ずしも活性を有する必要はない。
殺虫剤として使用する場合、本発明の活性化合物は、さらにまた、それらの市販されている製剤中においても、及び、それらの製剤から調製された使用形態中においても、抑制剤(inhibitor)との混合物として存在させることも可能であり、ここで、該抑制剤は、使用された後で、植物の周囲又は植物の部分の表面又は植物の組織内において該活性化合物の分解を低減する。
市販されている製剤から調製される使用形態の上記活性化合物の含有量は、広い範囲内でさまざまであることができる。使用形態における上記活性化合物の濃度は、0.00000001重量%〜95重量%の活性化合物、好ましくは、0.00001重量%〜1重量%の活性化合物であることができる。
施用は、その使用形態に適合させた慣習的な方法で行う。
本発明に従って、全ての植物及び植物の全ての部分を処理することができる。植物は、本明細書においては、望ましい野生植物及び望ましくない野生植物又は作物植物(天然に発生している作物植物を包含する)のような全ての植物及び植物個体群であるものと理解される。作物植物は、慣習的な育種法と最適化法によって得ることができる植物であり得るか、又は、生物工学的方法と遺伝子工学的方法によって得ることができる植物であり得るか、又は、前記方法の組合せによって得ることができる植物であることができる。そのような作物植物には、トランスジェニック植物も包含され、また、品種の所有権によって保護され得る植物品種又は保護され得ない植物品種も包含される。挙げることができる例は、重要な作物植物、例えば、穀類(コムギ、イネ)、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、テンサイ、トマト、エンドウ及び他の野菜種、ワタ、タバコ、ナタネ、並びに、果実植物(果実のリンゴ、ナシ、柑橘類果実及びグレープを有する果実植物)である。植物の部分は、苗条、葉、花及び根などの、植物の地上部及び地下部の全ての部分及び器官を意味するものと理解され、その例として挙げることができるのは、葉、針状葉、葉柄、茎、花、子実体、果実、種子、根、塊茎及び根茎である。収穫物、並びに、栄養繁殖器官(vegetative propagation material)及び生殖繁殖器官(generative propagation material)、例えば、挿穂、塊茎、根茎、側枝及び種子なども、植物の部分に包含される。
該活性化合物を用いた植物及び植物の部分の本発明による処理は、慣習的な処理方法によって、例えば、浸漬、散布、気化、噴霧、ばらまき、塗布又は注入などによって、直接的に行うか、又は、該活性化合物を植物及び植物の部分の周囲、生息環境若しくは貯蔵空間に作用させることにより行い、また、繁殖器官(propagation material)の場合、特に種子の場合は、さらに、1以上のコーティングを施すことによっても行う。
上記で既に述べたように、本発明に従って、全ての植物及びそれらの部分を処理することができる。好ましい実施形態では、野生の植物種及び植物品種、又は、交雑若しくはプロトプラスト融合のような慣習的な生物学的育種法により得られた植物種及び植物品種、並びに、それらの部分を処理する。好ましいさらに別の実施形態では、適切な場合には慣習的な方法と組み合わせた遺伝子工学により得られたトランスジェニック植物及び植物品種(遺伝子組換え生物)及びそれらの部分を処理する。用語「部分(parts)」、「植物の部分(parts of plants)」及び「植物の部分(plant parts)」については、既に上記で説明した。
特に好ましくは、本発明に従って、いずれの場合も市販されているか又は使用されている植物品種の植物を処理する。植物品種は、慣習的な育種又は突然変異誘発又は組換えDNA技術によって得られた、新しい特性(「形質」)を有する植物を意味するものと理解される。それらは、品種、生物型及び遺伝子型であることができる。
植物種又は植物品種、それらの生育場所及び生育条件(土壌、気候、生育期、養分)に応じて、本発明に従う処理により、相加効果を超える効果(「相乗効果」)が生じることもあり得る。かくして、例えば、本発明に従って使用し得る化合物及び組成物の施用量の低減及び/又は活性スペクトルの拡大及び/又は活性の増強、植物の生育の向上、高温又は低温に対する耐性の向上、渇水又は水中若しくは土壌中に含まれる塩分に対する耐性の向上、花成の増加、収穫の容易性の向上、より早い成熟、収穫量の増加、収穫された生産物の品質の向上及び/又は栄養価の増加、収穫された生産物の貯蔵性の向上及び/又は加工性の向上などが可能であり、これらは、通常予期される効果を超えるものである。
特に有利で有益な特性(「形質」)を植物に付与する遺伝物質を遺伝子修飾において受け取った全ての植物は、本発明に従って処理される好ましいトランスジェニック植物又は植物品種(遺伝子工学により得られたもの)に包含される。そのような特性の例は、植物の向上した生育、高温又は低温に対する向上した耐性、渇水又は水中若しくは土壌中に含まれる塩分に対する向上した耐性、増加した花成、向上した収穫の容易性、向上した成熟速度、増加した収穫量、収穫された生産物の向上した品質及び/又は向上した栄養価、収穫された生産物の向上した貯蔵性及び/又は向上した加工性などである。そのような特性のさらに別の特に重要な例は、害虫及び有害微生物に対する植物の向上した防御、例えば、昆虫類、ダニ類、植物病原性の菌類、細菌類及び/又はウイルス類に対する植物の向上した防御、並びに、特定の除草活性化合物に対する植物の向上した耐性である。挙げることができるトランスジェニック植物の例は、重要な作物植物、例えば、穀類(コムギ、イネ)、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、テンサイ、トマト、エンドウ及び他のタイプの野菜、ワタ、タバコ、ナタネ、並びに、果実植物(果実のリンゴ、ナシ、柑橘類果実及びグレープを有する果実植物)などであり、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、ワタ、タバコ及びナタネは特に重要である。特に重要な形質は、植物体内で形成された毒素による、昆虫類、クモ形類動物、線虫類並びにナメクジ類及びカタツムリ類に対する植物の向上した防御であり、特に、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する遺伝物質〔例えば、遺伝子CryIA(a)、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIIA、CryIIIA、CryIIIB2、Cry9c、Cry2Ab、Cry3Bb及びCryIF並びにそれらの組合せ〕により植物体内で形成された毒素による、昆虫類、クモ形類動物、線虫類並びにナメクジ類及びカタツムリ類に対する植物の向上した防御である(以下、「Bt植物」と称する)。同様に特に重要な形質は、全身獲得抵抗性(SAR)、システミン(systemin)、フィトアレキシン、誘導因子並びに抵抗性遺伝子及びそれにより発現されるタンパク質及び毒素による、菌類、細菌類及びウイルスに対する植物の向上した防御である。特に重要であるさらに別の形質は、特定の除草活性化合物、例えば、イミダゾリノン系、スルホニル尿素系、グリホセート又はホスフィノトリシンなどに対する植物の向上した耐性である(例えば、「PAT」遺伝子)。望まれる当該形質を付与する遺伝子は、トランスジェニック植物内で、互いに組み合わせて存在させることも可能である。挙げることができる「Bt植物」の例は、YIELD GARD(登録商標)(例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、Nucotn(登録商標)(ワタ)、及び、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種、ダイズ品種及びジャガイモ品種である。挙げることができる除草剤耐性植物の例は、Roundup Ready(登録商標)(グリホセートに対する耐性、例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えば、ナタネ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノン系に対する耐性)、及び、STS(登録商標)(スルホニル尿素系に対する耐性、例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種及びダイズ品種である。挙げることができる除草剤抵抗性植物(除草剤耐性に関して慣習的な方法で品種改良された植物)としては、Clearfield(登録商標)(例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されている品種などがある。もちろん、ここで述べたことは、これらの遺伝形質又は今後開発される遺伝形質を有し、将来において開発及び/又は販売されるであろう植物品種にも適用される。
上記で挙げた植物は、一般式(I)で表される化合物又は本発明による活性化合物混合物を用いて、本発明に従って特に有利に処理することができる。該活性化合物又は混合物について上記で述べた好ましい範囲は、これらの植物の処理にも同様に適用される。特に重要なのは、本明細書内で具体的に言及されている化合物又は混合物による上記植物の処理である。
本発明による活性化合物は、植物の害虫、衛生害虫及び貯蔵生産物の害虫に対してのみではなく、マダニ類(hard ticks)、ヒメダニ類(soft ticks)、疥癬ダニ類(mange mites)、ツツガムシ類(leaf mites)、ハエ類(刺咬性(biting)及び舐性(licking))、寄生性のハエ幼虫、シラミ類、ケジラミ類(hair lice)、ハジラミ類(feather lice)及びノミ類などの獣医学の分野における動物寄生虫(外部寄生虫及び内部寄生虫)に対しても作用する。これらの寄生虫としては、以下のものを挙げることができる:
アノプルリダ目(Anoplurida)の、例えば、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、フチルス属種(Phtirus spp.)、及び、ソレノポテス属種(Solenopotes spp.);
マロファギダ目(Mallophagida)並びにアンブリセリナ亜目(Amblycerina)及びイスクノセリナ亜目(Ischnocerina)の、例えば、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボビコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネキエラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)、及び、フェリコラ属種(Felicola spp.);
ハエ目(Diptera)並びにネマトセリナ亜目(Nematocerina)及びブラキセリナ亜目(Brachycerina)の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、クレキス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、エウシムリウム属種(Eusimulium spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルトゾミイヤ属種(Lutzomyia spp.)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリソプス属種(Chrysops spp.)、ヒボミトラ属種(Hybomitra spp.)、アチロツス属種(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、フィリポミイア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ヒドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、ハエマトビア属種(Haematobia spp.)、モレリア属種(Morellia spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、グロシナ属種(Glossina spp.)、カリフォラ属種(Calliphora spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、ウォールファールチア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコファガ属種(Sarcophaga spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロフィルス属種(Gasterophilus spp.)、ヒポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、及び、メロファグス属種(Melophagus spp.);
シフォナプテリダ目(Siphonapterida)の、例えば、プレキス属種(Pulex spp.)、クテノセファリデス属種(Ctenocephalides spp.)〔クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)〕、キセノプシラ属種(Xenopsylla spp.)、及び、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.);
ヘテロプテリダ目(Heteropterida)の、例えば、シメキス属種(Cimex spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、及び、パンストロンギルス属種(Panstrongylus spp.);
ブラッタリダ目(Blattarida)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattela germanica)、及び、スペラ属種(Supella spp.);
アカリ亜綱(Acari(Acarina))並びにメタスチグマタ目(Metastigmata)及びメソスチグマタ目(Mesostigmata)の、例えば、アルガス属種(Argas spp.)、オルニトドルス属種(Ornithodorus spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、イキソデス属種(Ixodes spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)、デルマセントル属種(Dermacentor spp.)、ハエモフィサリス属種(Haemophysalis spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、デルマニスス属種(Dermanyssus spp.)、ライリエチア属種(Raillietia spp.)、プネウモニスス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストマ属種(Sternostoma spp.)、及び、バロア属種(Varroa spp.);
アクチネジダ目(Actinedida(Prostigmata))及びアカリジダ目(Acaridida(Astigmata))の、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニトケイレチア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミオビア属種(Myobia spp.)、プソレルガテス属種(Psorergates spp.)、デモデキス属種(Demodex spp.)、トロムビクラ属種(Trombicula spp.)、リストロホルス属種(Listrophorus spp.)、アカルス属種(Acarus spp.)、チロファグス属種(Tyrophagus spp.)、カログリフス属種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリクス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、シトジテス属種(Cytodites spp.)、及び、ラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)。
本発明による式(I)で表される活性化合物は、さらにまた、農業用生産性家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、スイギュウ、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ及びミツバチなど)、他のペット類(例えば、イヌ、ネコ、籠のトリ及び水槽のサカナなど)及びいわゆる試験動物(例えば、ハムスター、モルモット、ラット及びマウスなど)を侵襲する節足動物を防除するのにも適している。これらの節足動物を防除することにより、上記動物の死亡事例が低減され、また、生産性(肉、ミルク、羊毛、皮革、卵、蜂蜜などに関する生産性)の低下が低減される。従って、本発明の活性化合物を使用することによって、より経済的で且つより容易な畜産業が可能である。
本発明による活性化合物は、獣医学の分野において、及び、畜産業において、既知方法で、例えば、錠剤、カプセル剤、飲み薬(potion)、水薬(drench)、顆粒剤、ペースト剤、大型丸薬、フィードスルー法及び坐剤などの形態で腸内投与することにより、並びに、例えば、注射(筋肉内注射、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射など)及びインプラントなどにより非経口投与することにより、並びに、鼻内投与することにより、並びに、例えば、浸漬(dipping)又は薬浴(bathing)、スプレー、ポアオン及びスポットオン、洗浄及び散粉(powdering)などの形態で皮膚に使用することにより、並びに、さらに、当該活性化合物を含有する成形品、例えば、首輪、耳標、尾標、肢バンド(limb bands)、端綱、マーキング装置などを用いて、使用する。
家畜、家禽及びペット(domestic animal)などに使用する場合、式(I)で表される活性化合物は、1〜80重量%の量の該活性化合物を含有する製剤(例えば、粉末剤、エマルション剤、フロアブル剤など)として、直接的に使用することができるか、又は、100倍〜10000倍に稀釈した後で使用することができるか、又は、それらは、薬浴として使用することができる。
さらに、本発明の化合物は、工業材料を破壊する昆虫に対して強い殺虫作用を示すことが見いだされた。
以下の昆虫を、例として、及び、好ましいものとして挙げることができるが、何ら限定するものではない:
甲虫類(beetles)、例えば、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、クロロホルス・ピロシス(Chlorophorus pilosis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、キセストビウム・ルフォビロスム(Xestobium rufovillosum)、プチリヌス・ペクチコルニス(Ptilinus pecticornis)、デンドロビウム・ペルチネキス(Dendrobium pertinex)、エルノビウス・モリス(Ernobius mollis)、プリオビウム・カルピニ(Priobium carpini)、リクツス・ブルネウス(Lyctus brunneus)、リクツス・アフリカヌス(Lyctus africanus)、リクツス・プラニコリス(Lyctus planicollis)、リクツス・リネアリス(Lyctus linearis)、リクツス・プベセンス(Lyctus pubescens)、トロゴキシロン・アエクアレ(Trogoxylon aequale)、ミンテス・ルギコリス(Minthes rugicollis)、キシレボルス属種(Xyleborus spec.)、トリプトデンドロン属種(Tryptodendron spec.)、アパテ・モナクス(Apate monachus)、ボストリクス・カプシンス(Bostrychus capucins)、ヘテロボストリクス・ブルネウス(Heterobostrychus brunneus)、シノキシロン属種(Sinoxylon spec.)、ジノデルス・ミヌツス(Dinoderus minutus);
ハサミムシ類(dermapterans)、例えば、シレキス・ジュベンクス(Sirex juvencus)、ウロセルス・ギガス(Urocerus gigas)、ウロセルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロセルス・アウグル(Urocerus augur);
シロアリ類(termites)、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Kalotermes flavicollis)、クリプトテルメス・ブレビス(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・インジコラ(Heterotermes indicola)、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、マストテルメス・ダルウィニエンシス(Mastotermes darwiniensis)、ズーテルモプシス・ネバデンシス(Zootermopsis nevadensis)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus);
シミ類(bristletails)、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccarina)。
本発明に関連して、工業材料は、非生物材料、例えば、好ましくは、プラスチック、接着剤、サイズ、紙及び厚紙、皮革、木材及び加工木材製品、並びに、塗料などを意味するものと理解される。
即時使用可能な(ready−to−use)組成物には、適切な場合には、別の殺虫剤も含ませることができ、また、適切な場合には、1種類以上の殺菌剤も含ませることができる。
可能な付加的な混合相手剤に関しては、上記で挙げた殺虫剤及び殺菌剤を参照する。
本発明による化合物は、さらに、海水又は淡海水と接触するもの、特に、船体、スクリーン、網、建造物、係船設備及び信号システムなどを、付着物から保護するために使用することもできる。
さらに、本発明による化合物は、単独で、又は、別の活性化合物と組み合わせて、汚れ止め組成物として用いることができる。
該活性化合物は、家庭内分野、衛生及び貯蔵生産物の保護において、住居、工場の通路、オフィス及び車両の客室などの密閉空間で見られる害虫、特に、昆虫類、クモ形類動物及びダニ類を防除するのにも適している。それらは、単独で使用することもできるし、又は、上記害虫を防除するための家庭用殺虫剤製品中において、別の活性化合物及び補助剤と組み合わせて使用することもできる。それらは、感受性種及び抵抗性種に対して有効であり、さらに、全ての成育段階に対して有効である。これらの害虫としては、以下のものを挙げることができる。
スコルピオニデア目(Scorpionidea)の、例えば、ブツス・オッシタヌス(Buthus occitanus);
ダニ目(Acarina)の、例えば、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、アルガス・レフレキスス(Argas reflexus)、ブリオビア属種(Bryobia spp.)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、グリシファグス・ドメスチクス(Glyciphagus domesticus)、オルニトドルス・モウバト(Ornithodorus moubat)、リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、トロムビクラ・アルフレズゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ネウトロムビクラ・アウツムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトファゴイデス・プテロニシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトファゴイデス・ホリナエ(Dermatophagoides forinae);
クモ目(Araneae)の、例えば、アビクラリイダエ(Aviculariidae)、アラネイダエ(Araneidae);
ザトウムシ目(Opiliones)の、例えば、プセウドスコルピオネス・ケリフェル(Pseudoscorpiones chelifer)、プセウドスコルピオネス・ケイリジウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオネス・ファランギウム(Opiliones phalangium);
等脚目(Isopoda)の、例えば、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber);
倍脚目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)、ポリデスムス属種(Polydesmus spp.);
唇脚目(Chilopoda)の、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.);
シミ目(Zygentoma)の、例えば、クテノレピスマ属種(Ctenolepisma spp.)、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクイリヌス(Lepismodes inquilinus);
ゴキブリ目(Blattaria)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリエス(Blatta orientalies)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンクロラ属種(Panchlora spp.)、パルコブラッタ属種(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、スペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa);
サルタトリア目(Saltatoria)の、例えば、アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus);
ハサミムシ目(Dermaptera)の、例えば、ホルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia);
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.);
チャタテムシ目(Psocoptera)の、例えば、レピナツス属種(Lepinatus spp.)、リポセリス属種(Liposcelis spp.);
コウチュウ目(Coleoptera)の、例えば、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ラテチクス・オリザエ(Latheticus oryzae)、ネクロビア属種(Necrobia spp.)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトフィルス・オリザエ(Sitophilus oryzae)、シトフィルス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニセウム(Stegobium paniceum);
双翅目(Diptera)の、例えば、アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクツス(Aedes albopictus)、アエデス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、カリフォラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、クリソゾナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、クレキス・クインクエファシアツス(Culex quinquefasciatus)、クレキス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレキス・タルサリス(Culex tarsalis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、サルコファガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモキシス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa);
鱗翅目(Lepidoptera)の、例えば、アクロイア・グリセラ(Achroia grisella)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、プロジア・インテルプンクテラ(Plodia interpunctella)、チネア・クロアセラ(Tinea cloacella)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella);
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、プレキス・イリタンス(Pulex irritans)、ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis);
膜翅目(Hymenoptera)の、例えば、カムポノツス・ヘルクレアヌス(Camponotus herculeanus)、ラシウス・フリギノスス(Lasius fuliginosus)、ラシウス・ニゲル(Lasius niger)、ラシウス・ウムブラツス(Lasius umbratus)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、パラベスプラ属種(Paravespula spp.)、テトラモリウム・カエスピツム(Tetramorium caespitum);
シラミ目(Anoplura)の、例えば、ペジクルス・フマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis)、ペジクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、フィロエラ・バスタトリキス(Phylloera vastatrix)、フチルス・プビス(Phthirus pubis);
異翅目(Heteroptera)の、例えば、シメキス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、シメキス・レクツラリウス(Cimex lectularius)、ロジヌス・プロリキスス(Rhodinus prolixus)、トリアトマ・インフェスタンス(Triatoma infestans)。
家庭用殺虫剤の分野においては、それらは、単独で使用するか、又は、別の適切な活性化合物(例えば、リン酸エステル系、カーバメート系、ピレスロイド系、ネオニコチノイド系、成長調節剤又は別の既知の種類の殺虫剤から選択される活性化合物など)と組み合わせて使用する。
それらは、エーロゾル、非加圧スプレー製品、例えば、ポンプスプレー及び噴霧スプレー、自動霧化システム(automatic fogging system)、噴霧器(fogger)、泡、ゲル、セルロース製又はプラスチック製のエバポレーター錠剤を有するエバポレーター製品、液体エバポレーター、ゲル及び膜エバポレーター、プロペラ駆動エバポレーター、エネルギーフリー型蒸発システム又は受動型蒸発システム、防虫紙(moth papers)、防虫バッグ(moth bags)及び防虫ゲル(moth gels)において使用されるか、又は、粒剤若しくは粉剤として、ばらまき用の餌に入れて使用されるか、又は、ベイトステーションで使用される。
本発明による式(I)で表される化合物は(活性化合物)は、広範囲の経済的に重要な単子葉一年生有害植物及び双子葉一年生有害植物に対して優れた除草活性を示す。該活性化合物は、根茎、根株又は別の多年生器官から苗条を生じる、防除が困難な多年生有害植物に対しても、効果的に作用する。
使用する活性化合物の量は、比較的広い範囲内でさまざまであることができる。その量は、本質的に、所望される効果の質に依存する。一般に、該施用量は、土壌表面積1ヘクタール当たり、1g〜10kgの活性化合物、好ましくは、1ヘクタール当たり、5g〜5kgの活性化合物である。
本発明の活性化合物組合せが有する作物植物との適合性の有利な効果は、特定の濃度比において特に顕著である。しかしながら、当該活性化合物組合せ中の活性化合物の重量比は、比較的広い範囲内で変えることができる。一般に、式(I)で表される活性化合物の1重量部当たり、0.001〜1000重量部、好ましくは、0.01〜100重量部、特に好ましくは、0.05〜20重量部の、(b’)において上記で挙げられている作物植物の適合性を改善する化合物(解毒剤/薬害軽減剤)のうちの1種類を存在させる。
本発明の活性化合物組合せは、一般に、完成された製剤の形態で施用する。しかしながら、当該活性化合物組合せ中に存在している活性化合物は、個々の製剤として、使用に際して混合させることも可能である。即ち、タンクミックスの形態で施用することが可能である。
特定の施用に関し、特に、発生後処理方法おける特定の施用に関し、その製剤中に、さらなる添加剤として、植物が耐性を示す鉱油若しくは植物油(例えば、市販品「Rako Binol」)又はアンモニウム塩(例えば、硫酸アンモニウム又はチオシアン酸アンモニウム)を含有させるのがさらに有利であり得る。
該新規活性化合物組合せは、それ自体で、又は、その製剤の形態で、又は、その製剤からさらに希釈することにより調製した使用形態で、例えば、即時使用可能な溶液、懸濁液、エマルション、粉末、ペースト及び顆粒の形態で使用することが可能である。施用は、慣習的な方法で、例えば、潅水、散布、噴霧、散粉又はばらまきにより行う。
本発明の活性化合物組合せの施用量は、特定の範囲内で変えることができる。その施用量は、とりわけ、天候及び土壌因子に左右される。一般に、その施用量は、1ha当たり0.001〜5kg、好ましくは、1ha当たり0.005〜2kg、特に好ましくは、1ha当たり0.01〜0.5kgである。
本発明に従って使用される薬害軽減剤は、それらの特性に応じて、作物植物の種子を前処理(種子粉衣)するために使用し得るか、又は、種子より先にまき溝内に導入し得るか、又は、植物の発生前若しくは発生後に除草剤より先に独立して若しくは除草剤と一緒に使用し得る。
挙げることができる植物の例は、重要な作物植物、例えば、穀類(コムギ、オオムギ、イネ)、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、ワタ、ナタネ、ビート、サトウキビ、及び、果実植物(果実のリンゴ、ナシ、柑橘類果実及びグレープを有する果実植物)などがあり、穀類、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、ワタ及びナタネは特に重要である。
本発明の活性化合物で、全ての植物及び植物の全ての部分を処理することができる。ここで、植物は、望ましい野生植物及び望ましくない野生植物又は作物植物(天然に発生している作物植物を包含する)のような全ての植物及び植物個体群を意味するものと理解されるべきである。作物植物は、慣習的な植物育種法と最適化法によって得ることができる植物であり得るか、又は、生物工学的方法と組換え法によって得ることができる植物であり得るか、又は、前記方法の組合せによって得ることができる植物であることができる。そのような作物植物には、トランスジェニック植物も包含され、また、植物育種家の権利によって保護され得る植物品種又は保護され得ない植物品種も包含される。植物の部分は、苗条、葉、花及び根などの、植物の地上部及び地下部の全ての部分及び器官を意味するものと理解されるべきであり、その例として挙げることができるのは、葉、針状葉、葉柄、茎、花、子実体、果実及び種子や、さらに、根、塊茎及び根茎などである。収穫物、並びに、栄養繁殖器官(vegetative propagation material)及び生殖繁殖器官(generative propagation material)、例えば、挿穂、塊茎、根茎、側枝及び種子なども、植物の部分に包含される。
該活性化合物を用いた植物及び植物の部分の本発明による処理は、慣習的な処理方法によって、例えば、浸漬、散布、気化、噴霧、ばらまき、塗布又は注入などによって、直接的に行うか、又は、該化合物を植物及び植物の部分の周囲、生息環境若しくは貯蔵空間に作用させることにより行い、また、繁殖器官(propagation material)の場合、特に種子の場合は、さらに、1以上のコーティングを施すことによっても行う。
本発明は、従って、望ましくない植物を防除する方法又は植物の成長を調節する方法、好ましくは作物植物内において、望ましくない植物を防除する方法又は植物の成長を調節する方法にも関し、ここで、該方法においては、1種類以上の本発明化合物を、該植物(例えば、有害植物、例えば、単子葉雑草若しくは双子葉雑草、又は、望ましくない作物植物)に施用するか、又は、種子(例えば、穀粒、種子、又は、栄養繁殖体、例えば、塊茎、若しくは、芽を有する苗条部分)に施用するか、又は、当該植物がそこで成長している地面(例えば、耕作地)に施用する。これに関連して、本発明の化合物は、例えば、植え付け前(適切な場合には、土壌に混和することによっても施用される)、発生前又は発生後に施用することができる。本発明の化合物によって防除することが可能な単子葉雑草植物相及び双子葉雑草植物相の個別的な代表例について記載するが、そのような記載は特定の種への限定を意味するものではない。
以下の属の単子葉有害植物: アエギロプス属(Aegilops)、カモジグサ属(Agropyron)、ヌカボ属(Agrostis)、スズメノテッポウ属(Alopecurus)、セイヨウヌカボ属(Apera)、カラスムギ属(Avena)、ビロードキビ属(Brachiaria)、スズメノチャヒキ属(Bromus)、クリノイガ属(Cenchrus)、ツユクサ属(Commelina)、ギョウギシバ属(Cynodon)、カヤツリグサ属(Cyperus)、タツノツメガヤ属(Dactyloctenium)、メヒシバ属(Digitaria)、ヒエ属(Echinochloa)、ハリイ属(Eleocharis)、オヒシバ属(Eleusine)、スズメガヤ属(Eragrostis)、ナルコビエ属(Eriochloa)、ウシノケグサ属(Festuca)、テンツキ属(Fimbristylis)、アメリカコナギ属(Heteranthera)、チガヤ属(Imperata)、カモノハシ属(Ischaemum)、アゼガヤ属(Leptochloa)、ドクムギ属(Lolium)、ミズアオイ属(Monochoria)、キビ属(Panicum)、スズメノヒエ属(Paspalum)、クサヨシ属(Phalaris)、アワガエリ属(Phleum)、イチゴツナギ属(Poa)、ツノアイアシ属(Rottboellia)、オモダカ属(Sagittaria)、ホタルイ属(Scirpus)、エノコログサ属(Setaria)、モロコシ属(Sorghum)。
以下の属の双子葉雑草: イチビ属(Abutilon)、ヒユ属(Amaranthus)、ブタクサ属(Ambrosia)、アノダ属(Anoda)、カミツレ属(Anthemis)、アファネス属(Aphanes)、ヨモギ属(Artemisia)、ハマアカザ属(Atriplex)、ヒナギク属(Bellis)、センダングサ属(Bidens)、ナズナ属(Capsella)、ヒレアザミ属(Carduus)、カワラケツメイ属(Cassia)、ヤグルマギク属(Centaurea)、アカザ属(Chenopodium)、アザミ属(Cirsium)、セイヨウヒルガオ属(Convolvulus)、チョウセンアサガオ属(Datura)、ヌスビトハギ属(Desmodium)、エメキス属(Emex)、エゾスズシロ属(Erysimum)、トウダイグサ属(Euphorbia)、チシマオドリコソウ属(Galeopsis)、コゴメギク属(Galinsoga)、ヤエムグラ属(Galium)、フヨウ属(Hibiscus)、サツマイモ属(Ipomoea)、ホウキギ属(Kochia)、オドリコソウ属(Lamium)、マメグンバイナズナ属(Lepidium)、アゼトウガラシ属(Lindernia)、シカギク属(Matricaria)、ハッカ属(Mentha)、ヤマアイ属(Mercurialis)、ザクロソウ属(Mullugo)、ワスレナグサ属(Myosotis)、ケシ属(Papaver)、アサガオ属(Pharbitis)、オオバコ属(Plantago)、タデ属(Polygonum)、スベリヒユ属(Portulaca)、キンポウゲ属(Ranunculus)、ダイコン属(Raphanus)、イヌガラシ属(Rorippa)、キカシグサ属(Rotala)、ギシギシ属(Rumex)、オカヒジキ属(Salsola)、キオン属(Senecio)、セスバニア属(Sesbania)、キンゴジカ属(Sida)、シロガラシ属(Sinapis)、ナス属(Solanum)、ノゲシ属(Sonchus)、ナガボノウルシ属(Sphenoclea)、ハコベ属(Stellaria)、タンポポ属(Taraxacum)、グンバイナズナ属(Thlaspi)、シャジクソウ属(Trifolium)、イラクサ属(Urtica)、クワガタソウ属(Veronica)、スミレ属(Viola)、オナモミ属(Xanthium)。
上記植物は、本発明に従って、一般式(I)で表される化合物又は本発明による活性化合物混合物で特に有利に処理することができる。活性化合物又は混合物について上記で示されている好ましい範囲は、これらの植物の処理にも当てはまる。本明細書中で具体的に言及されている化合物又は混合物を用いた植物の処理は、特に重要である。
本発明の化合物が発芽前に土壌表面に施用される場合、雑草の実生の発生が完全に防止されるか、又は、雑草は、子葉期に達するまで成長するが、その後成長を停止し、そして最終的には、3〜4週間後に完全に枯死する。
該活性化合物が植物の緑色の部分に発生後施用される場合は、その処理後に成長は停止し、そして当該有害植物は、施用時の成長段階にとどまるか、又は、一定期間の後、完全に枯死し、その結果、作物にとって有害である雑草との競合が、早い時点で持続的に排除される。
本発明の化合物は単子葉雑草及び双子葉雑草に対して優れた除草活性を示すが、経済的に重要な作物の作物植物、例えば、ラッカセイ属(Arachis)、フダンソウ属(Beta)、アブラナ属(Brassica)、キュウリ属(Cucumis)、カボチャ属(Cucurbita)、ヒマワリ属(Helianthus)、ニンジン属(Daucus)、ダイズ属(Glycine)、ワタ属(Gossypium)、サツマイモ属(Ipomoea)、アキノノゲシ属(Lactuca)、アマ属(Linum)、トマト属(Lycopersicon)、ススキ属(Miscanthus)、タバコ属(Nicotiana)、インゲンマメ属(Phaseolus)、エンドウ属(Pisum)、ナス属(Solanum)、ソラマメ属(Vicia)の双子葉作物、又は、ネギ属(Allium)、アナナス属(Ananas)、クサスギカズラ属(Asparagus)、カラスムギ属(Avena)、オオムギ属(Hordeum)、イネ属(Oryza)、キビ属(Panicum)、サトウキビ属(Saccharum)、ライムギ属(Secale)、モロコシ属(Sorghum)、ライコムギ属(Triticale)、コムギ属(Triticum)、トウモロコシ属(Zea)の単子葉植物は、本発明の個々の化合物の構造及びその施用量に応じて、僅かにしか損傷をうけないか又は全く損傷を受けない。このようなわけで、本発明化合物は、農業上有用な植物又は観賞植物などの作物植物における望ましくない植生を選択的に防除するのに非常に適している。
さらに、本発明化合物は(それらの個々の構造及び適用される施用量に応じて)、作物植物において優れた成長調節特性を有する。それらは、調節的なやり方で植物代謝に関与し、従って、標的化された方法で植物の成分に影響を与えるために、並びに、例えば乾燥及び成長阻害を誘発することによって、収穫を促進するために、使用することができる。さらに、それらは、一般的に、その過程において植物を破壊することなく望ましくない植生の成長を制御及び阻害するのにも適している。そのような植生の成長を阻害することは、例えばそれによって倒伏が低減され得るか又は完全に防止され得るので、多くの種類の単子葉作物及び双子葉作物において重要な役割を果たしている。
上記で既に述べたように、本発明によって、全ての植物及びそれらの部分を処理することができる。好ましい実施形態では、野生の植物種及び植物品種、又は、交雑若しくはプロトプラスト融合のような慣習的な生物学的育種法により得られた植物種及び植物品種、並びに、それらの部分を処理する。好ましいさらなる実施形態では、適切な場合には慣習的な方法と組み合わせた遺伝子工学的方法により得られたトランスジェニック植物及び植物品種(遺伝子組換え生物)及びそれらの部分を処理する。用語「部分(parts)」及び「植物の部分(parts of plants)」及び「植物の部分(plant parts)」については、既に上記で説明した。
特に好ましくは、いずれの場合も市販されているか又は使用されている植物品種の植物を、本発明によって処理する。植物品種は、慣習的な育種又は突然変異誘発又は組換えDNA技術によって得られた、新しい特性(「形質」)を有する植物を意味するものと理解されるべきである。これらは、品種、生物型及び遺伝子型であることができる。
植物種又は植物品種、それらの生育場所及び生育条件(土壌、気候、生育期、養分)に応じて、本発明の処理により、相加効果を超える効果(「相乗効果」)が生じることもあり得る。かくして、例えば、本発明に従って使用し得る物質及び組成物の施用量の低減及び/又は活性スペクトルの拡大及び/又は活性の増強、植物の生育の向上、高温又は低温に対する耐性の向上、干ばつ又は水若しくは土壌中に含まれる塩分に対する耐性の向上、開花能力の向上、収穫の容易性の向上、より早い成熟、収穫量の増加、収穫された生産物の品質の向上及び/又は栄養価の増加、収穫された生産物の貯蔵安定性の向上及び/又は加工性の向上などが可能であり、これらは、実際に予期された効果を超えるものである。
本発明の活性化合物は、その除草特性及び植物成長調節特性によって、既知遺伝子組換え植物又はこれから開発される遺伝子組換え植物の作物における有害な植物を防除するために用いることもできる。概して、トランスジェニック植物は、とりわけ有利な特性によって、例えば、特定の殺有害生物剤(主に、特定の除草剤)に対する抵抗性、植物病害又は植物病害の原因微生物(例えば、特定の昆虫類、線虫類又は微生物、例えば、菌類、細菌類又はウイルス類)に対する抵抗性によって、区別される。別の特別な特性は、例えば、量、質、貯蔵性、組成及び特定の成分について、収穫物に関する。かくして、デンプン含有量が増大しているか若しくはデンプンの質が変性しているトランスジェニック植物、又は、収穫物の脂肪酸組成が異なっているトランスジェニック植物は、知られている。さらなる特定の特性は、非生物的ストレス、例えば、熱、冷たさ、渇水、塩及び紫外線などに対する耐性又は抵抗性であり得る。該活性化合物は、例えば改善された光合成能力又は改善された養分吸収によって、より高い収量を特徴とするトランスジェニック植物においても使用することができる。
本発明による式(I)で表される化合物又はその塩は、有用植物及び観賞植物の経済的に重要なトランスジェニック作物、例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、カラスムギ、キビ、イネ、カッサバ及びトウモロコシのような穀物又は他にテンサイ、ワタ、ダイズ、ナタネ、ジャガイモ、トマト、エンドウ及び他の野菜の作物おいて使用するのが好ましい。
式(I)で表される化合物は、除草剤として、当該除草剤の薬害効果に対して抵抗性であるか又は組換え手段によって抵抗性にされた有用植物の作物において使用するのが好ましい。
既存の植物と比較して改良された特性を有する新規植物を生成させる慣習的な方法は、例えば、従来の育種法及び突然変異体の生成である。別法として、改良された特性を有する新規植物は、組換え法を用いて生成させることができる(例えば、EP 0221044、EP 0131624を参照されたい)。例えば、以下のことは、いくつかの場合に記載されている:
・ 植物体内で合成されるデンプンを改質することを目的とする作物植物の組換え改質(例えば、WO 92/11376A、WO 92/14827A、WO 91/19806A);
・ グルホシネートタイプ(cf. 例えば、EP 0242236A、EP 0242246A)若しくはグリホセートタイプ(WO 92/000377A)若しくはスルホニル尿素タイプ(EP 0257993A、US 5013659)の特定の除草剤に対して抵抗性を示す、又は、「遺伝子スタッキング(gene stacking)」によってそれら除草剤の組合せ若しくは混合物に対して抵抗性を示す、トランスジェニック作物植物、例えば、「OptimumTMGATTM」(グリホセートALS耐性)の商品名又は名称を有するトランスジェニック作物植物、例えば、トウモロコシ又はダイズ。さらに、合成オーキシン類(例えば、2,4−D)〔HRAC作用機序「Class O」〕及びアリールオキシフェノキシプロピオネート(fops、HRAC「Class A」)に対して抵抗性を示すトランスジェニック植物も記載されている(DHT, Dow Agroscience Herbicide Tolerance Trait)。
・ 特定の害虫に対して植物を抵抗性にするバシルス・ツリンギエンシス毒素(Bt毒素)を産生することができるトランスジェニック作物植物(例えば、ワタ)(EP 0142924A、EP 0193259A);
・ 改変された脂肪酸組成を有するトランスジェニック作物植物(WO 91/013972A);
・ 例えば、昆虫病原性線虫のホトラブズス(Photorhabdus)、キセノラブズス・シムビオンツ(Xenorhabdus symbionts)に由来する毒素及びクモ類、サソリ類、アリ類、寄生蜂類に由来する毒素の発現に基づいて、新しい昆虫抵抗性を示す遺伝子組換え植物;
・ 新規成分又は二次代謝物(例えば、耐病性を向上させる新規フィトアレキシンなど)を用いて遺伝子組換えされた作物植物(EP 0309862、EP 0464461A);
・より多い収穫量及びより高いストレス耐性を特徴とする、光呼吸が低下した遺伝子組換え植物(EPA 0305398A);
・ 薬学的に又は診断的に重要なタンパク質を産生するトランスジェニック作物植物(「分子ファーミング(molecular pharming)」);
・ より多い収穫量又はより優れた品質によって区別されるトランスジェニック作物植物;
・ 非生物的ストレス因子及び生物的ストレス因子に対する耐性が高められていることによって区別されるトランスジェニック作物植物;
・ 例えば上記した新規特性の組み合わせによって区別されるトランスジェニック作物(「遺伝子スタッキング」)。
改質された特性を有する新規トランスジェニック植物を産生させることができる多くの分子生物学的技術は、原則として知られている;例えば,以下のものを参照されたい:「I. Potrykus and G. Spangenberg (eds.) Gene Transfer to Plants, Springer Lab Manual (1995), Springer Verlag Berlin, Heidelberg」、又は、「Christou, ”Trends in Plant Science” 1 (1996) 423−431」。
そのような組換え操作を実施するために、突然変異誘発又はDNA配列の組換えによる配列改変を可能にする核酸分子をプラスミドの中に導入することができる。例えば、塩基置換を実施することが可能であり、部分配列を除去することが可能であり、又は、標準的な方法を用いて天然配列若しくは合成配列を加えることができる。DNA断片を互いに連結するために、その断片にアダプター又はリンカーを加えることができる;例えば、以下のものを参照されたい:「Sambrook et al., 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY」、又は、「Winnacker ”Gene und Klone”, VCH Weinheim 2nd ed., 1996」。
遺伝子産物に関して活性が低下した植物細胞の生成は、例えば、少なくとも1の対応するアンチセンスRNA、コサプレッション効果を達成するためのセンスRNAの発現によって、又は、前記遺伝子産物の転写産物を特異的に切断する少なくとも1の対応して構築されたリボザイムの発現によって達成することができる。
この目的を達するために、最初に、存在し得る全てのフランキング配列を含む、遺伝子産物のコード配列の全てを含んでいるDNA分子、又は、コード配列の一部分(ここで、これらの部分は、細胞にアンチセンス効果をもたらすのに充分な程長いことが必要である)だけを含んでいるDNA分子を使用することが可能である。さらにまた、遺伝子産物のコード配列と高度に相同性を有するが、完全に同一なわけではないDNA配列を用いることもできる。
植物体内で核酸分子を発現させる場合、合成されたタンパク質は、植物細胞の任意の区画内に局在化し得る。しかしながら、特定の区画内に局在化させるためには、例えば、特異的な区画内に局在化することを保証するDNA配列にコード領域を連結させることが可能である。このような配列は、当業者に知られている(例えば、以下のものを参照されたい:「Braun et al., EMBO J. 11 (1992), 3219−3227」、「Wolter et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85 (1988), 846850」、「Sonnewald et al., Plant J. 1 (1991), 95−106」。さらにまた、そのような核酸分子は、植物細胞の細胞小器官内で発現させることもできる。
トランスジェニック植物細胞は、インタクトな植物を得るために知られている技術によって再生することができる。原則として、トランスジェニック植物は、任意の植物種の植物、即ち、単子葉植物及び双子葉植物の両方であり得る。
従って、改質された特性を特徴とするトランスジェニック植物は、相同性の(=生来の)遺伝子若しくは遺伝子配列の過剰発現、抑制若しくは阻害又は非相同性の(=外来の)遺伝子若しくは遺伝子配列の発現の結果として得ることができる。
本発明による化合物(I)は、成長調節剤(例えば、2,4−D、ジカンバ)に対して抵抗性を示すトランスジェニック作物、又は、必須植物酵素(例えば、アセチルCoAカルボキシラーゼ、アセト乳酸シンターゼ(ALS)、EPSPシンターゼ、グルタミンシンターゼ(GS)又はヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD))を阻害する除草剤に対して抵抗性を示すトランスジェニック作物、又は、FOP類、スルホニル尿素類、グリホセート類、グルホシネート類若しくはベンゾイルイソオキサゾール類及び類似した活性化合物からなる群から選択される除草剤に対して抵抗性を示すトランスジェニック作物、又は、これらの活性化合物の任意の組合せに対して抵抗性を示すトランスジェニック作物において使用するのが好ましい。
本発明化合物は、グリホセート類とグルホシネート類の組合せ、グリホセート類とスルホニル尿素類又はイミダゾリノン類の組合せに対して抵抗性を示すトランスジェニック作物植物において使用するのが特に好ましい。本発明化合物は、「OptimumTMGATTM」(グリホセートALS耐性)の商品名又は名称を有するトランスジェニック作物植物(例えば、トウモロコシ又はダイズ)において使用するのが極めて特に好ましい。さらに、本発明化合物は、「HRAC作用機序 Class O」を有する合成オーキシン類(例えば、2,4−D)及び「HRAC作用機序 Class A」を有するアリールオキシ−フェノキシプロピオネート(fops)に対して抵抗性を示すトランスジェニック作物植物(例えば、DHT、Dow Agroscience Herbicide Tolerance Trait)において使用するのも特に好ましい。
本発明の活性化合物をトランスジェニック作物において使用する場合、他の作物において観察され得る有害植物に対する効果に加えて、そのトランスジェニック作物における施用に対して特異的な効果、例えば、防除可能な雑草の範囲の変更若しくは特に拡大、施用に使用し得る施用量の変更、好ましくはトランスジェニック作物が抵抗性を示す除草剤との良好な適合性、並びに、当該トランスジェニック作物の成長及び収穫量への影響などがしばしば観察される。
従って、本発明は、さらにまた、トランスジェニック作物植物において有害な植物を防除するための除草剤としての、本発明による式(I)で表される化合物の使用にも関する。
本発明の化合物は、慣習的な製剤における水和剤、乳剤、散布可能溶液、散粉性製品又は顆粒剤の形態で使用することができる。従って、本発明は、さらにまた、本発明化合物を含んでいる除草組成物及び植物成長調節性組成物も提供する。
本発明化合物は、生物学的及び/又は物理化学的パラメータが必要とされる種々の方法に従って製剤することができる。可能な製剤としては、例えば、以下のものを挙げることができる:水和剤(WP)、水溶剤(water−soluble powders)(SP)、水溶性濃厚剤(water−soluble concentrates)、乳剤(EC)、エマルション剤(EW)、例えば、水中油型エマルション剤及び油中水型エマルション剤、散布可能溶液剤(sprayable solutions)、懸濁製剤(SC)、油性分散液剤又は水性分散液剤、油混和性溶液剤、カプセル懸濁製剤(capsule suspensions)(CS)、散粉性製品(dusting products)(DP)、種子粉衣性製品(seed−dressing products)、ばらまき用顆粒剤(granules for scattering)及び土壌施用用顆粒剤、微粒剤の形態にある顆粒剤(GR)、噴霧粒剤(spray granules)、被覆粒剤(coated granules)及び含浸粒剤(adsorption granules)、顆粒水和剤(WG)、水溶性粒剤(SG)、微量散布製剤、マイクロカプセル剤、並びに、蝋剤(waxes)。
これらの個々の製剤型は原則として知られており、そして、例えば、以下のものに記載されている:「Winnacker−Kuchler, ”Chemische Technologie” [Chemical technology], Volume 7, C. Hanser Verlag Munich, 4th Ed. 1986」、「Wade van Valkenburg, ”Pesticide Formulations”, Marcel Dekker, N.Y., 1973」、「K. Martens, ”Spray Drying” Handbook, 3rd Ed. 1979, G. Goodwin Ltd. London」。
不活性物質、界面活性剤、溶媒及びさらなる添加剤などの欠くことのできない製剤助剤も知られており、そして、例えば、以下のものに記載されている:Watkins, ”Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers”, 2nd Ed., Darland Books, Caldwell N.J.」、「H.v. Olphen, ”Introduction to Clay Colloid Chemistry”, 2nd Ed., J. Wiley & Sons, N.Y.」、「C. Marsden, ”Solvents Guide”, 2nd Ed., Interscience, N.Y. 1963」、「McCutcheon’s ”Detergents and Emulsifiers Annual”, MC Publ. Corp., Ridgewood N.J.」、「Sisley and Wood, ”Encyclopedia of Surface Active Agents”, Chem. Publ. Co. Inc., N.Y. 1964」、「Schonfeldt, ”Grenzflachenaktive Athylenoxidaddukte” [Interface−active ethylene oxide adducts], Wiss. Verlagsgesell., Stuttgart 1976」、「Winnacker−Kuchler, ”Chemische Technologie”, Volume 7, C. Hanser Verlag Munich, 4th Ed. 1986」。
これらの製剤に基づいて、別の殺有害生物活性化合物(例えば、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、殺菌剤)との組合せ物や、さらにまた、薬害軽減剤、肥料及び/又は成長調節剤との組合せ物を、例えば、完成した製剤の形態で又はタンクミックスとして、調製することも可能である。
混合製剤の中で又はタンクミックスの中で本発明による化合物に関して使用することが可能な組合せ相手剤は、例えば、「Weed Research 26 (1986) 441−445」又は「”The Pesticide Manual”, 13th Edition, The British Crop Protection Council and the Royal Soc. of Chemistry, 2003」及びそれらの中で引用されている文献に記載されている、例えば、アセト乳酸シンターゼ、アセチル−CoAカルボキシラーゼ、セルロースシンターゼ、エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸シンターゼ、グルタミンシンターゼ、p−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ、フィトエンデサチュラーゼ、光化学系I、光化学系II、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼなどを阻害することに基づく、例えば、既知活性化合物である。
本発明による化合物と組み合わせることが可能な既知除草剤又は既知植物成長調節剤として、例えば、以下の活性化合物を挙げることができる:
アセトクロル、アシベンゾラル、アシベンゾラル−S−メチル、アシフルオルフェン、アシフルオルフェン−ナトリウム、アクロニフェン、アラクロール、アリドクロール、アロキシジム、アロキシジム−ナトリウム、アメトリン、アミカルバゾン、アミドクロル、アミドスルフロン、アミノピラリド、アミトロール、スルファミン酸アンモニウム、アンシミドール、アニロホス、アスラム、アトラジン、アザフェニジン、アジムスルフロン、アジプロトリン、BAH−043、BAS−140H、BAS−693H、BAS−714H、BAS−762H、BAS−776H、BAS−800H、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベナゾリン−エチル、ベンカルバゾン、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスリド、ベンスルフロン−メチル、ベンタゾン、ベンズフェンジゾン、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ベンゾフルオル、ベンゾイルプロップ、ビフェノックス、ビラナホス、ビラナホス−ナトリウム、ビスピリバック、ビスピリバック−ナトリウム、ブロマシル、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブロムロン、ブミナホス、ブソキシノン(busoxinone)、ブタクロール、ブタフェナシル、ブタミホス、ブテナクロール、ブトラリン、ブトロキシジム、ブチレート、カフェンストロール、カルベタミド、カルフェントラゾン、カルフェントラゾン−エチル、クロメトキシフェン、クロランベン、クロラジホップ、クロラジホップ−ブチル、クロルブロムロン、クロルブファム、クロルフェナク、クロルフェナク−ナトリウム、クロルフェンプロップ、クロルフルレノール、クロルフルレノール−メチル、クロリダゾン、クロリムロン、クロリムロン−エチル、クロルメコートクロリド、クロルニトロフェン、クロロフタリム、クロルタール−ジメチル、クロロトルロン、クロルスルフロン、シニドン、シニドン−エチル、シンメトリン、シノスルフロン、クレトジム、クロジナホップ、クロジナホップ−プロパルギル、クロフェンセット、クロマゾン、クロメプロップ、クロプロップ、クロピラリド、クロランスラム、クロランスラム−メチル、クミルロン、シアナミド、シアナジン、シクラニリド、シクロエート、シクロスルファムロン、シクロキシジム、シクルロン、シハロホップ、シハロホップ−ブチル、シペルコート、シプラジン、シプラゾール、2,4−D、2,4−DB、ダイムロン(daimuron)/ダイムロン(dymron)、ダラポン、ダミノジド、ダゾメット、n−デカノール、デスメジファム、デスメトリン、デトシル−ピラゾレート(DTP)、ダイアレート、ジカンバ、ジクロベニル、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ−P、ジクロホップ、ジクロホップ−メチル、ジクロホップ−P−メチル、ジクロスラム、ジエタチル、ジエタチル−エチル、ジフェノクスロン、ジフェンゾコート、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジフルフェンゾピル−ナトリウム、ジメフロン、ジケグラック−ナトリウム、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロール、ジメタメトリン、ジメテナミド、ジメテナミド−P、ジメチピン、ジメトラスルフロン、ジニトラミン、ジノセブ、ジノテルブ、ジフェナミド、ジプロペトリン、ジクワット、ジクワットジブロミド、ジチオピル、ジウロン、DNOC、エグリナジン−エチル、エンドタール、EPTC、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメトスルフロン−メチル、エテホン、エチジムロン、エチオジン、エトフメセート、エトキシフェン、エトキシフェン−エチル、エトキシスルフロン、エトベンザニド、F−5331、即ち、N−[2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1H−テトラゾール−1イル]フェニル]エタンスルホンアミド、フェノプロップ、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ−P、フェノキサプロップ−エチル、フェノキサプロップ−P−エチル、フェントラザミド、フェヌロン、フラムプロップ、フラムプロップ−M−イソプロピル、フラムプロップ−M−メチル、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ、フルアジホップ−P、フルアジホップ−ブチル、フルアジホップ−P−ブチル、フルアゾレート、フルカルバゾン、フルカルバゾン−ナトリウム、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフェナセット(チフルアミド(thiafluamide))、フルフェンピル、フルフェンピル−エチル、フルメトラリン、フルメツラム、フルミクロラック、フルミクロラック−ペンチル、フルミオキサジン、フルミプロピン、フルオメツロン、フルオロジフェン、フルオログリコフェン、フルオログリコフェン−エチル、フルポキサム、フルプロパシル、フルプロパネート、フルピルスルフロン、フルピルスルフロン−メチル−ナトリウム、フルレノール、フルレノール−ブチル、フルリドン、フルロクロリドン、フルロキシピル、フルロキシピル−メプチル、フルルプリミドール、フルルタモン、フルチアセット、フルチアセット−メチル、フルチアミド、ホメサフェン、ホラムスルフロン、ホルクロルフェニュロン、ホサミン、フリルオキシフェン(furyloxyfen)、ジベレリン酸、グルホシネート、L−グルホシネート、L−グルホシネート−アンモニウム、グルホシネート−アンモニウム、グリホセート、グリホセート−イソプロピルアンモニウム、H−9201、ハロサフェン(halosafen)、ハロスルフロン、ハロスルフロン−メチル、ハロキシホップ、ハロキシホップ−P、ハロキシホップ−エトキシエチル、ハロキシホップ−P−エトキシエチル、ハロキシホップ−メチル、ハロキシホップ−P−メチル、ヘキサジノン、HNPC−9908、HOK−201、HW−02、イマザメタベンズ、イマザメタベンズ−メチル、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、イマゾスルフロン、イナベンフィド、インダノファン、インドール酢酸(IAA)、4−インドール−3−イル酪酸(IBA)、ヨードスルフロン、ヨードスルフロン−メチル−ナトリウム、アイオキシニル、イソカルバミド、イソプロパリン、イソプロツロン、イソウロン、イソキサベン、イソキサクロルトール、イソキサフルトール、イソキサピリホップ、IDH−100、KUH−043、KUH−071、カルブチレート、ケトスピラドックス(ketospiradox)、ラクトフェン、レナシル、リニュロン、マレイン酸ヒドラジド、MCPA、MCPB、MCPB−メチル、MCPB−エチル、MCPB−ナトリウム、メコプロップ、メコプロップ−ナトリウム、メコプロップ−ブトチル、メコプロップ−P−ブトチル、メコプロップ−P−ジメチルアンモニウム、メコプロップ−P−2−エチルヘキシル、メコプロップ−P−カリウム、メフェナセット、メフルイジド、メピコートクロリド、メソスルフロン、メソスルフロン−メチル、メソトリオン、メタベンズチアズロン、メタム、メタミホップ、メタミトロン、メタザクロール、メタゾール、メトキシフェノン、メチルダイムロン、1−メチルシクロプロペン、イソチオシアン酸メチル、メトベンズロン、メトブロムロン、メトラクロール、S−メトラクロール、メトスラム、メトクスロン、メトリブジン、メトスルフロン、メトスルフロン−メチル、モリネート、モナリド、モノカルバミド、モノカルバミド硫酸二水素塩、モノリニュロン、モノスルフロン、モニュロン、MT 128、MT−5950、即ち、N−[3−クロロ−4−(1−メチルエチル)フェニル]−2−メチルペンタンアミド、NGGC−011、ナプロアニリド、ナプロパミド、ナプタラム、NC−310、即ち、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1−メチル−5−ベンジルオキシピラゾール、ネブロン、ニコスルフロン、ニピラクロフェン、ニトラリン、ニトロフェン、ニトロフェノラート−ナトリウム(異性体混合物)、ニトロフルオルフェン、ノナン酸、ノルフルラゾン、オルベンカルブ、オルソスルファムロン、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサスルフロン、オキサジクロメフォン、オキシフルオルフェン、パクロブトラゾール、パラコート、パラコートジクロリド、ペラルゴン酸(ノナン酸)、ペンジメタリン、ペンドラリン(pendralin)、ペノキススラム、ペンタノクロル、ペントキサゾン、ペルフルイドン、ペトキサミド、フェニソファム、フェンメジファム、フェンメジファム−エチル、ピクロラム、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、ピリフェノップ、ピリフェノップ−ブチル、プレチラクロール、プリミスルフロン、プリミスルフロン−メチル、プロベナゾール、プロフルアゾール、プロシアジン、プロジアミン、プリフルラリン(prifluraline)、プロホキシジム、プロヘキサジオン、プロヘキサジオン−カルシウム、プロヒドロジャスモン、プロメトン、プロメトリン、プロパクロール、プロパニル、プロパキザホップ、プロパジン、プロファム、プロピソクロール、プロポキシカルバゾン、プロポキシカルバゾン−ナトリウム、プロピザミド、プロスルファリン、プロスルホカルブ、プロスルフロン、プリナクロール、ピラクロニル、ピラフルフェン、ピラフルフェン−エチル、ピラスルホトール、ピラゾリネート(ピラゾレート)、ピラゾスルフロン−エチル、ピラゾキシフェン、ピリバムベンズ(pyribambenz)、ピリバムベンズ−イソプロピル、ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリダフォル、ピリデート、ピリフタリド、ピリミノバック、ピリミノバック−メチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピリチオバック−ナトリウム、ピロキサスルホン、ピロキシスラム、キンクロラック、キンメラック、キノクラミン、キザロホップ、キザロホップ−エチル、キザロホップ−P、キザロホップ−P−エチル、キザロホップ−P−テフリル、リムスルフロン、セクブメトン、セトキシジム、シデュロン、シマジン、シメトリン、SN−106279、スルコトリオン、スルファレート(CDEC)、スルフェントラゾン、スルホメツロン、スルホメツロン−メチル、スルホセート(グリホセート−トリメシウム)、スルホスルフロン、SYN−523、SYP−249、SYP−298、SYP−300、テブタム、テブチウロン、テクナゼン、テフリルトリオン、テンボトリオン、テプラロキシジム、テルバシル、テルブカルブ、テルブクロル、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、TH−547、テニルクロール、チアフルアミド(thiafluamide)、チアザフルロン、チアゾピル、チジアジミン、チジアズロン、チエンカルバゾン、チエンカルバゾン−メチル、チフェンスルフロン、チフェンスルフロン−メチル、チオベンカルブ、チオカルバジル、トプラメゾン、トラルコキシジム、トリアラート、トリアスルフロン、トリアジフラム、トリアゾフェナミド、トリベヌロン、トリベヌロン−メチル、トリクロロ酢酸(TCA)、トリクロピル、トリジファン、トリエタジン、トリフロキシスルフロン、トリフロキシスルフロン−ナトリウム、トリフルラリン、トリフルスルフロン、トリフルスルフロン−メチル、トリメツロン、トリネキサパック、トリネキサパック−エチル、トリトスルフロン(tritosulfuron)、チトデフ(tsitodef)、ウニコナゾール、ウニコナゾール−P、ベルノレート、ZJ−0166、ZJ−0270、ZJ−0543、ZJ−0862、及び、以下の化合物
Figure 0006151917
化合物は、国際標準化機構(ISO)に従う「一般名」で示されているか、又は、それら化合物の化学名若しくはコード番号で示されており、そして、常に、酸、塩、エステル又は変形体(例えば、異性体、立体異性体及び光学異性体)などの施用形態の全てを包含する。1種類又は複数種類の施用形態又は変形体について、例として挙げることができる。
水和剤は、水中で均質に分散させることが可能な調製物であり、そして、活性物質に加えて、希釈剤又は不活性物質の他に、さらに、イオン性及び/又は非イオン性のタイプの界面活性剤(湿潤剤、分散剤)、例えば、ポリオキシエチル化アルキルフェノール、ポリオキシエチル化脂肪族アルコール、ポリオキシエチル化脂肪族アミン、脂肪族アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、アルカンスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、リグノスルホン酸ナトリウム、2,2’−ジナフチルメタン−6,6’−ジスルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム又はナトリウムオレイルメチルタウリドなども含んでいる。水和剤を調製するためには、例えば、ハンマーミル、ブロワミル及びエアージェットミルなどの慣習的な装置の中で、該除草活性化合物を微粉砕し、そして、同時に又はその後で、製剤補助剤と混合させる。
乳剤は、該活性物質を有機溶媒(例えば、ブタノール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、キシレン又は比較的沸点が高い芳香族物質若しくは炭化水素など)又は有機溶媒の混合物の中に溶解させ、イオン性及び/又は非イオン性のタイプの1種類以上の界面活性剤(乳化剤)を添加することによって調製する。使用される乳化剤は、例えば、以下のものであり得る:アルキルアリールスルホン酸カルシウム、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、又は、非イオン性乳化剤、例えば、脂肪酸ポリグリコールエステル、アルキルアリールポリグリコールエーテル、脂肪族アルコールポリグリコールエーテル、プロピレンオキシド/エチレンオキシド縮合物、アルキルポリエーテル、ソルビタンエステル、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、又は、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
散粉性製品(dusting products)は、該活性化合物を微粉砕された固形物質(例えば、タルク、自然粘土、例えば、カオリン、ベントナイト及び葉ろう石、又は、珪藻土など)と一緒に粉砕することによって得られる。
懸濁製剤は、水性又は油性であることができる。それらは、例えば、市販されているビーズミルを用いて、そして、場合により界面活性剤(例えば、別の製剤型に関して既に上記で挙げられている界面活性剤)を添加して、湿式粉砕することによって調製することができる。
エマルション剤、例えば、水中油型エマルション剤(EW)は、例えば、水性有機溶媒を使用し、そして、場合により界面活性剤(例えば、別の製剤型に関して既に上記で挙げられている界面活性剤)を使用して、撹拌機、コロイドミル及び/又はスタティックミキサーを用いて調製することができる。
顆粒剤は、造粒された吸着性不活性物質の表面上に該活性化合物を噴霧することによって、又は、担体(例えば、砂、カオリナイト)若しくは造粒された不活性物質の表面上に接着剤(例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム)又は鉱油を用いて活性化合物濃厚物を塗布することによって、製造することができる。さらにまた、肥料顆粒を製造するための慣習的な方法で(必用に応じて、肥料との混合状態で)、適切な活性化合物を造粒することも可能である。
顆粒水和剤は、一般に、噴霧乾燥、流動床造粒、パン造粒、高速撹拌機による混合、及び、固形不活性物質を用いない押出などの慣習的な方法によって調製する。
パン粒剤、流動床粒剤、押出粒剤及び噴霧粒剤の調製に関しては、例えば、「”Spray−Drying Handbook” 3rd ed. 1979, G. Goodwin Ltd., London」、「J.E. Browning, ”Agglomeration”, Chemical and Engineering 1967, pages 147 ff」、「”Perry’s Chemical Engineer’s Handbook”, 5th Ed., McGraw−Hill, New York 1973, pp. 8−57」に記載されている方法を参照されたい。
作物保護組成物の製剤に関するさらなる詳細については、例えば、「G.C. Klingman, ”Weed Control as a Science”, John Wiley and Sons, Inc., New York, 1961, pages 81−96」及び「J.D. Freyer, S.A. Evans, ”Weed Control Handbook”, 5th Ed., Blackwell Scientific Publications, Oxford, 1968, pages 101−103」を参照されたい。
該農薬調製物は、一般に、0.1〜99重量%、特に、0.1〜95重量%の本発明化合物を含有する。
水和剤では、該活性化合物の濃度は、例えば、約10〜90重量%であり;100重量%までの残余は、慣習的な製剤成分からなる。乳剤の場合、該活性化合物の濃度は、約1〜90重量%、好ましくは5〜80重量%であり得る。粉剤型の製剤は、1〜30重量%の活性化合物、好ましくは、通常、5〜20重量%の活性化合物を含み;散布可能溶液剤は、約0.05〜80重量%、好ましくは、2〜50重量%の活性化合物を含む。顆粒水和剤では、該活性化合物の含有量は、当該活性化合物が固体形態で存在しているか又は液体形態で存在しているかに部分的に依存し、及び、どのような造粒助剤、増量剤などが使用されるかに部分的に左右される。水中で分散可能な顆粒剤では、活性化合物の含有量は、例えば、1〜95重量%、好ましくは10〜80重量%である。
さらに、活性化合物の上記製剤は、場合により、それぞれの慣習的な接着剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、浸透剤、防腐剤、不凍剤及び溶媒、増量剤、担体及び色素、消泡剤、蒸発抑制剤並びにpH及び粘度に影響を及ぼす作用剤を含有する。
本発明の化合物は、強力な殺微生物活性(microbicidal activity)を有しており、作物保護と材料物質(materials)の保護において、菌類及び細菌類などの望ましくない微生物を防除するために使用することができる。
殺菌剤は、作物保護において、ネコブカビ類(Plasmodiophoromycetes)、卵菌類(Oomycetes)、ツボカビ類(Chytridiomycetes)、接合菌類(Zygomycetes)、子嚢菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)及び不完全菌類(Deuteromycetes)を防除するために、使用することができる。
殺細菌剤(bactericide)は、作物保護において、シュードモナス科(Pseudomonadaceae)、リゾビウム科(Rhizobiaceae)、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、コリネバクテリウム科(Corynebacteriaceae)及びストレプトミセス科(Streptomycetaceae)を防除するために、使用することができる。
上記属名に分類される、菌類病及び細菌病を引き起こす数種類の病原体を、例として挙げることができるが、それらに限定されるものではない:
・ 例えば以下のような、うどんこ病病原体に起因する病害:
ブルメリア属各種(Blumeria species)、例えば、ブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis);
ポドスファエラ属各種(Podosphaera species)、例えば、ポドスファエラ・レウコトリカ(Podosphaera leucotricha);
スファエロテカ属各種(Sphaerotheca species)、例えば、スファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea);
ウンシヌラ属各種(Uncinula species)、例えば、ウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator);
・ 例えば以下のような、さび病病原体に起因する病害:
ギムノスポランギウム属各種(Gymnosporangium species)、例えば、ギムノスポランギウム・サビナエ(Gymnosporangium sabinae);
ヘミレイア属各種(Hemileia species)、例えば、ヘミレイア・バスタトリクス(Hemileia vastatrix);
ファコプソラ属各種(Phakopsora species)、例えば、ファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)、及び、ファコプソラ・メイボミアエ(Phakopsora meibomiae);
プッシニア属各種(Puccinia species)、例えば、プッシニア・レコンジタ(Puccinia recondita);
ウロミセス属各種(Uromyces species)、例えば、ウロミセス・アペンジクラツス(Uromyces appendiculatus);
・ 例えば以下のような、卵菌類(Oomycetes)の群の病原体に起因する病害:
ブレミア属各種(Bremia species)、例えば、ブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae);
ペロノスポラ属各種(Peronospora species)、例えば、ペロノスポラ・ピシ(Peronospora pisi)、又は、ペロノスポラ・ブラシカエ(P. brassicae);
フィトフトラ属各種(Phytophthora species)、例えば、フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans);
プラスモパラ属各種(Plasmopara species)、例えば、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola);
プセウドペロノスポラ属各種(Pseudoperonospora species)、例えば、プセウドペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)、又は、プセウドペロノスポラ・クベンシス(Pseudoperonospora cubensis);
ピシウム属各種(Pythium species)、例えば、ピシウム・ウルチムム(Pythium ultimum);
・ 例えば以下のものに起因する、斑点病(leaf blotch disease)及び萎凋病(leaf wilt disease):
アルテルナリア属各種(Alternaria species)、例えば、アルテルナリア・ソラニ(Alternaria solani);
セルコスポラ属各種(Cercospora species)、例えば、セルコスポラ・ベチコラ(Cercospora beticola);
クラドスポリウム属各種(Cladosporium species)、例えば、クラドスポリウム・ククメリヌム(Cladosporium cucumerinum);
コクリオボルス属各種(Cochliobolus species)、例えば、コクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sativus)(分生子形態:Drechslera, 同義語:Helminthosporium);
コレトトリクム属各種(Colletotrichum species)、例えば、コレトトリクム・リンデムタニウム(Colletotrichum lindemuthanium);
シクロコニウム属各種(Cycloconium species)、例えば、シクロコニウム・オレアギヌム(Cycloconium oleaginum);
ジアポルテ属各種(Diaporthe species)、例えば、ジアポルテ・シトリ(Diaporthe citri);
エルシノエ属各種(Elsinoe species)、例えば、エルシノエ・ファウセッチイ(Elsinoe fawcettii);
グロエオスポリウム属各種(Gloeosporium species)、例えば、グロエオスポリウム・ラエチコロル(Gloeosporium laeticolor);
グロメレラ属各種(Glomerella species)、例えば、グロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata);
グイグナルジア属各種(Guignardia species)、例えば、グイグナルジア・ビドウェリ(Guignardia bidwelli);
レプトスファエリア属各種(Leptosphaeria species)、例えば、レプトスファエリア・マクランス(Leptosphaeria maculans);
マグナポルテ属各種(Magnaporthe species)、例えば、マグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea);
ミコスファエレラ属各種(Mycosphaerella species)、例えば、ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)、及び、ミコスファエレラ・フィジエンシス(Mycosphaerella fijiensis);
ファエオスファエリア属各種(Phaeosphaeria species)、例えば、ファエオスファエリア・ノドルム(Phaeosphaeria nodorum);
ピレノホラ属各種(Pyrenophora species)、例えば、ピレノホラ・テレス(Pyrenophora teres);
ラムラリア属各種(Ramularia species)、例えば、ラムラリア・コロ−シグニ(Ramularia collo−cygni);
リンコスポリウム属各種(Rhynchosporium species)、例えば、リンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis);
セプトリア属各種(Septoria species)、例えば、セプトリア・アピイ(Septoria apii);
チフラ属各種(Typhula species)、例えば、チフラ・インカルナタ(Typhula incarnata);
ベンツリア属各種(Venturia species)、例えば、ベンツリア・イナエクアリス(Venturia inaequalis);
・ 例えば以下のものに起因する、根及び茎の病害:
コルチシウム属各種(Corticium species)、例えば、コルチシウム・グラミネアルム(Corticium graminearum);
フサリウム属各種(Fusarium species)、例えば、フサリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum);
ガエウマンノミセス属各種(Gaeumannomyces species)、例えば、ガエウマンノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis);
リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)、例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani);
タペシア属各種(Tapesia species)、例えば、タペシア・アクホルミス(Tapesia acuformis);
チエラビオプシス属各種(Thielaviopsis species)、例えば、チエラビオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola);
・ 例えば以下のものに起因する、穂の病害(ear and panicle disease)(トウモロコシの穂軸を包含する):
アルテルナリア属各種(Alternaria species)、例えば、アルテルナリア属種(Alternaria spp.);
アスペルギルス属各種(Aspergillus species)、例えば、アスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus);
クラドスポリウム属各種(Cladosporium species)、例えば、クラドスポリウム・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioides);
クラビセプス属各種(Claviceps species)、例えば、クラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea);
フサリウム属各種(Fusarium species)、例えば、フサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum);
ジベレラ属各種(Gibberella species)、例えば、ジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae);
モノグラフェラ属各種(Monographella species)、例えば、モノグラフェラ・ニバリス(Monographella nivalis);
・ 例えば以下のものなどの、黒穂病菌類(smut fungi)に起因する病害:
スファセロテカ属各種(Sphacelotheca species)、例えば、スファセロテカ・レイリアナ(Sphacelotheca reiliana);
チレチア属各種(Tilletia species)、例えば、チレチア・カリエス(Tilletia caries);
ウロシスチス属各種(Urocystis species)、例えば、ウロシスチス・オクルタ(Urocystis occulta);
ウスチラゴ属各種(Ustilago species)、例えば、ウスチラゴ・ヌダ(Ustilago nuda);
・ 例えば以下のものに起因する、果実の腐敗(fruit rot):
アスペルギルス属各種(Aspergillus species)、例えば、アスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus);
ボトリチス属各種(Botrytis species)、例えば、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea);
ペニシリウム属各種(Penicillium species)、例えば、ペニシリウム・エクスパンスム(Penicillium expansum)、及び、ペニシリウム・プルプロゲヌム(Penicillium purpurogenum);
スクレロチニア属各種(Sclerotinia species)、例えば、スクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotiorum);
ベルチシリウム属各種(Verticilium species)、例えば、ベルチシリウム・アルボアトルム(Verticilium alboatrum);
・ 例えば以下のものに起因する、種子及び土壌によって媒介される腐敗病及び萎凋病(seed− and soil−borne rot and wilt disease)並びに実生の病害:
アルテルナリア属各種(Alternaria species)、例えば、アルテルナリア・ブラシシコラ(Alternaria brassicicola);
アファノミセス属各種(Aphanomyces species)、例えば、アファノミセス・エウテイケス(Aphanomyces euteiches);
アスコキタ属各種(Ascochyta species)、例えば、アスコキタ・レンチス(Ascochyta lentis);
アスペルギルス属各種(Aspergillus species)、例えば、アスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus);
クラドスポリウム属各種(Cladosporium species)、例えば、クラドスポリウム・ヘルバルム(Cladosporium herbarum);
コクリオボルス属各種(Cochliobolus species)、例えば、コクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sativus)(分生子形態:Drechslera、Bipolaris 異名:Helminthosporium);
コレトトリクム属各種(Colletotrichum species)、例えば、コレトトリクム・ココデス(Colletotrichum coccodes);
フサリウム属各種(Fusarium species)、例えば、フサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum);
ジベレラ属各種(Gibberella species)、例えば、ジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae);
マクロホミナ属各種(Macrophomina species)、例えば、マクロホミナ・ファセオリナ(Macrophomina phaseolina);
モノグラフェラ属各種(Monographella species)、例えば、モノグラフェラ・ニバリス(Monographella nivalis);
ペニシリウム属各種(Penicillium species)、例えば、ペニシリウム・エキスパンスム(Penicillium expansum);
ホマ属各種(Phoma species)、例えば、ホマ・リンガム(Phoma lingam);
ホモプシス属各種(Phomopsis species)、例えば、ホモプシス・ソジャエ(Phomopsis sojae);
フィトフトラ属各種(Phytophthora species)、例えば、フィトフトラ・カクトルム(Phytophthora cactorum);
ピレノホラ属各種(Pyrenophora species)、例えば、ピレノホラ・グラミネア(Pyrenophora graminea);
ピリクラリア属各種(Pyricularia species)、例えば、ピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae);
ピシウム属各種(Pythium species)、例えば、ピシウム・ウルチムム(Pythium ultimum);
リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)、例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani);
リゾプス属各種(Rhizopus species)、例えば、リゾプス・オリザエ(Rhizopus oryzae);
スクレロチウム属各種(Sclerotium species)、例えば、スクレロチウム・ロルフシイ(Sclerotium rolfsii);
セプトリア属各種(Septoria species)、例えば、セプトリア・ノドルム(Septoria nodorum);
チフラ属各種(Typhula species)、例えば、チフラ・インカルナタ(Typhula incarnata);
ベルチシリウム属各種(Verticillium species)、例えば、ベルチシリウム・ダーリアエ(Verticillium dahliae);
・ 例えば以下のものに起因する、癌性病害(cancerous disease)、こぶ(gall)及び天狗巣病(witches’ broom):
ネクトリア属各種(Nectria species)、例えば、ネクトリア・ガリゲナ(Nectria galligena);
・ 例えば以下のものに起因する、萎凋病(wilt disease):
モニリニア属各種(Monilinia species)、例えば、モニリニア・ラキサ(Monilinia laxa);
・ 例えば以下のものに起因する、葉、花及び果実の奇形:
タフリナ属各種(Taphrina species)、例えば、タフリナ・デホルマンス(Taphrina deformans);
・ 例えば以下のものに起因する、木本植物の衰退性病害(degenerative disease):
エスカ属各種(Esca species)、例えば、ファエモニエラ・クラミドスポラ(Phaemoniella chlamydospora)、及び、ファエオアクレモニウム・アレオフィルム(Phaeoacremonium aleophilum)、及び、フォミチポリア・メジテラネア(Fomitiporia mediterranea);
・ 例えば以下のものに起因する、花及び種子の病害:
ボトリチス属各種(Botrytis species)、例えば、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea);
・ 例えば以下のものに起因する、植物塊茎の病害:
リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)、例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani);
ヘルミントスポリウム属各種(Helminthosporium species)、例えば、ヘルミントスポリウム・ソラニ(Helminthosporium solani);
・ 例えば以下のものなどの、細菌性病原体に起因する病害:
キサントモナス属各種(Xanthomonas species)、例えば、キサントモナス・カムペストリス pv.オリザエ(Xanthomonas campestris pv. oryzae);
シュードモナス属各種(Pseudomonas species)、例えば、シュードモナス・シリンガエ pv.ラクリマンス(Pseudomonas syringae pv. lachrymans);
エルビニア属各種(Erwinia species)、例えば、エルビニア・アミロボラ(Erwinia amylovora)。
好ましいのは、ダイズの以下の病害の防除である:
・ 例えば以下のものに起因する、葉、茎、鞘及び種子の菌類病:
アルテルナリア斑点病(alternaria leaf spot)(Alternaria spec. atrans tenuissima)、炭疽病(Colletotrichum gloeosporoides dematium var. truncatum)、褐紋病(brown spot)(Septoria glycines)、紫斑病(cercospora leaf spot and blight)(Cercospora kikuchii)、コアネホラ葉枯病(choanephora leaf blight)(Choanephora infundibulifera trispora(Syn.))、ダクツリオホラ斑点病(dactuliophora leaf spot)(Dactuliophora glycines)、べと病(Peronospora manshurica)、ドレクスレラ胴枯病(drechslera blight)(Drechslera glycini)、斑点病(frogeye leaf spot)(Cercospora sojina)、そばかす病(leptosphaerulina leaf spot)(Leptosphaerulina trifolii)、灰星病(phyllostica leaf spot)(Phyllosticta sojaecola)、黒点病(pod and stem blight)(Phomopsis sojae)、うどんこ病(Microsphaera diffusa)、ピレノカエタ斑点病(pyrenochaeta leaf spot)(Pyrenochaeta glycines)、葉腐病(rhizoctonia aerial, foliage, and web blight)(Rhizoctonia solani)、さび病(Phakopsora pachyrhizi)、黒とう病(Sphaceloma glycines)、ステムフィリウム葉枯病(stemphylium leaf blight)(Stemphylium botryosum)、褐色輪紋病(Corynespora cassiicola);
・ 例えば以下のものに起因する、根及び茎基部の菌類病:
黒根腐病(Calonectria crotalariae)、炭腐病(Macrophomina phaseolina)、赤かび病(fusarium blight or wilt, root rot, and pod and collar rot)(Fusarium oxysporum、Fusarium orthoceras、Fusarium semitectum、Fusarium equiseti)、ミコレプトジスクス根腐病(mycoleptodiscus root rot)(Mycoleptodiscus terrestris)、根腐病(neocosmospora)(Neocosmopspora vasinfecta)、黒点病(Diaporthe phaseolorum)、茎腐爛病(stem canker)(Diaporthe phaseolorum var. caulivora)、茎疫病(phytophthora rot)(Phytophthora megasperma)、落葉病(brown stem rot)(Phialophora gregata)、根茎腐敗病(pythium rot)(Pythium aphanidermatum、Pythium irregulare、Pythium debaryanum、Pythium myriotylum、Pythium ultimum)、リゾクトニア根腐病(rhizoctonia root rot, stem decay, and damping−off)(Rhizoctonia solani)、菌核病(sclerotinia stem decay)(Sclerotinia sclerotiorum)、スクレロチニアサウザンブライト病(sclerotinia southern blight)(Sclerotinia rolfsii)、チエラビオプシス根腐病(thielaviopsis root rot)(Thielaviopsis basicola)。
本発明の活性化合物は、さらにまた、植物において強化効果(strengthening effect)も示し得る。従って、該活性化合物は、望ましくない微生物による攻撃に対して植物の防御を動員させるために使用することができる。
本発明に関連して、植物を強化する(抵抗性を誘導する)物質は、処理された植物が、その後で望ましくない微生物を接種されたときに、それらの微生物に対して高度な抵抗性を発揮するように、植物の防御システムを刺激することができる物質を意味するものと理解される。
この場合、望ましくない微生物は、植物病原性の菌類、細菌類及びウイルス類を意味するものと理解される。従って、本発明の化合物を用いて、処理後ある一定の期間、上記病原体による攻撃から植物を保護することができる。それらの保護がもたらされる期間は、植物が該活性化合物で処理されてから、一般に、1〜10日間、好ましくは、1〜7日間に及ぶ。
植物病害を防除するために必要とされる濃度の該活性化合物に対して植物が充分な耐性を示すという事実により、植物の地上部の処理、栄養繁殖器官及び種子の処理、並びに、土壌の処理が可能である。
本発明による活性化合物は、穀類の病害を防除するために、例えば、プッシニア属各種に対して使用して、並びに、ブドウ栽培及び果実栽培及び野菜栽培における病害を防除するために、例えば、ボトリチス属各種(Botrytis species)、ベンツリア属各種(Venturia species)又はアルテルナリア属各種(Alternaria species)に対して使用して、特に良好な結果を得ることができる。
本発明による活性化合物は、作物の収量を増加させるのにも適している。さらに、それらは、毒性が低く、植物も充分な耐性を示す。
さらに、本発明の処理によって、収穫物並びにその収穫作物から調製される食料及び飼料におけるマイコトキシンの含有量を低減させることが可能である。ここで、限定するものではないが、特に、以下のマイコトキシンを挙げることができる:デオキシニバレノール(DON)、ニバレノール、15−Ac−DON、3−Ac−DON、T2−トキシン、HT2−トキシン、フモニシン類、ゼアラレノン、モニリホルミン、フザリン、ジアセトキシシルペノール(DAS)、ベアウベリシン(beauvericin)、エンニアチン、フサロプロリフェリン(fusaroproliferin)、フサレノール(fusarenol)、オクラトキシン類、パツリン、エルゴットアルカロイド類及びアフラトキシン類〔これらは、例えば、以下の菌類によって産生される:とりわけ、フサリウム属各種(Fusarium spec.)、例えば、フサリウム・アクミナツム(Fusarium acuminatum)、フサリウム・アベナセウム(F. avenaceum)、フサリウム・クロオクウェレンセ(F. crookwellense)、フサリウム・クルモルム(F. culmorum)、フサリウム・グラミネアルム(F. graminearum)(ジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae))、フサリウム・エクイセチ(F. equiseti)、フサリウム・フジコロイ(F. fujikoroi)、フサリウム・ムサルム(F. musarum)、フサリウム・オキシスポルム(F. oxysporum)、フサリウム・プロリフェラツム(F. proliferatum)、フサリウム・ポアエ(F. poae)、フサリウム・プセウドグラミネアルム(F. pseudograminearum)、フサリウム・サムブシヌム(F. sambucinum)、フサリウム・シルピ(F. scirpi)、フサリウム・セミテクツム(F. semitectum)、フサリウム・ソラニ(F. solani)、フサリウム・スポロトリコイデス(F. sporotrichoides)、フサリウム・ラングセチアエ(F. langsethiae)、フサリウム・スブグルチナンス(F. subglutinans)、フサリウム・トリシンクツム(F. tricinctum)、フサリウム・ベルチシリオイデス(F. verticillioides)など、及び、さらに、とりわけ、アスペルギルス属各種(Aspergillus spec.)、ペニシリウム属各種(Penicillium spec.)、クラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)、スタキボトリス属各種(Stachybotrys spec.)など〕。
材料物質の保護においては、望ましくない微生物による感染及び破壊から工業材料を保護するするために、本発明の化合物を用いることができる。
本発明に関連して、工業材料とは、工業において使用するために製造された非生体材料を意味するものと理解される。例えば、本発明の活性化合物によって微生物による変性又は破壊から保護することが意図されている工業材料は、接着剤、サイズ、紙及び板紙、織物、皮革、材木、塗料及びプラスチック製品、冷却用潤滑油、並びに、微生物によって感染又は破壊され得る別の材料などであり得る。微生物の増殖によって害され得る製造プラントの部品、例えば、冷却水循環路なども、保護すべき材料の範囲内のものとして挙げることができる。本発明の範囲内において挙げることができる工業材料は、好ましくは、接着剤、サイズ、紙及び板紙、皮革、材木、塗料、冷却用潤滑油及び熱媒液であり、特に好ましくは、材木である。
工業材料を劣化又は変性させることができる微生物として挙げることができるものは、例えば、細菌類、菌類、酵母類、藻類及び粘菌類(slime organisms)などである。本発明の活性化合物は、好ましくは、菌類、特に、カビ類、材木を変色させる菌類及び材木を破壊する菌類(担子菌類(Basidiomycetes))、並びに、粘菌類(slime organisms)及び藻類に対して作用する。
以下の属の微生物を例として挙げることができる:
アルテルナリア(Alternaria)、例えば、アルテルナリア・テヌイス(Alternaria tenuis);
アスペルギルス(Aspergillus)、例えば、アスペルギルス・ニゲル(Aspergillus niger);
カエトミウム(Chaetomium)、例えば、カエトミウム・グロボスム(Chaetomium globosum);
コニオホラ(Coniophora)、例えば、コニオホラ・プエタナ(Coniophora puetana);
レンチヌス(Lentinus)、例えば、レンチヌス・チグリヌス(Lentinus tigrinus);
ペニシリウム(Penicillium)、例えば、ペニシリウム・グラウクム(Penicillium glaucum);
ポリポルス(Polyporus)、例えば、ポリポルス・ベルシコロル(Polyporus versicolor);
アウレオバシジウム(Aureobasidium)、例えば、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans);
スクレロホマ(Sclerophoma)、例えば、スクレロホマ・ピチオフィラ(Sclerophoma pityophila);
トリコデルマ(Trichoderma)、例えば、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride);
エシェリキア(Escherichia)、例えば、エシェリキア・コリ(Escherichia coli);
シュードモナス(Pseudomonas)、例えば、シュードモナス・アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa);及び、
スタフィロコッカス(Staphylococcus)、例えば、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)。
本発明は、本発明による化合物のうちの少なくとも1種類を含んでいる、望ましくない微生物を防除するための組成物に関する。
この目的のために、本発明の化合物は、それらの特定の物理的及び/又は化学的特性に応じて、溶液剤、エマルション剤、懸濁液剤、粉末剤(powders)、泡剤(foams)、ペースト剤、粒剤、エーロゾル剤、並びに、ポリマー物質中にマイクロカプセル化したもの及び種子用コーティング組成物中にマイクロカプセル化したもの、並びに、ULV冷煙霧製剤(cool fogging formulation)及びULV温煙霧製剤(warm fogging formulation)のような標準的な製剤に変換することができる。
これらの製剤は、既知方法で、例えば、場合により界面活性剤(即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡形成剤)を使用して、該活性化合物を増量剤(即ち、液体溶媒、加圧下の液化ガス及び/又は固体担体)と混合させることにより、製造する。増量剤として水を使用する場合、例えば有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。本質的に、適切な液体溶媒は、芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン若しくはアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物又は塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類若しくは塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン若しくはパラフィン類、例えば、石油留分、アルコール類、例えば、ブタノール若しくはグリコール及びそれらのエーテル及びエステル、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン若しくはシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシドなどであり、さらに、水も適している。液化ガス増量剤又は担体は、標準温度及び大気圧下では気体である液体、例えば、エーロゾル噴射剤、例えば、ハロゲン化炭化水素類、又は、ブタン、プロパン、窒素及び二酸化炭素などを意味するものと理解される。固体担体としては、以下のものが適している:例えば、粉砕された天然鉱物、例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト又は珪藻土、並びに、粉砕された合成鉱物、例えば、微粉砕シリカ、アルミナ及びシリケートなど。粒剤に適した固体担体は、例えば、粉砕及び分別された天然岩石、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石及び苦灰岩、並びに、無機及び有機の粗挽き粉からなる合成顆粒、並びに、有機材料(例えば、おがくず、ココナッツの殻、トウモロコシの穂軸及びタバコの茎など)からなる顆粒などである。適切な乳化剤及び/又は泡形成剤は、例えば、非イオン性及びアニオン性の乳化剤、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類、又は、タンパク質加水分解産物などである。分散剤としては、以下のものが適している:例えば、リグノスルファイト廃液及びメチルセルロースなど。
上記製剤において、粘着付与剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、並びに、粉末又は顆粒又はラテックスの形態にある天然ポリマー及び合成ポリマー、例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル、又は、天然のリン脂質、例えば、セファリン及びレシチン、及び、合成リン脂質などを使用することができる。可能な別の添加剤は、鉱油及び植物油である。
着色剤、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー(Prussian Blue)、並びに、有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料、並びに、微量栄養素、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などを使用することができる。
該製剤は、一般に、0.1〜95重量%の活性化合物、好ましくは、0.5〜90重量%の活性化合物する。
上記製剤は、望ましくない微生物を防除するために、本発明の方法で使用することが可能であり、その際、本発明による化合物は、当該微生物及び/又はそれらの生息環境に施用される。
植物の種子を処理することによる植物病原性菌類の防除は、長い間知られており、継続的に改良が加えられている。しかしながら、種子の処理においては、必ずしも満足のいくように解決することができるわけではない一連の問題が伴っている。かくして、播種後又は植物の出芽後に作物保護組成物を追加で施用することを不要とするか又は少なくとも著しく低減するような、種子及び発芽中の植物を保護する方法を開発することは望ましい。さらに、使用する活性化合物によって植物自体に損傷を与えることなく、植物病原性菌類による攻撃から種子及び発芽中の植物が最大限に保護されるように、使用する活性化合物の量を最適化することも望ましい。特に、種子を処理する方法では、最少量の作物保護組成物を使用して種子及び発芽中の植物の最適な保護を達成するために、トランスジェニック植物の内因性の殺菌特性も考慮に入れるべきである。
従って、本発明は、特に、植物病原性菌類による攻撃から種子及び発芽中の植物を保護する方法にも関し、ここで、該方法は、当該種子を本発明の組成物で処理することによる。
本発明は、さらに、種子及び発芽中の植物を植物病原性菌類から保護するために種子を処理するための本発明の組成物の使用にも関する。
さらに、本発明は、植物病原性菌類に対して保護されるように、本発明の組成物で処理された種子にも関する。
本発明の有利な点の1つは、本発明の組成物が有している際立った浸透移行特性によって、その組成物で種子を処理することにより、植物病原性菌類から、その種子自体が保護されるのみではなく、出芽後に生じる植物も保護されるということである。このようにして、播種時又は播種後間もなくの作物の即時的な処理を省くことができる。
さらにまた、本発明の混合物が、特に、トランスジェニック種子においても使用可能であるということも、有利な点として見なさなくてはならない。
本発明の組成物は、農業において、温室内で、森林で又は園芸において使用される全ての植物品種の種子を保護するのに適している。特に、これは、禾穀類(例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、アワ及びエンバク)、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、イネ、ジャガイモ、ヒマワリ、インゲンマメ、コーヒー、ビート(例えば、テンサイ及び飼料用ビート)、ラッカセイ、野菜(例えば、トマト、キュウリ、タマネギ及びレタス)、芝及び観賞植物の種子である。禾穀類(例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ及びエンバク)、トウモロコシ及びイネの種子を処理することは、特に重要である。
本発明に関連して、本発明による組成物は、種子に対して、単独で施用するか、又は、適切な製剤中に含ませて施用する。好ましくは、種子は、処理中の損傷を回避するのに充分なほど安定な状態で処理する。一般に、種子は、収穫と播種の間の任意の時点で処理することができる。通常使用される種子は、植物から分離されていて、穂軸、殻、葉柄、外皮、被毛又は果肉を伴っていない。かくして、例えば、収穫され、不純物が取り除かれ、含水量が15重量%未満となるまで乾燥された種子を使用することができる。あるいは、乾燥後に例えば水で処理され、その後再度乾燥された種子を使用することもできる。
種子を処理する場合、種子の発芽が悪影響を受けないように、又は、種子から生じた植物が損傷を受けないように、種子に施用する本発明組成物の量及び/又はさらなる添加剤の量を選択することに関して一般に注意しなくてはならない。このことは、とりわけ、特定の施用量で薬害作用を示し得る活性化合物の場合には、留意しなくてはならない。
本発明による組成物は、直接的に施用することが、即ち、別の成分を含ませることなく、また、希釈することなく、施用することが可能である。一般に、該組成物は、適切な製剤の形態で種子に施用するのが好ましい。種子を処理するための適切な製剤及び方法は、当業者には知られており、例えば、以下の文献に記載されている:US 4,272,417A、US 4,245,432A、US 4,808,430A、US 5,876,739A、US 2003/0176428A1、WO 2002/080675A1、WO 2002/028186A2。
本発明に従って使用することが可能な活性化合物組合せは、慣習的な種子粉衣製剤、例えば、溶液剤、エマルション剤、懸濁液剤、粉末剤、泡剤、スラリー剤又は種子用の別のコーティング組成物や、及び、さらに、ULV製剤などに変換することができる。
これらの製剤は、既知方法で、該活性化合物又は活性化合物組合せを、慣習的な添加剤、例えば、慣習的な増量剤、及び、さらに、溶媒又は希釈剤、着色剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、防腐剤、第2の増粘剤、粘着剤、ジベレリン類などと混合させ、及び、さらに、水と混合させることによって、調製する。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる着色剤は、そのような目的に関して慣習的な全ての着色剤である。これに関連して、水中であまり溶解性しない顔料のみではなく、水中で溶解する染料も使用し得る。挙げることができる例は、「Rhodamin B」、「C.I.Pigment Red 112」、及び、「C.I.Solvent Red 1」の名称で知られている着色剤である。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる適切な湿潤剤は、農薬活性化合物の製剤に関して慣習的に使用される、湿潤を促進する全ての物質である。好ましくは、アルキルナフタレンスルホネート類、例えば、ジイソプロピルナフタレンスルホネート又はジイソブチルナフタレンスルホネートなどを使用する。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる適切な分散剤及び/又は乳化剤は、農薬活性化合物の製剤に関して慣習的に使用される非イオン性、アニオン性及びカチオン性の全ての分散剤である。好ましくは、非イオン性若しくはアニオン性の分散剤又は非イオン性若しくはアニオン性の分散剤の混合物を使用する。挙げることができる適切な非イオン性分散剤は、特に、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー類、アルキルフェノールポリグリコールエーテル類及びトリスチリルフェノールポリグリコールエーテル類、並びに、それらのリン酸化誘導体又は硫酸化誘導体である。適切なアニオン性分散剤は、特に、リグノスルホネート類、ポリアクリル酸塩類及びアリールスルホネート/ホルムアルデヒド縮合物である。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる消泡剤は、農薬活性化合物の製剤に関して慣習的に使用される全ての泡抑制物質である。好ましくは、シリコーン消泡剤及びステアリン酸マグネシウムを使用することができる。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる防腐剤は、農薬組成物中で当該目的のために使用することが可能な全ての物質である。ジクロロフェン及びベンジルアルコールヘミホルマールを例として挙げることができる。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる第2の増粘剤は、農薬組成物中で当該目的のために使用することが可能な全ての物質である。セルロース誘導体、アクリル酸誘導体、キサンタン、変性クレー及び微粉砕シリカが好ましい。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる粘着剤は、種子粉衣製品中で使用可能な全ての慣習的な結合剤である。ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール及びチロースを好ましいものとして挙げることができる。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができるジベレリン類は、好ましくは、ジベレリンA1、ジベレリンA3(=ジベレリン酸)、ジベレリンA4及びジベレリンA7である。特に好ましくは、ジベレリン酸を使用する。ジベレリン類は知られている(cf. R.Wegler “Chemie der Pflanzenschutz− und Schadlingsbekampfungsmittel” [Chemistry of crop protection compositions and pesticides], vol.2, Springer Verlag, 1970, p.401−412)。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤は、広い範囲の種子を処理するために、直接的に使用することができるか、又は、予め水で希釈したあとで使用することができる。かくして、濃厚製剤(concentrate)又は水で希釈することによって濃厚製剤から得ることができる調製物は、禾穀類、例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク及びライコムギなどの種子を粉衣するのに使用可能であり、並びに、さらに、トウモロコシ、イネ、ナタネ、エンドウマメ、インゲンマメ、ワタ、ヒマワリ及びビートの種子を粉衣するのに使用可能であり、又は、極めて広範な種類のうちのいずれかの野菜の種子を粉衣するのに使用可能である。本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤又はそれらの希釈された調製物は、トランスジェニック植物の種子を粉衣するのにも使用することが可能である。これに関連して、発現により形成された物質と協力して、付加的な相乗効果が生じることもあり得る。
種子粉衣を実施するのに慣習的に使用可能な全ての混合機は、本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤又は水を添加することによってその種子粉衣製剤から調製される調製物を用いて種子を処理するのに適している。具体的にいえば、種子を混合機の中に入れる種子粉衣工程中に、所望される特定量の種子粉衣製剤を、そのままで添加するか又は予め水で希釈したあとで添加し、及び、該製剤が当該種子の表面に均質に分配されるまで全てのものを混合させるような手順に従う。適切な場合には、続いて、乾燥工程を行う。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤の施用量は、比較的広い範囲内で変えることができる。それは、当該製剤中の活性化合物のそれぞれの含有量及び種子に依存する。活性化合物組合せの施用量は、一般に、種子1kg当たり0.001〜50gであり、好ましくは、種子1kg当たり0.01〜15gである。
本発明による化合物は、単独で、又は、その製剤中に含ませて使用することが可能であり、さらに、例えば、活性スペクトルを拡大するために又は抵抗性の発達を防止するために、既知の殺菌剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺虫剤と混合して使用することが可能である。
別の既知活性化合物(例えば、除草剤)との混合物、又は、肥料及び成長調節剤、薬害軽減剤及び/若しくは情報化学物質などとの混合物も可能である。
さらに、本発明による式(I)で表される化合物は、極めて優れた抗真菌活性も示す。それらは、極めて広い抗真菌活性スペクトルを有しており、特に、皮膚糸状菌、並びに、酵母菌、カビ及び二相性真菌類に対して〔例えば、カンジダ属各種(Candida species)、例えば、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・グラブラタ(Candida glabrata)に対して〕、並びに、エピデルモフィトン・フロコスム(Epidermophyton floccosum)、アスペルギルス属各種(Aspergillus species)、例えば、アスペルギルス・ニゲル(Aspergillus niger)及びアスペルギルス・フミガツス(Aspergillus fumigatus)、トリコフィトン属各種(Trichophyton species)、例えば、トリコフィトン・メンタグロフィテス(Trichophyton mentagrophytes)、ミクロスポロン属各種(Microsporon species)、例えば、ミクロスポロン・カニス(Microsporon canis)及びミクロスポロン・アウドウイニイ(Microsporon audouinii)などに対して、極めて広い抗真菌活性スペクトルを有している。これら菌類のリストは、包含される真菌スペクトルを決して限定するものではなく、単に例示のためのものである。
従って、本発明による化合物は、医薬用途と非医薬用途の両方で使用することができる。
本発明の活性化合物は、そのままでも使用することができるし、その製剤の形態又はそれから調製される使用形態、例えば、即時使用可能な(ready−to−use)溶液剤、懸濁液剤、水和剤、ペースト剤、可溶性粉末剤、粉剤及び顆粒剤などの形態でも使用することができる。施用は、慣習的な方法で、例えば、灌水、散布、噴霧、ばらまき、散粉、泡状散布(foaming)、塗布などにより行う。さらに、本発明の活性化合物は、微量散布法(ultra−low volume method)で施用することも可能であり、又は、該活性化合物の調製物若しくは活性化合物自体を土壌中に注入することも可能である。
植物の種子を処理することも可能である。
本発明の化合物を殺菌剤として使用する場合、その施用量は、施用の種類に応じて、比較的広い範囲内で変えることができる。植物の部分を処理する場合、該活性化合物の施用量は、一般に、0.1〜10000g/ha、好ましくは、10〜1000g/haである。種子粉衣の場合、該活性化合物の施用量は、一般に、種子1kg当たり0.001〜50g、好ましくは、種子1kg当たり0.01〜10gである。土壌の処理では、該活性化合物の施用量は、一般に、0.1〜10000g/ha、好ましくは、1〜5000g/haである。
本発明による処理方法は、好ましくは、遺伝子組換え生物、例えば、植物又は植物の部分に対して適用される。
遺伝子組換え植物(又は、トランスジェニック植物)は、異種遺伝子がゲノムに安定的に組み込まれている植物である。
表現「異種遺伝子」は、本質的に、供給されたか又は当該植物の外部で構築された遺伝子であって、核のゲノム、葉緑体のゲノム又はミトコンドリアのゲノムの中に導入されたときに、興味深いタンパク質若しくはポリペプチドを発現することにより、又は、その植物体内に存在している別の1つ若しくは複数の遺伝子をダウンレギュレート若しくはサイレンシングすることにより、当該形質転換された植物に新しい又は改善された作物学的特性又は別の特性を付与する遺伝子を意味する〔例えば、アンチセンス技術、コサプレッション技術又はRNA干渉−RNAi技術などを使用する〕。ゲノム内に位置している異種遺伝子は、導入遺伝子とも称される。植物ゲノム内におけるその特異的な位置によって定義される導入遺伝子は、形質転換又は遺伝子導入イベントと称される。
植物種又は植物品種、それらの生育場所及び生育条件(土壌、気候、生育期、養分(diet))に応じて、本発明の処理により、相加効果を超える効果(「相乗効果」)も生じ得る。かくして、例えば、本発明により使用し得る活性化合物及び組成物の施用量の低減及び/又は活性スペクトルの拡大及び/又は活性の増強、植物の生育の向上、高温又は低温に対する耐性の向上、渇水又は水中若しくは土壌中に含まれる塩分に対する耐性の向上、開花能力の向上、収穫の容易性の向上、促進された成熟、収穫量の増加、果実の大きさの増大、植物の高さの増大、葉の緑色の向上、より早い開花、収穫された生産物の品質の向上及び/又は栄養価の増加、果実内の糖度の上昇、収穫された生産物の貯蔵安定性の向上及び/又は加工性の向上などが可能であり、ここで、これらは、実際に予期された効果を超える。
特定の施用量において、本発明による活性化合物組合せは、植物において強化効果(strengthening effect)も示し得る。従って、該活性化合物組合せは、望ましくない植物病原性の菌類及び/又は微生物類及び/又はウイルス類による攻撃に対して植物の防御システムを動員させるのに適している。これは、適切な場合には、例えば菌類に対して、本発明による組合せの増強された活性についての理由のうちの1つであり得る。本発明に関連して、植物を強化する(抵抗性を誘導する)物質は、処理された植物が、その後で望ましくない植物病原性の菌類及び/又は微生物類及び/又はウイルス類を接種されたときに、それらの望ましくない植物病原性の菌類及び/又は微生物類及び/又はウイルス類に対してかなりの程度の抵抗性を示すように、植物の防御システムを刺激することができる物質又は物質の組合せも意味するものと理解される。この場合、望ましくない植物病原性の菌類及び/又は微生物類及び/又はウイルス類は、植物病原性の菌類、細菌類及びウイルス類を意味するものと理解される。従って、処理後特定の期間、上記病原体による攻撃から植物を保護するために、本発明の物質を用いることができる。保護が達成される期間は、植物が該活性化合物で処理されてから、一般に、1〜10日間、好ましくは、1〜7日間である。
本発明に従って処理するのが好ましい植物及び植物品種には、特に有利で有益な形質をこれら植物に付与する遺伝物質を有している全ての植物(これが、育種によって及び/又は生物工学によって達成されたかに関わらず)が包含される。
本発明に従って処理するのが同様に好ましい植物は、1以上の生物的ストレス因子に対して抵抗性を示す。即ち、そのような植物は、害虫及び有害微生物に対して、例えば、線虫類、昆虫類、ダニ類、植物病原性の菌類、細菌類、ウイルス類及び/又はウイロイド類などに対して、改善された防御を示す。
上記植物及び植物品種に加えて、本発明に従って、1以上の非生物的ストレス因子に対して抵抗性を示す植物も処理することができる。
非生物的なストレス状態としては、例えば、渇水、寒さに晒されること、熱に晒されること、浸透ストレス、湛水、土壌中の増大した塩分、鉱物により多く晒されること、オゾン条件、強光条件、窒素養分の利用可能性が限られていること、リン養分の利用可能性が限られていること、又は、日陰回避などを挙げることができる。
本発明に従って同様に処理し得る植物及び植物品種は、増大された収量特性を特徴とする植物である。そのような植物における増大された収量は、例えば、改善された植物の生理機能、成長及び発育、例えば、水の利用効率、水の保持効率、改善された窒素の利用性、強化された炭素同化作用、改善された光合成、上昇した発芽効率及び促進された成熟などの結果であり得る。収量は、さらに、改善された植物の構成(architecture)によっても影響され得る(ストレス条件下及び非ストレス条件下)。そのような改善された植物の構成としては、早咲き、ハイブリッド種子産生のための開花制御、実生の活力、植物の寸法、節間の数及び距離、根の成長、種子の寸法、果実の寸法、莢の寸法、莢又は穂の数、1つの莢又は穂当たりの種子の数、種子の体積、強化された種子充填、低減された種子分散、低減された莢の裂開及び耐倒伏性などがある。収量についてのさらなる形質としては、種子の組成、例えば、炭水化物含有量、タンパク質含有量、油含有量及び油の組成、栄養価、抗栄養化合物の低減、改善された加工性並びに向上した貯蔵安定性などがある。
本発明に従って処理し得る植物は、雑種強勢(これは、結果として、一般に、増加した収量、向上した活力、向上した健康状態並びに生物的及び非生物的ストレス因子に対する向上した抵抗性をもたらす)の特性を既に呈しているハイブリッド植物である。そのような植物は、典型的には、雄性不稔交配母体近交系(inbred male sterile parent line)(雌性親)を別の雄性稔性交配母体近交系(inbred male fertile parent line)(雄性親)と交雑させることによって作られる。ハイブリッド種子は、典型的には、雄性不稔植物から収穫され、そして、栽培者に販売される。雄性不稔植物は、場合により(例えば、トウモロコシにおいて)、雄穂を除去することによって〔即ち、雄性繁殖器官又は雄花を機械的に除去することによって〕、作ることができる。しかしながら、より典型的には、雄性不稔性は、植物ゲノム内の遺伝的決定基の結果である。その場合、及び、特に種子がハイブリッド植物から収穫される所望の生産物である場合、典型的には、雄性不稔性に関与する遺伝的決定基を含んでいるハイブリッド植物において雄性稔性を確実に完全に回復させることは有用である。これは、雄性不稔性に関与する遺伝的決定基を含んでいるハイブリッド植物において雄性稔性を回復させることが可能な適切な稔性回復遺伝子を雄性親が有していることを確実なものとすることによって達成することができる。雄性不稔性に関する遺伝的決定基は、細胞質内に存在し得る。細胞質雄性不稔(CMS)の例は、例えば、アブラナ属各種(Brassica species)に関して記述された。しかしながら、雄性不稔性に関する遺伝的決定基は、核ゲノム内にも存在し得る。雄性不稔性植物は、遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によっても得ることができる。雄性不稔性植物を得る特に有用な方法は、WO 89/10396に記載されており、ここでは、例えば、バルナーゼなどのリボヌクレアーゼを雄ずい内のタペータム細胞において選択的に発現させる。次いで、タペータム細胞内においてバルスターなどのリボヌクレアーゼインヒビターを発現させることによって、稔性を回復させることができる。
本発明に従って処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、除草剤耐性植物、即ち、1種類以上の所与の除草剤に対して耐性にされた植物である。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、当該除草剤耐性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。
除草剤耐性植物は、例えば、グリホセート耐性植物、即ち、除草剤グリホセート又はその塩に対して耐性にされた植物である。例えば、グリホセート耐性植物は、酵素5−エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸シンターゼ(EPSPS)をコードする遺伝子で植物を形質転換させることによって得ることができる。そのようなEPSPS遺伝子の例は、以下のものである:細菌サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)のAroA遺伝子(突然変異CT7)、細菌アグロバクテリウム属各種(Agrobacterium sp.)のCP4遺伝子、ペチュニアのEPSPSをコードする遺伝子、トマトのEPSPSをコードする遺伝子又はオヒシバ属(Eleusine)のEPSPSをコードする遺伝子。それは、突然変異EPSPSであることも可能である。グリホセート耐性植物は、さらにまた、グリホセートオキシドレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリホセート耐性植物は、さらにまた、グリホセートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリホセート耐性植物は、さらにまた、上記遺伝子の自然発生突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることもできる。
別の除草剤抵抗性植物は、例えば、酵素グルタミンシンターゼを阻害する除草剤(例えば、ビアラホス、ホスフィノトリシン又はグルホシネート)に対して耐性にされている植物である。そのような植物は、当該除草剤を解毒する酵素を発現させるか、又は、阻害に対して抵抗性を示す突然変異グルタミンシンターゼ酵素を発現させることによって、得ることができる。そのような有効な一解毒酵素は、例えば、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする酵素である(例えば、ストレプトマイセス属各種(Streptomyces species)に由来するbarタンパク質又はpatタンパク質)。外因性のホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物は、記述されている。
さらなる除草剤耐性植物は、さらにまた、酵素ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に対して耐性にされている植物である。ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ類は、パラ−ヒドロキシフェニルピルベート(HPP)がホモゲンチセートに変換される反応を触媒する酵素である。HPPD阻害薬に対して耐性を示す植物は、自然発生抵抗性HPPD酵素をコードする遺伝子を用いて、又は、突然変異HPPD酵素をコードする遺伝子を用いて、形質転換させることができる。HPPD阻害薬に対する耐性は、さらにまた、HPPD阻害薬による天然HPPD酵素の阻害にもかかわらずホモゲンチセートを形成させることが可能な特定の酵素をコードする遺伝子を用いて植物を形質転換させることによっても得ることができる。HPPD阻害薬に対する植物の耐性は、さらにまた、HPPD耐性酵素をコードする遺伝子に加えて酵素プレフェナートデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子を用いて植物を形質転換させることによって改善することもできる。
さらなる除草剤抵抗性植物は、アセトラクテートシンターゼ(ALS)阻害薬に対して耐性にされている植物である。既知ALS阻害薬としては、例えば、スルホニル尿素系除草剤、イミダゾリノン系除草剤、トリアゾロピリミジン系除草剤、ピリミジニルオキシ(チオ)ベンゾエート系除草剤、及び/又は、スルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系除草剤などがある。ALS酵素(「アセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)」としても知られている)における種々の突然変異体は、種々の除草剤及び除草剤の群に対する耐性を付与することが知られている。スルホニル尿素耐性植物及びイミダゾリノン耐性植物の作製については、国際公開WO 1996/033270に記述されている。さらなるスルホニル尿素耐性植物及びイミダゾリノン耐性植物についても、例えば、WO 2007/024782に記述されている。
さらなる除草剤抵抗性植物は、ACCアーゼ阻害薬に対して耐性にされている植物である。
イミダゾリノン及び/又はスルホニル尿素に対して耐性を示すさらなる植物は、誘導された突然変異誘発によって得ることができるか、当該除草剤の存在下での細胞培養における選抜によって得ることができるか、又は、突然変異育種によって得ることができる。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、昆虫抵抗性トランスジェニック植物、即ち、特定の標的昆虫による攻撃に対して抵抗性にされた植物である。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような昆虫抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。
用語「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」には、本明細書中で使用されている場合、以下のものをコードするコード配列を含んでいる少なくとも1の導入遺伝子を含んでいる任意の植物が包含される:
(1) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する殺虫性結晶タンパク質又はその殺虫活性を示す一部分、例えば、オンライン「http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/」において記載されている殺虫性結晶タンパク質又はその殺虫活性を示す一部分、例えば、Cryタンパク質類(Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry2Ab、Cry3Ae、又は、Cry3Bb)のタンパク質又はその殺虫活性を示す一部分;又は、
(2) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する第2の別の結晶タンパク質又はその一部分の存在下において殺虫活性を示す、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する結晶タンパク質又はその一部分、例えば、Cry34結晶タンパク質とCry35結晶タンパク質で構成されているバイナリートキシン;又は、
(3) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する2種類の異なった殺虫性結晶タンパク質の一部分を含んでいる殺虫性ハイブリッドタンパク質、例えば、上記(1)のタンパク質のハイブリッド、又は、上記(2)のタンパク質のハイブリッド、例えば、トウモロコシイベントMON98034で産生されるCry1A.105タンパク質(WO 2007/027777);又は、
(4) 上記(1)〜(3)のいずれか1つのタンパク質において、標的昆虫種に対するさらに強い殺虫活性を得るために、及び/又は、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、及び/又は、クローニング若しくは形質転換に際してコード化DNA中に誘導された変化に起因して、幾つかのアミノ酸(特に、1〜10のアミノ酸)が別のアミノ酸で置き換えられていているもの、例えば、トウモロコシイベントMON863若しくはMON88017におけるCry3Bb1タンパク質又はトウモロコシイベントMIR604におけるCry3Aタンパク質;又は、
(5) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する殺虫性分泌タンパク質又はその殺虫活性を示す一部分、例えば、「http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/vip.html」において挙げられている栄養成長期殺虫性タンパク質(vegetative insecticidal protein)(VIP)、例えば、VIP3Aaタンパク質類のタンパク質;又は、
(6) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する第2の分泌タンパク質の存在下において殺虫活性を示す、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する分泌タンパク質、例えば、VIP1Aタンパク質とVIP2Aタンパク質で構成されているバイナリートキシン;又は、
(7) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する異なった分泌タンパク質の一部分を含んでいる殺虫性ハイブリッドタンパク質、例えば、上記(1)のタンパク質のハイブリッド、又は、上記(2)のタンパク質のハイブリッド;又は、
(8) 上記(1)〜(3)のいずれか1つのタンパク質において、標的昆虫種に対するさらに強い殺虫活性を得るために、及び/又は、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、及び/又は、クローニング若しくは形質転換に際してコード化DNA中に誘導された変化(それでも、まだ、殺虫性タンパク質をコードしている)に起因して、幾つかのアミノ酸(特に、1〜10のアミノ酸)が別のアミノ酸で置き換えられていているもの、例えば、ワタイベントCOT102におけるVIP3Aaタンパク質。
もちろん、「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」は、本明細書中で使用されている場合、上記クラス(1)〜(8)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子の組合せを含んでいる任意の植物も包含する。一実施形態では、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、又は、同一の標的昆虫種に対して殺虫活性を示すが作用機序は異なっている(例えば、当該昆虫体内の異なった受容体結合部位に結合する)異なったタンパク質を用いることによって当該植物に対する昆虫の抵抗性の発達を遅延させるために、昆虫抵抗性植物は、上記クラス(1)〜(8)のいずれか1つのタンパク質をコードする2つ以上の導入遺伝子を含んでいる。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、非生物的ストレス因子に対して耐性を示す。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのようなストレス抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。特に有用なストレス耐性植物としては、以下のものなどがある:
(a) 植物細胞内又は植物体内におけるポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現及び/又は活性を低減させることが可能な導入遺伝子を含んでいる植物;
(b) 植物又は植物細胞のPARGコード化遺伝子の発現及び/又は活性を低減させることが可能なストレス耐性を強化する導入遺伝子を含んでいる植物;
(c) ニコチンアミダーゼ、ニコチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドシンテターゼ又はニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼを包含するニコチンアミドアデニンジヌクレオチドサルベージ生合成経路の植物機能性酵素(plant−functional enzyme)をコードするストレス耐性を強化する導入遺伝子を含んでいる植物。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、収穫された生産物の改変された量、品質及び/若しくは貯蔵安定性、並びに/又は、収穫された生産物の特定の成分の改変された特性を示す。例えば:
(1) 野生型の植物細胞又は植物において合成された澱粉と比較して、その物理化学的特性〔特に、アミロース含有量若しくはアミロース/アミロペクチン比、枝分かれ度、平均鎖長、側鎖分布、粘性挙動、ゲル化強度(gelling strength)、澱粉粒径及び/又は澱粉粒子形態〕が改変されていて、特定の用途により適した変性澱粉を合成するトランスジェニック植物;
(2) 非澱粉炭水化物ポリマーを合成するか、又は、遺伝子組換えがなされていない野生型植物と比較して改変された特性を有する非澱粉炭水化物ポリマーを合成する、トランスジェニック植物〔その例は、ポリフルクトース(特に、イヌリン型及びレバン型のポリフルクトース)を産生する植物、α−1,4−グルカン類を産生する植物、α−1,6−分枝 α−1,4−グルカン類を産生する植物、及び、アルテルナンを産生する植物である〕;
(3) ヒアルロナンを産生するトランスジェニック植物。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、改変された繊維特性を有する植物(例えば、ワタ植物)である。そのよう植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような改変された繊維特性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。そのような植物としては、以下のものなどがある:
(a) セルロースシンターゼ遺伝子の改変された形態を含んでいる植物(例えば、ワタ植物);
(b) rsw2相同核酸又はrsw3相同核酸の改変された形態を含んでいる植物(例えば、ワタ植物);
(c) スクロースリン酸シンターゼの発現が増大している植物(例えば、ワタ植物);
(d) スクロースシンターゼの発現が増大している植物(例えば、ワタ植物);
(e) 繊維細胞に基づいた原形質連絡のゲーティングのタイミングが(例えば、繊維選択的β−1,3−グルカナーゼのダウンレギュレーションを介して)改変されている植物(例えば、ワタ植物);
(f) 反応性が(例えば、nodCを包含するN−アセチルグルコサミントランスフェラーゼ遺伝子の発現及びキチンシンターゼ遺伝子の発現を介して)改変されている繊維を有する植物(例えば、ワタ植物)。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、改変されたオイルプロフィール特性を有する植物(例えば、ナタネ植物又は関連するアブラナ属植物)である。そのよう植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような改変されたオイル特性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。そのような植物としては、以下のものなどがある:
(a) オレイン酸含有量が高いオイルを産生する植物(例えば、ナタネ植物);
(b) リノレン酸含有量が低いオイルを産生する植物(例えば、ナタネ植物);
(c) 飽和脂肪酸のレベルが低いオイルを産生する植物(例えば、ナタネ植物)。
本発明に従って処理し得る特に有用なトランスジェニック植物は、1種類以上の毒素をコードする1種類以上の遺伝子を含んでいる植物であり、YIELD GARD(登録商標)(例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、BiteGard(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bt−Xtra(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、Nucotn(登録商標)(ワタ)、Nucotn 33B(登録商標)(ワタ)、NatureGard(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Protecta(登録商標)及びNewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)の商品名で販売されているものである。挙げることができる除草剤耐性植物の例は、Roundup Ready(登録商標)(グリホセートに対する耐性、例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えば、ナタネ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノン系に対する耐性)及びSCS(登録商標)(スルホニル尿素系に対する耐性、例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種及びダイズ品種である。挙げることができる除草剤抵抗性植物(除草剤耐性に関して慣習的な方法で品種改良された植物)としては、Clearfield(登録商標)(例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されている品種などがある。
本発明に従って処理し得る特に有用なトランスジェニック植物は、形質転換イベント又は形質転換イベントの組合せを含んでいる植物であり、それらは、例えば、国又は地域のさまざまな規制機関に関するデータベースに記載されている〔例えば、「http://gmoinfo.jrc.it/gmp_browse.aspx」及び「http://www.agbios.com/dbase.php」を参照されたい〕。
用語「活性化合物」又は「化合物」には、本明細書で言及されている活性化合物組合せも常に包含される。
調製実施例
実施例(I−a−1)
調製方法A
Figure 0006151917
5mLのN,N−ジメチルアセトアミドの中に2.1g(4.9mmol)の実施例(II−1)の化合物を最初に装入し、30〜40℃で、5mLのN,N−ジメチルアセトアミドの中の1.45(12.3mmol)のカリウムtert−ブトキシドを滴下して加える。その混合物を40℃で6時間撹拌する。
薄層クロマトグラフィーのためにサンプルを除去し、次いで、反応混合物を、0〜10℃で、1N 塩酸を用いてpH4に調節し、その混合物を減圧下に濃縮する。その残渣を、n−ヘキサン/イソプロパノール(勾配)を使用するシリカゲルクロマトグラフィーに付す。
収量:1.05g(理論値の50.6%)(m.p. 分解)。
H−NMR(400MHz,d6−DMSO):δ=1.46(br,2H,CH ),1.97,2.12(2s,3H 各々,Ar−CH),2.67−270(mbr,2H,CH−N),3.44(s,3H,N−OCH ),7.03−7.05(d,1H,Ar−H)7.10−7.12(d,1H,Ar−H),7.22−7.32(m,4H,Ar−H),8.22(br,1H,NH),10.78(br,1H OH)。
実施例(I−a−1)と同様に、及び、当該調製に関する一般的な記載に従って、式(I−a)で表される以下の化合物が得られる:
Figure 0006151917
Figure 0006151917
分析:
(I−a−2) H NMR(600MHz,CDOD):δ=1.78(t,3H,CH CH ),1.60−1.65(tm,2H),2.04,2.20(2s,3H 各々,Ar−CH),2.25−2.34(qm,2H),2.75(m,br,2H),3.35−3.38(cm,2H),3.76−3.79(m,2H,OCH CH),7.06−7.08(d,1H,ArH),7.10−7.14(m,3H,ArH),7.26−7.30(m,2H)ppm;
(I−a−3) H NMR(600MHz,CDOD):δ=1.18(t,3H,CH CH ),1.63−1.67(dm,2H),2.28(ct. 2H),2.75(ct,2H),3.36−3.38(dm,2H),3.77−3.79(m,2H,O−CH CH),7.15−7.22(m,2H,ArH),7.49−7.58(m,3H,ArH),7.63−7.67(m,2H,ArH)ppm;
(I−a−4) H NMR(400MHz,d−DMSO):δ=1.46−1.49(dm,br,2H),2.12(tm,br,2H),2.65−2.73(m,br,2H),3.26−3.28(dm,br,2H),3.44(s,3H,NOCH ),7.27−7.32(“t”,2H,ArH),7.47−7.61(m,3H,ArH),7.68−7.71(m,2H,ArH),8.31(s,br,1H,NH),11.15(s,1H,OH)ppm;
(I−a−5) H NMR(600MHz,CDOD):δ=1.84−1.87,2.06−2.08(2d,br,2H),2.25(s,3H,ArCH ),2.48−2.54,2.62−2.66(2tm,2H),3.53−3.57,3.74−3.78(2tm,2H),3.98−4.01,4.08−4.10(2dm,2H),4.02,4.03(2s,3H,NOCH ),7.13−7.16(tm,2H,ArH),7.34−7.37(m,2H,ArH),7.48−7.50(m,1H,ArH),7.60−7.63(m,2H,ArH)ppm;
(I−a−6) H NMR(400MHz,d−DMSO):δ=1.11(t,3H,CH CH ),1.44−1.46(dm,br,2H),2.18(s and m,br,5H,ArCH),2.76(cm,2H),3.20−3.22(d,2H),3.64−3.69(q,br,2H,NOCH CH),7.23−7.31(m,4H,ArH),7.45−7.47(m,1H,ArH),7.62−7.67(m,2H,ArH),8.26(s,br,1H,NH),10.86(s,br,1H,OH)ppm;
(I−a−7) H NMR(400MHz,d−DMSO):δ=1.10(t,3H,CH CH ),1.42(m,br,2H),2.05−2.09(m,br,2H),2.66−2.71(m,br,2H),3.19(m,br,2H),3.63−3.68(q,br,2H,NOCH CH),3.74(s,3H,ArOCH ),7.04−7.06(d,1H,ArH),7.24−7.32(m,3H,ArH),7.39−7.43(m,2H,ArH),8.09(s,br,1H,NH),10.83(s,br,1H,OH)ppm;
(I−a−8) H NMR(400MHz,d−DMSO):δ=1.06(t,3H,CH CH ),1.42−1.45(d,br,2H),1.96(s,3H,ArCH),2.07−2.12(br,2H),2.42−2.48(q,2H,ArCH CH),2.64−2.70(m,2H),3.44(s,3H,NOCH ),7.07−7.13(m,2H),7.22−7.33(m,4H),8.20(s,br,1H,NH),10.8(s,br,1H,OH)ppm;
(I−a−9) H NMR(400MHz,d−DMSO):δ=1.06,1.11(2t,3H 各々,CH CH ),1.41−1.44(d,br,2H),1.96(s,3H,ArCH ),2.14(br,2H),2.44−2.47(q,2H,ArCH CH),2.72(m,br,2H),3.21(m,br,2H),3.64−3.69(q,br,2H,NOCH CH),7.07−7.13(m,2H,ArH),7.22−7.33(m,4H,ArH),8.21(s,br,1H,NH),10.8(s,br,1H,OH)ppm;
(I−a−10) H NMR(400MHz,d−DMSO):δ=1.43(cm,br,2H),2.08(cm,br,2H),2,67(cm,br,2H),3.25(cm,br,2H),3.43(s,3H,NOCH ),3.74(s,3H,ArOCH ),7.04−7.06(d,1H,ArH),7.24−7.32(m,3H,ArH),7.38−7.43(m,2H,ArH),8.10(s,br,1H,NH),10.83(s,br,1H,OH)ppm;
(I−a−11) H NMR(400MHz,d−DMSO):δ=1.11(t,3H,CH CH ),1.44(m,br,2H),1.98(s,3H,ArCH ),2.12(s+mbr,3+2H),2.73(m,br,2H),3.20−3.22(m,br,2H),3.64−3.69(q,br,2H,OCH CH),7.05−7.07(d,1H,ArH),7.10−7.13(m,2H),7.28−7.34(m,1H,ArH),7.44−7.51(m,1H,ArH),8.22(s,br,1H,NH),10.79(s,br,1H,OH)ppm;
(I−a−12) H NMR(400MHz,d−DMSO):δ=1.11(t,3H,CH CH ),1.45(m,br,2H),1.97(s,3H,ArCH),2.12(s+mbr,3+2H),2.73(m,br,2H),3.17−3.20(m,br,2H),3.64−3.69(q,br,2H,OCH CH),7.06−7.08(d,1H,ArH),7.11−7.13(d,1H,ArH),7.26−7.30(m,1H,ArH),7.43−7.49(m,2H,ArH),8.23(s,br,1H,NH),10.78(s,br,1H,OH)ppm;
(I−a−13) H NMR(400MHz,d−DMSO):δ=1.46(m,br,2H),1.98(s,3H,ArCH),2.12(s+mbr,3+2H),2.66−2.70(m,br,2H),3.25(m,br,2H),3.44(s,3H,NOCH ),7.05−7.07(d,1H,ArH),7.10−7.13(m,2H,ArH),7.30−7.34(m,1H,ArH),7.44−7.51(m,1H,ArH),8.23(s,br,1H,NH),10.79(s,br,1H,OH)ppm;
(I−a−14) H NMR(400MHz,d−DMSO):δ=1.11(t,3H,CH CH ),1.43(m,br,2H),1.99(s,3H,ArCH ),2.12(s+mbr,3H+2H),2.65−2.68(m,br,2H),3.20−3.22(m,br,2H),3.64−3.69(q,br,2H,N−OCH CH),7.07−7.09(d,1H,NH),7.12−7.16(m,2H,ArH),7.28−7.32(dd,1H,ArH),7.63(t,1H,ArH),8.22(s,br,1H,NH),10.80(s,br,1H,OH)ppm;
(I−a−15)H NMR(400MHz,d−DMSO):δ=1.46(m,br,2H),1.99(s,3H,ArCH ),2.12(s+mbr,3H+2H),2.64−2.70(m,br,2H),3.44(s,3H,NOCH ),7.07−7.09(d,1H,ArH),7.12−7.16(m,2H,ArH),7.29−7.32(dm,1H. ArH),7.61−7.65(t,1H,ArH),8.23(s,br,1H,NH),10.80(s,br,OH)ppm。
実施例(I−b−1)
Figure 0006151917
10mLのテトラヒドロフランの中の0.4g(1mmol)の実施例(I−a−1)の化合物に、0℃で、100mgの水素化ナトリウム(60%)を添加する。20℃で、2mLのテトラヒドロフランの中の0.32g(3mmol)の塩化イソブチリルを滴下して加え、その混合物を還流下で1時間沸騰させる。反応が完結した後(薄層クロマトグラフィー)、その反応混合物を減圧下に濃縮し、その残渣を、移動相系〔塩化メチレン/イソプロパノール(勾配)〕を使用するシリカゲルクロマトグラフィーで精製する。これにより、0.25g(理論値の約47%)(m.p. 74℃)が得られる。
H−NMR(400MHz,CDCN):δ=0.96−0.98(4s,6H,CH(CH ),1.66(br,2H,CH ),2.02,2.20(2s,3H 各々,Ar−CH),2.09−2.17(m,4H,CH),2.58−2.66(m,1H,CH(CH),3.35(br,2H,N−CH ),3.48(s,3H,OCH),7.06−7.18(m,4H,Ar−H),7.24−7.28(m,2H,Ar−H),7.38(br,1H,NH)。
実施例(I−b−1)と同様に、及び、当該調製に関する一般的な記載に従って、式(I−b)で表される以下の化合物が得られる:
Figure 0006151917
Figure 0006151917
*1 H NMR(600MHz,CDCN):δ=0.96−0.98(2d,6H,CH(CH ),1.13(t,3H,CH CH ),1.62−1.65(cm,2H),2.02(s,3H,ArCH ),2.05−2.14(m,br,2H),2.20(s,3H,ArCH ),2.60−2.66(m,2H),3.31−3.38(m,2H),3.69−3.72(q,br,2H,N−OCH CH),7.07−7.11(m,2H,ArH),7.13−7.17(m,2H,ArH),7.25−7.28(m,2H,ArH),7.40(s,br,1H,NH)ppm。
実施例(I−c−1)
Figure 0006151917
0℃で、10mLのテトラヒドロフランの中の0.4g(1mmol)の実施例(I−a−1)の化合物に、100mgの水素化ナトリウム(60%)を添加する。約20℃で、2mLのテトラヒドロフランの中の0.28mL(3mmol)のクロロギ酸エチルを滴下して加え、その混合物を室温で撹拌する。反応が完結した後(薄層クロマトグラフィー)、その反応混合物を減圧下に濃縮し、その残渣を移動相系〔塩化メチレン/イソプロパノール(勾配)〕を使用するシリカゲルクロマトグラフィーで精製する。これにより、0.35g(理論値の約59%)(m.p. 90℃)が得られる。
H−NMR(400MHz,CDCN):δ=1.05(t,3H,CH CH ),1.65−1.7(“tbr”,2H,CH ),2.03,2.19(2s,3H 各々,Ar−CH),3.38(br,2H,N−CH),3.50(s,3H,OCH )3.97−4.03(q,2H,OCH CH),7.10−7.18(m,4H,Ar−H),7.27−7.31(m,2H,Ar−H),7.41(br,1H,NH)。
実施例(I−c−1)と同様に、及び、当該調製に関する一般的な記載に従って、式(I−c)で表される以下の化合物が得られる:
Figure 0006151917
Figure 0006151917
*1 H NMR(400MHz,d−CDCN):δ=1.05(t,3H,CH CH ),1.13(t,3H,CH CH ),1.65(m,br,2H),2.03(s,3H,ArCH ),2.20(s,3H,ArCH),2.18(m,br,2H),2.62(m,br,2H),3.31(m,br,2H),3.68−3.73(q,br,2H,NOCH CH),3.99−4.04(q,2H,OCH CH),7.09−7.18(m,4H,ArH),7.26−7.31(m,2H,ArH),7.62(s,br,1H,NH)ppm;
*2 H NMR(600MHz,d−CDCN):δ=1.11(t,3H,CH CH),1.63(t,br,2H),2.12−2.14(d,br,2H),2.59(m,br,2 H),3.36(m,br,2H),3.49(s,3H,NOCH ),3.79(s,3H,ArOCH ),4.03?4.07(qm,2H,CHCH),7.02−7.03(d,1H,ArH),7.17(?t“,2H,ArH),7.33−7.35(d,1H,ArH),7.39−7.41(m,2H,ArH),7.50(s,br,1H,NH)ppm。
実施例(II−1)
Figure 0006151917
アルゴン下、2.5g(11mmol)の4−アミノ−1−メトキシピペリジン−4−カルボン酸メチル塩酸塩及び100mLの無水テトラヒドロフランを最初に装入する。
20℃で、6.4mL(46mmol)のトリエチルアミンを滴下して加える。
その混合物を50℃で1時間撹拌し、20℃で、3.2g(12.1mmol)の2,6−ジメチル−3−(4−フルオロフェニル)フェニル酢酸を添加する。15分後、4.6mLのトリエチルアミン(33mmol)を滴下して加え、その直後、0.52mLのオキシ塩化リン(6.6mmol)を滴下して加える。その溶液は、穏やかに沸騰するはずである。その反応混合物を40℃で4時間撹拌し、次いで、最初の体積の4分の1になるまで減圧下に濃縮する。100mLの飽和重炭酸ナトリウムを添加して撹拌し、その混合物を塩化メチレンで抽出し、乾燥させる。その抽出物を減圧下に濃縮する。
その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:イソプロパノール(勾配))で精製する。
収量:2.15g(理論値の36%)(m.p. 131℃)。
H−NMR(400MHz、CDCN):δ=2.14、2.33(2s、3H 各々、Ar−CH)、3.44(s、3H、NOCH )、3.58(s、3H、CO CH )、3.68(s、2H、CO−CH )、6.63(br、1H、NH)、7.00−7.01(d、1H、ArH)、7.07−7.09(d、1H、Ar−H)、7.13−7.18(m、2H、Ar−H)、7.28−7.31(m、2H、Ar−H)。
実施例(II−1)と同様に、及び、当該調製に関する一般的な記載に従って、式(II)で表される以下の化合物が得られる:
Figure 0006151917
Figure 0006151917
Figure 0006151917
実施例(I−a’−1)
Figure 0006151917
10mLのN,N−ジメチルアセトアミド(DMA)の中に、2.9g(6.78mmol)の化合物(II’−1)を最初に装入する。40℃で、2.00g(16.9mmol)のカリウムtert−ブトキシドを10mLのDMAに溶解させた溶液を滴下して加え、その混合物を40℃でさらに4時間撹拌する。1N HClを用いて、その反応混合物をpH4に調節し、溶媒を蒸発させる。その残渣を、塩化メチレン/イソプロパノールの勾配を使用するシリカゲル上でのCombi Flashクロマトグラフィーシステムで精製する。これにより、2.1g(理論値の約71%)の化合物(I−a’−1)(m.p. 201℃)が得られる。
H NMR(400MHz,d−DMSO):δ=1.10(t,3H,CH CH ),1.43(br,2H),2.04(s,3H,ArCH),2.08(br,2H),2.16(s,3H,Ar−CH),2.67−2.74(cm,br,2H),3.19−3.21(d,br,2H),3.65−3.69(m,br,2H,OCH CH),6.99−7.00(d,1H,ArH),7.42−7.44(d,1H,ArH),8.25(br,1H,NH),10.92(br,1H,OH)ppm。
実施例(I−a’−2)は、実施例(I−a’−1)と同様にして得られる。
Figure 0006151917
H NMR(600MHz,d−DMSO):δ=1.44−1.48(cm,2H),2.04,2.15(2s,3H 各々,ArCH ),2.08−2.13(cm,2H),2.67−2.70(cm,2H),3.26−3.27(m,br,2H),3.44(s,3H,OCH),6.99−7.01(d,1H,ArH),7.43−7.44(d,1H,ArH),8.31(br,1H,NH),10.97(br,1H,OH)ppm。
実施例(II’−1)
Figure 0006151917
100mLのテトラヒドロフランの中に、2.63(11mmol)の4−アミノ−1−エトキシピペリジン−4−カルボン酸エチル塩酸塩を最初に装入し、6.5mL(46mmol)のトリエチルアミンを滴下して加える。その混合物を50℃で1時間撹拌し、20℃まで冷却し、2.94g(12mmol)の3−ブロモ−2,6−ジメチルフェニル酢酸を添加する。その混合物を15分間撹拌し、4.6ml(33mmol)のトリエチルアミンを添加し、直ぐに、0.52mL(6.6mmol)のオキシ塩化リンを滴下して加える。次いで、その混合物を40℃で4時間撹拌する。塩を濾去し、その混合物を蒸発させることにより乾燥させる。その残渣を、n−ヘキサン/イソプロパノール(勾配)を使用するシリカゲル上でのCombi Flashクロマトグラフィーシステムで精製する。これにより、3.0g(理論値の約59%)の化合物(II’−1)(融点m.p. 168℃)が得られる。
H NMR(400MHz,CDCN):δ=1.09(t,3H,CH CH ),2.08−2.17(m,br,4H),2.25,2.38(2s,3H 各々,ArCH ),2.52(cm,br,2H),3.11(m,br,2H),3.58(s,3H,OCH),3.64−3.70(m+s,4H,OCH CH CO),6.68(br,1H,NH),6.93−6.95(d,1H,ArH),7.36−7.38(d,1,ArH)ppm。
実施例(II’−2)は,実施例(II’−1)と同様にして得られる。
Figure 0006151917
H NMR(400MHz,CDCN):δ=2.09−2.13(m,4H),2.25,2.38(2s,3H 各々,ArCH),2.45−2.50(cm,br,2H),3.16(m,br,2H),3.45(s,3H,NOCH),3.58(s,3H,CO CH ),3.67(s,2H,CH −CO),6.67(br,1H,NH),6.93−6.95(d,1H,ArH),7.36−7.38(d,1H,ArH)ppm。
使用実施例
実施例1
ファエドン(Phaedon)試験(PHAECO噴霧処理)
溶媒: 78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。ハクサイ(Brassica pekinensis)のディスクに所望の濃度を有する活性化合物調製物を噴霧し、乾燥後、マスタードビートル(mustard beetle)(Phaedon cochleariae)の幼虫を寄生させる。
7日後、効果(%)を求める。100%は、全てのマスタードビートル幼虫が死んだことを意味し、0%は、死んだマスタードビートル幼虫が無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、500g/haの施用量で83%の効力を示す: 実施例番号 I−a−1;
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、500g/haの施用量で100%の効力を示す: 実施例番号 I−a−2、I−a−3、I−a−8、I−a−9;
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、100g/haの施用量で100%の効力を示す: 実施例番号 I−a−6。
実施例2
ツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)試験(SPODFR噴霧処理)
溶媒: 78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。トウモロコシ(Zea mays)の葉のディスクに所望の濃度を有する活性化合物調製物を噴霧し、乾燥後、ツマジロクサヨトウ(armyworm)(Spodoptera frugiperda)の幼虫を寄生させる。
7日後、効果(%)を求める。100%は、全てのツマジロクサヨトウ幼虫が死んだことを意味し、0%は、死んだツマジロクサヨトウ幼虫が無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、500g/haの施用量で80%の効力を示す: 実施例番号 I−a−1、I−a−3、I−a−4、I−a−12;
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、500g/haの施用量で100%の効力を示す: 実施例番号 I−a−2、I−a−5、I−a−6、I−a−14、I−a−15、I−b−1、I−b−2、I−c−1、I−c−2。
実施例3
ミズス(Myzus)試験(MYZUPE噴霧処理)
溶媒: 78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。全ての成育段階のモモアカアブラムシ(Myzus persicae)が発生しているハクサイ(Brassica pekinensis)のディスクに、所望の濃度を有する活性化合物調製物を噴霧する。6日後、効果(%)を求める。100%は、全てのモモアカアブラムシが死んだことを意味し、0%は、死んだモモアカアブラムシが無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、500g/haの施用量で90%の効力を示す: 実施例番号 I−a−1、I−a−8、I−a−9;
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、500g/haの施用量で100%の効力を示す: 実施例番号 I−a−2、I−a−3、I−a−4、I−a−5、I−a−6、I−a−7、I−a−10、I−a−11、I−a−12、I−a−13、I−a−14、I−a−15、I−b−1、I−b−2、I−c−1、I−c−2。
実施例4
テトラニクス(Tetranychus)試験;OP抵抗性(TETRUR噴霧処理)
溶媒: 78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。全ての成育段階のナミハダニ(greenhouse red spider mite)(Tetranychus urticae)が発生しているインゲンマメ(Phaseolus vulgaris)の葉のディスクに所望の濃度を有する活性化合物調製物を噴霧する。
6日後、効果(%)を求める。100%は、全てのナミハダニが死んだことを意味し、0%は、死んだナミハダニが無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、100g/haの施用量で90%の効力を示す: 実施例番号 I−a−3、I−a−5、I−a−6、I−a−7、I−a−8、I−a−9、I−a−10、I−a−14、I−c−3;
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、100g/haの施用量で100%の効力を示す: 実施例番号 I−a−2、I−a−4、I−a−11、I−a−12、I−a−13、I−a−15。
実施例5
オウシマダニ(Boophilus microplus)試験(BOOPMI注入)
溶媒: ジメチルスルホキシド
活性化合物の適切な調製物を調製するために、10mgの活性化合物を0.5mLの溶媒と混合し、得られた濃厚物を溶媒で稀釈して所望の濃度とする。活性化合物の該溶液を腹部(オウシマダニ(Boophilus microplus))に注入し、その動物を皿に移し、人工気象室(climatized room)内に貯蔵する。活性は、受精卵の産卵に関してモニターする。
7日後、効果(%)を求める。100%は、受精卵を産んだマダニが無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、動物1匹当たり20μgの施用量で90%の効力を示す: 実施例番号 I−a−2。
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、動物1匹当たり20μgの施用量で95%の効力を示す: 実施例番号 I−a−1。
実施例6
ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)試験(LUCICU)
溶媒: ジメチルスルホキシド
活性化合物の適切な調製物を調製するために、10mgの活性化合物を0.5mLのジメチルスルホキシドと混合し、得られた濃厚物を水で稀釈して所望の濃度とする。所望の濃度を有する上記活性化合物調製物で処理した馬肉を含んでいる容器に、約20匹のヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)の幼虫を入れる。
2日後、殺虫率(%)を求める。100%は、全てのヒツジキンバエ幼虫が死んだことを意味し、0%は、死んだヒツジキンバエ幼虫が無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、100ppmの施用量で80%の効果を示す: 実施例番号 I−c−2;
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、100ppmの施用量で90%の効果を示す: 実施例番号 I−a−1、I−a−2。
実施例7
1.発生前除草作用
木質繊維製ポット内の砂壌土に単子葉植物及び双子葉植物の雑草と作物植物の種子を配置し、土壌で被覆する。次いで、その被覆した土壌の表面に、水和剤(WP)の形態に製剤された被験化合物を、0.2%の湿潤剤が添加された600L/ha(変換)の散布水量の水性懸濁液として、種々の薬量で施用する。
処理後、ポットを温室内に置き、その被験植物にとって良好な成育条件下に維持する。約3週間の試験期間が経過した後、未処理対照と比較することにより、該被験植物の出芽に対するダメージを視覚的に評価する(除草効果(%):100%の効果=植物の枯死、0%の効果=対照植物と同様)。
上記化合物に加えて、以下の化合物は、発生前方法によって320g/ha(a.i.)で施用された場合、イタリアンライグラス(Lolium multiflorum)及びエノコログサ(Setaria viridis)に対して90%の効力を示す: I−1−a−1。
上記化合物に加えて、以下の化合物は、発生前方法によって320g/ha(a.i.)で施用された場合、ヒエ(Echinocloa crus−galli)に対して100%の効力を示す: I−a−2、I−b−1、I−b−2、I−c−2。
2.発生後除草作用
木質繊維製ポット内の砂壌土に単子葉植物及び双子葉植物の雑草と作物植物の種子を配置し、土壌で被覆し、温室内で良好な成育条件下に栽培する。播種後2〜3週間経過した後、被験植物を1葉期で処理する。当該植物の緑色の部分に、水和剤(WP)として製剤された被験化合物を、0.2%の湿潤剤が添加された600L/ha(変換)の散布水量で、種々の薬量で散布する。被験植物を温室内で最適な成育条件下に約3週間維持した後、当該調製物の効果について、未処理対照と比較することにより視覚的に評価する(除草効果(%):100%の効果=植物の枯死、0%の効果=対照植物と同様)。
上記化合物に加えて、以下の化合物は、発生後方法によって80g/haで施用された場合、ヒエ(Echinocloa crus−galli)及びイタリアンライグラス(Lolium multiflorum)に対して90%の効力を示す: I−a−3、I−a−4、I−a−5。
実施例8
アンモニウム塩又はホスホニウム塩による植物体内への浸透の増強、及び、浸透剤と組み合わせたアンモニウム塩による植物体内への浸透の相乗的な増強
この試験では、リンゴの木の葉の酵素的に単離されたクチクラを通る活性化合物の浸透を測定する。
リンゴ(品種「Golden Delicious」)の木から切断した充分に展開した葉を使用する。クチクラを以下のように単離する:
・ 第1に、打ち抜いて裏面に染料で染色した葉ディスクを、減圧浸潤によって、pH3〜4に緩衝してあるペクチナーゼ溶液(0.2%〜2%強度)で満たし;
・ 次いで、アジ化ナトリウムを添加し;
・ このように処理された葉ディスクを、元々の葉の構造が消失し、非細胞性クチクラが分離されるまで、放置する。
その後、葉の表側の毛及び気孔が存在していないクチクラのみをさらに使用する。それらを、水と緩衝溶液(pH7)で交互に何度も洗浄する。得られた不純物のないクチクラを、次に、テフロン(登録商標)製プレートの上に載せ、しわを伸ばし、適度な空気流で乾燥させる。
次の段階で、このようにして得られたクチクラ膜を、膜輸送について調べるために、ステンレス鋼製拡散セル(=輸送チャンバー(transport chambers))の中に配置する。この目的のために、ピンセットを用いて、クチクラを、該拡散セルのシリコーン脂肪(silicone fat)で被覆した端部の中央に配置し、リングを用いて密封する。そのリングも、同様に、脂肪で処理する。その配置は、クチクラの形態学的な外面が外側に向くように(言い換えれば、空気にさらされるように)、そして、元々の内側が該拡散セルの内部に面するように選択する。
その拡散セルを30%強度のエチレングリコール/水の溶液で満たす。浸透を測定するために、いずれの場合にも、下記組成物の散布液10μLをクチクラの該外面に施用する。その散布液は、平均的な硬度の地元の水道水を用いて調製する。
該散布液を施用した後、水分を蒸発させ、次いで、そのチャンバーを反転させ、散布による被膜で覆われたクチクラの上への適度な空気流を用いてクチクラ上部の温度及び大気湿度を調節し得る、サーモスタットを備えた管(20℃、相対湿度60%)の中に置く。定期的に、オートサンプラーによってアリコートを採取し、当該活性化合物の含有量をHPLCによって測定する。
この試験の結果は、下記表に示してある。記載されている数字は、8〜10回の測定の平均値である。硫酸アンモニウムでさえ単独で浸透を著しく改善すること及びRMEと合することによって相加効果を超える効果(相乗効果)が存在していることは、明らかである。
Figure 0006151917
Figure 0006151917
実施例9
浸透増強剤と組み合わせたアンモニウム塩による活性の増強
モモアカアブラムシ(Myzus persicae)試験
溶媒: 7重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 2重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で稀釈して所望の濃度とする。アンモニウム塩及び浸透剤(ナタネ油メチルエステル 500EW)を施用する場合、それらは、何れの場合にも、1000ppm(a.i.)の濃度で散布液に添加する。
モモアカアブラムシ(Myzus persicae)が重度に発生しているピーマン(Capsicum annuum)植物に、所望濃度の上記活性化合物調製物を流れ落ちるようになるまで噴霧する。
所望の期間が経過した後、殺虫率(%)を求める。100%は、全てのモモアカアブラムシが死んだことを意味し、0%は、死んだモモアカアブラムシが無かったことを意味する。
Figure 0006151917
実施例10
ワタアブラムシ(Aphis gossypii)試験
溶媒: 7重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 2重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。アンモニウム塩及び浸透剤(ナタネ油メチルエステル 500EW)を施用する場合、それらは、何れの場合にも、1000ppm(a.i.)の濃度で散布液に添加する。
ワタアブラムシ(Aphis gossypii)が重度に発生しているワタ(Gossypium hirsutum)植物に、所望濃度の上記活性化合物調製物を流れ落ちるようになるまで噴霧する。
所望の期間が経過した後、殺虫率(%)を求める。100%は、全てのワタアブラムシが死んだことを意味し、0%は、死んだワタアブラムシが無かったことを意味する。
Figure 0006151917

Claims (17)

  1. 式(I)で表される化合物
    Figure 0006151917

    〔式中、W、X、Y、V 、V 及びAは、以下の表
    Figure 0006151917
    に示す意味を有する(表中のF欄は、式(I)中のフッ素(F)の位置を示す)。〕
  2. 請求項1に記載の式(I)で表される化合物を調製する方法であって、
    式(II)
    Figure 0006151917
    〔式中、
    A、W、X、Y、V 及びV は、請求項1における定義と同じであり、
    及び、
    は、 −C −アルキルを表す〕
    で表される化合物を、希釈剤の存在下、及び、塩基の存在下で、分子内縮合させること
    を特徴とする、方法。
  3. 請求項1に記載の式(I)で表される化合物を調製する方法であって、
    式(I−a’)
    Figure 0006151917
    〔式中、AW、X及びYは、請求項1における定義と同じであり、及び、Z’は、臭素又はヨウ素を表す〕
    で表される化合物を、溶媒の存在下、触媒の存在下、及び、塩基の存在下で、式(XIII)
    Figure 0006151917
    [式中、 及びV は、請求項1における定義と同じである]
    で表されるフェニルボロン酸又はそのエステルとカップリングさせること
    を特徴とする、方法。
  4. 殺害虫剤及び/又は除草剤あって、請求項1に記載の式(I)で表される少なくとも1種類の化合物を含んでいることを特徴とする、前記殺害虫剤及び/又は除草剤
  5. 害虫及び/又は望ましくない植生防除する方法であって、請求項1に記載の式(I)で表される化合物を有害生物及び/又はそれらの生息環境に作用させることを特徴とする、前記方法。
  6. 害虫及び/又は望ましくない植生防除するための、請求項1に記載の式(I)で表される化合物の使用。
  7. 殺害虫剤及び/又は除草剤調製する方法であって、請求項1に記載の式(I)で表される化合物を増量剤及び/又は界面活性剤と混合させることを特徴とする、前記方法。
  8. 殺害虫剤及び/又は除草剤調製するための、請求項1に記載の式(I)で表される化合物の使用。
  9. 有効量の活性化合物組合せを含む除草用組成物であって、該組合せが、成分として、
    (a’) 請求項1に記載の式(I)で表される少なくとも1種類の化合物;
    及び、
    (b’) 以下のS1〜S16の化合物の群から選択される少なくとも1種類の薬害軽減剤
    (S1) 式(S1)
    Figure 0006151917
    〔式中、
    は、0〜5の整数であり;
    は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、ニトロ又は(C−C)−ハロアルキルであり;
    は、N及びOからなる群から選択される1〜3個のヘテロ環原子を有する部分的不飽和又は芳香族の5員ヘテロ環からなる群から選択される置換されていないか又は置換されている二価ヘテロ環式の基(ここで、該環中には、少なくとも1個の窒素原子及び最大で1個の酸素原子が存在している)であり
    は、OR 、SR 若しくはNR であるか、又は、少なくとも1個の窒素原子と最大で3個までのヘテロ原子を有する飽和又は不飽和の3〜7員のヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、(S1)内で窒素原子を介してカルボニル基に結合しており、そして、該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ及び置換されていてもよいフェニルからなる群から選択されるで置換されている)であり;
    は、水素であるか、又は、置換されていないか若しくは置換されている脂肪族炭化水素基であり
    は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシであるか、又は、置換されているか若しくは置換されていないフェニルであ
    で表される化合物;
    (S2) 式(S2)
    Figure 0006151917
    〔式中、
    は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、ニトロ又は(C−C)−ハロアルキルであり;
    は、0〜5の整数であり;
    は、OR 、SR 若しくはNR であるか、又は、少なくとも1個の窒素原子と最大で3個までのヘテロ原子を有する飽和又は不飽和の3〜7員のヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、(S2)内で窒素原子を介してカルボニル基に結合しており、そして、該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ及び置換されていてもよいフェニルからなる群から選択されるで置換されている)であり;
    は、水素であるか、又は、置換されていないか若しくは置換されている脂肪族炭化水素であり;
    は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシであるか、又は、置換されているか若しくは置換されていないフェニルであり;
    は、(C−、又は、C)−アルカンジイル鎖(ここで、該アルカンジイル鎖は、置換されていないか、又は、1若しくは2の(C−C)−アルキルで置換されているか、又は、[(C−C)−アルコキシ]カルボニルで置換されている)である〕
    で表されるキノリン
    (S3) 式(S3)
    Figure 0006151917
    〔式中、
    は、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−ハロアルケニル、(C−C)−シクロアルキルであり
    、R は、同一であるか若しくは異なっていて、そして、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−ハロアルケニル、(C−C)−アルキルカルバモイル−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルカルバモイル−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ−(C−C)−アルキル、ジオキソラニル−(C−C)−アルキル、チアゾリル、フリル、フリルアルキル、チエニル、ピペリジルであるか、又は、置換されているか若しくは置換されていないフェニルであるか、又は、R とR は一緒に、置換されているか若しくは置換されていないヘテロ環式環を形成している〕
    で表される化合物;
    (S4) 式(S4)
    Figure 0006151917
    〔式中、
    は、CH又はNであり;
    は、CO−NR 又はNHCO−R であり;
    は、ハロゲン、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−ハロアルコキシ、ニトロ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−アルコキシカルボニル又は(C−C)−アルキルカルボニルであり;
    は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル又は(C−C)−アルキニルであり;
    は、ハロゲン、ニトロ、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−ハロアルコキシ、(C−C)−シクロアルキル、フェニル、(C−C)−アルコキシ、シアノ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルスルフィニル、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−アルコキシカルボニル又は(C−C)−アルキルカルボニルであり;
    は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−シクロアルケニル、フェニル又は3〜6員のヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるv個のヘテロ原子を含んでいる)であり(ここで、水素以外の7つのは、ハロゲン、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、(C−C)−アルキルスルフィニル、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルコキシカルボニル、(C−C)−アルキルカルボニル及びフェニルからなる群から選択される、また、環式の場合には、さらに、(C−C)−アルキル及び(C−C)−ハロアルキルからなる群からも選択される、vで置換されている);
    は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル又は(C−C)−アルキニルであり(ここで、水素以外の3つのは、ハロゲン、ヒドロキシ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ及び(C−C)−アルキルチオからなる群から選択されるvで置換されている);又は、
    とR は、それらを有している窒素原子と一緒に、ピロリジニル又はピペリジニルを形成しており;
    は、水素、(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルキル又は(C−C)−シクロアルキルであり(ここで、(C −C )−アルキル又は(C −C )−シクロアルキルは、ハロゲン、(C−C)−アルコキシ、ハロ−(C−C)−アルコキシ及び(C−C)−アルキルチオからなる群から選択される、また、環式の場合には、さらに、(C−C)−アルキル及び(C−C)−ハロアルキルからなる群からも選択される、vで置換されている);
    は、0、1又は2であり;
    は、1又は2であり;
    は、0、1、2又は3である〕
    で表されるN−アシルスルホンアミド及びそれらの塩;
    (S5) ヒドロキシ芳香族及び芳香族−脂肪族カルボン酸から選択される活性化合物;
    (S6) 1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オンである活性化合物;
    (S7) 式(S7)
    Figure 0006151917
    〔式中、
    、R は、互いに独立して、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ又はニトロであり;
    は、COOR 又はCOSR であり;
    、R は、互いに独立して、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、シアノアルキル、(C−C)−ハロアルキル、フェニル、ニトロフェニル、ベンジル、ハロベンジル、ピリジニルアルキル又はアルキルアンモニウムであり;
    は、0又は1であり;
    、n は、互いに独立して、0、1又は2である〕
    で表される化合物;
    (S8) 式(S8)
    Figure 0006151917
    〔式中、
    は、CH又はNであり;
    は、X=Nである場合、0〜4の整数であり;及び、
    は、X=CHである場合、0〜5の整数であり;
    は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、ニトロ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、置換されていてもよいフェニル又は置換されていてもよいフェノキシであり;
    は、水素又は(C−C)−アルキルであり;
    は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル又はアリール(ここで、上記炭素含有は、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン及びアルコキシからなる群から選択される1以上の同一であるか又は異なっているで置換されている)である〕
    で表される化合物又はその塩;
    (S9) 3−(5−テトラゾリルカルボニル)−2−キノロンである活性化合物;
    (S10) 式(S10)又は式(S10
    Figure 0006151917
    〔式中、
    は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、メトキシ、ニトロ、シアノ、CF又はOCFであり;
    、Zは、互いに独立して、O又はSであり;
    は、0〜4の整数であり;
    は、(C−C16)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−シクロアルキル、アリール、ベンジル又はハロベンジルであり;
    は、水素又は(C−C)−アルキルである〕
    で表される化合物;
    (S11) オキシイミノ化合物である活性化合物;
    (S12) イソチオクロマノンである活性化合物;
    (S13) 以下の群から選択される1種類以上の化合物(S13):
    1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物;4,6−ジクロロ−2−フェニルピリミジン;2−クロロ−4−トリフルオロメチル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸ベンジル;4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−4−酢酸;2−ジクロロメチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン;2−プロペニル 1−オキサ−4−アザスピロ[4.5]デカン−4−カルボジチオエート;O,O−ジエチル S−2−エチルチオエチル ホスホロジチオエート;O,O−ジエチル O−フェニル ホスホロチオエート;メチルカルバミン酸4−クロロフェニル;
    (S14) 有害な植物に対する除草効果に加えて作物植物に対する薬害軽減効果も有している以下の群から選択される活性化合物:
    S−1−メチル−1−フェニルエチル ピペリジン−1−カルボチオエート;1−(1−メチル−1−フェニルエチル)−3−p−トリル尿素;3−(2−クロロフェニルメチル)−1−(1−メチル−1−フェニルエチル)尿素;
    3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン;1−ブロモ−4−(クロロメチルスルホニル)ベンゼン
    (S15) 式(S15)
    Figure 0006151917
    〔式中、
    は、(C−C)ハロアルキルを表し;及び、
    は、水素又はハロゲンを表し;及び
    、R は、互いに独立して、水素、(C−C16)−アルキル、(C−C16)−アルケニル又は(C−C16)−アルキニルを表し(ここで、水素以外の3つのは、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルアミノ、ジ[(C−C)−アルキル]アミノ、[(C−C)−アルコキシ]カルボニル、[(C−C)−ハロアルコキシ]カルボニル、置換されていないか若しくは置換されている(C−C)−シクロアルキル、置換されていないか若しくは置換されているフェニル及び置換されていないか若しくは置換されているヘテロシクリルからなる群から選択される1以上ので置換されている);
    又は、
    、R は、互いに独立して、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−シクロアルキル(ここで、該シクロアルキルは、当該環の1辺において4〜6員の飽和又は不飽和の炭素環式環に縮合している)又は(C−C)−シクロアルケニル(ここで、該シクロアルケニルは、当該環の1辺において4〜6員の飽和又は不飽和の炭素環式環に縮合している)を表し(ここで、これらの基は、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルアミノ、ジ[(C−C)−アルキル]アミノ、[(C−C)−アルコキシ]カルボニル、[(C−C)−ハロアルコキシ]カルボニル、置換されていないか若しくは置換されている(C−C)−シクロアルキル、置換されていないか若しくは置換されているフェニル及び置換されていないか若しくは置換されているヘテロシクリルからなる群から選択される1以上ので置換されている);
    又は、
    は、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシ、(C−C)−アルキニルオキシ又は(C−C)−ハロアルコキシを表し;及び、
    は、水素又は(C−C)−アルキルを表し;又は、
    とR は、直接結合している窒素原子と一緒に、4〜8員のヘテロ環式環(ここで、該ヘテロ環式環は、当該窒素原子に加えて、さらなるヘテロ環原子含むことができ、また、該ヘテロ環式環は、置換されていないか、又は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ及び(C−C)−アルキルチオからなる群から選択される1以上ので置換されている)を表す〕
    で表される化合物及びその互変異性体;
    (S16) 主に除草剤として使用されるが作物植物に対する薬害軽減効果も有している以下の群から選択される活性化合物
    (2,4−ジクロロフェノキシ)酢酸(2,4−D);(4−クロロフェノキシ)酢酸;(R,S)−2−(4−クロロ−o−トリルオキシ)プロピオン酸;4−(2,4−ジクロロフェノキシ)酪酸;(4−クロロ−o−トリルオキシ)酢酸;4−(4−クロロ−o−トリルオキシ)酪酸;4−(4−クロロフェノキシ)酪酸;3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸);3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸1−(エトキシカルボニル)エチル
    を含む、前記組成物。
  10. 望ましくない植生を防除する方法であって、該植物又はそれらの環境に、請求項9に記載の組成物を作用させることを特徴とする、前記方法。
  11. 望ましくない植生を防除するための、請求項9に記載の組成物の使用。
  12. 望ましくない植生を防除する方法であって、該植物又はそれらの環境に、請求項1に記載の式(I)で表される化合物及び請求項9に記載の薬害軽減剤を、短時間の間に続けて別々に作用させることを特徴とする、前記方法。
  13. 請求項1に記載の式(I)で表される少なくとも1種類の化合物又は請求項9に記載の組成物;
    及び、
    ・ 式(III’)
    Figure 0006151917
    〔式中、
    Dは、窒素又はリンを表し;
    26、R27、R28及びR29は、互いに独立して、水素を表すか、又は、いずれの場合にも置換されていてもよいC−C−アルキル又はモノ不飽和若しくはポリ不飽和の置換されていてもよいC−C−アルキレン(ここで、該置換基は、ハロゲン、ニトロ及びシアノからなる群から選択され得る)を表し;
    nは、1、2、3又は4を表し;
    30は、無機アニオン又は有機アニオンを表す〕
    で表される少なくとも1種類の塩;
    を含んでいる、殺害虫用及び/又は除草用組成物
  14. 少なくとも1種類の浸透剤を含んでいることを特徴とする、請求項13に記載の組成物。
  15. 請求項1に記載の式(I)で表される活性化合物又は請求項9に記載の組成物を含む殺害虫用及び/又は除草用組成物の調製方法であって、請求項13に記載の式(III’)で表される塩を用いて即時使用可能な組成物を調製することを特徴とする、前記方法。
  16. 前記即時使用可能な組成物が散布液であって、浸透剤を用いて前記散布液を調製することを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  17. 式(II)で表される化合物。
    Figure 0006151917
    〔式中、
    W、X、Y、V 、V 及びAは、以下の表
    Figure 0006151917
    に示す意味を有し(表中のF欄は、式(II)中のフッ素(F)の位置を示す);及び、
    は、 −C −アルキルを表す〕
    で表される化合物。
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