JP6150718B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電力制御に用いられるパワー半導体素子を有する半導体装置およびその製造方法に関する。
パワー半導体素子を用いた半導体装置は、半導体素子をエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を封止樹脂材として用いたモールド封止型のものと、ゲル状樹脂を封止樹脂材として用いた封止型のものがある。特に、モールド封止型の半導体装置は小型で信頼性に優れており、取り扱いが容易であることから、空調機器の制御などに広く用いられている。また、近年は、モーター駆動を行う自動車の動力制御などにも使用されている。
通常、半導体素子は、半導体結晶基板に多数個形成された半導体デバイスをダイシング工程で個片に切り分けて作製される。数百Vを超える高電圧で用いられる半導体素子は、主電極となる主面側の電極パッド(主面電極)と裏面側の電極(裏面電極)間の絶縁を図るため、主面電極の外周を囲むように樹脂材料からなる絶縁保護膜が形成される。しかし、ダイシング工程で用いられるダイシングブレードの目詰まりを防ぐため、保護膜はダイシング領域には形成されない。このようにして形成された半導体素子を金属フレームに接合後、配線等によって回路体を形成し、封止樹脂材として熱硬化性樹脂を用いて回路体を封止することで半導体装置が完成する。
上記半導体装置では、動作時に半導体素子が発熱することから、半導体素子と封止体との間に熱応力が発生する。この熱応力は、半導体素子と封止体との熱膨張係数の差異のほか、封止体の硬化収縮にも起因している。通常、半導体素子は板状をなし、主面と側部との角状部に応力と歪みの集中が生じるが、この部分には上述したように保護膜が形成されていない。そのため、角状部の接着界面で剥離欠陥が発生し、主電極と裏面電極間で短絡が生じるおそれがある。また、裏面電極と同電位の伝熱板と、絶縁基板を介して接続される放熱板の間においても、絶縁基板の接着界面で剥離欠陥が発生し、裏面電極と放熱板の間で短絡が生じるおそれがある。
そこで、半導体装置を構成する回路体全体を覆うシラン系樹脂の被覆膜を設け、熱硬化性樹脂による封止体と回路体との間に被覆膜を介在させることで、封止体との接着力を向上させた半導体装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平2−308557号公報(第3頁右上欄〜第4頁右下欄、第1図〜第9図)
しかしながら、上記の半導体装置では、領域に応じた膜厚みの制御が考慮されていない。そのため、例えば、被覆膜が回路体全体にわたって均一に形成されており、応力と歪みが集中する端部の応力緩和と、封止体と半導体素子の密着性の向上を両立させることができず、封止体の剥離とクラックの発生をともに抑制することは困難であった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、封止体の剥離とクラックの発生を抑制した信頼性の高い半導体装置を得ることを目的としている。
本発明にかかる半導体装置は、主面に配線部材を接合するための電極が形成された板状の半導体素子と、一方の面が前記半導体素子の裏面に接合された伝熱板と、外周に沿って余白が形成されるように、前記伝熱板の他方の面が接着された絶縁基板と、前記半導体素子の主面を包むように、前記絶縁基板の側部から前記伝熱板が接着された面側の部材を封止する封止体と、前記半導体素子および前記絶縁基板の少なくともいずれかを被覆対象とするとともに、前記被覆対象と前記封止体との間に介在し、前記封止体を構成する材料よりも弾性率が低い材料で形成された被覆膜と、を備え、前記被覆膜は、前記被覆対象に形成された角状部を覆う厚みが、前記被覆対象の他の領域を覆う厚みよりも厚く、内部に気泡が無いことを特徴とする。
本発明にかかる半導体装置の製造方法は、主面に配線部材を接合するための電極が形成された板状の半導体素子の裏面を、伝熱板の一方の面に接合する工程と、絶縁基板の一方の面に、前記伝熱板の他方の面を接着する工程と、前記半導体素子の主面を包むように、前記絶縁基板の側部から前記伝熱板が接着された面側の部材を封止する封止体を形成する工程と、前記半導体素子および前記絶縁基板の少なくともいずれかを被覆対象とするとともに、前記被覆対象に形成された角状部において、前記被覆対象と前記封止体との間に介在させるように、前記封止体を構成する材料よりも弾性率が低い樹脂を用いて被覆膜を形成する工程と、を含み、前記被覆膜を形成する工程では、前記樹脂が流動性を失う前から、前記角状部に電気力線が集中するように電場をかけることを特徴とする。
この発明によれば、応力が集中する角状部の被覆厚みをそれ以外の部分よりも厚くするようにしたので、動作時の熱応力にともなう封止体の剥離やクラック発生を抑制し、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の構成を説明するための断面模式図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体装置における被覆膜の形状を説明するための半導体素子の角状部周辺部分の拡大断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体装置における被覆膜の変形例の形状を説明するための半導体素子の角状部周辺部分の拡大断面図である。 従来の半導体装置における被覆膜の形状を説明するための半導体素子の角状部周辺部分の拡大断面図である。 封止体にフィラーが含まれる場合の、従来の半導体装置における半導体素子の角状部周辺部分の状態を説明するための拡大断面図である。 封止体にフィラーが含まれる場合の、従来の半導体装置および本発明の実施の形態1にかかる半導体装置のそれぞれの角状部周辺部分の状態を説明するための拡大断面図である。 本発明の実施の形態1の変形例にかかる半導体装置の構成を説明するための断面模式図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を説明するための、工程途中の半導体装置の断面模式図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を説明するための、工程途中の被覆膜の形状を説明するための半導体素子の角状部周辺部分の拡大断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を説明するための、工程途中の被覆膜の形状を説明するための半導体素子の角状部周辺部分の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる半導体装置の構成を説明するための断面模式図である。 本発明の実施の形態2の変形例にかかる半導体装置の構成を説明するための断面模式図である。 本発明の実施の形態2にかかる半導体装置における被覆膜の形状を説明するための絶縁基板の角状部および絶縁基板と伝熱板との接着面端周辺の拡大断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる半導体装置の構成を説明するための断面模式図である。 本発明の実施の形態3の変形例にかかる半導体装置の構成を説明するための断面模式図である。 本発明の実施の形態3の変形例にかかる半導体装置の構成を説明するための断面模式図である。
実施の形態1.
図1〜図3は、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の構成について説明するためのもので、図1は半導体装置の特徴的な構成を示す断面模式図、図2は半導体素子を被覆する被覆膜の形状を説明するための半導体素子の角状部周辺部分の拡大断面図であり、図3(a)と(b)は、それぞれ被覆膜の変形例の形状を説明するための拡大断面図である。一方、図4〜図6は本発明の各実施の形態にかかる半導体装置と従来の半導体装置との違いを説明するためのもので、図4(a)と(b)は、それぞれ従来の半導体装置の被覆膜の形状を説明するための拡大断面図、図5(a)と(b)は、それぞれ封止体4にフィラーが含まれる場合の、従来の半導体装置の拡大断面図、図6(a)と(b)は、それぞれ封止体にフィラーが含まれる場合の、従来の半導体装置および本発明の各実施の形態にかかる半導体装置の拡大断面図である。また、図7は変形例にかかる半導体装置の構成を説明するための断面模式図である。
本発明の実施の形態1にかかる半導体装置は、図1に示すように、放熱板10に対して絶縁基板3を介して一方の面が接合された伝熱板2の他方の面(回路面2a)に、半導体素子1を実装し、伝熱板2の回路面2a、および半導体素子1の(伝熱板2に接合された面(裏面)の反対側の面である)主面1aにリードフレーム7等の配線部材を接合し、少なくとも回路面2a側を封止体4で封止したものであって、半導体素子1と封止体4との間には、主面1aと側面(側部1s)との境である角状部1cを覆う厚みの方が、他の部分を覆う厚みよりも厚くなるように封止体4よりも弾性率が低い材料で被覆膜9が形成されているものである。
伝熱板2と半導体素子1とは、半導体素子1から生じる熱を拡散させ、かつ半導体素子の裏面とのコンタクト(電気接合および伝熱接合)を実現するため、はんだ8を用いて接合されている。半導体素子1内を流れる電流が所望の経路外に流れ出ることを防ぐため、伝熱板2の回路面2aの反対側には、絶縁基板3が加圧プレスなどにより接着されている。なお、絶縁基板3は、絶縁距離を保つために伝熱板2よりも広く、伝熱板2の外周に沿って余白が形成されている。また、伝熱板2に伝わった熱を半導体装置外部に逃すため、絶縁基板3の伝熱板2が接着された面の反対側には、加圧プレスなどにより放熱板10が接着されている。
一方、半導体装置に電圧を印加し電流を流すため、リードフレーム7は伝熱板2上と半導体素子1上の主面1aに形成された電極5にはんだ8を介して電気的にそれぞれ接続される。また、半導体素子1上の電極5の端部には絶縁保護用に絶縁保護膜6が形成されている。耐圧特性を向上するために絶縁保護膜6を有することが好ましいが、無くても良い。一方、半導体素子1の封止体4に封止されている部分は、本発明の実施の形態1の特徴である被覆膜9で被覆されている。このように構成された回路体が封止体4で封止されている。
封止体4を構成する樹脂材(封止樹脂材)は、エポキシ樹脂などの硬い樹脂であり、これで封止することにより、内容物の応力と歪みを分散、低減する効果がある。また、被覆膜9が被覆された箇所は、半導体素子1の角状部1cを被覆していればよく、半導体素子1が回路体において封止体4に封止された部分全てを被覆する必要はない。
そして、半導体素子1の角状部1cを被覆する被覆膜9は、図2に示すように、角状部1cを覆う部分の膜厚D1が、角状部1c以外の半導体素子1を覆う部分の膜厚d1よりも厚くなっている。この条件を満足していれば、角状部1cにおける膜形状は問わず、例えば、図3(a)に示すように、先鋭に突出しているような形状になっていてもよい。また、例えば、主面1a、側部1sのうち、角状部1cから離れた、半導体素子1の角状部1c以外の部分については、図3(b)に示すように被覆していなくてもよい。しかし、半導体素子1のうち、絶縁保護膜6等が施されていない露出部分については、被覆膜9で全面的に被覆されていることが好ましい。
このように、半導体素子1と封止体4との間に、被覆膜9を形成することにより、半導体素子1と封止体4の間の密着強度より、半導体素子1と被覆膜9の間および被覆膜9と封止体4の間の密着強度を高めることができる。さらに、応力と歪みが集中する半導体素子1の角状部1cに他の部分よりも厚みが厚くなるように被覆膜9を形成することにより、緩衝材の役割を担うことができる。そのため、封止体4で分散するに足りない半導体素子の角状部1cに集中する応力と歪みが封止体4に伝わることを防ぎ、剥離とクラックをともに抑制することができる。これは、後述する高温動作において応力と歪みが集中する半導体素子1の角状部1cが動く際に特に有効に働く。
一方、開示された従来の方法で形成した被覆膜9Xでは、例えば、図4(a)に示すように半導体素子1の主面1aのみが被覆されている。あるいは、図4(b)のように半導体素子1の主面1aと側部1sを被覆しても、角状部1cが被覆されていないか、角状部1c以外の部分と比べて角状部1cを覆う厚みの方が極めて薄くなっていた。これでは、応力と歪みが集中する角状部1cでの被覆膜9Xの効果を得ることができず、剥離とクラックを抑制する効果を十分に得ることができなかった。
また、封止体4中にフィラー4fが含まれている場合、図5(a)や図5(b)に示すように角状部1cにフィラー4fが存在することがある。その場合、高温動作において応力と歪みが集中して半導体素子1の角状部1cが動く際に、フィラー4fが半導体素子1の角状部1cに接触することにより、その接触点から剥離が発生して剥離進行につながっていた。また、図6(a)に示すように、半導体素子1の主面1aに絶縁保護膜6を形成したままダイシングを行い、半導体素子1の主面1aにのみ、被覆膜9の代わりに、均一膜厚の絶縁保護膜6を形成したものでは、半導体素子1の主面1a側でのフィラー4fの接触を防ぐことはできるが、ダイシング面である半導体素子1の角状部1cの側部1s側でのフィラー4fの接触を防ぐことはできなかった。
しかし、本発明の各実施の形態にかかる半導体装置では、図6(b)に示すように、半導体素子1の角状部1cが他の部分よりも厚い被覆膜9により被覆されているので、フィラー4fが半導体素子1の角状部1cに接触することはなく、フィラー4fが半導体素子1の角状部1cに接触することによる剥離発生を抑制することができる。
上述のように、応力と歪みが集中する半導体素子1の角状部1cに被覆膜9を形成することにより、半導体素子1と封止体4の間の密着強度の向上とともに、半導体素子1の角状部1cに集中する応力と歪みを緩和する事ができ、剥離とクラックを抑制することができる。ここで、例えば、半導体素子1の角状部1cの被覆膜9の膜厚として必要とされる、D1相当の厚い膜厚で、半導体素子1の角状部1c以外の部分も覆うと、上述の封止体4による内容物の封止効果自体も緩和してしまう。その結果、封止体4による封止効果が弱くなり、逆に剥離やクラックを発生させる恐れがある。
逆に、被覆膜9の角状部1cの膜厚を、角状部以外の部分と同様に、角状部以外の部分に適した、例えばd1相当の薄い膜厚に形成すると、上述の半導体素子1の角状部1cに集中する応力と歪みを緩和する事ができなくなる。その結果、角状部1cを起点として剥離やクラックを発生させる恐れがある。そこで、本発明の各実施の形態にかかる半導体装置では、半導体素子1の角状部1cでの密着強度の向上および応力と歪みの緩和と共に封止体4の効果を損なわないために、半導体素子1の角状部1cの被覆膜9の膜厚D1を半導体素子1の角状部1cに集中する応力と歪みの緩和が可能になる膜厚に厚くし、かつ、半導体素子1の角状部1c以外の部分での被覆膜9の膜厚を封止体4による内容物の封止効果自体が緩和されないよう、D1より薄い膜厚d1になるようにしている。
なお、上述した被覆膜9を設ける構成は、図7に示すように、半導体装置内に放熱板10を有しない構造に適用してもよく、その場合も上述した作用効果と同様の作用効果を発揮する。つまり、半導体素子1の角状部1cの膜厚D1が、主面1aおよび側部1s上の角状部1cから離れた部分の膜厚d1より厚くなるように、封止体4よりも弾性率の低い材料で被覆膜9を形成する。これにより、封止体4の効果を損なうことなく、半導体素子1と封止体4の間の密着強度の向上と、半導体素子1の角状部1cに集中する応力と歪みを緩和による剥離欠陥とクラックを抑制し、半導体素子1の主面1aの主電極と裏面電極間の絶縁耐性向上を実現することができる。
つぎに、上述した半導体装置の製造方法および各部材の材料等について説明する。図8〜図10は、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法について説明するためのもので、図8は半導体装置を製造する工程のうち被覆膜9を形成する工程における、半導体装置(回路体)の断面と電場を形成するための配線を示す図、図9は被覆膜を形成する工程のうち、電場を形成した直後の角状部周辺部分の拡大断面図、図10は電場によって被覆膜の厚みを所望の分布に変化させた状態を示す角状部周辺部分の拡大断面図である。なお、被覆膜を形成する前までの工程については図1を参照する。
半導体素子1は、ウェハ上でデバイス構造を形成し、ダイシングなどで分割し、四角形の板状に切り出したものである。デバイス構造の形成は目的の半導体デバイスを構成するプロセスにより実施され、限定されるものではない。この工程において半導体素子1上の電極5および電極5の外周部(端部)に、絶縁保護用の絶縁保護膜6が形成される。絶縁保護膜6は絶縁性が確保されていれば材質は限定されるものではないが、耐熱性などに優れたポリイミドやポリアミドを用いることが好ましい。ダイシング工程は、ウェハから半導体素子を四角形に切り出すことが出来ればよく、ダイヤモンドカッターやレーザーなどを用いてウェハ分割が実施されることが好ましいが、限定されるものではない。
半導体素子1は、パワーデバイス用材料として知られるシリコン(Si)または炭化ケイ素(SiC)または窒化ガリウム(GaN)系材料を用いることが好ましい。中でも、バンドギャップが3.25eVと従来のSi半導体に比べて3倍と広く、その分絶縁破壊にいたる電界強度が3MV/cmと10倍程度大きく、また、熱伝導性、耐熱性、耐薬品性に優れ、放射線に対する耐性もSi半導体より高いという特徴を持つSiCがより好ましい。なお、SiCのほか、窒化ガリウム系材料やダイヤモンドもワイドバンドギャップ半導体材料と称されており、Si半導体よりもバンドギャップが広く、耐熱性にも優れている。そのため、半導体装置のさらなる高性能化には、これらワイドバンドギャップ半導体材料を用いた半導体素子1が欠かせない存在となっている。
その半導体素子1を、接着により絶縁基板3を介して放熱板10と一体となった伝熱板2上に、はんだ8を用いて接合する。伝熱板2への絶縁基板3の接着は、上述のように半導体素子1を接合する前に行っていても良いし、半導体素子1を接合した後に行っても良い。半導体素子1を接合する前に伝熱板2へ絶縁基板3を接着する場合、伝熱板2と絶縁基板3と放熱板10を加圧プレスなどで接着し、一体化しておくことが好ましい。伝熱板2と放熱板10には熱伝導率が高く安価な銅(Cu)やアルミニウム(Al)、またはその複合材を用いることが好ましい。絶縁基板3は絶縁性が確保できていればよく、二酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素(SiN)、アルミナ(Al)、または窒化アルミニウム(AlN)などのHigh−k材料、あるいはそれらを用いた複合物を用いることが好ましい。中でも、高い熱伝導率と高い強度を兼ね備えたSiNを用いることがより好ましい。
次に、半導体装置に電圧を印加し電流を流すため、配線部材としてリードフレーム7を伝熱板2の回路面2aと半導体素子1の主面1aの電極5に、はんだ8を介してそれぞれ接続する。なお、リードフレーム7は電気接続を行うために用いたのであって、電気接続ができるのであれば、リードフレーム7に限定されることはなく、ボンディングによる接続でもよい。
ここで、半導体素子1の露出部(そのまま封止されると封止体4に接する部分)に被覆膜9の形成を行う。半導体素子1の露出部に被覆膜9の形成を行う工程は、上述のリードフレーム7の接続の前に実施してもよい。被覆膜9の形成は、任意の箇所に被覆膜9を塗布する事ができればよく、静電塗布方式やディスペンス方式、インクジェット方式、噴霧塗布方式、ディッピング方式等の方法を用いることができ、限定されるものではない。また、被覆膜9にはポリイミドまたはポリアミドまたはシリコーンを主成分とする樹脂を用いることが好ましい。被覆膜9の材料はこれらに限定されることはないが、封止体4の効果を損なうこと無く、かつ、半導体装置にかかる応力と歪みの緩和層の役割を果たすため、物性値として、例えば、弾性率が8GPa以下、あるいは破断伸び率が30%以上を示す樹脂が好ましい。
上述した条件の樹脂は半導体素子1に用いられるSiCやSi、封止体4に用いられるエポキシ樹脂、絶縁基板3に用いられるSiNやAlN、および伝熱板2などの各部材との良好な密着性を確認している。したがって、上述した条件の樹脂で、半導体素子1と封止体4との間に被覆膜9を形成することにより、半導体素子1と封止体4の間の密着強度より、半導体素子1と被覆膜9の間および被覆膜9と封止体4の間の密着強度が高くなり、剥離とクラックを抑制することができる。
ディッピング方式を用いて塗布を行う場合、リードフレーム7の接続後、被覆膜9を構成する樹脂材料中に回路体(封止体4を除く半導体装置)を浸け込み、回路体の全面に被覆膜9が塗布されるようにする。この塗布後、回路体全体または任意の箇所に電場を生じさせることにより、半導体素子1の角状部1cにおける被覆膜9の膜厚を厚くしている。電場を加えること無く上述などの方法で塗布を行った場合、図4(a)、(b)で説明したように、角状部1cにおいては膜厚が極めて薄い、または膜が存在しない状態の被覆膜9Xになる。
そこで、本実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法では、図8に示すように、回路体全体が同電位になるように、回路体を構成する各導電部材(放熱板10、伝熱板2、リードフレーム7)を接地電極20eに接続する。一方、対向電極20cを半導体装置から適当に距離をおいた位置に配置し、接地電極20eに対して所定の電位の電圧を印加する。
このように電極配置して電圧を印加すると、図9に示すように、角状部1cに電気力線Leが集中するような電場が発生する。すると、図10に示すように、集中した電場により、被覆膜9の表面電荷が角状部1cに向かって引き寄せられ、それに伴い被覆膜9を構成する樹脂材料自体が角状部1cに引き寄せられる。その結果、半導体素子1の角状部1cを被覆する被覆膜9の膜厚を厚くすることができる。
この電場発生は、被覆膜9を構成する樹脂材料が流動性を有するときから、流動性を失い、電場外においても形状を保持できる状態になるまでを通じて行っておれば、いつでもよい。そのため、上述のように塗布後電場内にさらしても、塗布を行う工程全てを電場内で行っても良く、限定されるものではない。
電場を発生させるための印加電圧は被覆膜9を構成する樹脂材料を引き寄せ、かつ放電を防ぐため、4kV以上150kV以下で行うことが好ましい。4kVより低い電圧の場合、樹脂材料を角状部1cに引き寄せることが難しく、角状部1cでの膜厚を十分に厚くすることができない。一方、150kVより高い電圧の場合、放電を生じ、半導体素子1の不良を引き起こす事がある。印加電圧は使用する樹脂材料により選択する必要があり、限定されるものではない。
また、電場の強度および電場にさらす時間によって、半導体素子1の角状部1cを被覆する被覆膜9の膜厚を調節することができる。上述の封止体4の効果を損なうことを防ぐため、半導体素子1の角状部1c以外の箇所での被覆膜9の膜厚は5μm以下が好ましい。被覆膜9の膜厚を5μmまで厚くしていったところ、剥離抑制効果を得ることができたが、6μmより厚くするとその効果が弱まり、剥離の発生が見られた。
なお、被覆厚を5μm以下にする範囲としては、主面1aや側部1sのような面内において、一端を角状部1cとし、他端を被覆膜9が形成された端部としたときに、端部よりも中央に近い領域として定義できる。例えば、図1における、主面1aを覆う範囲では、角状部1cと絶縁保護膜6との間において、角状部1cあるいは絶縁保護膜6よりも、その中央に近い領域を厚みが5μm以下になる領域とする。あるいは、側部1sを覆う範囲では、角状部1cと伝熱板2との接合部分(はんだ8)との間において、角状部1cあるいははんだ8よりも、その中央に近い領域を厚みが5μm以下になる領域とする。つまり、被覆膜9は、角状部1cを含むひとつの面(例えば、主面1a)を覆う部分において、角状部1cを一端とし、角状部1cから離れた端(絶縁保護膜6との境)を他端とすると、両端よりも中央に近い領域の厚みが5μm以下になるように形成されている。
なお、被覆膜9を形成する工程において、硬化前の樹脂材料中に気泡が存在する場合、減圧雰囲気下に晒すことにより、被覆膜9中の気泡を除去することができる。上記減圧雰囲気は大気圧以下であればよく、ロータリーポンプなどの簡易な減圧装置で到達可能な0.1Pa以上100Pa以下であることが好ましい。簡易な減圧装置であるので、コスト増加を抑えることができ、かつ、十分な脱泡効果を得ることができる。気泡の除去には0.1Paで十分であり、また、0.1Paより低い圧力を得ようとすると、油拡散ポンプやターボ分子ポンプなどの装置が追加で必要となり、コスト増加につながる。また、100Paより高い圧力の場合、気泡を除去するのに十分でなく、気泡残りを生じる。
上記のように、被覆膜9の膜厚を所望の膜厚にした後、被覆膜9の加熱処理を行い、硬化する。この時の加熱処理条件は用いる被覆膜9に用いる樹脂材料により異なり、限定されるものではない。また、被覆膜9は封止体4より弾性率の低い材質のものであれば、複数膜で構成されていてもよい。
最後に、上記処理を施したものを封止体4で封止する。封止は、熱硬化性の樹脂材料を用い、トランスファー成形により行う。封止用の樹脂材料としては、エポキシ樹脂またはフィラーなどを含むエポキシ樹脂の複合材を用いることが好ましい。
なお、リードフレーム7および放熱板10には、封止体4から外部に出る、または外部に面することで封止体4から露出し、外部と電気接続あるいは伝熱接続する必要がある部分が存在する。しかし、被覆膜9の樹脂材料を塗布する工程において、回路体の全体に樹脂材料を塗布した場合、リードフレーム7および放熱板10のうち、露出すべき部分にも、余分な被覆膜9が形成される。そこで、封止体4による封止後、リードフレーム7および放熱板10の露出すべき部分に形成された余分な被覆膜9を除去するため、酸素プラズマ処理やブラスト処理や物理研磨などのエッチングを行う。これにより、リードフレーム7および放熱板10の露出すべき部分を露出させることができ、半導体装置外との電気的接続や熱的接続が可能になる。
被覆膜9を除去する方法については、露出すべき部分に形成された被覆膜9を除去することができれば、上述した方法に限定されることはなく、どのような方法でもよい。また、容易に除去ができるよう、露出すべき部分を予め離型材等で覆っておくようにしてもよい。なお、上述した製造方法は、以降の実施の形態2、3にかかる半導体装置にも適用できるものであることは言うまでもない。
以上のように、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置によれば、主面1aに配線部材(リードフレーム7)を接合するための電極5が形成された板状の半導体素子1と、一方の面(回路面2a)が半導体素子1の裏面に接合された伝熱板2と、伝熱板2の他方の面が接着された絶縁基板3と、半導体素子1の主面1aを包むように、絶縁基板3の側部3sから伝熱板2が接着された面側の部材を封止する封止体4と、半導体素子1と封止体4との間に介在し、封止体4を構成する材料よりも弾性率が低い材料で形成された被覆膜9と、を備え、被覆膜9は、半導体素子1に形成された(主面1aと側部1sとの角である)角状部1cを覆う厚みD1が、半導体素子1の他の領域を覆う厚みd1よりも厚くなるように構成した。そのため、封止体4の効果を損なうことなく、半導体素子1と封止体4の間の密着強度の向上と、半導体素子1の角状部1cに集中する応力と歪みの緩和により、剥離欠陥とクラックを抑制し、半導体素子1の主面1aの電極5と裏面電極間の絶縁耐性を向上させることができる。その結果、封止体4の剥離とクラックの発生を抑制した信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
また、被覆膜9は、角状部1cを覆う部分から端部までの中間部分(例えば、主面1aを覆う部分のうち、角状部1cを覆う部分を一端とし、角状部1cから離れた端部を他端とすると、両端よりも中央に近い領域の部分)が5μm以下の厚みになるように形成されているので、封止体4による応力緩和効果を損ねることがなく、剥離欠陥とクラックを抑制することができる。
被覆膜9がポリイミド、ポリアミド、およびシリコーンのいずれかを主成分とする樹脂で形成されているので、より剥離欠陥とクラックの抑制効果が高い。
さらに、被覆膜9の弾性率が8GPa以下に設定すれば、確実に応力と歪みを緩和する。
あるいは、被覆膜9の破断伸び率30%以上に設定しても、確実に応力と歪みを緩和する。
また、本実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法によれば、主面1aに配線部材(リードフレーム7)を接合するための電極5が形成された板状の半導体素子1の裏面を、伝熱板2の一方の面(回路面2a)に接合する工程と、絶縁基板3の一方の面に、伝熱板2の他方の面を接着する工程と、半導体素子1の主面1aを包むように、絶縁基板3の側部3sから伝熱板2が接着された面側の部材を封止する封止体4を形成する工程と、半導体素子1に形成された(主面1aと側部1sとの角である)角状部1cにおいて、半導体素子1と封止体4との間に介在するように、封止体4を構成する材料よりも弾性率が低い樹脂を用いて被覆膜9を形成する工程と、を含み、被覆膜9を形成する工程では、被覆膜の9の樹脂が流動性を失う前から、角状部1cに電気力線Leが集中するように電場をかけるようにしたので、角状部1cを覆う厚みD1が、他の領域を覆う厚みd1よりも厚くなるように被覆膜9を形成することができ、上述した特徴の半導体装置を製造することができる。
電場をかけるための印加電圧を4kV以上、150kV以下の範囲に設定すれば、半導体素子1等の故障を引き起こすことなく、角状部1cを覆う厚みD1が、他の領域を覆う厚みd1よりも確実に厚くなるように被覆膜9を形成することができる。
被覆膜9を形成する工程が減圧雰囲気で行われたなら、気泡の発生を抑えることができる。
減圧雰囲気が、0.1Pa以上、100Pa以下の範囲であれば、大掛かりな装置も不要で、脱泡効果を確実に得ることができる。
実施の形態2.
本実施の形態2にかかる半導体装置は、実施の形態1と異なり、被覆膜を設ける対象を絶縁基板にしたものである。図11〜図13は本発明の実施の形態2にかかる半導体装置の構成を説明するためのもので、図11は半導体装置の断面模式図、図12は変形例にかかる半導体装置の断面模式図、図13は被覆膜の形状を説明するための絶縁基板の角状部、および絶縁基板と伝熱板との接着面の端部(接着面端)周辺の拡大断面図である。
本発明の実施の形態2にかかる半導体装置は、図11に示すように、放熱板10に対して絶縁基板3を介して一方の面が接合された伝熱板2の回路面2aに、半導体素子1を実装し、伝熱板2の回路面2a、および半導体素子1の主面1aにリードフレーム7等の配線部材を接合し、少なくとも回路面2a側を樹脂による封止体4で封止している。さらに、絶縁基板3と封止体4との間には、絶縁基板3の平面部3fと側面(側部3s)との境である角状部3cを覆う厚みの方が、他の部分を覆う厚みよりも厚くなるように封止体4よりも弾性率が低い材料で被覆膜9が形成されているものである。
伝熱板2と半導体素子1とは、半導体素子1から生じる熱を拡散させ、かつ半導体素子の裏面とのコンタクトを実現するため、はんだ8を用いて接合されている。半導体素子1内を流れる電流が所望の経路外に流れ出ることを防ぐため、伝熱板2の回路面2aの反対側には、伝熱板2よりも面積が大きな絶縁基板3が加圧プレスなどにより接着されている。また、伝熱板2に伝わった熱を半導体装置外部に逃すため、絶縁基板3の伝熱板2が接着された面の反対側には、加圧プレスなどにより放熱板10が接着されている。
一方、半導体装置に電圧を印加し電流を流すため、リードフレーム7は伝熱板2の回路面2aと半導体素子1の主面1aに形成された電極5にはんだ8を介して電気的にそれぞれ接続される。また、半導体素子1の電極5の端部には絶縁保護用に絶縁保護膜6が形成されている。耐圧特性を向上するために絶縁保護膜6を有することが好ましいが、無くても良い。一方、絶縁基板3の伝熱板2あるいは放熱板10からはみ出し、封止体4に対して露出する部分は、本発明の実施の形態2の特徴である被覆膜9で被覆されている。このように構成された回路体が封止体4で封止されている。
封止体4を構成する封止樹脂材は、エポキシ樹脂などの硬い樹脂であり、これで封止することにより、内容物の応力と歪みを分散、低減する効果がある。また、被覆膜9が被覆された箇所は、絶縁基板3の角状部3cおよび伝熱板2と絶縁基板3との接着面Pjの端部(接着面端Ej)を被覆していればよく、絶縁基板3の封止体4に封止される部分全てを被覆する必要はない。また、本実施の形態2においても、実施の形態1で説明したのと同様に、図15に示すように、半導体装置内に放熱板10を有しない構造に適用してもよい。
そして、絶縁基板3を被覆する被覆膜9は、図13に示すように、封止体4に封止されている部分のうち、角状部3cおよび伝熱板2との接着面端Ej部分を覆うように形成されていればよい。そして、角状部3cを覆う部分の膜厚D2が、角状部3c以外の部分を覆うように形成された膜厚d2よりも厚くなっている。この条件を満足していれば、実施の形態1で説明したように角状部3cにおける膜形状は問わない。
このように、絶縁基板3と封止体4との間に、被覆膜9を形成することにより、絶縁基板3と封止体4の間の密着強度より、絶縁基板3と被覆膜9の間および被覆膜9と封止体4の間の密着強度を高めることができる。さらに、応力と歪みが集中する絶縁基板3の角状部3cに他の部分よりも厚みが厚くなるように被覆膜9を形成することにより、緩衝材の役割を担うことができる。そのため、封止体4で分散するに足りない絶縁基板3の角状部3cに集中する応力と歪みが封止体4に伝わることを防ぎ、剥離とクラックをともに抑制する。これにより、半導体素子1の裏面と同電位の伝熱板2と放熱板10の間の絶縁耐性を向上することができる。これは、上述の高温動作において応力と歪みが集中する絶縁基板3の角状部3cが動く際に特に有効に働く。
また、伝熱板2または放熱板10と絶縁基板3の接着面端Ejには、動作時の印加電圧により電界が集中するので、剥離やクラックが発生した場合、空隙にコロナが発生し、絶縁不良を生じる恐れがある。コロナ発生を防ぐためには、電界強度を下げる必要があり、そのためには動作電圧を下げるか、絶縁基板3の厚さを厚くする必要がある。動作電圧を確保するために絶縁基板3を厚くすると、動作時に発生する熱を半導体装置外に拡散しにくくなる。そこで、上述したように、伝熱板2または放熱板10と絶縁基板3の接着面端Ejに被覆膜9を被覆すると、剥離やクラックを防ぐことができ、また、クラックが生じた場合でも伝熱板2または放熱板10と絶縁基板3の接着面端Ejを被覆膜9で被覆しているので空隙ができること無く、コロナ発生を防ぐことができる。コロナ発生を防ぐことができるので、動作電圧を保ちながら、絶縁基板3の膜厚を維持または薄くすることができ、熱的により優位な半導体装置の作製が可能となる。
上述のように、応力と歪みが集中する絶縁基板3の角状部3cに被覆膜9を形成することにより、絶縁基板3と封止体4の間の密着強度の向上と、絶縁基板3の角状部3cに集中する応力と歪みを緩和する事ができ、剥離とクラックを抑制することができる。しかし、絶縁基板3の角状部3cの被覆膜9の膜厚と同じ膜厚で絶縁基板3の角状部3cおよび伝熱板2と絶縁基板3の接着面端Ej以外の箇所の膜厚も均一に厚くすると、上述の封止体4による内容物の封止効果自体も緩和してしまい、封止体4の封止効果が弱くなり、逆に剥離やクラックを発生させる恐れがある。
そこで、本実施の形態2においても、角状部3cでの密着強度の向上および応力と歪みの緩和と共に封止体4の効果を損なわないために、絶縁基板3の角状部3cおよび伝熱板2との接着面端Ej以外の箇所での被覆膜9を角状部3cおよび接着面端Ej部分よりも薄くしている。角状部3cおよび接着面端Ej以外の部分については、実施の形態1で説明したように、ある面における被覆膜9が形成された範囲の両端よりも中央に近い領域の膜厚を5μm以下とすることが好ましい。
以上のように、本発明の実施の形態2にかかる半導体装置によれば、主面1aに配線部材(リードフレーム7)を接合するための電極5が形成された板状の半導体素子1と、一方の面(回路面2a)が半導体素子1の裏面に接合された伝熱板2と、外周に沿って余白が形成されるように、伝熱板2の他方の面が接着された絶縁基板3と、半導体素子1の主面1aを包むように、絶縁基板3の側部3sから伝熱板2が接着された面側の部材を封止する封止体4と、絶縁基板3と封止体4との間に介在し、封止体4を構成する材料よりも弾性率が低い材料で形成された被覆膜9と、を備え、被覆膜9は、絶縁基板3に形成された(平面部3fと側部3sとの角である)角状部3cを覆う厚みD2が、絶縁基板3の他の領域を覆う厚みd2よりも厚くなるように構成した。そのため、封止体4の効果を損なうことなく、絶縁基板3と封止体4の間の密着強度の向上と、絶縁基板3の角状部3cに集中する応力と歪みの緩和により、剥離欠陥とクラックを抑制し、半導体素子1の裏面電極と同電位の伝熱板2と放熱板10の間の絶縁耐性向上を実現することができる。
また、絶縁基板3と伝熱板2(あるいは放熱板10)との接着面Pjの端部(接着面端Ej)が、被覆膜9で覆われているように構成すれば、伝熱板2または放熱板10と絶縁基板3の接着面端Ejにおけるコロナ発生の抑制を実現することができる。
実施の形態3.
本実施の形態3にかかる半導体装置は、上述した実施の形態1および2を組み合わせたものに相当し、半導体素子と絶縁基板の両方に被覆膜を形成したものである。図14〜図16は本発明の実施の形態3にかかる半導体装置の構成を説明するためのもので、図14は半導体装置の断面模式図、図15は変形例にかかる半導体装置の断面模式図、図16は別の変形例に半導体装置の断面模式図である。
本発明の実施の形態3にかかる半導体装置は、図14に示すように、放熱板10に対して絶縁基板3を介して一方の面が接合された伝熱板2の回路面2aに、半導体素子1を実装し、伝熱板2の回路面2a、および半導体素子1の主面1aにリードフレーム7等の配線部材を接合し、少なくとも回路面2a側を封止体4で封止している。さらに、半導体素子1と封止体4との間、および絶縁基板3と封止体4との間には、それぞれ角状部1c、3cを覆う厚みの方が、他の部分を覆う厚みよりも厚くなるように封止体4よりも弾性率が低い材料で被覆膜9が形成されているものである。
伝熱板2と半導体素子1とは、半導体素子1から生じる熱を拡散させ、かつ半導体素子の裏面とのコンタクトを実現するため、はんだ8を用いて接合されている。半導体素子1内を流れる電流が所望の経路外に流れ出ることを防ぐため、伝熱板2の回路面2aの反対側には、伝熱板2よりも面積が大きな絶縁基板3が加圧プレスなどにより接着されている。また、伝熱板2に伝わった熱を半導体装置外部に逃すため、絶縁基板3の伝熱板2が接着された面の反対側には、加圧プレスなどにより放熱板10が接着されている。
一方、半導体装置に電圧を印加し電流を流すため、リードフレーム7は伝熱板2の回路面2aと半導体素子1の主面1aに形成された電極5にはんだ8を介して電気的にそれぞれ接続される。また、半導体素子1上の電極5の端部には絶縁保護用に絶縁保護膜6が形成されている。耐圧特性を向上するために絶縁保護膜6を有することが好ましいが、無くても良い。そして、半導体素子1および絶縁基板3の封止体4に対して露出する部分は、本発明の実施の形態3の特徴である被覆膜9で被覆されている。
封止体4を構成する封止樹脂材は、エポキシ樹脂などの硬い樹脂であり、これで封止することにより、内容物の応力と歪みを分散、低減する効果がある。また、被覆膜9が被覆された箇所は、半導体素子1の角状部1c、絶縁基板3の角状部3cおよび伝熱板2との接着面端Ejを被覆していればよく、半導体素子1および絶縁基板3が回路体において封止体4に封止されている部分全てを被覆する必要はない。また、本実施の形態3においても、上述した実施の形態1あるいは2で説明したのと同様に、図15に示すように、半導体装置内に放熱板10を有しない構造に適用してもよい。さらに、図16に示すように、封止体4で封止される面全面を覆うように被覆膜9を形成してもよい。
その際、半導体素子1、および絶縁基板3を被覆する被覆膜9は、実施の形態1および実施の形態2でそれぞれ説明したように、封止体4で封止されている部分のうち、角状部1c、角状部3cおよび伝熱板2との接着面端Ej部分を覆うように形成されていればよい。そして、実施の形態1の図2および実施の形態2の図13で説明したように、角状部1cを覆う部分の膜厚D1が角状部1c以外の部分を覆うように形成された膜厚d1よりも厚く、角状部3cを覆う部分の膜厚D2が、角状部3c以外の部分を覆うように形成された膜厚d2よりも厚くなっている。この条件を満足していれば、実施の形態1あるいは実施の形態2で説明したように角状部3cにおける膜形状は問わない。また、角状部1c、角状部3cおよび接着面端Ej以外の部分については、実施の形態1あるいは2で説明したように、ある面における被覆膜9が形成された範囲の両端よりも中央に近い領域の膜厚を5μm以下とすることが好ましい。
このように、半導体素子1の角状部1cと絶縁基板3の角状部3cが被覆膜9で覆われることにより、実施の形態1および実施の形態2で説明した効果をともに発揮することができる。さらに、応力と歪みが集中する半導体素子1と絶縁基板3の両方の角状部1c、3cにおける剥離欠陥とクラックの抑制および伝熱板2または放熱板10と絶縁基板3の接着面端Ejにおけるコロナ発生の抑制を抑制することにより半導体装置全体の絶縁耐性向上が可能となり、半導体装置のさらなる長寿命化と高信頼性を得ることができる。
以上のように、本発明の実施の形態3にかかる半導体装置によれば、主面1aに配線部材(リードフレーム7)を接合するための電極5が形成された板状の半導体素子1と、一方の面(回路面2a)が半導体素子1の裏面に接合された伝熱板2と、外周に沿って余白が形成されるように、伝熱板2の他方の面が接着された絶縁基板3と、半導体素子1の主面1aを包むように、絶縁基板3の側部3sから伝熱板2が接着された面側の部材を封止する封止体4と、半導体素子1および絶縁基板3を被覆対象とするとともに、被覆対象と封止体4との間に介在し、封止体4を構成する材料よりも弾性率が低い材料で形成された被覆膜9と、を備え、被覆膜9は、それぞれ被覆対象に形成された(主面1aと側部1s、平面部3fと側部3sとの角である)角状部1c、3cを覆う厚みD1、D2が、被覆対象の他の領域を覆う厚みd1、d2よりも厚くなるように構成した。そのため、封止体4の効果を損なうことなく、被覆対象と封止体4の間の密着強度の向上と、被覆対象の角状部1c、3cに集中する応力と歪みの緩和により、剥離欠陥とクラックの抑制、あるいは、半導体素子1の裏面電極と同電位の伝熱板2と放熱板10の間の絶縁耐性向上を実現することができる。
以上のように、本発明の実施の形態1〜3にかかる半導体装置によれば、主面1aに配線部材(リードフレーム7)を接合するための電極5が形成された板状の半導体素子1と、一方の面(回路面2a)が半導体素子1の裏面に接合された伝熱板2と、外周に沿って余白が形成されるように、伝熱板2の他方の面が接着された絶縁基板3と、半導体素子1の主面1aを包むように、絶縁基板3の側部3sから伝熱板2が接着された面側の部材を封止する封止体4と、半導体素子1および絶縁基板3の少なくともいずれかを被覆対象とするとともに、被覆対象と封止体4との間に介在し、封止体4を構成する材料よりも弾性率が低い材料で形成された被覆膜9と、を備え、被覆膜9は、被覆対象に形成された(主面1aと側部1s、平面部3fと側部3sとの角である)角状部1c、3cを覆う厚みD1、D2が、被覆対象の他の領域を覆う厚みd1、d2よりも厚くなるように構成した。そのため、封止体4の効果を損なうことなく、被覆対象と封止体4の間の密着強度の向上と、被覆対象の角状部1c、3cに集中する応力と歪みの緩和により、剥離欠陥とクラックを抑制し、半導体素子1の裏面電極と同電位の伝熱板2と放熱板10の間の絶縁耐性向上を実現することができる。
また、半導体素子1に、ワイドバンドギャップ半導体材料を用いると、上述したように従来の半導体材料と比べて、動作温度が高くなり、より高い耐電圧性が要求される。そのため、本発明による効果がさらに顕著に顕れる。
1:半導体素子、 1a:主面、 1c:角状部、 1s:側部、 2:伝熱板、 2a:回路面、 3:絶縁基板、 3s:角状部、 3f:平面部、 3s:側部、 4:封止体、 4f:フィラー、 5:素子電極、 6:絶縁保護膜、 7:リードフレーム、 8:はんだ、 9:被覆膜、 10:放熱板、
D1:半導体素子の角状部を覆う被覆膜の厚み、 d2:半導体素子の角状部以外の箇所を覆う被覆膜の厚み、 D2:絶縁基板の角状部を覆う被覆膜の厚み、 d2:絶縁基板の角状部および伝熱板と絶縁基板の接着面端以外の箇所を覆う被覆膜の厚み、 Le:電気力線、 Ej:接着面の端部(接着面端)、 Pj:伝熱板または放熱板と絶縁基板との接着面。

Claims (12)

  1. 主面に配線部材を接合するための電極が形成された板状の半導体素子と、
    一方の面が前記半導体素子の裏面に接合された伝熱板と、
    外周に沿って余白が形成されるように、前記伝熱板の他方の面が接着された絶縁基板と、
    前記半導体素子の主面を包むように、前記絶縁基板の側部から前記伝熱板が接着された面側の部材を封止する封止体と、
    前記半導体素子および前記絶縁基板の少なくともいずれかを被覆対象とするとともに、前記被覆対象と前記封止体との間に介在し、前記封止体を構成する材料よりも弾性率が低い材料で形成された被覆膜と、を備え、
    前記被覆膜は、前記被覆対象に形成された角状部を覆う厚みが、前記被覆対象の他の領域を覆う厚みよりも厚く、内部に気泡が無いことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記絶縁基板と前記伝熱板の接合面の端部が、前記被覆膜で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記被覆膜は、前記角状部を覆う部分から端部までの中間部分が5μm以下の厚みになるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記被覆膜は、ポリイミド、ポリアミドおよびシリコーンのいずれかを主体とする樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記被覆膜は、8GPa以下の弾性率を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記被覆膜は、30%以上の破断伸び率を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記半導体素子は、ワイドバンドギャップ半導体材料で形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記ワイドバンドギャップ半導体材料は、炭化ケイ素、窒化ガリウム系材料、およびダイヤモンドのうちのいずれかであることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
  9. 主面に配線部材を接合するための電極が形成された板状の半導体素子の裏面を、伝熱板の一方の面に接合する工程と、
    絶縁基板の一方の面に、前記伝熱板の他方の面を接着する工程と、
    前記半導体素子の主面を包むように、前記絶縁基板の側部から前記伝熱板が接着された面側の部材を封止する封止体を形成する工程と、
    前記半導体素子および前記絶縁基板の少なくともいずれかを被覆対象とするとともに、前記被覆対象に形成された角状部において、前記被覆対象と前記封止体との間に介在させるように、前記封止体を構成する材料よりも弾性率が低い樹脂を用いて被覆膜を形成する工程と、を含み、
    前記被覆膜を形成する工程では、前記樹脂が流動性を失う前から、前記角状部に電気力線が集中するように電場をかけることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 前記電場をかけるための印加電圧が4kV以上、150kV以下の範囲であることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記被覆膜を形成する工程が、減圧雰囲気で行われることを特徴とする請求項9または10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記減圧雰囲気は、0.1Pa以上、100Pa以下の範囲であることを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
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