以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係るゲーム装置は、ビデオゲーム機や携帯ゲーム機、アーケードゲーム機、パーソナルコンピュータ等の様々なコンピュータゲーム機を用いることができる。以下で説明する本発明の第1実施形態に係るゲーム装置は、アーケードゲーム装置を一例に挙げている。また、本発明の第1実施形態に係るゲームプログラムは、例えば上記アーケードゲーム装置で実行されるものであり、遊戯者がアーケードゲーム装置から再生される音(例えば、音楽、音声、効果音等)及び画像(例えば、静止画、動画、映像等)の少なくとも一方に合わせてアーケードゲーム装置の操作を楽しむゲームプログラムである。以下で説明する本発明の第1実施形態に係るゲームプログラムは、音楽及び動画に合わせて携帯ゲーム機の操作を楽しむ音楽ゲームプログラム(以下、このプログラムで実行されるゲームを「音楽ゲーム」と称す。)を一例に挙げている。
図1は、第1実施形態におけるゲーム装置の一例としてのアーケードゲーム装置10の外観斜視図である。
図1に示すアーケードゲーム装置10は、例えば日本全国の各地域に所在しているアミューズメント施設に設けられた業務用のアーケードゲーム装置の一種である。アーケードゲーム装置10は、例えば音楽及びゲーム画像(動画を含む)に合わせて押しボタンの押圧操作やスライド操作等の種々の操作を楽しむゲーム装置である。
[外観構成]
このようなアーケードゲーム装置10について、まず外観構成について説明する。アーケードゲーム装置10は、筐体12と、表示画面としてのディスプレイ14と、再生部としての2つのスピーカ16と、コイン投入装置18と、入力装置20とを備えている。
筐体12は、図示しない水平な地面に直立した状態で上下に長い板状部12Aと、この板状部12Aの中央部から下端部にかけて接合されて、2つの側面形状が板状部12A側に向かって上方に傾斜する台形で外観形状が傾斜面を有する略四角柱の箱体12Bと、を有している。以下では、図示しないアーケードゲーム装置10の遊戯者に対して、筐体12の箱体12B側を「正面」とし、筐体12の板状部12A側を「背面」とする。なお、遊戯者は、箱体12Bの正面に対向して立ち、ディスプレイ14を見ながら、ゲームをプレイするので、板状部12Aから箱体12Bに向かう方向を「手前方向D1」、箱体12Bから板状部12Aに向かう方向を「奥方向D2」とする。
2つのスピーカ16は、箱体12Bから上方に突き出る板状部12Aの上端部であって、板状部12Aの箱体12B側に設けられている。これらのスピーカ16は、ゲームの音楽や、効果音を出力する。
ディスプレイ14は、箱体12Bの傾斜面となっている上面12Cに設けられている。このディスプレイ14は、ゲームを表現あるいは演出するための画像(例えば、静止画、動画、映像等)を表示する。
コイン投入装置18は、箱体12Bの正面に設けられている。このコイン投入装置18は、遊戯者が投入する硬貨やメダル等のコインをゲームプレイの対価として受け付ける。
入力装置20は、筐体12と一体的に形成されてもよいし、別体に形成されてもよい。本第1実施形態では、入力装置20は、筐体12と別体に形成され、筐体12に装着される場合を説明する。入力装置20は、略板状であり、筐体12に装着された状態で、例えばディスプレイ14側の筐体12である箱体12Bの正面上端部から、手前方向D1に向かって真っ直ぐ突出している。
入力装置20の上面20Aには、遊戯者の手の押圧に基づいた情報を入力する第1入力部として、例えば4つの押しボタン22,24,26,28が設けられている。これら押しボタン22,24,26,28は、ディスプレイ14の幅方向W(水平方向であって手前方向D1と交差する方向)に沿って、それぞれ等間隔に並んで配置されている。
各押しボタン22,24,26,28の形状は、互いに同一で、上面視が円形で側面視(図3参照)が弧状となっている。このように側面視が弧状となっていることで、各押しボタン22,24,26,28の中央部が中央周辺縁部より徐々に高く盛り上がるようになっている。また、各押しボタン22,24,26,28の中央部には、それぞれ押しボタン22,24,26,28の種類が分かるように、例えば「△」、「□」、「×」又は「○」の記号が付されている。
入力装置20の上面20Aにおいて、各押しボタン22,24,26,28よりもディスプレイ14側、すなわち奥方向D2には、第2入力部としてのタッチパッド30(の入力面30A)が設けられている。なお、入力装置20の上面20Aは、各押しボタン22,24,26,28やタッチパッド30を除き水平となっている。
タッチパッド30は、遊戯者の手等による入力面30Aに対する接触(タッチ)及び遊戯者の手等により入力面30Aにタッチしながら行われるスライドに基づいた情報を入力する静電容量方式のタッチパッドである。タッチパッド30の上面は、入力面30Aとなっており、遊戯者の手が触れることが可能なように入力装置20の上面20Aから露出している。
入力面30Aは、例えば平らな長方形であり、各押しボタン22,24,26,28と対向するようにディスプレイ14の幅方向Wに沿って延伸している。
入力面30Aの下部には、静電容量式のセンサとして例えば32枚等複数枚のパッド30Bが幅方向Wに並んで配置されている。各パッド30Bは、平板状で、上面視が長方形となっている。タッチパッド30は、パッド30Bと遊戯者の手(指)で構成されるコンデンサが、どのパッド30Bに存在するかを微弱な静電容量の変化として検出し、複数のパッド30Bの表面をなぞった指の軌跡(本実施形態ではスライド操作)を入力する。
なお、入力された操作がスライドか単なるタッチかを判定する基準としては、本第1実施形態では、1個のパッド30Bに手でタッチした後手を離さずに連続して例えば3個以上のパッド30Bに接触した場合に「スライド」とし、3個未満であると単なる「タッチ」とする基準を用いている。
入力装置20の上面20Aにおいて、入力面30Aよりもディスプレイ14側、すなわち奥方向D2には、例えば32個等の複数の発光ダイオード32が設けられている。各発光ダイオード32は、ディスプレイ14の幅方向Wに沿って並んで配置されている。これらの発光ダイオード32は、2つで1組となり、各1組は、各パッド30Bの幅の範囲内にそれぞれ配置される。各1組の発光ダイオード32は、対応するパッド30Bに遊戯者の指等が接触したとき、光を発するようになっている。
[ハードウェア構成]
次に、アーケードゲーム装置10のハードウェア構成について説明する。図2は、図1に示すアーケードゲーム装置10のハードウェア構成の概略ブロック図である。
図2に示すようにアーケードゲーム装置10は、例えばコンピューティング装置40と、スピーカ16と、ディスプレイ14と、入力装置20と、コイン投入装置18を備える。
コンピューティング装置40は、例えばアーケードゲーム装置10を統括的に制御する。コンピューティング装置40は、各種のプロセッサおよびメモリ等からなる、例えばチップセットを含むコンピュータ回路要素である。本実施形態のコンピューティング装置40は、例えばCPU42と、メインメモリ44と、BIOS−ROM46と、記憶装置48と、音処理部50と、画像処理部52と、通信インターフェース54と、ペリフェラルインタフェース56と、これらを接続するシステムバス58とを含む。
CPU42は、例えばメインメモリ44上に展開されたゲームプログラムを実行し、コンピューティング装置40に各種の機能を実現させる。言い換えれば、コンピューティング装置40は、CPU42の制御の下、ゲームプログラムを実行することにより、他のハードウェアと協働してゲームを実現する。
記憶装置48は、例えばプログラムや各種データを格納する。音処理部50は、CPU42の制御の下、例えば各種のサウンド処理を行う。画像処理部52は、CPU42の制御の下、例えば各種のグラフィックス処理を行なう。通信インターフェース54は、例えばサーバや他のゲーム装置との通信を可能にするインターフェースである。ペリフェラルインタフェース56は、例えば入力装置20及びコイン投入装置18等の周辺機器との通信を可能にするインターフェースである。
[ソフトウェア構成]
次に、アーケードゲーム装置10のソフトウェア構成について説明する。図3は、アーケードゲーム装置10の記憶装置の内容の一例を示す図である。
記憶装置48は、例えば、BIOS62や、OSプログラム64、デバイスドライバ66、アーケードゲーム装置10の制御に必要なシステムデータ68、ユーザデータ70、プレイ結果データ72、本第1実施形態に係る音楽ゲームプログラム74等を記憶している。
BIOS62、OSプログラム64、デバイスドライバ66及びシステムデータ68は、アーケードゲーム装置10の制御に用いられる公知のプログラム又はデータである。
ユーザデータ70は、アーケードゲーム装置10のユーザの名前等が記述されたデータである。
これらのうちプレイ結果データ72は、音楽ゲームのプレイの結果得られるスコアの合計値や合計値に基づくゲームランクといったプレイ結果が記述されている。
また、音楽ゲームプログラム74は、プレイデータ74Aや、各種オブジェクトデータ74B等を含んでいる。
プレイデータ74Aは、画像データ及び音データから構成されるマルチメディアデータである。プレイデータ74Aは、プレイデータ74Aの再生時間を管理する不図示の時間管理データを含む。この時間管理データには、時間管理データは、押圧操作する押しボタン22,24,26,28の種類及び押圧操作の操作タイミングと、再生時間とが対応付けられている。同様に、時間管理データは、スライド操作の方向及びスライド操作の操作タイミングと、再生時間とが対応付けられている。
なお、上記「押圧操作」とは、押しボタン22,24,26,28を例えば下方向に押圧する操作である。また、上記「スライド操作」とは、入力面30A上をタッチして当該タッチを続けたまま所定の方向に所定量以上の移動量でなぞる操作である。以下、「所定の方向」を「スライド方向」と、「移動量」を「スライド量」と、「なぞる操作」を「スライド操作」と称す場合がある。
各種オブジェクトデータ74Bは、例えば画像データに基づくゲーム画像80(図4参照)に表示される、キャラクタ(不図示)、ボタン標識82、方向標識84、タイミング指針86、及び操作タイミング標識88を描画する各種データを含んでいる。
キャラクタは、人間や動物、架空のキャラクタ等を現したものである。
ボタン標識82は、入力装置20の操作の内容(以下、「操作内容」という。)を遊戯者に指示するオブジェクトであって、より具体的には押圧及び押圧すべき押しボタン22,24,26,28の種類を遊戯者に指示するものである。ボタン標識82の形状は、例えば、押しボタン22,24,26,28に示された記号「△」、「□」、「×」又は「○」と同形状とされ、押圧する押しボタン22,24,26,28の種類が区別できるような形状となっている。すなわち、ボタン標識82が三角形状であれば押圧する押しボタンは、記号「△」が示された押しボタン22となり、ボタン標識82が四角形状であれば押圧する押しボタンは、記号「□」が示された押しボタン24となる。また、ボタン標識82が×形状であれば押圧する押しボタンは、記号「×」が示された押しボタン26となり、ボタン標識82が丸形状であれば押圧する押しボタンは、記号「○」が示された押しボタン28となる。ただし、押しボタン22,24,26,28の種類が区別できさえすれば、この限りでない。
方向標識84は、入力装置20の操作内容を遊戯者に指示するオブジェクトであって、より具体的にはスライド操作及びタッチパッド30の入力面30A上をスライドすべき方向(スライド方向)を遊戯者に指示するものである。方向標識84は、スライド方向として左方向又は右方向を遊戯者に指示するオブジェクトのみであるが、入力面30Aのサイズによっては、スライド方向として上方向や下方向、斜め方向を遊戯者に指示するオブジェクトもあってもよい。方向標識84は、例えば底辺がゲーム画像80の上下に延びる三角形であり、スライド方向をその底辺と対向して直交する頂点で示している。すなわち、ゲーム画像80において底辺よりも頂点が右方向にあれば、スライド方向は「右」となり(この方向標識84を右方向標識84Rとする。)、ゲーム画像80において底辺よりも当該頂点が左方向にあれば、スライド方向は「左」となる(この方向標識84を左方向標識84Lとする。)。
タイミング指針86は、ボタン標識82や方向標識84の中心から外側に向かって延伸している。このタイミング指針86は、例えば時計の12時を指す方向(図4中真上方向)から時計回りに回って、12時を指す方向に戻ってくる。この戻ってきた瞬間が、後述する操作タイミング標識88がボタン標識82や方向標識84と重なるタイミングであり、ボタン標識82や方向標識84が指示する操作内容の操作タイミングである。
操作タイミング標識88は、入力装置20の操作内容の操作タイミングを遊戯者に指示するオブジェクトであって、より具体的にはボタン標識82が指示する押しボタン22,24,26,28を押圧する押圧操作の操作タイミングや方向標識84が指示する方向にスライドするスライド操作の操作タイミングを遊戯者に指示するオブジェクトである。この操作タイミング標識88は、例えばゲーム画像80に表示された後、ボタン標識82や方向標識84に向かって移動するようになっている。そして、移動する操作タイミング標識88がボタン標識82や方向標識84に重なった瞬間が、押圧操作やスライド操作の操作タイミングとなる。
[音楽ゲームの概略]
次に、本実施形態のアーケードゲーム装置10が音楽ゲームプログラムを実行することにより実現する音楽ゲームの概略を説明する。図4は、音楽ゲームのプレイ中にディスプレイ14に表示(再生)されるゲーム画像80の一例(ゲーム画像80Aと称す。)の様子を示す図である。なお、図4中の点線は、操作タイミング標識88の移動方向であって、実際には表示されない移動経路である。
本第1実施形態に係る音楽ゲームでは、遊戯者は、音楽ゲームに登場する不図示のキャラクタのダンスを見ながら、アーケードゲーム装置10から提供されるゲーム画像80(例えば図4参照)及びこれに同期した音楽や映像に合わせて、所定のタイミングで押しボタン22,24,26,28の押圧操作やタッチパッド30のスライド操作をすることにより、その操作や音楽の演奏、演出効果を楽しむというものである。遊戯者が操作すべき押圧操作やスライド操作及びそれらの操作タイミングは、ゲーム画像80中のボタン標識82や方向標識84及びタイミング指針86や操作タイミング標識88によって指示される。すなわち、ゲーム画像80中、ボタン標識82と方向標識84が音楽のリズムに合わせて順次配置されていき、操作タイミング標識88がそれらを順に通過するように移動していく。そして、上述したように、通過中の操作タイミング標識88がボタン標識82又は方向標識84を囲む(と重なる)タイミングが、遊戯者が操作すべきタイミングとなる。
1回のプレイは、1曲であるものとする。遊戯者は、1曲の間に、ボタン標識82や方向標識84により指示された内容を操作タイミング標識88により指示されたタイミングで行うごとにスコアを獲得し、スコア欄132に反映することができ、また1曲終了後において獲得したスコアの合計によって、「S」、「A」、「B」又は「C」といったゲームランクが決定される。これにより、遊戯者は、スコアの合計値やゲームランクといったプレイ結果(内容)の優劣を競うことができる。
[機能的構成]
次に、本発明の第1実施形態に係るアーケードゲーム装置10の機能的構成について説明する。図5は、本発明の第1実施形態に係るアーケードゲーム装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。すなわち、同図は、CPU42がゲームプログラムを実行することにより、他のハードウェアやソフトウェアと協働して、アーケードゲーム装置10において実現される各種の機能部の構成を示すものである。
図5に示すように、アーケードゲーム装置10は、遊戯者インターフェースを形成する機能的手段としての、入力部100と、表示部102と、音出力部104とを有する。また、アーケードゲーム装置10は、ゲーム制御部106と、音処理部50と、画像処理部52と、本実施形態の音楽ゲームプログラム74が実現する音楽ゲームに関わる各種機能部を有する機能群110とを有する。
入力部100は、例えば押しボタン22,24,26,28やタッチパッド30を含んで構成される。この入力部100は、遊戯者の操作、例えば押圧操作やスライド操作(スライド操作を含む)が入力されるものである。入力部100に入力された入力情報(検知信号)は、例えばゲーム制御部106等に渡される。
表示部102は、例えばディスプレイ14を含んで構成される。この表示部102は、ゲーム制御部106や機能群110の制御の下、画像処理部52から出力される信号に基づくゲーム画像80等を画面上に表示する。
音出力部104は、スピーカ13を含んで構成される。この音出力部104は、ゲーム制御部106や機能群110の制御の下、音処理部50から出力される信号に基づいて音を発生させる。
ゲーム制御部106は、CPU42やメインメモリ44等を含んで構成される。このゲーム制御部106は、入力装置20からの入力情報を受け付けて例えばスライドか単なる接触かを判断したり、入力部100にてどの押しボタン22,24,26,28が押圧されたかを認識したり、音楽ゲームプログラム74によって実現される音楽ゲームの進行を統括的に制御したりする。
機能群110は、再生部112と、表示制御部114と、判定部116と、第1評価部118と、第2評価部120と、を有する。
再生部112は、例えばCPU42やメインメモリ44等を含んで構成される。この再生部112は、ゲーム制御部106の制御の下、記憶装置48に格納されたプレイデータ74Aの中から遊戯者により選択されたプレイデータを順次読み出して、画像処理部52を介して画像データを表示部102に出力するとともに、音処理部50を介して音データを音出力部104に出力する。この結果、再生部112は、音楽及びゲーム画像80等を再生する。
表示制御部114は、例えばCPU42やメインメモリ44等を含んで構成される。この表示制御部114は、ゲーム制御部106の制御の下、例えば各種情報をゲーム画像80に表示する。また、表示制御部114は、再生部112での音楽の再生に伴い、記憶装置48に格納されたオブジェクトデータ74Bを読み出して、タイミング指針86を含んだボタン標識82及び方向標識84、並びに操作タイミング標識88等を順次ゲーム画像80に表示する。また、表示制御部114は、操作タイミング標識88を表示した際、ボタン標識82や方向標識84に向かって移動する。
ここで、表示制御部114により表示されるゲーム画像80の内容を説明する。
ゲーム画像80の一例としての図4に示すゲーム画像80Aには、表示制御部114によりボタン標識82、方向標識84及び操作タイミング標識88等の他、音楽名130やスコア欄132等が表示される。
音楽名130は、音楽ゲームのプレイ中に流れる音楽の名前である。
スコア欄132は、音楽ゲームのプレイ中に得られるスコアを数値で示す欄である。
このゲーム画像80Aには、具体的に、遊戯者に押圧すべき押しボタンの種類として記号「○」が示された押しボタン28を指示する1個のボタン標識82と、遊戯者にスライドすべき方向として右方向を指示する1個の右方向標識84Rと、遊戯者にスライドすべき方向として左方向を指示する1個の左方向標識84Lと、が表示されている。また、ゲーム画像80Aには、これらに対応する3つの操作タイミング標識88が表示されている。
以上のような図4に示すゲーム画像80Aにおいて、最初に遊戯者は、上記のうち操作タイミングが第1番目で右方向を指示する右方向標識84Rが、これに対応する操作タイミング標識88と重なったときに、入力部100に対して右方向のスライド操作を入力する。次に、遊戯者は、上記のうち操作タイミングが第2番目で左方向を指示する左方向標識84Lが、これに対応する操作タイミング標識88と重なったときに、入力部100に対して左方向のスライド操作を入力する。次に、遊戯者は、上記のうち操作タイミングが第3番目で押しボタン28(の押圧)を指示するボタン標識82が、これに対応する操作タイミング標識88と重なったときに、入力部100に対して押しボタン28の押圧操作を入力する。
図5に戻って、判定部116は、例えばCPU42やメインメモリ44等を含んで構成される。この判定部116は、ゲーム制御部106の制御の下、例えば方向標識84が指示する方向と、入力部100に入力されたスライド操作とに基づき、スライド入力が成功したか否かを判定する。また、判定部116は、ゲーム制御部106の制御の下、例えば方向標識84が指示する押しボタンの種類と、入力部100に入力された押圧操作とに基づき、押圧入力が成功したか否かを判定する。なお、ボタン標識82及び方向標識84が指示する操作の内容は、プレイデータ74Aの時間管理データに記述されているため、判定の際はこの時間管理データを読み出す。
第1評価部118は、ある方向標識84に対応する入力部110の第1の入力に対して判定部116が肯定判定した場合に、第1の評価をする。そして、第1評価部118は、その評価結果をスコア欄132等に反映する。なお、この「第1の評価」は、単一の評価だけでなく複数の評価を含んでいてもよい。例えば本第1実施形態では、「第1の評価」は、遊戯者の操作の操作タイミングに応じて区別される高評価の「COOL」と中評価の「FINE」の2つの評価を含んでいる。すなわち、第1評価部118は、遊戯者の操作の操作タイミングに応じて高評価か中評価に、評価を変える。
第2評価部120は、ある方向標識84に対応する入力部100の第1の入力に対して判定部116が否定判定した場合に、予め定めた期間内において先の方向標識84に対応する第2の入力が入力部100にあり判定部116が肯定判定したときには第2の評価をし、その他のときには第2の評価よりも低い評価を含む第3の評価をする。そして、第2評価部120は、その評価結果をスコア欄132等に反映する。なお、この「第2の評価」は、「第1の評価」と異なっていても同じであってもよいが、例えば本第1実施形態では同じである。すなわち、「第2の評価」は、遊戯者の操作の操作タイミングに応じて区別される高評価の「COOL」と中評価の「FINE」の2つの評価を含んでいる。また、「第3の評価」は、単一の評価だけでなく複数の評価を含んでいてもよい。例えば本第1実施形態では、「第3の評価」は、操作タイミングが後述する許容期間内の誤操作の場合に評価される低評価の「WRONG」と、操作タイミングが許容期間外の場合に評価される最低評価の「WORST」と、スライド操作が単にタッチ入力と判定されて評価される中評価の「FINE」の3つの評価を含んでいる。すなわち、第1評価部118は、遊戯者の操作の操作タイミングに応じて高評価か中評価、低評価、最低評価に、評価を変える。
[評価の定義]
次に、本第1実施形態における第1評価部118及び第2評価部120の評価の区別について説明する。なお、この区別は一例であって、本発明は他の評価の区別も採用し得る。図6は、横軸を音楽ゲームプレイ中の時間[ms]とした、本第1実施形態における評価の区別を説明する図である。なお、図6において、0msは、操作タイミング標識88が方向標識84と完全に重なるタイミング(以下、「ジャストタイミング」という。)である。
図6に示すように、本第1実施形態では、ジャストタイミングを基準(0ms)として、−86ms以上+86ms以下の期間(ベスト期間)を第1の評価及び第2の評価である高評価の「COOL」とし、−146ms以上−86ms未満と+86ms超+146ms以下の期間を第1の評価及び第2の評価である中評価の「FINE」としている。また、本第1実施形態では、ジャストタイミングを基準(0ms)として、−146ms未満及び+146ms超の期間を第3の評価である最低評価の「WORST」としている。
また、本第1実施形態では、最低評価の期間を除く−146ms以上+146ms以下の期間を「許容期間p1」とし、この許容期間p1内で且つ許容期間p1よりも短い−146ms以上+86ms以下の期間を予め定めた「保留期間p2」としている。この許容期間p1内に誤操作があると、通常は第3の評価である低評価の「WRONG」となる(後述するタッチ入力の場合は中評価となる)。ただし、「保留期間p2」内に誤操作があると、その評価が保留されて、その後に正しい操作があると、保留した第3の評価の代わりに第2の評価となる。なお、高評価の場合にはスコアとして「500」、中評価の場合にはスコアとして「300」、低評価の場合にはスコアとして「150」、最低評価の場合にはスコアとして「0」が得られるようになっている。
[ゲーム処理]
次に、図5に示すゲーム制御部106のゲーム処理について説明する。図7は、ゲーム制御部106等のゲーム処理のフローチャートである。図8は、図7に示すゲーム処理から続く処理のフローチャートである。なお、以下、括弧中の識別符号は、図7及び図8中のステップ識別符号と対応している。また、このゲーム処理は、遊戯者により音楽ゲームのプレイが実行され、再生部112による音楽とゲーム画像80の再生開始後から再生終了までのプレイ期間にわたって、例えば0.1ms毎に実行される。
(SP10)ゲーム制御部106は、入力部100からの入力情報に基づき、遊戯者によるスライド操作や押圧操作等何らかの操作が有るか否か判定する(第1の入力があるか否か判定する)。そして、ゲーム制御部106は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP12の処理に移行し、否定判定した場合(No)には全体の処理を終える。
(SP12)ゲーム制御部106は、判定部116に処理を渡す。処理を渡された判定部116は、入力部100に入力された何らかの操作の操作タイミングが、許容期間p1内か否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP18の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP14の処理に移行する。
(SP14)判定部116は、入力部100に入力された何らかの操作が誤操作と判定、すなわちスライド入力が非成功と判定して、ステップSP16の処理に移行する。
(SP16)判定部116は、第2評価部120に処理を渡す。処理を渡された第2評価部120は、遊戯者の操作に対して最低評価を付ける。そして、第2評価部120は、表示部102に対して文字列「WORST」を表示させる。また、第2評価部120は、スコア欄132に例えば「0」を加算して、全体の処理を終える。このように、最低評価の場合、第2評価部120は、スコア欄132にスコアを加算しないが、何らかの値で減算してもよい。
(SP18)判定部116は、入力部100に入力された何らかの操作がスライド操作である場合に、そのスライド量が基準値以上であるか否か判定する。この基準値は、1個のパッド30Bに手でタッチした後手を離さずに接触されるパッド30Bの数で決められ、例えば3個である。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP20の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP48の処理に移行する。
(SP20)判定部116は、入力部100に入力されたスライド操作が、スライド入力であると判定する。そして、判定部116は、ステップSP22の処理に移行する。
(SP22)判定部116は、スライド入力のスライド方向が正しいか否か判定する。具体的には、判定部116は、入力部100に入力されたスライド方向と、方向標識84が指示する方向とが一致するか否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP24の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP32の処理に移行する。
(SP24)判定部116は、スライド入力が成功したと判定して、ステップSP26の処理に移行する。
(SP26)判定部116は、第1評価部118に処理を渡す。処理を渡された第1評価部118は、スライド操作(スライド入力)のタイミングが、許容期間p1内でベスト期間(−86ms以上+86ms以下の期間)内であるか、又は許容期間p1内でベスト期間外か判定する。そして、第1評価部118は、スライド操作のタイミングが許容期間p1内でベスト期間内であると判定した場合にはステップSP28の処理に移行し、スライド操作のタイミングが許容期間p1内でベスト期間外であると判定した場合にはステップSP30の処理に移行する。
(SP28)第1評価部118は、遊戯者の操作に対して高評価を付ける。そして、第1評価部118は、表示部102に対して文字列「COOL」を表示させる。また、第1評価部118は、スコア欄132に例えば「500」を加算して、全体の処理を終える。
(SP30)第1評価部118は、遊戯者の操作に対して中評価を付ける。そして、第1評価部118は、表示部102に対して文字列「FINE」を表示させる。また、第1評価部118は、スコア欄132に例えば「300」を加算して、全体の処理を終える。
(SP32)判定部116は、現在のタイミングが保留期間p2内か否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP34の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP44の処理に移行する。このステップSP32を設けることで、判定部116は、現在のタイミングが保留期間p2外であれば、即座に遊戯者の操作の判定・評価(誤操作、低評価)を行うが、現在のタイミングが保留期間p2内であれば、以下のようにその判定・評価を保留し、当該判定・評価を覆して誤操作を救済する第2の入力を受け付ける。
(SP34)判定部116は、入力部100のタッチパッド30から手が離れたか否かを判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP44の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP36の処理に移行する。
(SP36)判定部116は、入力部100からの入力情報に基づき、遊戯者によるスライド操作や押圧操作等何らかの新たな操作(第2の入力)がさらに有るか否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP38の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP32の処理に戻る。
(SP38)判定部116は、入力部100に入力された何らかの操作がスライド操作である場合に、そのスライド量が基準値以上であるか否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP40の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP44の処理に移行する。
(SP40)判定部116は、入力部100に入力されたスライド操作が、スライド入力であると判定する。そして、判定部116は、ステップSP42の処理に移行する。
(SP42)判定部116は、判定したスライド入力のスライド方向が正しいか否か判定する。具体的には、判定部116は、入力部100に第2の入力として新たに入力されたスライド方向と、方向標識84が指示する方向とが一致するか否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP24の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP44の処理に移行する。なお、ステップSP42かステップSP24に以降した場合、ステップSP26〜ステップSP30の処理は、本第1実施形態では例えば第1評価部118ではなく、第2評価部120が行うものとする。
(SP44)判定部116は、スライド入力が非成功と判定して、ステップSP46の処理に移行する。
(SP46)判定部116は、第2評価部120に処理を渡す。処理を渡された第2評価部120は、遊戯者の操作に対して低評価を付ける。そして、第2評価部120は、表示部102に対して文字列「WRONG」を表示させる。また、第2評価部120は、スコア欄132に例えば「150」を加算して、全体の処理を終える。
(SP48)ステップSP18で否定判定した場合には、判定部116は、入力されたスライド操作が単なるタッチ入力(あるいは「タップ入力」という。)であると判定する。そして、判定部116は、ステップSP50の処理に移行する。
(SP50)図8に移って、判定部116は、現在のタイミングが保留期間p2内か否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP54の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP52の処理に移行する。このステップSP50を設けることで、判定部116は、現在のタイミングが保留期間p2外であれば、即座に遊戯者の操作の判定・評価(誤操作、中評価)を行うが、現在のタイミングが保留期間p2内であれば、以下のようにその判定・評価を保留し、当該判定・評価を覆して誤操作を救済する第2の入力を受け付ける。
(SP52)判定部116は、スライド入力が非成功と判定して、ステップSP70の処理に移行する。
(SP54)判定部116は、入力部100からの入力情報に基づき、遊戯者によるスライド操作や押圧操作等何らかの新たな操作(第2の入力)がさらに有るか否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP56の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP50の処理に戻る。
(SP56)判定部116は、入力部100に第2の入力として新たに入力された何らかの操作がスライド操作である場合に、そのスライド量が基準値以上であるか否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP60の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP58の処理に移行する。
(SP58)判定部116は、入力されたスライド操作が単なるタッチ入力(あるいは「タップ入力」という。)であると判定する。そして、判定部116は、ステップSP50の処理に戻る。
(SP60)判定部116は、入力部100に入力されたスライド操作が、スライド入力であると判定する。そして、判定部116は、ステップSP62の処理に移行する。
(SP62)判定部116は、判定したスライド入力のスライド方向が正しいか否か判定する。具体的には、判定部116は、入力部100に入力されたスライド方向と、方向標識84が指示する方向とが一致するか否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP64の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP32の処理に移行する。
(SP64)判定部116は、判定部116は、入力部100に入力されたスライド入力が成功したと判定して、ステップSP66の処理に移行する。
(SP66)判定部116は、第2評価部120に処理を渡す。処理を渡された第2評価部120は、スライド操作のタイミングが、許容期間p1内でベスト期間(−86ms以上+86ms以下の期間)内であるか、又は許容期間p1内でベスト期間外か判定する。そして、第2評価部120は、スライド操作のタイミングが許容期間p1内でベスト期間内であると判定した場合にはステップSP68の処理に移行し、スライド操作のタイミングが許容期間p1内でベスト期間外であると判定した場合にはステップSP70の処理に移行する。
(SP68)第2評価部120は、遊戯者の操作に対して高評価を付ける。そして、第2評価部120は、表示部102に対して文字列「COOL」を表示させる。また、第2評価部120は、スコア欄132に例えば「500」を加算して、全体の処理を終える。
(SP70)第2評価部120は、遊戯者の操作に対して中評価を付ける。そして、第2評価部120は、表示部102に対して文字列「FINE」を表示させる。また、第2評価部120は、スコア欄132に例えば「300」を加算して、全体の処理を終える。
[効果]
次に、本発明の第1実施形態に係るアーケードゲーム装置10の効果について説明する。
アーケードゲーム装置10は、方向標識84が指示する方向と、入力部100に入力されたスライド操作とに基づき、スライド入力が成功したか否かを判定する判定部116を有する(ステップSP12〜22等参照)。そして、アーケードゲーム装置10は、ある方向標識84に対応する入力部100の第1の入力に対して判定部116が肯定判定した場合に、第1の評価(高評価又は中評価)をする第1評価部118を有する(ステップSP26〜30等参照)。また、アーケードゲーム装置10はさらに、ある方向標識84に対応する入力部100の第1の入力に対して判定部116が否定判定した場合に、予め定めた保留期間p2内において先の方向標識84に対応する第2の入力が入力部100にあり判定部116が肯定判定したときには第2の評価(高評価又は中評価)をし、その他のときには第2の評価よりも低い評価を含む第3の評価(低評価又は最低評価、中評価)をする第2評価部120を有する(ステップSP16、46、32〜42等参照)。
この構成によれば、入力部100に第1の入力があり判定部116でスライド入力が非成功と判定(否定判定)した場合であっても、第2評価部120が、保留期間p2内であれば、否定判定とその後に行う第3の評価を保留し、当該否定判定及び第3の評価を肯定判定及び第2の評価に覆し得る第2の入力を受け付ける。したがって、遊戯者に対して、例えば誤操作をしても操作をやり直して第3の評価よりも高い評価を含む第2評価を得る機会を与えることができる。この結果、スライド入力を判定・評価する際に、遊戯者に対してフラストレーションを与えることを抑制することができる。
またアーケードゲーム装置10では、判定部116は、スライド操作のスライド量が基準値未満の場合に否定判定し、第2評価部120は、入力部100にスライド操作のスライド量が基準値以上の第2の入力があり判定部116が肯定判定したときには第2の評価をする(ステップSP18、50〜70等参照)。
この構成によれば、入力部100にスライド操作のスライド量が基準値未満の第1の入力があり判定部116が否定判定しても、入力部100にスライド操作のスライド量が基準値以上の第2の入力、すなわちスライド量が基準値以上のスライド操作を新たにやり直して第3の評価よりも高い評価を含む第2評価を得る機会を与えることができる。
またアーケードゲーム装置10では、判定部116は、方向標識84が指示する方向と入力部100に第1の入力として入力されたスライド操作の方向とが一致していない場合に否定判定し、第2評価部120は、入力部100に対して方向標識84が指示する方向と一致する方向のスライド操作の第2の入力があり判定部116が肯定判定したときには第2の評価をする(ステップSP22、32〜42等参照)。
この構成によれば、方向標識84が指示する方向と入力部100に入力されたスライド操作の方向とが一致していない場合で判定部116が否定判定しても、入力部100に対して方向標識84が指示する方向と一致する方向のスライド操作の第2の入力、すなわち方向標識84が指示する方向と一致する方向のスライド操作を新たにやり直して第3の評価よりも高い評価を含む第2評価を得る機会を与えることができる。
またアーケードゲーム装置10では、第2の評価は、第1の評価と同じ評価である。
この構成によれば、遊戯者は、例えば誤操作をしたときに、新たに操作をやり直すことで、最初に正しい操作(スライド入力が成功)をした場合に得られたはずの第1の評価と同じ評価を得られる。この結果、スライド入力を判定・評価する際に、遊戯者に対してフラストレーションを与えることを抑制することができる。
またアーケードゲーム装置10では、第1評価部118及び第2評価部120は、スライド操作のタイミングに応じて評価を変える(ステップSP16、46、28、30等参照)。
この構成によれば、遊戯者は、例えば新たに操作をやり直すときであっても、その新たな操作のタイミングに応じて評価が変わるため、当該新たな操作のタイミングを考慮するようになる。この結果、ゲーム性を高めることができる。
またアーケードゲーム装置10では、第2評価部120は、スライド方向が正しくないスライド操作があった後、第2の入力の前に入力部100からタッチが離れた場合(ステップSP34等参照)、第3の評価をする。
この構成によれば、新たな操作で入力部100に第2の入力をする場合は、先の操作からタッチを続けることが第2の評価を得る条件となり、ゲームの難易度が低下することを抑制することができる。
またアーケードゲーム装置10では、判定部116は、スライド操作のタイミングが許容期間p1内でない場合に否定判定し、保留期間p2は、許容期間p1内で且つ許容期間p1よりも短い(ステップSP12、図6参照)。
この構成によれば、保留期間p2を許容期間p1内とすることで、遊戯者に対して新たな操作を先の操作と同様のタイミング感覚で行わせることができる。この結果、スライド入力を判定・評価する際に、遊戯者に対してフラストレーションを与えることを抑制することができる。また、保留期間p2を許容期間p1よりも短くすることで、全体の処理速度を上げることができ、また評価結果がより早く反映されるためゲームテンポを高めることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本第2実施形態に係るゲーム装置は、ゲーム制御部106のゲーム処理が異なる。より具体的には、遊戯者に、2つの方向標識84に対して同時にスライド操作を要求する点で異なる。その他の本第2実施形態に係るゲーム装置の構成は、第1実施形態に係るアーケードゲーム装置10と同様の構成である。
[ゲーム画像]
図9は、音楽ゲームのプレイ中にディスプレイ14に表示(再生)されるゲーム画像80の他の一例(ゲーム画像80Bと称す。)の様子を示す図である。
図9中のゲーム画像80Bには、2つの左方向標識84Lが表示されている。そして、2つの左方向標識84Lにおける各タイミング指針86の方向が同じとなっている。すなわち、移動する2つの操作タイミング標識88が対応する左方向標識84Lに重なるタイミングは、互いに同じとなっている。したがって、遊戯者は、スライド操作を同時に行うことになる。ゲーム画像80Bには、このスライド操作を同時に行うべきことを遊戯者に指示するオブジェクトとして同時操作指示標識90が表示されている。なお、タイミング指針86も、スライド操作を同時に行うべきことを遊戯者に指示するオブジェクトと言えるが、第2実施形態では、タイミング指針86と同時操作指示標識90の2つで、スライド操作を同時に行うべきこと指示することにより、遊戯者に強く注意喚起している。
[ゲーム処理]
図10は、本第2実施形態に係るゲーム制御部106等のゲーム処理のフローチャートである。なお、以下、括弧中の識別符号は、図10中のステップ識別符号と対応している。また、このゲーム処理は、遊戯者により音楽ゲームのプレイが実行され、再生部112による音楽とゲーム画像80の再生開始後から再生終了までのプレイ期間にわたって、次に入力すべき操作がスライド操作を同時に行う同時操作のときに、例えば0.1ms毎に実行される。
(SP80)ゲーム制御部106は、入力部100からの入力情報に基づき、遊戯者によるスライド操作や押圧操作等何らかの操作が2つ同時に有るか否か判定する(第1の入力があるか否か判定する)。そして、ゲーム制御部106は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP82の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP100の処理に移行する。
(SP82)ゲーム制御部106は、判定部116に処理を渡す。処理を渡された判定部116は、入力部100に入力された何らかの2つの操作の操作タイミングが、許容期間p1内か否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP86の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP83の処理に移行する。
(SP83)判定部116は、スライド入力が非成功と判定する。そして、ステップSP84の処理に移行する。
(SP84)判定部116は、第2評価部120に処理を渡す。処理を渡された第2評価部120は、遊戯者の操作に対して最低評価を付ける。そして、第2評価部120は、表示部102に対して文字列「WORST」を表示させる。また、第2評価部120は、スコア欄132に例えば「0」を加算して、全体の処理を終える。
(SP86)判定部116は、入力部100に入力された何らかの2つの操作がスライド操作である場合に、それらのスライド量が両方基準値以上であるか、一方だけ基準値以上であるか、又は全て基準値未満であるかを判定する。そして、判定部116は、両方基準値以上である場合にはステップSP88の処理に移行し、一方だけ基準値以上である場合にはステップSP106の処理に移行し、全て基準値未満である場合には全体の処理を終える。
(SP88)判定部116は、入力部100に入力された2つのスライド操作が、共にスライド操作であると判定する。そして、判定部116は、ステップSP90の処理に移行する。
(SP90)判定部116は、判定した2つのスライド操作のスライド方向が共に正しいか否か判定する。例えば、図9に示すゲーム画像80Bの場合、判定部116は、入力部100の例えば左側に入力されたスライド方向と、一方の左方向標識84Lが指示する方向とが一致するか否か判定し、且つ、判定部116は、入力部100の例えば右側に入力されたスライド方向と、他方の左方向標識84Lが指示する方向とが一致するか否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP92の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP110の処理に移行する。
(SP92)判定部116は、入力部100に入力された2つのスライド操作が共に成功したと判定して、ステップSP94の処理に移行する。
(SP94)判定部116は、第1評価部118に処理を渡す。処理を渡された第1評価部118は、スライド操作のタイミングが、許容期間p1内でベスト期間(−86ms以上+86ms以下の期間)内であるか、又は許容期間p1内でベスト期間外か判定する。そして、第1評価部118は、スライド操作のタイミングが許容期間p1内でベスト期間内であると判定した場合にはステップSP96の処理に移行し、スライド操作のタイミングが許容期間p1内でベスト期間外であると判定した場合にはステップSP98の処理に移行する。
(SP96)第1評価部118は、遊戯者の操作に対して高評価を付ける。そして、第1評価部118は、表示部102に対して文字列「COOL」を表示させる。また、第1評価部118は、スコア欄132に例えば「500」を加算して、全体の処理を終える。
(SP98)第1評価部118は、遊戯者の操作に対して中評価を付ける。そして、第1評価部118は、表示部102に対して文字列「FINE」を表示させる。また、第1評価部118は、スコア欄132に例えば「300」を加算して、全体の処理を終える。
(SP100)ゲーム制御部106は、入力部100からの入力情報に基づき、遊戯者によるスライド操作や押圧操作等何らかの操作が1つのみ有るか否か判定する。そして、ゲーム制御部106は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP102の処理に移行し、否定判定した場合(No)には全体の処理を終える。
(SP102)ゲーム制御部106は、判定部116に処理を渡す。処理を渡された判定部116は、入力部100に入力された何らかの操作の操作タイミングが、許容期間p1内か否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP102の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP84の処理に移行する。
(SP104)判定部116は、入力部100に入力された何らかの操作がスライド操作である場合に、そのスライド量が基準値以上であるか否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP106の処理に移行し、否定判定した場合(No)には全体の処理を終える。
(SP106)判定部116は、入力部100に入力されたスライド操作が、スライド入力であると判定する。そして、判定部116は、ステップSP108の処理に移行する。
(SP108)判定部116は、現在のタイミングが保留期間p2内か否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP112の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP109の処理に移行する。このステップSP108を設けることで、判定部116は、現在のタイミングが保留期間p2外であれば、即座に遊戯者の操作の判定・評価(誤操作、低評価)を行うが、現在のタイミングが保留期間p2内であれば、以下のようにその判定・評価を保留し、当該判定・評価を覆して誤操作を救済する第2の入力を受け付ける。
(SP109)判定部116は、スライド入力が非成功と判定する。そして、ステップSP110の処理に移行する。
(SP110)判定部116は、第2評価部120に処理を渡す。処理を渡された第2評価部120は、遊戯者の操作に対して低評価を付ける。そして、第2評価部120は、表示部102に対して文字列「WRONG」を表示させる。また、第2評価部120は、スコア欄132に例えば「150」を加算して、全体の処理を終える。
(SP112)判定部116は、入力部100のタッチパッド30から手が離れたか否かを判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP110の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP114の処理に移行する。
(SP114)判定部116は、入力部100からの入力情報に基づき、遊戯者によるスライド操作や押圧操作等何らかの新たな操作があるか否か(もう1つの入力(第2の入力)が有るか否か)判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP86の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP114の処理に移行する。
[効果]
次に、本発明の第2実施形態に係るゲーム装置の効果について説明する。
第2実施形態に係るゲーム装置では、判定部116は、各方向標識84が指示するスライド操作が入力部100に対して同時に入力されていない場合に否定判定し(ステップSP80等参照)、第2評価部120は、入力部100に対して少なくとも1つの入力(第1の入力)が既にされていることを条件として(ステップSP100参照)、入力部100に対して未だ入力されていないスライド操作の第2の入力があり判定部116が肯定判定したときには第2の評価をする(ステップSP114、86〜98参照)。
この構成によれば、各方向標識84が指示するスライド操作が入力部100に対して同時に入力されていない場合に判定部116が否定判定しても、入力部100に対して未だ入力されていない操作を新たにやり直して第3の評価よりも高い評価を含む第2評価を得る機会を与えることができる。
<変形例>
以上、本願の開示する技術の複数の実施形態について説明したが、本願の開示する技術は、上記に限定されるものではない。
例えば、アーケードゲーム装置10は、第1評価部118と第2評価部120において予め定めた評価以上の高い評価が連続してなされる場合に、高い評価が連続する数に応じて評価する第3評価部をさらに有し、第2評価部120は、第3の評価の際、スライド操作のタイミングが許容期間p1内であることを条件として、少なくとも上記予め定めた評価以上とする。具体的には、第3評価部は、第1評価部118と第2評価部120において中評価以上の高い評価が連続してなされる場合に、高い評価が連続する数(コンボ数)に例えば「50」を乗算してスコア欄132のスコアに加算する。そして、第2評価部120は、例えば遊戯者のスライド操作がタッチ入力と判定した後の第3の評価の際、スライド操作のタイミングが許容期間p1内であることを条件として、少なくとも中評価以上とする。なお、第1実施形態でも、図8に示すステップSP52を経た後の第3の評価は、中評価としている。
以上の構成によれば、例えば遊戯者のスライド操作がタッチ入力の場合であっても、中評価以上となり、コンボ数が増えるようになる。この結果、遊戯者に対して操作の楽しさをより与えることができる。
また、アーケードゲーム装置10では、第2の評価は、第1の評価と同じである場合を説明したが、第1の評価よりも低い評価であってもよい。また、第2の評価は、第1の評価よりも低い評価を含んでもよい。例えば、第2の評価は、中評価の「FINE」や中評価と低評価の間の評価の「SAFE」(スコア加算数:例えば250)等であってもよい。これにより、遊戯者は、第2の評価よりも第1の評価を得ようとして、より適切に操作を行おうと試みるようになり、ゲーム性の幅を高めることができる。
また、図8に示すステップS56では、判定部116が否定判定した場合にステップSP58を経由してステップSP50の処理に戻る場合を説明したが、ステップSP52の処理に移行してもよい。すなわち、保留期間p2内で新たな操作の入力を受け付けるのは、1回のみとしてもよい。なお、図7に示すステップSP32〜42、図10に示すステップSP108〜114等においては、保留期間p2内で新たな操作の入力を受け付けるのが1回のみとなっている。このようにすることで、ゲーム性が極端に低下することを抑制できる。
また、第2実施形態では、2つの操作を同時に行うことが要求されている場合を説明したが、3つ以上の操作を同時に行うことが要求されている場合にも、第2実施形態を応用することができる。