以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係るゲーム装置は、ビデオゲーム機や携帯ゲーム機、アーケードゲーム機、パーソナルコンピュータ等の様々なコンピュータゲーム機を用いることができる。以下で説明する本発明の第1実施形態に係るゲーム装置は、アーケードゲーム装置を一例に挙げている。また、本発明の第1実施形態に係るゲームプログラムは、例えば上記アーケードゲーム装置で実行されるものであり、遊戯者がアーケードゲーム装置から再生される音(例えば、音楽、音声、効果音等)及び画像(例えば、静止画、動画、映像等)の少なくとも一方に合わせてアーケードゲーム装置の操作を楽しむゲームプログラムである。以下で説明する本発明の第1実施形態に係るゲームプログラムは、音楽及び動画に合わせて携帯ゲーム機の操作を楽しむ音楽ゲームプログラム(以下、このプログラムで実行されるゲームを「音楽ゲーム」と称す。)を一例に挙げている。
図1は、第1実施形態におけるゲーム装置の一例としてのアーケードゲーム装置10の外観斜視図である。
図1に示すアーケードゲーム装置10は、例えば日本全国の各地域に所在しているアミューズメント施設に設けられた業務用のアーケードゲーム装置の一種である。アーケードゲーム装置10は、例えば音楽及びゲーム画像(動画を含む)に合わせて押しボタンの押圧やスライド等の操作を楽しむゲーム装置である。
[外観構成]
このようなアーケードゲーム装置10について、まず外観構成について説明する。アーケードゲーム装置10は、筐体12と、表示画面としてのディスプレイ14と、再生部としての2つのスピーカ16と、コイン投入装置18と、入力装置20とを備えている。
筐体12は、図示しない水平な地面に直立した状態で上下に長い板状部12Aと、この板状部12Aの中央部から下端部にかけて接合されて、2つの側面形状が板状部12A側に向かって上方に傾斜する台形で外観形状が傾斜面を有する略四角柱の箱体12Bと、を有している。以下では、図示しないアーケードゲーム装置10の遊戯者に対して、筐体12の箱体12B側を「正面」とし、筐体12の板状部12A側を「背面」とする。なお、遊戯者は、箱体12Bの正面に対向して立ち、ディスプレイ14を見ながら、ゲームをプレイするので、板状部12Aから箱体12Bに向かう方向を「手前方向D1」、箱体12Bから板状部12Aに向かう方向を「奥方向D2」とする。
2つのスピーカ16は、箱体12Bから上方に突き出る板状部12Aの上端部であって、板状部12Aの箱体12B側に設けられている。これらのスピーカ16は、ゲームの音楽や、効果音を出力する。
ディスプレイ14は、箱体12Bの傾斜面となっている上面12Cに設けられている。このディスプレイ14は、ゲームを表現あるいは演出するための画像(例えば、静止画、動画、映像等)を表示する。
コイン投入装置18は、箱体12Bの正面に設けられている。このコイン投入装置18は、遊戯者が投入する硬貨やメダル等のコインをゲームプレイの対価として受け付ける。
入力装置20は、筐体12と一体的に形成されてもよいし、別体に形成されてもよい。本第1実施形態では、入力装置20は、筐体12と別体に形成され、筐体12に装着される場合を説明する。入力装置20は、略板状であり、筐体12に装着された状態で、例えばディスプレイ14側の筐体12である箱体12Bの正面上端部から、手前方向D1に向かって真っ直ぐ突出している。
入力装置20の上面20Aには、遊戯者の手の押圧に基づいた情報を入力する第1入力部として、例えば4つの押しボタン22,24,26,28が設けられている。これら押しボタン22,24,26,28は、ディスプレイ14の幅方向W(水平方向であって手前方向D1と交差する方向)に沿って、それぞれ等間隔に並んで配置されている。
各押しボタン22,24,26,28の形状は、互いに同一で、上面視が円形で側面視(図3参照)が弧状となっている。このように側面視が弧状となっていることで、各押しボタン22,24,26,28の中央部が中央周辺縁部より徐々に高く盛り上がるようになっている。また、各押しボタン22,24,26,28の中央部には、それぞれ押しボタン22,24,26,28の種類が分かるように、例えば「△」、「□」、「×」又は「○」の記号が付されている。
入力装置20の上面20Aにおいて、各押しボタン22,24,26,28よりもディスプレイ14側、すなわち奥方向D2には、第2入力部としてのタッチパッド30(の入力面30A)が設けられている。なお、入力装置20の上面20Aは、各押しボタン22,24,26,28やタッチパッド30を除き水平となっている。
タッチパッド30は、遊戯者の手等による入力面30Aに対する接触(タッチ)及び遊戯者の手等により入力面30Aにタッチしながら行われるスライドに基づいた情報を入力する静電容量方式のタッチパッドである。タッチパッド30の上面は、入力面30Aとなっており、遊戯者の手が触れることが可能なように入力装置20の上面20Aから露出している。
入力面30Aは、例えば平らな長方形であり、各押しボタン22,24,26,28と対向するようにディスプレイ14の幅方向Wに沿って延伸している。
入力面30Aの下部には、静電容量式のセンサとして例えば32枚等複数枚のパッド30Bが幅方向Wに並んで配置されている。各パッド30Bは、平板状で、上面視が長方形となっている。タッチパッド30は、パッド30Bと遊戯者の手(指)で構成されるコンデンサが、どのパッド30Bに存在するかを微弱な静電容量の変化として検出し、複数のパッド30Bの表面をなぞった指の軌跡(本実施形態ではスライド)を入力する。
なお、スライドか単なるタッチかを判断する基準としては、本第1実施形態では、1個のパッド30Bに手でタッチした後手を離さずに連続して例えば2個以上のパッド30Bに接触した場合に「スライド」とし、2個未満であると単なる「タッチ」とする基準を用いている。
入力装置20の上面20Aにおいて、入力面30Aよりもディスプレイ14側、すなわち奥方向D2には、例えば32個等の複数の発光ダイオード32が設けられている。各発光ダイオード32は、ディスプレイ14の幅方向Wに沿って並んで配置されている。これらの発光ダイオード32は、2つで1組となり、各1組は、各パッド30Bの幅の範囲内にそれぞれ配置される。各1組の発光ダイオード32は、対応するパッド30Bに遊戯者の指等が接触したとき、光を発するようになっている。
[ハードウェア構成]
次に、アーケードゲーム装置10のハードウェア構成について説明する。図2は、図1に示すアーケードゲーム装置10のハードウェア構成の概略ブロック図である。
図2に示すようにアーケードゲーム装置10は、例えばコンピューティング装置40と、スピーカ16と、ディスプレイ14と、入力装置20と、コイン投入装置18を備える。
コンピューティング装置40は、アーケードゲーム装置10を統括的に制御する。コンピューティング装置40は、各種のプロセッサおよびメモリ等からなる、例えばチップセットを含むコンピュータ回路要素である。本実施形態のコンピューティング装置40は、例えばCPU42と、メインメモリ44と、BIOS−ROM46と、記憶装置48と、音処理部50と、画像処理部52と、通信インターフェース54と、ペリフェラルインタフェース56と、これらを接続するシステムバス58とを含む。
CPU42は、例えば、メインメモリ44上に展開されたゲームプログラムを実行し、コンピューティング装置40に各種の機能を実現させる。言い換えれば、コンピューティング装置40は、CPU42の制御の下、ゲームプログラムを実行することにより、他のハードウェアと協働してゲームを実現する。
記憶装置48は、プログラムや各種データを格納する。音処理部50は、CPU42の制御の下、各種のサウンド処理を行う。画像処理部52は、CPU42の制御の下、各種のグラフィックス処理を行なう。通信インターフェース54は、サーバや他のゲーム装置との通信を可能にするインターフェースである。ペリフェラルインタフェース56は、入力装置20及びコイン投入装置18等の周辺機器との通信を可能にするインターフェースである。
[ソフトウェア構成]
次に、アーケードゲーム装置10のソフトウェア構成について説明する。図3は、アーケードゲーム装置10の記憶装置の内容の一例を示す図である。
記憶装置48は、例えば、BIOS62や、OSプログラム64、デバイスドライバ66、アーケードゲーム装置10の制御に必要なシステムデータ68、ユーザデータ70、プレイ結果データ72、本第1実施形態に係る音楽ゲームプログラム74等を記憶している。
BIOS62、OSプログラム64、デバイスドライバ66及びシステムデータ68は、アーケードゲーム装置10の制御に用いられる公知のプログラム又はデータである。
ユーザデータ70は、アーケードゲーム装置10のユーザの名前等が記述されたデータである。
これらのうちプレイ結果データ72は、音楽ゲームのプレイの結果得られるスコアの合計値や合計値に基づくゲームランクといったプレイ結果が記述されている。
また、音楽ゲームプログラム74は、プレイデータ74Aや、各種オブジェクトデータ74B等を含んでいる。
プレイデータ74Aは、画像データ及び音データから構成されるマルチメディアデータである。プレイデータ74Aは、プレイデータ74Aの再生時間を管理する不図示の時間管理データを含む。この時間管理データには、時間管理データは、押圧操作する押しボタン22,24,26,28の種類及び押圧操作の操作タイミングと、再生時間とが対応付けられている。同様に、時間管理データには、スライド操作の方向及びスライド操作の操作タイミングと、再生時間とが対応付けられている。
なお、上記「押圧操作」とは、押しボタン22,24,26,28を例えば下方向に押圧する操作である。また、上記「スライド操作」とは、入力面30A上をタッチして当該タッチを続けたまま所定の方向にスライドする操作である。また、上記「スライド操作」では、スライドした後にタッチを離したか否かは問わない。
各種オブジェクトデータ74Bは、例えば画像データに基づくゲーム画像80(図4参照)に表示される、キャラクタ(不図示)、ボタン標識82、方向標識84、タイミング指針86、及び操作タイミング標識88を描画する各種データを含んでいる。
キャラクタは、人間や動物、架空のキャラクタ等を現したものである。
ボタン標識82は、入力装置20の操作の内容(以下、「操作内容」という。)を遊戯者に指示する第1オブジェクトであって、より具体的には押圧する押しボタン22,24,26,28の種類を遊戯者に指示する押圧オブジェクトである。ボタン標識82の形状は、例えば、押しボタン22,24,26,28に示された記号「△」、「□」、「×」又は「○」と同形状とされ、押圧する押しボタン22,24,26,28の種類が区別できるような形状となっている。すなわち、ボタン標識82が三角形状であれば押圧する押しボタンは、記号「△」が示された押しボタン22となり、ボタン標識82が四角形状であれば押圧する押しボタンは、記号「□」が示された押しボタン24となる。また、ボタン標識82が×形状であれば押圧する押しボタンは、記号「×」が示された押しボタン26となり、ボタン標識82が丸形状であれば押圧する押しボタンは、記号「○」が示された押しボタン28となる。ただし、押しボタン22,24,26,28の種類が区別できさえすれば、この限りでない。
方向標識84は、入力装置20の操作内容を遊戯者に指示する第1オブジェクトであって、より具体的にはタッチパッド30の入力面30A上をスライドする方向を遊戯者に指示するオブジェクトである。方向標識84は、スライドする方向として左方向又は右方向を遊戯者に指示するオブジェクトのみであるが、入力面30Aのサイズによっては、スライドする方向として上方向又は下方向を遊戯者に指示するオブジェクトもあってもよい。方向標識84は、例えば底辺が上下に延びる三角形であり、スライドする方向をその底辺と対向して直交する頂点で示している。すなわち、ゲーム画像80において底辺よりも当該頂点が右方向にあれば、スライドする方向は「右」となり、ゲーム画像80において底辺よりも当該頂点が左方向にあれば、スライドする方向は「左」となる。
タイミング指針86は、ボタン標識82や方向標識84の中心から外側に向かって延伸している。このタイミング指針86は、例えば時計の12時を指す方向(図4中真上方向)から時計回りに回って、12時を指す方向に戻ってくる。この戻ってきた瞬間が、後述する操作タイミング標識88がボタン標識82や方向標識84と重なるタイミングであり、ボタン標識82や方向標識84が指示する操作内容の操作タイミングである。
操作タイミング標識88は、入力装置20の操作内容の操作タイミングを遊戯者に指示する第2オブジェクトであって、より具体的にはボタン標識82が指示する押しボタン22,24,26,28を押圧する押圧操作の操作タイミングや方向標識84が指示する方向にスライドするスライド操作の操作タイミングを遊戯者に指示するオブジェクトである。この操作タイミング標識88は、例えばゲーム画像80に表示された後、ボタン標識82や方向標識84に向かって移動するようになっている。そして、移動する操作タイミング標識88がボタン標識82や方向標識84に重なった瞬間が、押圧操作やスライド操作の操作タイミングとなる。
[音楽ゲームの概略]
次に、本実施形態のアーケードゲーム装置10が音楽ゲームプログラムを実行することにより実現する音楽ゲームの概略を説明する。図4は、音楽ゲームのプレイ中にディスプレイ14に表示(再生)されるゲーム画像80の様子を示す図である。
本第1実施形態に係る音楽ゲームでは、遊戯者は、音楽ゲームに登場する不図示のキャラクタのダンスを見ながら、アーケードゲーム装置10から提供されるゲーム画像80(例えば図4参照)及びこれに同期した音楽や映像に合わせて、所定のタイミングで押しボタン22,24,26,28の押圧操作やタッチパッド30のスライド操作をすることにより、その操作や音楽の演奏、演出効果を楽しむというものである。遊戯者が操作すべき押圧操作やスライド操作及びそれらの操作タイミングは、ゲーム画像80中のボタン標識82や方向標識84及びタイミング指針86や操作タイミング標識88によって指示される。すなわち、ゲーム画像80中、ボタン標識82と方向標識84が音楽のリズムに合わせて順次配置されていき、操作タイミング標識88がそれらを順に通過するように移動していく。そして、上述したように、通過中の操作タイミング標識88がボタン標識82又は方向標識84を囲む(と重なる)タイミングが、遊戯者が操作すべきタイミングとなる。
1回のプレイは、1曲であるものとする。遊戯者は、1曲の間に、ボタン標識82や方向標識84により指示された内容を操作タイミング標識88により指示されたタイミングで行うごとにスコアを獲得し、スコア欄132に反映することができ、また1曲終了後において獲得したスコアの合計によって、「S」、「A」、「B」又は「C」といったゲームランクが決定される。これにより、遊戯者は、スコアの合計値やゲームランクといったプレイ結果(内容)の優劣を競うことができる。
[機能的構成]
次に、本発明の第1実施形態に係るアーケードゲーム装置10の機能的構成について説明する。図5は、本発明の第1実施形態に係るアーケードゲーム装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。すなわち、同図は、CPU42がゲームプログラムを実行することにより、他のハードウェアやソフトウェアと協働して、アーケードゲーム装置10において実現される各種の機能部の構成を示すものである。
図5に示すように、アーケードゲーム装置10は、遊戯者インターフェースを形成する機能的手段としての、入力部100と、表示部102と、音出力部104とを有する。また、アーケードゲーム装置10は、ゲーム制御部106と、音処理部50と、画像処理部52と、本実施形態の音楽ゲームプログラム74が実現する音楽ゲームに関わる各種機能部を有する機能群110とを有する。
入力部100は、例えば押しボタン22,24,26,28やタッチパネル30を含んで構成される。この入力部100は、遊戯者の操作が入力されるものである。入力部100に入力された入力情報(検知信号)は、例えばゲーム制御部106等に渡される。
表示部102は、例えばディスプレイ14を含んで構成される。この表示部102は、ゲーム制御部106や機能群110の制御の下、画像処理部52から出力される信号に基づくゲーム画像80等を画面上に表示する。
音出力部104は、スピーカ13を含んで構成される。この音出力部104は、ゲーム制御部106や機能群110の制御の下、音処理部50から出力される信号に基づいて音を発生させる。
ゲーム制御部106は、CPU42やメインメモリ44等を含んで構成される。このゲーム制御部106は、入力装置20からの入力情報を受け付けて例えばスライドか単なる接触かを判断したり、入力部100にてどの押しボタン22,24,26,28が押圧されたかを認識したり、音楽ゲームプログラム74によって実現される音楽ゲームの進行を統括的に制御したりする。
機能群110は、再生部112と、表示制御部114と、判定部116と、評価部118と、を有する。
再生部112は、例えばCPU42やメインメモリ44等を含んで構成される。この再生部112は、ゲーム制御部106の制御の下、記憶装置48に格納されたプレイデータ74Aの中から遊戯者により選択されたプレイデータを順次読み出して、画像処理部52を介して画像データを表示部102に出力するとともに、音処理部50を介して音データを音出力部104に出力する。この結果、再生部112は、音楽及びゲーム画像80等を再生する。
表示制御部114は、例えばCPU42やメインメモリ44等を含んで構成される。この表示制御部114は、ゲーム制御部106の制御の下、各種情報をゲーム画像80に表示する。また、表示制御部114は、再生部112での音楽の再生に伴い、記憶装置48に格納されたオブジェクトデータ74Bを読み出して、タイミング指針86を含んだボタン標識82及び方向標識84、並びに操作タイミング標識88等を順次ゲーム画像80に表示する。また、第1実施形態では、表示制御部114は、ボタン標識82及び方向標識84の少なくとも一方をゲーム画像80に複数並べて表示する。並べて表示する場合、ボタン標識82の大きさ及び形状は、同じであってもよいが、異なっていてもよい。第1実施形態では、大きさ及び形状がそれぞれ同じである場合を説明する。また、表示制御部114は、操作タイミング標識88を表示した際、ボタン標識82や方向標識84に向かって移動する。
ここで、表示制御部114により表示されるゲーム画像80の内容を説明する。
図4は、音楽ゲームのプレイ中に表示部102に表示(再生)されるゲーム画像80の一例(ゲーム画像80Aと称す。)の様子を示す図である。なお、図4中の点線は、操作タイミング標識88の移動方向であって、実際には表示されない移動経路である。
図4に示すゲーム画像80Aには、表示制御部114によりボタン標識82、方向標識84及び操作タイミング標識88等の他、音楽名130やスコア欄132等が表示される。
音楽名130は、音楽ゲームのプレイ中に流れる音楽の名前である。
スコア欄132は、音楽ゲームのプレイ中に得られるスコアを数値で示す欄である。
このゲーム画像80Aには、具体的に、遊戯者に押圧する種類として記号「○」が示された押しボタン28を指示する1個のボタン標識82と、遊戯者にスライドする方向として右方向を指示する1個の方向標識84Rと、遊戯者にスライドする方向として左方向を指示する1個の方向標識84Lと、が表示されている。また、ゲーム画像80Aには、これらに対応する3つの操作タイミング標識88が表示されている。
以上のような図4に示すゲーム画像80Aにおいて、最初に遊戯者は、上記のうち操作タイミングが第1番目で右方向を指示する方向標識84Rが、これに対応する操作タイミング標識88と重なったときに、入力部100に対して右方向のスライド操作を入力する。次に、遊戯者は、上記のうち操作タイミングが第2番目で左方向を指示する方向標識84Lが、これに対応する操作タイミング標識88と重なったときに、入力部100に対して左方向のスライド操作を入力する。次に、遊戯者は、上記のうち操作タイミングが第3番目で押しボタン28(の押圧)を指示するボタン標識82が、これに対応する操作タイミング標識88と重なったときに、入力部100に対して押しボタン28の押圧操作を入力する。
図6は、音楽ゲームのプレイ中に表示部102に表示(再生)されるゲーム画像80の他の例(ゲーム画像80Bと称す。)の様子を示す図である。図7は、図6に示すゲーム画像80Bから続くゲーム画像80Cの様子を示す図であって後述する先行入力の途中の様子を示す図である。なお、図6及び図7中の点線は、操作タイミング標識88の移動方向であって、実際には表示されない移動経路である。
図6及び図7に示すゲーム画像80B,80Cには、表示制御部114により方向標識84、操作タイミング標識88、音楽名130、及びスコア欄132等が表示される。
ゲーム画像80Bには、具体的に、遊戯者にスライドする方向として左方向を指示する例えば13個の方向標識84Lがディスプレイ14の幅方向Wに沿ってその画面の右から左へ操作順に一列に並んで表示されている。なお、上記「並んで表示」とは、第1実施形態では、隣接する方向標識84L同士等が一部重なって表示されていることを意味する。また、ゲーム画像80Bには、これらに対応する13個の操作タイミング標識88が方向標識84Lの上方に斜めに並んで表示される(図6では、2個の操作タイミング標識88は不図示)。
これらの方向標識84Lは、対応する操作タイミング標識88が指示する操作タイミングが互いに異なっている。なお、タイミング指針86は、13個の方向標識84L全てに設けてもよいが、第1実施形態では、操作タイミングが第1番目の方向標識84L(図6中最も右側の方向標識84)にのみ設けられている。
ゲーム画像80Cには、具体的に、遊戯者にスライドする方向として左方向を指示する例えば13個の方向標識84Lがディスプレイ14の幅方向Wに沿ってその画面の右から左へ操作順に並んで表示されている。また、ゲーム画像80Cには、これらに対応する13個の操作タイミング標識88のうち12個の操作タイミング標識88が方向標識84Lの上方に斜めに並んで表示される。残り1個の操作タイミング標識88は、図7中最も右側にある操作タイミングが第1番目の方向標識84Lに対応する操作タイミング標識88であり、当該第1番目の方向標識84Lと重なっている。
以上のような図6に示すゲーム画像80Bにおいて、最初に遊戯者は、操作タイミングが第1番目の方向標識84Lが、これに対応する操作タイミング、すなわち対応する操作タイミング標識88と重なったときに、入力部100に対して左方向のスライド操作を入力する。次に、遊戯者は、操作タイミングが第2番目以降の方向標識84Lが、これに対応する操作タイミング、すなわち対応する操作タイミング標識88と重なったときに、入力部100に対して左方向のスライド操作を順次入力する。ここで、第1実施形態では、操作タイミングが第2番目以降の方向標識84Lについては、これらに対応する操作タイミングの前であっても、入力部100に対してスライド操作を入力することが可能となっている。以下、この操作タイミング前に行う操作の入力を、「先行入力」と称す。
ゲーム画像80Cにおいては。操作タイミングが第1番目の方向標識84Lが対応する操作タイミング標識88と重なったときに、第1番目の方向標識84Lに対するスライド操作に続けて上記先行入力も行われている。先行入力が行われた箇所(方向標識84L)は、視覚的に変化している。例えば、第1実施形態では、方向標識84Lの色が黄色から青色に変化する。遊戯者は、一部について先行入力が終わった後、続けて残りの方向標識84Lに対して先行入力してもよいし、残りの方向標識84Lが対応する操作タイミング標識88と順次重なったときに、操作を入力してもよい。なお、以下では、方向標識84Lを適宜「方向標識84」と一般化して記載する。
図8は、音楽ゲームのプレイ中に表示部102に表示(再生)されるゲーム画像80のさらに他の例(ゲーム画像80Dと称す。)の様子を示す図である。なお、図8中の点線は、操作タイミング標識88の移動方向であって、実際には表示されない移動経路である。
図8に示すゲーム画像80Dには、表示制御部114によりボタン標識82、操作タイミング標識88、音楽名130、及びスコア欄132等が表示される。
このゲーム画像80Dには、具体的に、遊戯者に押圧する種類として記号「○」が示された押しボタン28を指示する13個のボタン標識82がディスプレイ14の幅方向Wに沿ってその画面の左から右へ操作順に並んで表示されている。また、ゲーム画像80Dには、これらに対応する13個の操作タイミング標識88が表示される(図8では、2個の操作タイミング標識88は不図示)。上記「並んで表示」とは、第1実施形態では、隣接するボタン標識82同士等が一部重なって表示されていることを意味する。これらのボタン標識82は、対応する操作タイミング標識88が指示する操作タイミングが互いに異なっている。なお、タイミング指針86は、13個のボタン標識82全てに設けてもよいが、第1実施形態では、操作タイミングが第1番目のボタン標識82(図8中最も左側のボタン標識82)にのみ設けられている。
以上のような図8に示すゲーム画像80Dにおいて、最初に遊戯者は、操作タイミングが第1番目のボタン標識82が、これに対応する操作タイミング、すなわち対応する操作タイミング標識88と重なったときに、入力部100に対して記号「○」が示された押しボタン28の押圧操作を入力する。次に、遊戯者は、操作タイミングが第2番目以降のボタン標識82が、これに対応する操作タイミング、すなわち対応する操作タイミング標識88と重なったときに、入力部100に対して記号「○」が示された押しボタン28の押圧操作を順次入力する。ここで、第1実施形態では、操作タイミングが第2番目以降のボタン標識82については、これらに対応する操作タイミングの前であっても、入力部100に対して押圧操作を先行入力することが可能となっている。
図5に戻って、判定部116は、ゲーム制御部106の制御の下、第1オブジェクトとしてのボタン標識82及び方向標識84が指示する操作の内容と、第2オブジェクトとしての操作タイミング標識88が指示する操作タイミングに基づき、入力部100に入力された操作が成功したか否かを判定する。なお、ボタン標識82及び方向標識84が指示する操作の内容と、操作タイミング標識88は、プレイデータ74Aの時間管理データに記述されているため、判定の際はこの時間管理データを読み出す。
具体的に、判定部116は、ボタン標識82と操作タイミング標識88とが重なるタイミングを操作タイミングとして、押圧操作が成功したか否かを判定する。同様に、判定部116は、方向標識84と操作タイミング標識88とが重なるタイミングを操作タイミングとして、スライド操作が成功したか否かを判定する。
そして、第1実施形態では、判定部116は、操作タイミングが第2番目以降のボタン標識82又は方向標識84については、操作タイミングが第1番目のボタン標識82又は方向標識84に対応する操作タイミング標識88が指示する操作タイミング以降であることを条件に、第2番目以降のボタン標識82又は方向標識84に対応する操作タイミング標識88が指示する操作タイミングの前に入力部100に対して先行入力された第2番目以降のボタン標識82又は方向標識84が指示する操作の内容が正しい場合、遊戯者による操作が成功したと判定する。
評価部118は、ゲーム制御部106の制御の下、判定部116の判定結果に基づいて遊戯者の操作を評価し、その評価結果をスコア欄132に反映する。
[ゲーム処理]
次に、図5に示すゲーム制御部106のゲーム処理について説明する。図9は、ゲーム制御部106等のゲーム処理のフローチャートである。なお、以下、括弧中の識別符号は、図9中のステップ識別符号と対応している。また、このゲーム処理は、遊戯者により音楽ゲームのプレイが実行され、再生部112による音楽とゲーム画像80の再生開始後から再生終了までのプレイ期間にわたって、例えば0.01秒毎に実行される。
(SP10)ゲーム制御部106は、例えば図6に示すようにゲーム画像80(80B)に方向標識84が並んで表示されたか否か(先行入力許可状態か否か)判定する。ゲーム制御部106は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP12の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP14の処理に移行する。なお、ゲーム制御部106は、上記判定をする際、現在並んでいる方向標識84について1回肯定判定すると、現在並んでいる方向標識84とは別の方向標識84が並んで表示されるまで肯定判定しない。
(SP12)ゲーム制御部106は、変数iに「0」を代入する(i=0)。また、ゲーム制御部106は、変数f1に「0」を代入する(f1=0)。そして、ゲーム制御部106は、次のステップSP14の処理に移行する。
(SP14)ゲーム制御部106は、図5に示す判定部116に処理を渡す。判定部116は、入力部100からの入力情報に基づき、方向標識84が並んで表示されている場合で且つ次に操作すべき操作タイミングが、並んだ方向標識84の何れかの場合、遊戯者による何らかの操作が有るか否か判定する。判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP16の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP18の処理に移行する。なお、判定部116は、方向標識84が並んで表示されていない場合や次に操作すべき操作タイミングが並んだ方向標識84の何れでもない場合は、否定判定する。
(SP16)判定部116は、変数f1に「1」を加算する(f1=f1+1)。次に、判定部116は、表示制御部114に処理を渡す。処理を渡された表示制御部114は、操作が入力された方向標識84である第[f1]番目の方向標識84を視覚的に変化、例えば図7に示すように方向標識84の色を黄色から青色に変化する。次に、表示制御部114は判定部116に処理を戻し、判定部116はステップSP18の処理に移行する。
(SP18)判定部116は、入力部100からの入力情報に基づき、遊戯者によるスライド操作が有るか否か判定する。判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP20の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP38の処理に移行する。なお、スライド操作が有るか否かの判定は、例えば予め設定されたスライド基準期間(例えば1/30秒)内に遊戯者のスライド量がスライド基準量(例えばスライドしたパッド30Bの数が2個)以上であるか否か判定する。
(SP20)判定部116は、プレイデータ74Aの時間管理データを参照し、当該時間管理データと入力部100からの入力情報とに基づいて、遊戯者のスライド操作のスライド方向が正しいか、すなわち方向標識84が示す方向か否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP22の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP34の処理に移行する。
(SP22)判定部116は、入力部100に入力されたスライド操作が、操作タイミングが第2番目以降の方向標識84のスライド操作か否か、言い換えれば変数f1の示す値が「2」以上であり(f1≧2?)、且つ操作タイミングが第1番目の方向標識84に対応する操作タイミング標識88が指示する操作タイミング(方向標識84と操作タイミング標識88が重なるタイミング)以降であるか否か判定する。そして、判定部116は、両方とも肯定判定した場合(Yes)にはステップSP24の処理に移行し、少なくとも何れか1つを否定判定した場合(No)にはステップSP32の処理に移行する。この肯定判定により、第1番目の方向標識84について操作が入力されていることが保障される。
(SP24)判定部116は、プレイデータ74Aの時間管理データを参照し、当該時間管理データと入力部100からの入力情報とに基づいて、遊戯者のスライド操作のタイミングが合っているか、すなわちタイミング許容範囲内であるか否かを判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP26の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP34の処理に移行する。なお、タイミング許容範囲は、時間管理データに定義されているスライド操作の操作タイミングに幅を持たせ、スライド操作を許容する範囲としたものである。なお、この操作タイミングは、移動する操作タイミング標識88が方向標識84と重なるタイミングと一致している。
(SP26)判定部116は、遊戯者のスライド操作が成功したと判定する。そして、判定部116は、ステップSP28の処理に移行する。
(SP28)判定部116は、変数iに「1」を加算する(i=i+1)。そして、判定部116は、表示制御部114に処理を渡す。処理を渡された表示制御部114は、遊戯者のスライド操作のタイミングと操作タイミング標識88が示す操作タイミングとの一致度が高いとゲーム画像80に「COOL」を表示し、当該一致度が低いと「GOOD」を表示する。次に、表示制御部114は、ステップSP38の処理に移行する。
(SP30)判定部116は、遊戯者のスライド操作が成功したと判定する。そして、判定部116は、ステップSP32の処理に移行する。したがって、これらステップSP20,22,30により、操作タイミングが第2番目以降の方向標識84については、操作タイミングが第1番目の方向標識84について操作が入力されていることを条件に、入力部100に対して対応する操作タイミング前に先行入力された操作の内容が正しい場合、遊戯者のスライド操作が成功したと判定することになる。
(SP32)判定部116は、変数iに「1」を加算する(i=i+1)。そして、判定部116は、表示制御部114に処理を渡す。処理を渡された表示制御部114は、遊戯者のスライド操作のタイミングと操作タイミング標識88が示す操作タイミングとの一致度に関係なくゲーム画像80に「COOL[i]」(例えばCOOL3等)を表示する。次に、表示制御部114は、ステップSP38の処理に移行する。
(SP34)判定部116は、遊戯者のスライド操作が非成功と判定する。そして、判定部116は、ステップSP36の処理に移行する。
(SP36)判定部116は、表示制御部114に処理を渡す。処理を渡された表示制御部114は、ゲーム画像80に「WORST」を表示する。次に、表示制御部114は、ステップSP38の処理に移行する。
(SP38)表示制御部114は、評価部118に処理を渡す。処理を渡された評価部118は、判定部116の判定結果に基づいて遊戯者の操作を評価し、その評価結果をスコア欄132に反映する。具体的には、評価部118は、スライド操作が成功してその表示が「GOOD」の場合、例えばスコア欄132のスコアに「100」を加算する。また、評価部118は、スライド操作が成功してその表示が「COOL」の場合、例えばスコア欄132のスコアに「150」を加算する。また、評価部118は、スライド操作が非成功の場合、例えばスコア欄132のスコアに「0」を加算する。すなわち、評価部118は、スライド操作が非成功の場合、スコアを加算しない。
また、図10は、図9のゲーム処理と並列して行われるゲーム制御部106等のゲーム処理のフローチャートである。なお、以下、括弧中の識別符号は、図10中のステップ識別符号と対応している。また、このゲーム処理は、遊戯者により音楽ゲームのプレイが実行され、再生部112による音楽とゲーム画像80の再生開始後から再生終了までのプレイ期間にわたって、例えば0.01秒毎に実行される。
(SP50)ゲーム制御部106は、例えば図8に示すようにゲーム画像80(80D)にボタン標識82が並んで表示されたか否か判定する。ゲーム制御部106は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP52の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP54の処理に移行する。なお、ゲーム制御部106は、上記判定をする際、現在並んでいるボタン標識82について1回肯定判定すると、現在並んでいるボタン標識82とは別のボタン標識82が並んで表示されるまで肯定判定しない。
(SP52)ゲーム制御部106は、変数jに「0」を代入する(j=0)。また、ゲーム制御部106は、変数f2に「0」を代入する(f2=0)。そして、ゲーム制御部106は、次のステップSP54の処理に移行する。
(SP54)ゲーム制御部106は、図5に示す判定部116に処理を渡す。判定部116は、入力部100からの入力情報に基づき、ボタン標識82が並んで表示されている場合で且つ次に操作すべき操作タイミングが並んだボタン標識82の何れかの場合、遊戯者による何らかの操作が有るか否か判定する。判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP56の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP58の処理に移行する。なお、判定部116は、ボタン標識82が並んで表示されていない場合や次に操作すべき操作タイミングが並んだボタン標識82の何れでもない場合は、否定判定する。
(SP56)判定部116は、変数f2に「1」を加算する(f2=f2+1)。次に、判定部116は、表示制御部114に処理を渡す。処理を渡された表示制御部114は、第[f2]番目のボタン標識82を視覚的に変化、例えばその色を黄色から青色に変化する。次に、表示制御部114は判定部116に処理を戻し、判定部116はステップSP58の処理に移行する。
(SP58)判定部116は、入力部100からの入力情報に基づき、遊戯者による押圧操作が有るか否か判定する。判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP60の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP78の処理に移行する。
(SP60)判定部116は、プレイデータ74Aの時間管理データを参照し、当該時間管理データと入力部100からの入力情報とに基づいて、遊戯者の押圧操作した押しボタン22,24,26,28の種類が正しいか、すなわちボタン標識82が示す種類か否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP62の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP74の処理に移行する。
(SP62)判定部116は、入力部100に入力された押圧操作が、操作タイミングが第2番目以降のボタン標識82の押圧操作か否か、言い換えれば変数f2の示す値が「2」以上であり(f1≧2?)、且つ操作タイミングが第1番目のボタン標識82に対応する操作タイミング標識88が指示する操作タイミング(ボタン標識82と操作タイミング標識88が重なるタイミング)以降であるか否か判定する。そして、判定部116は、両方とも肯定判定した場合(Yes)にはステップSP64の処理に移行し、少なくとも何れか1つを否定判定した場合(No)にはステップSP72の処理に移行する。
(SP64)判定部116は、プレイデータ74Aの時間管理データを参照し、当該時間管理データと入力部100からの入力情報とに基づいて、遊戯者の押圧操作のタイミングが合っているか、すなわちタイミング許容範囲内であるか否かを判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP66の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP74の処理に移行する。なお、タイミング許容範囲は、時間管理データに定義されている押圧操作の操作タイミングに幅を持たせ、押圧操作を許容する範囲としたものである。なお、この操作タイミングは、移動する操作タイミング標識88がボタン標識82と重なるタイミングと一致している。
(SP66)判定部116は、遊戯者の押圧操作が成功したと判定する。そして、判定部116は、ステップSP68の処理に移行する。
(SP68)判定部116は、変数jに「1」を加算する(j=j+1)。そして、判定部116は、表示制御部114に処理を渡す。処理を渡された表示制御部114は、遊戯者の押圧操作のタイミングと操作タイミング標識88が示す操作タイミングとの一致度が高いとゲーム画像80に「COOL」を表示し、当該一致度が低いと「GOOD」を表示する。次に、表示制御部114は、ステップSP78の処理に移行する。
(SP70)判定部116は、遊戯者の押圧操作が成功したと判定する。そして、判定部116は、ステップSP72の処理に移行する。したがって、これらステップSP60,62,70により、操作タイミングが第2番目以降のボタン標識82については、操作タイミングが第1番目のボタン標識82について操作が入力されていることを条件に、入力部100に対して対応する操作タイミング前に先行入力された操作の内容が正しい場合、遊戯者の押圧操作が成功したと判定することになる。
(SP72)判定部116は、変数jに「1」を加算する(j=j+1)。そして、判定部116は、表示制御部114に処理を渡す。処理を渡された表示制御部114は、遊戯者の押圧操作のタイミングと操作タイミング標識88が示す操作タイミングとの一致度に関係なくゲーム画像80に「COOL[j]」(例えばCOOL5等)を表示する。次に、表示制御部114は、ステップSP78の処理に移行する。
(SP74)判定部116は、遊戯者の押圧操作が非成功と判定する。そして、判定部116は、ステップSP76の処理に移行する。
(SP76)判定部116は、表示制御部114に処理を渡す。処理を渡された表示制御部114は、ゲーム画像80に「WORST」を表示する。次に、表示制御部114は、ステップSP78の処理に移行する。
(SP78)表示制御部114は、評価部118に処理を渡す。処理を渡された評価部118は、判定部116の判定結果に基づいて遊戯者の操作を評価し、その評価結果をスコア欄132に反映する。具体的には、評価部118は、押圧操作が成功してその表示が「GOOD」の場合、例えばスコア欄132のスコアに「100」を加算する。また、評価部118は、押圧操作が成功してその表示が「COOL」の場合、例えばスコア欄132のスコアに「150」を加算する。また、評価部118は、押圧操作が非成功の場合、例えばスコア欄132のスコアに「0」を加算する。すなわち、評価部118は、押圧操作が非成功の場合、スコアを加算しない。
[作用]
次に、本発明の第1実施形態に係るアーケードゲーム装置10の作用について説明する。
本発明の第1実施形態に係るアーケードゲーム装置10では、操作タイミングが互いに異なる複数の第1オブジェクト(ボタン標識82や方向標識84)が並べて表示されている場合、判定部116は、操作タイミングが第2番目以降の第1オブジェクトについては、操作タイミングが第1番目の第1オブジェクトについて操作が入力されていることを条件に(例えば図9中ステップSP22参照)、入力部100に対して対応する操作タイミング前に先行入力された操作の内容が正しい場合、遊戯者の操作が成功したと判定する。この構成によれば、第2番目以降の第1オブジェクトについては対応する操作タイミングまで待たなくても先行入力により操作を連続的に行える。この結果、遊戯者に与える操作の気持ちよさを向上することができる。
また、第1実施形態では、操作タイミングが互いに異なる複数の第1オブジェクトが並べて表示されている場合、第1番目の第1オブジェクトについては、先行入力を受け付けない。すなわち、判定部116は、操作タイミングに合っているか否か(例えば図9中ステップSP24参照)を判定し、その結果に基づいて操作成功の可否を判定する。したがって、遊戯者の操作が全て操作タイミングに合っていなくても遊戯者の操作が成功したと判定する場合に比べて、音楽ゲームとしてのゲーム性の低下を抑制することができる。
以上、本発明の第1実施形態に係るアーケードゲーム装置10によれば、音楽ゲームにおいて、遊戯者に与える操作の気持ちよさの向上とゲーム性の低下抑制とを両立することができる。
また、表示制御部114は、入力部100に対して先行入力がある場合、先行入力に対応する第1オブジェクトを視覚的に変化している(例えば図9中ステップSP16参照)。これにより、遊戯者は、視覚的に変化した第1オブジェクトを見ることで、現在どこまで先行入力したかを即座に把握することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るアーケードゲーム装置について説明する。第2実施形態に係るアーケードゲーム装置は、ゲーム処理が第1実施形態と異なる。
本発明の第2実施形態に係るアーケードゲーム装置の構成については、第1実施形態と同様である。
図11は、本発明の第2実施形態に係るアーケードゲーム装置において、ゲーム制御部106等のゲーム処理のフローチャートである。なお、以下、括弧中の識別符号は、図11中のステップ識別符号と対応している。また、このゲーム処理は、遊戯者により音楽ゲームのプレイが実行され、再生部112による音楽とゲーム画像80の再生開始後から再生終了までのプレイ期間にわたって、例えば0.01秒毎に実行される。
(SP100)ゲーム制御部106は、例えば図6に示すようにゲーム画像80(80B)に方向標識84が並んで表示されたか否か判定する。ゲーム制御部106は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP102の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP104の処理に移行する。なお、ゲーム制御部106は、上記判定をする際、現在並んでいる方向標識84について1回肯定判定すると、現在並んでいる方向標識84とは別の方向標識84が並んで表示されるまで肯定判定しない。
(SP102)ゲーム制御部106は、変数iに「0」を代入する(i=0)。また、ゲーム制御部106は、変数jに「0」を代入する(j=0)。さらに、ゲーム制御部106は、フラグfに「0」を代入する(f=0)。そして、ゲーム制御部106は、次のステップSP104の処理に移行する。
(SP104)判定部116は、入力部100からの入力情報に基づき、遊戯者によるスライド操作が有るか否か判定する。判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP106の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP112の処理に移行する。
(SP106)判定部116は、プレイデータ74Aの時間管理データを参照し、当該時間管理データと入力部100からの入力情報とに基づいて、遊戯者のスライド操作のスライド方向が正しいか、すなわち方向標識84が示す方向か否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP108の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP116の処理に移行する。
(SP108)判定部116は、プレイデータ74Aの時間管理データを参照し、当該時間管理データと入力部100からの入力情報とに基づいて、遊戯者のスライド操作のタイミングが合っているか、すなわちタイミング許容範囲内であるか否かを判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP112の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP110の処理に移行する。
(SP110)判定部116は、第1番目の方向標識84についてスライド操作が成功しているか否か判定する。そして、判定部116は、肯定判定した場合(Yes)にはステップSP114の処理に移行し、否定判定した場合(No)にはステップSP116の処理に移行する。なお、第1番目の方向標識84についてスライド操作が成功しているか否か判定するためには、フラグfの示す値が「1」であるか否か判定する。また、スライド操作が成功しているということは、操作タイミングが第1番目の方向標識84に対応する操作タイミング標識88が指示する操作タイミング以降であることを意味する。
(SP112)判定部116は、遊戯者のスライド操作が成功したと判定する。そして、判定部116は、ステップSP118の処理に移行する。
(SP114)判定部116は、遊戯者のスライド操作が成功したと判定する。そして、判定部116は、ステップSP120の処理に移行する。
(SP116)判定部116は、遊戯者のスライド操作が非成功と判定する。そして、判定部116は、ステップSP128の処理に移行する。
(SP118)判定部116は、変数iに「1」を加算する(i=i+1)。また、判定部116は、成功したスライド操作が、方向標識84が並んで表示されたときの最初の操作である場合にのみフラグfに「1」を代入する(f=1)。そして、判定部116は、表示制御部114に処理を渡す。処理を渡された表示制御部114は、ゲーム画像80に「COOL[i]」を表示する。次に、表示制御部114は、ステップSP124の処理に移行する。
(SP120)判定部116は、変数jに「1」を加算する(j=j+1)。そして、判定部116は、表示制御部114に処理を渡す。処理を渡された表示制御部114は、ゲーム画像80に「GOOD[j]」を表示する。次に、表示制御部114は、ステップSP126の処理に移行する。
(SP122)判定部116は、評価部118に処理を渡す。処理を渡された評価部118は、判定結果が悪いため、遊戯者の操作を評価しない。すなわち、評価結果をスコア欄132に反映しない。
(SP124)表示制御部114は、評価部118に処理を渡す。処理を渡された評価部118は、判定部116の判定結果に基づいて遊戯者の操作を評価し、その評価結果をスコア欄132に反映する。具体的には、評価部118は、スライド操作が成功してその表示が「COOL」の場合、「GOOD」の場合に比べて高く評価、例えばスコア欄132のスコアに「20」を加算する。
(SP126)表示制御部114は、評価部118に処理を渡す。処理を渡された評価部118は、判定部116の判定結果に基づいて遊戯者の操作を評価し、その評価結果をスコア欄132に反映する。具体的には、評価部118は、スライド操作が成功してその表示が「GOOD」の場合、「GOOL」の場合に比べて低く評価、例えばスコア欄132のスコアに「10」を加算する。
(SP128)判定部116は、評価部118に処理を渡す。処理を渡された評価部118は、判定結果が悪いため、遊戯者の操作を評価しない。すなわち、評価結果をスコア欄132に反映しない。
なお、上記ステップは方向標識84に係る処理であったが、他の第1オブジェクトとしてのボタン標識82に係る処理に置き換えることもできる。
以上、本発明の第2実施形態に係るアーケードゲーム装置によれば、第1オブジェクト(方向標識84)が並んで表示されている場合、評価部118は、操作タイミングが第2番目以降の第1オブジェクトについて、入力部100に対して対応する操作タイミングにスライド操作の入力がされてこのスライド操作が成功と判定された場合(ステップSP112参照)、入力部100に対して対応する操作タイミング前に先行入力されてスライド操作が成功と判定された場合(ステップSP114参照)に比べて、高く評価している(ステップSP1124,SP126参照)。
この構成によれば、スコアを狙いゲーム性を楽しむ遊戯者は、操作タイミングが第2番目以降の第1オブジェクトについても操作タイミングに合わせてスライド操作を入力することを試みる。一方で、失敗しないという安全性を求め且つ気持ちよさを追求する遊戯者は、操作タイミングが第2番目以降の第1オブジェクトについて、操作タイミングに係らずスライド操作の先行入力を試みる。このように、操作タイミングに合わせた操作の入力と先行入力とで評価を変えることにより、音楽ゲームの趣向性を向上することができる。
また、ステップSP110において、判定部116では、操作タイミングが第1番目の第1オブジェクトについての判定結果(f=1か否か)に応じて、先行入力の可否を決定している。具体的に、第1番目の第1オブジェクトについてスライド操作が成功している場合にのみ、先行入力が可能となる。すなわち、第2番目以降の第1オブジェクトについてのスライド操作が成功したと判定する(ステップSP114,SP116参照)。
この構成によれば、遊戯者に連続した操作の気持ちよさを与えるとともに、ゲーム性をより高めることができる。
<変形例>
以上、本願の開示する技術の複数の実施形態について説明したが、本願の開示する技術は、上記に限定されるものではない。
例えば、表示制御部114は、複数の第1オブジェクトのうち操作タイミングが第1番目の第1オブジェクトを、残りの第1オブジェクトに比べて視認性を高くしてもよい。具体的には、第1番目の第1オブジェクトの大きさを、残りの第1オブジェクトに比べて形状はそのままで例えば1.5倍大きくしてもよい。他にも、第1番目の第1オブジェクトの色を、残りの第1オブジェクトに比べて鮮明にしてもよい。他にも、第1番目の第1オブジェクトの形状を、残りの第1オブジェクトに比べて鋭くしてもよい。
また、表示制御部114は、入力部100に対して先行入力がある場合、先行入力に対応する第1オブジェクトの色を変化する場合を説明したが、先行入力に対応する第1オブジェクトを視覚的に変化すれば、特に限定されない。例えば、先行入力に対応する第1オブジェクトを暗くしたり、形状を小さくしたり、先行入力済みを示す文字標識に変更したりしてもよい。
また、図12に示すように、方向標識84の変形例としての方向フリー標識90が並んでゲーム画像80Eに表示されてもよい。この方向フリー標識90は、スライド操作を遊戯者に指示するものであって、そのスライド操作の方向は問わないものである。したがって、遊戯者は操作タイミング標識88が重なったとき等に、遊戯者は、自分の好みで自由に左方向のスライド操作を行うか右方向のスライド操作を行うかを選択することができる。なお、方向フリー標識90は、図12中では菱形であるが、形状は特に限定されず、例えば星型やキャラクタの形状であってもよい。また、方向フリー標識90は、押圧する押しボタン22,24,26,28の種類を問わないフリーボタン標識に置き換えることもできる。
また、方向標識84が一列に並んで表示された場合を説明したが、並び方やその表示方法は特に限定されない。例えば、図13及び図14に示すように、スライドする方向として右方向を指示する複数の方向標識84Rがゲーム画像80F,80Gの斜め右下に向かって一列に並ぶ方向標識群84Aと、表示されてもよい。また、スライドする方向として左方向を指示する方向標識84Lが方向標識群84Aの下方端部からゲーム画像80F,80Gの斜め左下に向かって一列に並ぶ方向標識群84Bが表示されてもよい。スライドする方向として左方向を指示する複数の方向標識84Rが方向標識群84Bの下方端部からゲーム画像80F,80Gの斜め右下に向かって一列に並ぶ方向標識群84Cが表示されてもよい。以上の方向標識群84A、方向標識群84B及び方向標識群84Cが同時に表示されてもよい。
方向標識群84A、方向標識群84B及び方向標識群84Cが同時に表示される場合、まず、方向標識群84Aに対応する操作タイミング標識88の群れ(操作タイミング標識群88A)が方向標識群84Aに順次重なっていく。次に、方向標識群84Bに対応する操作タイミング標識88の群れ(操作タイミング標識群88B)が方向標識群84Bに順次重なっていく。最後に、方向標識群84Cに対応する操作タイミング標識88の群れ(操作タイミング標識群88C)が方向標識群84Cに順次重なっていく。ここで、先行入力の受付は、方向標識群毎に行われる。したがって、操作タイミングが第1番目の、方向標識群84Aの方向標識84、方向標識群84Bの方向標識84、及び方向標識群84Cの方向標識84については、操作タイミングを合わせる必要があるが、操作タイミングが第2番目以降の各方向標識84については、操作タイミングが合わなくても先行入力が可能となっている。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、操作タイミング標識88が移動する場合を説明したが、操作タイミング標識88は固定であってもよい。この場合、操作タイミング標識88が表示されたとき等が操作タイミングになる。また、操作タイミング標識88を固定とし、ボタン標識82や方向標識84を移動するようにしてもよい。すなわち、ボタン標識82や方向標識84と操作タイミング標識88とを相対的に移動してもよい。
また、図9に示すステップSP16において行う方向標識84の視覚変化は、ステップSP28,ステップSP32,ステップSP36で行ってもよい。同様に、図10に示すステップSP56において行うボタン標識82の視覚変化は、ステップSP68,ステップSP72,ステップSP76で行ってもよい。また、図9に示すゲーム処理と図10に示すゲーム処理の何れか1つを省略してもよい。すなわち、ボタン標識82及び方向標識84の何れか1つのみが先行入力を行えるようにしてもよい。
また、図9に示すステップSP22や図10に示すステップSP62では、変数f1,f2の示す値が「2」以上であり、且つ操作タイミングが第1番目の方向標識84又はボタン標識82に対応する操作タイミング標識88が指示する操作タイミング以降であるか否か判定する場合を説明した。この場合、両者を肯定判定するには、操作タイミングが第1番目の方向標識84又はボタン標識82について何からの操作が入力されていることと、操作タイミングが第1番目のボタン標識82又は方向標識84に対応する操作タイミング標識88が指示する操作タイミング以降であることが条件となる。しかしながら、操作タイミングが第1番目の方向標識84又はボタン標識82について何らかの操作が入力されているという条件は省略してもよい。すなわち、図9に示すステップSP22や図10に示すステップSP62では、操作タイミングが第1番目の方向標識84又はボタン標識82に対応する操作タイミング標識88が指示する操作タイミング以降であるか否かのみ判定してもよい。
また、上記実施形態では説明していないが、ゲーム画像80中には「LIFE」とその値の表示バーが設けられている。ここで、評価部118は、スライド操作が非成功の場合LIFEの値を減算してもよい。
また、押しボタン22,24,26,28は、中央部が中央周辺部より盛り上がる場合を説明したが、平らであってもよい。
また、押しボタン22,24,26,28の形状は、上面視が円形である場合を説明したが、三角形や四角形であってもよい。
また、タッチパッド30の入力面30Aの形状は、長方形である場合を説明したが、正方形や三角形、円形であってもよい。
また、ゲーム画像80にキャラクタを表示する場合を説明したが、表示しなくてもよい。