JP6149657B2 - 全固体電池 - Google Patents

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Description

本発明は、負極集電体の硫化を防止し、放電容量の低下を抑制した全固体電池に関する。
近年におけるパソコン、ビデオカメラおよび携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界等においても、電気自動車用あるいはハイブリッド自動車用の高出力かつ高容量の電池の開発が進められている。現在、種々の電池の中でも、エネルギー密度が高いという観点から、リチウム電池が注目を浴びている。
現在市販されているリチウム電池は、可燃性の有機溶媒を含む電解液が使用されているため、短絡時の温度上昇を抑える安全装置の取り付けや短絡防止のための構造・材料面での改善が必要となる。これに対し、電解液を固体電解質層に変えて、電池を全固体化したリチウム電池は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないので、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている。さらに、このような固体電解質層、または電極活物質層に用いられる固体電解質として、硫化物固体電解質が知られている。硫化物固体電解質は、Liイオン伝導性が高く、電池の高出力化を図る上で注目されている材料である。
また、リチウム電池に用いられる電極集電体としては、従来から種々の金属が用いられている。なかでも銅(Cu)、ニッケル(Ni)等は、導電性が高く、集電特性に優れていることから好適に用いられているものである。
そこで、近年、上述の硫化物固体電解質および上述の電極集電体を組み合わせることで、より電池特性に優れた全固体電池とすることが試みられている。しかしながら、硫化物固体電解質を用いた全固体電池においては、NiやCuを含有する導電材料を用いて集電体を形成すると、集電体と硫黄とが反応し、固体電解質と集電体との界面における抵抗が上昇しやすいという問題があった。
このような問題を解決するため、負極集電体と固体電解質の間にCr等を含有する反応抑制層を設けることが提案されている(特許文献1)。
特開2012−49023号公報
特許文献1に開示されている技術において、負極集電体として銅箔を用いる場合、電池内部の電極では温度が高く、温度が高いとCuSが生成しやすくなるためCuS生成による電池内の容量ばらつきの問題があった。また、負極集電体として銅以外の金属箔を用いる場合、電気伝導度や熱伝導度が低く、負極集電体を銅以外の金属に置き換えることは、反応むらや熱引きの問題があった。さらに、本発明者らは硫化物固体電解質を含む負極層を備えた全固体電池において負極集電体としてCuなどの硫黄と反応する金属を用いた場合、当該金属と硫化物固体電解質とが反応して生成する硫黄化合物によって、全固体電池の容量が低下するという問題が生じることを知見した。
そこで、本発明は、負極集電体の硫化を防止し、放電容量の低下を抑制した全固体電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明によれば、正極集電体、及び前記正極集電体上に形成され、正極活物質を含有する正極活物質層を有する正極と、負極集電体、及び前記負極集電体上に形成され、負極活物質を含有する負極活物質層を有する負極と、前記正極活物質層と負極活物質層の間に配置された、固体電解質を含有する固体電解質層とを有するセルを複数積層してなる全固体電池であって、前記正極活物質、負極活物質及び固体電解質が硫化物固体電解質を含み、負極集電体として、電池温度が相対的に低い場所には銅箔を使用し、電池温度が相対的に高い場所には導電性コートを有する銅箔又はCuSを生成させない箔を使用してなる全固体電池を提供する。
本発明によれば、電池内部の相対的に電池温度が高い場所における負極集電体として、銅箔ではなく、導電性コートを有する銅箔又はCuSを生成させない箔を使用することにより、CuSの発生を抑制し、容量のばらつきを防止することができ、また電池内部の相対的に電池温度が高い場所以外の相対的に電池温度が低い場所における負極集電体として銅箔を使用することにより、負極集電体のすべてを銅以外の材料に変えるわけではないため、コスト増を抑制することができる。
本発明の全固体電池を構成するセルの断面図である。 本発明の全固体電池の断面図である。 全固体電池における外周からの位置と温度の関係を示すグラフである。 加熱器を備えた全固体電池の機構を示す略図である。
以下、図面を参照して本発明を説明する。図1は、本発明の全固体電池を構成するセルの構造を示す断面図である。図1に示すように、セル10は、正極集電体1、及び前記正極集電体1上に形成され、正極活物質を含有する正極活物質層2を有する正極3と、負極集電体4、及び前記負極集電体4上に形成され、負極活物質を含有する負極活物質層5を有する負極6と、前記正極活物質層2と負極活物質層5の間に配置された、固体電解質を含有する固体電解質層7とを有する。以下、各構成要素について説明する。
正極集電体
本発明に用いられる正極集電体は、正極活物質層の集電を行う機能を有するものである。正極集電体に用いられる電極集電体材料としては、バナジウム、アルミニウム、ステンレス、金、白金、マンガン、鉄、チタン等を挙げることができ、なかでもアルミニウムであることが好ましい。正極集電体の形状および厚みについては、全固体電池の用途等に応じて適宜選択することが好ましく、通常1μm〜30μmである。
正極活物質層
次に本発明に用いられる正極活物質層について説明する。正極活物質層は、正極活物質及び硫化物固体電解質を含有する。正極活物質としては、公知の正極活物質を適宜用いることができ、例えば、LiCoO、LiNiO、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3、LiVO、LiCrO等の層状正極活物質、LiMn、Li(Ni0.25Mn0.75、LiCoMnO、LiNiMn等のスピネル型正極活物質、LiCoPO、LiMnPO、LiFePO等のオリビン型正極活物質等を挙げることができる。
また、正極活物質層に含有される硫化物固体電解質は、伝導するイオンとなる金属元素(M)と、硫黄(S)とを含有する。上記Mとしては、例えばLi、Na、K、Mg、Ca等を挙げることができ、中でもLiが好ましい。特に、硫化物固体電解質材料は、Li、A(Aは、P、Si、Ge、Al、Bからなる群から選択される少なくとも一種である)、Sを含有することが好ましい。さらに、上記AはP(リン)であることが好ましい。さらに、硫化物固体電解質材料は、Cl、Br、I等のハロゲンを含有していても良い。ハロゲンを含有することにより、イオン伝導性が向上するからである。また、硫化物固体電解質材料はOを含有していても良い。
Liイオン伝導性を有する硫化物固体電解質材料としては、例えば、LiS−P、LiS−P−LiI、LiS−P−LiO、LiS−P−LiO−LiI、LiS−SiS、LiS−SiS−LiI、LiS−SiS−LiBr、LiS−SiS−LiCl、LiS−SiS−B−LiI、LiS−SiS−P−LiI、LiS−B、LiS−P−Z(ただし、m、nは正の数。Zは、Ge、Zn、Gaのいずれか。)、LiS−GeS、LiS−SiS−LiPO、LiS−SiS−LiMO(ただし、x、yは正の数。Mは、P、Si、Ge、B、Al、Ga、Inのいずれか。)等を挙げることができる。なお、上記「LiS−P」の記載は、LiSおよびPを含む原料組成物を用いてなる硫化物固体電解質材料を意味し、他の記載についても同様である。
また、硫化物固体電解質材料が、LiSおよびPを含有する原料組成物を用いてなるものである場合、LiSおよびPの合計に対するLiSの割合は、50mol%〜100mol%であり、70mol%〜80mol%の範囲内であることが好ましく、72mol%〜78mol%の範囲内であることがより好ましく、74mol%〜76mol%の範囲内であることがさらに好ましい。オルト組成またはその近傍の組成を有する硫化物固体電解質材料とすることができ、化学的安定性の高い硫化物固体電解質材料とすることができるからである。ここで、オルトとは、一般的に、同じ酸化物を水和して得られるオキソ酸の中で、最も水和度の高いものをいう。本態様においては、硫化物で最もLiSが付加している結晶組成をオルト組成という。LiS−P系ではLiPSがオルト組成に該当する。LiS−P系の硫化物固体電解質材料の場合、オルト組成を得るLiSおよびPの割合は、モル基準で、LiS:P=75:25である。なお、上記原料組成物におけるPの代わりに、AlまたはBを用いる場合も、好ましい範囲は同様である。LiS−Al系ではLiAlSがオルト組成に該当し、LiS−B系ではLiBSがオルト組成に該当する。
また、硫化物固体電解質材料が、LiSおよびSiSを含有する原料組成物を用いてなるものである場合、LiSおよびSiSの合計に対するLiSの割合は、例えば60mol%〜72mol%の範囲内であることが好ましく、62mol%〜70mol%の範囲内であることがより好ましく、64mol%〜68mol%の範囲内であることがさらに好ましい。オルト組成またはその近傍の組成を有する硫化物固体電解質材料とすることができ、化学的安定性の高い硫化物固体電解質材料とすることができるからである。LiS−SiS系ではLiSiSがオルト組成に該当する。LiS−SiS系の硫化物固体電解質材料の場合、オルト組成を得るLiSおよびSiSの割合は、モル基準で、LiS:SiS=66.6:33.3である。なお、上記原料組成物におけるSiSの代わりに、GeSを用いる場合も、好ましい範囲は同様である。LiS−GeS系ではLiGeSがオルト組成に該当する。
また、硫化物固体電解質材料が、LiX(X=Cl、Br、I)を含有する原料組成物を用いてなるものである場合、LiXの割合は、例えば1mol%〜60mol%の範囲内であることが好ましく、5mol%〜50mol%の範囲内であることがより好ましく、10mol%〜40mol%の範囲内であることがさらに好ましい。
また、硫化物固体電解質材料は、硫化物ガラスであっても良く、結晶化硫化物ガラスであっても良く、固相法により得られる結晶質材料であっても良い。なお、硫化物ガラスは、例えば原料組成物に対してメカニカルミリング(ボールミル等)を行うことにより得ることができる。また、結晶化硫化物ガラスは、例えば硫化物ガラスを結晶化温度以上の温度で熱処理を行うことにより得ることができる。また、硫化物固体電解質材料がLiイオン伝導体である場合、常温におけるLiイオン伝導度は、例えば1×10−5S/cm以上であることが好ましく、1×10−4S/cm以上であることがより好ましい。
また、本発明に用いられる正極活物質層は、上述した硫化物固体電解質、および正極活物質のほかに、例えば導電化材や結着材等を必要に応じて含有させてもよい。導電化材としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンファイバー等を挙げることができる。正極活物質層に用いられる結着材としては、例えば、PTFE、PVDF等のフッ素含有結着材を挙げることができる。
正極活物質層における正極活物質の含有量は、容量の観点からはより多いことが好ましく、例えば40質量%〜99質量%の範囲内、中でも45質量%〜70質量%の範囲内であることが好ましい。また、導電化材の含有量は、所望の電子伝導性を確保できれば、より少ないことが好ましく、例えば0.1質量%〜30質量%の範囲内であることが好ましい。また、結着材の含有量は、負極活物質等を安定に固定化できれば、より少ないことが好ましく、例えば0.5質量%〜30質量%の範囲内であることが好ましい。また、硫化物固体電解質の含有量は、所望のイオン伝導性を確保できれば、より少ないことが好ましく、例えば1質量%〜60質量%の範囲内であることが好ましい。
正極活物質層の厚さは、例えば、0.1μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、1μm〜100μmの範囲内であることがより好ましい。
本発明における正極活物質層の形成方法としては、均質な正極活物質層を所望の厚みで形成することが可能な方法であれば特に限定されない。例えば、正極活物質層の材料をプレスしてペレットを形成する方法であってもよく、正極活物質層の材料および溶剤を含有するスラリーを調製し、これを所定の厚みで正極集電体上に塗布することにより形成する方法であってもよい。なかでも、スラリーを用いた形成方法であることが好ましい。
負極活物質層
次に本発明に用いられる負極活物質層について説明する。この負極活物質層は、負極活物質と硫化物固体電解質を含む。負極活物質としては、例えば、金属活物質およびカーボン活物質を挙げることができる。金属活物質としては、例えば、In、Al、SiおよびSn等を挙げることができる。一方、カーボン活物質としては、例えば、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボン、ソフトカーボン等を挙げることができる。
負極活物質層に用いられる硫化物固体電解質材料については、上述した正極活物質層の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。なお、負極活物質層に用いられる硫化物固体電解質については、正極活物質層に用いられるものと同じものであってもよく、異なるものであってもよい。
本発明に用いられる負極活物質層は、硫化物固体電解質、および負極活物質の他に、例えば導電化材や結着材等を必要に応じて含有させてもよい。導電化材、結着材については、上述した正極活物質層の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。また、負極活物質層の各構成材料の含有量については、正極活物質層の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。負極活物質層の厚み、および形成方法等については、正極活物質層の厚み、および形成方法等と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
固体電解質層
本発明に用いられる固体電解質層は、固体電解質を含有するものである。上記固体電解質としては、イオン伝導性を有するものであれば特に限定されるものではなく、上述した硫化物固体電解質や、LiO−B−P、LiO−SiO、LiO−B、LiO−B−ZnO等の酸化物非晶質固体電解質、LiI、LiI−Al、LiN、LiN−LiI−LiOH、Li1+xAlTi2−x(PO(0≦x≦2)、Li1+x+yTi2−xSi3−y12(A=AlまたはGa、0≦x≦0.4、0<y≦0.6)、[(A1/2Li1/21−x]TiO(A=La、Pr、Nd、Sm、B=SrまたはBa、0≦x≦0.5)、LiLaTa12、LiLaZr12、LiBaLaTa12、LiPO(4−3/2x)(x<1)、Li3.6Si0.60.4等の結晶質酸化物・酸窒化物等を挙げることができる。なかでも、硫化物固体電解質であることが好ましい。
固体電解質層の厚さは、例えば0.1μm〜1000μmの範囲内、中でも0.1μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。
固体電解質層の形成方法としては、均質な固体電解質層を所望の厚みで形成することが可能であれば特に限定されず、上述した正極活物質層の形成方法と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
接合方法
本発明に用いられる全固体電池中の各構成層の接合方法としては、上述した順に各構成層を積層し、接触させて配置することが可能な方法であれば特に限定されない。例えば、各電極集電体上に、それぞれ電極活物質層を形成し、正極活物質層または負極活物質層のいずれか一方の電極活物質層上に固体電解質層を形成し、次いで、固体電解質層と他方の電極活物質層とを接触させて配置することにより、各構成層を接合させる方法を挙げることができる。また、例えば、正極活物質層、固体電解質層、および負極活物質層を有する積層体をプレス等により形成した後、上記積層体の各電極活物質層と各電極集電体とを接触させて配置することにより、各構成層を接合させる方法を挙げることができる。
また、各構成層を積層させた全固体電池を加圧プレスする加圧プレス処理を行うことが好ましい。加圧プレス処理におけるプレス圧としては、固体電解質層や電極活物質層等の密度を向上させ、各層の密着性を向上させることが可能な程度の圧力であれば特に限定されず、硫化物系固体電池の形状、材料等により適宜選択することができる。
加圧プレス方法としては、全固体電池の固体電解質層および活物質層の密度を高くし、かつ各構成層の密着性を向上させることが可能な方法であれば特に限定されず、一般的な全固体電池の製造方法に用いられる加圧プレス方法と同様とすることができる。具体的には、ロールプレス法、平面プレス法等を挙げることができる。
図2に示すように、こうして製造されたセルを複数積層し、ケース8に密閉することにより全固体電池が得られる。このような全固体電池において、使用時の温度分布を測定すると、図3に示すように電池内部は外周よりも相対的に高くなっている。負極集電体として銅箔を用いた場合、硫化物固体電解質中の硫黄と銅が反応して硫化銅CuSを形成するが、温度が高いほうがCuSは生成しやすく、従って電池内部は外周よりもCuSが多く生成することになる。その結果、電池内において容量のばらつきが発生し、容量が低下してしまう。
一方、銅は集電箔として使用可能な金属箔のなかでも電気伝導度や熱伝導度が最も高いため、負極集電体として銅に変えて銅以外の金属箔を用いると、電気伝導度等の特性が低下してしまう。また銅箔に硫黄との反応を抑制するコートを設けることも考えられるが、このようなコートは一般に銅箔比2〜3倍のコスト増につながるため、現実的ではない。
そこで、本発明では、硫黄との反応がおこりにくい、電池の外周のような電池温度が相対的に低い場所には、負極集電体として銅箔を使用し、電池内部のような電池温度が相対的に高い場所には、負極集電体として硫黄との反応がおこりにくい導電性コートを有する銅箔又はCuSを生成させない箔を使用する。
導電性コートとしては、導電性元素、例えばC、Ni、Cr、W、Ti、Mn等を1種又は2種以上含む層から形成することができる。この導電性コートは、銅箔の表面に、導電性元素をスパッタ法にてコーティングすることにより形成される。この導電性層の厚みは、1nm〜5000nmとすることが好ましい。
CuSを生成させない箔としては、Fe、SUS、Ni、Ti、Cr等の導電性元素から形成した箔を用いることが好ましい。その厚さは、負極集電体に用いられる一般的な厚さ、通常1μm〜30μmである。
また、全固体電池において、低温環境における入出力を向上させるために、図4に示すように、加熱器9を用いて全固体電池を加熱することが提案されている。このような機構においては、加熱器に近いセルは他のセルよりも温度が高くなるため、CuSの生成により容量が低下してしまうという上記と同様の問題がある。そこで、このような機構において本発明の全固体電池を用い、加熱器に隣接したセルの負極集電体として、導電性コートを有する銅箔又はCuSを生成させない箔を使用することにより、CuSの生成を抑制することができる。
本発明の全固体電池としては、例えば、硫化物系全固体リチウム電池、硫化物系全固体ナトリウム電池、硫化物系全固体カリウム電池、硫化物系全固体マグネシウム電池、硫化物系全固体カルシウム電池等を挙げることができ、中でも、硫化物系全固体リチウム電池が好ましい。また、上記全固体電池は、一次電池であっても良く、二次電池であっても良いが、二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば車載用電池として有用だからである。上記全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型および角型等を挙げることができる。
1 正極集電体
2 正極活物質層
3 正極
4 負極集電体
5 負極活物質層
6 負極
7 固体電解質
8 ケース
9 加熱器
10 全固体電池

Claims (3)

  1. 正極集電体、及び前記正極集電体上に形成され、正極活物質を含有する正極活物質層を有する正極と、
    負極集電体、及び前記負極集電体上に形成され、負極活物質を含有する負極活物質層を有する負極と、
    前記正極活物質層と負極活物質層の間に配置された、固体電解質を含有する固体電解質層
    とを有するセルを複数積層してなる全固体電池であって、
    前記正極活物質、負極活物質及び固体電解質が硫化物固体電解質を含み、
    負極集電体として、電池温度が相対的に低い場所には銅箔を使用し、電池温度が相対的に高い場所には導電性コートを有する銅箔又はCuSを生成させない箔を使用してなる全固体電池。
  2. 前記電池温度が相対的に高い場所が、全固体電池の最外周以外の場所である、請求項1記載の全固体電池。
  3. 前記電池温度が相対的に高い場所が、加熱器に隣接した電極である、請求項1記載の全固体電池。
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