JP6149254B2 - モータ位置検出器 - Google Patents

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Description

本発明は光学回路からのアナログ正弦波を内挿分割処理することで高分解能化を行うモータ位置検出器において、発光素子の光量制御と寿命演算に関するものである。
近年、FA(Factory Automation)装置には高性能化と信頼性、さらには保守性への要求が非常に高く、そこで使用されるサーボモータ制御システムには高速で高精度な位置決め性能と長期間使用できる高い信頼性、そして稼働中のシステムに異常が発生する予兆を検出してスムーズな交換作業を実施できる高い保守性が必要となっている。
一般にサーボモータ制御システムで使用されるモータ位置検出器では、赤外線LED(Light Emitting Diode)などの発光素子から出力される光をフォトダイオードなどの受光素子が受取る際に、モータ回転子の軸に取付けられたスリット板のスリットパターンと受光素子表面のマスクパターンとの相対位置により透過する光の量を増減させ、受光素子の光電変換によって出力される2相アナログ信号をコンパレータによりパルス変換し、パルスをアップ/ダウンカウントすることで位置情報を検出している。
この種のモータ位置検出器に対し高性能化すなわち高分解能化を図る方法として、スリットとマスクのパターン間隔を微細化することで回転角度に対するパルスカウント数を増加させる方法がある。しかし、この方法ではパターンの加工精度の問題や隣接するパターン同士での光の干渉等が発生し高分解能化には限界がある。そのため近年では、スリットとマスクのパターン形状を変更することで受光量を調整して2相アナログ信号を直交する正弦波状とし、直交する2相アナログ正弦波信号を用いた内挿分割処理によりパルスカウント間を補間することで高分解能化を図る方法が主流となっている。
通常内挿分割処理はアナログ正弦波信号をA/D変換(Analog to Digital Converter)し、ディジタル信号処理による逆三角関数を用いた角度変換処理で角度情報を生成しているが、精度の高い角度情報を得るためには正弦波信号を角度変換する前に補正処理を施し正規化しなければならない。特にA/D変換後のディジタル信号処理で正規化を行う場合、アナログ正弦波信号の振幅が小さいとSN比(Signal to Noise ratio)が下がるため信号のノイズ成分が増幅され、さらにダイナミックレンジも小さくなるためA/D変換後の分解能が粗くなる。すると補正処理のためにディジタル信号から検出する補正値の確度が低下し、正規化後の信号に含まれる誤差が大きくなり角度情報の精度が悪化する。サーボモータ制御システムで使用されるモータ位置検出器に対しては角度情報の要求精度が非常に高く、その精度を維持できる期間も長い高信頼性のものが要求されるため、アナログ正弦波信号の振幅も可能な限り大きく且つその振幅を長期間維持しておかなければならない。
しかし、発光素子は周囲環境や経年劣化により光量が低下するため、必要な振幅を維持することが出来なくなる。そのため、受光素子から出力されるA相信号およびB相信号の大きさよりA^2+B^2の値を計算し、これが一定の値に保たれるように発光素子に流れる電流を制御することにより、新たに受光素子を追加することなく、素子の経年変化および温度特性の影響による振幅の変化を補正する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また保守性の観点から、光源と、光透過部および遮光部からなるパターンと、前記光源
からの光を前記パターンを介して受光し、前記パターンの移動位置に応じた信号を出力する受光部と、前記受光部の受光強度が低下して前記パターンの移動が測定不能になる信号レベルよりも高い値に設定された判定値よりも信号レベルが低下したか否かを監視する監視手段と、前記信号が前記判定値よりも低下した場合に警告を行う警告手段とを有し、エンコーダの劣化による異常を予測して、測定不能に至る前にその交換を促す技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平1−94217号公報 特開2006−284520号公報
しかしながら前記従来構成では、劣化により低下した光量を補うために発光素子に流れる電流(以下駆動電流)を増加させて光量を上昇させるように制御しているが、発光素子の劣化は駆動電流と発光している時間の積算により進行するため、駆動電流を増加させると劣化の進行速度が急激に加速される。そのため、時間経過と共に過大な駆動電流が流れることとなり発光素子の寿命が著しく短くなる。
また、受光部の受光強度の低下を監視して劣化による異常を予測した場合、駆動電流を増加させると受光強度は発光素子の寿命が尽きるまで維持され、寿命に到達する間際の劣化速度が加速されているため受光強度の低下速度が大きく、警告を出力するレベルに到達してから位置の測定が不能となるレベルとなるまでの時間が小さくなり、定期点検の間隔より短い期間で測定不能状態に陥る。
一般に光学式のモータ位置検出器の製品寿命は発光素子の寿命で決まるため、結果として製品寿命が短くなり保守性も悪化し、信頼性を損なうという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、経年変化による光量低下に対して駆動電流の制御とディジタル信号処理の補正処理により角度情報の精度を維持したままで長寿命化を図り、寿命情報を演算することで高い信頼性を維持できるモータ位置検出器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために本発明のモータ位置検出器は、発光素子に流す駆動電流を制御する光量制御部と、光学回路から出力されるアナログ信号を正規化して角度変換用の2相正弦波信号を生成する信号補正部と、発光素子の寿命情報を演算出力する寿命演算部を備える。光量制御部は駆動電流を制御することでアナログ信号の振幅を一定量に維持する。信号補正部は信号補正量から駆動電流指令値を生成し、駆動電流指令値があらかじめ設定された許容電流値を超える場合は許容電流値で制限すると共に許容電流到達信号を出力する。寿命演算部は許容電流到達信号が出力されていない場合には前記駆動電流と前記許容電流値から余寿命を演算し、許容電流到達信号が出力されている場合には初期情報と信号補正量から余寿命を演算し、余寿命が寿命警告値を下回ると出力される警告信号と、余寿命が寿命限界値を下回ると出力されるエラー信号とを寿命情報として出力する構成としたものである。
これによって駆動電流を許容電流値で制限することで発光素子に過大な電流が流れることを防いで角度変換の精度を最大限維持し、交換時期を知らせる寿命情報を演算することで長寿命化と保守性を両立し、信頼性を高めることができる。
また、本発明のモータ位置検出器は、光学回路の周囲温度を検出して温度情報を出力する温度検出部をさらに備え、寿命演算部は余寿命を温度情報で補正する構成としたものである。
これによって、正確な寿命情報を演算することで交換時期を的確に判断することができ、モータ位置検出器の寿命を最大限に生かして運用することができ、高い信頼性を持つシステムを構築することができる。
本発明のモータ位置検出器は、駆動電流を許容電流値で制限することで発光素子に過大な電流が流れることを防いで角度変換の精度を最大限維持したまま交換時期を知らせる寿命情報を演算することで長寿命化と保守性を両立し、高い信頼性を持つシステムを構築することができる。
本発明の実施の形態1におけるモータ位置検出器の構成図 本発明の実施の形態1における駆動電流と光量波形の関係を示す図
第1の発明はモータ回転子に連結されたスリット板のスリットパターンと受光素子表面のマスクパターンの相対位置で発光素子から出力される光を増減させ、前記受光素子で光電変換することにより直交する2相アナログ原信号とアナログパルス原信号を生成する光学回路と、前記発光素子に流す駆動電流を制御する光量制御部と、前記アナログ原信号を増幅し直交する2相アナログ正弦波信号を生成する信号増幅部と、前記アナログ正弦波信号をA/D変換により2相ディジタル正弦波信号を生成するA/D変換部と、前記2相ディジタル正弦波信号を信号処理により補正して変換用2相正弦波信号を生成する信号補正部と、前記アナログパルス原信号を2値化してディジタルパルス信号に変換するパルス変換部と、前記変換用2相正弦波信号を逆三角関数して得られる角度変換値により前記ディジタルパルス信号を補間することで位置情報を生成する位置情報生成部と、前記発光素子の寿命情報を演算出力する寿命演算部と、前記モータのモータ情報を記憶するメモリ部と、前記位置情報とモータ情報とをパラレル/シリアル変換してモータ制御装置との通信を行う通信部とを備え、前記信号補正部は前記2相ディジタル正弦波信号を補正するための信号補正値から駆動電流指令値を生成し、且つ駆動電流指令値があらかじめ設定された許容電流値を超える場合は許容電流値で制限すると共に許容電流到達信号を出力し、前記光量制御部で駆動電流指令値に従い前記駆動電流を制御することで前記発光素子の光量を一定量に維持し、前記寿命演算部は動作初期状態の前記信号補正量を前記位置情報の複数の値で取得したものを平均化して初期情報として前記メモリ部へ記憶し、前記許容電流到達信号が出力されていない場合には前記駆動電流指令値と前記許容電流値から余寿命を演算し、許容電流到達信号が出力されている場合には初期情報と信号補正量から余寿命を演算し、余寿命があらかじめ設定された寿命警告値を下回ると出力される警告信号と、寿命警告値より低く設定された寿命限界値を下回ると出力されるエラー信号とを寿命情報として出力する構成とすることにより、駆動電流を許容電流値で制限することで発光素子に過大な電流が流れることを防いで角度変換の精度を最大限維持した上で、交換時期を知らせる寿命情報を演算することで長寿命化と保守性を両立し、信頼性を高めることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明のモータ位置検出器に前記光学回路の周囲温度を検出して温度情報を出力する温度検出部をさらに備え、前記寿命演算部は前記余寿命を温度情報で補正する構成とすることにより、正確な寿命情報を演算することで交換時期を的確に判断でき、モータ位置検出器の寿命を最大限に生かして運用することが可能となり、高い
信頼性を持つシステムを構築することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるモータ位置検出器の構成図を示すものである。
図1においてモータ位置検出器は一般にエンコーダと呼ばれ、発光素子1とスリット板2と受光素子3からなる光学回路100、光量制御部4、信号増幅部5、A/D変換部6、信号補正部7、パルス変換部8、位置情報生成部9、寿命演算部10、温度検出部11、メモリ部12、通信部20から成り、通信部20はRS485などの双方向シリアル通信手段によりモータ制御装置21と情報の送受信を行う。
発光素子1は赤外線LEDや半導体レーザーなどの光源であり、一般にFAのサーボモータでは安価で信頼性の高い赤外線LEDが採用され、超高分解能の角度測定用エンコーダなどでは半導体レーザーが採用されている。スリット板2は、光を透過するガラスや樹脂材でできた板上に光を遮断する格子状のスリットパターンや全周に渡り透過するオープンパターンを設けたものや、ステンレス鋼の薄板に光を透過する部分を穴あけ加工したもの、あるいは透過部分に反射膜を形成したものが使用される。受光素子3はフォトダイオードやフォトトランジスタが用いられ、受光素子表面に格子状のマスクパターンや受光光量を検出する開口部などが配置されている。光学回路は発光素子1からの光1Aがスリット板2を通過して透過光2Aとなり受光素子3で通過して受光されるように配置され、スリット板はモータ回転子に接続されるエンコーダ軸に設置されている。エンコーダ軸が回転するとスリット板のスリットパターンと受光素子表面に施されたマスクパターンの相対位置が変化し、スリット板と受光素子表面の信号生成用パターンにより受光素子から正弦波の直交する2相アナログ原信号3Aとアナログパルス原信号3Bが出力される。アナログパルス原信号3Bは、インクリメンタルタイプのエンコーダでは2相パルスと原点パルスが出力され、アブソリュートタイプのエンコーダではMコードやグレイコードなどの絶対番地を判別可能なコードパルスが出力される。
光量制御部4は、信号補正部7から出力される駆動電流指令値7Dに従い発光素子1の駆動電流4Aをコントロールし、駆動電流指令値をPWM(Pulse Width Modulation)やD/A変換(Digital to Analog Converter)で出力してトランジスタで駆動電流に変換する構成としてもよいし、オペアンプとトランジスタを使用したアナログ回路で構成してもよい。
信号増幅部5はオペアンプやトランジスタ等のアナログ増幅回路で構成され、入力された受光素子3からの直交する2相アナログ原信号3Aを、後段のA/D変換部6の入力レンジに合わせた倍率で増幅し2相アナログ正弦波信号5Aを出力する。
A/D変換部6は2相アナログ正弦波信号5Aを一定周期でサンプリングし、量子化して2相ディジタル正弦波信号6Aを生成し、DSP(Digital Signal Processor)やマイクロコンピュータあるいはASIC(Application
Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field
Programmable Gate Array)に入力する。一般にはDSP、マイクロコンピュータやASICに内蔵されているA/D変換器を使用するが、高いサンプリング周期が必要な場合はパラレル出力タイプの変換器を使用してもよいし、小型で高い量子化ビット数が必要な場合はシリアル出力タイプの変換器を使用してもよい。また、ノ
イズの影響を低減するため、変換したディジタル信号を複数回平均化した信号を使用してもよい。A/D変換部により後段の処理はソフトウェアやロジック回路のディジタル処理によって構成される。
信号補正部7は2相ディジタル正弦波信号6Aに含まれるオフセット、振幅、位相のずれや変動を補正するための信号補正量7Bを演算出力し、補正処理により正規化された変換用2相正弦波信号7Aを出力する。また、信号補正量から発光素子1の駆動電流4Aを後述する演算方法により駆動電流指令値7Dを出力し、駆動電流指令値7Dが許容電流値を超えた場合は許容電流値で制限をかけたうえで許容電流到達信号7Cの出力をLowからHighに切替えて出力する。ここで許容電流値は、駆動電流指令値7Dが過大とならない様に例えば発光素子1の絶対最大定格電流値に対して一定の割合を掛けて余裕を持たせた値としてもよいし、絶対最大定格電流を超えない範囲で起動直後の駆動電流指令値に一定の倍率を乗じた値としてもよい。また、許容電流値はあらかじめ固定値としてもよいし、メモリ部12を使用して任意に設定できるようにしてもよいし、通信部を介してモータ制御装置21から値を設定してもよい。そして、許容電流到達信号7Cに基づき角度変換精度を最大限維持できるようにそれぞれの補正の有効/無効を独立して切替え、例えば許容電流到達信号がLowのときは振幅補正を無効且つ他の補正を有効として補正処理をおこない、Highのときはすべての補正を有効にして補正処理をおこなう。あるいはすべての補正を許容電流到達信号がLowのときは無効とし、Highのときは有効としてもよい。なお、有効/無効の切替えではなく、LowとHighのそれぞれで異なる補正処理をおこなってもよい。
パルス変換部8はコンパレータ等の比較増幅器により構成され、アナログパルス原信号3Bを2値化してディジタルパルス信号8Aを出力する。一般にインクリメンタルタイプのエンコーダでは汎用の比較増幅器で構成され、アブソリュートタイプのエンコーダでは多数の比較増幅器が必要となるため専用のカスタムアナログICで構成される場合もある。
位置情報生成部9はソフトウェアあるいはロジック回路で構成され、ディジタルパルス信号8Aを計数し、変換用2相正弦波信号7Aから逆三角関数を用いた角度変換による内挿処理でパルス間を補間し、高分解能の位置情報9Aを生成するものである。ディジタルパルス信号の計数動作は、インクリメンタルタイプでは2相パルスをUP/DOWNカウントし、原点パルスが入力された場合にカウントをリセットする動作となり、アブソリュートタイプではコードパルスを論理回路やROMテーブルを用いた変換処理により絶対位置を算出する動作となる。内挿処理は2相正弦波を直接逆正接で角度変換してもよいし、2相正弦波それぞれを逆正弦/逆余弦で角度変換して重み付け関数による合成処理の結果を用いてもよい。
寿命演算部10はソフトウェアあるいはロジック回路で構成され、動作開始直後の初期状態においては信号補正量7Bを複数回サンプリングして平均処理したものを初期情報10Bとしてメモリ部12に出力し書込みを実行する。ここで複数回サンプリングはモータ回転による信号補正量の周期的な変動を低減するために実施するものであり、位置情報9Aを元に特定の位置を複数とってもよいし、モータ1回転分の信号補正量の最大値と最小値の中間値をとってもよい。初期情報の書込みタイミングは、初期状態であることを寿命演算部で判断して書込んでもよいし、モータ制御装置21から通信部20を介して寿命演算部制御信号20Bを受け取ったときに書込んでもよい。初期情報の書込み実行後、信号補正量7Bと許容電流到達信号7Cと駆動電流指令値7Dと初期情報10Bから後述する演算方法により発光素子1の余寿命を演算し、余寿命が寿命警告値を下回ると出力される警告信号と、余寿命が寿命限界値を下回ると出力されるエラー信号と合わせて寿命情報10Aとして出力する。寿命警告値と寿命限界値はあらかじめ固定値としてもよいし、メモ
リ部12を使用して任意に設定できるようにしてもよいし、通信部を介してモータ制御装置21から値を設定してもよい。
メモリ部12は、EEPROMなどの不揮発性メモリとソフトウェアあるいはロジック回路による書込みと読出しを制御するコントローラで構成され、寿命演算部10からの初期情報10Bあるいは通信部20からのモータ情報12Aの書込みと読出しを行う。書込みと読出しは寿命演算部と通信部から任意のタイミングで実行される。
通信部20は、RS485等のシリアル通信線でモータ制御装置21と接続され、汎用または専用の通信プロトコルを使用して双方向通信を行う。通信部がモータ制御装置からリクエストを受信し、リクエストの内容に従い位置情報9A、寿命情報10A、モータ情報12Aの読出しデータをパラレルからシリアルに変換して返信し、寿命演算部10には寿命演算部制御信号を出力し、メモリ部12にはモータ情報の書込みデータを出力する。ここで、モータ情報はモータのモデル名、シリアル番号、モータ定数などのモータ制御装置がモータを識別し駆動させるために必要なパラメータで構成される。
次に、図2を用いて光量制御部4の動作と信号補正部7の駆動電流指令値7Dの演算と寿命演算部10の余寿命演算について説明する。図2は光量制御部4の駆動電流4Aと発光素子1の光量Lの関係を示したものである。従来構成の駆動電流201は時間が経過すると共に発光素子の劣化による光量低下を補うように駆動電流を増加させるため、従来構成の発光素子光量301に示すように許容電流値Iを超えた一定時間は初期光量Lを維持することはできるが、駆動電流が許容電流値を越えて過大な電流量となるため発光素子の劣化速度も加速され、急激に光量が低下する。光量が低下すると2相アナログ正弦波信号5Aの信号レベルも低下するため、信号補正部7の信号補正量7Bは大きくなる。信号補正量が大きくなると位置情報の誤差成分も大きくなり、時間T1で補正限界光量Lmに達したところで必要精度を満足できなくなりモータ位置検出器が寿命を迎える。それに対し本発明の駆動電流202は、駆動電流が許容電流値I以上に上昇しないように制御するため、許容電流値に達した時間T0以降は発光素子の劣化により光量は低下するが、劣化速度は加速することなく変化しないため、光量の低下速度は従来構成の場合よりも小さく一定となり、結果として光量が補正限界光量に達する時間T2(>T1)まで位置情報の必要精度を維持させることができる。
発光素子1の光量Lは発光素子の構造と駆動電流4Aに比例する定数Kと初期光量Lを用いて一般に(式1)のように表わされる。
Figure 0006149254
光量が(式1)に従って時間と共に減少すると、それに従い信号補正量7Bは変化する。例えば光量が減少すると2相ディジタル正弦波信号6Aの振幅も小さくなるため補正量は大きくなり、その減少量と補正量は一定の比率であるため光量と補正量の関係が一意に決まる。このように信号補正量から光量を決定することができる。決定方法には演算シミュレーションや評価試験で求めた演算式で求めたものをソフトウェアやロジック回路上で演算してもよいし、ROMテーブルで構成してもよい。また、通常光量Lと駆動電流4Aは比例しており、それらの関係から自然数nを用いて(式2)より駆動電流指令値7D(I)を演算する。
Figure 0006149254
Isは駆動電流指令値の初期値、Kn−1は駆動電流指令値がIn−1のときの定数K、Δtは演算周期である。演算周期は定数Kn−1の周期中の変化が無視できる程度の長さで設定すればよい。光量制御部4は信号補正部7から出力された駆動電流指令値7Dに従い駆動電流4Aを制御して減少した光量を一定に維持させる。(式2)から駆動電流指令値Iが許容電流値Iとなる時の自然数nがnT0であるとすると、時間T0は(式3)となる。
Figure 0006149254
次に、時間T0以降の駆動電流指令値Iは許容電流値Iで制限されるため一定値となり、その場合の定数KをKITとすると光量は(式4)となる。
Figure 0006149254
光量が(式4)に従い低下し、補正限界光量Lに到達すると位置情報の必要精度を維持できなくなり寿命を迎え、その時間T2は(式5)となる。
Figure 0006149254
余寿命の演算は許容電流到達信号7CのHigh/Lowレベルで切替え、許容電流到達信号がLowのあるときの駆動電流指令値7DをIとすると、(式2)からI=Iとなるnを演算して余寿命をT2−n×Δtで求め、許容電流到達信号がHighのときは信号補正量7Bから光量Lを決定し(式4)から時間Tdを演算して余寿命を(式6)で求める。
Figure 0006149254
求められた余寿命を元に、モータまたエンコーダのみの交換準備ができる期間あるいは定期点検の周期から定められる寿命警告値を余寿命が下回ったときに警告信号を生成し、光量が補正限界光量Lを下回る時間T2を経過したときはエラー信号を生成するようにし、余寿命と警告信号とエラー信号を寿命情報10Aとして出力する。なお、寿命演算部
10の演算は通信部20を介して必要な情報をモータ制御装置21に送信してモータ制御装置内で行ってもよい。
以上の構成により、モータ位置検出器の長寿命化により交換回数は最小となり、さらには寿命演算部10を備えることで寿命情報から交換部品の手配を事前に行うことができ、発光素子の余寿命から交換時期を予測できるため交換作業を計画することが可能となり、交換におけるデッドタイムを短縮あるいはなくすことができシステム全体の信頼性を高めることができる。
さらに温度検出部11を備えるモータ位置検出器は、温度検出部を温度検出ICやサーミスタなどの温度検出用センサで構成し、モータ位置検出器あるいは発光素子の周囲温度を測定し温度情報11Aとして出力する。寿命演算部10は温度情報からアレニウスの定理などを用いて寿命情報を補正演算して出力することができる。
以上の構成により、温度検出部を備えることで寿命情報の正確性が増し、信頼性をさらに高めることができる。
以上のように、本発明にかかるモータ位置検出器は、発光素子に過大な電流が流れることを防いで長寿命化を図り、寿命情報を演算することで信頼性の向上を図ることが可能となるので、発光素子の光量を制御するレーザプリンタやスキャナ等の用途にも適用できる。
100 光学回路
1 発光素子
1A 光
2 スリット板
2A 透過光
3 受光素子
3A 2相アナログ原信号
3B アナログパルス原信号
4 光量制御部
4A 駆動電流
5 信号増幅部
5A 2相アナログ正弦波信号
6 A/D変換部
6A 2相ディジタル正弦波信号
7 信号補正部
7A 変換用2相正弦波信号
7B 信号補正量
7C 許容電流到達信号
7D 駆動電流指令値
8 パルス変換部
8Aディジタルパルス信号
9 位置情報生成部
9A 位置情報
10 寿命演算部
10A 寿命情報
10B 初期情報
11 温度検出部
11A 温度情報
12 メモリ部
12A モータ情報
20 通信部
20A 双方向通信信号
20B 寿命演算部制御信号
21 モータ制御装置
201 従来構成の駆動電流
202 本発明の駆動電流
301 従来構成の発光素子光量
302 本発明の発光素子光量

Claims (2)

  1. モータ回転子に連結されたスリット板のスリットパターンと受光素子表面のマスクパターンの相対位置で発光素子から出力される光を増減させ、前記受光素子で光電変換することにより直交する2相アナログ原信号とアナログパルス原信号を生成する光学回路と、前記発光素子に流す駆動電流を制御する光量制御部と、前記アナログ原信号を増幅し直交する2相アナログ正弦波信号を生成する信号増幅部と、前記アナログ正弦波信号をA/D変換により2相ディジタル正弦波信号を生成するA/D変換部と、前記2相ディジタル正弦波信号を信号処理により補正して変換用2相正弦波信号を生成する信号補正部と、前記アナログパルス原信号を2値化してディジタルパルス信号に変換するパルス変換部と、前記変換用2相正弦波信号を逆三角関数して得られる角度変換値により前記ディジタルパルス信号を補間することで位置情報を生成する位置情報生成部と、前記発光素子の寿命情報を演算出力する寿命演算部と、前記モータのモータ情報を記憶するメモリ部と、前記位置情報とモータ情報とをパラレル/シリアル変換してモータ制御装置との通信を行う通信部とを備え、前記信号補正部は前記2相ディジタル正弦波信号を補正するための信号補正値から駆動電流指令を生成し、且つ駆動電流指令があらかじめ設定された許容電流値を超える場合は許容電流値で制限すると共に許容電流到達信号を出力し、前記光量制御部で駆動電流指令に従い前記駆動電流を制御することで前記発光素子の光量を一定量に維持し、前記寿命演算部は動作初期状態の前記信号補正値を前記位置情報の複数の値で取得したものを平均化して初期情報として前記メモリ部へ記憶し、前記許容電流到達信号が出力されていない場合には前記駆動電流指令と前記許容電流値から余寿命を演算し、許容電流到達信号が出力されている場合には初期情報と信号補正量から余寿命を演算し、余寿命があらかじめ設定された寿命警告値を下回ると出力される警告信号と、寿命警告値より低く設定された寿命限界値を下回ると出力されるエラー信号とを寿命情報として出力することを特徴とするモータ位置検出器。
  2. 前記光学回路の周囲温度を検出して温度情報を出力する温度検出部をさらに備え、前記寿命演算部は前記余寿命を温度情報で補正することを特徴とする請求項1記載のモータ位置検出器。
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