JP4277887B2 - エンコーダ信号の補正回路 - Google Patents

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本発明は、直交する2相(A相とB相)の正弦波信号を内挿処理して高分解能を得るエンコーダにおいて、2相の正弦波信号のオフセット/振幅、位相を補正する方法に関するものである。
回転型(またはリニア型)のエンコーダの位置検出は、一般的に発光素子と受光素子と、その間に格子状のスリットを形成した回転体(または移動体)から形成され、格子状のスリット間隔によって分解能が決定される。従って分解能を上げるために、スリット間隔を小さくすることが行われてきたが、加工精度や光の回折現象が原因でこの手法で分解能を上げるのには限界があった。
そこで近年では、回転体(または移動体)のスリット間の信号と同期した90度位相差のあるA,B相の正弦波のアナログ信号を生成し、そのアナログ信号を内挿処理した信号と上記のスリットによって得られる信号を合成して分解能を上げる方法が一般的に行われている。
エンコーダの分解能を更に高くするためには、内挿処理の分解能を高くする必要があり、つまりはアナログ信号をディジタル信号に変換するADコンバータの分解能を高くすることで全体の分解能を高くすることが可能となる。このADコンバータはマイコンやLSIに内することも可能であるが、内蔵されたADコンバータは分解能が高くても10bitであり、また精度も悪いというのが一般的であり、更に分解能を高くしていくには単体のADコンバータICを使用する必要がある。
ADコンバータICとマイコンやLSIはパラレル方式とシリアル方式があるが、小型化やコストの面からもシリアル方式が有効である。しかし、シリアル方式はデータを送信するサンプリング周期が長くなるという課題がある。例えばADコンバータのサンプリング周期が長い場合には、2相の正弦波信号の周波数が高くなったときに1周期当たりの検出数が少なくなってしまい、内挿処理の精度を上げるために必要であるオフセット/振幅/位相補正を精度よく行うことが困難である。
これを解決する方式として、2相の正弦波信号の振幅を周波数が高くなるときの減衰率をあらかじめメモリに記憶させておき、減衰分を補うように振幅補正量を変化させる手法がとられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−218288公報
しかしながら特許文献1の手法では、2相の正弦波信号の減衰分については補正可能であるが、サンプリング周期が長くなり、2相の正弦波信号の周波数が高くなれば最大値や最小値を正確に検出できなくなり、補正値に誤差が生じてしまう。
は2相の正弦波信号の周波数が高い場合の最大値・最小値の検出の波形を示したものであり、図が位相の誤差量を検出するために2相の正弦波信号の交点を検出する波形
を示したものである。周波数が高くなるとAD変換手段2の変換サンプリング周期が長い影響が現れ、変換した正弦波信号は図および図のように階段状になるため、正確に最大値・最小値と位相誤差を検出することが困難になる。
最大値・最小値と位相誤差を含んだ状態で2相の正弦波信号を補正した波形は図10のように歪んだ波形となってしまう。このような高い周波数の場合には振幅減衰率の補正を行ってもオフセット/振幅/位相の補正値に誤差が生じ、内挿処理の精度が悪化してしまうという課題があった。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、温度変化、経年変化によって2相の正弦波信号のオフセットや振幅、位相が変動しても精度よくこれらのずれを補正することができ、かつ2相の正弦波信号の周波数が高い場合にサンプリング周期の粗さによる影響を受けることがないエンコーダ信号の補正回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、直交するA相とB相の正弦波信号をディジタルデータに変換してA1信号とB1信号を生成するAD変換手段と、A1信号とB1信号の最大値と最小値を検出するピーク検出器と、前記ピーク検出器で検出した最大値と最小値を用いてオフセットおよび振幅の誤差からオフセット/振幅の補正値を求めてオフセットと振幅を補正してA2信号とB2信号を生成するオフセット/振幅補正手段と、前記A2信号とB2信号の位相誤差量を検出する位相誤差検出器と、前記位相誤差検出器で検出した位相誤差量から位相の補正値を求め、90度位相差となるA3信号とB3信号を生成する位相補正手段と、前記A3信号とB3信号から位置データに変換する位置データ変換手段と、前記A相とB相の周波数を検出する速度検出器と、前記速度検出器で検出した周波数に基づいて前記オフセット/振幅の補正値と前記位相の補正値の更新を有効/無効にする補正判定手段を備え、前記補正判定手段は、補正値の更新を有効/無効にする設定周波数にヒステリシス特性をもたせて、無効から有効に切替える設定周波数を、有効から無効に切替える設定周波数より低くした構成としている。
また、前記A相とB相の正弦波信号の振幅の大きさを一定に制御するLED光量補正回路をAD変換手段の前段に備え、前記LED光量補正回路は、LED発光回路とLED受光回路およびLED光量制御回路を有し、前記LED受光回路は、正弦波信号生成用の受光素子と光量測定用の専用受光素子を有し、前記LED光量制御回路は、あらかじめ決定した基準電圧と前記専用受光素子で受光した測定光量が等しくなるように制御した光量制御信号を前記LED発光回路に出力する構成としてもよい。
また、前記補正判定手段は、前記速度検出器で検出した周波数が設定周波数1を超えたときに前記オフセット/振幅の補正値の更新を無効にし、設定周波数1以下となったときに前記オフセット/振幅の補正値の更新を有効にし、前記速度検出器で検出した周波数が設定周波数2を超えたときに前記位相の補正値の更新を無効にし、設定周波数2以下となったときに前記位相の補正値の更新を有効にする構成としてもよい。
本発明のエンコーダ信号の補正回路によれば、温度変化、経年変化によって2相の正弦波信号のオフセットや振幅、位相が変動しても精度よくこれらのずれを補正することができ、かつ2相の正弦波信号の周波数が高い場合にサンプリング周期の粗さによる影響を受けることがないエンコーダ信号の補正回路を得ることができる。
直交するA相とB相の正弦波信号の振幅の大きさを一定に制御するLED光量補正回路
と、前記A相とB相の正弦波信号をディジタルデータに変換してA1信号とB1信号を生成するAD変換手段と、A1信号とB1信号の最大値と最小値を検出するピーク検出器と、前記ピーク検出器で検出した最大値と最小値を用いてオフセットおよび振幅の誤差からオフセット/振幅の補正値を求めてオフセットと振幅を補正してA2信号とB2信号を生成するオフセット/振幅補正手段と、前記A2信号とB2信号の位相誤差量を検出する位相誤差検出器と、前記位相誤差検出器で検出した位相誤差量から位相の補正値を求め、90度位相差となるA3信号とB3信号を生成する位相補正手段と、前記A3信号とB3信号から位置データに変換する位置データ変換手段と、前記A相とB相の周波数を検出する速度検出器と、前記速度検出器で検出した周波数に基づいて前記オフセット/振幅の補正値と前記位相の補正値の更新を有効/無効にする補正判定手段を備え、前記LED光量補正回路は、LED発光回路とLED受光回路およびLED光量制御回路を有し、前記LED受光回路は、正弦波信号生成用の受光素子と光量測定用の専用受光素子を有し、前記LED光量制御回路は、あらかじめ決定した基準電圧と前記専用受光素子で受光した測定光量が等しくなるように制御した光量制御信号を前記LED発光回路に出力し、前記補正判定手段は、補正値の更新を有効/無効にする設定周波数にヒステリシス特性をもたせて、無効から有効に切替える設定周波数を、有効から無効に切替える設定周波数より低くしたエンコーダ信号の補正回路である。
本発明によるエンコーダ信号の位相補正回路について、図1から図を用いて説明する。図1はオフセット/振幅補正、位相補正を含むエンコーダ信号処理回路のブロック図、図2はピーク値検出器の動作波形、図3は位相誤差検出器の動作波形、図4と図5は高周波時でのピーク値検出器と位相誤差検出器の動作波形を表している。
図1において、エンコーダから出力される原信号でアナログのA0信号とB0信号は、90度位相差のあるA相とB相の正弦波信号である。一般的に発光素子と受光素子とスリット板から構成される。
発光素子はLEDやレーザー光、受光素子はフォトダイオードやフォトトランジスタが用いられる。スリット板は、光を透過するガラスや樹脂材でできており、スリット板上に光を遮断する格子状のマスクを設けている。発光素子からの光は、スリット板を介して受光素子が透過した光を受けるように配置し、スリット板はエンコーダの回転体に設置されているため、回転すると正弦波の波形が受光素子から出力するようにスリット板の格子状の形が形成されている。
AD変換手段としてのAD変換器2は、エンコーダから出力されるアナログ信号のA0信号、B0信号をディジタル信号に変換する。エンコーダから出力されるアナログ信号の振幅は数100mVであるため、増幅器などを用いて十数倍に増幅して、AD変換器2の入力レンジに合わせた電圧に変換して利用すれば、ディジタル信号の精度を高くすることができる。
ピーク検出器15は、AD変換器2の出力信号であるA1信号、B1信号の最大値・最小値を検出する。図2はピーク検出器15の動作波形を表しており、この図を用いて最大値・最小値の検出方法について説明する。
図2において、|A1|信号と|B1|信号はA1信号とB1信号をそれぞれ絶対値変換したものである。|A1|信号と|B1|信号の交点を検出して、交点信号18a、18b、18c、18dを生成する。この交点信号は図2に示すように1周期内を領域1〜領域4まで分割し、領域1ではA1信号の最大値を、領域2ではB1信号の最小値を、領域3ではA1信号の最小値を、領域4ではB1信号の最大値をそれぞれ検出する領域とす
る。
領域1の動作を説明すると、まず、交点信号18aを検出するとA1信号の前回値と今回値を比較し、今回値の方が大きい場合はラッチデータ16a(max)を更新し、今回値の方が小さい場合はラッチデータ16a(max)は更新しない。この動作を領域1の区間繰り返し、交点信号18bを検出したときにA1信号の最大値としてラッチデータ16a(max)を確定する。領域2、領域3、領域4の動作は領域1と同じなので省略す
る。このようにして、A1信号、B1信号の最大値・最小値を検出することができる。
オフセット/振幅補正手段4は、ピーク検出器15で検出した最大値・最小値信号16を用いてA1信号、B1信号のオフセット除去と振幅の正規化を行う。
A1信号とB1信号のオフセット(OS_DETa、OS_DETb)は、最大値・最小値信号16を用いて、式1から求めることができる。また、補正するオフセット値をOS_LEVEL、オフセット除去後の信号をA1’信号とB1’信号とすると、式2からオフセットを除去することができる。
Figure 0004277887
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A1信号とB1信号の振幅値(PP_DETa、PP_DETb)についても最大値・最小値信号16を用いて、式3で求めることができる。また、振幅の正規化する大きさをKとすると、式4からオフセットと振幅の誤差を補正したA2信号とB2信号を求めることができる。
Figure 0004277887
Figure 0004277887
位相補正回路9は、位相補正手段6と、位相誤差検出器7とで構成されており、オフセット/振幅補正されたA2信号、B2信号の位相誤差を位相誤差検出器7で検出し、位相
誤差検出器7で検出した誤差量に基づき位相補正手段6でA2信号、B2信号の位相誤差を補正するA補正信号、B補正信号を用いて、90度の位相差をもったA3信号、B3信号を出力する役割を行う。
この動作の詳細を図3を用いて説明する。図3は位相誤差のない場合のA2信号、B2信号を表している。オフセット/振幅補正手段4で振幅は大きさKに正規化したので、A2信号、B2信号の振幅はKとなる。
位相誤差検出器7は、交点信号18a、18b、18c、18dを検出したときのA2信号、B2信号の交点の大きさを検出して、その交点値から位相補正量を演算処理して導出する。図3は、A2信号を基準にしてB2信号の位相のみがαラジアン進んだB2’信号 となっている例である。A2信号、B2’信号は式5のように表すことができる。このときのA2信号、B2’信号との交点は(π/4−α/2)ラジアン、(5π/4−α/2)ラジアンで交わり、その交点の大きさは、Ksin(π/4−α/2)、Ksin(5π/4−α/2)となる。
お互いの大きさは等しいので、C45=Ksin(π/4−α/2)、C225=Ksin(5π/4−α/2)とすると、位相誤差α/2は式6で求めることができる。また、式6はA2信号を基準にしてB補正信号を求めたため、sin−1の式によって計算されるが、B2’信号を基準にしてcos−1の式によって求めることができるのは明らかである。
Figure 0004277887
Figure 0004277887
また、位相補正手段6は式7、式8に基づいて位相誤差を補正することができる。ここでKp1、Kp2は、A補正信号、B補正信号を得るための位相補正ゲインであり、A3信号とB3信号の位相差が90度になるように位相補正ゲインを設定する。
Figure 0004277887
Figure 0004277887
次にKp1およびKp2の求め方について説明する。式7において、θ=−α/2のときにA3信号が0となるようにすればよいので、Kp1は式9から求めることができる。
Figure 0004277887
また、同様にして式8において、θ=π/2−α/2のときにB3が0となるようにすればよいので、Kp2は式10から求めることができる。
Figure 0004277887
式9および式10で求めたKp1およびKp2は、同じ式で表すことができるため、計算処理の負荷は半分となる。A2信号、B2信号(B2’信号)は式6でα/2を求めて、式9または式10で位相補正ゲインを求め、式7および式8を用いることで位相のずれを補正したA3信号、B3信号を得ることができる。
次に、位相を補正したA3信号、B3信号の大きさについて説明する。式7と式8の振幅の最大値は、それぞれθ=π/2−α/2、θ=−α/2の点であるため、これを式7および式8に代入するとA3信号、B3信号は式11および式12となり、図4に示すように同じ大きさで補正を行うことができる。2相信号の1周期内では交点が2つ存在するので、それぞれの交点で求めたKpを平均処理して使用してもよい。
Figure 0004277887
Figure 0004277887
次に、位置データ変換手段10について説明する。90度位相差のあるA3信号、B3信号を用いて式13を用いれば内挿の角度データθIP(14)に容易に変換可能である。
Figure 0004277887
次に、本発明の補正値更新回路23について説明する。補正値更新回路23は速度検出器21と補正判定手段22から構成されている。速度検出器21は2相の正弦波信号の周波数信号19を検出する。周波数はAD変換手段2によって検出したA1信号とB1信号
のサンプリング間の移動量になるので、前回の検出値と今回の検出値の差を演算することで容易に求めることができる。
他の方法として、2相の正弦波信号をそれぞれの正弦波の中心値で比較して矩形波に変換し、変換した矩形波のエッジ間の時間を測定することで周波数を求めることができる。補正判定手段22は、速度検出器21で求めた周波数信号19からの周波数情報を受けて、ある設定した周波数より周波数信号19が高い場合にはオフセットと振幅と位相の補正値の更新を行わないようにするために、補正値更新信号20(例えば、補正値の更新を無効とする場合はLの信号)をピーク検出器15と位相誤差検出器7に出力する。
また、設定した周波数より周波数信号19が低い場合にはオフセットと振幅と位相の補正値の更新を行うために、補正値更新信号20(例えば、補正値の更新を有効とする場合はHの信号)をピーク検出器15と位相誤差検出器7に出力する。
補正値更新信号を切替える周波数の設定は、正しく補正値を検出できる値に設定する。設定の目安として、2相の正弦波信号の1周期間で72分割(5度刻みでサンプリング)以上検出できるように周波数を設定すれば補正値の誤差を小さく抑えることができる。2相の正弦波信号が温度や電源電圧、ノイズの影響によって変動しやすい場合は、エンコーダの位置検出精度が悪化するが分割数を小さく設定(例えば10度刻みでサンプリング)してもよい。
また、補正値の更新する周波数の設定にはヒステリシス特性をもたせて、無効から有効に切替える周波数の設定は、有効から無効に切替える周波数の設定より低くすることで、安定した切替え動作となる。
図4および図5は2相の正弦波信号を内挿処理した結果を示しており、共に高周波動作の状態で正弦波の一周期間でAD変換手段2のサンプリングが14回の場合である。図4は従来手法で補正判定手段がない場合であり、図5は本発明の補正判定手段を設け、補正値の更新を無効にした場合の波形である。従来手法では補正値の検出が正常に行われないので、サンプリング間の差にばらつきがあるのに対し、本発明の手法ではほぼ一定とすることができる。
以上のように実施例1の回路構成と演算処理によって、経年変化によって2相の正弦波信号のオフセットや振幅、位相が変動しても精度よくこれらのずれを補正することができ、かつ2相の正弦波信号の周波数が高い場合にサンプリング周期の粗さによる影響を受けることがない高分解能のエンコーダを得ることができる。
を用いて本発明の実施例について説明する。実施例と異なるのは2相の正弦波信号A0、B0を生成する構成にLED光量補正回路31を追加し、LED(発光素子)の劣化やLEDや受光素子の温度特性による影響を受けず、A0信号とB0信号の振幅を一定に保つ回路構成にした点であり、これについて説明する。
LED光量補正回路31は、LED発光回路25とLED受光回路27とLED光量制御回路29で構成されている。LED発光回路25はLED(発光素子)とLEDに流す電流を調節するトランジスタで構成されている。
LEDに流す電流を多くすることでLED発光量26を大きくすることができる。LED受光回路27はPD(フォトダイオード)やPTR(フォトトランジスタ)等の受光素子と、オペアンプで構成されている。
受光素子はLEDからの光を受けるとその光の量に応じて電圧に変換して出力する。これらの電圧は数百mVと非常に小さな電圧値であるので、オペアンプで増幅して利用される。LED受光回路27には正弦波信号生成用の受光素子だけでなく、光の量を測定するための受光素子が設けられており、測定した光の量は測定光量28として出力される。
LED光量制御回路29は測定光量28とあらかじめ決定した基準電圧と比較して、等しくなるように比例積分制御等の制御回路によって光量制御信号30を生成する。生成した光量制御信号30はLED発光回路25に入力され、LEDに流す電流を調節する。
LED光量制御回路29で設定した基準電圧は、LED光量補正回路31で生成する2相の正弦波信号A0信号、B0信号の振幅をAD変換手段2の測定可能レベル内に収まるように設定すればよい。
以上のように実施例の回路構成と演算処理によって、LED光量補正回路31を設けることにより、2相の正弦波信号A0信号、B0信号の振幅変動を小さくすることができるために、温度変化、経年変化に強く、かつ2相の正弦波信号の周波数が高い場合にサンプリング周期の粗さによる影響を受けることがない高分解能のエンコーダを得ることができる。
を用いて本発明の実施例について説明する。実施例と異なるのは補正判定手段22で判定するための設定周波数を2種類備えている点であり、これについて詳細に説明する。
補正判定手段22は、オフセットと振幅の補正値と位相の補正値の更新を有効にするか、無効にするかの信号をそれぞれ独自に設定することを可能にしている。2相の正弦波信号A0信号とB0信号の周波数が高くなると、AD変換手段2のサンプリング周期が長いために、検出間隔が粗くなってしまう。
ピーク値検出器15で検出する2相の正弦波信号のA1信号、B1信号については、ピーク値周辺の値は大きさの変化が小さいため、サンプリング周期の粗さの影響を受けにくい。そのため補正判定手段22でオフセットと振幅の補正値の更新を決定する設定周波数1を高く設定することができる。
例えば、ピーク値は±8度のずれが発生しても1%しか減衰しない。1%の変動が許容できるシステムでは、2相の正弦波信号の1周期当たりのサンプリング数を22.5(360/16)となる周波数まで許容可能となる。位相の補正値は2相の正弦波信号のA2信号とB2信号の交点を検出しており、この交点値が1%変動する場合、角度の範囲は±0.6度となる。そのため補正判定手段22で位相の補正値の更新を決定する設定周波数2は設定周波数1に比べて低く設定する。
以上のように実施例の補正判定手段22で設定する周波数をオフセットと振幅補正値用と位相補正値用の2種類独自に設定する構成とすることによって、2相の正弦波信号A0信号、B0信号の振幅変動を小さくすることができるために、温度変化、経年変化に強く、かつ2相の正弦波信号の周波数が高い場合にサンプリング周期の粗さによる影響を受けることがない高分解能のエンコーダを得ることができる。
本発明のエンコーダ信号の位相補正回路は、サーボモータ制御装置に限らず、高分解能
の位置情報を得るためにエンコーダを搭載した装置に有用である。
本発明の実施例1におけるエンコーダ回路のブロック図 実施例1におけるピーク値検出器の動作波形の説明図 実施例1における位相誤差検出器の動作波形の説明図 補正判定手段を用いない正弦波信号を内挿処理した結果の説明図 実施例1における正弦波信号を内挿処理した結果の説明図 実施例におけるエンコーダ回路のブロック図 実施例におけるエンコーダ回路のブロック図 従来例における正弦波信号の最大値・最小値を検出する説明図 従来例における位相の誤差量を検出する説明図 従来例における補正後の正弦波信号の説明図
2 AD変換手段(AD変換器)
4 オフセット/振幅補正手段
6 位相補正手段
7 位相誤差検出器
9 位相補正回路
10 位置データ変換手段
13 位相誤差補正量
14 内挿データ(内挿の角度データθIP)
15 ピーク検出器
16、16a、16b、16c、16d 最大値・最小値信号
18a、18b、18c、18d 最大値・最小値検出トリガ信号
19 2相の正弦波信号の周波数信号
20、20a、20b 補正値更新信号
21 速度検出器
22 補正判定手段
23 補正値更新回路
24 温度検出器
25 LED発光回路
26 LED発光量
27 LED受光回路
28 測定光量
29 LED光量制御回路
30 光量制御信号
31 LED光量補正回路
A0,B0 A相、B相のアナログ原信号
A1,B1 ディジタル変換後のA相、B相信号
A2,B2 オフセット/振幅補正後のA相、B相信号
A3,B3 位相補正後のA相、B相信号

Claims (3)

  1. 直交するA相とB相の正弦波信号をディジタルデータに変換してA1信号とB1信号を生成するAD変換手段と、A1信号とB1信号の最大値と最小値を検出するピーク検出器と、前記ピーク検出器で検出した最大値と最小値を用いてオフセットおよび振幅の誤差からオフセット/振幅の補正値を求めてオフセットと振幅を補正してA2信号とB2信号を生成するオフセット/振幅補正手段と、前記A2信号とB2信号の位相誤差量を検出する位相誤差検出器と、前記位相誤差検出器で検出した位相誤差量から位相の補正値を求め、90度位相差となるA3信号とB3信号を生成する位相補正手段と、前記A3信号とB3信号から位置データに変換する位置データ変換手段と、前記A相とB相の周波数を検出する速度検出器と、前記速度検出器で検出した周波数に基づいて前記オフセット/振幅の補正値と前記位相の補正値の更新を有効/無効にする補正判定手段を備え、前記補正判定手段は、補正値の更新を有効/無効にする設定周波数にヒステリシス特性をもたせて、無効から有効に切替える設定周波数を、有効から無効に切替える設定周波数より低くしたことを特徴としたエンコーダ信号の補正回路。
  2. 前記A相とB相の正弦波信号の振幅の大きさを一定に制御するLED光量補正回路をAD変換手段の前段に備え、前記LED光量補正回路は、LED発光回路とLED受光回路およびLED光量制御回路を有し、前記LED受光回路は、正弦波信号生成用の受光素子と光量測定用の専用受光素子を有し、前記LED光量制御回路は、あらかじめ決定した基準電圧と前記専用受光素子で受光した測定光量が等しくなるように制御した光量制御信号を前記LED発光回路に出力する請求項1に記載のエンコーダ信号の補正回路。
  3. 前記補正判定手段は、前記速度検出器で検出した周波数が設定周波数1を超えたときに前記オフセット/振幅の補正値の更新を無効にし、設定周波数1以下となったときに前記オフセット/振幅の補正値の更新を有効にし、前記速度検出器で検出した周波数が設定周波数2を超えたときに前記位相の補正値の更新を無効にし、設定周波数2以下となったときに前記位相の補正値の更新を有効にする請求項1または請求項2に記載のエンコーダ信号の補正回路。
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