JP6149250B2 - 超音波流量計 - Google Patents

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Description

本発明は、一対の送受信可能な超音波送受波器を用いて超音波の伝搬時間を計測し、被測定流体の流量を計測する超音波流量計に関するものである。
従来この種の超音波流量計は一対の送受信可能な超音波送受波器を備えた構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
図6は特許文献1に示されている超音波流量計を示し、被計測流体が流れる流路52は、流路壁53に囲まれた幅Wの計測流路となっており、超音波送受波器54および55は互いに対向するように流路壁53の取付穴56に振動伝達抑止体57を介して取付けてある。上記、上流側の超音波送受波器54と下流側の超音波送受波器55は距離Lを隔てるとともに速度Vの被計測流体の流れに対して角度θ傾けて設置されている。計測回路58は接続された超音波送受波器54,55に対して超音波の送受信をさせ伝播時間計測し、演算部59は、計測回路58で求めた伝搬時間を基に流速を計算し流量を算出する。
また、前記超音波送受波器54および55は図7に示すように、天部60と、側壁部61と、この側壁部61の外側に設けた支持部62と、天部60の内壁面に固定された圧電体63を有する金属ケース64と、側壁部61に当接し側壁部61の振動を低減する制振体65と、支持部62を保持する保持部66を有する振動伝達抑止体67とを備え、金属ケース64は振動伝達抑止体67の保持部66を介して流路壁53に取付けてある。
特開2001−159551号公報
しかしながら、前記従来の構成では、超音波流量計に用いる場合、被計測流体の成分によって、特定の周波数で大きく減衰する現象があり、被計測流体の成分の変化によって、超音波流量計で採用する周波数では、結果的に流量計測性能が大きく低下することがある。
また、超音波流量計内で発生する被計測流体の渦の影響により、受信する超音波信号が乱され、計測精度が低下するという課題があった。
本発明は前記従来の課題を解決するもので、超音波流量計測時、複数の周波数で超音波を送受信させ、超音波受信信号のS/Nの良い周波数を選択して流量計測を行い、高精度な超音波流量計とすることを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の超音波流量計は、被測定流体を一方の開口端から他方の開口端に通す流路と、前記流路に超音波が送受信できるように配置した一対の超音波送受波器と、前記一対の超音波送受波器間の伝搬時間計測回路と、前記計測回路により得られた伝搬時間に基づいて前記被測定流体の単位時間当たりの流量を算出する演算手段とを備える超音波流量計であって、S/N良否判定手段をさらに備え、前記超音波送受波器は、異なる周波数で順次駆動し、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数を選択して流量
計測を行う構成としてある。
これによって、被計測流体の成分の変化によって超音波の減衰が変化しても、異なる周波数で駆動させ、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数を選択して流量計測を行うため、高精度な流量計測を行うことができる。
また、被測定流体を一方の開口端から他方の開口端に通す流路と、前記流路に超音波が送受信できるように配置した一対の超音波送受波器と、前記一対の超音波送受波器間の超音波伝搬時間計測回路と、前記超音波伝搬時間計測回路により得られた超音波伝搬時間に基づいて前記被測定流体の単位時間当たりの流量を算出する演算手段とを備える超音波流量計であって、S/N良否判定手段をさらに備え、前記流路は、同一の断面積を備える二つに分割された矩形流路とし、前記分割された矩形流路の中央部に、垂直方向に異なる周波数の超音波を送受信できる一対の超音波送受波器を、前記流路内壁で一度反射させることで超音波を送受信できるように対向配置し、複数の周波数の超音波を同時に、かつ垂直方向に送信し、受信した超音波をフーリエ変換して周波数成分を分離し、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択し、逆フーリエ変換して、単一の周波数成分の受信波形とし、流量計測を行う構成としてある。
これによって、複数の周波数の超音波を同時に、かつ垂直方向に送信し、受信した超音波をフーリエ変換して周波数成分を分離し、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択し、逆フーリエ変換して、単一の周波数成分の受信波形とし、流量計測を行うため、被計測流体の成分が変化しても、被計測流体に合わせて、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択するため、高精度な流量計測を行うことができる。
本発明の超音波流量計は、被計測流体の成分が変化しても、安定して、高精度な流量計測を行うことが出来る。
本発明の実施の形態1における超音波流量計の構成図 本発明の実施の形態1における超音波流量計に用いた超音波送受波器を示し、(a)は側面断面図、(b)は超音波放射面方向から見た図 本発明の実施の形態2における超音波送受波器を示し、(a)は実施の形態1における超音波流量計に用いた超音波送受波器を示す側面断面図、(b)は超音波放射面方向から見た図 本発明の実施の形態3における超音波流量計を示し、(a)は流路入り口方向から見た断面図、(b)は流体が流れる方向の一部断面図 本発明の実施の形態3における超音波流量計に用いた超音波送受波器を示し、(a)は側面断面図、(b)は図中右側から見た側面断面図、(c)は超音波放射面方向から見た図 従来の超音波流量計の構成図 従来の超音波流量計に用いた超音波送受波器の断面図
の発明は、被測定流体を一方の開口端から他方の開口端に通す流路と、前記流路に超音波が送受信できるように配置した一対の超音波送受波器と、前記一対の超音波送受波器間の超音波伝搬時間計測回路と、前記超音波伝搬時間計測回路により得られた超音波伝搬時間に基づいて前記被測定流体の単位時間当たりの流量を算出する演算手段とを備える超音波流量計であって、S/N良否判定手段をさらに備え、前記流路は、同一の断面積を備える二つに分割された矩形流路とし、前記分割された矩形流路の中央部に、垂直方向に異なる周波数の超音波を送受信できる一対の超音波送受波器を、前記流路内壁で一度反射させることで超音波を送受信できるように対向配置し、複数の周波数の超音波を同時に、かつ垂直方向に送信し、受信した超音波をフーリエ変換して周波数成分を分離し、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択し、逆フーリエ変換して、単一の周波数成分の受信波形とし、流量計測を行う超音波流量計としたものである。
これにより、複数の周波数の超音波を同時に、かつ垂直方向に送信し、受信した超音波をフーリエ変換して周波数成分を分離し、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択し、逆フーリエ変換して、単一の周波数成分の受信波形とし、流量計測を行うため、被計測流体の成分が変化しても、被計測流体に合わせて、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択するため、高精度な流量計測を行うことができる。
の発明は、第の発明において、超音波送受波器は、金属板と、前記金属板の一方の面に固定した溝を備えたひとつの圧電体を備え、前記圧電体の溝深さ方向振動に共振する一方の音響整合体を前記金属板の他方の面に備え、前記圧電体の溝を形成した側壁面に、前記圧電体の溝長さ方向振動に共振する他方の音響整合体を備えた構成としてあり、圧電体ひとつで二つに分割された矩形流路に対し複数の超音波を送受信でき、超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択して流量計即できるため、ガス成分の変化、渦に影響されない超音波流量計とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明第1の実施の形態における超音波流量計の構成図を示している。
図1において、流体を一方の開口端1から他方の開口端2へ通す流路3は、被測定流体を通す配管であり、この流路3に対して、制振部材4を介して超音波送受波器5、6が超音波を送信、あるいは受波できるように、対向して取り付けられている。また、駆動回路7は前記超音波送受波器5、6を特定の周波数で駆動し、伝搬時間計測回路8は超音波送受波器5、6における超音波の伝搬時間を計測し、演算手段9はその伝搬時間によって流量を計測する。
以下、流量計測原理に関して図1を用いて説明する。
図1に図示した、L1は、上流側に配置された超音波送受波器5から伝搬する超音波の伝搬経路を示しており、L2は下流側に配置された超音波送受波器6の超音波の伝搬経路を示している。
流路3を流れる流体の流速をV、流体中を超音波が伝搬する速度をC(図示せず)、超音波送受波器間において、流量計測時伝搬時間変化を生じさせる超音波の伝搬距離をL、流体の流れる方向と超音波の伝搬方向のなす角度をθとする。
超音波送受波器5を送波器、超音波送受波器6を受波器として用いたときに、超音波送受波器5から出た超音波パルスが超音波送受波器6に到達する伝搬時間t1は、
t1=L/(C+Vcosθ) (1)
で示される。
次に超音波送受波器6から出た超音波パルスが超音波送受波器5に到達する伝搬時間t2は、
t2=L/(C−Vcosθ) (2)
で示される。
そして、(1)と(2)の式から伝搬時間の逆数差を計算して流体の音速Cを消去すると、
V=L/2cosθ(1/t1−1/t2) (3)
の式が得られる。
Lとθが既知なら、伝搬時間計測回路8によってt1、t2を測定すれば流速Vが求められる。必要に応じて、この流速Vに流路3の断面積Sと補正係数Kを乗じれば、流量Qを求めることができる。演算手段9は、前記計測回路内に備えられており、上記Q=KSVを演算するものである。
次に超音波送受波器5,6の構成に関して以下詳細に説明する。
図2は、本発明第1の実施の形態における超音波流量計に用いた超音波送受波器の断面図を示している。
図2(a)は超音波送受波器5、6の側面断面図、図2(b)は超音波送受波器5、6の超音波放射面方向から見た図を示している。
超音波送受波器5,6は、対向する電極を備える圧電体10と、対向する電極を備え、前記圧電体10とは異なる周波数で振動する圧電体11と、天部12、側壁部13、支持部14によって構成される有天筒状の金属ケース15と、前記圧電体10と共振するように厚み調整された音響整合体16と、もう一方の圧電体11と共振するように厚み調整された音響整合体17と、第1端子18、第2端子19、第3端子20を備える端子板21と、前記圧電体10と第1端子18とを電気的に接続するリード線22、前記圧電体11と第1端子19とを電気的に接続するリード線23で構成されている。
圧電体10および圧電体11は、有天筒状の金属ケース15および音響整合体16および17と、例えば、接着剤で接合する。粘着剤でも可能であるが、特性安定性の観点から接着剤で固定した場合のほうがより好ましい。圧電体10および11は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸バリウムなど圧電特性を有する材料であれば特に限定されない。
有天筒状の金属ケース15は例えば、銅、鉄、ステンレス鋼等が例示できる。端子板21は、第1端子18、第2端子19および第3端子20とは絶縁体21aによって絶縁され、そのほかは金属材料で構成する。絶縁体21aとしては、例えば、樹脂などの有機材料、あるいは、ガラスハーメチックシールを用いた無機材料など絶縁体であれば特に限定されない。端子板21と、有天筒状の金属ケース15とは、支持部14で溶接、あるいは銀ロウなどの工法によって電気的に導通され、密閉される。第1端子18と圧電体10の一方の電極は、リード線22などで電気的に導通され、同様に、第2端子19と圧電体11の一方の電極は、リード線23などで電気的に導通され、第3端子20と圧電体10、および圧電体11の他方のそれぞれの電極が、前記有天筒状の金属ケース15を介して電気的に導通した構成となっている。
音響整合体16および17は、圧電体10および11の振動を被計測流体に効率よく伝搬させることを役割としている。このため、被計測流体がガスであった場合これが軽量であることを考慮すると、音響整合体16および17はより軽量で音速の遅い材料が好ましい。そのため例えば、中空ガラスフィラーの充填物をエポキシ樹脂で硬化した複合材料が用いてあり、以下その構成について説明する。一定の容器内に、ガラスの中空球体をタッピングして充填し、その隙間を熱硬化性樹脂で満たし、その状態を保持したまま、加熱し、樹脂を硬化した構成で実現することが出来る。あるいは、セラミック多孔体の音波放射面に音響膜を形成した構成でも可能である。音響整合体16はいずれも、λ/4の厚みで調整することで超音波を効率よく被計測流体に伝搬することが出来る。
以下超音波送受波器5,6の動作について説明する。
超音波送受波器5、6は二つの周波数で駆動することができる。
まず、低い周波数で駆動する場合の動作について説明する。低い周波数の超音波を送受波するために用いる圧電体10の電極には、第1端子18および、第3端子20に、例えば200kHzの矩形波を加える。加えられた電気信号に対して、圧電体10が本実施の形態においては、音波放射面に対して垂直方向に振動する。この圧電体の振動に対して、あらかじめ厚み調整した音響整合体16が共振し、その結果、被測定流体に超音波が伝播する。
同様に、高い周波数で駆動する場合の動作について説明する。高い周波数の超音波を送受波するために用いる圧電体11の電極には、第2端子19および、第3端子20に、例えば500kHzの矩形波を加える。加えられた電気信号に対して、圧電体11が本実施の形態においては、音波放射面に対して垂直方向に振動する。この圧電体の振動に対して
、あらかじめ厚み調整した音響整合体17が共振し、その結果、被測定流体に超音波が伝播する。
以上のように、本実施の形態の超音波送受波器5,6の第1端子18、および第2端子19に、200kHz、および500kHzの電気信号を交互に加えた場合は、200kHzでの流量計測、500kHzでの流量計測を行うことができる。これは、例えば、図1に示すように圧電体10、11を駆動する駆動回路7に対して駆動圧電体/周波数変更手段45を設け、この駆動圧電体/周波数変更手段45からの指示によって、各圧電体10、11に対する周波数を変更し、その変更周波数で駆動回路7が超音波送受波器5,6を駆動するとともに、伝搬時間計測回路8が超音波の伝搬時間を計測し、演算手段9が演算して流量を計測している。
ここで上記超音波は伝搬時に減衰する。その減衰は、一般的に、周波数が高いほど減衰が大きいが、ガスの成分によって、異なる。そのため、被計測流体の流量計測時一定時間ごとに、超音波受信信号のS/Nの良い周波数を選択して流量計測を行う。そのためのS/N良否判定手段46が設けてあり、このS/N良否判定手段46によるS/Nの良否の判定は、超音波受信信号直前のノイズレベルで判断するか、流量値の標準偏差、あるいは、伝搬時間計測回路8で伝搬時間を計測する場合、一定レベルに超音波信号を増幅するが、その増幅率によっても判断できる。超音波信号の増幅レベルが小さければ、ノイズの増幅も低減できるため、相対的に超音波の増幅レベルが小さいほどS/Nがよいと判断できる。
以上のような判定基準によって、必要に応じて、S/N良否判定手段46が流量計測時のS/Nを判断し、駆動圧電体/周波数変更手段45に指示を出して超音波受信信号のS/Nの良い周波数を選択して流量計測を行うことにより、被計測流体の成分の変化によって超音波の減衰が変化しても、異なる周波数で駆動させ、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数を選択して流量計測を行うため、高精度な流量計測を行うことができる。
また、この実施の形態では、超音波送受波器5、6の流路への配置は、前記超音波送受波器5、6が、前記流路3に対し、複数の周波数の圧電体10、11を被測定流体の流れ方向と同一方向に並べて配置する構成としている(図1)。これによって、それぞれ複数の周波数において、流路3の中央部分に超音波を均一に伝搬させることができるため、安定した流量計測を行うことができる。
以上のように、本実施の形態においては、被測定流体を一方の開口端1から他方の開口端2に通す流路3と、前記流路3に超音波が送受信できるように配置した一対の超音波送受波器5、6と、前記一対の超音波送受波器5,6間の伝搬時間計測回路8と、前記伝搬時間計測回路8により得られた伝搬時間に基づいて前記被測定流体の単位時間当たりの流量を算出する演算手段9とを備える超音波流量計であって、S/N良否判定手段46をさらに備え、前記超音波送受波器5、6は、異なる周波数で順次駆動し、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数を選択して流量計測を行う超音波流量計としたものである。
これによって、被計測流体の成分の変化によって超音波の減衰が変化しても、異なる周波数で駆動させ、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数を選択して流量計測を行うため、高精度な流量計測を行うことができる。
また、前記超音波送受波器5、6は複数の周波数の超音波を同一の方向に送受信できる構成とし、さらに前記超音波送受波器5、6は、天部、側壁部、この側壁より外側に延びる支持部を有する有天筒状の金属ケース15と前記金属ケース15天部内壁面に収容される異なる周波数で駆動する複数の圧電体10、11と、前記複数の圧電体10、11に共
振するように厚み調整した音波放射面に備えられた複数の音響整合体16、17とを備えた構成としてあり、同一の方向に、複数の超音波を送受信でき、超音波送受波器5、6を流路3に対して精度よく取り付けることができ、結果的に高精度な流量計測を行うことができる。
また、前記超音波送受波器5、6は、既述したように前記流路3に対し、複数の周波数の圧電体10、11を被測定流体の流れ方向と同一方向に並べて配置する構成としてあり、それぞれ複数の周波数において、流路の中央部分に超音波を均一に伝搬させることができるため、安定した流量計測を行うことができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明第2の実施の形態における超音波送受波器の断面図を示している。
図3(a)は超音波送受波器25の側面断面図、図3(b)は超音波送受波器25の超音波放射面方向から見た図を示している。
超音波送受波器25は、対向する電極を備える圧電体10と、対向する電極を備え、前記圧電体10とは異なる周波数で振動する圧電体11と、金属板26と、前記圧電体10と共振するように厚み調整された音響整合体16と、前記圧電体11と共振するように厚み調整された音響整合体17と、前記圧電体10と電気的に接続されたリード線27と、もう一方の圧電体11と電気的に接続されたリード線28と、前記金属板26と電気的に接続されたリード線29とで構成されている。
圧電体10および圧電体11は、金属板26および音響整合体16および17とは、例えば、接着剤で接合する。粘着剤でも可能であるが、特性安定性の観点から接着剤で固定した場合のほうがより好ましい。圧電体10および11は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸バリウムなど圧電特性を有する材料であれば特に限定されない。金属板26は例えば、銅、鉄、ステンレス鋼等が例示できる。圧電体10の一方の電極は、リード線27などで電気的に導通され、同様に、圧電体11の一方の電極は、リード線28などで電気的に導通され、前記金属板26はリード線29を介して電気的に導通した構成となっている。
超音波送受波器25の動作、流量計測時の超音波受信信号のS/Nの良い周波数を選択して流量計測する方法は、実施の形態1と同様のため省略する。
以上のように、この実施の形態の超音波送受波器は、複数の周波数の超音波を同一の方向に送受信できる構成であって、前記超音波送受波器には、金属板26と、一方の面に固定した異なる周波数で駆動する複数の圧電体10、11と、前記金属板他方の面に前記複数の圧電体10、11に共振するように厚み調整した音波放射面に備えられた複数の音響整合体16、17とを設けた構成としてある。
これにより、同一の方向に、複数の超音波を送受信でき、より安価な超音波送受波器とすることができる。
(実施の形態3)
図4は、本発明第3の実施の形態における超音波流量計の一部断面図を示している。
図4(a)は流路入り口方向から見た図、図4(b)は超音波流量計における流体が流れる方向の断面図を示している。
図4(b)において、この超音波流量計は、被測定流体を一方の開口端から他方の開口端に通し、同一の断面積を備える二つに分割された矩形の流路30と、前記分割された矩形の流路30の中央開口部に、垂直方向に異なる周波数の超音波を送受信できる一対の超音波送受波器31、32を、前記流路内壁で一度反射させることで超音波を送受信できるように対向配置し、異なる周波数の超音波は、超音波伝搬路33、超音波伝搬路34で送受信される。
以下、本実施の形態における超音波送受波器の構成について説明する。
図5は本発明第3の実施の形態における超音波送受波器31、32の断面図を示している。図5(a)は側面断面図、図5(b)は図中右側から見た側面断面図、図5(c)は超音波放射面方向から見た図である。
超音波送受波器31、32は、対向する電極と溝36備える圧電体37と、金属板38と、前記圧電体37の、溝深さ方向振動(図中X方向)に共振するように厚み調整した音響整合体39と、前記圧電体37の溝36を形成した側壁面に、前記圧電体37の溝長さ方向(図中Y方向)振動に共振するように厚み調整した他方の音響整合体40を設けて構成してある。
以下この超音波送受波器31,32の動作について説明する。
超音波送受波器31,32は高い周波数で駆動した場合、その形状に由来する低い周波数の振動も発生する。
まず、高い周波数で駆動する場合の動作について説明する。高い周波数の超音波を送受波するために用いる圧電体37の一方の電極にはリード線41を介して、また圧電体37の他方の電極には前記金属板38とリード線42を介して、例えば500kHzの矩形波を加える。加えられた電気信号に対して、圧電体37がX方向(図中に記載)に振動することで音響整合体39と共振し、超音波が送受信される。この、X方向の振動に伴い、より低い周波数(例えば200kHz)のY方向の振動が発生し、このY方向の振動に共振するように厚み調整された音響整合体40が共振し、X方向、Y方向に同時に超音波を送受信することができる。
同時に送信した異なる周波数の超音波の信号処理方法を以下に示す。
複数の周波数の超音波を同時に、かつ垂直方向に送信し、受信した超音波をフーリエ変換して周波数成分を分離し、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択し、逆フーリエ変換して、単一の周波数成分の受信波形とし、流量計測を行う。これによって、ひとつの圧電体37を設けるだけで複数の超音波を送受信でき、超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択するため、ガス成分の変化、渦に影響されない超音波流量計とすることができる。
以上のように、この実施の形態においては、被測定流体を一方の開口端から他方の開口端に通す流路30と、前記流路30に超音波が送受信できるように配置した一対の超音波送受波器31、32と、前記一対の超音波送受波器31、32間の超音波伝搬時間計測回路(図1で示す伝搬時間計測回路8で代用)と、前記超音波伝搬時間計測回路により得られた超音波伝搬時間に基づいて前記被測定流体の単位時間当たりの流量を算出する演算手段(図1で示す演算手段9で代用)とを備える超音波流量計であって、S/N良否判定手段(図1で示すS/N良否判定手段46で代用)をさらに備え、前記流路30は、同一の断面積を備える二つに分割された矩形流路とし、前記分割された矩形流路の中央部に、垂
直方向に異なる周波数の超音波を送受信できる一対の超音波送受波器31、32を、前記流路内壁で一度反射させることで超音波を送受信できるように対向配置し、複数の周波数の超音波を同時に、かつ垂直方向に送信し、受信した超音波をフーリエ変換して周波数成分を分離し、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択し、逆フーリエ変換して、単一の周波数成分の受信波形とし、流量計測を行う構成としてある。
これにより、複数の周波数の超音波を同時に、かつ垂直方向に送信し、受信した超音波をフーリエ変換して周波数成分を分離し、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択し、逆フーリエ変換して、単一の周波数成分の受信波形とし、流量計測を行うため、被計測流体の成分が変化しても、被計測流体に合わせて、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択するため、高精度な流量計測を行うことができる。
また、この実施の形態で用いる超音波送受波器31、32は、金属板38と、前記金属板38の一方の面に固定した溝36を備えたひとつの圧電体37を備え、前記圧電体37の溝深さ方向振動に共振する一方の音響整合体39を前記金属板38の他方の面に備え、前記圧電体37の溝36を形成した側壁面に、前記圧電体37の溝長さ方向振動に共振する他方の音響整合体40を備えた構成としてあり、圧電体37ひとつで複数の超音波を送受信でき、超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択するため、ガス成分の変化、渦に影響されない超音波流量計とすることができる。
なお、上記各実施の形態は本発明を実施する一例として示したものであり、本発明の目的を達成する範囲で種々変更可能である。例えば、実施の形態1においては、超音波送受波器5、6は流路3に対向配置して超音波を直線状で送受信するようにしたものを例示したが、実施の形態3で示したものと同様超音波送受波器5、6からの超音波が流路3の流路内壁に反射してV字状に送受信するように配置するなどしてもよいものである。
以上のように、本発明にかかる超音波流量計は、被計測流体の成分が変化しても、安定して、高精度な流量計測を行うことが出来るため、家庭用流量計、産業用流量計、計測器等の用途に適用できる。
1 一方の開口端
2 他方の開口端
3、30 流路
5、6、25、31、32 超音波送受波器
7 駆動回路
8 伝搬時間計測回路
9 演算手段
15 金属ケース
16、17、39、40 音響整合体
26,38 金属板
22,23,27,28,29、41、42 リード線
36 溝
10,11,37 圧電体
45 駆動圧電体/周波数変更手段
46 S/N良否判定手段

Claims (2)

  1. 被測定流体を一方の開口端から他方の開口端に通す流路と、
    前記流路に超音波が送受信できるように配置した一対の超音波送受波器と、
    前記一対の超音波送受波器間の超音波伝搬時間計測回路と、
    前記超音波伝搬時間計測回路により得られた超音波伝搬時間に基づいて前記被測定流体の単位時間当たりの流量を算出する演算手段とを備える超音波流量計であって、
    S/N良否判定手段をさらに備え、
    前記流路は、同一の断面積を備える二つに分割された矩形流路とし、前記分割された矩形流路の中央部に、垂直方向に異なる周波数の超音波を送受信できる一対の超音波送受波器を、前記流路内壁で一度反射させることで超音波を送受信できるように対向配置し、複数の周波数の超音波を同時に、かつ垂直方向に送信し、受信した超音波をフーリエ変換して周波数成分を分離し、より超音波受信信号のS/Nの良い周波数成分を選択し、逆フーリエ変換して、単一の周波数成分の受信波形とし、流量計測を行う超音波流量計。
  2. 超音波送受波器は、金属板と、前記金属板の一方の面に固定した溝を備えたひとつの圧電体を備え、前記圧電体の溝深さ方向振動に共振する一方の音響整合体を前記金属板の他方の面に備え、前記圧電体の溝を形成した側壁面に、前記圧電体の溝長さ方向振動に共振する他方の音響整合体を備える構成とした請求項記載の超音波流量計。
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