JP6147283B2 - 浄水カートリッジ及び浄水器 - Google Patents

浄水カートリッジ及び浄水器 Download PDF

Info

Publication number
JP6147283B2
JP6147283B2 JP2015016638A JP2015016638A JP6147283B2 JP 6147283 B2 JP6147283 B2 JP 6147283B2 JP 2015016638 A JP2015016638 A JP 2015016638A JP 2015016638 A JP2015016638 A JP 2015016638A JP 6147283 B2 JP6147283 B2 JP 6147283B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
activated carbon
molded body
carbon molded
water
purification cartridge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015016638A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016140788A (ja
Inventor
石川 隆久
隆久 石川
中島 泰仁
泰仁 中島
山本 剛之
剛之 山本
佐藤 一博
一博 佐藤
外山 公也
公也 外山
肇 太田
肇 太田
尚也 田村
尚也 田村
伊藤 直之
直之 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lixil Corp
Original Assignee
Lixil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lixil Corp filed Critical Lixil Corp
Priority to JP2015016638A priority Critical patent/JP6147283B2/ja
Priority to PCT/JP2016/051528 priority patent/WO2016121590A1/ja
Priority to TW105102283A priority patent/TW201634101A/zh
Publication of JP2016140788A publication Critical patent/JP2016140788A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6147283B2 publication Critical patent/JP6147283B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D39/00Filtering material for liquid or gaseous fluids
    • B01D39/14Other self-supporting filtering material ; Other filtering material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D39/00Filtering material for liquid or gaseous fluids
    • B01D39/14Other self-supporting filtering material ; Other filtering material
    • B01D39/16Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J20/00Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof
    • B01J20/02Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof comprising inorganic material
    • B01J20/20Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof comprising inorganic material comprising free carbon; comprising carbon obtained by carbonising processes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J20/00Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof
    • B01J20/28Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof characterised by their form or physical properties
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/28Treatment of water, waste water, or sewage by sorption

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

本発明は、浄水カートリッジ及びその浄水カートリッジを備える浄水器に関する。
従来、浄水器で浄化された水道水が、飲み水や料理用の水として用いられている。一般的に、浄水器には、浄水カートリッジが組み込まれている。浄水器は、浄水カートリッジを構成する活性炭成形体によって水道水をろ過することで、水道水中の異臭の原因となる塩素等や、クロロホルムを含むトリハロメタン等の有機物を除去する。このような塩素や有機物を除去するタイプの活性炭成形体では、目詰まりを起こさないようにするためには、活性炭成形体を構成する活性炭同士が形成する間隙(細孔)を大きく設計すればよい。一方、水道水中の粒子状物質(以下、単に粒子と言う場合がある)は、活性炭成形体の細孔を大きくすると、細孔を通過しやすくなるので除去するのが難しくなる。そこで、活性炭成形体の細孔の大きさを制御することで、前述の塩素や有機物だけでなく粒子を除去する性能を浄水カートリッジに付与する技術が見出されている。
ところで、このような浄水カートリッジにおいて、活性炭成形体の表面を保護するために、活性炭成形体の表面上に不織布を配置する場合がある(例えば、特許文献1参照)。通常、不織布には、水が通過可能な細孔が形成されている。
特開2000−342918号公報
図6は、従来の浄水カートリッジ1Pの断面を模式的に示す図である。図6に示すように、従来の浄水カートリッジ1Pは、活性炭成形体3Pと、活性炭成形体3Pの表面上に配置された不織布4Pと、を備える。不織布4Pには、水が通過可能な細孔40Pが形成され、活性炭成形体3Pの表面は平滑化されて不織布4Pと密着している。
水道水は、細孔40Pを通過した後に、活性炭成形体3Pによって濾過される。このとき、活性炭成形体3Pの表面は隙間無く不織布4Pと密着しているため、水道水中の粒子10Pは水の流れ方向にしか移動できず、活性炭成形体3Pのろ過面積は狭くなる。その結果、粒子10Pが細孔40Pの周辺に堆積してしまうことで、図6に示すように目詰まりを引き起こす。このように、活性炭成形体の表面上に配置された不織布を備える浄水カートリッジは、目詰まりを生じやすく、耐久性が低い傾向にある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、活性炭成形体の表面上に配置された不織布を備えるにも関わらず、目詰まりが生じ難く耐久性の高い浄水カートリッジを提供することを目的とする。
本発明は、円筒状の活性炭成形体と、前記活性炭成形体の外周面上に配置される不織布と、を備え、前記不織布は、通気断面積が15cmで通気流量が10L/分のときの圧力損失が10mmHO以下であり、前記活性炭成形体の材料の粒子間に形成される間隙である細孔のモード径は、15〜30μmであり、前記活性炭成形体の外周面の表面粗さは、JIS B0601で規定される算術平均高さPaで50〜100μmであり、前記活性炭成形体の外周と前記不織布との間に前記活性炭成形体の外周面の表面粗さによって形成された隙間を有し、前記隙間において、水道水中の粒子は、水の流れ方向及び前記不織布の面方向に移動する浄水カートリッジに関する。
また本発明は、前記浄水カートリッジを備える浄水器に関する。
本発明によれば、活性炭成形体の表面上に配置された不織布を備えるにも関わらず、目詰まりが生じ難く耐久性の高い浄水カートリッジを提供することができる。
本発明の実施形態に係る浄水カートリッジの正面図である。 上記実施形態に係る浄水カートリッジの断面図である。 上記実施形態に係る活性炭成形体の製造方法における吸引成形工程について示す図である。 上記実施形態に係る活性炭成形体の製造方法における表面研磨工程について示す図である。 上記実施形態に係る浄水カートリッジの断面を模式的に示す図である。 従来の浄水カートリッジの断面を模式的に示す図である。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る浄水カートリッジ1の正面図である。図2は、本実施形態に係る浄水カートリッジ1の断面図である。
浄水カートリッジ1は円筒状である。浄水カートリッジ1は、中芯2と、活性炭成形体3と、不織布4と、封止キャップ5,6と、を備える。
中芯2は、円筒状であり、浄水カートリッジ1の最も内側に配置される。中芯2には、外側から内側に水が通過するのを許容する細孔が形成され、内部に流路20が形成される。
中芯2としては、任意の材料を使用可能であるが、ユーザーが浄水カートリッジ1を実際に使用する際に変形しないことが求められる。このような要求を満たす中芯2の材料としては、多孔質セラミック、多孔質金属フィルタ、硬質不織布等が挙げられる。
活性炭成形体3は、円筒状であり、中芯2の外周面上に配置される。
活性炭成形体3は、粒子状活性炭を含む。活性炭成形体3は、更にフィブリル繊維やイオン交換性材料を含んでも良い。活性炭成形体を構成する材料は、粒子状あるいは繊維状のみに限定されるものではなく、粒子状材料と繊維状材料が混在していてもよい。活性炭成形体3には、外側から内側に水が通過するのを許容する細孔が形成される。活性炭成形体3の細孔モード径は、15〜30μmである。活性炭成形体3の細孔モード径が、15μm未満の場合には細孔に粒子が詰まりやすいことから浄水カートリッジ1の耐久性が低下する。一方、活性炭成形体3の細孔モード径が、30μmを超える場合には、水道水中の粒子が細孔を通過してしまうことから浄水カートリッジ1の浄化効率が低下する。
ここで、活性炭成形体3に形成される「細孔」とは、活性炭等の材料の粒子間に形成される間隙を指し、活性炭等の材料の粒子内に存在するナノメートルオーダーの細孔ではない。
活性炭成形体3の細孔モード径は、活性炭成形体3の原料となる粒子状活性炭の粒径を適宜変化させることによって調整することが可能である。より具体的には、活性炭成形体3の細孔モード径は、異なる粒径を有する複数種類の粒子状活性炭を、質量比を変更することによって調整できる。具体的には、粒径の小さい粒子状活性炭の比率を大きくした場合には、活性炭成形体3の細孔モード径が小さくなり、粒径の大きい粒子状活性炭の比率を大きくした場合には、活性炭成形体3の細孔モード径は大きくなる。
活性炭成形体の細孔モード径は、水銀圧入法に基づいて細孔分布を測定して求めることができる。具体的には、Quantachrome社製の「Poremaster 33P」を用いて、測定圧力8.6kPa−200MPaの条件で活性炭成形体の径細孔径分布を測定することで、活性炭成形体の細孔モード径を求めることができる。
活性炭成形体3の外周面の表面粗さは、JIS B0601で規定される算術平均高さPaで15〜100μmである。活性炭成形体3の外周面の算術平均高さPaが、15μm未満の場合には、粒子が詰まりやすくなることによって浄水カートリッジ1の耐久性が低下する。一方、活性炭成形体3の外周面の算術平均高さPaが、100μmを超える場合には活性炭成形体3の外径のばらつきが大きくなり、浄水カートリッジ1の製造が困難になる。
活性炭成形体3の外周面の、JIS B0601で規定される算術平均高さPaは、顕微鏡を用いて測定することができる。より具体的には、この算術平均高さPaは、株式会社キーエンス製のレーザー顕微鏡VK−9700を用いて測定できる。測定は、例えば、倍率を20倍、評価長さを700μm、にそれぞれ設定して行い、必要に応じて位相補償フィルタ(ガウシアンフィルタ)によるフィルタ処理を行う。
不織布4は、活性炭成形体3の外周面上に配置される。不織布4は、JIS L0222で規定された不織布であり、原料となる繊維の種類は特に限定されない。
不織布4の、通気断面積が15cmで通気流量が10L/分のときの圧力損失は、10mmHO以下である。この圧力損失の大きさは、不織布4の通気抵抗の指標である。つまり、不織布4は、圧力損失が大きい場合は通気抵抗も大きく、圧力損失が小さい場合には通気抵抗も小さい。不織布4の、は、通気断面積が15cmで通気流量が10L/分のときの圧力損失が、10mmHOを超えると、不織布4に粒子が詰まりやすくなることから浄水カートリッジ1の耐久性が低下する。
不織布4の、通気断面積が15cmで通気流量が10L/分のときの圧力損失は、不織布4を不織布保持具(例えば、アドバンテック格式会社製のフィルタホルダPP−47)により保持して、通気断面積及び通気流量がそれぞれ15cm及び10L/分の条件における不織布4の前後の圧力差をマノメータによって測定することで求めることができる。
封止キャップ5は、活性炭成形体3の一端側を覆うことで、流路20の一方側を塞ぐ。
封止キャップ6は、活性炭成形体3の他端側を覆う。封止キャップ6には、流路20を流通した水が排出される排出口60が形成される。
続いて、浄水カートリッジ1の製造方法について説明する。
本実施形態に係る浄水カートリッジ1の製造方法は、混合工程と、吸引成形工程と、乾燥工程と、表面研磨工程と、不織布巻き付け工程と、封止工程と、を備える。
混合工程においては、活性炭成形体3の原料となる粒子状活性炭及び水を(必要に応じて、フィブリル繊維やイオン交換性材料とともに)混合することで、活性炭スラリーを得る。
吸引成形工程においては、活性炭成形体3を成形する。図3は、本実施形態に係る浄水カートリッジ1の製造方法における吸引成形工程ついて示す図である。
吸引成形工程においては、まず中芯2の流路20の一端側を、ホース71を介して吸引ポンプ72に接続する。この際、中芯2の流路20の他端側は封止しておく。吸引ポンプ72に接続された中芯2を容器73に溜めた活性炭スラリー74中に浸漬し、真空ポンプ等からなる吸引ポンプ72を稼働させる。活性炭スラリー74のうち水が中芯2を透過し、粒子状活性炭(及びフィブリル繊維)の混合物が中芯表面に残留して徐々に堆積することで活性炭成形体3(図2参照)が形成される。なお、吸引ポンプ72に吸引された活性炭スラリー74のうち水は、排水路75を通じて排出される。吸引ポンプ72が稼働されることで、規定の厚さまで活性炭成形体3が形成された後に、中芯2を活性炭スラリー74から引き上げる。
乾燥工程においては、吸引成形工程で成形した活性炭成形体3を乾燥させる。乾燥工程において活性炭成形体3を乾燥させることで、中芯2と活性炭成形体3とを一体化させることができる。
表面研磨工程においては、活性炭成形体3の外周面を研磨する。具体的には、活性炭成形体3の外周面の表面粗さが、JIS B0601で規定される算術平均高さPaで15〜100μmとなるように活性炭成形体3の外周面を研磨する。なお、従来は、活性炭成形体に不織布を被覆しやすくするために、また、端部キャップを嵌めやすくするために、活性炭成形体の表面を過度に平滑化していた。その結果、従来の浄水カートリッジは目詰まりを生じやすい傾向にあった。それに対して、本実施形態では活性炭成形体3の外周面の表面を適度に粗くする。
表面研磨工程における、活性炭成形体3の外周面を研磨する方法は特に限定されないが、例えば、図4に示した方法を適用することができる。
図4に示した方法では、活性炭成形体3をホルダ81で挟んで中芯2の流路20を中心にして回転させながら、円柱状の砥石82を活性炭成形体3の外周面に接触させつつ回転させる。更に、砥石82を回転させつつ、活性炭成形体3の軸方向に移動させる。これにより、活性炭成形体3の外周面を万遍なく均一に研磨できる。砥石82の粒子の大きさや活性炭成形体3及び砥石82の回転数を適宜設定することによって、活性炭成形体3の外周面の、JIS B0601で規定される算術平均高さPaを調整できる。
不織布巻き付け工程においては、表面研磨工程において研磨した活性炭成形体3の外周面に不織布4を巻き付ける。不織布の巻き付けは、例えば、外周面を研磨した後の活性炭成形体の外周よりも大きな長さを有する不織布シートを活性炭成形体外周に巻き付けて、不織布シートの両端の重なり部分を接合することで行われる。更に、不織布の材質を熱で溶融する素材にすれば、アイロン等の加熱手段や超音波によって、不織布シートの両端の重なり部分を熱溶着することができ、浄水カートリッジ1の製造が簡便になる。この際、不織布の熱溶着部分の面積を、活性炭成形体外周面の面積の10分の1以下にすれば、浄水カートリッジろ過性能への影響はほとんどない。
封止工程においては、不織布4を巻き付けた活性炭成形体3の一端側に封止キャップ5を、他端側に封止キャップ6を、それぞれ装着する。
このように製造される浄水カートリッジ1では、不織布4を通して円筒状の活性炭成形体3の外周面側から、流路20に水を通過させることによって、水を浄化することができる。そして浄化された水は、排出口60から排出される。
続いて、本実施形態に係る浄水カートリッジ1の効果について説明する。
上記実施形態では、活性炭成形体3の外周面上に不織布4の配置される浄水カートリッジ1において、活性炭成形体3の外周面の表面粗さを、JIS B0601で規定される算術平均高さPaで15〜100μmとした。
ここで、図5は、浄水カートリッジ1の断面を模式的に示す図である。図5に示すように、不織布4には、水が通過可能な細孔40が形成される。活性炭成形体3の表面は、従来と比べて平滑化されておらず、適度な表面粗さ(算術平均高さPaが15〜100μm)に調整されていることから、活性炭成形体3と不織布4とは、完全には密着せず、若干の隙間を形成する。従って、活性炭成形体3と不織布4との間に隙間が形成されることから、水道水中の粒子10は、水の流れ方向に移動するだけでなく、細孔40を通過した後に不織布4の面方向にも移動して拡散される。このように、浄水カートリッジ1では、活性炭成形体3のろ過面積を広くできることから、粒子10が細孔40の周辺に堆積せずに十分に拡散されるので、目詰まりの発生が抑制される。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、活性炭成形体の細孔モード径を成形体外周面側から内側になるに従って変化させてもよい。また、活性炭成形体を、細孔モード径の異なる2種以上の円筒成形体を組み合わせて構成してもよい。2種以上の円筒成形体を組み合わせる場合には、一の活性炭成形体の内径を、その内側に配置される活性炭成形体の外形よりも大きくし、これらを同心円となるように嵌め合わせて多重円筒とすればよい。
本実施形態に係る浄水カートリッジを実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、特に断りがない限り、単位は全て質量基準である。
[実施例1]
浄水カートリッジは、上記実施形態において説明した方法により製造した(図3及び図4参照)。
まず、水に、粒子径の異なる2種類の粒子状活性炭(クラレケミカル株式会社製の「PGW100MD」及び「PGW20MD」)、非晶質チタノシリケート(BASF社製の「ATS」)及びフィブリル繊維(日本エクスシラン工業株式会社製の「Bi−PUL」)を所定の質量比で混合することで、活性炭スラリー74を得た。活性炭スラリー74は、容器73に投入した。この活性炭スラリー74中に、吸引ポンプ72にホース71を介して接続された、中芯2を投入し、吸引ポンプ72を起動して活性炭スラリー74の吸引を開始した。その結果、湿潤活性炭成形体を得た。そして、得られた湿潤活性炭成形体を120℃に設定した乾燥機に入れて十分乾燥させ、円筒形状の活性炭成形体を得た。なお、中芯2は、SiOを主成分とした多孔質セラミックによって作製されたものである。
得られた活性炭成形体の細孔モード径は、15μmであった。活性炭成形体の細孔モード径は、Quantachrome社製の「Poremaster 33P」を用い、水銀圧入法に基づいて径細孔径分布を測定して求めた(測定圧力:8.6kPa−200MPa)。
乾燥後の活性炭成形体は砥石を用いて、外周面の表面粗さをJIS B0601で規定される算術平均高さPaで15μmとなるよう、表面を研磨した(図4参照)。算術平均高さPaは、株式会社キーエンス製のレーザー顕微鏡VK−9700を用いて、倍率20倍、評価長さ700μmの条件にて測定した。また、算術平均高さPaを求める際には、必要に応じて位相補償フィルタ(ガウシアンフィルタ)によるフィルタ処理を行った。
表面を研磨した後の、活性炭成形体の大きさは、外径が直径25±0.5mm、内径が直径8mm、長さが90mmとなるようにした。
続いて、活性炭成形体の外周面に透水性を有する不織布を巻き付けた。なお、この不織布の、通気断面積が15cmで通気流量が10L/分のときの圧力損失(通気抵抗)は10mmHOである。この圧力損失は、アドバンテック株式会社製のフィルタホルダPP−47を用いて測定した。
更に、円筒形状の活性炭成形体の一端側及び他端側に封止キャップを装着させ、他端側にもう中心部分が開口した円形状のキャップを装着させることで、浄水カートリッジを得た。
[実施例2〜11及び比較例1〜5]
活性炭成形体を作製する際に、活性炭スラリーの成分である粒子状活性炭等の混合比を調整し、活性炭成形体の細孔モード径が表1に示された値となるようにした。また、活性炭成形体の外周面の表面粗さ(JIS B0601で規定される算術平均高さPa)及び不織布の通気抵抗(通気断面積が15cmで通気流量が10L/分のときの圧力損失)も、表1に示した値となるように調整した。それ以外の工程、条件等については、実施例1と同様の方法にて各浄水カートリッジを得た。
なお、比較例2については、活性炭成形体の外径のばらつきが大きく、不織布をうまく巻き付けることができなかった。
得られた実施例及び比較例の各浄水カートリッジは、以下の評価に供した。
<目詰まり寿命>
実施例及び比較例の各浄水カートリッジをLIXIL株式会社製の浄水器内蔵水栓「JF−AB461SYX(JW)」に装着し、JIS S3201に基いて目詰まり寿命を評価した。具体的には、JIS S3201で規定されたカオリンを濁り成分(粒子状物質)とした濁度2度の水を、2.5L/分の初期ろ過流量で各浄水カートリッジによって濾過し、濾過流量が初期ろ過流量の1/2に低下するまでの総ろ過水量を目詰まり寿命の指標とした。評価結果を表1に示す。なお、総ろ過水量が1200L以上の浄水カートリッジであれば、一般家庭での使用にも十分耐えることができるだけの、十分に長い目詰まり寿命を有するものと評価できる。比較例5の浄水カートリッジは、浄水カートリッジの基本的な性能である後述の濁り除去性能が大幅に低かったことから、目詰まりを起こす可能性は低いと判断し、目詰まり寿命の評価を行わなかった。
<濁り除去性能>
実施例及び比較例の各浄水カートリッジをLIXIL株式会社製の浄水器内蔵水栓「JF−AB461SYX(JW)」に装着し、JIS S3201に基いて濁り除去性能(粒子状物質除去性能)を評価した。なお、濁り除去性能の評価では、JIS S3201で規定されたカオリンを濁り成分(粒子状物質)とした濁度2度の水を試験原水とした。評価では、通水開始後に10分間連続通水した後のろ過水の濁度を測定し、濁度除去率を求めた。評価結果を表1に示す。なお、濁度除去率が80%以上であれば、一般家庭での使用にも十分耐えることができる。
Figure 0006147283
表1に示した結果から、実施例9〜11の浄水カートリッジは、比較例4の浄水カートリッジよりも、目詰まり寿命が長いことが分かった。また、表1に示した結果から、実施例9〜11の浄水カートリッジは、比較例5の活性炭成形体よりも、濁り除去性能が高いことが分かった。これら結果から、活性炭成形の細孔モード径が15〜30μmであることにより、浄水カートリッジの高い濁り除去性能と十分に長い目詰まり寿命とが両立可能になることが確認された。
表1に示した結果から、実施例7及び8の浄水カートリッジは、比較例3の浄水カートリッジよりも、目詰まり寿命が長いことが分かった。この結果から、不織布の通気抵抗(通気断面積が15cmで通気流量が10L/分のときの圧力損失)が10mmHO以下であることにより、浄水カートリッジの目詰まり寿命が十分に長くなることが確認された。
表1に示した結果から、実施例4〜6の浄水カートリッジは、比較例1の浄水カートリッジよりも、目詰まり寿命が長いことが分かった。この結果から、活性炭成形体の外周面の表面粗さ(JIS B0601で規定される算術平均高さPa)が15μm以上であることにより、活性炭成形体の外周面上に不織布を配置したとしても、浄水カートリッジの目詰まり寿命が十分に長くなることが確認された。
なお、比較例2の条件では、活性炭成形体の外径のばらつきが大きく、不織布をうまく巻き付けることができなかったことから、比較例2は評価を行えなかった。この結果は、活性炭成形体の算術平均高さPaが大きくなると、不織布が巻き付け時に引っ掛かったり、不織布が重なった部分を押し付け溶着する際に、押し付けが不均一となることで溶着にばらつきが生じてしまうことに起因すると考えられる。このように、浄水カートリッジを製造するためには、活性炭成形体の外周面の表面粗さ(JIS B0601で規定される算術平均高さPa)を100μm以下とする必要があることが確認された。
1…浄水カートリッジ
3…活性炭成形体
4…不織布

Claims (2)

  1. 円筒状の活性炭成形体と、
    前記活性炭成形体の外周面上に配置される不織布と、を備え、
    前記不織布は、通気断面積が15cmで通気流量が10L/分のときの圧力損失が10mmHO以下であり、
    前記活性炭成形体の材料の粒子間に形成される間隙である細孔のモード径は、15〜30μmであり、
    前記活性炭成形体の外周面の表面粗さは、JIS B0601で規定される算術平均高さPaで50〜100μmであり、
    前記活性炭成形体の外周と前記不織布との間に前記活性炭成形体の外周面の表面粗さによって形成された隙間を有し、
    前記隙間において、水道水中の粒子は、水の流れ方向及び前記不織布の面方向に移動する浄水カートリッジ。
  2. 請求項1に記載の浄水カートリッジを備える浄水器。
JP2015016638A 2015-01-30 2015-01-30 浄水カートリッジ及び浄水器 Active JP6147283B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015016638A JP6147283B2 (ja) 2015-01-30 2015-01-30 浄水カートリッジ及び浄水器
PCT/JP2016/051528 WO2016121590A1 (ja) 2015-01-30 2016-01-20 浄水カートリッジ及び浄水器
TW105102283A TW201634101A (zh) 2015-01-30 2016-01-26 淨水匣及淨水器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015016638A JP6147283B2 (ja) 2015-01-30 2015-01-30 浄水カートリッジ及び浄水器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016140788A JP2016140788A (ja) 2016-08-08
JP6147283B2 true JP6147283B2 (ja) 2017-06-14

Family

ID=56543207

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015016638A Active JP6147283B2 (ja) 2015-01-30 2015-01-30 浄水カートリッジ及び浄水器

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6147283B2 (ja)
TW (1) TW201634101A (ja)
WO (1) WO2016121590A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111511466B (zh) * 2017-12-28 2022-06-24 株式会社可乐丽 吸附过滤器
CN111902367A (zh) * 2018-03-28 2020-11-06 东丽株式会社 成型活性炭芯子和其制造方法
JP7183631B2 (ja) * 2018-08-30 2022-12-06 東レ株式会社 活性炭成形体の製造装置および製造方法
JP2020104945A (ja) * 2018-12-25 2020-07-09 東レ株式会社 成形活性炭の端部処理装置および端部処理方法
US20220081322A1 (en) * 2018-12-28 2022-03-17 Kuraray Co., Ltd. Water purifying filter and water purifier using same
CN111841912A (zh) * 2020-08-18 2020-10-30 浙江芯源新材料有限公司 一种纤维活性炭滤芯手持净水花洒
JP7180036B2 (ja) * 2020-10-01 2022-11-29 株式会社クラレ 吸着フィルター
WO2023189806A1 (ja) * 2022-03-29 2023-10-05 株式会社クラレ 吸着フィルター

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6073839A (ja) * 1983-09-30 1985-04-26 株式会社クラレ 吸着材
JPH0339235Y2 (ja) * 1985-10-07 1991-08-19
JPH05279947A (ja) * 1992-03-25 1993-10-26 Kuraray Co Ltd ポリカーボネート極細繊維不織布
JP4210001B2 (ja) * 1999-06-03 2009-01-14 三菱レイヨン株式会社 濾過フィルタおよび浄水器
JP6275368B2 (ja) * 2009-08-06 2018-02-07 株式会社クラレ 活性炭成型体およびそれを用いた浄水器
JP5903544B2 (ja) * 2012-09-25 2016-04-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 電気掃除機
WO2014061740A1 (ja) * 2012-10-19 2014-04-24 クラレケミカル株式会社 水処理フィルター及びその製造方法
JP6243180B2 (ja) * 2013-10-07 2017-12-06 株式会社Lixil 活性炭成形体及び活性炭成形体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016140788A (ja) 2016-08-08
TW201634101A (zh) 2016-10-01
WO2016121590A1 (ja) 2016-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6147283B2 (ja) 浄水カートリッジ及び浄水器
EP2618908B1 (en) Cartridge filter combining a depth filter and a sub-micron filter, and reverse osmosis pre-treatment method
RU87365U1 (ru) Картридж для очистки жидкости (варианты)
US9266043B2 (en) Filter cartridge
JP2016022399A (ja) 浄水フィルター体
JP3164470U (ja) 浄水器用フィルター、及びこれを用いた浄水器
US20090045133A1 (en) Low Pressure Drop Cyst Filter
CN102256681A (zh) 流体过滤器和过滤器系统
TW202039073A (zh) 淨水用過濾器及具備過濾器之淨水器
CA2950318C (en) Reverse flow carafe filter cartridge
JP6489735B2 (ja) 濁度低減フィルター体の製造方法
KR20200011179A (ko) 바이러스 및 박테리아 제거용 일체형 정수필터
JP6243180B2 (ja) 活性炭成形体及び活性炭成形体の製造方法
KR100901069B1 (ko) 마이크로 필터가 포함된 활성탄 블록
KR20130075516A (ko) Cmp 공정의 슬러리 여과용 심층필터
JPH03196891A (ja) 浄水器
CN115554740A (zh) 一种深层过滤滤芯、过滤器组件
JP2019025402A (ja) フィルター体及びその製造方法
JPH04180887A (ja) 浄水器
KR100318544B1 (ko) 정수용 카트리지의 제조기
KR20160083562A (ko) 입도별 여과효율이 개선된 필터집합체 및 이를 포함하는 필터유닛
JP2014159033A (ja) 高分離性液体フィルター
KR101270788B1 (ko) 수처리용 필터카트리지
KR102489718B1 (ko) 막 여과방식 멤브레인 필터 장치
KR20190023254A (ko) 직수형 정수기의 메인 필터용 소재 및 그 필터 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20151117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170323

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170516

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6147283

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250