JP6489735B2 - 濁度低減フィルター体の製造方法 - Google Patents
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Description
・粉末状活性炭
中心粒子径約30μmの椰子殻活性炭(フタムラ化学株式会社製,品名「CB」)(表中、AC1と記する。)、
中心粒子径約70μmの椰子殻活性炭(フタムラ化学株式会社製,品名「CB70」)(表中、AC2と記する。)、
中心粒子径約150μmの椰子殻活性炭(フタムラ化学株式会社製,品名「CW8150」)(表中、AC3と記する。)を用いた。なおAC3の大きさは粒状活性炭に分類される。
「中心粒子径」とは、レーザー光散乱式粒度分布測定装置を用いてレーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒子径を意味する。
・繊維状活性炭
繊維断面直径約15μmのフェノール樹脂系繊維状活性炭(フタムラ化学株式会社製)(表中、AC4と記する。)、
繊維断面直径約30μmのフェノール樹脂系繊維状活性炭(フタムラ化学株式会社製)(表中、AC5と記する。)を用いた。
・バインダー
フィブリル化したアクリル樹脂繊維(東洋紡株式会社製,ビィパル(登録商標))を使用した。
発明者は、前記の原料を用い実施例1ないし6、及び比較例1ないし4のフィルター体を作成した。実施例及び比較例のフィルター体は実施形態に開示の形態とした(図1、2参照)。表2ないし表4に提示の原料とその配合(重量部)に基づいて、粉末状活性炭、繊維状活性炭、及びバインダーを水に分散し均質になるまで混合し、実施例及び比較例に対応する混合スラリー状物を調製した。混合スラリー状物における水量は、添加した固形分(濾材成分)のおよそ10重量倍とした。
はじめに実施例と比較例のフィルター体における流入濾材部及び流出濾材部の硬度の相違を検証した。硬度の測定に際し、JIS K 6253(2012)に準拠し、株式会社テクロック社製「GS−721N,タイプE(直径2.5mmの半球状の押針を装着)」の硬度計(デュロメーター)を使用した。前掲の図1(a)参照のとおり、濾材部の厚さ方向の中心位置で当該濾材部を2分割し、便宜上、流入濾材部と流出濾材部に区分した。硬度計による測定部位は、流入濾材部及び流出濾材部に相当する円筒の環状の断面である。
フィルター体における硬度差の結果を踏まえ、発明者は、実際の濾集能力への効果を検証した。被濾過流体として、カオリンを分散した試験水(原水)を用いた。当該試験水の調製は、JIS S 3201(2010)の家庭用浄水器試験方法の付属書I−濁度の測定方法に準拠した。試験水に浮遊するカオリンの微粒子(パーティクル)の中心粒子径は約4μmである。
実施例及び比較例のフィルター体それぞれに対し、20℃に調温した前記調製の試験水を4L/minの流量(SV値996hr-1)にて通水した。そこで、フィルター体により試験水中から除去されたカオリン量を測定し、濁度除去率(%)を求めた。濁度除去率はJIS S 3201(2010)に準じた。試験水中のカオリンの除去率が80%以上であるフィルター体を「A」と評価した。除去率が50%以上80%未満のフィルター体を「B」、除去率が50%未満のフィルター体を「C」と評価した。
実施例及び比較例のフィルター体それぞれに対し、前記同様、20℃に調温した前記調製の試験水を4L/minの流量(SV値996hr-1)にて通水しフィルター体に加わる動水圧を測定した。動水圧が0.1MPaを超えた時点の濾過水量が3000L以上のフィルター体を「A」と評価した。濾過水量が1000L以上3000L未満のフィルター体を「B」、濾過水量が1000L未満のフィルター体を「C」と評価した。
実施例及び比較例の個別評価を勘案するとともに、良否を勘案して総合評価を行った。
全て「A」の評価のフィルター体の総合評価を「A」とした。「C」がなく「B」がひとつでも存在するフィルター体の総合評価を「B」とし、「C」が存在するフィルター体を「C」とした。既存品よりも濾過性能を大きく向上したフィルター体は「A」の評価であり、いずれの実施例も「A」の評価である。
実施例1と比較例1の間の主な相違は、流入濾材部と流出濾材部の硬度差である(表1参照)。両フィルター体とも、カオリンに代表される微小な水中浮遊物の除去性能は高い。しかし、実施例1の流入濾材部の硬度を下げたフィルター体では、動水圧の変化から流入側の目詰まりが抑制されたことがわかる。すなわち、比較例1のフィルター体よりも、より長期間使用できることを意味する。加えて、両フィルター体の特徴の相違は図3のグラフからも明白である。実施例1のフィルター体では通水量が約3500Lを超えた時点で動水圧は0.1MPaを超えた(図3上段参照)。これに対し、比較例1のフィルター体によると、通水量が約1400Lを超えた時点で動水圧は0.1MPaを超えた(図3中段参照)。
以上の試行のとおり、フィルター体の形状を比較的自由としながらも、濾材部における被濾過流体の流路方向に従って硬度が高まる構造を採用する限り、フィルター体の使用時間をより伸ばすことが可能となった。そして、適切な材料とその配合の選択により、不溶性の微粒子の濾集効果を高めることができた。
11a 濾材部
12a 吸着基材部
13a 空洞部
20 混合スラリー状物
21 粉末状活性炭
22 繊維状活性炭
23 バインダー
26,28 吸引部材
27 濾材成分
Di 流入濾材部
Do 流出濾材部
T,U 厚さ方向
F 被濾過流体
Claims (3)
- 中心粒子径が10ないし70μmである粉末状活性炭と繊維状活性炭の両方を含み前記粉末状活性炭が前記繊維状活性炭の1ないし5重量倍配合される活性炭材料とフィブリル化した化学繊維のバインダーとを含み同一組成から形成された中空円筒体形状の濾材部を備えた水の濁度低減に用いるフィルター体の製造方法であって、
前記活性炭材料と前記バインダーを濾材成分として含む混合スラリー状物を調製し、
細孔を表面に備えた管状の吸着基材部を用意するとともに前記吸着基材部の内部に吸引部材を挿入して、前記吸着基材部及び前記吸引部材を前記混合スラリー状物中に投入し、
前記吸引部材の吸引を通じて前記混合スラリー状物中の前記濾材成分を前記吸着基材部の外側の表面に所定の厚さまで蓄積し、
前記吸着基材部ごと前記濾材成分を加熱乾燥することによって前記濾材成分から前記濾材部を形成してなり、
前記濾材部をその厚さ方向(T)の中点位置で2分割して、前記濾材部の外側に相当し被濾過流体の流入側となる流入濾材部(Di)と前記濾材部の内側に相当し被濾過流体の流出側となる流出濾材部(Do)に区分したとき、前記流入濾材部(Di)の硬度の平均値(i−ave)を前記流出濾材部(Do)の硬度の平均値(o−ave)により除した商が、0.91〜0.94となるように形成した
ことを特徴とする濁度低減フィルター体の製造方法。 - 前記繊維状活性炭の繊維断面径が30μm以下である請求項1に記載の濁度低減フィルター体の製造方法。
- 前記濾材部の厚さが10〜30mmである請求項1または2に記載の濁度低減フィルター体の製造方法。
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