JP6147183B2 - 脱穀装置 - Google Patents

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Description

本発明は、扱室の上方を覆うカバー体をアクチュエータの作動で開閉させる脱穀装置に関する。
扱室の上方を覆うカバー体をアクチュエータの作動で開閉させる脱穀装置が知られている。たとえば、特許文献1に示される脱穀装置は、扱室の上方を覆うカバー体を閉塞位置から開放位置に亘って回動させるアクチュエータと、該アクチュエータを作動させる手動操作手段と、カバー体を閉塞位置で固定するロック手段と、カバー体が閉塞位置にある状態でアクチュエータの作動を可能にする融通手段と、アクチュエータとロック手段とを連動させる連係手段とを備えており、ロック手段によるカバー体の閉塞位置における固定を、融通手段にもとづくアクチュエータの作動により連係手段を介して解除可能に構成している。
このような脱穀装置によれば、カバー体の開閉とロック手段のロック解除を単一のアクチュエータで行なうことができ、しかも、カバー体を開放させる前にロック手段のロック解除を行なうことができるので、カバー体の開放とロック手段のロック解除を同時に行なう場合のように、ロック手段のロック解除荷重が重くなったり、ロック手段のロック解除に失敗してカバー体が開放しないといった不具合の発生を防止することができる。
特開2006−325476号公報
しかしながら、扱室の上方を覆うカバー体をアクチュエータの作動で開閉させる脱穀装置では、アクチュエータの作動速度でカバー体の開放速度が決まるので、作動速度が遅いアクチュエータを採用すると、カバー体を迅速に開放させることが困難になるという問題があった。
たとえば、手扱作業中に脱穀フィードチェーンに異物などが巻き込まれた場合、緊急停止スイッチなどの操作でエンジンを停止させるとともに、カバー体を開放させて巻き込まれた異物などを解放する必要があり、その際、異物などを速やかに解放するために、カバー体の開放速度、特に初期の開放速度を速くすることが要求される。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、扱室の上方を開閉自在なカバー体で覆う脱穀装置であって、前記カバー体を閉塞位置から開放位置に亘って回動させるアクチュエータと、脱穀装置外部に配置され、前記アクチュエータを作動させるスイッチと、前記カバー体を開放方向へ付勢するガススプリングと、前記カバー体を閉塞位置で固定するロック手段と、前記カバー体が閉塞位置にある状態で前記アクチュエータの作動を許容する融通手段と、前記アクチュエータと前記ロック手段とを連係させる連係手段とを備え、前記連係手段は、前記カバー体が閉塞位置にある状態でのアクチュエータ作動に応じて、前記ロック手段による前記カバー体の固定を解除し、前記ガススプリングは、前記カバー体が閉塞位置にある状態での付勢力が前記カバー体の自重よりも強く設定され、前記連係手段が前記ロック手段による前記カバー体の固定を解除したとき、前記融通手段の融通範囲内で前記カバー体を所定量開放させることを特徴とする。
また、前記ロック手段を手動で操作可能なロックレバーを備えることを特徴とする。
また、前記ロックレバーをリンク機構を介して前記ロック手段に連係させるとともに、前記アクチュエータを前記連係手段、前記ロックレバー及び前記リンク機構を介して前記ロック手段に連係させたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ガススプリングの付勢力をカバー体の自重よりも強く設定し、連係手段がロック手段によるカバー体の固定を解除したとき、融通手段の融通範囲内でカバー体を所定量開放させるようにしたので、カバー体の初期の開放速度をアクチュエータの作動速度よりも速くすることができ、その結果、緊急時の迅速な対応が可能になる。
また、請求項2の発明によれば、ロック手段を手動で操作可能なロックレバーを備えるので、カバー体を閉じる際に、ロック手段を手動操作で確実にロックさせることができる。
また、請求項3の発明によれば、ロックレバーをリンク機構を介してロック手段に連係させるとともに、アクチュエータを連係手段、ロックレバー及びリンク機構を介してロック手段に連係させたので、アクチュエータによるロック手段のロック解除荷重を、ロックレバーの手動操作荷重程度に軽減することが可能になる。
コンバインの左側面図である。 カバー体の閉塞状態を示す脱穀装置の内部正面図である。 カバー体のロック解除状態を示す脱穀装置の内部正面図である。 カバー体の初期開放状態を示す脱穀装置の内部正面図である。 カバー体の開放状態を示す脱穀装置の内部正面図である。 扱胴の伝動構造を示す脱穀装置の内部正面図である。 制動プレートの非作用状態を示す要部斜視図である。 制動プレートの作用状態を示す要部斜視図である。 制御装置の入出力を示すブロック図である。 制御装置の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、Cは自脱式のコンバインであって、該コンバインCは、走行部である左右一対のクローラ式走行装置1に支持された走行機体2と、該走行機体2の前部に昇降自在に連結されて茎稈の刈り取りを行う前処理部3とを備え、走行機体2は、オペレータが乗込んで操向操作を行う操縦部4と、該操縦部4の後方左側に配置され、前処理部3で刈り取った茎稈から穀粒を脱穀する脱穀装置6と、該脱穀装置6の後方に配置され、脱穀済みの排稈を後処理する後処理部7とを備えている。
コンバインCの前進時、前処理部3で刈り取られた茎稈は、前処理部3の茎稈搬送装置8によって脱穀装置6まで搬送され、脱穀フィードチェン9の始端部(前端部)に渡される。脱穀フィードチェン9は、始端部に供給された茎稈を挟持レール10との間で挟持しつつ、脱穀装置6に沿って機体後方へ搬送する。
脱穀装置6は、自身の上部側に配置され、脱穀フィードチェン9によって搬送される茎稈から穀粒を脱穀する扱室11と、扱室11の下方に配置され、脱穀された穀粒を選別する選別室(図示せず)とから構成されている。
扱室11には、前後を向く支軸回りに回動自在に支持された円筒状の扱胴12と、該扱胴12の下方に沿って配置された受網(図示せず)とが内装されており、脱穀フィードチェン9によって搬送される茎稈の穂先側が扱室11の内部に供給されると、扱胴12の外周面に突設される扱歯14で茎稈から穀粒が脱穀され、脱穀された穀粒が受網を介して選別室に供給される。
脱穀装置6には、扱室11の上方を開閉自在に覆うカバー体15が設けられている。本実施形態のカバー体15は、脱穀装置6の枠体6aに対し、前後を向く支軸16を介して上下回動自在に支持されており、前後一対のロック装置17によって閉塞状態でロックされる。なお、本実施形態では、前後一対のロック装置17をほぼ同様に構成しているので、前側のロック装置17のみを図に示して説明する。また、本実施形態では、前後一対のロック装置17を図示しない連係機構を介して連係し、いずれか一方のロック装置に係るロック操作やロック解除操作に応じて、他方のロック装置も連動させる構成となっている。
また、脱穀装置6の外側面には、手扱ぎ作業時の操作を想定したエンジン停止スイッチ18や、カバー体15を開閉操作するためのカバー開閉スイッチ19、20が設けられている。手扱ぎ作業は、脱穀フィードチェン9の始端部に手作業で茎稈を供給して脱穀を行なわせるものであり、手扱ぎを行なう作業者は、脱穀装置6の左前側方が作業位置となる。
コンバインCには、マイコンなどを用いて構成される制御部21が設けられている。制御部21は、エンジン停止スイッチ18の操作に応じてエンジンの駆動を緊急停止させる。これにより、手扱ぎ作業時に衣類などが脱穀フィードチェン9に巻込まれた場合に、エンジンの緊急停止にもとづいて、脱穀フィードチェン9や脱穀装置6を停止させることが可能になる。また、制御部21は、カバー開閉スイッチ19、20の操作に応じて後述する電動油圧シリンダ(アクチュエータ)22を伸縮制御し、カバー体15を開閉させる。
つぎに、カバー体15の構成について、図2〜図5を参照して説明する。
本実施形態のカバー体15は、扱室11の上方を覆う天板部15aと、扱室11の外側方を覆うように天板部15aの右端部(機体外側端部)から斜め下方に延出される側板部15bと、天板部15aの前端部から下方に延出される前壁部15cと、天板部15aの後端部から下方に延出される後壁部(図示せず)とを備えている。
カバー体15は、天板部15aの左端部側(機体中心側)に配設された前後を向く支軸16を介して、脱穀装置6の枠体6aに上下回動自在に支持されている。また、カバー体15は、前後に設けた一対のガススプリング23により、常時、上方(開放方向)に付勢されるとともに、前後の璧部15cに設けられるロック装置17で閉塞位置にロックされる。ガススプリング23は、カバー体15が閉塞位置にある状態での付勢力がカバー体15の自重よりも強く設定されており、ロック装置17のロック解除に応じてカバー体15を開放させることが可能となっている。
また、扱胴12は、カバー体15側に架設状態で支持されており、カバー体15の開閉に応じて昇降される。これにより、カバー体15の開放状態では、扱室11内が広く開放され、清掃、点検などのメンテナンスが容易になる。なお、カバー体15の開閉に応じて扱胴12を昇降させず、カバー体15のみが上下回動するように、扱胴12を脱穀装置6の枠体6a側に支持してもよい。
カバー体15の側板部15bには、脱穀フィードチェン9の上側に沿って配置される挟持レール10が上下動自在に支持されている。挟持レール10は、カバー体15の閉塞状態では、脱穀フィードチェン9との間で茎稈を挟持するが、カバー体15の開放状態では、カバー体15と共に上昇して茎稈の挟持を解除する。したがって、手扱ぎ作業時に、衣類などが脱穀フィードチェン9に巻込まれた場合は、エンジン停止スイッチ18で脱穀フィードチェン9や脱穀装置6を緊急停止させるとともに、カバー体15を緊急に開き、脱穀フィードチェン9と挟持レール10との間を開放することが要求される。
ロック装置17は、璧部15cの外面における左下部(機体中心側下部)に上下回動自在に配置されたロック部材(ロック手段)24と、璧部15cの外面における右上部(機体外方側上部)に上下回動自在に配置されたロックレバー25と、ロックレバー25とロック部材24とを機械的に連結するリンク機構26とを備えている。
ロック部材24は、フック状の係合部24aを有し、該ロック部材24の回動支点を挟んだ反対側には、延設部24bが一体的に突出形成されている。この係合部24aが、脱穀装置6の枠体6a側に固設された前後方向の係合ピン27に係合されることにより、カバー体15が閉塞状態でロックされる。
このロック状態が保持されるように、ロック部材24を回動方向の一方側に付勢する弾性部材28が上記延設部24bに連結されるとともに、この弾性力に抗してロック部材24を他方側に回動させると、係合ピン27と係合部24aとの係合が解除され、ロック解除状態になる。
ロックレバー25は、カバー体15に設けられる支持ブラケット29に、前後を向く回動支軸30を介して上下回動自在に支持されている。機体外側方に延出するロックレバー25の先端部には、グリップ25aが形成され、このグリップ25aが、側板部15bに形成された長孔状のレバー孔15eから外側方に挿通状態で突出している。これにより、ロックレバー25は、カバー体15の側板部15bの外面側から操作することが可能であり、このロックレバー25の上下回動操作力が、リンク機構26を介して、ロック部材24に伝達され、上述したロック部材24のロック動作及びロック解除動作が行われる。
リンク機構26は、カバー体15の前面側に左右回動自在に支持された中間アーム31と、中間アーム31とロックレバー25とを連結する操作側ロッド32と、中間アーム31とロック部材24とを連結するロック側ロッド33とを備えている。ちなみに、一端側がロック部材24の延設部24bに連結された前述の弾性部材28の他端側は、このロック側ロッド33に連結されている。
そして、カバー体15がロック装置17によって閉塞状態でロックされている場合、ロックレバー25を上方に回動操作すると、操作側ロッド32が機体外側方向に引かれて中間アーム31も機体外側方向に回動し、これに伴ってロック側ロッド33が上方に作動し、ロック部材24が弾性部材28の付勢力に抗してロック解除側に回動する。これにより、ロック装置17がロック解除状態になる。
一方、カバー体15が閉塞位置にあり、かつロック装置17がロック解除状態の場合、ロックレバー25を下方に回動操作すると、操作側ロッド32と中間アーム31とロック側ロッド33が上記の場合と逆方向に作動し、ロック部材24がロック側に回動する。これにより、ロック部材24の係合部24aが係合ピン27に係合し、ロック装置17がロック状態になる。
カバー体15の回動支点近傍には、左側方(機体内側方)に延出するアーム34が一体的に突設されており、該アーム34の先端部と脱穀装置6の枠体6aとの間に、カバー体15を開閉させる電動油圧シリンダ22が介設されている。電動油圧シリンダ22は、電動式油圧ポンプ、方向切換弁及び油圧シリンダを一体化したものであり、電気的な制御にもとづいて伸縮作動させることができる。なお、本実施形態では、電動油圧シリンダ22でカバー体15を開閉させるが、カバー体15を開閉させるアクチュエータは電動油圧シリンダ22に限定されず、その他のアクチュエータ(たとえば、電動シリンダ、油圧シリンダなど)を用いてもよい。
図2に示すように、カバー体15が閉塞状態のときは、電動油圧シリンダ22が伸長状態であり、ロック装置17のロック解除後における電動油圧シリンダ22の縮小作動に応じてカバー体15が開放方向に回動される(図5参照)。また、カバー体15の開放状態で電動油圧シリンダ22を伸長作動させると、電動油圧シリンダ22がガススプリング22の付勢力に抗してカバー体15を閉塞方向に回動させる。
電動油圧シリンダ22とアーム34との間には、カバー体15が閉塞位置にある状態で電動油圧シリンダ22の縮小作動を許容する融通手段35が構成されている。たとえば、本実施形態では、電動油圧シリンダ22側の連結ピン22aをアーム34の連結孔34aに挿通状に連結するにあたり、連結孔34aを電動油圧シリンダ22の作動方向に沿う長孔とすることにより、カバー体15の閉塞状態における電動油圧シリンダ22の縮小作動を許容している。
さらに、電動油圧シリンダ22は、連係手段36を介してロック部材24に連係されている。連係手段36は、カバー体15が閉塞位置にある状態での電動油圧シリンダ22の作動、すなわち融通手段35の融通範囲内での縮小作動に応じて、ロック部材24によるカバー体15の固定を解除するように構成されている。
本実施形態の連係手段36は、アウタチューブ37と、アウタチューブ37に挿通されるインナワイヤ38とを用いて構成されており、インナワイヤ38の一端部は、連結部材39を介して電動油圧シリンダ22の連結ピン22aに連結され、インナワイヤ38の他端部は、ロックレバー25の基端部に連結されている。ロックレバー25の基端部に対するインナワイヤ38の連結位置は、ロックレバー25の基端部に対する操作側ロッド32の連結位置と回動支軸30を挟んで反対側の位置であり、電動油圧シリンダ22の縮小作動に応じたインナワイヤ38の引き操作によってロックレバー25をロック解除方向(上方)に操作することができる。
つまり、本実施形態では、電動油圧シリンダ22を、連係手段36を介してロック部材24に連係させるにあたり、連係手段36だけでなく、ロックレバー25及びリンク機構26を介して、電動油圧シリンダ22をロック部材24に連係させている。
つぎに、カバー体15の開閉作動について、図2〜図5を参照して説明する。
図2に示すように、カバー体15の閉塞状態では、ロック部材24が係合ピン27に係合してカバー体15を閉塞状態にロックするとともに、ロックレバー25がロック位置(下側回動位置)にある。このとき、電動油圧シリンダ22は伸長状態であり、電動油圧シリンダ22の連結ピン22aは、アーム34に形成される長孔状の連結孔34aの上端に位置している。
カバー体15が閉塞した状態でエンジン停止スイッチ18又はカバー開スイッチ19が操作された場合は、電動油圧シリンダ22が縮小作動される。図3に示すように、電動油圧シリンダ22の縮小作動が開始してから、電動油圧シリンダ22の連結ピン22aが連結孔34aの下端に到達するまでの間は、アーム34を下降させることなく、インナワイヤ38を引っ張る。これにより、ロックレバー25がロック解除方向に回動するとともに、ロックレバー25の回動に応じてリンク機構26がロック部材24をロック解除方向に回動させ、カバー体15の閉塞位置におけるロックが解除される。
図4に示すように、ロック部材24によるロックが解除されると、ガススプリング23の付勢力がカバー体15に作用する。前述したようにガススプリング23は、カバー体15が閉塞位置にある状態での付勢力がカバー体15の自重よりも強く設定されているので、ロック部材24によるカバー体15のロック解除に応じて、融通手段35の融通範囲内でカバー体15を所定量開放させる。これにより、カバー体15の初期の開放速度を電動油圧シリンダ22の作動速度よりも速くすることができ、その結果、緊急時にカバー体15を速やかに開放させて迅速な対応を行なうことが可能になる。
その後、電動油圧シリンダ22の縮小作動を続けると、図5に示すように、カバー体15が開放位置まで回動し、扱室11が全開状態になる。また、開放状態のカバー体15を閉塞させる場合は、カバー閉スイッチ20を操作し、電動油圧シリンダ22を伸長作動させる。そして、カバー体15が閉塞位置に到達すると、ロック部材24が係合ピン27を乗り越えるとともに、係合ピン27に係合することにより、カバー体15が閉塞状態でロックされる。また、ロック部材24と係合ピン27の係合が不完全である場合は、ロックレバー25の手動操作にもとづいてロック部材24を係合ピン27に係合させることができる。
つぎに、緊急時における扱胴12の伝動及び制動について、図6〜図8を参照して説明する。
図6に示すように、本実施形態の脱穀装置6では、エンジンの動力が、第1伝動ベルト51、第1ギヤケース52、第2伝動ベルト53及び第2ギヤケース54を介して扱胴12に伝動される。緊急時においては、前述したエンジン停止スイッチ18によるエンジン停止操作に応じて扱胴12の回転を停止させることが可能であるが、慣性などで扱胴12が直ちに停止しなかった場合、扱胴12の回転によって異物を巻き込む可能性がある。そこで、本実施形態の脱穀装置6では、エンジンから扱胴12に至る伝動経路に、扱胴12の回転を緊急停止させるための2つの緊急停止手段55、56を備える。
一方の緊急停止手段55は、第2ギヤケース54の入力軸を制動する扱胴ブレーキ57と、該扱胴ブレーキ57を作動させる扱胴ブレーキ駆動用モータ58とを備えて構成されている。扱胴ブレーキ駆動用モータ58は、連結ワイヤ59を介して扱胴ブレーキ57の作動アーム57aに連結させ、モータ駆動に応じた連結ワイヤ59の引き操作により扱胴ブレーキ57をブレーキ作動させる一方、連結ワイヤ59の緩み操作により扱胴ブレーキ57のブレーキ作動を解除させる。また、扱胴ブレーキ57、扱胴ブレーキ駆動用モータ58及び連結ワイヤ59は、一つのブラケット60に取付けられ、一体的なアッセンブリを構成している。これにより、緊急停止手段55をコンパクトに構成できるだけでなく、その取付作業が容易になる。
他方の緊急停止手段56は、図7及び図8に示すように、第1ギヤケース52の入力プーリ61を利用して構成されており、入力プーリ61の側面に所定の間隔を存して突設される多数の制動ピン62と、制動ピン62から退避する非制動姿勢と制動ピン62間に入り込んで入力プーリ61を制動する制動姿勢とに回動変姿可能な制動プレート63と、制動プレート63を制動姿勢側に付勢するスプリング64と、制動プレート63と一体的に回動するアーム65と、アーム65の孔65aに抜き挿し自在に嵌入する固定ピン66と、固定ピン66を電動油圧シリンダ22に連結させる連結ワイヤ67とを備えて構成されている。
図7に示すように、カバー体15が閉塞状態のときは、固定ピン66がアーム65の孔65aに嵌入して制動プレート63を非制動姿勢に保持している。この状態で前述したエンジン停止スイッチ18の操作に応じて電動油圧シリンダ22が縮小作動すると、連結ワイヤ67を介して固定ピン66が引っ張られ、アーム65の孔65aから外れる。固定ピン66がアーム65の孔65aから外れると、図8に示すように、制動プレート63が、スプリング64の付勢力で制動姿勢側に回動するとともに、制動ピン62間に入り込んで入力プーリ61の回転を緊急停止させる。
一方、緊急停止後の作業再開に際しては、入力プーリ61の回転に応じて制動ピン62が制動プレート63を非制動姿勢側に押し上げる。このとき、固定ピン66とアーム65の孔65aの位置が一致すると、固定ピン66がアーム65の孔65aに嵌入し、制動プレート63が非制動姿勢に保持される。
図9に示すように、前述した制御部21の入力側には、前述したエンジン停止スイッチ18、カバー開スイッチ19及びカバー閉スイッチ20が接続される一方、制御部21の出力側には、エンジン停止リレー71を介してエンジン燃料カットソレノイド72が接続されるとともに、前述した電動油圧シリンダ22及び扱胴ブレーキ駆動用モータ58が接続されている。
制御部21は、あらかじめメモリに書き込まれたプログラムにしたがって、図10に示す制御を実行する。図10に示す制御では、まず、手動復帰式スイッチからなるエンジン停止スイッチ18のON/OFFを判断する(S1)。この判断結果が「ON」の場合は、緊急操作フラグの状態を判断し(S2)、該判断結果が「0」の場合は、エンジン停止リレー71を介してエンジン燃料カットソレノイド72にエンジン停止出力を行なうとともに(S3)、あらかじめ設定された時間だけ電動油圧シリンダ22を縮小方向に駆動させ(S4)、さらに、扱胴ブレーキ駆動用モータ58の駆動にもとづいて扱胴ブレーキ57をブレーキ作動させた後(S5)、緊急操作フラグに「1」をセットする(S6)。これにより、エンジン停止スイッチ18のON操作に応じて、エンジンが停止するとともに、カバー体15が所定量開放し、扱胴12の回転を緊急停止させることが可能になる。なお、エンジン停止スイッチ18のON操作後、OFF操作されるまでのあいだは(緊急操作フラグ=1)、所定の警報が出力される(S7)。
一方、エンジン停止スイッチ18が「OFF」の場合は、緊急操作フラグに「0」をセットするとともに(S8)、扱胴ブレーキ駆動用モータ58の駆動にもとづいて扱胴ブレーキ57のブレーキ作動を解除した後(S9)、カバー開閉スイッチ19、20の操作を判断する(S10)。ここで、カバー開スイッチ19の「ON」を判断した場合は、電動油圧シリンダ22を縮小方向に駆動させ(S11)、カバー閉スイッチ20の「ON」を判断した場合は、電動油圧シリンダ22を伸長方向に駆動させる(S12)。
叙述の如く構成された本実施形態によれば、扱室11の上方を開閉自在なカバー体15で覆う脱穀装置6であって、カバー体15を閉塞位置から開放位置に亘って回動させる電動油圧シリンダ22と、脱穀装置6外部に配置され、電動油圧シリンダ22を作動させるスイッチ(エンジン停止スイッチ18、カバー開閉スイッチ19、20)と、カバー体15を開放方向へ付勢するガススプリング23と、カバー体15を閉塞位置で固定するロック部材24と、カバー体15が閉塞位置にある状態で電動油圧シリンダ22の作動を許容する融通手段35と、電動油圧シリンダ22とロック部材24とを連係させる連係手段36とを備え、連係手段36は、カバー体15が閉塞位置にある状態での電動油圧シリンダ22の作動に応じて、ロック部材24によるカバー体15の固定を解除し、ガススプリング23は、カバー体15が閉塞位置にある状態での付勢力がカバー体15の自重よりも強く設定され、連係手段36がロック部材24によるカバー体15の固定を解除したとき、融通手段35の融通範囲内でカバー体15を所定量開放させるので、カバー体15の初期の開放速度を電動油圧シリンダ22の作動速度よりも速くすることができ、その結果、緊急時の迅速な対応が可能になる。
また、本実施形態の脱穀装置6は、ロック部材24を手動で操作可能なロックレバー25を備えるので、カバー体15を閉じる際に、ロック部材24を手動操作で確実にロックさせることができる。
また、本実施形態の脱穀装置6は、ロックレバー25をリンク機構26を介してロック部材24に連係させるとともに、電動油圧シリンダ22を連係手段36、ロックレバー25及びリンク機構26を介してロック部材24に連係させたので、電動油圧シリンダ22によるロック部材24のロック解除荷重を、ロックレバー25の手動操作荷重程度に軽減することが可能になる。
C コンバイン
6 脱穀装置
9 脱穀フィードチェン
10 挟持レール
11 扱室
12 扱胴
14 カバー体
14 扱歯
15 カバー体
16 支軸
17 ロック装置
18 エンジン停止スイッチ
19 カバー開スイッチ
20 カバー閉スイッチ
21 制御部
22 ガススプリング
22 電動油圧シリンダ
23 ガススプリング
24 ロック部材
25 ロックレバー
26 リンク機構
27 係合ピン
35 融通手段
36 連係手段

Claims (3)

  1. 扱室の上方を開閉自在なカバー体で覆う脱穀装置であって、
    前記カバー体を閉塞位置から開放位置に亘って回動させるアクチュエータと、
    脱穀装置外部に配置され、前記アクチュエータを作動させるスイッチと、
    前記カバー体を開放方向へ付勢するガススプリングと、
    前記カバー体を閉塞位置で固定するロック手段と、
    前記カバー体が閉塞位置にある状態で前記アクチュエータの作動を許容する融通手段と、
    前記アクチュエータと前記ロック手段とを連係させる連係手段とを備え、
    前記連係手段は、前記カバー体が閉塞位置にある状態でのアクチュエータ作動に応じて、前記ロック手段による前記カバー体の固定を解除し、
    前記ガススプリングは、前記カバー体が閉塞位置にある状態での付勢力が前記カバー体の自重よりも強く設定され、前記連係手段が前記ロック手段による前記カバー体の固定を解除したとき、前記融通手段の融通範囲内で前記カバー体を所定量開放させることを特徴とする脱穀装置。
  2. 前記ロック手段を手動で操作可能なロックレバーを備えることを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置。
  3. 前記ロックレバーをリンク機構を介して前記ロック手段に連係させるとともに、前記アクチュエータを前記連係手段、前記ロックレバー及び前記リンク機構を介して前記ロック手段に連係させたことを特徴とする請求項2に記載の脱穀装置。
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