JP6146960B2 - レンズ鏡筒、それを用いた光学機器 - Google Patents

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本発明は、レンズ鏡筒、およびそれを用いた光学機器に関する。
従来、デジタルスチルカメラやビデオカメラなどの光学機器に交換レンズなどとして用いられるレンズ鏡筒は、フォーカス動作やズーミング動作の際にレンズ保持部材を移動させる機構を有する。このレンズ保持部材をカム筒の回転により光軸方向に進退させるにあたり、フォーカス精度やズーミング精度を向上させるために、カム筒とレンズ保持部材との間で発生し得る光軸方向でのガタを可能な限り抑えることが必要となる。このガタの発生を抑える構造として、レンズ保持部材と同方向へ移動する移動部材を設置し、移動部材とレンズ保持部材との間にガタを除去するための付勢部材を介在させるものがある。特許文献1は、レンズ保持部材と移動部材との間に互いに離間する方向へ力が働く付勢部材を介在させ、かつ、1つのカム溝のなかに、レンズ保持部材を保持するカムフォロアと移動部材を保持するカムフォロアとを係合させたレンズ鏡筒を開示している。このレンズ鏡筒によれば、カム溝に対するカムフォロアのガタが除去されるとともに、カムフォロアのカム溝に対する当接面を、それぞれカム筒の光軸方向に垂直な厚み方向の側面に接触させることで、カム溝の変形が防止される。さらに、特許文献2は、レンズ保持部材と移動部材との間に付勢部材を介在させるとともに、略同一のカム溝を、同角度に光軸方向位置をずらして配置し、レンズ保持部材と移動部材とがそれぞれのカム溝にカムフォロアを係合させたレンズ鏡筒を開示している。このレンズ鏡筒によれば、付勢部材の付勢力がカム筒の相対回転位置によってほとんど変化することがなく、安定した付勢力を与えられる。
特開2009−229828号公報 特許第3875849号公報
しかしながら、特許文献1に示すレンズ鏡筒では、レンズ保持部材を保持するカムフォロアと移動部材を保持するカムフォロアとが1つのカム溝に係合するため、2つのカムフォロアがカム溝から脱落しないように、カム溝の有効な角度範囲を広くとる必要がある。これにより、光軸方向でカム溝が長くなるため、結果的にカム筒の全長が長くなり、カム筒全体の形状が大型化する。さらに、特許文献2に示すレンズ鏡筒でも、略同一のカム溝を同角度に光軸方向位置をずらして配置しているため、カム筒の全長が長くなり、カム筒が大型化する。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、例えば、カム筒の大型化を抑えつつ、カム筒のカム溝と、このカム溝に係合するカムフォロアとの間でのガタの発生を抑えるのに有利なレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、少なくとも1つのレンズを光軸方向に移動可能とするレンズ鏡筒であって、複数のカム溝を有し、定位置回転するカム筒と、レンズを保持し、複数のカム溝のうちの特定のカム溝に係合する第1カムフォロアを介して、カム筒の回転により光軸方向に移動可能な第1移動部材と、第1カムフォロアが係合するカム溝とは異なるカム溝に係合する第2カムフォロアを介して、カム筒の回転により光軸方向に移動可能な第2移動部材と、第1移動部材と第2移動部材とが対向する領域に存在し、第1移動部材と第2移動部材とに対して、光軸方向で互いに引き離す方向または引き付ける方向に付勢力を与える付勢部材と、を備え、第1カムフォロアおよび第2カムフォロアがカム溝にて実際に移動するそれぞれの実有効範囲は、光軸方向視にて重ならず、第1移動部材には、付勢部材が挿入されているとともに光軸方向に延びる第1穴部と、第1カムフォロアを第1移動部材に取り付けるための取り付け部材が挿入されているとともに光軸方向と直交する方向に延びる第2穴部が設けられており、光軸方向視において、第1穴部は第2穴部とは異なる位置に設けられておりレンズの周方向視において、第1穴部と第2穴部は互いに重なっている、ことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、カム筒の大型化を抑えつつ、カム筒のカム溝と、このカム溝に係合するカムフォロアとの間でのガタの発生を抑えるのに有利なレンズ鏡筒を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒の構成を示す図である。 第1実施形態におけるカム筒と案内筒との形状を示す図である。 第1実施形態におけるレンズ保持群を進退させる要部を示す図である。 第1実施形態における圧縮コイルバネの配置を示す図である。 第1実施形態におけるカムフォロアが付勢される方向を示す図である。 第1実施形態におけるカム筒を展開した状態を示す図である。 第1実施形態における第1移動部材のカムフォロアの構成を示す図である。 第1実施形態における第2移動部材のカムフォロアの構成を示す図である。 第2実施形態における圧縮コイルバネの配置を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒について説明する。図1は、本実施形態に係るレンズ鏡筒1の構成を示す概略断面図である。このレンズ鏡筒1は、一例として、CCDセンサーなどの撮像素子を備えたデジタル一眼レフカメラ、またはフィルムを使用する一眼レフカメラなどに対して着脱可能な交換レンズとする。さらに、この交換レンズは、オートフォーカス機能を有し、かつ、操作者(ユーザー)の手動操作により直接的にフォーカス(合焦)を調整するマニュアルフォーカス機能も有するフォーカスレンズとする。ただし、レンズ鏡筒1は、フォーカスレンズに限らず、例えばズームレンズにも適用可能である。
レンズ鏡筒1は、光軸方向で被写体側から順に並ぶ第1群レンズL1から第4群レンズL4までの4つのレンズ群により構成される。第1群レンズL1は、第1レンズ保持枠(第1群鏡筒)2に保持される固定レンズ群である。第2群レンズL2は、第1移動部材としての第2レンズ保持枠(第2群鏡筒)3に保持されるレンズ群である。第3群レンズL3は、光軸に対して直交する方向にシフトして像振れを補正するためのレンズ群であり、シフトユニット4に保持される。さらに、第4群レンズL4は、第4レンズ保持枠(第4群鏡筒)5に保持されるレンズ群である。ここで、第2レンズ保持枠3は、その外周領域に配置される固定筒としての案内筒6と、光軸を基準として定位置回転が可能なカム筒7とに、外周側面部に圧入により設置された3本の第1カムフォロアピン8を介して保持される。また、第2レンズ保持枠3は、シフトユニット4を保持し、シフトユニット4は、第4レンズ保持枠5を保持する。さらに、第1レンズ保持枠2は、案内筒6に対して当接部2aで光軸方向が規制され、ネジ結合により締結される。
図2は、案内筒6とカム筒7との形状および組み合わせを示す斜視図である。カム筒7は、第1カムフォロアピン8に取り付けられている第1カムフォロア9、または第2カムフォロアピン10に取り付けられている第2カムフォロア11のいずれかがそれぞれ係合する6箇所のカム溝12を有する。一方、案内筒6は、カム筒7の内周側に位置し、光軸方向に延伸し、上記の第1カムフォロア9または第2カムフォロア11のいずれかがそれぞれ係合する6箇所の直進溝(案内溝)13を有する。なお、第1および第2カムフォロアピン8、10などの詳細については後述する。この案内筒6とカム筒7とは、バヨネット結合されており、フォーカス調整時のカム筒7の定位置回転に伴い、第2レンズ保持枠3、シフトユニット4および第4レンズ保持枠5を一体とするレンズ保持群を無限側と至近側との間で光軸方向に移動可能とする。また、カム筒7は、その外径部に設けられた周溝14に係合する凸部15a(図1参照)を含むガイドキー15を有する。このガイドキー15は、カム筒7に対してビスにより固定され、後述のアクチュエーターの回転部(フォーカスキー16)と係合し一体的に回転することにより、アクチュエーターの回転力をカム筒7に伝達する。
また、レンズ鏡筒1は、カメラ本体と着脱可能に接続するためのマウント部17と、レンズ鏡筒1の最外周に位置する外装環18と、オートフォーカス動作時にカム筒7に回転力を与えるための不図示のアクチュエーターとを有する。マウント部17は、外装環18を介して、フォーカスアクチュエーターの構成部材であるフォーカスベース19に対して当接部17aで光軸方向が規制され、ビスにより固定される。なお、予め当接部17aの厚みを調整加工すれば、フォーカスのずれを調整することもできる。さらに、マウント部17は、カメラ本体との接続側に、フレキシブルプリント基板を介して電子基板20と電気的に接続される接点部(不図示)を有する。レンズ鏡筒1は、この接点部を通じてカメラ本体との通信および電力供給を行う。外装環18は、マウント部17とともに、フォーカスベース19に対して当接部18aで光軸方向が規制され、ビスにより固定(共締め)される。フォーカスベース19は、カム筒7の外周領域に配置され、かつ、案内筒6に対して当接部19aで光軸方向が規制され、ビスにより固定される。さらに、レンズ鏡筒1は、最も被写体側に存在するフィルター枠21と、マニュアルによる回転操作力をアクチュエーターに伝達させるためのフォーカスリング22とを有する。フィルター枠21は、フォーカスベース19に対して当接部21aで光軸方向が規制され、ビスにより固定される。フォーカスリング22は、アクチュエーターの構成部材23と係合し、この構成部材23に設けられた連結部により相対回転が規制され、一体的に回転する。さらに、フォーカスリング22のフランジ部22aがフィルター枠21とフォーカスベース19とにより光軸方向で挟まれることで、フォーカスリング22は、定位置回転しつつ、光軸方向への移動が規制される。
ここで、従来のレンズ鏡筒では、カム筒に形成されているカム溝と、このカム溝に係合するカムフォロアとの間でガタが発生することを抑えるために、例えばカム筒におけるカム溝の配置位置を工夫するなどの対処がなされている。しかしながら、このようなレンズ鏡筒によれば、ガタの発生を抑えることができたとしても、カム溝の配置位置に伴ってカム筒の全長が長くなり、カム筒全体の形状が大型化する可能性がある。そこで、本実施形態に係るレンズ鏡筒1は、さらに以下のような構成を取ることで、カム筒の大型化を抑えることと、ガタの発生を抑えることとの両立を図る。
図3は、レンズ鏡筒1におけるレンズ保持群を光軸方向へ進退させる要部の分解斜視図である。上記のとおり、第2レンズ保持枠3、シフトユニット4および第4レンズ保持枠5とからなるレンズ保持群は、一体的に結合されており、カム筒7の回転に伴い光軸方向へ進退する。ここで、第2レンズ保持枠3は、第1カムフォロア9を取り付けるための3箇所の設置座30を有する。この設置座30に第1カムフォロアピン8を介して取り付けられた第1カムフォロア9は、案内筒6とカム筒7とのそれぞれに6箇所存在する直進溝13とカム溝12とのうちの3箇所に係合する。これに対して、レンズ鏡筒1は、さらに第1移動部材である第2レンズ保持枠3に対して付勢部材を介して光軸方向で対向する第2移動部材32を有する。特に本実施形態での付勢部材は、3つの圧縮コイルバネ(以下「バネ」という)31である。第2移動部材32は、一定の剛性を持った平板部材からなる光軸周りの環状部材である。また、第2移動部材32は、第2レンズ保持枠3と同様に直進溝13とカム溝12とに係合する第2カムフォロア11を保持する第2カムフォロアピン10を取り付けるための3箇所の保持部32aを有する。ただし、第2カムフォロア11が係合する直進溝13とカム溝12とは、第2レンズ保持枠3に取り付けられた第1カムフォロア9が係合するものとは異なる。したがって、第2レンズ保持枠3と第2移動部材32とは、案内筒6およびカム筒7に対しては互いに独立しており、作動範囲においても干渉しない。バネ31は、それぞれ第2レンズ保持枠3に形成されている3箇所の座グリ穴33に挿入されており、一方の端面が座グリ穴33の底面に当接し、他方の端面が第2移動部材32の側面に当接する。第2レンズ保持枠3と第2移動部材32とは、カム筒7に対して各カムフォロア9、11で吊られた状態であり、バネ31は、この状態で圧縮されるため、第2レンズ保持枠3と第2移動部材32とを離間する(引き離す)方向に付勢力を与える。なお、バネ31が付勢力を与える方向は、第2レンズ保持枠3と第2移動部材32とを離間する方向に限らず、引き付ける方向でもよい。
図4は、光軸方向から見たバネ31の配置を示す概略平面図である。この図4では、3つのバネ31を破線で表している。本実施形態では、各バネ31は、一例として、円周方向で等間隔に配置された3つの第1カムフォロア9と、第1カムフォロア9とは互いに60°ずれて配置された3つの第2カムフォロア11との角度間(第1カムフォロア9と角度αずれた位置)に配置される。なお、各バネ31を配置する角度は、第1カムフォロア9または第2カムフォロア11と同角度であってもよい。
図5は、バネ31の付勢力により、カム溝12において第1カムフォロア9と第2カムフォロア11とが付勢される方向を説明する概略側面図である。上記構成によれば、第2移動部材32に取り付けられた第2カムフォロア11は、A側(光入射側)へ付勢され、一方、第2レンズ保持枠3に取り付けられた第1カムフォロア9は、B側(光出射側)へ付勢される。このとき、バネ31による付勢力は、第1および第2カムフォロア9、11がカム溝12の側面に常時当接する(圧力を与える)ような大きさの力とする。これにより、カム溝12に対する第1および第2カムフォロア9、11のガタが低減される。
図6は、カム筒7を展開した状態を示す概略側面図である。カム筒7に存在する6箇所のカム溝12のうち特定の3箇所のカム溝12aには、第2カムフォロア11が係合し、一方、残りの3箇所のカム溝12bには、第1カムフォロア9が係合する。これらのカム溝12aとカム溝12bとは、それぞれ、リード(溝の長さ)、およびリード角(カム筒7における光軸方向の位置)が同一である。また、第1カムフォロア9および第2カムフォロア11は、それぞれカム溝12a、12bにおいて実有効範囲Leの間で移動する。ここで、「実有効範囲」とは、第1カムフォロア9および第2カムフォロア11が、フォーカス(またはズーミング)動作の際に実際に移動し得る範囲をいう。特に、本実施形態での実有効範囲Leは、図6に示すように、カム溝12a、12bの各先端部付近に注目すると、光軸方向において重ならない。そして、第1カムフォロア9と第2カムフォロア11とは、上記のとおり1つのカム溝12の中に1つずつ、かつ1つ置きに係合し、それぞれ光軸方向において同一位置としている。したがって、カム筒7にカム溝12を配置するに際し、カム溝12のリード角を必要以上に大きく取らなくてもよいため、カム筒7の全長(光軸方向の幅)を可能な限り短くすることができる。
図7に、第1移動部材である第2レンズ保持枠3に第1カムフォロア9が取り付けられた状態を示す概略断面図である。第1カムフォロア9は、カム溝12に係合する第1カムフォロア9aと、直進溝13に係合する第1カムフォロア9bとを含む。これらの第1カムフォロア9aと第1カムフォロア9bとは、まず、第2レンズ保持枠3の設置座30と接し、第1カムフォロアピン8の軸周囲に嵌合された軸部材34に係合する。さらに、第1カムフォロア9aと第1カムフォロア9bとは、軸部材34の端部とピン頭との間に微小な隙間を持って挟まれることで、軸部材34に当接し固定された第1カムフォロアピン8を中心軸として転動可能となる。これにより、第1カムフォロア9aと第1カムフォロア9bとのカム溝12に対する摩擦を抑制し、カム筒7を回転させるための負荷トルクを低減させることができる。
図8は、第2移動部材32に第2カムフォロア11が取り付けられた状態を示す概略断面図である。第2移動部材32に設置される保持部32aは、例えば、図8に示すように平板部材の一部の部位を光軸方向へ折り曲げ、第2カムフォロアピン10をねじ込むタップが形成されたものとし得る。また、第2カムフォロア11は、カム溝12に係合する第2カムフォロア11aと、直進溝13に係合する第2カムフォロア11bとを含む。これらの第2カムフォロア11aと第2カムフォロア11bとは、当接部10aとピン頭との間に微小な隙間を持って挟まれることで、当接部10aで保持部32aに当接し固定された第2カムフォロアピン10を中心軸として転動可能となる。さらに、第2移動部材32は、剛性を持った環状の平板部材であることから、バネ31による付勢力が保持部32aよりも光軸方向に直交する平面内で内側に作用しても変形せず、保持部32aが傾きづらい。したがって、第2カムフォロア11aと第2カムフォロア11bとは、これらの円筒側面とカム溝12の側面とが確実に当接しつつ転動する。これにより、第2カムフォロア11aと第2カムフォロア11bとのカム溝12に対する摩擦を抑制し、カム筒7を回転させるための負荷トルクを低減させることができる。
以上のように、本実施形態によれば、カム筒の大型化を抑えつつ、カム筒のカム溝と、このカム溝に係合するカムフォロアとの間でのガタの発生を抑えるのに有利なレンズ鏡筒を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るレンズ鏡筒について説明する。本実施形態に係るレンズ鏡筒の特徴は、第1実施形態における第1移動部材である第2レンズ保持枠3と第2移動部材32とに付勢力を与える圧縮コイルバネ31に換えて、第2移動部材32の環形状に合わせた1つの圧縮コイルバネ40を採用する点にある。図9は、光軸方向から見たバネ40の配置を示す概略平面図である。なお、この図9でも、バネ40を破線で表している。さらに、本実施形態に係るレンズ鏡筒は、バネ40を採用する点、および第1実施形態にてバネ31を保持するために第2レンズ保持枠3に形成されていた座グリ穴33を設けない点以外の構成は、第1実施形態に係るレンズ鏡筒1と同一構成である。バネ40の一端は、第2レンズ保持枠3の開口部を囲むように光軸方向の側面に当接し、他端は、第2移動部材32の開口部を囲むように光軸方向の側面に当接する。このような構成によっても、第1実施形態と同様に、第2レンズ保持枠3と第2移動部材32とを離間する方向へ均一な付勢力を与えることができる。
なお、上記実施形態では、カム筒7に設置している複数のカム溝12をすべて同一のリードとしているが、カム筒7の全長を著しく長くすることのない範囲であれば、異なるリードであってもよいし、または光軸方向での差があってもよい。また、カム溝12は、直線的な溝に限定されず、曲線的なものであってもよい。また、カム溝12は、光軸方向から見た角度として等分に配置されることに限定されず、不等分に配置されていてもよい。また、上記実施形態では、1つのカム溝12に1つずつのカムフォロア9、11がそれぞれ光軸方向での位置を同一として係合しているため、実有効範囲を可能な限り短くすることができる。ただし、この場合もカム筒7の全長を著しく長くすることのない範囲であれば、光軸方向での位置に差があってもよい。さらに、上記実施形態にて例示した第2レンズ保持枠3または第2移動部材32での各カムフォロアの設置数、およびこの設置数に関連したカム筒7および案内筒6における溝の設置数も、これに限定するものではなく、適宜変更可能である。
(光学機器)
本発明の実施形態に係る光学機器は、デジタルスチルカメラやビデオカメラなどの撮像装置、望遠鏡、またはプロジェクター(投影装置)などであり、その交換レンズとして上記実施形態に係るレンズ鏡筒1を採用し得る。さらに、光学機器がレンズ(光学系)と一体型である場合には、その結像光学系の一部として上記実施形態に係るレンズ鏡筒1を採用し得る。本実施形態の光学機器は、レンズ鏡筒1を採用することで、内部でのガタの発生を抑えて、フォーカス精度やズーミング精度を向上させるとともに、全体の大きさがコンパクトとなり、操作性や持ち運びやすさなどの点で有利となり得る。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1 レンズ鏡筒
3 第2レンズ保持枠
7 カム筒
9 第1カムフォロア
11 第2カムフォロア
12 カム溝
32 第2移動部材
33 圧縮コイルバネ
L2 第2群レンズ

Claims (6)

  1. 少なくとも1つのレンズを光軸方向に移動可能とするレンズ鏡筒であって、
    複数のカム溝を有し、定位置回転するカム筒と、
    前記レンズを保持し、前記複数のカム溝のうちの特定のカム溝に係合する第1カムフォロアを介して、前記カム筒の回転により前記光軸方向に移動可能な第1移動部材と、
    前記第1カムフォロアが係合する前記カム溝とは異なるカム溝に係合する第2カムフォロアを介して、前記カム筒の回転により前記光軸方向に移動可能な第2移動部材と、
    前記第1移動部材と前記第2移動部材とが対向する領域に存在し、前記第1移動部材と前記第2移動部材とに対して、前記光軸方向で互いに引き離す方向または引き付ける方向に付勢力を与える付勢部材と、を備え、
    前記第1カムフォロアおよび前記第2カムフォロアが前記カム溝にて実際に移動するそれぞれの実有効範囲は、光軸方向視にて重ならず、
    前記第1移動部材には、前記付勢部材が挿入されているとともに前記光軸方向に延びる第1穴部と、前記第1カムフォロアを前記第1移動部材に取り付けるための取り付け部材が挿入されているとともに前記光軸方向と直交する方向に延びる第2穴部が設けられており、
    前記光軸方向視において、前記第1穴部は前記第2穴部とは異なる位置に設けられており
    前記レンズの周方向視において、前記第1穴部と前記第2穴部は互いに重なっている、
    ことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記第1カムフォロアと前記第2カムフォロアとは、前記カム溝にて前記光軸方向で同一の位置にあることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記第1移動部材および前記第2移動部材の移動を案内する案内筒を備え、
    前記第1カムフォロアおよび前記第2カムフォロアは、前記カム溝に転動可能に係合するカムフォロアと、前記案内筒が有する前記光軸方向に延伸する複数の案内溝に転動可能に係合するカムフォロアとをそれぞれ含む、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記第2移動部材は、前記光軸周りの環状部材であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記付勢部材は、一端を前記第1穴部の底面に、他端を前記第2移動部材の側面にそれぞれ当接されるコイルバネであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  6. レンズ鏡筒を有する光学機器であって、
    前記レンズ鏡筒は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒であることを特徴とする光学機器。
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