JP6146223B2 - エレクトロクロミック表示素子の駆動方法及びエレクトロクロミック表示素子 - Google Patents
エレクトロクロミック表示素子の駆動方法及びエレクトロクロミック表示素子 Download PDFInfo
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Description
(ラマンスペクトルの条件)
532nmのレーザー光を用いたレーザーラマンスペクトルで観測されるエレクトロクロミック層のラマンスペクトルの3550〜3750cm-1に有効なピークが検出されないこと。
ここで、有効なピークが検出されないとは次の条件を満たすことを意味する。
532nmのレーザー光を用いたレーザーラマンスペクトルで観測されるエレクトロクロミック層のラマンスペクトルの1650〜1670cm-1にピークトップを持つピークの面積をS1とし、3550〜3750cm-1にピークトップを持つピークの面積をS2としたとき、S2/S1が0.1以下。
(ラマンスペクトルの条件)
532nmのレーザー光を用いたレーザーラマンスペクトルで観測されるエレクトロクロミック層のラマンスペクトルの3550〜3750cm-1に有効なピークが検出されないこと。
ここで、有効なピークが検出されないとは次の条件を満たすことを意味する。
532nmのレーザー光を用いたレーザーラマンスペクトルで観測されるエレクトロクロミック層のラマンスペクトルの1650〜1670cm-1にピークトップを持つピークの面積をS1とし、3550〜3750cm-1にピークトップを持つピークの面積をS2としたとき、S2/S1が0.1以下。
金属酸化物の具体的な例としては、これらに限定されるものではないが、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、アルミナ、ジルコニア、セリア、シリカ、イットリア、ボロニア、マグネシア、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、カルシア、フェライト、ハフニア、三酸化タングステン、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化バナジウム、チタン酸バリウム、アルミノケイ酸塩、リン酸カルシウム、アルミノシリケート等を主成分とする金属酸化物が挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を混合して用いても良い。これらの中でも、好ましくは酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、アルミナ、ジルコニア、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化インジウム、酸化タングステン等が挙げられるが、電気的特性と物理的特性から酸化チタンが特に好ましく、酸化チタンを用いるとき、本発明のエレクトロクロミック表示素子は特に発色効率に優れたものとなる。
(ラマンスペクトルの条件)
532nmのレーザー光を用いたレーザーラマンスペクトルで観測されるエレクトロクロミック層のラマンスペクトルの3550〜3750cm-1に有効なピークが検出されないこと。
ここで、有効なピークが検出されないとは次の条件を満たすことを意味する。
532nmのレーザー光を用いたレーザーラマンスペクトルで観測されるエレクトロクロミック層のラマンスペクトルの1650〜1670cm-1にピークトップを持つピークの面積をS1とし、3550〜3750cm-1にピークトップを持つピークの面積をS2としたとき、S2/S1が0.1以下。
また、目的に応じて前記励起波長を変更することができ、488.0nmや514.5nmのアルゴンレーザー等を用いることもできる。
なお、赤外分光法によって得られるスペクトル(IRスペクトル)を本発明のエレクトロクロミック表示素子10の駆動方法に用いることも可能ではあるが、ラマン分光法によって得られるスペクトルを用いることが好ましい。
例えば、具体的には、バックグラウンドとなる関数を決め、ローレンツ関数等によりフィッティングを行う。フィッティングする関数は、一つであっても二つ以上であってもよい。フィッティングに用いた関数の合計の面積を求めることにより、S1、S2の値が得られる。
<表示電極の作製>
40mm×40mmのガラス基板(表示基板1)上の全面にスパッタ法により厚さ100nmのITO膜を形成し、表示電極2を作製した。この電極端部間の抵抗は約200Ωであった。この上に酸化チタンナノ粒子分散液(昭和タイタニウム社製、SP210)をスピンコートし、120℃で15分間アニール処理を行うことにより、酸化チタン粒子膜を形成した。さらにこの上に上記化学式(2)で表されるエレクトロクロミック化合物の1wt%水溶液をスピンコートし、120℃で10分間アニール処理を行うことにより、酸化チタン粒子とエレクトロクロミック化合物からなるエレクトロクロミック層3を形成した。
−白色反射層溶液の作製−
一次粒子径300nmの酸化チタン粒子(石原産業株式会社製、CR−50)10gおよびポリエステル樹脂(大日本インキ社製、ファインディックM−8076)の50%MEK(メチルエチルケトン)溶液2gをテトラヒドロフラン溶液10mlに分散させた。得られた分散液にイソシアネート架橋剤(日本ポリウレタン社製、コロネートHX[イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート系、100質量%])0.5gを加え、良く攪拌し白色反射層溶液を調製した。
40mm×40mmのガラス基板(対向基板6)上に、厚さ100nmのITO膜を10mmのストライプ状に形成し、対向電極5とした。さらにその上に、上記白色反射層溶液をワイヤーバーを用いて塗布・乾燥し、厚さ約5μmの白色反射層7を設けた。
表示基板1と対向基板6を75μmのスペーサーを介して貼り合わせ、セルを作製した。過塩素酸リチウムをアセトニトリルに0.1M溶解させた溶液をセル内に封入することでエレクトロクロミック表示素子10を作製した。
上記作製したエレクトロクロミック表示素子10の表示電極2を負極に、対向電極5を正極に繋ぎ、3.0Vの電圧を1秒間印加したところ、表示電極のエレクトロクロミック層3のある部分のみが赤紫色に発色した。この色は、エレクトロクロミック化合物が発色したことに起因する。次に、−1.0Vの電圧を1秒間印加すると赤紫色は消色して再び白色になった。
このエレクトロクロミック表示素子10について、発色時のラマンスペクトルを測定したところ、図2に示されるスペクトルが得られ、1659cm-1にピークが観測されたが3550〜3750cm-1に有効なピークは検出できなかった。1659cm-1にトップピークを持つピークの面積(S1)、3614cm-1にピークトップを持つピークの面積(S2)、S1とS2の比(S2/S1)、発消色時の反射率を表1に示す。このとき、発色時に素子に流れた電気量は25mCであった。
実施例1で作製したエレクトロクロミック表示素子10について、発色時に2.0Vの電圧を3秒間印加し、発消色試験を行った。発色時のラマンスペクトルを測定したところ、1659cm-1にピークが観測されたが3550〜3750cm-1に有効なピークは検出できなかった。
次に、実施例1と同様に、初期・繰り返し試験を行ったところ、良好な発色が確認された。初期の電圧印加時に流れた電荷量は30mCであった。
実施例1で作製したエレクトロクロミック表示素子10について、発色時に4.0Vの電圧を3秒間印加し、発消色試験を行った。発色時のラマンスペクトルを測定したところ、図5に示されるスペクトルが得られ、1659cm-1、3614cm-1および3662cm-1にピークが検出され、それぞれのピーク面積の比は、表1に示すとおりであった。
次に、実施例1と同様に、初期・繰り返し試験を行ったところ、初期では良好な発色が確認されたが繰り返し後はほとんど発色が確認できなくなった。初期の電圧印加時に流れた電荷量は50mCであった。
2 表示電極
3 エレクトロクロミック層
4 電解質層
5 対向電極
6 対向基板
7 白色反射層
10 表示素子
Claims (9)
- 表示基板と、前記表示基板上に形成された表示電極と、前記表示基板と対向するように設けられた対向基板と、前記対向基板上に形成された対向電極と、前記表示電極と対向電極に挟まれるように設けられた電解質層と、金属酸化物及び前記金属酸化物に結合する下記一般式(1)に表されるエレクトロクロミック化合物を有するエレクトロクロミック層とを、少なくとも備えるエレクトロクロミック表示素子の駆動方法であって、
画像表示時のラマンスペクトルが、下記の条件となるように、前記表示電極と対向電極の間に流れる電荷量を制御することを特徴とするエレクトロクロミック表示素子の駆動方法。
(ラマンスペクトルの条件)
532nmのレーザー光を用いたレーザーラマンスペクトルで観測されるエレクトロクロミック層のラマンスペクトルの3550〜3750cm-1に有効なピークが検出されないこと。
ここで、有効なピークが検出されないとは次の条件を満たすことを意味する。
532nmのレーザー光を用いたレーザーラマンスペクトルで観測されるエレクトロクロミック層のラマンスペクトルの1650〜1670cm-1にピークトップを持つピークの面積をS1とし、3550〜3750cm-1にピークトップを持つピークの面積をS2としたとき、S2/S1が0.1以下。 - 前記金属酸化物が、ナノポーラス構造を有することを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック表示素子の駆動方法。
- 前記金属酸化物が、酸化チタンであることを特徴とする請求項1又は2に記載のエレクトロクロミック表示素子の駆動方法。
- 前記対向電極が、前記対向基板上にマトリックス状に配置されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエレクトロクロミック表示素子の駆動方法。
- 前記R1及びR2を表す置換基を有していてもよい一価の炭化水素基が、置換基を有していてもよい炭素数6以下のアルキル基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエレクトロクロミック表示素子の駆動方法。
- 前記R1及びR2の少なくとも一つが水酸基に対して直接的または間接的に結合可能な官能基を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエレクトロクロミック表示素子の駆動方法。
- 前記水酸基に対して直接的または間接的に結合可能な官能基が、ホスホン酸基及びカルボン酸基から選ばれることを特徴とする請求項6に記載のエレクトロクロミック表示素子の駆動方法。
- 前記X−及びY−を表す一価のアニオンが、塩素イオン及び臭素イオンから選ばれることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のエレクトロクロミック表示素子の駆動方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の駆動方法により駆動されるエレクトロクロミック表示素子。
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