JP6142693B2 - 有機光電変換素子用組成物、有機光電変換素子および太陽電池モジュール - Google Patents

有機光電変換素子用組成物、有機光電変換素子および太陽電池モジュール Download PDF

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Description

本発明は、有機光電変換素子用組成物、有機光電変換素子および太陽電池モジュールに関する。
有機太陽電池等の有機光電変換素子は、電極間に、電子受容性化合物として、フラーレン誘導体と、電子供与性化合物とを含む薄膜を挟んだ素子構造を有しており、その実用化が検討されている(非特許文献1〜2)。
Organic Electronics.9,656(2008) Sol.Energy Mater.Sol.Cells.92,1476(2008)
しかしながら、電子受容性化合物として用いられる、フラーレン誘導体は、高価で、合成に手間がかかるものであった。
そこで、本発明は、有機光電変換素子に従来用いられていたフラーレン誘導体を含む有機光電変換素子用組成物に代わる、合成が容易な化合物を電子受容性化合物として含む新たな有機光電変換素子用組成物、該有機光電変換素子用組成物を含む層を有する有機光電変換素子および該有機光電変換素子を複数集積してなる有機薄膜太陽電池モジュールを提供することを目的とする。また、本発明は、有機光電変換素子に従来用いられていたフラーレン誘導体を含む有機光電変換素子に代わる、合成が容易な化合物を電子受容性化合物として含む有機光電変換素子および該有機光電変換素子を複数集積してなる有機薄膜太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った。即ち、本発明は、
下記式(1)で表される化合物と、電子供与性化合物とを含む有機光電変換素子用組成物を提供する。
Figure 0006142693
(式中、CおよびCは炭素原子を表す。環Pは、CおよびCを含み、以下の式(a)〜(e)のいずれかで表される環を表す。環Qは、CおよびCを含み、以下の式(f)〜(j)のいずれかで表される環を表す。)

Figure 0006142693

Figure 0006142693

Figure 0006142693

(式中、R〜R60は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基、−ORで表される基、−CORで表される基、−COORで表される基、−SO2で表される基、−SO3で表される基、−PORで表される基、−PO(OR)(OR)で表される基、−NRで表される基または−CORで表される基を表す。但し、RおよびRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基を表す。また、R〜R60は同一分子内の任意の2つが連結して、置換基を有していてもよい芳香族環を形成してもよい。)
本発明は、
前記有機光電変換素子用組成物を含む層を有する有機光電変換素子を提供する。
また、本発明は、
下記式(1)で表される化合物と、電子供与性化合物とを含む有機光電変換素子を提供する。
Figure 0006142693
(式中、CおよびCは炭素原子を表す。環Pは、CおよびCを含み、以下の式(a)〜(e)のいずれかで表される環を表す。環Qは、CおよびCを含み、以下の式(f)〜(j)のいずれかで表される環を表す。)

Figure 0006142693

Figure 0006142693

Figure 0006142693

(式中、R〜R60は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基、−ORで表される基、−CORで表される基、−COORで表される基、−SO2で表される基、−SO3で表される基、−PORで表される基、−PO(OR)(OR)で表される基、−NRで表される基または−CORで表される基を表す。但し、RおよびRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基を表す。また、R〜R60は同一分子内の任意の2つが連結して、置換基を有していてもよい芳香族環を形成してもよい。)
さらに、本発明は、
前記有機光電変換素子を複数集積してなる有機薄膜太陽電池モジュールを提供する。
本発明によれば、合成が容易な化合物を電子受容性化合物として含む新たな有機光電変換素子用組成物、該有機光電変換素子用組成物を含む層を有する有機光電変換素子および該有機光電変換素子を複数集積してなる有機薄膜太陽電池モジュールを提供する。また、本発明によれば、合成が容易な化合物を電子受容性化合物として含む有機光電変換素子および該有機光電変換素子を複数集積してなる有機薄膜太陽電池モジュールを提供する。さらには、本発明の有機光電変換素子は、高電圧を示す有機薄膜太陽電池モジュールを低コストで提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<用語>
「置換基を有していてもよい」とは、その直後に記載された化合物又は基を構成する水素原子が無置換の場合および水素原子の一部又は全部が置換基によって置換されている場合の双方を含む。置換基によって置換されている場合の置換基としては、特に説明がない限り、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基である。
置換基であるハロゲン原子としては、好ましくは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子であり、より好ましくは、フッ素原子、塩素原子である。
<有機光電変換素子に用いられる化合物>
本発明の有機光電変換素子は、下記式(1)で表される化合物と、電子供与性化合物とを含む。
Figure 0006142693
(式中、CおよびCは炭素原子を表す。環Pは、CおよびCを含み、以下の式(a)〜(e)のいずれかで表される環を表す。環Qは、CおよびCを含み、以下の式(f)〜(j)のいずれかで表される環を表す。)

Figure 0006142693

Figure 0006142693

Figure 0006142693

(式中、R〜R60は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基、−ORで表される基、−CORで表される基、−COORで表される基、−SO2で表される基、−SO3で表される基、−PORで表される基、−PO(OR)(OR)で表される基、−NRで表される基または−CORで表される基を表す。但し、RおよびRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基を表す。また、R〜R60は同一分子内の任意の2つが連結して、置換基を有していてもよい芳香族環を形成してもよい。)
前記式(1)で表される化合物において、Pで表される環と、Qで表される環との組み合わせとしては、式(a)と式(f)との組み合わせ、式(a)と式(g)との組み合わせ、式(a)と式(h)との組み合わせ、式(a)と式(i)との組み合わせ、式(a)と式(j)との組み合わせ、式(b)と式(f)との組み合わせ、式(b)と式(g)との組み合わせ、式(b)と式(h)との組み合わせ、式(b)と式(i)との組み合わせ、式(b)と式(j)との組み合わせ、式(c)と式(f)との組み合わせ、式(c)と式(g)との組み合わせ、式(c)と式(h)との組み合わせ、式(c)と式(i)との組み合わせ、式(c)と式(j)との組み合わせ、式(d)と式(f)との組み合わせ、式(d)と式(g)との組み合わせ、式(d)と式(h)との組み合わせ、式(d)と式(i)との組み合わせ、式(d)と式(j)との組み合わせ、式(e)と式(f)との組み合わせ、式(e)と式(g)との組み合わせ、式(e)と式(h)との組み合わせ、式(e)と式(i)との組み合わせ、式(e)と式(j)との組み合わせがあげられ、好ましくは、式(a)と式(f)との組み合わせ、式(a)と式(h)との組み合わせ、式(a)と式(j)との組み合わせ、式(b)と式(g)との組み合わせ、式(b)と式(i)との組み合わせ、式(c)と式(f)との組み合わせ、式(c)と式(h)との組み合わせ、式(c)と式(j)との組み合わせ、式(d)と式(g)との組み合わせ、式(d)と式(i)との組み合わせ、式(e)と式(f)との組み合わせ、式(e)と式(h)との組み合わせ、式(e)と式(j)との組み合わせがあげられ、特に好ましくは、式(b)と式(g)との組み合わせ、すなわち下記式(2)で表される化合物である。
Figure 0006142693
(式中、R81〜R88は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基、−ORで表される基、−CORで表される基、−COORで表される基、−SO2で表される基、−SO3で表される基、−PORで表される基、−PO(OR)(OR)で表される基、−NRで表される基または−CORで表される基を表す。但し、RおよびRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基を表す。また、R81〜R88は同一分子内の任意の2つが連結して、置換基を有していてもよい芳香族環を形成してもよい。)
前記式(1)で表される化合物としては、例えば、以下の化合物であることが好ましい。
Figure 0006142693

Figure 0006142693
前記式(1)で表される化合物として、より好ましくは、以下の化合物である。
Figure 0006142693
前記式(1)で表される化合物として、さらに好ましくは、以下の化合物である。
Figure 0006142693
前記式中、R01、R02、R01a、R01b、R02aおよびR02bは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基、−ORで表される基、−CORで表される基、−COORで表される基、−SO2で表される基、−SO3で表される基、−PORで表される基、−PO(OR)(OR)で表される基、−NRで表される基または−CORで表される基を表す。但し、RおよびRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基を表す。また、R01およびR02は同一分子内の任意の2つが連結して、置換基を有していてもよい芳香族環を形成してもよい。
前記ヒドロカルビル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素原子数1〜30の直鎖状、分岐状および環状のアルキル基;エテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−シクロヘキセニル基等の炭素原子数2〜30の直鎖状、分岐状および環状のアルケニル基;エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、2−ペンチニル基、4−メチル−2−ペンチニル基等の炭素原子数2〜30の直鎖状および分岐状のアルキニル基;フェニル基、ナフチル基、アントラニル基等の炭素原子数6〜30のアリール基があげられ、好ましくは、炭素原子数1〜20の直鎖状、分岐状および環状のアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖状、分岐状および環状のアルケニル基、炭素原子数2〜20の直鎖状および分岐状のアルキニル基、炭素原子数6〜25のアリール基であり、より好ましくは、炭素原子数1〜10の直鎖状、分岐状および環状のアルキル基、炭素原子数2〜10の直鎖状、分岐状および環状のアルケニル基、炭素原子数2〜10の直鎖状および分岐状のアルキニル基、炭素原子数6〜20のアリール基であり、更に好ましくは、炭素原子数1〜6の直鎖状、分岐状および環状のアルキル基、炭素原子数2〜6の直鎖状、分岐状および環状のアルケニル基、炭素原子数2〜6の直鎖状および分岐状のアルキニル基、炭素原子数6〜14のアリール基である。
式(1)で表される化合物としては、長波長吸収を示すアズレン化合物が好ましい。
アズレン化合物としては、例えば2−メチルアズレノ−6−カルボン酸、2−エチルアズレノ−6−カルボン酸、2−プロピルアズレノ−6−カルボン酸、2−tert−ブチルアズレノ−6−カルボン酸、2−エテニルアズレノ−6−カルボン酸、2−フェニルアズレノ−6−カルボン酸、2−メトキシアズレノ−6−カルボン酸、2−エトキシアズレノ−6−カルボン酸、2−アセトアミドアズレノ−6−カルボン酸、
6−メチルアズレノ−2−カルボン酸、6−エチルアズレノ−2−カルボン酸、6−プロピルアズレノ−2−カルボン酸、6−tert−ブチルアズレノ−2−カルボン酸、6−エテニルアズレノ−2−カルボン酸、6−フェニルアズレノ−2−カルボン酸、6−メトキシアズレノ−2−カルボン酸、6−エトキシアズレノ−2−カルボン酸、6−アセトアミドアズレノ−2−カルボン酸、アズレノ−2,5−ジカルボン酸、アズレノ−2、6−ジカルボン酸、アズレノ−2、7−ジカルボン酸、2−エチルカルボキシアズレノ−6−カルボン酸、2−tert−ブチルカルボキシアズレノ−6−カルボン酸、6−エチルカルボキシアズレノ−2−カルボン酸、6−tert−ブチルカルボキシアズレノ−2−カルボン酸、1,3−ジメチルアズレノ−6−カルボン酸、1,3−ジメトキシアズレノ−6−カルボン酸、1,3−ジエチルカルボキシアズレノ−6−カルボン酸、アズレノ−1,3、6−トリカルボン酸、1,3−ジヨードアズレノ−6−カルボン酸、1,3−ジメチルアズレノ−5−カルボン酸、1,3−ジメトキシアズレノ−5−カルボン酸、1,3−ジエチルカルボキシアズレノ−5−カルボン酸、アズレノ−1,3、5−トリカルボン酸、1,3−ジヨードアズレノ−5−カルボン酸、2−メチルアズレノ−5、7−ジカルボン酸、2−メトキシアズレノ−5、7−ジカルボン酸、2−エチルカルボニルアズレノ−5、7−ジカルボン酸、アズレノ−2,5、7−トリカルボン酸、2−ヨードアズレノ−5、7−ジカルボン酸、アズレノ−2,5−ジスルホン酸、アズレノ−2,6−ジスルホン酸、アズレノ−2,5−ジホスホン酸、アズレノ−2,6−ジホスホン酸、2,5−ジメタンスルホニルアズレン、2,5−ジメタンホスホニルアズレン、2,6−ジフルオロアズレン、2,6−ジクロロアズレン、2,6−ジブロモアズレン、2,6−ジヨードアズレン、アズレノ−1,3、5、7−テトラカルボン酸、1,3、5、7−テトラメトキシアズレン、1,3、5、7−テトラエチルカルボキシアズレン、1,3、5、7−テトラヨードアズレンなどがあげられ、
好ましくは、6−メトキシアズレノ−2−カルボン酸、6−エトキシアズレノ−2−カルボン酸、6−アセトアミドアズレノ−2−カルボン酸、アズレノ−2、5−ジカルボン酸、アズレノ−2、6−ジカルボン酸、アズレノ−2、7−ジカルボン酸、2−エチルカルボキシアズレノ−6−カルボン酸、2−tert−ブチルカルボキシアズレノ−6−カルボン酸、6−エチルカルボキシアズレノ−2−カルボン酸、6−tert−ブチルカルボキシアズレノ−2−カルボン酸、1,3−ジメチルアズレノ−6−カルボン酸、1,3−ジメトキシアズレノ−6−カルボン酸、1,3−ジエチルカルボキシアズレノ−6−カルボン酸、アズレノ−1,3、6−トリカルボン酸、1,3−ジヨードアズレノ−6−カルボン酸、1,3−ジメチルアズレノ−5−カルボン酸、1,3−ジメトキシアズレノ−5−カルボン酸、1,3−ジエチルカルボキシアズレノ−5−カルボン酸、アズレノ−1,3、5−トリカルボン酸、1,3−ジヨードアズレノ−5−カルボン酸、2−メチルアズレノ−5、7−ジカルボン酸、2−メトキシアズレノ−5、7−ジカルボン酸、2−エチルカルボニルアズレノ−5、7−ジカルボン酸、アズレノ−2,5、7−トリカルボン酸、2−ヨードアズレノ−5、7−ジカルボン酸、2,6−ジフルオロアズレン、2,6−ジクロロアズレン、2,6−ジブロモアズレン、2,6−ジヨードアズレン、アズレノ−1,3、5、7−テトラカルボン酸、アズレノ−2,5−ジスルホン酸、アズレノ−2,6−ジスルホン酸、アズレノ−2,5−ジホスホン酸、アズレノ−2,6−ジホスホン酸、1,3、5、7−テトラメトキシアズレン、1,3、5、7−テトラエチルカルボキシアズレン、1,3、5、7−テトラヨードアズレンがあげられ、
より好ましくは、6−アセトアミドアズレノ−2−カルボン酸、アズレノ−2、5−ジカルボン酸、アズレノ−2、6−ジカルボン酸、アズレノ−2、7−ジカルボン酸、2−tert−ブチルカルボキシアズレノ−6−カルボン酸、6−tert−ブチルカルボキシアズレノ−2−カルボン酸、1,3−ジエチルカルボキシアズレノ−6−カルボン酸、アズレノ−1,3、6−トリカルボン酸、1,3−ジヨードアズレノ−6−カルボン酸、1,3−ジエチルカルボキシアズレノ−5−カルボン酸、アズレノ−1,3、5−トリカルボン酸、1,3−ジヨードアズレノ−5−カルボン酸、2−エチルカルボニルアズレノ−5、7−ジカルボン酸、アズレノ−2,5、7−トリカルボン酸、2−ヨードアズレノ−5、7−ジカルボン酸、2,6−ジフルオロアズレン、2,6−ジヨードアズレン、アズレノ−1,3、5、7−テトラカルボン酸、アズレノ−2,5−ジスルホン酸、アズレノ−2,6−ジスルホン酸、アズレノ−2,5−ジホスホン酸、アズレノ−2,6−ジホスホン酸、1,3、5、7−テトラエチルカルボキシアズレン、1,3、5、7−テトラヨードアズレンがあげられ、
さらに好ましくは、アズレノ−2、5−ジカルボン酸、2−tert−ブチルカルボキシアズレノ−6−カルボン酸、アズレノ−1,3、6−トリカルボン酸、1,3−ジヨードアズレノ−6−カルボン酸、アズレノ−1,3、5−トリカルボン酸、1,3−ジヨードアズレノ−5−カルボン酸、アズレノ−2,5、7−トリカルボン酸、2,6−ジヨードアズレン、アズレノ−1,3、5、7−テトラカルボン酸があげられる。
前記化合物の製造方法としては、公知の方法があげられ、例えば、J.Am.Chem.Soc.127,15182(2005)に記載の方法、Organometallics.26,2971(2007)に記載の方法、J.Org.Chem.39, 1877(1974)に記載の方法などがあげられる。また、市販品を用いてもよい。
<有機光電変換素子>
本発明の有機光電変換素子は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極と、該電極間に前記式(1)で表される化合物を含む層を有する。本発明に用いられる式(1)で表される化合物は、電子受容性化合物として用いる。
次に、光電変換素子の動作機構を説明する。透明又は半透明の電極から入射した光エネルギーが電子受容性化合物および/又は電子供与性化合物で吸収され、電子とホールの結合した励起子を生成する。生成した励起子が移動して、電子受容性化合物と電子供与性化合物が隣接しているヘテロ接合界面に達すると界面でのそれぞれのHOMOエネルギーおよびLUMOエネルギーの違いにより電子とホールが分離し、独立に動くことができる電荷(電子とホール)が発生する。発生した電荷は、それぞれ電極へ移動することにより外部へ電気エネルギー(電流)として取り出すことができる。
本発明の有機光電変換素子の具体例としては、
1.少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極と、該電極間に設けられ電子受容性化合物として本発明に用いられる前記式(1)で表される化合物を含有する第一の活性層と、該第一の活性層に隣接して設けられた電子供与性化合物を含有する第二の活性層とを有する有機光電変換素子であることを特徴とするもの、
2.少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極と、該電極間に設けられ電子受容性化合物として本発明に用いられる前記式(1)で表される化合物および電子供与性化合物を含有する活性層を少なくとも一層有する有機光電変換素子であることを特徴とするもの、
のいずれかが好ましい。
ヘテロ接合界面を多く含むという観点からは、前記2の有機光電変換素子が好ましい。
また、本発明の有機光電変換素子には、少なくとも一方の電極と本発明に用いられるフラーレン誘導体を含む層との間に付加的な層を設けてもよい。付加的な層としては、例えば、後述する機能層があげられる。
前記2の有機光電変換素子おいて、前記式(1)で表される化合物および電子供与性化合物を含有する有機層における前記式(1)で表される化合物の割合が、電子供与性化合物100重量部に対して、10〜1000重量部であることが好ましく、50〜500重量部であることがより好ましい。
本発明の有機光電変換素子に用いられる前記式(1)で表される化合物を含む層は、該前記式(1)で表される化合物を含む有機薄膜から形成されていることが好ましい。該有機薄膜の膜厚は、通常、1nm〜100μmであり、好ましくは2nm〜1000nmであり、より好ましくは5nm〜500nmであり、さらに好ましくは20nm〜200nmである。
有機光電変換素子に好適に用いられる電子受容性化合物は、電子受容性化合物のHOMOエネルギーが電子供与性化合物のHOMOエネルギーよりも高く、かつ、電子受容性化合物のLUMOエネルギーが電子供与性化合物のLUMOエネルギーよりも高くなる。
前記電子供与性化合物としては、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよいが、塗布性の観点からは、高分子化合物であることが好ましい。低分子化合物としては、フタロシアニン、金属フタロシアニン、ポルフィリン、金属ポルフィリン、オリゴチオフェン、テトラセン、ペンタセン、ルブレン等があげられる。高分子化合物としては、ポリビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリシランおよびその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体、ポリフルオレンおよびその誘導体等があげられる。
有機光電変換素子に用いる電子供与性化合物は、変換効率の観点からは、下記式(3)および下記式(4)からなる群から選ばれる繰り返し単位を有する高分子化合物であることが好ましく、下記式(3)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物であることがより好ましい。

Figure 0006142693

[式中、R010〜R019は、それぞれ独立に、水素原子、置換を有していてもよいヒドロカルビル基または−ORで表される基を表す。但し、Rは、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基を表す。]
ヒドロカルビル基としては、前述のヒドロカルビル基があげられ、好ましい例も同様である。
前記式(3)中、R010およびR011は、変換効率の観点からは、R010およびR011の少なくとも一方が、炭素数1〜20のアルキル基であることが好ましく、炭素数4〜8のアルキル基であることがより好ましい。
前記式(4)中、R014〜R019としては、モノマー合成の容易さの観点から水素原子であることが好ましい。また、R012およびR013は、変換効率の観点からは、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基であることが好ましく、炭素数5〜8のアルキル基または炭素数6〜15のアリール基であることがより好ましい。
本発明の有機光電変換素子には、電子受容性化合物として、本発明の効果を損なわない範囲で、前記式(1)で表される化合物以外のものを含んでもよい。電子受容性化合物としては、例えば、フラーレン誘導体があげられる。
本発明の光電変換素子は、通常、基板上に形成される。この基板は、電極を形成し、有機物を含む層を形成する際に変化しないものであればよい。基板の材料としては、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン等があげられる。不透明な基板を用いる場合には、反対の電極(即ち、基板から遠い方の電極)が透明又は半透明であることが好ましい。
前記の透明又は半透明の電極材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等があげられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性材料を用いて作製された膜(NESA等)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。本発明の光電変換素子においては、陰極が透明又は半透明であることが好ましい。
本発明の光電変換素子に含まれる陰極は金属を含むことが好ましい。陰極中にさらに、金属の酸化物、金属のハロゲン化物を含んでいてもよいが、金属の重量を100とした場合に、金属の酸化物の重量と金属のハロゲン化物の重量との合計が10以下であることが好ましく、実質的に、陰極が金属のみからなることがより好ましい。金属としては、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ルビジウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、インジウム、スズ、アンチモン、セシウム、バリウム、ランタン、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、水銀、タリウム、鉛、ビスマス、ランタニド等があげられる。また、これら金属の合金や、グラファイトまたはこれらの金属とグラファイトとの層間化合物等を用いることもできる。金属の中では、アルミニルム、マグネシウム、チタン、クロム、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、インジウム、スズが好ましい。陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等があげられる。その他、金属インクや金属ペースト、低融点金属等を用いて、塗布法で金属電極を作製することもできる。また、電極材料として、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体等の有機の透明導電膜を用いてもよい。
本発明の光電変換素子に含まれる陽極は金属を含むことが好ましい。陽極中にさらに、金属の酸化物、金属のハロゲン化物を含んでいてもよいが、金属の重量を100とした場合に、金属の酸化物の重量と金属のハロゲン化物の重量の合計が10以下であることが好ましく、実質的に、陽極が金属のみからなることがより好ましい。金属としては、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ルビジウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、インジウム、スズ、アンチモン、セシウム、バリウム、ランタン、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、水銀、タリウム、鉛、ビスマス、ランタニド等があげられる。また、これら金属の合金や、グラファイトまたはこれらの金属とグラファイトとの層間化合物等を用いることもできる。金属の中では、金、銀、チタン、クロム、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ジルコニウム、モリブデン、インジウム、スズが好ましい。腐食防止の観点からは、金が好ましい。陽極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等があげられる。その他、金属インクや金属ペースト、低融点金属等を用いて、塗布法で金属電極を作製することもできる。また、電極材料として、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体等の有機の透明導電膜を用いてもよい。
本発明の有機光電変換素子は、さらに有機層を有してもよい。有機層は、高分子化合物からなることが好ましく、導電性が高い高分子化合物からなることがより好ましい。導電性が高い高分子化合物からなる有機層を陽極および活性層に隣接させることで、陽極と活性層の密着性を高めるとともに活性層から電極へのホール(正孔)注入効率を高めることができる。高分子化合物としては、チオフェンジイル基を含む高分子化合物、アニリンジイル基を含む高分子化合物、ピロールジイル基を含む高分子化合物、フルオレンジイル基を含む高分子化合物等があげられる。
本発明に用いられる有機層は、高分子化合物と溶媒とを含む溶液を塗布することにより形成することができる。塗布する方法としては、後述の機能層を形成する方法と同様の方法を用いることができる。有機層が有する機能としては、陽極への正孔の注入効率を高める機能、活性層からの電子の注入を防ぐ機能、正孔の輸送能を高める機能、陽極を蒸着する際の平坦性を高める機能、陽極を塗布法で作製する場合に活性層を溶媒の浸食から保護する機能、陰極から入射した光を反射する機能、活性層の劣化を抑制する機能等があげられる。
本発明の有機光電変換素子は、さらに無機層を有していてもよい。該無機層に含まれる材料としては、例えば、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ストロンチウム、酸化インジウム、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化ガリウム、酸化ニッケル、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸ナトリウム等の金属酸化物;ヨウ化銀、臭化銀、ヨウ化銅、臭化銅等の金属ハロゲン化物;硫化亜鉛、硫化チタン、硫化インジウム、硫化ビスマス、硫化カドミウム、硫化ジルコニウム、硫化タンタル、硫化モリブデン、硫化銀、硫化銅、硫化スズ、硫化タングステン、硫化アンチモン等の金属硫化物;セレン化カドミウム、セレン化ジルコニウム、セレン化亜鉛、セレン化チタン、セレン化インジウム、セレン化タングステン、セレン化モリブデン、セレン化ビスマス、セレン化鉛等の金属セレン化物;テルル化カドミウム、テルル化タングステン、テルル化モリブデン、テルル化亜鉛、テルル化ビスマス等の金属テルル化物;リン化亜鉛、リン化ガリウム、リン化インジウム、リン化カドミウム等の金属リン化物;フッ化リチウム等の金属のハロゲン化物ガリウム砒素、銅−インジウム−セレン化物、銅−インジウム−硫化物、シリコン、ゲルマニウム等があげられ、また、これらの2種以上の混合物であってもよい。混合物としては、例えば酸化亜鉛と酸化スズとの混合物、および酸化スズと酸化チタンとの混合物等があげられる。
<機能層>
本発明の有機光電変換素子に含まれてもよい機能層は、例えば、二酸化チタン粒子が分散した分散液を塗布することにより形成される。機能層の形成に用いる分散液は溶媒と二酸化チタン粒子とを含み、二酸化チタン粒子は微粒子であることが好ましい。二酸化チタン粒子の粒子径は10μm以下であることが好ましく、更に好ましくは1μm以下であることが好ましい。光電変換素子の光電変換効率を高める観点からは100nm以下であることが好ましく、更に好ましくは50nm以下であることが好ましい。溶媒中への二酸化チタン粒子の分散を高める観点からは30nm以下が好ましい。また溶媒中での二酸化チタン粒子の分散を高めるためには、分散液に分散剤を添加することが好ましい。該分散剤としては酢酸、塩酸、硝酸、硫酸などがあげられ、分散液の取り扱いの容易さや電極の腐食防止等の観点からは、酢酸が好ましい。なお、本発明において二酸化チタン粒子の粒子径が10μm以下とは、分散液中に含まれる実質的に全ての二酸化チタン粒子の粒子径が10μm以下であることを表す。
分散液に含まれる溶媒としては、水、アルコール等があげられ、アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブトキシエタノール、メトキシブタノール等があげられる。本発明に用いられる分散液中に、これらの溶媒を2種類以上含んでいてもよい。
分散液のpHは、1〜7であることが好ましく、好ましくは1〜5であり、溶媒中の二酸化チタン粒子の分散を高める観点からは1〜3がさらに好ましい。
二酸化チタン粒子の電気伝導度は0.01ms/cm以上であることが好ましく、1mS/cm以上であることがより好ましい。光電変換効率を高める観点からは10mS/cm以上が好ましい。
本発明に用いられる機能層は、分散液を塗布することにより形成される。塗布する方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の塗布法を用いることができ、スピンコート法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法が好ましい。本発明に用いられる機能層は、膜厚が、1nm〜100μmであることが好ましく、より好ましくは2nm〜1000nmであり、さらに好ましくは5nm〜500nmであり、より好ましくは20nm〜200nmである。
前記機能層が有する機能としては、陰極への電子の注入効率を高める機能、活性層からの正孔の注入を防ぐ機能、電子の輸送能を高める機能、入射した光を反射する機能、活性層の劣化を抑制する機能等があげられる。
<有機薄膜の製造方法>
活性層に用いられる有機薄膜の製造方法は、例えば、前記2の有機光電変換素子を製造する場合、溶媒と前記(1)で表される化合物と電子供与性化合物とを含む有機光電変換素子用組成物からの成膜による方法があげられる。成膜には、機能層の形成で説明した塗布する方法と同様の方法を用いることができる。
本発明の光電変換素子は、透明又は半透明の電極から太陽光等の光を照射することにより、電極間に光起電力が発生し、薄膜太陽電池として動作させることができる。薄膜太陽電池を複数集積することにより薄膜太陽電池モジュールとして用いることもできる。
また、電極間に電圧を印加した状態で、透明又は半透明の電極から光を照射することにより、光電流が流れ、光センサーとして動作させることができる。光センサーを複数集積することによりイメージセンサーとして用いることもできる。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<調製例1>有機光電変換素子用組成物1の調製
電子供与体化合物としてポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)(メルク社製、商品名lisicon SP001、lot.EF431002)を5重量部と、電子受容性化合物としてアズレノ−2、5−ジカルボン酸を10重量部と、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを1000重量部とを、80℃で30分間撹拌を行なって、有機光電変換素子用組成物1を調製した。
<調製例2>有機光電変換素子用組成物2の調製
電子供与体化合物としてポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)(メルク社製、商品名lisicon SP001、lot.EF431002)を5重量部と、電子受容性化合物として[6,6]−フェニルC61−酪酸メチルエステル(PCBM・フラーレン誘導体)(フロンティアカーボン社製E100)を15重量部と、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを1000重量部とを、80℃で30分間撹拌を行なって、有機光電変換素子用組成物2を調製した。
<実施例1>
スパッタ法により陰極として150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、機能層として二酸化チタン粒子と分散剤とが分散した分散液(触媒化成工業株式会社製、商品名チタニアゾルHPW−10R)をスピンコート法により塗布し、室温で乾燥させることにより厚さ70nmの機能層を得た。その後、前記有機光電変換素子用組成物1を、スピンコート法により機能層上に塗布し、光電変換素子の活性層(膜厚約100nm)を形成した。その後、HIL691溶液(Plextronics社製、商品名Plexcore HIL691)をスピンコート法により活性層上に塗布し、有機層(膜厚約50nm)を形成した。その後、真空蒸着機により陽極としてAuを厚さが100nmとなるように蒸着した。また、得られた光電変換素子である有機薄膜太陽電池の形状は、2mm×2mmの正四角形であった。得られた有機薄膜太陽電池の光電変換効率をソーラシミュレーター(分光計器製、商品名:CEP−2000型、放射照度100mW/cm2)を用いて一定の光を照射し、発生する電圧を測定した。その結果、電圧は0.88Vであった。
<比較例1>
有機光電変換素子用組成物1の代わりに有機光電変換素子用組成物2を用いて有機薄膜太陽電池を作製したこと以外は実施例1と同様である。発生する電圧を測定した結果、電圧0.62Vであった。
−評価−
以上からわかるように、電子受容性化合物としてアズレノ−2、5−ジカルボン酸を用いた場合、[6,6]−フェニルC61−酪酸メチルエステルを用いた場合に対し、高い光電変換効率で発電した。

Claims (6)

  1. 電子受容性化合物である、アズレノ−2,5−ジカルボン酸、2−tert−ブチルカルボキシアズレノ−6−カルボン酸、アズレノ−1,3,6−トリカルボン酸、1,3−ジヨードアズレノ−6−カルボン酸、アズレノ−1,3,5−トリカルボン酸、1,3−ジヨードアズレノ−5−カルボン酸、アズレノ−2,5,7−トリカルボン酸、またはアズレノ−1,3,5,7−テトラカルボン酸と、電子供与性化合物とを含む有機光電変換素子用組成物。
  2. 前記電子供与性化合物が、高分子材料である請求項1に記載の有機光電変換素
    子用組成物。
  3. 前記高分子材料が、ポリチオフェン化合物である請求項1または2に記載の有機光電変換素子用
    組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の有機光電変換素子用組成物を含む層を有する有機光電
    変換素子。
  5. 電子受容性化合物である、アズレノ−2,5−ジカルボン酸、2−tert−ブチルカルボキシアズレノ−6−カルボン酸、アズレノ−1,3,6−トリカルボン酸、1,3−ジヨードアズレノ−6−カルボン酸、アズレノ−1,3,5−トリカルボン酸、1,3−ジヨードアズレノ−5−カルボン酸、アズレノ−2,5,7−トリカルボン酸、またはアズレノ−1,3,5,7−テトラカルボン酸と、電子供与性化合物とを含む有機光電変換素子。
  6. 請求項4または5記載の有機光電変換素子を複数集積してなる有機薄膜太陽電池モジュール。
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