JP6141743B2 - 移動経路推定システム及びその方法 - Google Patents

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本発明は、道路や鉄道等の複数の交通手段を対象に都市全体の交通需要を把握するための移動経路推定方法に関し、特にスマートフォン等の携帯端末から取得したプローブ情報から移動経路を推定する方法に関する。
従来、都市全体の交通需要を推定する方法して、個人ごとの交通行動を対象とした非集計モデル、ゾーンを対象に集団的な行動を扱う集計モデルといった手法が用いられている。このうち集計モデルは、交通の発生・集中量の予測、分布交通量の予測、交通手段の配分、配分交通量の予測といった段階に分けて扱う四段階推計法が用いられている。集計モデルに用いられる人の行動データは、調査対象地域内のパーソントリップ調査データが一般的である。パーソントリップ調査データは、交通行動の起点である出発地(Origin)、終点である到着地(Destination)、移動目的、移動手段、時間などの各人の一日の交通データ(トリップデータともいう)である。パーソントリップ調査データは複数の交通手段を利用して移動したトリップが得られるので、交通手段の分担等の検討が可能なデータである。しかしながら、パーソントリップ調査データはアンケート調査のため、必要に応じて実施されるか、あるいは10年に一度といった頻度で実施されるのが現状であり、施設、道路、鉄道などの都市構造物の新設やその運用時間の変更による人の行動変化を直ちにモデルに反映して、推定に用いることは難しい。特に、新興国においては都市部における人口増加と交通発展が著しく、それに伴って人の行動が短期間に変化するため、アンケート調査を通じて実体を把握し続けることは困難である。
道路の交通量を把握する新たな方法として、近年、プローブカーの利用が期待されている。プローブカーとは、車両をセンサとし、走行車両から走行速度や位置などの走行データを取得して道路交通情報を生成するシステムである。プローブカーを利用することで、全道路区間の走行速度(あるいは旅行時間)の常時観測データが取得可能であるが、プローブカーから収集される走行データは、通信負荷(通信時間、データ量、利用料金)を軽減するため、高頻度に収集した走行データではなく、所定のルールに従って間引かれた代表地点で構成される。そこで、プローブカーから得た代表地点の位置、時間、速度等の走行データ(以下、プローブ情報)から、移動経路を推定するなんらかの方法が必要とされる。
特許文献1は、プローブカーを利用して収集した車両のプローブ情報から車両の走行経路を推定する方法を開示している。プローブ情報から2点間の位置を地図上の位置にマッチングし、地図上にマッチングした2点間の走行経路を、道路ネットワークを用いた探索により走行経路を推定する。探索の結果、複数の経路が得られた場合は、経路探索で得た推定経路とプローブカーから得た実走行距離とを比較し、実走行距離に最も近い推定経路を当該2点間の走行経路として特定する方法が記載されている。車両のプローブ情報は、主にカーナビゲーション装置の一機能としてエンジン起動から停止までの走行データが収集されるので、ユーザが本来移動した出発地Oと到着地Dまでの走行経路が、特許文献1が開示する経路推定方法によって再現できる。
特開2003−178396号公報(特許第3770541号)
しかしながら、携帯端末から収集されるプローブ情報は、車両のプローブ情報と異なり、ユーザが意図的にプローブ機能を有効にしなければ収集されない。ユーザがプローブ機能を有効にした場所や時間帯の移動データのみが収集されるので、ユーザが本来移動した出発地から到着地までの経路を真の移動経路とすると、携帯端末のプローブ情報は、真の経路が分断された、断片的なプローブ情報となる。カーナビゲーション装置は、移動中、常時電源が供給されるのでバッテリー消費に関する不安は生じないが、携帯端末の場合、プローブ機能を有効にしている間はバッテリー消費量が増えるので、移動中に通話、メール、音楽、ウェブアクセス等の主要アプリが、バッテリー切れによって利用できなくなるという不安が生じる。ゆえに、プローブ機能を必要最低限で利用し、移動中のバッテリー消費を出来るだけ抑えたいというユーザ意思が働く。
また、車両から収集されるプローブ情報は、道路上の移動経路に限定できるが、携帯端末から収集されるプローブ情報には、道路に限らず、鉄道や施設内の移動データが含まれるので、このような様々な交通手段や場所を考慮した経路推定が必要となる。特に、徒歩→バス→鉄道といった複数の交通手段を利用して移動したプローブ情報から一連の移動経路を得るには、交通手段やその接続時間(乗り換え時間や待ち時間)を考慮する必要がある。従来の車両のプローブ情報のみを対象とした経路推定方法では、複数の交通手段や待ち時間を想定していないので、交通手段が異なったり待ち時間が生じたりすると別の移動経路として扱われる可能性が高く、真の出発地および到着地、およびその間の移動経路が推定できないという課題がある。
以上の従来技術の問題点に鑑み、本発明の目的は、スマートフォンや携帯電話等の位置検出機能を有する携帯端末から収集した断片的なプローブ情報から、移動経路を推定する移動経路推定システム及びその方法を提供することである。
開示する移動経路推定システムは、プローブ情報を取得する情報取得部と、取得したプローブ情報を記憶するプローブ情報記憶部と、プローブ情報が少なくとも2つの断片的な経路(断片経路)の、断片経路の始点及び終点である始終点の位置情報とその時間情報であるとき、その位置情報と時間情報に基づいて、断片経路同士を結合して、プローブ情報を出力した携帯端末が移動した移動経路を推定する経路推定部と、推定した移動経路の始点と終点の位置情報、その時間情報、および交通手段を含む経路情報を出力する出力部とを有する。
本発明によれば、スマートフォンや携帯電話等の位置検出機能を有する携帯端末から収集したプローブ情報を用いて、プローブ情報が断片的な経路(断片経路)であっても、移動経路を推定できる。
上記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施形態に関わる移動経路推定方法が実行される交通需要推定システムの全体構成を示した図である。 交通需要推定システムのセンタ装置における移動経路推定部の処理フローである。 移動経路推定部の処理フローを説明するための補足説明図である。 移動経路推定部の処理における停止時間判定のための上限時間設定部の処理フローである。 移動経路推定部の処理における移動速度判定のための上限速度設定部の処理フローである。 ODゾーン算出部の処理フローである。 ODゾーン算出部の処理フローを説明するための補足説明図である。 ODゾーン算出部の処理フローを説明するための補足説明図である。 交通行動推定部の処理フローである。 交通行動推定部の処理フローを説明するための補足説明図である。 交通行動推定部の処理における交通量計算推定部の処理フローである。 交通行動推定部で推定されたODゾーン間の交通量(移動人数)の出力例である。 交通行動推定部で推定されたODゾーン間の交通量(移動人数)の出力例である。 交通行動推定部で推定されたODゾーン間の交通量(移動人数)の出力例である。
本実施形態の概要を説明する。本実施形態の移動経路推定システム及び移動経路推定方法は、スマートフォンや携帯電話等の位置検出機能を有する携帯端末から得られる断片的なプローブ情報から、少なくとも2つの断片的な経路(断片経路)の各始終点の位置とその時間情報に基づいて2つの断片経路同士を結合し、携帯端末を所持するユーザが移動した本来の出発地Oおよび到着地Dとその間の移動経路を推定する。
具体的には、2つの断片経路の始終点間の移動時間および移動速度を算出し、算出した移動時間および速度が所定値以下の場合、2つの断片経路が同じ移動経路の構成要素とみなし、始終点を結合点として2つの断片経路を結合する。
始終点間の移動時間の判定は、始終点近傍の過去のプローブ情報から計算した平均的な移動時間(停止時間を含む)、始終点近傍のPOI(例えば駅構内や店舗内)の平均的な移動時間、移動経路で利用する交通手段やその乗り換えパターン(例えば鉄道→バス、バス→鉄道)ごとに設定した移動時間、のいずれかを基準値(上限値)を設定するようにした。
始終点間の移動速度は、交通手段あるいは始終点あるいはその近傍の地図情報(例えば道路上か施設内か)に基づいて、その基準値(上限値)を設定する。
これにより、本発明の移動経路推定方法は、スマートフォンや携帯電話等の位置検出機能を有する携帯端末から収集したプローブ情報が断片的な経路(断片経路)であっても、断片経路の始終点の位置と時間に基づいて、その始終点間の移動時間および移動速度を算出して経路を結合していくので、携帯端末を所持するユーザが移動した本来の出発地Oと到着地D、そのOD間の移動した経路が再現できる。
さらに、その始終点間の移動時間や移動速度は、近傍に存在する過去のプローブ情報、POIまたは地図情報、交通手段やその乗り換えパターン等に基づいてその基準値を設定するので、断片経路から複数の交通手段を利用した移動経路が推定できるようになる。
以下、図面を参照して本実施形態について詳しく説明する。
<全体構成>
図1は、本発明の実施形態に関わる移動経路推定方法が実行される交通需要推定システムの全体構成を示した図である。本実施形態におけるセンタ装置1において移動経路推定方法が実施されるものとして、本実施形態について以下に説明する。
図1において、本実施形態に関わるセンタ装置1は、通信ネットワーク2に接続され、基地局3を介して、スマートフォンや携帯電話等の携帯端末5に接続される。携帯端末5は、電車6、自動車7、徒歩4などの場所(移動手段を含む)で使用されセンタ装置1と接続される。携帯端末5は、表示部50、通信部51、本体部52、操作部53、GPS受信部54、記憶部55、撮影部56などを含んで構成される。携帯端末5は、端末CPUにより実行される本体部52を中心としたコンピュータである。表示部50はLCD(Liquid Crystal Display)などによって構成される。通信部51は、基地局3および通信ネットワーク2を介し、センタ装置1との間で無線通信によるデータ通信により接続する。GPS受信部54は、GPS衛星からの電波を受信して、携帯端末5の現在位置を検出する。撮影部56はカメラ(図示していない)に接続され、カメラで撮影された画像情報を取り込む。記憶部55はメモリカードなどによって構成され、撮影部56で撮影された画像情報やGPS受信部54で得られた位置情報が記憶される。
本体52は、通信インターフェース部521、情報取得部522、記憶部523、位置情報取得部524、画像情報取得部525、入力出力インターフェース部526、情報提供部527などを含む。これら本体部52の各部は、本体部52がプログラムメモリ(図示していない)に格納されている所定のプログラムを実行することによって実現される。
通信インターフェース部521は、携帯電話網や無線LANなどによる通信を行う通信部51に対する通信制御を行うとともに、基地局3および通信ネットワーク2を介してセンタ装置1との間でデータの送受信を行う。入出力インターフェース部526は、操作部53のスイッチやボタン、音声、タッチパネルなどからの入力情報をセンタ装置1への情報要求や提供などの種々の情報に変換して本体部52に入力するとともに、表示部50および/あるいは操作部53に表示情報や音声情報を出力する。
位置情報取得部524は、GPS受信部54によって検出された、携帯端末5の緯度経度や高度(位置情報)、時刻情報などのGPS情報をセンタ装置1に提供する移動データ(プローブ情報)として記憶部55に記憶される。図示しないが、さらにジャイロや加速度センサなどの位置検出センサを備え、携帯端末の姿勢検出やGPS情報を補正に使用されることもある。
情報取得部522は、通信部51および通信インターフェース521を介して、センタ装置1から送信される経路や運行情報などの様々な情報を取得する。情報取得部512は、取得した情報を記憶部523に記憶する。
画像情報取得部56は、撮影部56に接続されたカメラで撮影された画像情報に、位置情報取得部524から取得した位置情報や時刻情報と撮影方向を付加して記憶部523に記憶し、プローブ情報としてセンタ装置1に提供するようにしてもよい。
情報提供部527は、入出力インターフェース部526によって情報が要求されたとき、あるいは指定された時間に、位置情報取得部524で取得した場所の移動軌跡(位置と時間から成る一連のデータ)、画像取得部525から得た位置情報付き画像情報などを記憶部523から読みだし、プローブ情報としてセンタ装置1に送信する。
センタ装置1は、図示していないが、センタCPUと半導体やハードディスク装置からなる記憶装置などを含むいわゆるコンピュータ(情報処理装置)によって構成される。そのセンタ装置1は、図1に示すように通信インターフェース部11、情報取得部12、移動経路推定部13、ODゾーン算出部14、交通行動推定部15、出力部16、情報提供部17、プローブ情報記憶部20、OD記憶部21、経路記憶部22、地図データ23などを含む。
情報取得部12、移動経路推定部13、ODゾーン算出部14、交通行動推定部15、出力部16、情報提供部17は、プログラムメモリに格納された所定のプログラムを実行することで実現される。また、プローブ情報記憶部20、OD記憶部21、経路記憶部22、地図データ23は記憶装置に含まれる。
通信インターフェース部11は、通信ネットワーク2に対応する通信制御を行うとともに、通信ネットワーク2を介して携帯端末5とデータの送受信を行う。
情報取得部12は、携帯端末5から送信された要求を受付けたり、携帯端末5で検出された位置情報(緯度経度などの座標、時刻)を含む、ユーザの移動データを、通信インターフェース部11を介して取得し、プローブ情報記憶部20に記憶する。
移動経路推定部13は、携帯端末5から取得したプローブ情報をプローブ情報記憶部20から読み出し、断片的な経路が存在していればそれらを結合し、当該ユーザが移動した本来の経路(真の経路)を再現し、再現した真の経路データを経路記憶部22、その出発地Oと到着地DをOD記憶部21に記憶する。
ODゾーン算出部14は、真の経路のOおよびDの位置をOD記憶部21から読み込みOが集中するエリア、Dが集中するエリア、あるいはOおよびDが集中するエリアを算出し、ODゾーンを生成する。このとき、各ゾーンあるいはその付近を含むエリアの地図情報を地図データ23から読み込み、前記エリア内でOないしDが高密度に存在、あるいはゾーンの中心点などのゾーンを代表する地点近傍に存在するPOI(Point Of Interest)や施設情報を検索し、各ゾーンの付加情報とする。また、生成したゾーン間を結ぶネットワーク(ゾーン間交通ネットワーク)を生成する。
交通行動推定部15はODゾーン算出部14で生成されたODゾーンネットワークおよびODゾーン情報(ゾーンの代表点,エリア(メッシュコード,あるいは代表点からの半径),ゾーンを構成するOないしDの位置情報,当該ゾーンの有効時間など)を取得し、ネットワーク間の交通量、あるいは移動手段ごとの交通分配量を推定する。
出力部16は、ODゾーン算出部14で生成された各ODゾーンと交通行動推定部15で推定された各ゾーン間の交通手段の配分とその各交通量を表示装置などに出力する。前記交通量は、情報提供部17および通信インターフェース部を介して外部システム(あるいは端末、装置)にも提供される。
図2は、本実施形態に係る交通需要推定システムのセンタ装置1において、移動経路推定部13の処理フローを示す。図3は、図2の処理フローを説明するための補足図である。
移動経路推定部11は、スマートフォンや携帯電話などの携帯端末5から収集したプローブ情報をプローブ情報記憶部20から読み込み、断片的な経路同士を結合して、本来ユーザが移動した真の経路を生成し、その出発地Oと到着地Dの位置と時間、およびそのOD間の経路を、OD記憶部21および経路記憶部22に出力する。以下、それぞれのステップについて詳細に説明する。
まず、移動経路推定部11は、プローブ情報部20から断片経路が読み込まれる(S200)。移動経路推定部11は、読み込んだ断片経路を、携帯端末5やユーザなどを識別する識別IDごとに断片経路の始点O’の時間情報に基づいて各断片経路をソートする(S201)。移動経路推定部11は、断片経路i(図3の30)の終点D’(i)と次の断片経路i+1(図3の31)の始点O’(i+1)の時刻と位置を読み込む(S202)。移動経路推定部11は、断片経路i(図3の30)の終点D’(i)と断片経路i+1(図3の31)の始点O’(i+1)を対象とした地点間D’(i)→O’(i+1)の移動速度を計算する(S203)。地点間の移動距離として、地点間の直線距離を用いる。あるいは、前記地点を地図データ23から読み込んだ地図(道路や鉄道路線など)にマッチングし地図上の前記2点間の経路を探索して走行経路を推定し、得られた地図上の走行経路の移動距離を計算する。プローブ情報に走行距離が含まれていれば、それを移動距離としてもよい。移動経路推定部11は、移動速度Vが所定値以下(例えば1km/h以下)の地点間を停止と判定すると(S204)、当該地点間の交通手段をプローブ情報から取得、あるいは当該地点またはその周辺を地図情報から交通手段を推定し(道路上か、あるいは鉄道上か)、推定した交通手段に応じて上限時間Tsを設定する(S205)。Tsを設定する上限時間設定部の処理は、図4において具体的に説明する。移動経路推定部11は、当該地点間の停止時間Tが前記上限値Tsを超える場合(S206がyes)、当該地点間は結合点とならないと判定し(すなわち、当該断片経路iおよびi+1は異なる移動経路と判定)、S210において同一IDの全ての断片経路が処理されるまで(S210がno)、S202以降の処理を繰り返す。
移動経路推定部11は、前記地点間は移動と判定すると(S204)、前記地点間の存在位置と断片経路iおよびi+1の交通手段に基づいて、上限速度Veを設定する(S207)。Veを設定する上限速度設定部の処理は、図5において具体的に説明する。移動経路推定部11は、地点間の移動速度Vが上限速度Ve以下であれば(S208がyes)、断片経路iおよびi+1は、同一経路を構成する断片経路であり、当該地点間を結合点として結合する(S209)。地点間の移動速度Vが上限速度Veを超える地点間(S208がno)は、当該交通手段ではあり得ない移動速度となるので、移動経路推定部11は、当該地点間は結合点とならないと判定し(すなわち、当該断片経路iおよびi+1は異なる移動経路と判定)、S210において同一IDの全ての断片経路が処理されるまで(S210がno)、S202以降の処理を繰り返す。
移動経路推定部11は、同一IDの全ての断片経路について処理を終えたら(S210がyes)、結合処理した経路およびそのO’とD’の情報を本来の移動経路、出発地O、到着地Dとして、OD記憶部21および経路記憶部22に出力する(S211)。移動経路推定部11は、プローブ情報記憶部20に記憶される全てのプローブ情報の断片経路について処理を終えたならば(S212がyes)、本処理を終了する。
このようにして、図3に示す断片経路30と断片経度31は同一経路を成す経路としてDiとOi+1が結合点となり、その間になんらかの移動区間32が存在するとして結合され一連の経路が生成される。移動区間32は、特許文献1に開示される方法を用いて推定可能であるが、特許文献1は道路のみを対象としているので、移動経路32を生成するには、更にどの交通手段を探索対象とするかを指定する必要がある。それについては、DiおよびOi+1が存在する地点の地図情報(例えば道路上か線路上か)、あるいは断片経路iおよびi+1の交通手段(例えば自動車か鉄道か)によってある程度推定可能である。
本処理では、断片経路30から時間的に到達不可能な断片経路33は同一IDでも他の移動経路として扱われる。また、断片経路34は、Oi+2とDi+1の移動速度から停止判定され、さらにその停止時間が上限時間を超える場合(店舗内やホテル滞在など)は他の移動経路として扱われ、Di+1は断片経路31が含まれる移動経路の到着地点Dとなる。
図4は、図2の移動経路推定部13の処理フローにおけるS205の停止判定の上限時間Tsを設定する上限時間設定部の処理フローである。
上限時間設定部は、断片経路の交通手段やその始終点O’およびD’の位置に基づいて移動中のシチュエーション(例えば乗り換えか施設滞在か)を判断し、結合候補となっている断片経路を一連の移動経路として扱うか、他の移動経路として扱うかを判定するための上限時間Tsを設定する。
まず、上限時間設定部は、初期値Tinitを上限時間Tsにセットする。次に、予め指定された設定方法で処理を振り分ける(S401)。
方法1は、断片経路の始終点が存在する近傍のプローブ情報から平均的な停止時間を取得し、上限時間Tsに設定する方法である。上限時間設定部は、断片経路iの始点D’(i)あるいは断片経路i+1の終点O’(i+1)の近傍に存在するプローブ情報を読み込む(S402)。ここでは読み込む他のIDの断片経路を含めたすべての断片経路の始終点O’およびD’とする。同一時間帯の断片経路が存在しない場合は、他の時間帯の断片経路も対象とする。上限時間設定部は、読み込んだD’(i)ないしO’(i+1)近傍の始終点O’およびD’を対象にS403を実行し、停止地点を検出する(S403)。これを読み込んだ全ての断片経路に対して実行する(S404)。上限時間設定部は、S404で得られた停止地点の平均停止時間Tavを計算し(S405)、平均停止時間Tavが予め設定した最大時間Tmax以内であれば(S406がyes)、TavをTsに設定する(S407)。TavがTmaxを超える場合(S406がno)、TsはTavによって更新されず処理を終了する(図示しないが、この場合は他の方法2あるいは方法3を実行するようにしてもよい)。
方法2は、断片経路の始終点が存在する近傍のPOIあるいは地図情報に基づいて上限時間Tsを設定する方法である。上限時間設定部は、断片経路iの始点D’(i)あるいは断片経路i+1の終点O’(i+1)の近傍に存在するPOIあるいは地図情報を地図データ23から読み込む(S408)。上限時間設定部は、読み込んだPOIあるいは地図情報における待ち時間を取得しTavとする(S409)。例えば、取得した情報が地図情報で駅等の施設であれば、当該駅における平均的な待ち時間をTavとする。施設における待ち時間は施設毎あるいはそのカテゴリ毎に予め計算する。同じ駅というカテゴリであっても、駅が存在する地域や時間帯によって車両の運行間隔が異なるので、それらを考慮して計算するのが望ましい。取得した情報がPOIの場合も同様で、店舗や娯楽施設等の平均的な滞在時間を取得しTavとする。このような施設やPOIでの待ち時間を、通信インターフェース部11を介して外部システムから取得してもよい。以降の処理は方法1と同様で、平均停止時間Tavが予め設定した最大時間Tmax以内であれば(S406がyes)TavをTsに設定する(S407)。TavがTmaxを超える場合(S406がno)、TsはTavによって更新されず処理を終了する。
方法3は、断片経路の交通手段に基づいて上限時間Tsを設定する方法である。上限時間設定部は、断片経路i+1の交通手段が公共交通か否かを識別する(S410)。ここでは各断片経路の交通手段はプローブ情報として提供されることを想定しているが、プローブ情報から得られない場合は、地図データ23から路線の形状データを読み込み、断片経路i+1をと一致する区間の路線(例えば道路か線路)を識別する。線路であればその断片経路i+1は公共交通とする。道路であればバス、タクシー、自家用車など複数の交通手段が候補となる。そこで、当該区間(あるいは近傍路線)のバスとその他車両の平均速度を予め計算し、断片経路i+1の移動速度に近い方を当該断片経路i+1の交通手段として選択する。上限時間設定部は、S410で選択された公共交通の平均的な待ち時間(乗り換え時間)をTsに設定する(S411)。ここで平均的な待ち時間は、公共交通毎に予め計算するか、あるいは通信インターフェース11を介して外部システムから取得する。公共交通の運行時間は地域や時間帯によって異なるので、それらを考慮して待ち時間が設定される。上限時間設定部は、断片経路i+1が公共交通以外の交通手段(自動車、二輪、徒歩など)に応じて、適切な待ち時間をTsに設定する(S412)。
図5は、図2の移動経路推定部13の処理フローにおけるS207の異常速度判定の上限速度Veを設定する上限速度設定部の処理フローである。
上限速度設定部の処理は、断片経路の始終点O’およびD’の位置と利用している交通手段とから、あり得ない移動(異常速度)を検出するための上限速度Veを設定する。
まず、上限速度設定部は、初期値VinitをVeにセットする(S500)。上限速度設定部は、地図データ23を参照し、断片経路iの始点D’(i)あるいは断片経路i+1の終点O’(i+1)が存在する地図情報を得る(S501)。上限速度設定部は、取得した地図情報から前記始終点が地図上のどのカテゴリに存在するかを識別する(S502)。そのカテゴリが路上の場合は、上限速度設定部は、路上で利用される交通手段のいずれかを識別する(S503)。本処理では、プローブ情報として各断片経路の交通手段も併せて提供されることを想定しているが、始点D’(i)から終点O’(i+1)への移動速度あるいは所要時間を計算し、始点D’(i)から終点O’(i+1)に移動可能な交通手段の移動速度と所要時間を比較し、最も類似する交通手段を本区間の交通手段として識別する方法もある。そこで、上限速度設定部は、交通手段に応じた移動速度Vv、Vwを上限速度Veとして設定する(S505、S506)。本例では車両と徒歩を路上の代表的な交通手段として図示したが、バスや二輪等の他の交通手段も同様である。前記始終点が線路上に存在し(S502)、かつその交通手段が鉄道の場合(S507がyes)、上限速度設定部は、鉄道を利用した場合の平均移動速度Vtを上限速度Veとして設定する(S508)。ここで、交通手段の識別は、S503と同様である。
前記始終点が施設内の場合(S502)、交通手段が徒歩であれば(S509がyes)、上限速度設定部は、施設内の徒歩移動の平均速度Vbを上限速度Veに設定する。
図6は、ODゾーン算出部14において、出発地O、到着地D、およびその間の移動経路に基づいてODゾーンを設定する処理フローである。図7および図8は、図6の処理フローを説明するための補足図である。
ODゾーン算出部14は、OD記憶部21から所定の時間帯(例えば平日AM8:00〜9:00)に該当するOおよびDの位置情報を読み込む(S600)。ODゾーン算出部14は、Oの位置情報に基づいて、近傍に存在するO同士でグループを生成する(S601)。グループ生成には、クラスタ分析等の分類手法を用いる。Oをいくつかのグループに分類し、各グループの中心点から当該グループを成す各Oまでの距離の総和が最小となるようにグループ編成を繰り返し、複数のグループを生成する。ここでは生成した複数のOグループの中で、Oが集中するグループをトリップ発生頻度(移動の発生頻度)の高いOゾーンとする。例えばOゾーンとして、Oが所定数以上存在するグループ、中心点と各Oの平均距離が所定値内(Oが狭いエリアに集中)であるグループが選択される。例えば、図7において、地点700のように“○”で示される地点がOである。701、704、706、708は近傍のO同士で分類し生成された各グループである。各グループ内の“×”は中心点である。Oが多く存在する701、704、706がOゾーンとなる。
ODゾーン算出部14は、Dの位置情報に基づいてS601と同様の処理を実行し、トリップ発生頻度の高いDゾーンを生成する(S602)。例えば、図7において、地点702のように“△”で示される地点がDである。703、705、707がDゾーンとなる。
ODゾーン算出部14は、S601で生成したOゾーンとS602で生成したDゾーンの間で、中心点の近いOゾーンとDゾーンを対応付けてODゾーンを生成する(S603)。図8の800は、Oゾーン704とDゾーン705を対応付けたODゾーン、801はOゾーン706とDゾーン707を対応付けたODゾーンである。Oゾーン701およびDゾーン703はそれぞれOのみ、Dのみのゾーンとなる。
ODゾーン算出部14は、S603で生成したゾーン間を接続する交通ネットワークを生成する(S604)。Oゾーン701はトリップが発生するゾーンになるので、802に示すような流出方向で他ゾーンと接続される。Dゾーン703はトリップが集中するゾーンのため、803に示すような流入方向で他ゾーンと接続される。ODゾーンは発生および集中の両方の現象が生じるゾーンなので、流入出ネットワークで接続される。
指定された全時間帯のゾーンが生成されるまでS600〜S605を繰り返し実行する(S606)。
ODゾーン算出部14の処理によって、時間帯毎のODゾーンと交通ネットワークが生成される。即ち、図7の710および図8の810に示すように時間帯によって異なるODゾーン、交通ネットワークが生成されるので、交通の発生と集中、更にその間の交通移動が時間経過に沿って大まかに把握できるようになる。
図9は、交通行動推定部15において、ODゾーン間の交通量を推定する処理フローである。図10は、図9の処理フローを説明するための補足説明図である。ここでは、ODゾーン算出部14で生成された交通ネットワークで接続されるゾーン間の交通量を算出するための一例を示す。
まず、交通行動推定部15は、指定されたゾーンに属するOを出発地、Dを到着地にとる移動経路を経路記憶部22から読み込む(S900)。交通行動推定部15は、読み込んだ移動経路を地図データ23から読み込んだ地図データ(道路や線路などの路線データ)にマッチングし、路線データから成る経路情報を生成する(S901)。路線データには、道路や線路などのノードないしリンクID、距離や路線名称や番号等の属性情報が含まれる。交通行動推定部15は、S901で得た経路情報に基づいて、当該移動経路の大半を占める交通手段を決定する(S902)。交通行動推定部15は、交通手段毎に、移動経路の類似性を評価し、類似性の高い移動経路に分類する(S903)。類似性の評価において、例えば、各移動経路において同一路線や同一種別(道路の場合は道路種別)を利用した距離の総和、あるいは同一路線を構成するリンク数が各移動経路に占める割合が所定値以上の経路同士を類似性が高いとする。ここで、図10に示すように、Oゾーン701からDゾーン703へのネットワークを対象としたとき、その間の移動経路として、交通手段に応じて、またその移動経路の類似性に基づいて経路1000〜1002に分類される。ここで、交通手段が自動車の場合は、道路のみを対象にOゾーン701からDゾーン703に向かう複数の異なる移動経路が利用される。その場合は、道路で構成される移動経路が類似性に基づいて分類される。例えば、経路1000〜1002において、経路1000と経路1001が道路、経路1002が鉄道を主に利用する経路となる。交通行動推定部15は、S903で分類した経路毎の交通量あるいは移動人数を推定する(S904)。交通行動推定部15は、S903で推定した各分類経路の交通量あるいは移動人数から、当該OゾーンからDゾーンに移動する交通量あるいは移動人数を計算する(S905)。指定されたゾーン間の交通量あるいは移動人数を計算し終えるまでS900〜S905の処理を繰り返す(S906)。
図11は、図9のODゾーン間の交通量を推定する交通行動推定部15の処理フローにおいて、S905の各分類経路の交通量を計算する交通量推定部の処理フローである。
交通量推定部の処理は、交通行動推定部15のS904において分類された経路毎に交通量を算出する処理の一例である。ゾーン間の交通量を推定する方法について様々あるが、ここでは、大まかな交通量やその増減傾向が時間経過に従って把握できればよいとして、簡略な方法を用いる。
交通量推定部は、904で分類された経路ごとの経路情報を参照する(S1100)。前記経路情報が道路を利用する経路であれば(S1101がyes)、交通量推定部は、当該OD間を接続する経路は、同一条件の道路で構成されると仮定し、経路情報から平均速度を計算し、一般的に用いられる速度と交通量(交通密度)で示される道路特性に基づいて当該経路の交通量Qを求める(S1102)。
ここで道路特性について説明する。道路の交通量Q(台/h)は、ある瞬間の単位距離内に存在する車両の台数である交通密度k(台/km)とその単位距離を通過する車両の平均速度v(km/h)から(式1)で計算される。
Q=k×v …(式1)
全ての道路区間において、交通量Qあるいは交通密度kを直接観測することが難しいため、例えば、交通密度kと走行速度vとの相関関係に基づく交通モデルを利用して、走行速度vから交通密度kを推定することが可能である。交通モデルにおいては、従来から様々なモデルが利用されており、例えば(式2)に示すアンダーウッドのモデルや(式3)に表わすグリーンバーグのモデルがある。
v=vf×exp(−k/k0) …(式2)
ここで、exp()は指数関数を表わし、Vfは交通密度が0の速度である自由速度、k0は、交通量が最大となる時の交通密度である臨界密度を表わす。
v=c×log(kj/k) …(式3)
ここで、logは対数、cは定数、kjは、速度が0の時の交通密度である飽和密度である。また、速度vと交通密度kの関係を指数関数で表現すると、例えばα、βを定数とした(式4)で表わされる。
v=α×exp(β×k) …(式4)
このように、平均速度vと交通密度kは、その関係式とパラメータで表現できる。このパラメータは(式2)のアンダーウッドのモデルでは自由速度Vf、臨界速度k0、(式3)のグリーンバーグのモデルでは、定数c、飽和密度kj、またこれを指数関数で表わした(式4)では、定数α、βである。ここでは、これらの関係式を道路特性、そしてそのパラメータを道路特性パラメータと呼ぶ。交通行動推定部15は、対象が道路交通の場合は、代表道路区間の道路特性パラメータを推定する。ここでは、道路特性として(式2)のアンダーウッドの交通モデルを示したが、交通モデルはアンダーウッドに限定されるものではなく、他の交通モデルを用いても同様である。
交通量推定部は、S1102では、道路種別ごとに代表的な定数α、βを予め計算し、経路情報から当該経路を構成する主要な道路の道路種別の交通モデルを用いて交通量Qを推定する。
交通量推定部は、前記交通量Q(=車両数)と予め設定した平均乗車数mから(式5)により当該経路の移動人数Pjを計算する(S1103)。
Pj=Q×m …(式5)
道路を利用する道路に該当せず(S1101がno)の場合、交通量推定部は、前記経路情報が鉄道を利用する経路であれば(S1104がyes)、通信インターフェース11を介して当該経路が利用している区間の鉄道利用人数または乗車率などの調査情報を外部システムから取得し、移動人数Pjを設定する(S1105)。
交通量推定部は、当該分類経路の移動人数Pjを出力し(S1106)、当該ゾーン間を移動する全ての分類経路の交通量を推定し終えるまでS1100〜S1106を繰り返す(S1107)。
経路が道路でも鉄道でもない経路は、交通量推定部は、当該分類経路の移動人数を不明とする(S1108)。
本例では、経路が道路を利用するか鉄道を利用するかでゾーン間を移動する経路の交通量(移動人数)を概算するようにしたが、二輪車、徒歩、バス、船舶などの交通手段に応じて利用人数が推定する方法と組み合わせることで、各移動経路の交通量を推定することも可能である。
図12、図13、図14は、出力部16において、交通行動推定部15で推定されたODゾーン間の交通量(移動人数)の出力例である。出力部16に出力される推定結果は、情報提供部17および通信インターフェース部11を介して、外部ユーザにも提供される。
図12は、各ゾーンを結ぶ交通ネットワークとゾーン間の交通量をマクロに表現した例である。ある時間帯tにおいて、Oゾーンz1(701)からDゾーンz2(703)に移動する交通量(移動人数)P(z1、z2、t)は、S904で得られた各分類経路の交通量(移動人数)により(式6)により計算される(交通行動推定部15のS905)。
P(z1、z2、t)=ΣPj …(式6)
図13は、ゾーン1300への流入量に絞り交通量を出力した出力例である。ゾーン1300への流入交通量は、ゾーン1301、1302、1303からの流出交通量で表わされる。1304はこのゾーン関係と交通量が得られた日時や日種を示している。1305はゾーンに付加された情報で、このような付加情報をゾーンと併せて表示することで、各ゾーンに交通量が集中する理由を考察するための有効なツール(システム)が提供できるようになる。
図14は、図13における特定のゾーン1302から1300への移動経路とその各移動経路の推定交通量を出力した出力例である。拡大表示などの入力指示に従って図12から図13、さらに図14へといったように推定交通量を詳細表示に切り替えるようにすることで、ゾーン間の移動交通がよりわかりやすく把握できるツール(システム)が提供できるようになる。
説明した本実施形態によれば、スマートフォンや携帯電話等の位置検出機能を有する携帯端末から収集したプローブ情報を用いて、プローブ情報が断片的な経路(断片経路)であっても、断片経路の始終点の位置と時間に基づいて、その始終点間の移動時間および移動速度を算出して経路を結合していくので、携帯端末を所持するユーザが移動した本来の出発地Oと到着地D、そのOD間の移動した経路が再現できる。
さらに、その始終点間の移動時間や移動速度は、近傍に存在する過去のプローブ情報、POIまたは地図情報、交通手段やその乗り換えパターン等に基づいてその基準値を設定するので、断片経路から複数の交通手段を利用した本来の移動経路が推定できる。
1:センタ装置、2:通信ネットワーク、3:基地局、4:人、5:携帯端末、6:鉄道、7:自動車、11:通信インターフェース部、12:情報取得部、13:移動経路推定部、14:ODゾーン算出部、15:交通行動推定部、16:出力部、17:情報提供部、20:プローブ情報記憶部、21:OD記憶部、22:経路記憶部、23:地図データ。

Claims (12)

  1. プローブ情報を取得する情報取得部と、取得した前記プローブ情報を記憶するプローブ情報記憶部と、前記プローブ情報が少なくとも2つの断片的な経路(断片経路)の、前記断片経路の始点及び終点である始終点の位置情報とその時間情報であるとき、前記位置情報と前記時間情報に基づいて、前記断片経路同士を結合して、前記プローブ情報を出力した携帯端末が移動した移動経路を推定する経路推定部と、推定した前記移動経路の始点と終点の位置情報、その時間情報、および交通手段を含む経路情報を出力する出力部とを有し、
    前記経路推定部は、前記断片経路の前記始終点間の移動速度を算出し、前記移動速度と予め設定した上限速度とに基づいて、前記断片経路同士を結合することを特徴とする移動経路推定システム。
  2. 請求項1記載の移動経路推定システムにおいて、
    前記経路推定部は、前記断片経路の前記始終点が存在する位置の地図情報を取得し、取得した前記地図情報に応じて前記上限速度を設定することを特徴とする移動経路推定システム。
  3. 請求項2記載の移動経路推定システムにおいて、
    前記経路推定部は、取得した前記地図情報と前記断片経路の前記始終点間の移動手段に応じて前記上限速度を設定することを特徴とする移動経路推定システム。
  4. 請求項1記載の移動経路推定システムにおいて、
    推定した前記移動経路の出発地Oと到着地Dの位置情報に基づいて,所定エリアに存在する前記出発地Oと前記到着地Dを、互いに近傍に存在する前記出発地O同士のゾーン、および互いに近傍に存在する前記到着地D同士のゾーンのいずれかで分類し、分類した結果に応じてODゾーンを生成するODゾーン生成部をさらに有することを特徴とする移動経路推定システム。
  5. 請求項4記載の移動経路推定システムにおいて、
    前記ODゾーン生成部は、生成した前記ODゾーンの中心点から前記出発地O及び前記到着地Dまでの平均距離、並びに、前記ODゾーンを構成する前記出発地O及び前記到着地Dの数の少なくとも一方に基づいて、トリップ発生頻度の高いODゾーンとすること特徴とする移動経路推定システム。
  6. 請求項4記載の移動経路推定システムにおいて、
    生成した前記ODゾーンをノードとする交通ネットワークを生成し、生成した前記交通ネットワークの前記ODゾーン間の交通量を、少なくとも前記プローブ情報に基づいて推定する交通行動推定部さらに有することを特徴とする移動経路推定システム。
  7. 移動経路推定システムにおける移動経路推定方法であって、前記移動経路推定システムは、
    プローブ情報を取得し、
    取得した前記プローブ情報を記憶し、
    前記プローブ情報が少なくとも2つの断片的な経路(断片経路)の、前記断片経路の始点及び終点である始終点の位置情報とその時間情報であるとき、前記位置情報と前記時間情報に基づいて、前記断片経路同士を結合して、前記プローブ情報を出力した携帯端末が移動した移動経路を推定し、
    推定した前記移動経路の始点と終点の位置情報とその時間情報、および交通手段を含む経路情報出力し、
    前記断片経路の前記始終点間の移動速度を算出し、
    前記移動速度と予め設定した上限速度とに基づいて、前記断片経路同士を結合することを特徴とする移動経路推定方法。
  8. 請求項7記載の移動経路推定方法において、
    前記移動経路推定システムは、前記断片経路前記始終点が存在する位置の地図情報を取得し、取得した前記地図情報に応じて前記上限速度を設定することを特徴とする移動経路推定方法。
  9. 請求項8記載の移動経路推定方法において、
    前記移動経路推定システムは、取得した前記地図情報と前記断片経路の前記始終点間の移動手段に応じて前記上限速度を設定することを特徴とする移動経路推定方法。
  10. 請求項7記載の移動経路推定方法において、
    前記移動経路推定システムは、推定した前記移動経路の出発地Oと到着地Dの位置情報に基づいて,所定エリアに存在する前記出発地Oと前記到着地Dを、互いに近傍に存在する前記出発地O同士および互いに近傍に存在する前記到着地D同士のいずれかで分類し、分類した結果に応じてODゾーンを生成することを特徴とする移動経路推定方法。
  11. 請求項10記載の移動経路推定方法において、
    前記移動経路推定システムは、生成した前記ODゾーンの中心点から前記出発地O及び前記到着地Dまでの平均距離、並びに、前記ODゾーンを構成する前記出発地O及び前記到着地Dの数の少なくとも一方に基づいて、トリップ発生頻度の高いODゾーンとすることを特徴とする移動経路推定方法。
  12. 請求項10記載の移動経路推定方法において、
    前記移動経路推定システムは、生成した前記ODゾーンをノードとする交通ネットワークを生成し、
    生成した前記交通ネットワークの前記ODゾーン間の交通量を、少なくとも前記プローブ情報に基づいて推定することを特徴とする移動経路推定方法。
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