JP6140421B2 - 筆記具 - Google Patents

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本発明は対象物にインクを塗る筆記具に係り、特に中綿式の筆記具に関する。
従来から、使用時において意図せずにインクが過剰に出る直流現象(ドバ落ち)を抑制するため、インクタンクに中綿を使用するマーキングペンは、筆記流量が少なく、描線が薄く品位のある筆跡を得ることが難しい。中綿式筆記具の例は特開2000−52682号公報(特許文献1)に参照される。
一方、筆記流量を多くするために直液の機構にしたものがある。インクタンク内圧が上昇すると、ポンピング時にドバ落ちが発生してしまうという課題があった(例えば特開平9−58175号公報(特許文献2)参照)。
さらに、筆記部後端から加圧して、流量を増やす筆記具も開示されているが、筆記のたびに加圧が必要である(例えば実開平5−49074号公報(特許文献3)参照)。
そのため、ドバ落ちを回避しつつ描線が濃い筆跡を得られ、シンプルな機構とすることが困難であった。
特開2000−52682号公報 特開平9−58175号公報 実開平5−49074号公報
本発明は、上記の実情に鑑み、ポンピング時にドバ落ちを回避しつつ描線が濃い筆跡を得られ、かつ、シンプルな機構の筆記具を提供する。
本発明は、キャップが筆記部を軸筒先端に着脱可能な筆記具において、
軸筒に、インクを貯蔵する貯蔵部と、インクを一時的に貯留可能で弾性変形可能な一時貯留部とをそれぞれインク吸蔵体で形成し、
キャップを軸筒先端に装着したときに、前記一時貯留部が圧縮変形し、
一方、キャップを軸筒先端から取外ししたときに、その取外し動作によって一時貯留部が膨張変形して該一時貯留部が負圧になり、当該負圧で前記貯蔵部内のインクが一時貯留部に充填されて、この一時貯留部からインクが筆記部に供給可能になることを特徴とする筆記具である。
本発明において、軸筒先端には、筆記部を先方に露出した先軸部が、スプリングによって先方向きに付勢されて先後動可能に配置されていると共に、
一時貯留部を収容した継手部が前記筆記部に液密に摺動可能に連結されており、
前記キャップを軸筒先端に装着したときに、前記キャップの内部の突部で、前記先軸部を後方向きに押し込み、先軸部によって前記継手部内の一時貯留部を圧縮変形させ、
一方、キャップを取外ししたときに、キャップの内部の突部が前記先軸部から離れることによって、該先軸部がスプリングの付勢力で前方向きに移動して一時貯留部を膨張変形させるようになっていることが好適である。
また、本発明において、キャップ、前記先軸部から突出した筆記部を覆って筆記部の気密を保って該先軸部を後方に向けて押し込むことができるものである。
本発明において、前記貯蔵部の毛細管力は、前記一時貯留部の毛細管力よりも高く設定され、筆記部は、インク吸蔵体から形成され、一時貯留部よりも毛細管力が高く設定され、筆記時には前記貯蔵部と一時貯留部との間に中継芯を配設することによってインクが筆記部まで誘導されるようになっている。
本発明の筆記具によれば、キャップを軸筒先端に装着したときに、前記一時貯留部が圧縮変形し、一方、キャップを軸筒先端から取外ししたときに、その取外し動作によって一時貯留部が膨張変形して該一時貯留部が負圧になり、当該負圧で貯蔵部内のインクが一時貯留部に充填されて、この一時貯留部からインクが筆記部に供給可能になる構成にしているので、キャップを開けることにより、貯蔵部から一時貯留部にインクを移し替える機構にすることができ、筆記流量を増すことができる上に、流量カーブを安定化させることができる。
また、筆記部はポンピングしないため、インクのドバ落ちがない。
したがって、本発明によって、ポンピング時にドバ落ちを回避しつつ描線が濃い筆跡を得られ、かつ、シンプルな機構の筆記具を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る筆記具の全体説明図であって、(a)はキャップを装着した状態、(b)はキャップを取外しした状態の各説明図である。 第1実施形態の第2実施形態に係る筆記具であって、キャップが完全に装着された状態の説明図を示し、(a)は外観図、(b)は全体的な縦断面図、(c)は筆記部付近の詳細な縦断面図である。 図2の筆記具で、キャップを外し始めた状態の説明図を示し、(a)は外観図、(b)は全体的な縦断面図、(c)は筆記部付近の詳細な縦断面図である。 図2の筆記具で、キャップを外した後の状態の説明図を示し、(a)は外観図、(b)は全体的な縦断面図、(c)は筆記部付近の詳細な縦断面図である。 図2の筆記具で、キャップを装着したときの筆記部及び先軸部の状態の説明図(キャップは図示省略)を示し、(a)は先方からの視図、(b)は側面図、(c)は先方からの斜視図である。 図2の筆記具で、キャップを外したときの筆記部及び先軸部の状態の説明図を示し、(a)は先方からの視図、(b)は側面図、(c)は先方からの斜視図である。 図2の筆記具の軸筒の部品図を示し、(a)は先方からの視図、(b)は先方からの斜視図、(c)は側面図、(d)は縦断面図、(e)は後方からの視図である。 図2の筆記具の先軸部の部品図を示し、(a)は先方からの斜視図、(b)は先方からの視図、(c)は側面図、(d)は縦断面図、(e)は後方からの斜視図、(f)は後方視図である。 図2の筆記具の継手部の部品図を示し、(a)は先方からの斜視図、(b)は先方からの視図、(c)は側面図、(d)は縦断面図、(e)は後方からの斜視図、(f)は後方視図である。
以下、本発明の第1実施形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係る筆記具の全体説明図であって、(a)はキャップを装着した状態、(b)はキャップを取外した状態の各説明図である。
図1に示すように第1実施形態に係る筆記具は、キャップ10が筆記部12を軸筒14先端に着脱可能にしたものである。
軸筒14に、インクを貯蔵する貯蔵部16と、インクを一時的に貯留可能で弾性変形可能な一時貯留部18とをそれぞれインク吸蔵体で形成している。
筆記具は、図1(a)に示すように、キャップ10を軸筒14先端に装着したときに、前記一時貯留部18が圧縮変形する。
一方、図1(b)に示すように、キャップ10を軸筒14先端から取外ししたときに、その取外し動作によって一時貯留部18が膨張変形して該一時貯留部18が負圧になり、当該負圧で前記貯蔵部16内のインクが一時貯留部18に充填されて、この一時貯留部18からインクが筆記部12に供給可能になる。
詳しくは、各部は以下の構造となる。
筆記部12は、その先方が筆記可能に露出して、先軸部20に装着して固定されている。筆記部12は、樹脂製の繊維束、連続多孔質体、インク誘導溝の形成されたペン芯等種々の構成をとり得る。筆記部12の材質は天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、ポリエチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂が用いることができる。
軸筒14には、後部の後端が閉栓(尾栓)14aで塞がれて当該後部の空間内に貯蔵部16が装着され、貯蔵部16のインク吸蔵体には、繊維束、連続多孔質体等の構成であり、弾性変形可能の有無は問わないものである。材質として、合成繊維等を用いることができる。
軸筒14の先端に装着される継手部22に一時貯留部18が装填され、この一時貯留部18のインク吸蔵体には、繊維束、連続多孔質体等の構成であり、弾性変形可能である。一時貯留部18の材質として、天然繊維、合成樹脂繊維、ウレタン等を用いることができる。
貯蔵部16に収納し一時貯留部18で貯留する、筆記に用いるインクは、原料として、酸化チタン又は有機顔料若しくはその両方を、分散剤としてアニオン性やノニオン性の界面活性剤を、また、インク非浸透面への固着性も兼ね備えた水溶性樹脂を、さらに必要に応じて、防腐剤、溶解助剤、補助溶剤等の添加剤を用い、それら所定量を水に混合し、例えばボールミル、サンドミル、コロイドミル、アトライダー、ダイノミル等の分散機で混合分散することによって調整される。
インクの粘度は、紙やガラス等の被筆記体に筆記する場合に十分なインク流出量を得るために、25℃の温度において10〜100センチポイズの範囲であることが望ましく、より好ましくは、10〜50センチポイズの範囲である水性顔料インクが望ましい。
軸筒14先端には、筆記部12を先方に露出した状態の先軸部20が、スプリング24によって先方向きに付勢されて、軸筒14先端内で先後動可能に配置されている。先軸部20は、先方の細径部20a内に筆記部12が装着されると共に、該細径部20aの後方であって外周が該細径部20aよりも太径の二重筒部20bが形成されている。
また、軸筒14の先端内部には、一時貯留部18を収容した継手部22が嵌着固定され、該継手部22には、前記筆記部12を装着した先軸部20が液密に摺動可能に連結されている。すなわち、継手部22は、概略変形した筒状を呈し、後部の拡径した筒部22aが軸筒14の先端内部に嵌着されて固定されている。また、該継手部22には、内部の中心軸方向に沿って連通路22bが形成されて中空とされ、先部22cは開口したカップ状を呈してそのカップ状の部分の内部に一時貯留部18が収容装着されている。
そしてカップ状の部分から後方の連通路22bには、中継芯26が挿入されていて、該中継芯26は前記一時貯留部18が装填されている。
前記先軸部20の二重筒部20bにおける内側筒状部が前記継手部22の先部22cに先後動可能に挿入されており、先軸部20の継手部22(軸筒14に固定されている)に対する後・前への相対移動で一時貯留部18が収縮・膨張する。この一時貯留部18の収縮・膨張で一時貯留部18が正圧・負圧になり、負圧のときに中継芯26を介して貯蔵部16のインクが一時貯留部18に移動する構造になっている。なお、二重筒部20bの内側筒状部外周には、溝20b1が形成されており、先部22cの内周面との間の水密を維持するために、この溝20b1には、シール22dが嵌め込まれている。溝20b1を形成するため、二重筒部20bの内側筒状部は溝20b1を挟んで先・後の二部品からなっている。また、シール22dは、Oリング等のゴム製や樹脂製の弾性材を用いることができる。
キャップ10には、軸筒14の周囲に嵌りこむ筒状の嵌着部10aと、当該嵌着部10aの先端内に嵌りこむ天冠28とが組み合わされたものである。嵌着部10aには、軸筒14の周面の凹凸に嵌合する凹凸が形成される。軸筒14の嵌合用の凹凸の形成箇所の内周面側には前記継手部22の筒部22aが嵌着する部分となっている。
天冠28には、中実筒状の本体28aが後方に延び、本体28aの後端に筆記部12の先端から後方に向かってクリップ28bが延在される。本体28aの後端は筆記部12の先端を包んで、筆記部12及び先軸部20を押圧する先端椀状(後方向きに椀状を呈している)の突部28cが形成されている。
したがって、上記構成のため、図1(a)に示すように、筆記具は、前記キャップ10を軸筒14先端に装着したときに、前記キャップ10内部の突部28cで、筆記部12先端を包んで前記先軸部20を後方向きに押し込み、先軸部20によって前記継手部22内の一時貯留部18を圧縮変形させる。
一方、キャップ10を取外ししたときに、図1(b)に示すように、キャップ10内部の突部28cが前記先軸部20から離れることによって、該先軸部20がスプリング24の付勢力で前方向きに移動して一時貯留部18を膨張変形させるようになっている。この一時貯留部18の膨張変形で一時貯留部18が負圧になり、その負圧で継手部22、及び先軸部20の外周面に形成された溝から貯蔵部16内に空気をとりこみ、貯蔵部16内のインクが、中継芯26を通って一時貯留部18に溜まり、筆記部12にインクが供給できるようになる。
また、キャップ10には、前記先軸部20から突出した筆記部12を覆って筆記部12の気密を保って該先軸部20を後方に向けて押し込むことができる。先軸部20の押し込みによって、キャップを取り外した後の一時貯留部18が負圧になりインクが供給されるので、毛細管現象により容易に筆記部12までインクを供給できる。
この場合、前記貯蔵部16の毛細管力は、前記一時貯留部18の毛細管力よりも高く設定される。筆記部12は、インク吸蔵体から形成され、一時貯留部18よりも毛細管力が高く設定されている。貯蔵部16と一時貯留部18(筆記部12供給用)との間には中継芯26が配置され、貯留部16から一時貯留部18へインクが誘導されるようになっている。
なお、キャップ10、天冠28、軸筒14、先軸部20、継手部22等には種々の樹脂材を用いて樹脂成形することができる。
第1実施形態の筆記具によれば、図1(a)に示すように、キャップ10を軸筒14先端に装着したときに、天冠28の突部28cで先軸部20を押すことによって前記一時貯留部18が圧縮変形する。
一方、キャップ10を軸筒14先端から取外ししたときに、その取外し動作によって図1(b)に示すように、スプリング24の付勢力で先軸部20が先方に移動して一時貯留部18が膨張変形する。それにより、該一時貯留部18が負圧になり、当該負圧で貯蔵部16内のインクが一時貯留部18に充填されて、この一時貯留部18からインクが筆記部12に供給可能になる構成にしているので、キャップ10を開けることにより、貯蔵部16から一時貯留部18にインクを移し替える機構にすることができ、さらに、先軸部20と筆記部(ペン芯)12との間に溝や隙間(リブ等で筆記部12を浮かせた隙間)を設け、溝や隙間を通し一時貯留部18が空気置換できるようにして、筆記の際は一時貯留部18からインクを使うことができるようにすることで、筆記流量を増すことができ、流量カーブを安定化させることができる。
また、筆記部12はキャップ10を外せばポンピングが必要ないため、インクのドバ落ち(意図せずにインクが垂れること)がない。
したがって、ポンピング時にドバ落ちを回避しつつ描線が濃い筆跡を得られ、かつ、シンプルな機構の筆記具を提供できる。
また、インクを移し替える機構を有するので、筆記流量を増すことができ、流量カーブを安定化させることができることから、蒸気圧の高いインクを使用するボードマーカや毛染め用途用の塗布具として利用することができる。
さらに、キャップ10を軸筒14の先端部に装着したときに軸筒14の周囲に筒状の嵌着部10aが嵌り込んで、キャップ10と軸筒14との間のシール(揮発防止)をするので、筆記部12がインクの蒸発が生じない。
また、通常筆記時にインク消費に伴って貯蔵部16内のインクが減少したときに、継手部22、及び先軸部20の外周面に形成された溝から貯蔵部16内に外部の空気をとりこみ、貯蔵部16内のインクが、中継芯26を通って一時貯留部18に溜まり、筆記部12にインクが供給できる。
本発明は、上記第1実施形態の他、図2〜図9に示す第2実施形態の筆記具の構成とすることができる。
図2〜図9に示す第2実施形態に係る筆記具は、基本的な機構や原理は、図1に示した前記第1実施形態に係る筆記具と同様であり同様部分に同一符号を付している。
第2実施形態において、図2〜図4はキャップ10を取り外した際の経過状態を示し、図5は筆記部12が軸筒14先端内に押し込まれた状態(キャップ10不図示)、図6は筆記部12が軸筒14の先端から突出している状態を示している。図7〜図9は各部品の説明図である。
図2等に示すように、この第2実施形態の筆記具では、第1実施形態と構造の異なる部分は、キャップ10に嵌める天冠28が栓状でありクリップを備えていないものである。また、継手部22の外周に溝が形成されていて、その溝にシール22dが嵌め込まれているものである。
また、中綿の貯蔵部16の先端に、後方向きに概略円錐状に先細く形成された中継芯26を差し込んで(突き入れて)、貯蔵部16から中継芯26にインクを誘導する構成になっている。貯蔵部16の交換時に閉栓(尾栓)14aを外して後方から貯蔵部16を挿入する際に、貯蔵部16の先方部に前記中継芯26が突き刺さるようになっており、貯蔵部16と中継芯26が密に接合してインクの誘導が確実にできる構造となっている。
なお、軸筒14には、図7に示すように、後端内面がやや拡径して閉栓(尾栓)14aで着脱可能に設けられる構造になっている。また、閉栓14aを外して解放した際に内部に貯蔵部16がスムーズに入るように、継手部22の配置位置の段付き箇所まで(貯蔵部16収納箇所)が同径の内面になっている。また、軸筒14内面の段付き箇所から先方(先軸部20及び継手部22収納部)が小径になっていて、その段付き箇所に継手部22の太径の後方部が係止して位置決めされ、当該段付き箇所よりも先方に細径の継手部22の先方部が装着されるようになっている。
先軸部20は、図8に示すように、後部内に継手部22が内装されて進退動する1重構造である。軸方向中央の外周に形成されたフランジ20fが形成されている。
フランジ20fは、その外周面が、軸筒14内面の段付き箇所から先方(先軸部20及び継手部22収納部)の内周面に密接して摺動可能に配置されていて、当該フランジ20fから後方向き、すなわち、貯蔵部16の収容箇所を外部から気密している。
また、フランジ20fの後方面にスプリング24が当接して係止しており、スプリング24が先軸部20を先方向きに付勢する状態になっている。
先軸部20の先端部は筆記部12を装着する後方よりも細径に形成され、内周には、空気置換用の溝20gが形成されている。
継手部22は、図9に示すように、先方部が細径で後方部が太径になっている。継手部22の細径の先方部がピストン状になっていて先端の外周部にシール22dが嵌り込むための溝が形成されている。このシール22dによって先軸20内周と継手22外周との気密及び液密を保持している。また、細径の先方部内の連通路22bが中継芯26の挿入部になっている。
この継手部22は、図2〜図4に示されるように、先軸部20の後部内で進退動する際に、先軸部20が前記継手部22から相対的に先方に進むと、該後部内の空間が拡張して一時貯留部18が拡大する。この際、フランジ20fで気密を、また、前記シール22dで気密及び液密を保持して漏れをなくしているので、当該空間が確実に負圧になり、この負圧で中継芯26を介して貯蔵部16内のインクを一時貯留部18内に確実に誘導することができる構造になっている。
なお、前記継手部22の先端は、一時貯留部18を押圧する部分であるが、該先端の開口22hが内周向きに細く絞られた構成になっていて、インクが急激に吹き出すことを防止して一時貯留部18に向けて徐々に誘導する調整が可能になっている。
また、継手部22の太径の後方部の外周には空気置換用の溝22gが形成され、当該後方部内は貯蔵部16が装着される内径に形成されている。
図2に示す、第2実施形態に係る筆記具においてキャップ10を外しておらず軸筒14に嵌着している状態を示している。この場合、一時貯留部18が先軸部20と継手部22とに挟まれて圧縮され、最も容積が小さくなっている状態である。キャップ10を図示しない状態では、図5に示すように、筆記部12及び先軸部20が軸筒14の先端部で引っ込んでいる。
その後、キャップ10を外し始めると、図3に示すように、キャップ10の天冠28後端に設けた突部28cの押圧が徐々に解除されて、該突部28cに追従して筆記部12と先軸部20がスプリング24の弾性力で先方端まで移動する。この際、前記突部28cが筆記部12と先軸部20の先端を覆って密着していることから、筆記部12と先軸部20との間の隙間が前記突部28cで閉じられて、外気との空気置換が規制されている。
これによって、図2の状態よりも、先軸部20と継手部22との間隔が開き、一時貯留部18が膨張する。上記のように、前記突部28cによって空気置換が規制されているため、前記膨張することによって前記一時貯留部18内に負圧が生じ、負圧が継手部22内の連通路の中継芯26を通して貯蔵部16に至り、貯蔵部16からインクが中継芯26を通って吸い上げられて当該一時貯留部18にインクが貯留される。
さらに、キャップ10を完全に外すと、図4、図6に示すように、筆記部12と先軸部20がスプリング24の弾性力で先方端に移動した状態で、筆記が可能になる。この際、キャップ10が外れて前記突部28cによって空気置換が規制されることがないため、筆記部12と先軸部20との間の隙間(先軸部20内周に形成の溝20g)を通って空気置換される。
したがって、一時貯留部18のインクが筆記部12に供給され、スムーズに筆記使用ができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態は本発明の好適な例であるが、その他、本発明の範囲内で各種に変形実施可能である。
本発明のバルブ式筆記具は、中綿式の筆記具に好適で、特に蒸気圧の高いインクを使用するボードマーカや毛染め用途用塗布具として利用することができる。
10 キャップ
10a 嵌着部
12 筆記部
14 軸筒
16 貯蔵部
18 一時貯留部
20 先軸部
22 継手部
24 スプリング
26 中継芯
28 天冠
28c 突部

Claims (2)

  1. キャップが筆記部を軸筒先端に着脱可能な筆記具において、
    軸筒に、インクを貯蔵する貯蔵部と、インクを一時的に貯留可能で弾性変形可能な一時貯留部とをそれぞれインク吸蔵体で形成し、
    キャップを軸筒先端に装着したときに、前記一時貯留部が圧縮変形し、
    一方、キャップを軸筒先端から取外ししたときに、その取外し動作によって一時貯留部が膨張変形して該一時貯留部が負圧になり、当該負圧で前記貯蔵部内のインクが一時貯留部に充填されて、この一時貯留部からインクが筆記部に供給可能になることを特徴とする筆記具。
  2. 軸筒先端には、筆記部を先方に露出した先軸部が、スプリングによって先方向きに付勢されて先後動可能に配置されていると共に、
    一時貯留部を収容した継手部が前記筆記部に液密に摺動可能に連結されており、
    前記キャップを軸筒先端に装着したときに、前記キャップの内部の突部で、前記先軸部を後方向きに押し込み、先軸部によって前記継手部内の一時貯留部を圧縮変形させ、
    一方、キャップを取外ししたときに、キャップの内部の突部が前記先軸部から離れることによって、該先軸部がスプリングの付勢力で前方向きに移動して一時貯留部を膨張変形させるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の筆記具。
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