JP6139240B2 - 洗浄用酸の再生方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、洗浄用酸の再生方法及びその装置に関する。
各種産業プロセスなどにおける洗浄工程などに用いる酸の再生技術が研究されている。
例えば、各種産業プロセスにおける洗浄工程では、塩酸、硫酸、フッ酸などの無機酸や、クエン酸、シュウ酸などの有機酸が用いられている。これらの用途に使用された後の廃酸は、中和処理して廃棄処分することが一般的であるが、環境への負荷が大きいことから、再生利用が望まれている。その一例として、高濃度放射性汚染の下水汚泥焼却灰から放射性セシウムを酸により除去するプロセスが知られており、そのプロセスにおける酸の再生利用も環境負荷の観点から重要な技術として認識されている。
洗浄工程に使用後の酸を再生する際には、例えば当該酸を陰イオン交換樹脂(物質)に吸着させた後、アルカリの水溶液または有機系の溶剤を用いて、陰イオン交換樹脂から酸を溶離し、得られた溶液に対して蒸留または膜分離などの処理を行うことによって、濃縮された酸を得、再生するなどの方法がある。
ところが、上述のような酸の再生方法においては、有機酸を陰イオン交換樹脂から分離するために多量のアルカリの水溶液等が必要になるとともに、分離した有機酸を濃縮するために、蒸留等の多くの工程が必要になる。したがって、濃縮して再生した酸を陰イオン交換樹脂から分離回収するのに多くのコストがかかるという欠点がある。
かかる問題に鑑みて、特許文献1には、有機酸を吸着しかつ水分を含んだ物質(陰イオン交換樹脂)に、圧力が1MPa以上で温度が20℃以上の二酸化炭素を接触させることにより、上記有機酸を上記二酸化炭素に移行させて上記物質から分離して再生する技術が開示されている。
しかしながら、洗浄後の酸が比較的多量の金属成分を含む場合は、上述のような方法で酸の濃縮を行っても、濃縮された酸中には当初含まれていない比較的多量の金属成分が含まれるようになる。したがって、このような濃縮された酸を用いて再度上述のような洗浄工程を行っても、上記酸中に含まれる比較的多量の金属成分によって、当初のような洗浄工程を行うことはできず、酸洗浄の対象物を汚染してしまうなどの問題があった。
特開2004−089904号公報
本発明は、洗浄後の酸が比較的多量の金属成分を含む場合において、当該使用後の酸から金属成分を除去するとともに酸を濃縮して、当該酸を再生することを目的とする。
実施形態の洗浄用酸の再生方法は、洗浄槽内に洗浄用酸を供給し、洗浄対象物に対して酸洗浄を行い、第1の溶液を得る第1のステップと、前記酸洗浄によって得た第1の溶液中に含まれる固形分を固液分離槽中において固液分離し、第2の溶液を得る第2のステップとを具える。また、前記固液分離によって得た第2の溶液中に含まれる第1の金属成分を、吸着材を内部に備える吸着塔によって吸着除去し、第3の溶液を得る第3のステップと、前記吸着除去によって得た第3の溶液中に含まれる第2の金属成分を、水素イオンのみをイオン交換により透過させる複数の陽イオン交換膜及び複数の陰イオン交換膜が交互に配設され、その両側に陽極及び陰極が配設された電気透析槽によって除去するとともに、前記第3の溶液中に含まれる酸を濃縮して、当該酸の濃度を前記洗浄用酸の濃度にまで濃縮する第4のステップとを具える。
第1の実施形態における洗浄用酸の再生装置の概略構成を示す図である。 図1に示す洗浄用酸の再生装置中の電気透析槽の概略構成を示す図である。 第2の実施形態における洗浄用酸の再生装置の概略構成を示す図である。
(第1の実施形態)
最初に、本実施形態で使用する洗浄用酸の再生装置について説明する。図1は、本実施形態で使用する洗浄用酸の再生装置の概略構成を示す図である。また、図2は、図1に示す酸再生装置中の電気透析槽の概略構成を示す図である。
図1に示す酸再生装置10は、酸洗浄を行うための洗浄槽11と、その下流側に位置し、洗浄槽11で洗浄した金属成分を固液分離するための固液分離槽21と、その下流側に位置し、強酸性陽イオン交換樹脂及びキレート樹脂などの低pH(例えばpH2以下)で処理可能な吸着材32を内部に備えた吸着塔31と、吸着塔31の下流側に位置する電気透析槽41とを具える。
洗浄槽11内には加熱機構12が配設され、洗浄槽11の上方には洗浄槽11内で洗浄処理を行うための酸を供給する酸貯留槽13が配設されている。また、洗浄槽11内には、洗浄槽11内における洗浄過程にある溶液のpHを測定するpH測定器14及び温度を測定する温度計15が配設されている。
pH測定器14はpH制御部16に接続されており、pH制御部16はpH測定器14で測定されたpH値を基に、酸貯留槽13に配設されたバルブ18の開度を調節し、酸貯留槽13から洗浄槽11内に供給する酸の量を調節できるようになっている。また、温度計15は温度制御部17に接続されており、温度計15で測定された温度に基づいて、同じく温度制御部17に接続された加熱機構12を制御し、洗浄槽11内での洗浄処理が効率的かつ効果的に行われるように、洗浄過程にある溶液の温度を制御する。
固液分離槽21内には、洗浄槽11から供給される溶液を整流するための整流壁22が固液分離槽21の上部から底部近くまで延在するように設けられている。
電気透析槽41には、配管44、46及びポンプ48を介して脱塩水槽42が配設されており、配管45、47及びポンプ49を介して濃縮水槽43が配設されている。
以下に詳述するように、脱塩水槽42は、電気透析槽41への処理過程にある酸溶液を導入するための槽として機能するものであり、電気透析槽41の脱塩室に接続され、配管44、46及びポンプ48を介して電気透析槽41に導入された洗浄後の酸溶液を、当該脱塩室内を循環させるようになっている。また、濃縮水槽43は、電気透析槽41で金属成分が除去されるとともに、濃縮された酸を取り出すための槽として機能するものであり、電気透析槽41の濃縮室に接続され、配管45,47及びポンプ49を介して電気透析槽41に導入された洗浄後の酸溶液を、当該濃縮室内を循環させるようになっている。
なお、濃縮水槽43内には予め水又は洗浄用酸と同一の酸を低濃度で含む酸溶液が充填され、電気透析槽41の濃縮槽内に閉じ込められた酸を構成する水素イオン及び陰イオンが、酸溶液中に溶解した状態で循環できるようになっている。一方、脱塩室内には、上記洗浄後の酸溶液を導入することから、濃縮水槽43のように予め水等を充填させておく必要はない。
電気透析槽41は、図2に示すように、2つの水素イオンのみをイオン交換により透過させる陽イオン交換膜411と2つの陰イオン交換膜412とが交互に配設されており、その両側には陽極413及び陰極414が配設されるとともに、これら陽極413及び陰極414が電源Vに接続されるようにして構成されている。なお、電気透析槽41が、上述のような構成を採ることにより、2つの濃縮槽41Aが形成されるとともに、2つの濃縮槽41A間には1つの脱塩室41Bが形成される。
なお、水素イオンのみをイオン交換により透過する陽イオン交換膜411は汎用のものから構成することができ、例えばHSF(旭硝子社製)などの市販のものから構成することができる。
同様に、陰イオン交換膜412も汎用のものから構成することができ、例えばAMV(旭硝子社製)などの市販のものから構成することができる。
本実施形態における洗浄用酸の再生装置10の電気透析槽41は、上述のように、2つの濃縮槽41Aが形成されるので、配管45,47は適宜分岐させ、電気透析槽41の上記2つの濃縮槽41Aに接続して、これら2つの濃縮室41A内を循環させるようにする。
また、本実施形態では、電気透析槽41内に、2つの陽イオン交換膜411及び2つの陰イオン交換膜412を交互に配置しているが、これらイオン交換膜の数は必要に応じて任意に設定することができる。
次に、図1に示す洗浄用酸の再生装置10を用いた洗浄用酸の再生方法について説明する。
最初に、洗浄対象物S1を、図中矢印で示すように、洗浄槽11内に導入するとともに、酸貯留槽13より所定の酸を洗浄槽11内に供給して、洗浄槽11内において洗浄対象物S1を酸により洗浄する。洗浄対象物S1としては、半導体ウエハや金属素材、放射性セシウム等の放射性物質を含む土壌や下水汚泥焼却灰、飛灰などを挙げることができる。半導体ウエハ等の洗浄は、エッチング処理、スケール及びさびの除去、酸皮膜の除去のために行う。放射性物質を含む土壌等の洗浄は、当該土壌等に含まれる放射性物質、例えば放射性セシウム等の除去のために行う。
なお、上記酸としては、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸の他、クエン酸、シュウ酸などの有機酸を用いることができる。また、酸のpHは、上述のように洗浄対象物S1を洗浄できれば特に限定されないが、例えば2.0以下、好ましくは1.3以下、特に好ましくはpH1.2以下とすることができる。
上記金属成分の種類は洗浄対象物S1に依存するが、アルミニウム、マンガン、カルシウム、マグネシウムなどの軽金属、鉄、亜鉛、鉛などの重金属を挙げることができる。
洗浄対象物S1の洗浄過程においては、酸貯留槽13から供給した酸により、当該洗浄対象物S1の溶解物や洗浄した金属成分が溶解し、洗浄対象物S1の安定した洗浄を行うことができなくなる場合があるので、適宜pH測定器14によって洗浄槽11内のpH値を測定することが好ましい。上述したように、pH測定器14は、pH制御部16に接続されているので、洗浄槽11内における溶液のpH値が減少してきた場合には、pH制御部16より酸貯留槽13に配設されたバルブ18の開度を上昇させ、洗浄槽11内に供給する酸の量を増大させる。
洗浄槽11内における洗浄過程にある溶液は加熱装置12によって所定の温度、例えば80〜95℃に加熱することが好ましい。これによって、洗浄槽11内における洗浄対象物S1の洗浄を促進させることができる。溶液の温度は、温度計15によって測定するが、上述したように、温度計15は温度制御部17に接続されているので、当該温度制御部17で溶液の温度を適宜モニタリングして、溶液の温度が設定温度の範囲外にある場合は、温度制御部17から適宜制御信号を加熱機構12に送信して、加熱機構12による溶液の加熱度合を適宜制御する。
なお、洗浄槽11内における洗浄に関する時間は、例えば10〜30分とすることができる。
次いで、洗浄槽11で得た溶液L1を、図中矢印で示すように、固液分離槽21内に導入して、溶液L1中の上記溶解物等の起因した固形分S2を固液分離して除去する。本実施形態では、図1に示すように、凝集沈殿法によって固形分S2を固液分離槽21の底部に沈殿させて固液分離を行っているが、このような凝集沈殿法に代えて、遠心分離法などの方法によって固液分離を行うこともできる。
また、上述のように、固液分離槽21内には整流壁22が配設されているので、溶液L1の固液分離槽21への導入に際し、溶液L1が整流されるため、固形分S2の固液分離槽21での凝集沈殿が妨げられることがない。
次いで、固液分離槽21で得た固形分S2除去後の溶液L2を、図中矢印で示すように、吸着塔31に導入する。吸着塔31内には、洗浄槽11で用いた酸により、溶液L2が酸性、特にpH2以下の酸性となっていることから、上述のように、内部に強酸性陽イオン交換樹脂及びキレート樹脂などの低pH(例えばpH2以下)で処理可能な吸着材31を具えている。したがって、上記溶液L2を、図中矢印で示すように、吸着塔31内を通過させることにより、溶液L2中に含まれる洗浄槽11で洗浄した金属成分(金属イオン)を吸着して除去する。
なお、吸着塔31では強酸性イオン交換樹脂を用いる場合は、主としてアルミニウム、マンガン、カルシウム、マグネシウムなどの軽金属が除去される。また、キレート樹脂を用いる場合は、主として鉄、亜鉛、鉛などの重金属が除去される。但し、土壌や下水汚泥焼却灰、飛灰から放射性物質、特に放射性セシウムを除去するような場合は、吸着塔31の前の図示しないモルデナイト型ゼオライト等のゼオライトを充填した塔により、当該ゼオライトによって放射性セシウムを吸着除去する。
次いで、吸着塔31で得た溶液L3を、図中矢印で示すように、電気透析槽41内に導入する。具体的には、電気透析槽41に近接して配設された脱塩水槽42内に導入する。
一方、電気透析槽41内では、両側に位置する陽極413及び陰極414間に電源Vを介して直流電流または直流電圧を供給することにより電気透析を行う。溶液L3中において、酸は水素イオンと陰イオンとの形態で存在し、金属成分は主に陽イオンの形態で存在する。
本実施形態において、陽イオン交換膜411は、水素イオンのみをイオン交換で透過し、陰イオン及び金属イオンは透過せず、陰イオン交換膜412は、上記陰イオンのみをイオン交換によって透過させるので、濃縮槽41A内には、酸を構成する水素イオン及び陰イオンが閉じ込められ、これによって上記酸が濃縮される。一方、金属成分は陽イオン交換膜411でイオン交換によって透過できず、脱塩室41B内に閉じ込められるようになる。
さらに、本実施形態では、電気透析槽41の脱塩室41Bに対して配管44、46及びポンプ48を介して脱塩水槽42を接続し、電気透析に伴って脱塩室41B内を循環させ、脱塩室41B内に濃縮された金属成分(金属イオン)を脱塩室から適宜取り出し貯留する。また、電気透析槽41の濃縮室41Aに対して配管45,47及びポンプ49を介して濃縮水槽43を接続し、濃縮室41A内を循環させることにより、濃縮室41A内に濃縮された酸を適宜濃縮槽41Aから取り出し貯留する。
ここで、濃縮室41A内に図示しないpH測定器を接続して濃縮室41AのpH値を測定できるように構成すると、濃縮室41A内の酸のpH値を目的のpH値、例えば、洗浄槽11に供給すべき酸を貯留する酸貯留槽13中の酸のpH値に達したならば、電気透析処理を終了する。以上のようにして調整された酸は、初期の酸のpH値を有しているので、酸貯留槽13に戻すことにより洗浄槽21における洗浄工程において再利用できるようになる。
なお、電気透析槽41においては、溶液L3より、吸着塔31で除去しきれなかった成分が除去される。吸着塔31で強酸性陽イオン交換樹脂を使用している場合は、主として鉄、亜鉛、鉛などの重金属が除去されることになる。また、キレート樹脂を用いる場合は、主として鉄、亜鉛、鉛などの重金属が除去される。さらにゼオライトを用いる場合は、放射性セシウムが除去される。
(第2の実施形態)
最初に、本実施形態で使用する洗浄用酸の再生装置について説明する。図3は、本実施形態で使用する洗浄用酸の再生装置の概略構成を示す図である。
図3から明らかなように、本実施形態の洗浄用酸の再生装置70は、図1に示す洗浄用酸の再生装置10において、電気透析槽41の下流側に、酸容量調整槽51が配設されている点で相違し、その他の構成については同様である。したがって、以下においては、上記相違点、すなわち酸容量調整槽51を配設したことによる洗浄用酸の再生装置70の利点について説明する。
なお、その他の構成、機能及び作用効果については、図1に示す洗浄用酸の再生装置10に係る第1の実施形態の場合と同様であるので、記載を省略する。
図3に示すように、酸容量調整槽51の上方には追加の酸貯留槽53が配設されているとともに、容量制御部56が配設されている。容量制御部56は、酸貯留槽13内に貯留された酸の容量に応じて、追加の酸貯留槽53に配設されたバルブ58の開度を調節し、追加の酸貯留槽53から酸容量調整槽51内に供給する酸の量を調節できるようになっている。
次に、図3に示す洗浄用酸の再生装置70を用いた洗浄用酸の再生方法について説明する。
最初に、第1の実施形態で説明したように、洗浄対象物S1を洗浄槽11内に導入するとともに、酸貯留槽13より所定の酸を洗浄槽11内に供給して、洗浄槽11内において洗浄対象物S1を酸により洗浄した後、洗浄槽11で得た溶液L1を固液分離槽21内に導入して、溶液L1中の上記溶解物等の起因した固形分S2を固液分離して除去する。
次いで、固液分離槽21で得た固形分S2除去後の溶液L2を吸着塔31に導入して、吸着塔31で強酸性イオン交換樹脂を用いる場合は、主としてアルミニウム、マンガン、カルシウム、マグネシウムなどの軽金属が除去され、キレート樹脂を用いる場合は、主として鉄、亜鉛、鉛などの重金属が除去される。但し、土壌や下水汚泥焼却灰、飛灰から放射性物質、特に放射性セシウムを除去するような場合は、吸着塔31の前の図示しないモルデナイト型ゼオライト等のゼオライトを充填した塔により、当該ゼオライトによって放射性セシウムを吸着除去する。
このようにして得た酸の濃縮液L4は、初期の酸のpH値、すなわち酸貯留槽13内に貯留された酸と同じpH値を有しているが、その容量は酸貯留槽13に貯留された酸の容量に比較して減少している。これは、例えば、固液分離槽21中において、固形分S2を凝集沈殿させた際に、固形分S2中に上記酸がある程度の割合で含まれ、さらには吸着塔31内に備えられた吸着材32にある程度の割合で吸着及び吸収されてしまうことによる。
したがって、本実施形態では、濃縮水槽43から酸容量調整槽51に酸濃縮液L4を移送する。ここで、追加の酸貯留槽53より追加の酸を酸容量調整槽51内の酸濃縮液L4に添加し、酸容量調整槽51中に存在する酸の量を酸貯留槽13内に貯留された酸の容量と等しくする。なお、酸貯留槽13内に貯留された酸の容量は、容量制御部56内に予め記憶されているので、酸濃縮液L4に添加すべき酸の容量に応じて、容量制御部56からバルブ58に対して制御信号が送信されてバルブ58の開度が調整され、追加の酸貯留槽63から酸容量調整槽51内に添加する酸の量が適宜調節される。
以上のようにして調整された酸は、初期の酸のpH値を有するとともに、酸貯留槽13に貯留された酸と同じ容量に調整されているので、洗浄槽21に直接戻すことができ、当初、洗浄槽11に供給した酸を、図3に示す再生装置70内を循環させて再利用できるようになる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として掲示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10、70 洗浄用酸の再生装置
11 洗浄槽
12 加熱機構
13 酸貯留槽
14 pH測定器
15 温度計
16 pH制御部
17 温度制御部
18 バルブ
21 固液分離槽
22 整流壁
31 吸着塔
32 吸着材
41 電気透析槽
42 脱塩水槽
43 濃縮水槽
51 pH調整槽
53 追加の酸貯留槽
56 容量制御部
58 バルブ
S1 洗浄対象物
S2 固形分
L1,L2,L3 溶液
L4 酸濃縮液

Claims (10)

  1. 洗浄槽内に洗浄用酸を供給し、洗浄対象物に対して酸洗浄を行い、第1の溶液を得る第1のステップと、
    前記酸洗浄によって得た第1の溶液中に含まれる固形分を固液分離槽中において固液分離し、第2の溶液を得る第2のステップと、
    前記固液分離によって得た第2の溶液中に含まれる第1の金属成分を、吸着材を内部に備える吸着塔によって吸着除去し、第3の溶液を得る第3のステップと、
    前記吸着除去によって得た前記第3の溶液を、水素イオンのみをイオン交換により透過させる複数の陽イオン交換膜および複数の陰イオン交換膜が交互に配設され、濃縮室と脱塩室が形成された電気透析槽の前記脱塩室に循環させるとともに、水又は前記洗浄用酸と同一の酸を低濃度で含む酸溶液を前記濃縮室に循環させ、前記脱塩室で前記第3の溶液中に含まれる第2の金属成分を濃縮するとともに、前記濃縮室では前記第3の溶液中に含まれる酸を濃縮して、当該酸の濃度を前記洗浄用酸の濃度にまで濃縮する第4のステップと、
    を具えることを特徴とする、洗浄用酸の再生方法。
  2. 前記第3の溶液中に含まれる前記酸を濃縮した後、容量調整槽において、前記酸の容量を前記洗浄用酸の容量にまで調整する第5のステップを具えることを特徴とする、請求項1に記載の洗浄用酸の再生方法。
  3. 前記第1のステップにおいて、前記洗浄槽内における前記洗浄用酸のpH値をpH測定器で測定し、前記pH値に応じて前記洗浄槽に供給する前記洗浄用酸の量を調節することを特徴とする、請求項1又は2に記載の洗浄用酸の再生方法。
  4. 前記吸着材は、強酸性陽イオン交換樹脂及びキレート樹脂の少なくとも一方であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の洗浄用酸の再生方法。
  5. 前記洗浄対象物は放射性セシウムを含む廃棄物であり、
    前記放射性セシウムは、前記吸着塔の上流側に配設された追加の塔内に充填されたゼオライトで吸着する第6のステップを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の洗浄用酸の再生方法。
  6. 洗浄用酸を供給し、洗浄対象物に対して酸洗浄を行い、第1の溶液を得るための洗浄槽と、
    前記酸洗浄によって得た第1の溶液中に含まれる固形分を固液分離し、第2の溶液を得るための固液分離槽と、
    前記固液分離によって得た第2の溶液中に含まれる第1の金属成分を吸着除去し、第3の溶液を得るための、吸着材を内部に備える吸着塔と、
    水素イオンのみをイオン交換により透過させる複数の陽イオン交換膜および複数の陰イオン交換膜が交互に配設され、濃縮室と脱塩室が形成されており、前記吸着除去によって得た前記第3の溶液を前記脱塩室に循環させるとともに、水又は前記洗浄用酸と同一の酸を低濃度で含む酸溶液を前記濃縮室に循環させることで、前記脱塩室で前記第3の溶液中に含まれる第2の金属成分を濃縮するとともに、前記濃縮室では、前記第3の溶液中に含まれる酸を濃縮して、当該酸の濃度を前記洗浄用酸の濃度にまで濃縮可能な、電気透析槽と、
    を具えることを特徴とする、洗浄用酸の再生装置。
  7. 前記第3の溶液中に含まれる前記酸を濃縮した後、前記酸の容量を前記洗浄用酸の容量にまで調整する容量調整槽を具えることを特徴とする、請求項6に記載の洗浄用酸の再生装置。
  8. 前記洗浄槽内における前記洗浄用酸のpH値を測定し、前記pH値に応じて前記洗浄槽に供給する前記洗浄用酸の量を調節するpH測定器を具えることを特徴とする、請求項6又は7に記載の洗浄用酸の再生装置。
  9. 前記吸着材は、強酸性陽イオン交換樹脂及びキレート樹脂の少なくとも一方であることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一に記載の洗浄用酸の再生装置。
  10. 前記洗浄対象物は放射性セシウムを含む廃棄物であり、
    前記吸着塔の上流側に配設され、前記放射性セシウムを吸着するゼオライトが充填された追加の塔を具えることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか一に記載の洗浄用酸の再生装置。
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