JP6138598B2 - ハードコートフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タッチペンが使用されるタッチパネル用のハードコートフィルムおよびその製造方法に関するものである。
近年、各種電子機器において、表示装置と入力手段とを兼ねたタッチパネルが多く利用されている。このタッチパネルの表面には、通常、傷付き防止のために、ハードコート層を有するハードコートフィルムが設けられる。
上記のようなタッチパネルにおいては、指により入力を行うもの以外にも、タッチペンにより入力を行うものがあり、タッチペンによれば、指よりも細かく精度の高い入力作業が可能である。しかしながら、通常、タッチパネルの表示モジュールは硬質であり、上記のハードコートフィルムを設けたタッチパネル表面も同様に硬質である。そのため、タッチペンによる書き味は、鉛筆やペン等で紙に書くときの書き味と異なり、良好とはいい難い。
タッチパネルにおけるタッチペンによる書き味の問題を解決するために、特許文献1および2では、タッチパネルの透明基板に自己修復性の軟質樹脂層を積層し、それによりタッチペンによる書き味を向上させている。
特開2003−15822号公報 特開2009−302013号公報
しかしながら、自己修復性の軟質樹脂層は、傷が付き易く、実使用に耐え得るハードコート特性を有していないため、ハードコート層として使用することはできない。また、ハードコート層と自己修復性の軟質樹脂層とを別個に設けると、製造工程が煩雑になるとともに、製造コストが高くなってしまう。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、タッチペンによる書き味が良好であり、かつ耐擦傷性に優れるハードコートフィルムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の面側に設けられたハードコート層とを備えた、タッチパネル用のハードコートフィルムであって、前記ハードコート層の弾性率が、700〜7000MPaであり、前記ハードコート層の表面に対し、ペン先直径0.5mmのハードフェルト芯のタッチペンを荷重150g重の加圧下、速度100mm/分で走査させた際のペン先抵抗力の摺動値が、250mN以上であることを特徴とするハードコートフィルムを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)においては、ハードコート層が上記弾性率を有することにより、タッチペンによる書き味に抵抗感が付与され、また、ハードコート層が上記ペン先抵抗力の摺動値を有することにより、タッチペンによる書き味に摩擦感が付与され、これらの感覚が相俟って、タッチペンの書き味が、鉛筆で紙に書くときの感覚に近くなり、良好なものとなる。
上記発明(発明1)において、前記ハードコート層は、1種または2種以上の多官能(メタ)アクリレートを含有するコーティング組成物を硬化させてなり、前記多官能(メタ)アクリレートの少なくとも1種は、分子内にアルキレンオキサイド単位を複数有することが好ましい(発明2)。
上記発明(発明2)において、前記多官能(メタ)アクリレートの総量中における前記アルキレンオキサイド単位の量は、11〜90質量%であることが好ましい(発明3)。
上記発明(発明2,3)において、前記コーティング組成物は、レベリング剤をさらに含有することが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1〜4)において、前記ハードコート層の厚さは、1〜15μmであることが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1〜5)において、前記基材フィルムは、厚さ15〜300μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを主体とすることが好ましい(発明6)。
第2に本発明は、前記ハードコートフィルム(発明2〜4)の製造方法であって、前記基材フィルムの一方の面側に、前記コーティング組成物を含有する塗工液を塗布して塗膜を形成し、不活性ガス雰囲気下にて、前記塗膜に対し紫外線を照射して前記塗膜を硬化させ、前記ハードコート層を形成することを特徴とするハードコートフィルムの製造方法を提供する(発明7)。
本発明に係るハードコートフィルムは、タッチペンによる書き味が良好であり、かつ耐擦傷性に優れる。
本発明の一実施形態に係るハードコートフィルムの断面図である。 ペン先抵抗力の測定結果の一例を示すチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るハードコートフィルム1は、基材フィルム11と、基材フィルム11の一方の面に形成されたハードコート層12とからなる。このハードコートフィルム1は、タッチペンが使用されるタッチパネルの表面に設けられるものである。
1.物性
本実施形態に係るハードコートフィルム1においては、ハードコート層12の弾性率が、700〜7000MPaであり、かつ、ハードコート層12の表面(基材フィルム11と接しない側の面)に対し、ペン先直径0.5mmのハードフェルト芯のタッチペンを荷重150g重の加圧下、速度100mm/分で走査させた際のペン先抵抗力の摺動値が、250mN以上である。
なお、本明細書における弾性率は、微小表面硬度計(後述する試験例では、島津製作所社製のダイナミック超微小硬度計W201S)を使用して測定した値とする。また、ペン先抵抗力の摺動値とは、タッチペンが走査し出す段階で現われるペン先抵抗力の影響が収まり、安定な走査状態におけるペン先抵抗力の平均値をいう。例えば、図2では、走査長10〜40mmのペン先抵抗力の平均値が摺動値となる。
ハードコート層12が上記のような弾性率を有すると、タッチペンによる書き味に抵抗感が付与され、また、ハードコート層12が上記のようなペン先抵抗力の摺動値を有すると、タッチペンによる書き味に摩擦感が付与される。これらの感覚が相俟って、タッチペンの書き味が、鉛筆で紙に書くときの感覚に近くなり、良好なものとなる。
ハードコート層12の弾性率が7000MPaを超えると、ハードコート層12が硬くなり過ぎて、タッチペンによる書き味に上記のような抵抗感がなくなり、書き味が低下する。また、ハードコート層12の弾性率が700MPa未満であると、傷が付き易くなり、ハードコート層12の耐擦傷性が低下する。
一方、ペン先抵抗力の摺動値が250mN未満であると、ハードコート層12の表面でタッチペンが滑り過ぎて、書き味が低下する。なお、ペン先抵抗力の摺動値の上限は特に制限されるものではないが、敢えて上限を設けるならば、タッチペンのペン先および/またはハードコート層12の摩耗性の観点から、600mN程度が好ましい。
上記の観点から、ハードコート層12の弾性率は、1000〜6500MPaであることが好ましく、特に3000〜6000MPaであることが好ましい。また、ペン先抵抗力の摺動値は、300〜550mNであることが好ましく、特に350〜450mNであることが好ましい。
なお、上記の物性を満たせば、上記ハードフェルト芯のタッチペンとは材料やペン先径の異なるタッチペン(例えば、ポリアセタール芯のタッチペン)を使用した場合でも、ハードコートフィルムの書き味向上の効果が確認される。
また、本実施形態に係るハードコートフィルム1においては、ハードコート層12の表面を、#0000のスチールウールを用いて、250g重/cmの荷重で10cm、10往復擦ったときに、傷が生じないことが好ましく、特に、同じ条件で30往復擦ったときに、傷が生じないことが好ましい。このようなスチールウール硬度の評価による耐擦傷性を有することにより、ハードコートフィルム1をタッチパネルの表面に使用したときに、ハードコート層12に傷が付くことを効果的に抑制することができる。
2.ハードコート層
本実施形態におけるハードコートフィルム1のハードコート層12は、弾性率およびペン先抵抗力の摺動値に関して上記の物性が発揮されれば、いかなる材料から形成されてもよいが、好ましくは、以下に説明するコーティング組成物Cを硬化させることにより形成される。コーティング組成物Cによれば、上記の物性を満たすハードコート層12を形成し易い。
本実施形態におけるコーティング組成物Cは、1種または2種以上の多官能(メタ)アクリレートを含有し、好ましくはさらにレベリング剤を含有する。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの両方を意味する。他の類似用語も同様である。
(1)多官能(メタ)アクリレート
コーティング組成物Cは、硬化性の主成分として1種または2種以上の多官能(メタ)アクリレートを含有する。多官能(メタ)アクリレートは、活性エネルギー線の照射により架橋し、硬化する。多官能(メタ)アクリレートを架橋させたものは架橋密度が高いため、当該多官能(メタ)アクリレートを使用することで、形成されるハードコート層12は、所望の硬度・耐擦傷性を有し得るものとなる。
上記多官能(メタ)アクリレートの少なくとも1種は、分子内に複数のアルキレンオキサイド単位を有するものであることが好ましい。このように多官能(メタ)アクリレートが分子内に複数のアルキレンオキサイド単位を有することにより、多官能(メタ)アクリレートの硬化物の弾性率が比較的低くなり、ハードコート層12の弾性率が前述した値を満たすことが可能となる。
上記のような多官能(メタ)アクリレートは、ポリオールに相当する単位と、その水酸基部分にアルキレンオキサイド単位とが結合され、さらに、その先に(メタ)アクリロイル基が結合されてなる構造を有するものであることが好ましい。なお、当該構造は、製造方法により限定されるものではない。また、耐擦傷性を維持する観点から、上記多官能(メタ)アクリレートは、ウレタン結合等を有しないものであることが好ましい。
上記アルキレンオキサイド単位は、書き味向上性および耐擦傷性の両立の観点から炭素数1〜8程度であることが好ましく、炭素数1〜4程度であることがより好ましく、炭素数2のエチレンオキサイドであることが特に好ましい。
上記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコール、ジシクロペンタンジオール、ジシクロペンテンジオール、アリル化シクロヘキサンジオール、ビス−(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレート、ビスフェノール等の水酸基を2つ有するもの、トリメチロールプロパン、トリス−(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレート等の水酸基を3つ有するもの、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン等の水酸基を4つ有するもの、ジペンタエリスリトール等の水酸基を6つ有するものなどが挙げられる。これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。耐擦傷性を優れたものとする観点からは、水酸基が3つ以上のポリオールであることが好ましく、書き味向上性の観点からは、水酸基が6つ以下のポリオールであることが好ましい。
上記多官能(メタ)アクリレートの1分子中におけるアルキレンオキサイドの平均モル数は、5〜20モルであることが好ましく、特に10〜15モルであることが好ましい。なお、ここでいう平均モル数とは、ポリオール1分子中の各水酸基に結合するアルキレンオキサイド単位の合計モル数の平均値である。また。ハードコート層12の耐擦傷性、およびレベリング剤との親和性に起因した透明性の観点から、上記多官能(メタ)アクリレートの官能基数は、2〜10であることが好ましく、特に3〜6であることが好ましい。
コーティング組成物Cは、アルキレンオキサイド単位を複数有する多官能(メタ)アクリレートと、アルキレンオキサイド単位を有しない多官能(メタ)アクリレートとを混合して含有することも好ましい。これにより、ハードコート層12の弾性率を上記の所望の範囲に制御し易くなる。
アルキレンオキサイド単位を有しない多官能(メタ)アクリレートとしては、前述したポリオールに(メタ)アクリロイル基がアルキレンオキサイド単位を介さずに直接結合されてなる多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。このアルキレンオキサイド単位を有しない多官能(メタ)アクリレートも、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
アルキレンオキサイド単位を複数有する多官能(メタ)アクリレートと、アルキレンオキサイド単位を有しない多官能(メタ)アクリレートとの混合比(質量基準)としては、10:90〜100:0であることが好ましく、特に20:80〜80:20であることが好ましく、さらには30:70〜50:50であることが好ましい。
多官能(メタ)アクリレートの総量中におけるアルキレンオキサイド単位の量は、11〜90質量%であることが好ましく、特に12〜70質量%であることが好ましく、さらには14〜50質量%であることが好ましい。アルキレンオキサイド単位の量が11質量%未満であると、多官能(メタ)アクリレートの硬化物の弾性率が低くなり難く、ハードコート層12の弾性率が前述した値を満たすことが難しくなるおそれがある。一方、アルキレンオキサイド単位の量が90質量%を超えると、ハードコート層12が軟らかくなり過ぎて、耐擦傷性が低下するおそれがある。
(2)レベリング剤
本実施形態に係るコーティング組成物Cは、好ましくはレベリング剤を含有する。これにより、形成されるハードコート層12が、スジ状の欠点やムラ等がなく、膜厚が均一なものとなり、優れた外観を呈するとともに、ペン先抵抗力の摺動値を前述した範囲に調整し易くなる。
レベリング剤としては、例えば、シリコーン系レベリング剤、フッ素系レベリング剤、アクリル系レベリング剤、ビニル系レベリング剤等が挙げられ、中でも、レベリング性や他の成分との相溶性の観点から、シリコーン系レベリング剤およびフッ素系レベリング剤が好ましい。なお、レベリング剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シリコーン系レベリング剤は、ポリジメチルシロキサンまたは変性ポリジメチルシロキサンであることが好ましい。変性ポリジメチルシロキサンとしては、例えば、ビックケミージャパン社製のBYK−3550等が好ましく挙げられる。なお、変性ポリジメチルシロキサンの変性率が高過ぎると、レベリング性を発揮させ、得られるハードコート層12の外観を好適なものとするために、添加量を増加させる必要がある。その結果、形成されるハードコート層12の滑り性が高くなり、ペン先抵抗力の摺動値が前述した値を満たさないものとなって、タッチペンの書き味が低下する場合がある。
フッ素系レベリング剤としては、パーフルオロアルキル基またはフッ素化アルケニル基を主鎖または側鎖に有する化合物を好ましく挙げることができる。市販品としては、ビックケミージャパン社製のBYK−340、ネオス社製のフタージェント650A、DIC社製のメガファックRS−75、大阪有機化学工業社製のV−8FM等を好ましく挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
多官能(メタ)アクリレート(又はその硬化物)100質量部に対するレベリング剤の配合割合は、0.01〜10質量部であることが好ましく、特に0.05〜5質量部であることが好ましく、さらには0.1〜1質量部であることが好ましい。レベリング剤の配合割合が上記の範囲にあることで、タッチペンの書き味および耐擦傷性を良好に維持しつつ、レベリング効果を十分に得ることができる。
(3)その他の成分
本実施形態におけるコーティング組成物Cは、上記の成分以外に、各種添加剤を含有してもよい。各種添加剤としては、例えば、光重合開始剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、老化防止剤、熱重合禁止剤、着色剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、消泡剤、有機系充填材、濡れ性改良剤、塗面改良剤等が挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミノ安息香酸エステル等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
多官能(メタ)アクリレート(又はその硬化物)100質量部に対する上記光重合開始剤の配合割合は、通常0.2〜20質量部の範囲で選ばれる。
以上説明したコーティング組成物Cを、基材フィルム11に対して塗布し、硬化させることにより、前述した物性を満たし得るハードコート層12を形成することができる。
ハードコート層12の厚さは、1〜15μmであることが好ましく、特に2〜10μmであることが好ましい。ハードコート層12の厚さが上記の範囲にあることで、耐擦傷性およびタッチペンの良好な書き味を効果的に発揮させることができる。
3.基材フィルム
基材フィルム11としては、タッチペンが使用されるタッチパネル用として適したものから適宜選択すればよく、好ましくはハードコート層12と親和性の良好なプラスチックフィルムを選択する。
かかるプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルぺンテンフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリウレタン樹脂フィルム、ノルボルネン系重合体フィルム、環状オレフィン系重合体フィルム、環状共役ジエン系重合体フィルム、ビニル脂環式炭化水素重合体フィルム等のプラスチックフィルムまたはそれらの積層フィルムが挙げられる。中でも、前述したハードコート層12との組み合わせにおいて、タッチペンの書き味を良好に維持することのできるポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ノルボルネン系重合体フィルム等が好ましく、特にポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
また、上記基材フィルム11においては、その表面に設けられる層(ハードコート層12、後述する粘着剤層等)との密着性を向上させる目的で、所望により片面または両面に、プライマー処理、酸化法、凹凸化法等により表面処理を施すことができる。酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理等が挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理法は基材フィルム11の種類に応じて適宜選ばれる。一例として、プライマー処理により易接着層を形成したプラスチックフィルム、特にポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく用いられる。
基材フィルム11の厚さは、15〜300μmであることが好ましく、特に30〜200μmであることが好ましく、さらには90〜150μmであることが好ましい。
4.ハードコートフィルムの製造方法
本実施形態に係るハードコートフィルム1は、ハードコート層12用のコーティング組成物、好ましくはコーティング組成物Cと、所望により溶剤とを含有する塗工液を基材フィルム11に対して塗布し、硬化させてハードコート層12を形成することにより製造することができる。
溶剤は、塗工性の改良、粘度調整、固形分濃度の調整等のために使用することができ、多官能(メタ)アクリレートおよびレベリング剤等が溶解するものであれば、特に限定なく使用できる。
溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソロブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソロブ)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソロブ)、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類などが挙げられる。
コーティング組成物の塗工液の塗布は、常法によって行えばよく、例えば、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法によって行えばよい。コーティング組成物の塗工液を塗布したら、塗膜を40〜120℃で30秒〜5分程度乾燥させることが好ましい。
ここで、コーティング組成物がレベリング剤を含有する場合、当該コーティング組成物を塗布した塗膜は、スジ状の欠点やムラ等がないものとなり、したがって、膜厚が均一で外観に優れたハードコート層12を形成することができる。
コーティング組成物Cのようにコーティング組成物が活性エネルギー線硬化性の場合、コーティング組成物の硬化は、コーティング組成物の塗膜に対して紫外線、電子線等の活性エネルギー線を照射することによって行う。紫外線照射は、高圧水銀ランプ、フュージョンHランプ、キセノンランプ等によって行うことができ、紫外線の照射量は、照度50〜1000mW/cm、光量50〜1000mJ/cm程度が好ましい。一方、電子線照射は、電子線加速器等によって行うことができ、電子線の照射量は、10〜1000krad程度が好ましい。
上記コーティング組成物の塗膜に対する活性エネルギー線の照射は、不活性ガス雰囲気下にて行うことが好ましい。活性エネルギー線照射時に酸素が存在すると、コーティング組成物が硬化不良を起こすことがある。しかし、上記のように不活性ガス雰囲気下で活性エネルギー線照射を行えば、コーティング組成物は酸素阻害を受けることなく、良好に硬化する。これにより、形成されるハードコート層12は耐擦傷性に優れたものとなる。
不活性ガスとしては、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム等が挙げられ、中でも窒素およびアルゴンが好ましく、特に窒素が好ましい。不活性ガス雰囲気における酸素濃度は、5%以下が好ましく、3%以下がより好ましく、2%以下が特に好ましい。
5.その他
本実施形態に係るハードコートフィルム1は、ハードコート層12が最表面となり、基材フィルム11とハードコート層12とを有するものであればよく、ハードコート層12と基材フィルム11との間、または基材フィルム11のハードコート層12と接しない側の面に、さらに他の層を有していてもよい。例えば、基材フィルム11のハードコート層12と接しない側の面には粘着剤層が形成されてもよいし、さらには粘着剤層に剥離シートが積層されてもよい。
粘着剤層を構成する粘着剤としては特に限定されず、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤など公知の粘着剤を使用することができる。
本実施形態に係るハードコートフィルム1のハードコート層12の算術平均表面粗さ(Ra)は、0.1μm以下であることが好ましく、特に0.05μm以下であることが好ましく、さらには0.01μm以下であることが好ましい。算術平均表面粗さ(Ra)が上記の範囲にあることで、ハードコート層12は、優れた透明性を発揮し、タッチパネル用として好適なものとなる。なお、本明細書における算術平均表面粗さ(Ra)は、JIS B0601−1994に準拠して、接触型粗さ計(試験例では、ミツトヨ社製のSV3000S4を使用)を用いて測定される粗さ曲線より求められるものとする。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、ハードコートフィルム1における基材フィルム11とハードコート層12との間には、他の層が介在してもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〕
エチレンオキサイド単位を複数有する多官能(メタ)アクリレートとしてのエトキシ化ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業製,NKエステルA−DPH−12E,1分子中のエチレンオキサイド単位の存在量:12モル)50質量部(固形分換算値を表す。以下、その他の成分についても同様とする。)と、アルキレンオキサイド単位を有しない多官能(メタ)アクリレートとしてのペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村化学工業製,NKエステルA−TMM−3L)50質量部と、光重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製,イルガキュア184)10質量部と、レベリング剤としてのポリシロキサン変性アクリルポリマー(シリコーン系レベリング剤;ビックケミー社製,BYK−3550)0.1質量部とを混合し、コーティング組成物を得た。そのコーティング組成物をプロピレングリコールモノメチルエーテルで希釈し、固形分濃度30%の塗工液を調製した。なお、上記配合により、多官能(メタ)アクリレート総量中におけるエチレンオキサイド単位の量は、24質量%であった。
基材フィルムとしての易接着層付きポリエステルフィルム(東洋紡社製,コスモシャインA4300,厚さ:125μm)の易接着層側の面に、上記で得られた塗工液をワイヤーバー#14で塗布し、70℃で1分間乾燥させた。次いで、窒素雰囲気下(酸素濃度1%以下)、紫外線照射装置(ジーエスユアサコーポレーション社製,窒素パージ小形コンベア式UV照射装置CSN2−40)により下記の条件で紫外線を照射して、厚さ5μmのハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
[紫外線照射条件]
・光源:高圧水銀灯
・ランプ電力:1.4kW
・コンベアスピード:1.2m/min
・照度:100mW/cm
・光量:240mJ/cm
〔実施例2〕
エチレンオキサイド単位を複数有する多官能(メタ)アクリレートとしてのエトキシ化ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業製,NKエステルA−DPH−12E,1分子中のエチレンオキサイド単位の存在量:12モル)の配合量を30質量部、アルキレンオキサイド単位を有しない多官能(メタ)アクリレートとしてのペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村化学工業製,NKエステルA−TMM−3L)の配合量を70質量部に変更してハードコート層を形成する以外、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを製造した。なお、上記配合により、多官能(メタ)アクリレート総量中におけるエチレンオキサイド単位の量は、15質量%であった。
〔実施例3〕
エチレンオキサイド単位を複数有する多官能(メタ)アクリレートとしてのエトキシ化ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業製,NKエステルA−DPH−12E,1分子中のエチレンオキサイド単位の存在量:12モル)の配合量を100質量部、アルキレンオキサイド単位を有しない多官能(メタ)アクリレートとしてのペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村化学工業製,NKエステルA−TMM−3L)の配合量を0質量部に変更してハードコート層を形成する以外、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを製造した。なお、上記配合により、多官能(メタ)アクリレート総量中におけるエチレンオキサイド単位の量は、48質量%であった。
〔実施例4〕
レベリング剤としてパーフルオロポリエーテル含有アクリレート系化合物(フッ素系レベリング剤;DIC社製,メガファックRS−75)を使用し、その配合量を0.1質量部としてハードコート層を形成する以外、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを製造した。
〔比較例1〕
エチレンオキサイド単位を複数有する多官能(メタ)アクリレートとしてのエトキシ化ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業製,NKエステルA−DPH−12E,1分子中のエチレンオキサイド単位の存在量:12モル)の配合量を0質量部、アルキレンオキサイド単位を有しない多官能(メタ)アクリレートとしてのペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村化学工業製,NKエステルA−TMM−3L)の配合量を100質量部に変更してハードコート層を形成する以外、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを製造した。なお、上記配合により、多官能(メタ)アクリレート総量中におけるエチレンオキサイド単位の量は、0質量%であった。
〔比較例2〕
エチレンオキサイド単位を複数有する多官能(メタ)アクリレートとしてのエトキシ化ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業製,NKエステルA−DPH−12E,1分子中のエチレンオキサイド単位の存在量:12モル)の配合量を20質量部、アルキレンオキサイド単位を有しない多官能(メタ)アクリレートとしてのペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村化学工業製,NKエステルA−TMM−3L)の配合量を80質量部に変更してハードコート層を形成する以外、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを製造した。なお、上記配合により、多官能(メタ)アクリレート総量中におけるエチレンオキサイド単位の量は、10質量%であった。
〔比較例3〕
エチレンオキサイド単位を複数有する多官能(メタ)アクリレートおよびアルキレンオキサイド単位を有しない多官能(メタ)アクリレートの替わりに、自己修復性を有する紫外線硬化型樹脂(日油社製,ブレンマーTA−604AU)100質量部を使用してハードコート層を形成する以外、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを製造した。
〔比較例4〕
レベリング剤としてアクリロイル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(シリコーン系レベリング剤;ビックケミー社製,BYK−UV3500)を使用し、その配合量を0.1質量部としてハードコート層を形成する以外、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを製造した。
〔試験例1〕(弾性率の測定)
実施例および比較例で製造したハードコートフィルムのハードコート層について、微小表面硬度計(島津製作所社製,ダイナミック超微小硬度計W201S)を使用して弾性率(MPa)を測定した。結果を表1に示す。
〔試験例2〕(ペン先抵抗力の測定)
実施例および比較例で製造したハードコートフィルムのハードコート層表面について、万能試験機(オリエンテック社製,テンシロン)およびタッチペンを使用し、荷重150g重でフィルム表面にタッチペンのペン先を押し付け、100mm/minの速度で走査する条件で試験を行った。そして、得られた測定チャートから、ペン先抵抗力の摺動値(mN)を求めた。なお、タッチペンとしては、ペン先がハードフェルト芯のタッチペン(ワコム社製,ACK−2003,ペン先直径0.5mm)を使用した。結果を表1に示す。
〔試験例3〕(書き味評価)
実施例および比較例で製造したハードコートフィルムを、ハードコート層側を上にして、ガラス基板上に載置した。そのハードコートフィルムのハードコート層表面に対し、試験例1と同じタッチペンおよびポリアセタール芯のタッチペン(ペン先直径0.4mm)を使用して、それぞれの書き味を評価した。評価においては、5枚重ねの紙(コクヨS&T社製,キャンパスノートA罫 ノ−201A)に鉛筆(三菱鉛筆社製,三菱鉛筆ユニ B)を用いて筆圧約150g重で筆記した際の書き味に近いものを良好とし、当該書き味から離れたものを不良とした。なお、評価は3人のパネラーが行い、3人とも良好と感じたものを良好とし、1人でも不良と感じたものは不良とした。結果を表1に示す。
〔試験例4〕(耐擦傷性の評価:スチールウール硬度)
実施例および比較例で製造したハードコートフィルムのハードコート層表面について、#0000のスチールウールを用いて、250g重/cmの荷重で10cm、10往復又は30往復擦った。そのハードコート層の表面を、3波長蛍光灯下で目視により確認し、以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
◎:30往復でも傷が確認されなかった。
○:10往復では傷が確認されなかったが、30往復では傷が確認された。
×:10往復でも傷が確認された。
〔試験例5〕(表面粗さの測定)
実施例および比較例で製造したハードコートフィルムのハードコート層表面の算術平均表面粗さ(Ra;単位μm)を、JIS B0601−1994に準拠して、接触型粗さ計(ミツトヨ社製,SV3000S4)を用いて測定される粗さ曲線より求めた。結果を表1に示す。
Figure 0006138598
表1から明らかなように、実施例で製造したハードコートフィルムは、書き味が良好であり、かつ耐擦傷性に優れていた。
本発明のハードコートフィルムは、タッチペンが使用されるタッチパネルの表層として好適に用いられる。
1…ハードコートフィルム
11…基材フィルム
12…ハードコート層

Claims (5)

  1. 基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の面側に設けられたハードコート層とを備えた、タッチパネル用のハードコートフィルムであって、
    前記ハードコート層の弾性率が、700〜7000MPaであり、
    前記ハードコート層の表面に対し、ペン先直径0.5mmのハードフェルト芯のタッチペンを荷重150g重の加圧下、速度100mm/分で走査させた際のペン先抵抗力の摺動値が、250mN以上であり、
    前記ハードコート層は、1種または2種以上の多官能(メタ)アクリレートを含有するコーティング組成物を硬化させてなり、
    前記多官能(メタ)アクリレートの少なくとも1種は、分子内にアルキレンオキサイド単位を複数有し、
    前記多官能(メタ)アクリレートの総量中における前記アルキレンオキサイド単位の量は、11〜90質量%である
    ことを特徴とするハードコートフィルム。
  2. 前記コーティング組成物は、レベリング剤をさらに含有することを特徴とする請求項に記載のハードコートフィルム。
  3. 前記ハードコート層の厚さは、1〜15μmであることを特徴とする請求項1または2に記載のハードコートフィルム。
  4. 前記基材フィルムは、厚さ15〜300μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを主体とすることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
  5. 請求項〜4のいずれか一項に記載のハードコートフィルムの製造方法であって、
    前記基材フィルムの一方の面側に、前記コーティング組成物を含有する塗工液を塗布して塗膜を形成し、
    不活性ガス雰囲気下にて、前記塗膜に対し紫外線を照射して前記塗膜を硬化させ、前記ハードコート層を形成する
    ことを特徴とするハードコートフィルムの製造方法。
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