JP6136886B2 - 電鉄用リアクトル、電鉄用電力変換装置及び電鉄用駆動装置 - Google Patents

電鉄用リアクトル、電鉄用電力変換装置及び電鉄用駆動装置 Download PDF

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この発明は、電鉄車両に搭載される電鉄用リアクトルと、この電鉄用リアクトルを用いた電鉄用電力変換装置と、この電鉄用電力変換装置を備えた電鉄用駆動装置に関するものである。
電鉄車両に搭載される電鉄用電力変換装置には、主として半導体スイッチのスイッチング時に発生する高周波ノイズが架線に伝わることを低減するために、リアクトルを用いたノイズフィルタが備えられている。
一方、一般に大電流でない機器に用いられるリアクトルを小型化する技術として、小型でも大きなインダクタンスを得るために、コイルに磁性体を配置して構成することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−51288号公報
しかしながら、電鉄用リアクトルは、数百アンペア以上の大電流を流す必要がある。したがって、従来の大電流でない機器に用いられるリアクトルに採用されている磁性体の配置構成を適用しようとすると、電鉄用リアクトルでは、大電流が流れると磁気飽和によるインダクタンスの低下が生じるという問題があった。
この発明の目的は、上記のような課題を解決するためになされたもので、大電流を流しても、より大きなインダクタンスを得ながら、かつ、より飽和しにくい電鉄用リアクトルを得るものである。
この発明に係る電鉄用リアクトルは、ソレノイド状のコイルと、コイルの軸上であって、コイルの軸方向から見てコイルの内径の内側の領域のみに設けられた磁性体と、を備え、磁性体は、コイルの軸上の磁界分布において通電時の磁界がコイルの中央側よりも低下した領域を含む位置に第1のギャップを介してそれぞれ配置された2体の第1の磁性体と、第1のギャップ内に配置された第2の磁性体と、を含み、第1の磁性体のコイルの軸方向の長さは、第2の磁性体のコイルの軸方向の長さよりも長いことを特徴とする。
この発明は、ソレノイド状のコイルの軸線上の磁界分布において通電時の磁界がコイルの中央側よりも低下した領域を含む位置に磁性体を配置するようにしたので、大電流を流しても、より大きなインダクタンスを得ながら、かつ、より飽和しにくい電鉄用リアクトルを得ることができる。
本発明に係る実施の形態1の電鉄用リアクトルを備えた電鉄用駆動装置の構成を示す図である。 長さが長い磁性体が挿入された場合の電鉄用リアクトルを示す図である。 長さが短い磁性体が挿入された場合の電鉄用リアクトルを示す図である。 磁性体の長さとインダクタンスの関係について説明するための図である。 インダクタンスの電流依存性を示すグラフである。 コイル軸上のコイルの磁界分布を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る電鉄用リアクトルを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る電鉄用リアクトルの変形例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る電鉄用リアクトルのギャップの大きさとインダクタンスの関係について説明するための図である。 本発明に係る実施の形態1の電鉄用リアクトルのインダクタンスの電流依存性を示すグラフである。 本発明に係る実施の形態1の電鉄用リアクトルのインダクタンスの電流依存性を示すグラフである。 本発明に係る実施の形態2の電鉄用リアクトルを示す図である。 本発明に係る実施の形態2の電鉄用リアクトルの磁界の様子を示す図である。 本発明に係る実施の形態2の電鉄用リアクトルのインダクタンスの電流依存性を示すグラフである。 本発明に係る実施の形態3の電鉄用リアクトルを示す図である。 本発明に係る実施の形態3の電鉄用リアクトルの変形例を示す図である。 本発明に係る実施の形態4の電鉄用リアクトルを示す図である。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1の電鉄用リアクトル200を備えた電鉄用駆動装置101の構成を示す図である。電鉄用駆動装置101は、電鉄用電力変換装置102と電鉄駆動用モータ1aとを有している。電鉄用電力変換装置102は、架線1bから供給される直流電力を交流電力に変換して電鉄駆動用モータ1aに供給している。電鉄用電力変換装置102は、インバータ1cで発生する高周波ノイズを除去し架線1bに流れ込まないようにするノイズフィルタとして、電鉄用リアクトル200と、コンデンサ1eと、入力コア1dとを有している。ここで、電鉄用リアクトル200は、コンデンサ1eとの組合せで架線1bとつながる電鉄用電力変換装置102の直流電力の入力側の電力線のノイズを減衰させるLCローパスフィルタとして動作する。また、電鉄用リアクトル200単体でも高周波ノイズを減衰させるローパスフィルタとして機能する。なお、コンデンサ1eは、直流電力を一旦蓄積する畜電器としても動作する。また、入力コア1dは、架線1b及び接地電位とつながる電鉄用電力変換装置102の直流電力の入力側の両電力線のコモンノイズを除去する機能を有する。さらに、電鉄用電力変換装置102は出力コア1fを有し、インバータ1cは出力コア1fを介して電鉄駆動用モータ1aに交流電力を供給する。出力コア1fは、電鉄用電力変換装置102の出力側の電力線のコモンノイズを低減させるノイズフィルタとして動作する。さらに電鉄用電力変換装置102は、インバータ1cを冷却する冷却フィン1gも有している。
以下では、最初に本発明の考え方を説明するために、磁性体とリアクトルとの関係についてまず詳説し、それ以降は主に本発明に係る実施の形態1の電鉄用リアクトル200について説明する。
磁性体は、コイル磁界H(エルステッド)に対し、磁性体内では大きな磁束密度B(ガウス)を発生できる。磁性体内での磁束密度Bは、CGS系では比透磁率μrを用いて、B=μr・Hで表される。磁性体が未飽和の状態では、比透磁率は10000程度の値となる。即ち磁界Hに対し、10000倍もの磁束密度Bが得られる。このため、磁性体をコイル内径の空芯領域に挿入することで、コイルの鎖交磁束N・φ=N・B・Sは大きな値となる。ここで、Nはターン数、φはコイルの1ターン当たりの鎖交磁束、Sはコイル断面積である。インダクタンスLは、L=N・φ/I=N・B・S/Iで、磁性体を挿入することにより大きなインダクタンスLを得ることができる。
まずは、反磁界について説明する。磁性体にコイルの磁界H(外部磁界)を印加すると、磁気モーメントがそろい、磁性体両端にN極、S極が現れる。更に、N極からS極に向かって磁界Hが生じる。磁界Hの方向は、コイルの磁界Hの方向とは反対方向のため、以下では反磁界Hと呼ぶ。磁性体の内部では、コイルの磁界Hと反磁界Hとはお互い逆方向のため、合成した磁界は弱くなる。即ち、磁性体内の磁界が減少するため、磁性体は飽和しにくくなる。
図2は、コイル2の内径の内側の領域に長さが長い磁性体3aがコイル軸4に沿って挿入された場合のリアクトルの断面図を示す。図2(a)は、コイル2の内側に磁性体が挿入されていない空芯の場合のコイル2の磁界Hの様子を示す。図2(b)は、磁性体3aの反磁界Hの様子を示す。図2(c)は、コイル2の磁界Hと反磁界Hを合成した磁界の様子を示す。反磁界Hと磁性体の長さとの関係について述べるが、以下では磁性体の長さとは、コイル軸の方向の磁性体の長さのことを指すものとする。
図2において、コイル軸4は、コイル2が一軸対象の形状をしていることを示すための線を示すもので、コイル2の中心を通る軸を指す。ここで、図2(b)及び図2(c)中の+および−は、それぞれ磁性体3aのN極およびS極を示す。図2(a)中の太い矢印で磁界Hの方向を示し、図2(a)中の太い矢印の長さで磁界Hの大きさを示している。図2(b)中の太い矢印で反磁界Hの方向を示し、図2(b)中の太い矢印の長さで反磁界Hの大きさを示している。反磁界Hの向きは、コイル2の磁界Hの向きとは反対の方向を示している。図2(c)中の太い矢印でコイル2の磁界Hと反磁界Hを合成した磁界の方向を示し、図2(c)中の太い矢印の長さでコイル2の磁界Hと反磁界Hを合成した磁性体3a中の磁界の大きさを示している。図2(c)から明らかなように、コイル2の内側に磁性体3aを挿入することで、磁性体3a中の磁界が減少する。
図3は、コイル2の内径の内側の領域に長さが図2に示した磁性体3aよりも短い磁性体3bが挿入された場合の断面図を示す。ここで、図3(b)及び図3(c)中の+および−は、それぞれ磁性体3aのN極およびS極を示す。図3(a)は、図2(a)と同様に空芯の場合のコイル2の磁界Hの様子を示す。図3(a)中の太い矢印で磁界Hの方向を示し、図3(a)中の太い矢印の長さで磁界Hの大きさを示している。図3(b)は、磁性体3bの反磁界Hの様子を示す。図3(b)中の太い矢印で反磁界Hの方向を示し、図3(b)中の太い矢印の長さで反磁界Hの大きさを示している。反磁界Hの向きは、コイル2の磁界Hの向きとはと反対の方向を示している。図3(c)は、コイル2の磁界Hと反磁界Hを合成した磁界の様子を示す。図3(c)中の太い矢印でコイル2の磁界Hと反磁界Hを合成した磁界の方向を示し、図3(c)中の太い矢印の長さでコイル2の磁界Hと反磁界Hを合成した磁性体3b中の磁界の大きさを示している。図3(c)から明らかなように、磁性体3bが短いために磁性体3bの反磁界Hが大きく、図3(c)の太い矢印で示す磁性体3b中の磁界も図2(c)に比べて小さい。
したがって、反磁界Hと磁性体の長さとの関係は、単体で存在する磁性体において、磁性体の長さが長い、すなわちコイル軸の方向のコイルの長さと同じ程度の長さだとN極、S極が離れるために反磁界Hは弱くなる。逆に、磁性体の長さが短い、すなわちコイル軸に対し磁性体が短いとN極、S極がお互い近づくために反磁界Hも強くなる。
次に、磁性体の長さとインダクタンスの関係について説明する。図4は、コイル2の内径の内側の領域に長さの長い磁性体3a又は短い磁性体3bを挿入したそれぞれの場合の磁性体の長さとインダクタンスの関係を説明するための断面図である。図4(a)は長い磁性体3aの場合、図4(b)は短い磁性体3bの場合を示す。更に、以下はコイル2に流れる電流が小さく、磁性体3a及び磁性体3bが飽和しない場合について説明する。図4(a)に示すように、長さが長い磁性体3aをコイル2に挿入した場合、コイル2のコイル軸4の方向全体の鎖交磁束が増大するため、大きなインダクタンスを得る。一方、図4の(b)に示すように長さの短い磁性体3bをコイル2に挿入した場合には、鎖交磁束が増加するのはコイル2の全体の内、磁性体のある部分になる。例えば、図4(b)に示すように、コイル軸4上におけるコイル2の中央部に相当する位置4bのみに磁性体3bを配置した場合には、鎖交磁束が増加するのはコイル2の中央部のみで、両端部は鎖交磁束が増加しない。したがって、インダクタンスの増加は、磁性体の長さが長い場合に比べて小さい。この様にインダクタンスの大きさは、磁性体の量、すなわち磁性体の長さ、特に磁性体の断面積が一定の場合には磁性体の長さが長いほど、インダクタンスが大きくなると考えられる。
ところで、大きなインダクタンスを得るためにコイル2の内側に長さの長い磁性体3aを挿入すると、反磁界Hが小さいため飽和しやすくなる。即ち、長さの長い磁性体3aを挿入すると、容易に飽和するために、大電流ではインダクタンスが低下する。一方、長さの短い磁性体3bを挿入すると、大きな値のインダクタンスは得られないが、反磁界Hの効果のために、大電流でも磁性体3bの効果により空芯の場合のインダクタンス値よりも大きなインダクタンス値を得ることがある。この様子を三次元有限要素法にて解析した結果の例を図5に示す。Aは磁性体3aの場合、Bは磁性体3a長さと磁性体3bの長さの中間の長さの磁性体の場合、Cは磁性体3bの場合の解析結果を示す。磁性体を挿入しない空芯の場合のインダクタンスの値を1としている。図5から、磁性体の長さが短くなるにつれ、電流が小さい場合のインダクタンスの値は小さくなるが大電流まで空芯のインダクタンスよりも大きい、すなわち、値が1より大きいことが分かる。
図6は、コイル軸4上のコイル2の磁界分布5をコイル軸4に沿って連続的に描いた図である。図6に示されているように、コイル2に通電した場合のコイル軸4上のコイル2が形成する磁界は、コイル軸4上のコイル2の端部に相当する位置4aでの磁界が弱く、コイル軸4上のコイル2の中央に相当する位置4bでの磁界が強い。この様子を連続的に描いたものが磁界分布5である。また、図6中の太い矢印でコイル2の磁界Hの方向を示し、図6中の太い矢印の長さでコイル2の磁界Hの大きさを示している。以下では、上記の磁性体の長さとインダクタンスとの関係を踏まえて、本発明に係る実施の形態1の電鉄用リアクトル200について詳細に説明する。
図7は、本実施の形態の電鉄用リアクトル200を示す図である。図7(a)は、図7(b)のB−Bでの切断面である。図7(b)は、図7(a)のA−Aでの切断面である。図7(c)は、電鉄用リアクトル200の斜視図である。なお、図7において、図2から図6にて説明したものと同じ又は同等のものは同じ符号で表し、説明を省略する。図7(a)に示すように、第1の磁性体6は、コイル2の内径の内側の領域にコイル軸4上のコイル2の端部に相当する4aの内、一方の端部に配置している。また、本実施の形態において、図7(b)及び図7(c)に示すように、第1の磁性体6の断面の形状は十字である。
図6に示したように、コイル軸4上のコイル2の中央に相当する位置4bでは、コイル2の磁界が強く、磁性体は飽和しやすい。一方、コイル軸4上のコイル2の端部に相当する4aでは、コイル2の磁界が弱く、磁性体は飽和しにくい。したがって、本実施の形態によると、図7(a)に示すように、第1の磁性体6を飽和しにくいコイル軸4上のコイル2の端部に相当する4aに配置しているので、大電流でも大きなインダクタンスを得ながら、かつ、より飽和しにくくなる。
図8に、本実施の形態の変形例である電鉄用リアクトル300を示す。図8のA−Aでの断面図及び斜視図は、それぞれ図7(b)及び図7(c)と同じである。電鉄用リアクトル300は、第1の磁性体6を第1の磁性体6a、6bに分割し、コイル軸4上のコイル2の端部に相当する4aにそれぞれ配置している。言い換えると、第1の磁性体6は磁性体6a、6bの2体からなり、コイル2の両端部にそれぞれ配置されている。以下では、第1の磁性体6の各々の間、すなわち、第1の磁性体6aと第1の磁性体6bとの間を第1のギャップ7と呼ぶものとする。
第1の磁性体6a及び6bを配置することにより、コイル2が空芯の場合に比べて大電流でも大きなインダクタンス値を確保できる。
図9は、本実施の形態における第1のギャップ7の大きさとインダクタンスの関係を説明するための図である。図9(a)は、磁性体3cと磁性体3dの間に大きな第1のギャップ7aを設けた場合を示す。図9(b)は、磁性体3cと磁性体3dの間に小さな第1のギャップ7bを設けた場合を示す。図9(c)は、第1のギャップ7がない場合を示す。図9中の太い矢印は、反磁界Hのみを表している。図9中の太い矢印で反磁界Hの方向を示し、図9中の太い矢印の長さで反磁界Hの大きさを示している。図9中の+および−は、それぞれ磁性体3c及び磁性体3dのN極およびS極を示す。
図9(a)に示すように、磁性体3cと磁性体3dの間に大きな第1のギャップ7aを設けると、大きな第1のギャップ7aを挟んで対向するN極とS極とが離れており、お互いに影響しない。すなわち、磁性体が離れていると、独立の磁性体の様に取り扱え、より反磁界の大きさが大きくなる。
図9(b)に示すように、磁性体3cと磁性体3dの間に小さな第1のギャップ7bを設けると、小さな第1のギャップ7bを挟んで対向するN極とS極とが近くなり、お互いに影響して打ち消しあう。この場合は、図9(c)の示すような第1のギャップのない場合に近づき、あたかも一体の磁性体の様に見え、反磁界Hも小さくなる。
また、反磁界Hは形状に比例する。すなわち、反磁界Hは、磁性体のコイル軸4に垂直な断面の面積と磁性体の長さで決まる。さらに、複数個の磁性体が存在する場合には磁性体間の第1のギャップの大きさもパラメータになる。特に、第1の磁性体6aと6bのコイル軸4に沿った長さの合計が一定の値になる場合には、反磁界Hは断面の面積に対する第1のギャップ7の比で決まる。
図10に、ギャップを変化させた場合のインダクタンスの電流依存性の変化を3D有限要素法解析で求めた結果を示す。図10に示す解析においては、第1の磁性体6aと6bのそれぞれの長さは一定とし、コイル軸4に垂直な断面の形状を円径と仮定して、断面の面積に等しい面積の円の半径を求め、この半径に対する第1のギャップ7の比をパラメータとし変化させた。図10に示すグラフの凡例では、第1の磁性体6a、6bの半径に対する第1のギャップ7の比を、半径対ギャップ比として表している。即ち、ギャップがゼロの場合は比がゼロであり、ギャップと半径が等しい場合は比は1になる。また、コイル2が空芯の場合のインダクタンスの値を1としたときの規格インダクタンス値を電流依存性として示した。解析に用いたモデルのコイル軸3に垂直な断面の形状は、図7(b)に示すように十字で、材質は鉄とした。
本実施の形態では、第1の磁性体6a及び6bの材質として鉄を用いた場合を説明したが、珪素鋼板、SS400及び純鉄などの鉄でも良い。
図10から、第1のギャップ7が大きくなるに従い、インダクタンスの値が低下することが分かる。また、第1のギャップ7が大きくなるに従い、コイル2が空芯の場合のインダクタンスに近づいた時の電流値は大きくなるが、小さな電流値でのインダクタンスは低下することも分かる。但し、コイル2が空芯の場合のインダクタンスに比べて数倍のインダクタンスを確保しており、第1の磁性体6a及び6bを挿入したことにより得られた効果は大きい。
ここで、上記の解析に用いた計算式の誤差を10%とすると、効果に明確な差が現れるのは、半径対ギャップ比が0.043以上の場合である。この場合、例えば磁性体の半径が25mmから250mm程度においては、第1のギャップ7が250×0.043≒10mm以上であれば効果があることになる。
図11は、別モデルを用いて、上記の解析と同様に3D有限要素法解析を行った結果である。第1の磁性体6aの長さと第1の磁性体6bの長さとの合計値を一定として、第1のギャップ7をパラメータとして解析を行った。図11に示すグラフの凡例では、鉄心全長に対するギャップの比を鉄心全長対ギャップ比として表している。すなわち、第1のギャップ7の長さが、第1の磁性体6aの長さと第1の磁性体6bの長さの合計値よりも2倍大きい場合には、比は2であり、第1のギャップ7がない場合には比は0である。
図11に示すように、少なくとも磁性体の長さに対し第1のギャップ7の長さが2/3以上である場合、第1のギャップ7がない場合(比がゼロ)の磁性体に比べて顕著に大電流まで大きなインダクタンスが得られている。すなわち、第1のギャップ7がない(比がゼロ)場合のインダクタンスの低下が開始する電流は600Aであるのに対し、比が2/3の場合には電流は1200Aと2倍になる。
この様に、磁性体を第1の磁性体6aと第1の磁性体6bとに分割した2分割型リアクトルであっても、第1の磁性体6aと第1の磁性体6bとを間に第1のギャップ7を設けると、大電流でもインダクタンスの飽和を避けることが可能である。
図6に示したように、コイル軸4上のコイル2の中央に相当する位置4bでは、コイル2の磁界が強く、磁性体は飽和しやすい。一方、コイル軸3上のコイル2の端部に相当する4aでは、コイル2の磁界が弱く、磁性体は飽和しにくい。したがって、第1のギャップ7を大きくすると、第1の磁性体6aと6bは、よりコイル軸4上のコイル2の端部に相当する位置4aに近づく。この場合、先に述べたように、磁界が弱まる効果があり、第1の磁性体6a及び6bが飽和しにくくなり、大電流でも空芯コイルに比べ大きなインダクタンスを確保できる様になる。
より大きなインダクタンスを得るために、図7(a)に示すように、第1の磁性体6a及び6bは、コイル2の両端より外側にはみ出していても良い。
最もコイル2の磁界が強いコイル軸4上のコイル2の中心に相当する位置4bには、第1の磁性体6a及び6bを配置しないようにするとより効果的である。言い換えると、第1のギャップ6をコイル軸4上のコイル2の中心に相当する位置4bに配値するとより効果的である。
また、本実施の形態では、図7(b)に示すように第1の磁性体6a及び6bの断面の形状が十字のものを示したが、円形でも良い。
本実施の形態では、架線から直流電力が供給される場合で説明したが、架線から交流電力が供給される場合でも使用できる。この場合の電鉄用電力変換装置102は、交流電力を直流電力に変換するコンバータと、コンバータから出力された直流電力を、モータを駆動するための交流電力に変換するためのインバータとから構成されている。
本実施の形態によると、コイルの内側に磁性体が挿入されているので、小型化を達成できており、また、大電流でも使用できるので、電鉄用途に適している。
実施の形態2.
図12は、本発明に係る実施の形態2の電鉄用リアクトル400を示す図である。本実施の形態は、実施の形態1における第1のギャップ7に相当する位置、すなわち、コイル2の中央側に第2の磁性体9を配置したこと以外は、実施の形態1と同じである。第2の磁性体9を加えることで、鉄の量を確保することができる。
コイル軸4上のコイル2の中央に相当する位置4bに配置された第2の磁性体9は、第1の磁性体6a及び6bと比べて、長さが短いものを用いることで、反磁界Hが増大し、飽和し難くなる。但し、磁性体の長さが短いと磁性体量が小さく、磁性体をコイル2の内側に挿入したことによる効果、すなわち、コイル2が空芯の場合と比較してインダクタンスが増大するという効果が小さくなる。このため、コイル2の磁界が弱い、コイル軸4上のコイル2の端部に相当する位置4aに配置する第1の磁性体6a及び6bは、第2の磁性体9よりも長い磁性体を配置すると良い。磁性体を長くすると反磁界Hが弱くなるが、コイル2の磁界も弱くなる。したがって、第2の磁性体9の飽和しやすさは、第1の磁性体6a及び6bと大差なくできる。これにより、磁性体量を確保しながら、大電流でも飽和しにくいリアクトルを得ることができる。
図6に示したように、コイル軸4上のコイル2の中央に相当する位置4bでは、コイル2の磁界が強く、磁性体が飽和しやすい。したがって、本実施の形態の構成のように、長さの短い第2の磁性体9をコイル軸4上のコイル2の中央に相当する位置4bに配置することで、第2の磁性体9の反磁界Hが大きくなり、飽和しにくくなる。一方、コイル軸4上のコイル2の端部に相当する4aでは、コイル2の磁界が弱く、磁性体が飽和しにくい。したがって、本実施の形態の構成のように、長さの長い第1の磁性体6a及び6bをコイル軸4上のコイル2の端部に相当する4aに配置するとことで、全体として磁性体量を稼いでいる。
図13は、本実施の形態の電鉄用リアクトル400における磁界の様子を示した図である。図13(a)の太い矢印は、第1の磁性体6a、6b及び第2の磁性体9それぞれの反磁界Hを表している。すなわち、図13(a)から、コイル軸4上のコイル2の中央に相当する位置4bに配置された長さの短い第2の磁性体9の反磁界Hが、コイル軸4上のコイル2の端部に相当する4aに配置された長さの長い第1の磁性体6a及び6bをの反磁界Hよりも強いことが分かる。
図13(b)の太い矢印は、コイル2の磁界と第1の磁性体6a、6b及び第2の磁性体9それぞれの反磁界Hとの合成した磁界を表している。すなわち、図13(b)から、磁性体内の合成した磁界が、第1の磁性体6a、6b及び第2の磁性体9でほぼ等しいことが分かる。
上記の様に、3体からなる3分割の形状の磁性体をコイル2の内側に挿入することで、磁性体の量を確保しながら、各磁性体の反磁界Hをコイル軸4上の位置に応じて最適化できる。すなわち、コイル2の磁界が強い中央には強い反磁界Hを発生する磁性体を配置し、コイル2の磁界が弱い端部に反磁界Hの弱い磁性体を配置するので、コイル2が空芯の場合よりも大きなインダクタンスを得ながら、かつ飽和しにくいリアクトルを得ることが可能になる。
図14は、3D有限要素法解析で解析した電流とインダクタンスの関係を示した図である。図10と同様に、コイル2が空芯の場合のインダクタンスの値を1としたときの規格インダクタンス値を電流依存性としている。磁性体の長さが同じ、すなわち、磁性体の合計の量が同じ条件で解析を行った。磁性体の分割なしの形状と、磁性体が3分割の形状で比較した。また、磁性体の3分割の形状は、コイル軸4上のコイル2の中央に相当する位置4bに配置された磁性体の長さが長く、コイル軸4上のコイル2の端部に相当する4aに配置された磁性体の長さが短い場合(中心長>>端部長)と、コイル軸4上のコイル2の中央に相当する位置4bに配置された磁性体の長さが短く、コイル軸4上のコイル2の端部に相当する4aに配置された磁性体の長さが長い場合(中心長<<端部長)と、磁性体を等分割にした場合(中心長≒端部長)との3種類である。合計4種類の形状について比較した結果を図14に示す。
図14から、コイル軸4上のコイル2の端部に相当する4aに配置された磁性体の長さが長く、コイル軸4上のコイル2の中央に相当する位置4bに配置された磁性体の長さが短い方が、インダクタンス値は低下するが大電流までインダクタンス値が一定であることが分かる。したがって、本実施の形態によると、磁性体量を確保しながら、大電流でも飽和しにくいリアクトルを得ることができる。
磁性体は、一般に、交流電源で使用する場合にはソリッドの鉄でも良く、周波数が数百Hz以下では鉄特に積層鋼板が多く、渦電流が問題になる場合にはフェライトが用いられる。
本実施の形態によると、コイルの内側に磁性体が挿入されているので、小型化を達成できており、また、大電流でも使用できるので、電鉄用途に適している。
実施の形態3.
図15は、本実施の形態に係る電鉄用リアクトル500を示す図である。本実施の形態は、実施の形態1における第1の磁性体6a及び6bのそれぞれが、2分割されている以外は、実施の形態1と同じである。
図15に示すように、第1の磁性体の群体10は、磁性体10aと磁性体10bとに分割されている。同様に、第1の磁性体の群体11は、磁性体11aと磁性体11bとに分割されている。磁性体10a及び磁性体11aは、コイル軸4上のコイル2の端部寄りに配置されている。磁性体10b及び磁性体11bは、コイル軸4上のコイル2の中央寄りに配置されている。磁性体10bと磁性体11bとの間、すなわち、第1の磁性体の群体10と第1の磁性体の群体11との間のギャップを第2のギャップ12と呼ぶ。また、磁性体10aと磁性体10bとの間のギャップを第3のギャップ13と呼び、磁性体11aと磁性体11bとの間のギャップを第4のギャップ14と呼ぶ。
先に述べたように、コイル軸4上のコイル2の中心に近づくほど、コイルの磁界Hが強くなるので飽和しやすい。また、図10から分かるように、隣り合う磁性体間のギャップが小さいほど、一体型の磁性体に近くなり、反磁界Hが弱くなるので飽和しやすくなる。
コイル2の磁界Hが強いコイル軸4上のコイル2の中心寄りに配置されている第2のギャップ12を大きくすることで、飽和しにくくする。さらに、コイルの磁界Hが弱いコイル軸4上のコイル2の端部寄りに配置されている第3のギャップ13及び第4のギャップ14を小さくして磁性体を密に配置する。言い換えると、第3のギャップ13及び第4のギャップ14は、第2のギャップ12よりも小さくすることで、磁性体が飽和しにくく、かつインダクタンスの大きなリアクトルを得ることが可能になる。
上記では、磁性体が4分割されている場合で説明したが、分割数は、4分割に限らない。一例として、以下に6分割した例をあげて説明する。
図16は、本実施の形態の変形例である電鉄用リアクトル600を示す図である。図16に示すように、第1の磁性体の群体15は、磁性体15aと磁性体15bと磁性体15cとに分割されている。同様に、第1の磁性体の群体16は、磁性体16aと磁性体16bと磁性体16cとに分割されている。第1の磁性体群16は、コイル軸4上のコイル2の端部寄りから中央に向かって、磁性体15a、磁性体15b、磁性体15cの順に配置されている。同様に、第1の磁性体の群体16は、コイル軸4上のコイル2の端部寄りから中央に向かって、磁性体16a、磁性体16b、磁性体16cの順に配置されている。
磁性体15cと磁性体16cとの間、すなわち、第1の磁性体の群体15と第1の磁性体の群体16との間のギャップを第5のギャップ17と呼ぶ。磁性体15aと磁性体15bとの間のギャップを第6のギャップ18a、磁性体15bと磁性体15cとの間のギャップを第7のギャップ18b、磁性体16aと磁性体16bとの間のギャップを第8のギャップ19a、磁性体16bと磁性体16cとの間のギャップを第9のギャップ19bと呼ぶこととする。
コイル2の磁界Hが強いコイル軸4上のコイル2の中央寄りの位置に配置されている磁性体15c及び磁性体16cは、飽和しやすいので、長さを短くしている。逆に、飽和しにくいコイル軸4上のコイル2の端部寄りの位置に配置する磁性体15a、磁性体15b、磁性体16a及び磁性体16bの長さを長くすることで、鉄の量を確保している。
第6のギャップ18aと第7のギャップ18bの大きさは等しい。第8のギャップ19aと第9のギャップ19bの大きさは等しい。第6のギャップ18、第7のギャップ18b、第8のギャップ19a及び第9のギャップ19bの大きさは、第5のギャップ17よりも小さい。本実施の形態によると、飽和しにくく、かつインダクタンスの大きなリアクトルを得ることが可能になる。
本実施の形態では、磁性体を4分割及び6分割した例で説明したが、分割数はこれに限らない。磁性体の配置については、コイル軸4上のコイル2の端部に近いほど、磁性体は長く、ギャップは小さくすると良い。本実施の形態では、第2の磁性体は分割されていない場合で説明したが、第2の磁性体はn個に分割されていても良い。
また、実施の形態1と同様に、本実施の形態においても、2つの磁性体群を挿入しなくても、どちらか一方の磁性体群だけでも良い。また、コイル軸4上の中心に磁性体を加えて配置しても良い。
本実施の形態によると、大電流でも大きなインダクタンスを得ながら、より飽和しにくくなる。
実施の形態4.
図17は、本実施の形態に係る電鉄用リアクトル700を説明するための図である。図17(a)に、コイル2が作る磁界を示す。図17(b)に、本実施の形態に係る電鉄用リアクトル700を示す。本実施の形態は、実施の形態2における第1の磁性体6a及び6bに相当する磁性体のコイル2の外側に面したそれぞれの端面が、凸形状である以外は、実施の形態2と同じである。図17(c)に、電鉄用リアクトル700と磁束線の関係を示す。
図6でコイル軸4上のコイル2の端部に相当する位置4aのコイル2の磁界が弱いことを示した。図17(a)に示すように、コイル2が作る磁界はコイル軸4に沿って、急激に弱くならず広い範囲で徐々に弱くなる。図17(a)の実線は、コイル軸4上のコイル2の磁界分布5を示す。
コイル軸4上のコイル2の端部に相当する位置4aに、第1の磁性体20と21が配置されている。コイル軸4上のコイル2の中央に相当する位置4bに、第2の磁性体22が配置されている。第1の磁性体20の面の内、コイル軸4上におけるコイル2の端部側の端面20aは、外径側角部20bが削られた凸形状をしている。同様に、第1の磁性体21の面の内、コイル軸4上におけるコイル2の端部側の端面21aは、外径側角部21bが削られた凸形状をしている。
コイル軸4上のコイル2の中央に相当する位置4bは、コイル2の磁界が強く、コイル軸4に沿ってコイル2の磁界は均一である。一方、コイル軸4上のコイル2の端部に相当する位置4aは、コイル2の磁界が弱く、コイル軸4に沿ってコイル2の磁界が大きく変化する。したがって、端面20a及び端面21aを凸形状にすることで、第1の磁性体20及び21中の磁界が不均一になり、飽和する部分と飽和していない部分とが混在することになることを防いでいる。
図17(c)では、分かりやすくするために、磁束線23のみに番号を記載した。図17(c)において、磁束線23以外は、図17(b)と同じものを示す。第1の磁性体20の外径側角部20b及び第1の磁性体21の外径側角部21bに相当する部分では、磁束線が集中していることが分かる。したがって、第1の磁性体20の外径側角部20b及び21bに相当する部分は、コイル軸4に沿った長さを短くし、反磁界Hを大きくすると、より磁性体の飽和を避けることが可能になる。言い換えると、本実施の形態によれば、第1の磁性体20の端面20b及び21bを凸形状にすることで、より磁性体の飽和を避けることが可能になる。
磁性体中の磁界が不均一の場合、磁界の強い箇所から局部的に飽和し、インダクタンスの低下が始まる。従って、磁性体中の飽和は、極力一様にするのが良い。先に述べたように、飽和を避けるには、磁性体の長さを短くし、反磁界Hを強くすれば良い。すなわち、コイル軸4上のコイル2の端部に相当する位置4aに配置する磁性体に、長さが長い部分と短い部分を設け、反磁界Hに強弱を付ければコイル2との合成した磁界もより平均的に一様にできる。従って、本実施の形態によると、磁性体の反磁界Hに強弱を持たせ、コイル2との合成した磁界を一様にすることが出来る。これにより、大電流でもインダクタンス値の保持が可能となる。
本実施の形態では、第1の磁性体20の端面20b及び21bの両方を凸形状にする場合で説明したが、どちらか一方だけでも良い。また、第2の磁性体22は配置しなくても良い。
なお、以上では、電鉄用電力変換装置が電鉄車両の動輪を回転させる電鉄用駆動用モータを駆動するための場合について説明したが、電鉄用電力変換装置は電鉄車両の空調装置に搭載されるモータを駆動しても同様の効果が得られるのは言うまでも無い。
1a 電鉄駆動用モータ、1b 架線、2 コイル、4 コイル軸、5 磁界分布、
6、6a、6b 第1の磁性体、7 第1のギャップ、9 第2の磁性体、
10 第1の磁性体の群体、11 第1の磁性体の群体、12 第2のギャップ、
15 第1の磁性体の群体、16 第1の磁性体の群体、20、21 第1の磁性体、
22 第2の磁性体、101 電鉄用駆動装置、102 電鉄用電力変換装置、
200、300、400、500、600、700 電鉄用リアクトル。

Claims (12)

  1. ソレノイド状のコイルと、
    前記コイルの軸上であって、前記コイルの軸方向から見て前記コイルの内径の内側の領域のみに設けられた磁性体と、
    を備え、
    前記磁性体は、前記コイルの軸上の磁界分布において通電時の磁界が前記コイルの中央側よりも低下した領域を含む位置に第1のギャップを介してそれぞれ配置された2体の第1の磁性体と、前記第1のギャップ内に配置された第2の磁性体と、を含み、
    前記第1の磁性体の前記コイルの軸方向の長さは、前記第2の磁性体の前記コイルの軸方向の長さよりも長いこと
    を特徴とする電鉄用リアクトル。
  2. 前記第1の磁性体の前記コイルの軸に垂直な断面の半径に対する前記第1のギャップの前記コイルの軸方向の長さの比が0.043以上であること
    を特徴とする請求項に記載の電鉄用リアクトル。
  3. 前記第1のギャップの前記コイルの軸方向の長さに対する前記第1の磁性体の前記コイルの軸方向の長さの比が3分の2以上であること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の電鉄用リアクトル。
  4. ソレノイド状のコイルと、
    前記コイルの軸上であって、前記コイルの軸方向から見て前記コイルの内径の内側の領域のみに設けられた磁性体と、
    を備え、
    前記磁性体は、前記コイルの軸上の磁界分布において通電時の磁界が前記コイルの中央側よりも低下した領域を含む位置にギャップを介してそれぞれ配置された2体の第1の磁性体を含み、
    前記第1の磁性体の各々は、n個に分割された第1の磁性体の群体からなること
    を特徴とする電鉄用リアクトル。
  5. 前記第1の磁性体の群体の各々に含まれる磁性体間のギャップの前記コイルの軸方向の長さは、前記第1の磁性体の群体間のギャップの前記コイルの軸方向の長さよりも短いこと
    を特徴とする請求項に記載の電鉄用リアクトル。
  6. 前記第1の磁性体の群体の内、前記コイルの中央寄りの位置に配置された磁性体の前記コイルの軸方向の長さは、前記コイルの端部寄りの位置に配置された磁性体の前記コイルの軸方向の長さよりも短いこと
    を特徴とする請求項に記載の電鉄用リアクトル。
  7. 前記磁性体は、前記第1の磁性体の群体間のギャップ内に配置された第2の磁性体をさらに含むこと
    を特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の電鉄用リアクトル。
  8. ソレノイド状のコイルと、
    前記コイルの軸上であって前記コイルの内径の内側の領域に設けられると共に、前記軸上の磁界分布において通電時の磁界が前記コイルの中央側よりも低下した領域を含む位置に配置された第1の磁性体と、
    を備え、
    前記第1の磁性体は、2体からなると共に、前記コイルの両端部にそれぞれ配置され、
    前記第1の磁性体の各々は、n個に分割された第1の磁性体の群体からなり、
    前記第1の磁性体の群体は、前記コイルの端部に配置され、
    前記第1の磁性体の群体の各々に含まれる磁性体間のギャップの前記コイルの軸方向の長さは、前記第1の磁性体の群体間のギャップの前記軸方向の長さよりも短く、
    前記第1の磁性体の群体の内、前記コイルの中央寄りの位置に配置された磁性体の前記コイルの軸方向の長さは、前記コイルの端部寄りの位置に配置された磁性体の前記コイルの軸方向の長さよりも短いこと
    を特徴とする電鉄用リアクトル。
  9. 前記第1の磁性体の前記コイルの外側に面した端面に凸部を有すること
    を特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の電鉄用リアクトル。
  10. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の電鉄用リアクトルを備え、
    前記電鉄用リアクトルは、架線につながる電力線に重畳されるノイズを除去すること
    を特徴とする電鉄用電力変換装置。
  11. 電鉄車両の動輪を回転させるモータと、
    前記架線から供給される直流電力及び交流電力のいずれかを受けて前記モータを駆動する駆動電力を出力する請求項10に記載の電力変換装置と、
    を備えたことを特徴とする電鉄用駆動装置。
  12. 電鉄車両の空調装置に搭載されたモータと、
    前記架線から供給される直流電力及び交流電力のいずれかを受けて前記モータを駆動する駆動電力を出力する請求項10に記載の電力変換装置と、
    を備えたことを特徴とする電鉄用駆動装置。
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