JP6134101B2 - 繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法 - Google Patents

繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6134101B2
JP6134101B2 JP2012057197A JP2012057197A JP6134101B2 JP 6134101 B2 JP6134101 B2 JP 6134101B2 JP 2012057197 A JP2012057197 A JP 2012057197A JP 2012057197 A JP2012057197 A JP 2012057197A JP 6134101 B2 JP6134101 B2 JP 6134101B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
signal
partial discharge
period
instruction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012057197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013190342A (ja
Inventor
孝幸 櫻井
孝幸 櫻井
弘之 小川
弘之 小川
哲夫 吉満
哲夫 吉満
廣瀬 達也
達也 廣瀬
聡 廣島
聡 廣島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2012057197A priority Critical patent/JP6134101B2/ja
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to US14/384,759 priority patent/US9322881B2/en
Priority to CA2867198A priority patent/CA2867198C/en
Priority to KR1020167012547A priority patent/KR101653527B1/ko
Priority to EP13761865.8A priority patent/EP2827159B1/en
Priority to KR20147028612A priority patent/KR20140138918A/ko
Priority to CN201380013954.XA priority patent/CN104169730A/zh
Priority to PCT/JP2013/001674 priority patent/WO2013136793A1/ja
Publication of JP2013190342A publication Critical patent/JP2013190342A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6134101B2 publication Critical patent/JP6134101B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/34Testing dynamo-electric machines
    • G01R31/343Testing dynamo-electric machines in operation
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R19/00Arrangements for measuring currents or voltages or for indicating presence or sign thereof
    • G01R19/0084Arrangements for measuring currents or voltages or for indicating presence or sign thereof measuring voltage only
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/12Testing dielectric strength or breakdown voltage ; Testing or monitoring effectiveness or level of insulation, e.g. of a cable or of an apparatus, for example using partial discharge measurements; Electrostatic testing
    • G01R31/14Circuits therefor, e.g. for generating test voltages, sensing circuits
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/12Testing dielectric strength or breakdown voltage ; Testing or monitoring effectiveness or level of insulation, e.g. of a cable or of an apparatus, for example using partial discharge measurements; Electrostatic testing
    • G01R31/1227Testing dielectric strength or breakdown voltage ; Testing or monitoring effectiveness or level of insulation, e.g. of a cable or of an apparatus, for example using partial discharge measurements; Electrostatic testing of components, parts or materials
    • G01R31/1263Testing dielectric strength or breakdown voltage ; Testing or monitoring effectiveness or level of insulation, e.g. of a cable or of an apparatus, for example using partial discharge measurements; Electrostatic testing of components, parts or materials of solid or fluid materials, e.g. insulation films, bulk material; of semiconductors or LV electronic components or parts; of cable, line or wire insulation
    • G01R31/1272Testing dielectric strength or breakdown voltage ; Testing or monitoring effectiveness or level of insulation, e.g. of a cable or of an apparatus, for example using partial discharge measurements; Electrostatic testing of components, parts or materials of solid or fluid materials, e.g. insulation films, bulk material; of semiconductors or LV electronic components or parts; of cable, line or wire insulation of cable, line or wire insulation, e.g. using partial discharge measurements

Description

本発明は、繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法に関する。
電動機をインバータ駆動する際、インバータにおける高速スイッチングに起因したサージ電圧が発生し、電動機巻線の絶縁に影響が及ぶことが広く知られている。このようなサージ電圧は、インバータサージと呼ばれ、電動機の定格電圧の2倍以上に達することもある。インバータサージが電動機巻線に加わると、巻線の内部や外部において部分放電が発生することが懸念される。このような部分放電は、巻線を構成するエナメル線の被覆を劣化させる原因となる。被覆が劣化すると、やがては絶縁破壊に至ることから、電動機においては、その巻線にインバータサージが加わったとしても部分放電が発生しないような絶縁設計を行うことが望まれている。
従来、電動機巻線の絶縁性能は、交流電圧の印加による部分放電特性、特に部分放電開始電圧に基づいて評価されていた。ただし、交流電圧が印加される場合とサージ電圧が印加される場合とでは、巻線における電位分布が異なる。そのため、インバータ駆動される電動機の絶縁性能は、サージ電圧を模擬したインパルス電圧の印加により評価されることが望ましい。また、インパルス電圧の印加による部分放電計測の場合、インパルス電圧の立ち上がり時(印加開始時)において電圧が急峻に変化するため、交流電圧の印加による部分放電計測とは異なる手法が求められる。
非特許文献1には、1周期にインパルス電圧を繰り返して印加した場合の部分放電計測方法についての指針が掲載されている。すなわち、印加した全てのインパルス電圧の数(以下、インパルス数と称す)に対して部分放電が発生した部分放電回数が規定回数以上であった場合のインパルス電圧を部分放電開始電圧とすることが定義されており、これを繰り返しインパルス電圧における部分放電開始電圧と称している。
また、非特許文献2、3には、全ての周期にわたってインパルス電圧を繰り返して印加した場合の部分放電計測方法(全周期部分放電計測方法)が記載されている。この全周期部分放電計測方法について具体的に説明する。
図12は、全周期部分放電計測方法において、周期ごと(図中のデータ分割)に電動機の巻線を模擬したツイストペアサンプルに印加されるインパルス電圧と、インパルス電圧が印加された電動機から発生する部分放電を表す部分放電信号とを示すタイミングチャートである。図12に示されるように、全周期部分放電計測方法では、パルス供給期間とパルス供給期間の後のパルス休止期間とを1周期とし、最初の周期において、パルス供給期間(例えば20ms)で10発のインパルス電圧を印加し、パルス休止期間(例えば100ms)でインパルス電圧の印加を停止する処理を行う。続いて、次の周期においてパルス供給期間で10V昇圧した10発のインパルス電圧を印加し、パルス休止期間でインパルス電圧の印加を停止する処理を行う。このような処理は、インパルス電圧のピーク値が開始値(例えば1kV)から停止値(例えば2kV)に達するまで、全ての周期にわたって繰り返される。
全周期部分放電計測方法では、全ての周期において、インパルス電圧を表す印加電圧信号および上述の部分放電信号をメモリに保存しておく。その後、測定者が、周期ごとに部分放電回数が規定回数以上(たとえば5回以上)であるか否かを検証し、全ての周期のうちの、最初に部分放電回数が規定回数以上になった周期において、ツイストペアサンプルに印加されたインパルス電圧を部分放電開始電圧として定義している。すなわち、全周期部分放電計測方法においては、インパルス電圧の印加開始から停止までの間、全ての周期にわたってインパルス電圧の印加と部分放電の計測とを続け、計測終了後に部分放電開始電圧が導かれるようになっている。
さらに、非特許文献2では、周期ごとのインパルス電圧の昇圧電圧幅を10Vとし、1周期において、パルス供給期間のインパルス電圧と次のインパルス電圧との間隔を20msとし、パルス休止期間を100msとしているが、これは使用したインパルス電圧発生装置の仕様であり、ユーザが任意に決定できる訳ではない。
IEC 61934TS 電気学会「第40回電気電子絶縁材料システムシンポジウム D−1」 2009年8月 電気学会「第40回電気電子絶縁材料システムシンポジウム P−7」 2009年8月
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ユーザが任意のインパルス電圧を設定でき、かつユーザによる作業を低減することができ、しかも、測定対象物に対する過剰な電圧印加を抑制し、必要なメモリ量を少なく抑えることが可能な繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムを提供することにある。
本発明に係る繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムの一つの態様は、指示電圧の設定倍の電圧として高電圧を出力する直流電源と、所定のパルス幅および所定のパルス繰り返し周波数を表すパルス信号を生成し、その1周期がパルス供給期間および前記パルス供給期間の後のパルス休止期間を含む期間設定信号と前記パルス信号とを重ね合わせて、所定個数の前記パルス信号が前記パルス供給期間にのみ発生する方形波信号を生成する信号発生器と、前記方形波信号の電圧値が予め設定された電圧しきい値よりも低いときに前記直流電源からの前記高電圧により容量素子を充電し、前記方形波信号の電圧値が前記電圧しきい値以上であるときに前記容量素子から前記高電圧の値をピーク値とするインパルス電圧を測定対象物に印加する半導体スイッチと、前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とが設定された方形波指示信号を前記信号発生器に出力する信号指示部と、前記方形波信号の1周期目に前記指示電圧として初期電圧が設定された電圧指示信号を前記直流電源に出力し、2周期目以降の周期において、前記電圧指示信号に対して、直前の周期の前記指示電圧に前記初期電圧よりも低い所定電圧を加算した電圧を前記指示電圧として出力する電圧指示部と、前記インパルス電圧が印加された前記測定対象物から発生する部分放電に基づいた検出信号を観測する検出信号観測回路と、周期ごとに前記検出信号の入力回数を部分放電回数としてカウントする部分放電回数算出部と、前記測定対象物に印加される前記インパルス電圧を表す印加電圧信号を観測する印加電圧信号観測回路と、前記印加電圧信号観測回路から前記印加電圧信号を取得する電圧値取得部と、前記方形波指示信号の前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とを設定して前記方形波指示信号を前記信号指示部に出力し、前記初期電圧および前記2周期目以降の周期における前記指示電圧を設定して前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、前記部分放電回数が規定回数以上になったか否かを判定し、前記部分放電回数が規定回数以上になった最初の周期において前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電開始電圧とする制御部と、を具備する部分放電計測システムであって、前記制御部は、前記電圧値取得部により前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で初めの周期からの各周期においては、前記指示電圧の加算を行わずに、直前の周期の前記指示電圧に前記所定電圧を減算した電圧が前記指示電圧として設定された前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、前記制御部は、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降に、前記部分放電回数が前記規定回数未満になったか否かを判定し、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で前記部分放電回数が前記規定回数未満になった最初の周期において、前記印加電圧信号観測回路からの前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電消滅電圧とすること、を特徴とする。
また、本発明に係る繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムの他の一つの態様は、指示電圧の設定倍の電圧として高電圧を出力し、昇圧ランプ電圧出力および降圧ランプ電圧出力が可能な直流電源と、所定のパルス幅および所定のパルス繰り返し周波数を表すパルス信号を生成し、その1周期がパルス供給期間および前記パルス供給期間の後のパルス休止期間を含む期間設定信号と前記パルス信号とを重ね合わせて、所定個数の前記パルス信号が前記パルス供給期間にのみ発生する方形波信号を生成する信号発生器と、前記方形波信号の電圧値が予め設定された電圧しきい値よりも低いときに前記直流電源からの前記高電圧により容量素子を充電し、前記方形波信号の電圧値が前記電圧しきい値以上であるときに前記容量素子から前記高電圧の値をピーク値とするインパルス電圧を測定対象物に印加する半導体スイッチと、前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とが設定された方形波指示信号を前記信号発生器に出力する信号指示部と、前記昇圧ランプ電圧出力のための開始電圧と上限電圧と昇圧時間とを設定する電圧指示信号を前記直流電源に出力する電圧指示部と、前記インパルス電圧が印加された前記測定対象物から発生する部分放電に基づいた検出信号を観測する検出信号観測回路と、周期ごとに前記検出信号の入力回数を部分放電回数としてカウントする部分放電回数算出部と、前記測定対象物に印加される前記インパルス電圧を表す印加電圧信号を観測する印加電圧信号観測回路と、前記印加電圧信号観測回路から前記印加電圧信号を取得する電圧値取得部と、前記方形波指示信号の前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とを設定して前記方形波指示信号を前記信号指示部に出力し、前記開始電圧と上限電圧と昇圧時間とを設定して前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、前記部分放電回数が規定回数以上になったか否かを判定し、前記部分放電回数が規定回数以上になった最初の周期において前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電開始電圧とする制御部と、を具備する部分放電計測システムであって、前記制御部は、前記電圧値取得部により前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で初めの周期からの各周期においては、前記降圧ランプ電圧出力のための終了電圧および降圧時間を設定した電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、前記制御部は、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降に前記部分放電回数が前記規定回数未満になったか否かを判定し、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で前記部分放電回数が前記規定回数未満になった最初の周期において、前記印加電圧信号観測回路からの前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電消滅電圧とすること、を特徴とする。
本発明に係る計測装置は、指示電圧の設定倍の電圧として高電圧を出力する直流電源と、所定のパルス幅および所定のパルス繰り返し周波数を表すパルス信号を生成し、その1周期がパルス供給期間および前記パルス供給期間の後のパルス休止期間を含む期間設定信号と前記パルス信号とを重ね合わせて、所定個数の前記パルス信号が前記パルス供給期間にのみ発生する方形波信号を生成する信号発生器と、前記方形波信号の電圧値が予め設定された電圧しきい値よりも低いときに前記直流電源からの前記高電圧により容量素子を充電し、前記方形波信号の電圧値が前記電圧しきい値以上であるときに前記容量素子から前記高電圧の値をピーク値とするインパルス電圧を測定対象物に印加する半導体スイッチと、を具備する繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムの計測装置であって、前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とが設定された方形波指示信号を前記信号発生器に出力する信号指示部と、前記方形波信号の1周期目に前記指示電圧として初期電圧が設定された電圧指示信号を前記直流電源に出力し、2周期目以降の周期において、前記電圧指示信号に対して、直前の周期の前記指示電圧に前記初期電圧よりも低い所定電圧を加算した電圧を前記指示電圧として出力する電圧指示部と、前記インパルス電圧が印加された前記測定対象物から発生する部分放電に基づいた検出信号を観測する検出信号観測回路と、周期ごとに前記検出信号の入力回数を部分放電回数としてカウントする部分放電回数算出部と、前記測定対象物に印加される前記インパルス電圧を表す印加電圧信号を観測する印加電圧信号観測回路と、前記印加電圧信号観測回路から前記印加電圧信号を取得する電圧値取得部と、前記方形波指示信号の前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とを設定して前記方形波指示信号を前記信号指示部に出力し、前記初期電圧および前記2周期目以降の周期における前記指示電圧を設定して前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、前記部分放電回数が規定回数以上になったか否かを判定し、前記部分放電回数が規定回数以上になった最初の周期において前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電開始電圧とする制御部と、を具備し、前記制御部は、前記電圧値取得部により前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で初めの周期からの各周期においては、前記指示電圧の加算を行わずに、直前の周期の前記指示電圧に前記所定電圧を減算した電圧が前記指示電圧として設定された前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、前記制御部は、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降に前記部分放電回数が前記規定回数未満になったか否かを判定し、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で前記部分放電回数が前記規定回数未満になった最初の周期において、前記印加電圧信号観測回路からの前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電消滅電圧とすること、を特徴とする。
本発明に係る繰り返しインパルス電圧による部分放電計測方法は、指示電圧の設定倍の電圧として高電圧を出力する直流電源と、所定のパルス幅および所定のパルス繰り返し周波数を表すパルス信号を生成し、その1周期がパルス供給期間および前記パルス供給期間の後のパルス休止期間を含む期間設定信号と前記パルス信号とを重ね合わせて、所定個数の前記パルス信号が前記パルス供給期間にのみ発生する方形波信号を生成する信号発生器と、前記方形波信号の電圧値が予め設定された電圧しきい値よりも低いときに前記直流電源からの前記高電圧により容量素子を充電し、前記方形波信号の電圧値が前記電圧しきい値以上であるときに前記容量素子から前記高電圧の値をピーク値とするインパルス電圧を測定対象物に印加する半導体スイッチと、信号指示部と、電圧指示部と、検出信号観測回路と、部分放電回数算出部と、印加電圧信号観測回路と、電圧値取得部と、制御部と、を具備する部分放電計測システムによる計測方法であって、前記制御部が、前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とが設定された方形波指示信号を前記信号指示部に出力する工程と、前記信号指示部が前記方形波指示信号を前記信号発生器に出力する工程と、前記制御部が、前記方形波信号の1周期目に前記指示電圧として初期電圧が設定された電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、2周期目以降の周期において、前記電圧指示信号に対して、直前の周期の前記指示電圧に前記初期電圧よりも低い所定電圧を加算した電圧を前記指示電圧として設定して前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力する工程と、前記電圧指示部が、前記電圧指示信号を前記直流電源に出力する工程と、前記検出信号観測回路が、前記インパルス電圧が印加された前記測定対象物から発生する部分放電に基づいた検出信号を観測する工程と、前記部分放電回数算出部が、周期ごとに前記検出信号の入力回数を部分放電回数としてカウントする工程と、前記印加電圧信号観測回路が、前記測定対象物に印加される前記インパルス電圧を表す印加電圧信号を観測する工程と、前記制御部が、前記部分放電回数が規定回数以上になったか否かを判定し、前記部分放電回数が規定回数以上になった最初の周期において、前記印加電圧信号観測回路からの前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電開始電圧とする工程と、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で初めの周期から後の各周期で、前記制御部が、前記指示電圧の加算を行わずに、直前の周期の前記指示電圧に前記所定電圧を減算した電圧が前記指示電圧として設定された前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力する工程と、前記部分放電開始電圧が取得された後に、前記電圧指示部が、前記減算した電圧が設定された前記電圧指示信号を直流電源に出力する工程と、前記制御部が、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降に、前記部分放電回数が規定回数未満になったか否かを判定し、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で前記部分放電回数が前記規定回数未満になった最初の周期において、前記印加電圧信号観測回路からの前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電消滅電圧とする工程と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、ユーザが任意のインパルス電圧を設定でき、かつユーザによる作業を低減することができ、しかも、測定対象物に対する過剰な電圧印加を抑制し、必要なメモリ量を少なく抑えることができる。
第1の実施形態に係る部分放電計測システムの概略的な構成を示すブロック図である。 部分放電開始電圧Vpdivの計測手順を示すフローチャートである。 部分放電開始電圧Vpdivの計測手順を示すフローチャートである。 信号発生器が生成する期間設定信号30、パルス信号33および方形波信号34と、半導体スイッチにより発生するインパルス電圧Vainとを示すタイミングチャートである。 図3AのX部分の拡大図である。 印加電圧信号37、検出信号36、および、検出信号36に対するデジタルフィルタ処理後の部分放電信号38の波形を示すタイミングチャートである。 周期ごとのインパルス電圧Vainおよび部分放電回数Cpdを示すタイミングチャートである。 部分放電開始電圧Vpdivおよび部分放電消滅電圧Vpdevの計測手順を示すフローチャートである。 部分放電開始電圧Vpdivおよび部分放電消滅電圧Vpdevの計測手順を示すフローチャートである。 部分放電開始電圧Vpdivおよび部分放電消滅電圧Vpdevの計測手順を示すフローチャートである。 部分放電開始電圧Vpdivおよび部分放電消滅電圧Vpdevの計測手順を示すフローチャートである。 図4の検出信号36に対するデジタル微分処理後の部分放電信号38の波形を示すタイミングチャートである。 第2の実施形態に係る部分放電計測システムの概略的な構成を示すブロック図である。 部分放電開始電圧Vpdivおよび部分放電消滅電圧Vpdevの計測手順を示すフローチャートである。 部分放電開始電圧Vpdivおよび部分放電消滅電圧Vpdevの計測手順を示すフローチャートである。 部分放電開始電圧Vpdivおよび部分放電消滅電圧Vpdevの計測手順を示すフローチャートである。 部分放電開始電圧Vpdivおよび部分放電消滅電圧Vpdevの計測手順を示すフローチャートである。 方形波信号34と、ランプ出力による指示電圧、高電圧Vaおよびインパルス電圧Vainとを示すタイミングチャートである。 ほぼ同一のピーク値を持つ所定個数のインパルス電圧Vainを1Vずつ昇圧して印加した場合の例を示すタイミングチャートである。 全周期部分放電計測方法において、周期ごと(図中のデータ分割)に電動機(たとえば電動機の巻線の相間)に印加されるインパルス電圧と、インパルス電圧が印加された電動機から発生する部分放電を表す部分放電信号とを示すタイミングチャートである。
以下、本発明に係る繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムの実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る部分放電計測システムの概略的な構成を示すブロック図である。図1に示す部分放電計測システム1は、繰り返しインパルス電圧を測定対象物である電動機2に印加することにより繰り返しインパルス電圧における部分放電を計測するものである。部分放電計測システム1は、インパルス電圧発生装置3と、部分放電検出装置4と、計測装置5と、電圧検出器18とを具備している。
インパルス電圧発生装置3は、容量素子であるコンデンサ6と、直流電源22と、半導体スイッチ9と、信号発生器10と、抵抗素子23〜25と、出力端子26、27とを具備している。直流電源22は、高圧直流電源7と、制御用直流電源8とを備えている。
高圧直流電源7の出力はコンデンサ6の第1電極に接続されている。コンデンサ6の第2電極は出力端子27の電位と同電位である。具体的には、出力端子27は接地されている。制御用直流電源8の出力は高圧直流電源7の入力ポート(図示しない)に接続されている。
高圧直流電源7の出力とコンデンサ6の第1電極との間には抵抗素子23が設けられている。出力端子26と出力端子27との間には抵抗素子25が設けられている。たとえば、出力端子26と出力端子27との間には、インパルス電圧Vainを供給する負荷として、電動機2の巻線の相間(たとえばU相とV相との間)が設けられる。なお、負荷は、図示した電動機2の巻線の相間に限らず、他の相間や、電動機2の巻線と鉄心の間であってもよい。
半導体スイッチ9は、コンデンサ6の第1電極に接続された第1端子(図示しない)と、出力端子26に接続された第2端子(図示しない)と、ゲート端子(図示しない)を備えている。半導体スイッチ9の第2端子と出力端子26との間には抵抗素子24が設けられている。信号発生器10の出力は半導体スイッチ9のゲート端子に接続されている。
制御用直流電源8は、計測装置5から電圧指示信号28を受け取り、電圧指示信号28に設定された指示電圧Vcを高圧直流電源7に出力する。指示電圧Vcは、入力ポートにより高圧直流電源7が出力する電圧の値を制御する電圧である。
高圧直流電源7は、制御用直流電源8から出力された指示電圧Vcの設定倍Aの電圧を高電圧Vaとして出力する。
信号発生器10には期間設定信号が設定される。期間設定信号の1周期は、パルス供給期間と、パルス供給期間の後のパルス休止期間とを含んでいる。信号発生器10は、計測装置5から方形波指示信号29を受け取り、方形波指示信号29に設定された所定のパルス幅および所定のパルス繰り返し周波数を表すパルス信号を生成する。信号発生器10は、期間設定信号とパルス信号とを重ね合わせて、方形波指示信号29に設定された所定個数のパルス信号が期間設定信号のパルス供給期間にのみ発生する方形波信号34を生成する。期間設定信号、パルス信号および方形波信号34の詳細については後述する。
半導体スイッチ9は、ゲート端子に供給される電圧値が、予め設定された電圧しきい値以上であるときにオンし、第1端子と第2端子とを接続する。具体的には、半導体スイッチ9は、方形波信号34の電圧値が電圧しきい値よりも低いときに高圧直流電源7からの高電圧Vaによりコンデンサ6を充電し、方形波信号34の電圧値が電圧しきい値以上であるときにコンデンサ6から高電圧Vaの値をピーク値とするインパルス電圧Vainを電動機2に印加する。
電圧検出器18は、出力端子26と出力端子27との間に設けられた電動機2(上述の例では電動機2の巻線の相間)に印加されるインパルス電圧Vainを検出し、そのインパルス電圧Vainを表す印加電圧信号37を計測装置5に出力する。
部分放電検出装置4は、インパルス電圧Vainが印加された電動機2から発生する部分放電を検出し、その部分放電に基づいた検出信号36を計測装置5に出力する。部分放電検出装置4としては、たとえば電動機2の巻線に流れる電流をCT(Current Transformer)により検出する構成や、電動機2の巻線周辺の電磁波をアンテナにより検出する構成など、部分放電に伴い生じる物理量を検出する構成全般を採用することができる。
計測装置5は、OS(Operating System)として、たとえばWindows(登録商標)がパーソナルコンピュータをベースに構成されている。計測装置5は、後述する各種アプリケーションプログラムが動作するとともに、外部との間で信号を入出力するためのインターフェースを備えている。これにより、計測装置5は、入力される信号を波形で画面に表示するオシロスコープとしての機能や、部分放電の計測を制御する機能を実現するようになっている。
計測装置5は、電圧指示部11と、印加電圧信号観測回路12と、電圧値取得部13と、検出信号観測回路14と、部分放電回数算出部15と、信号指示部16と、制御部17とを備えている。
計測装置5の印加電圧信号観測回路12および検出信号観測回路14以外の各構成要素、すなわち、電圧指示部11、電圧値取得部13、部分放電回数算出部15、信号指示部16および制御部17は、ハードウェアまたはソフトウェアにより構成されている。たとえば、各構成要素がソフトウェアである場合、コンピュータプログラムにより実現できる。
電圧指示部11は、電動機2に対して同一の電圧レベルを持つインパルス電圧Vainが印加されるように制御用直流電源8の動作を、たとえばRS−232Cなどの通信を行うための通信インターフェースを介して、制御する。具体的には、制御用直流電源8を制御するために、制御部17は、期間設定信号の1周期目(方形波信号34の1周期目に相当)に指示電圧Vcとして初期電圧が設定された電圧指示信号28を生成し、電圧指示部11は、その電圧指示信号28を制御用直流電源8に出力する。また、制御部17は、2周期目以降の周期において、電圧指示信号28に対して、直前の周期の指示電圧Vcに初期電圧よりも低い所定電圧を加算した電圧を指示電圧Vcとして設定し、電圧指示部11は、その電圧指示信号28を制御用直流電源8に出力する。指示電圧Vcおよび電圧指示信号28の詳細については後述する。
信号指示部16は、電動機2に対して所定のパルス幅、所定の繰り返し周波数、所定個数のインパルス電圧Vainが印加されるように信号発生器10の動作を、たとえばRS−232Cなどの通信を行うための通信インターフェースを介して、制御する。具体的には、信号発生器10を制御するために、制御部17は、所定のパルス幅と所定のパルス繰り返し周波数と所定個数とが設定された方形波指示信号29を生成し、信号指示部16は、その方形波指示信号29を信号発生器10に出力する。
印加電圧信号観測回路12は、電圧検出器18から出力される印加電圧信号37を観測する。その印加電圧信号37は電圧値取得部13に転送される。
電圧値取得部13は、転送された印加電圧信号37に基づいて、電動機2に印加された電圧値(電圧のピーク値)を取得する。具体的には、電圧値取得部13は、部分放電回数が規定回数以上になった最初の周期において、印加電圧信号観測回路12から印加電圧信号37を受け取り、その印加電圧信号37が表す電圧のピーク値(高電圧Vaの値)を取得し、制御部17は、その電圧のピーク値を部分放電開始電圧とする。
検出信号観測回路14は、部分放電検出装置4から出力される検出信号36を観測する。その検出信号36は部分放電回数算出部15に転送される。
部分放電回数算出部15は、検出信号観測回路14により観測された検出信号36を入力し、周期ごとに検出信号36の入力回数を部分放電の発生回数(部分放電回数)としてカウントする。具体的には、部分放電回数算出部15は、検出信号観測回路14により観測された検出信号36に対して、たとえばデジタルフィルタ処理を行うことにより、不要な信号成分を除去して、部分放電を表す信号(部分放電信号)のみを抽出する。その後、部分放電信号のピーク値の絶対値に対して所定の放電判定しきい値を用いた評価を行い、その結果に基づいて部分放電回数を周期ごとにカウントする。このようにして、部分放電回数算出部15は、周期ごとに部分放電信号を抽出した回数を部分放電回数としてカウントする。
上述したように、部分放電計測システム1によれば、電動機2に対して同一のピーク値を持ち、所定のパルス幅、所定の繰り返し周波数、所定個数のインパルス電圧Vainが印加され、その度に部分放電の発生回数のカウントが行われた後、制御部17は電圧指示部11を通してインパルス電圧Vainのピーク値を段階的に上昇させる。そして、部分放電回数算出部15が規定回数の部分放電の発生をカウントしたら、制御部17は、このときの電圧を部分放電開始電圧とする。
図2Aおよび図2Bは、部分放電開始電圧Vpdivの計測手順を示すフローチャートである。図3Aは、信号発生器10が生成する期間設定信号30、パルス信号33および方形波信号34と、半導体スイッチ9により発生するインパルス電圧Vainとを示すタイミングチャートである。図3Bは、図3AのX部分の拡大図である。
まず、制御部17は、インパルス電圧発生装置3のピーク値を指令するための指示電圧Vcを初期電圧V0に初期化する。具体的には、制御部17は、期間設定信号の1周期目(方形波信号34の1周期目に相当)に指示電圧Vcとして初期電圧が設定された電圧指示信号28を生成する(ステップS1)。
次に、制御部17は、インパルス電圧発生装置3が出力するインパルス電圧Vainのパラメータである所定のパルス幅(たとえば10μs)、所定の繰り返し周波数(たとえば10kHz)、所定個数(たとえば10個)が設定された方形波指示信号29を生成する(ステップS2)。信号指示部16は、その方形波指示信号29を信号発生器10に出力する(ステップS3)。信号発生器10は、方形波指示信号29に設定された所定のパルス幅、所定の繰り返し周波数、所定個数を有する方形波信号34を出力する(ステップS4)。
ステップS4について具体的に説明する。
信号発生器10には、図3Aに示されるような期間設定信号30が設定される。期間設定信号30の1周期は、パルス供給期間31と、パルス供給期間31の後のパルス休止期間32とを含んでいる。信号発生器10は、計測装置5から方形波指示信号29を受け取り、図3Aに示されるようなパルス信号33を生成する。パルス信号33は、方形波指示信号29に設定された所定のパルス幅および所定のパルス繰り返し周波数を表している。パルス繰り返し周波数は、期間設定信号3の周波数よりも高い。信号発生器10は、期間設定信号30とパルス信号33とを重ね合わせて、図3Aに示されるような方形波信号34を生成する。方形波信号34は、方形波指示信号29に設定された所定個数のパルス信号33がパルス供給期間31にのみ発生する。
次に、電圧指示部11は、指示電圧Vcが設定された電圧指示信号28を制御用直流電源8に出力する(ステップS5)。このとき、高圧直流電源7は、電圧指示信号28に設定された指示電圧Vcの設定倍A(たとえばAは3000)の電圧である高電圧Vaを出力する。この結果、コンデンサ6は高電圧Vaにより充電される。信号発生器10が出力する方形波信号34に基づいて半導体スイッチ9がオンとオフを繰り返すことによって、コンデンサ6の充電電圧からインパルス電圧Vainが生成され、電動機2に印加される(ステップS6)。
ステップS6について具体的に説明する。
半導体スイッチ9は、方形波信号34の電圧値が電圧しきい値Vgよりも低いときにオフし、高圧直流電源7からの高電圧Vaによりコンデンサ6を充電する。一方、半導体スイッチ9は、方形波信号34の電圧値が電圧しきい値Vg以上であるときにオンし、図3Aに示されるようなインパルス電圧Vainをコンデンサ6から電動機2に印加する。図3Bに示されるように、インパルス電圧Vainは、高電圧Vaの値をピーク値とし、その立ち上がり時間が非常に短い。
次に、印加電圧信号観測回路12は、電圧検出器18から出力される印加電圧信号37を観測する(ステップS7)。次に、検出信号観測回路14は、部分放電検出装置4から出力される検出信号36を観測する(ステップS8)。
図4は、印加電圧信号37、検出信号36、および、検出信号36に対するデジタルフィルタ処理後の部分放電信号38の波形を示すタイミングチャートである。部分放電は、電動機2の巻線を構成するエナメル線が接触した箇所に高電圧が印加されると発生するため、特にインパルス電圧Vain(印加電圧信号37)のピーク近傍において発生することが多い。一方、インパルス電圧Vainが印加されると電動機2の巻線に電流が流れ、さらに検出信号36に巻線電流信号が重畳する。検出信号36に巻線電流信号が重畳すると、部分放電開始電圧を精度よく計測することができない。そこで、検出信号36をフィルタ回路に通すことによって部分放電信号のみを抽出することが、広く行われている。しかし、巻線電流信号や部分放電信号の周波数成分は電動機2の大きさや配線長などの計測条件によって異なるため、適宜、フィルタ回路を用意しなければならない。
そのため、部分放電回数算出部15は、一般に知られている信号の立ち上がり時間と周波数帯域との関係式を用いて検出信号36の概略の周波数帯域を算出する。ここで、検出信号観測回路14から転送される検出信号36の立ち上がり時間をTriとし、周波数帯域をFcutとした場合、周波数帯域Fcutは、Fcut=0.35/Triにより算出される。本実施形態では、周波数帯域Fcutの10倍の周波数をデジタルフィルタ処理のカットオフ周波数として算出する(ステップS9)。
カットオフ周波数の定義について具体的に説明する。
検出信号36の立ち上がり時間Triが約290nsである場合、周波数帯域Fcutは約1.2MHzとなる。部分放電信号は周波数帯域Fcutよりも1桁以上高い周波数成分を有している。このため、本実施形態では、周波数帯域Fcut(1.2MHz)の10倍の周波数である10MHzをカットオフ周波数として定義する。
部分放電回数算出部15は、カットオフ周波数に基づいて、検出信号36に対するデジタルフィルタ処理を行う(ステップS10)。
デジタルフィルタ処理とは、信号のデータ列のうちの連続した複数個データに、カットオフ周波数に基づいて算出されたフィルタ係数を掛け算したデータを、さらに加算することで新たなひとつのデータを算出する処理である。たとえば、検出信号36のデータ列をP(0)、P(1)、P(2)、…、P(n−1)とし、検出信号36のデータ列のうちの連続したデータの個数を3とし、その複数個データをP(j−1)、P(j)、P(j+1)とし、フィルタ係数のデータ列をF(0)、F(1)、F(2)、…、F(n−1)とした場合、新たなデータD(j)は、D(j)={{P(j−1)×F(j−1)}+{P(j)×F(j)}+{P(j+1)×F(j+1)}}(ただし、jを1、…、n−3)により算出される。
図4に示される部分放電信号38は、カットオフ周波数10MHzに基づいて検出信号36に対するデジタルフィルタ処理を行ったものである。図4に示されるように、デジタルフィルタ処理後の検出信号36(この場合、部分放電信号38)は、不要な信号成分である巻線電流信号が除去されて、部分放電の発生に応じた信号成分のみが表れるようになっている。
部分放電回数算出部15は、デジタルフィルタ処理が施された後の部分放電信号38に基づいて部分放電の発生回数を次のようにしてカウントする。まず、部分放電回数算出部15は、デジタルフィルタ処理後の部分放電信号38のピーク値の絶対値と放電判定しきい値Sthとを比較する(ステップS11)。デジタルフィルタ処理後の部分放電信号38は、高い周波数の減衰振動波形になることが多い。そのため、デジタルフィルタ処理後の部分放電信号38において、正側ピーク値および負側ピーク値のうち、いずれが大きくなるかは定まらない。したがって、このような部分放電信号38と、一定値である放電判定しきい値Sthとを比較しても、部分放電の判定を正確に行うことが難しい。そこで、部分放電回数算出部15は、デジタルフィルタ処理後の部分放電信号38の絶対値と放電判定しきい値Sthを比較する。その比較の結果、部分放電信号38が放電判定しきい値Sthを超える場合、部分放電回数算出部15は、部分放電が発生したと判定する。部分放電回数算出部15は、このようにして部分放電の発生回数である部分放電回数Cpdをカウントする。
次に、制御部17は、規定回数Cthと部分放電回数算出部15から転送された部分放電回数Cpdと規定回数Cthとを比較する(ステップS12)。本実施形態では、たとえば前述した所定個数「10」の1/2である「5」としている。部分放電回数Cpdが規定回数Cth未満である場合(ステップS12−NO)、制御部17は、指示電圧Vcを更新する(ステップS13)。具体的には、制御部17は、電圧指示信号28に対して、直前の周期の指示電圧Vcに所定電圧ΔVを加算した電圧を指示電圧Vcとして設定する。所定電圧ΔVは初期電圧V0よりも低く、指示電圧Vcは、直前の周期の指示電圧Vcより所定電圧ΔV(たとえば0.03Vなど)だけ高くした電圧に設定される(Vc=Vc+ΔV)。
次に、制御部17は、更新された指示電圧Vcに対して設定倍Aを乗算した場合の電圧、すなわち、高電圧Vaが上限値Vmaxを超えているか否かを判定する(ステップS14)。このステップS1は、故障など何らかの原因により、高電圧Vaを上昇させ続けても部分放電回数Cpdが規定回数Cth以上にならない場合などにおいて、無限ループに陥ることを予防するために設けられている。そのため、Vmaxは、通常想定される部分放電開始電圧よりも十分高い電圧に設定するとよい。高電圧Vaが上限電圧Vmaxを超えている場合(ステップS14−YES)、そのまま終了する。一方、高電圧Vaが上限電圧Vmax以下である場合(ステップS14−NO)、ステップS5において、電圧指示部11は、指示電圧Vcが設定された電圧指示信号28を制御用直流電源8に出力し、ステップS6以降の処理が再度実行される。
一方、部分放電回数Cpdが規定回数Cth以上である場合、(ステップS12−YES)、電圧値取得部13は、電動機2に印加された電圧値、すなわち、印加電圧信号観測回路12から印加電圧信号37を受け取り、その印加電圧信号37が表す電圧のピーク値(高電圧Vaの値)を取得し、制御部17に転送する(ステップS15)。このように、電圧値取得部13は、部分放電回数Cpdが規定回数Cth以上になった最初の周期において、印加電圧信号37から電圧のピーク値を取得する。制御部17は、その電圧のピーク値を部分放電開始電圧Vpdivとして処理を終了する。
上記処理に基づく本実施形態の部分放電計測によれば、部分放電回数Cpdが規定回数Cth以上(ステップS12−YES)になるまで、10個のインパルス電圧Vainが印加される度にインパルス電圧Vainのピーク電圧が電圧A×ΔVずつ段階的に上昇されるという繰り返しパターンに従うインパルス電圧Vainが電動機2に印加される。
図5は、周期ごとのインパルス電圧Vainおよび部分放電回数Cpdを示すタイミングチャートである。図5において、高圧直流電圧による増幅比(上述の設定倍A)を3000、指示電圧Vcの初期値をV0(たとえば0.4V)とし、所定電圧ΔVをたとえば0.03Vとした場合、印加電圧の昇圧幅は90V(=3000×0.03V)となり、m回目更新後の高電圧VaをVm(=A×Vc)として表している。図5に示されるように、指示電圧VcがV0〜V4のときの周期、すなわちインパルス電圧Vainが1200V(3000×V0)〜1520V(3000×V4)のときの周期においては、部分放電回数Cpdは規定回数Cth未満となる。ここで、指示電圧VcがV3のときの周期PDIVにおいて、部分放電回数Cpdが初めてカウントされている。一方、指示電圧VcがV5のとき、すなわちインパルス電圧Vainが1610V(3000×V5)のときの周期RPDIVにおいては、部分放電回数Cpdは規定回数Cth以上となる。この周期RPDIVにおいて部分放電開始電圧Vpdivが発生したものと判定され、これ以降インパルス電圧Vainの昇圧を停止する。
このようにして部分放電開始電圧Vpdivを求めた後、さらに部分放電消滅電圧を計測することも可能である。この場合、電圧指示部11は、同一のピーク値を持つ所定個数のインパルス電圧Vainが印加される度にインパルス電圧Vainのピーク値を段階的に低下させるという繰り返しパターンに従うインパルス電圧Vainが電動機2に印加されるように、制御用直流電源8と信号発生器10を制御する。
図6A〜6Dは、部分放電開始電圧Vpdivおよび部分放電消滅電圧Vpdevの計測手順を示すフローチャートである。
図6においてステップS1〜S15までは図2と同様である。ステップS15の後、制御部17は、指示電圧Vcを更新する(ステップS21)。具体的には、制御部17は、電圧指示信号28に対して、直前の周期の指示電圧Vcに所定電圧ΔVを減算した電圧を指示電圧Vcとして設定する。すなわち、指示電圧Vcは、直前の周期の指示電圧Vcから所定電圧ΔV(たとえば0.03V)だけ低くした電圧に設定される(Vc=Vc−ΔV)。
次に、制御部17は、指示電圧Vcに対して設定倍Aを乗算した場合の電圧、すなわち、高電圧Va(=A×Vc)が下限値Vminを下回っていないか否かを判定する(ステップS22)。このステップS22は、図2に示したステップS15と同様の理由で設けられている。そのため、下限値Vminは、通常想定される部分放電消滅電圧よりも十分低い電圧値に設定するとよい。高電圧Vaが下限値Vminを下回っている場合(ステップS22−YES)、そのまま処理を終了する。一方、高電圧Vaが下限値min以上である場合(ステップS22−NO)、電圧指示部11は、指示電圧Vcが設定された電圧指示信号28を制御用直流電源8に出力する(ステップS23)。その後、図2に示したステップS6〜S11と同様の処理であるステップS24〜S29が実行される。
次に、制御部17は、規定回数Cthと部分放電回数Cpdとを比較する(ステップS30)。部分放電回数Cpdが規定回数Cth以上である場合(ステップS30−YES)、ステップS21に戻る。
一方、部分放電回数Cpdが規定回数Cth未満である場合(ステップS30−NO)、電圧値取得部13は、このときに電動機2に印加された電圧値、すなわち、印加電圧信号観測回路12から印加電圧信号37を受け取り、その印加電圧信号37が表す電圧のピーク値(高電圧Vaの値)を取得し、制御部17に転送する(ステップS31)。このように、電圧値取得部13は、部分放電開始電圧Vpdivが算出された周期RPDIV以降に部分放電回数Cpdが規定回数Cth未満になった最初の周期において、印加電圧信号37から電圧のピーク値を取得する。制御部17は、その電圧のピーク値を部分放電消滅電圧Vpdevとして処理を終了する。
図5に示されるように、指示電圧VcがV7のとき、すなわちインパルス電圧Vainが1430V(3000×V7)のときの周期RPDEVにおいては、部分放電回数Cpdは規定回数Cth未満となる。ここで、指示電圧VcがV9のとき、すなわちインパルス電圧Vainが1250V(3000×V9)のときの周期PDEVにおいては、部分放電回数Cpdはカウントされなくなる。
以上説明したように、本実施形態の部分放電計測システム1は、所定のパルス幅、所定の繰り返し周波数、所定個数のインパルス電圧Vainを電動機2に印加し、その度に部分放電回数Cpdを算出する。ユーザは、部分放電計測システム1により取得される部分放電回数Cpdなどを用いることで、部分放電開始電圧Vpdivの計測、部分放電消滅電圧Vpdevの計測など、様々な部分放電の計測作業を行うことが可能となる。このように、本実施形態の部分放電計測システム1によれば、ユーザがメータや表示数値を読み取るなど、計測精度に影響を及ぼすような作業を行う機会が少なくなるため、精度の高い部分放電の計測を行うことができるという効果が得られる。
そして、部分放電開始電圧Vpdivの計測が行われる際、部分放電回数Cpdが規定回数Cth以上と判定された時点でインパルス電圧Vainの昇圧が停止される。また、部分放電消滅電圧Vpdevの計測が行われる際には、部分放電回数Cpdが規定回数Cth未満と判定された時点でインパルス電圧Vainの印加が停止される。このようなことから、部分放電計測に要する時間が短縮されるという効果が得られる。さらに、測定対象物である電動機2の巻線に対する過剰な電圧印加が抑制され、測定対象物に対して余分なダメージを与えてしまう事態を未然に防止することができるという効果が得られる。
また、計測装置5は、同一のピーク値を持つ所定個数のインパルス電圧Vainが印加される度に印加電圧信号37や検出信号36を観測する。インパルス電圧発生装置3は、インパルス電圧Vainのパルス幅、繰り返し周波数、個数が変更可能なため、印加電圧信号37や検出信号36を観測する際に必要なメモリが少量で済み、部分放電回数算出部15が行うデータ処理時間も短縮できるという効果がある。
部分放電回数算出部15は、検出信号観測回路14により観測された検出信号36の立ち上がり時間Triから検出信号36に含まれる巻線電流信号の周波数帯域を算出し、算出した周波数をカットオフ周波数としたデジタルフィルタ処理を検出信号36に施すことによって、検出信号36に含まれた巻線電流信号を除去した後で、部分放電の発生回数をカウントする。このため部分放電開始電圧Vpdivの計測精度を高めることができ、また負荷や配線長など検出信号36の周波数に寄与するパラメータが変更となっても新たなフィルタの準備が不要となる効果もある。
なお、本実施形態では、デジタルフィルタ処理のカットオフ周波数を、検出信号36を計測する度に算出しているが、カットオフ周波数は1度決定したら2回目は算出しなくてもよい。あるいは、部分放電開始電圧Vpdivを計測する前に、あらかじめ検出信号36を計測しておき、その立ち上がり時間からカットオフ周波数を算出するか、フーリエ変換処理を行って得た周波数スペクトルの結果からカットオフ周波数を決定しても良い。
さらに、本実施形態において、上述のステップS1とS2で設定する初期電圧V0、所定のパルス幅、所定の繰り返し周波数、所定個数については、計測装置5の画面からユーザが入力するようにしてもかまわない。
さらに、本実施形態において、上述のステップS9については次のような処理に置き換えても良い。部分放電回数算出部15は印加電圧信号観測回路12により観測された印加電圧信号37を受け取り、印加電圧信号37の立ち上がり時間をTriとし、Fcut=0.35/Triにより周波数帯域Fcutを算出し、これをデジタルフィルタ処理のカットオフ周波数とする。図4を例にした場合、印加電圧信号37の立ち上がり時間は300ns、検出信号36の立ち上がり時間は290nsであり、ほぼ等しい値となる。したがって、検出信号36の立ち上がり時間(約290ns)から周波数帯域Fcutを算出しても、印加電圧信号37の立ち上がり時間から周波数帯域Fcutを算出しても、周波数帯域Fcutは約1.2MHzとなる。部分放電信号は周波数帯域Fcutよりも1桁以上高い周波数成分を有しているため、印加電圧信号37の立ち上がり時間から算出された周波数帯域Fcutを用いても、その周波数帯域Fcut(1.2MHz)の10倍の周波数である10MHzをカットオフ周波数として定義することができる。
さらに、本実施形態において、上述のステップS9とS10については次のような処理に置き換えても良い。すなわち、部分放電回数算出部15は、検出信号観測回路14から転送される検出信号36に対してデジタル微分処理を行う。
デジタル微分処理とは、信号のデータ列のうちの第1データと第2データとの間の差分を求めることで新たなひとつのデータを算出する処理である。たとえば、検出信号36のデータ列をP(0)、P(1)、P(2)、…、P(n−1)とし、新たなデータ列をD(0)、D(1)、D(2)、…、D(n−1)とし、サンプリング周波数をTsとした場合、新たなデータD(k)は、D(k)={P(k)−P(k−1)}/Ts (ただし、kを1、…、n−1)により算出される。ここで、Tsで除算しなくてもよい。また、精度を向上させる場合は、データD(k)を、D(k)={P(k+1)−P(k−1)}/2Ts (ただし、kを1、…、n−2)により算出してもよい。
図7は、図4の検出信号36に対するデジタル微分処理後の部分放電信号38の波形を示すタイミングチャートである。部分放電信号38の変化は巻線電流信号の変化よりも急峻である。このため、本実施形態では、デジタル微分処理を行うことにより部分放電の発生箇所でデジタルフィルタ処理を施した信号波形と類似した信号波形が得られ、部分放電の検出が可能となる。このように部分放電回数算出部15は、検出信号36にデジタル微分処理を行った後に、部分放電の発生回数をカウントすることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る部分放電計測システムについて、第1の実施形態からの変更点のみ説明する。特に記載していない部分は第1の実施形態と同様である。
図8は、第2の実施形態に係る部分放電計測システムの概略的な構成を示すブロック図である。
インパルス電圧発生装置3の直流電源22は、第1の実施形態における制御用直流電源8に代えて、制御用直流電源19を備えている。計測装置5は、第1の実施形態における電圧指示部11および制御部17に代えて、電圧指示部20および制御部21を備えている。制御用直流電源19はランプ電圧出力可能な電源であり、電圧指示部20は、所定のパルス繰り返し周波数に応じたランプ電圧が前述の指示電圧Vcとして設定された電圧指示信号28を制御用直流電源19に出力する。
図9A〜9Dは、部分放電開始電圧Vpdivおよび部分放電消滅電圧Vpdevの計測手順を示すフローチャートである。
制御部21は、第1の実施形態と同じ初期電圧V0である開始電圧V0と、上限電圧Vuおよび昇圧時間Tuとが設定された電圧指示信号28を生成する(ステップSS1)。ステップS2からS4は図2および図6と同様である。次に、電圧指示部20は、開始電圧V0、上限電圧Vu、昇圧時間Tuが設定された電圧指示信号28を制御用直流電源19に出力する(ステップSS2)。これにより、制御用直流電源19、開始は電圧V0から上限電圧Vuに向けて昇圧時間Tuで昇圧を開始する(ステップSS3)。
ステップS6からS11までは図2および図6と同様である。
次に、制御部21は、規定回数Cthと部分放電回数算出部15から転送された部分放電回数Cpdを比較する(ステップSS4)。部分放電回数Cpdが規定回数Cth未満である場合(ステップSS4−NO)、ステップS6に戻る。一方、部分放電回数Cpdが規定回数Cth以上である場合(ステップSS4−YES)、ステップS15に進み、電圧値取得部13が算出した電圧値を部分放電開始電圧Vpdivとする。
次に、制御部21は、終了電圧Veおよび降圧時間Tdが設定された電圧指示信号28を生成する(ステップSS5)。電圧指示部20は、終了電圧Ve、降圧時間Tdが設定された電圧指示信号28を制御用直流電源19に出力する(ステップSS6)、制御用直流電源19は、電圧Vpdivから終了電圧Veに向けて降圧時間Tdで降圧を開始する(ステップSS7)。
以降、ステップS6からS11までは図2と同様である。
次に、制御部21は、規定回数Cthと部分放電回数Cpdとを比較する(ステップSS8)。部分放電回数Cpdが規定回数Cth以上である場合(ステップSS8−YES)、ステップS6に戻る。一方、部分放電回数Cpdが規定回数Cth未満である場合(ステップSS8−NO)、図9Dに示したステップS31において、電圧値取得部13が取得した電圧値を部分放電消滅電圧Vpdevとする。
図10は、方形波信号34と、ランプ出力の指示電圧、高電圧Vaおよびインパルス電圧Vainとを示すタイミングチャートである。
制御用直流電源19の出力電圧がA倍(たとえば3000倍)された電圧が高圧直流電源7から出力され、半導体スイッチ9は方形波信号34によってオンとオフを繰り返し、結果としてランプ出力のインパルス電圧Vainがインパルス電圧発生装置3から発生する。上記処理に基づく本実施形態の部分放電計測によれば、高圧直流電源7の増幅率を3000、制御用直流電源19が出力するランプ電圧の開始電圧V0を0.3V、上限電圧Vuを0.7V、昇圧時間を12秒とすれば、電動機2に印加されるインパルス電圧Vainは、100V/秒で上昇していくことになる。ここで、1つのインパルス電圧Vainのパルス幅が10μs、繰り返し周波数が10kHz、個数が10個のインパルス電圧Vainを1ブロックと定義すると、1ブロックの開始から終了まで要する時間は1ミリ秒、1ミリ秒間の上昇電圧は0.1Vとなる。電動機2に印加される最小の電圧である開始電圧は900Vであるので、1ブロックにおける電圧上昇0.1Vは、900Vに対して十分小さく、無視できるレベルといってよい。したがって、制御用直流電源19がランプ電圧を出力する形態としても、ほぼ同一のピーク値を持つ所定個数のインパルス電圧Vainが印加できる。さらに、ブロック(10個のパルスを1ブロックとする)とブロックの間を、たとえば10ミリ秒と定義すると、10ミリ秒で1V、インパルス電圧Vainが上昇する。結果として電動機2には、図11に示すような、ほぼ同一のピーク値を持つ所定個数のインパルス電圧Vainを1Vずつ昇圧して印加することができる。
以上説明したように、本実施形態の部分放電計測システムは、制御用直流電源19から所定の昇圧時間で上昇するランプ電圧が出力されるように制御し、信号発生器10の出力信号によってインパルス電圧Vainのパルス幅、繰り返し周波数、個数を制御するので、同一ピーク値を持つ所定個数のインパルス電圧Vainと次の同一ピーク値を持つ所定個数のインパルス電圧Vainの電圧上昇幅を細かく設定できる。電圧の上昇幅を細かく設定できれば、部分放電開始電圧Vpdivあるいは部分放電消滅電圧Vpdevをより精度良く計測可能となるという効果がある。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更することができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 … 部分放電計測システム
2 … 電動機(測定対象物)
3 … インパルス電圧発生装置
4 … 部分放電検出装置
5 … 計測装置
6 … コンデンサ
7 … 高圧直流電源
8 … 制御用直流電源
9 … 半導体スイッチ
10 … 信号発生器
11 … 電圧指示部
12 … 印加電圧信号観測回路
13 … 電圧値取得部
14 … 検出信号観測回路
15 … 部分放電回数算出部
16 … 信号指示部
17 … 制御部
18 … 電圧検出器
19 … 制御用直流電源
20 … 電圧指示部
21 … 制御部
22 … 直流電源
23 … 抵抗素子
24 … 抵抗素子
25 … 抵抗素子
26 … 出力端子
27 … 出力端子
28 … 電圧指示信号
29 … 方形波指示信号
30 … 期間設定信号
31 … パルス供給期間
32 … パルス休止期間
33 … パルス信号
34 … 方形波信号
36 … 検出信号
37 … 印加電圧信号
38 … 部分放電信号

Claims (8)

  1. 指示電圧の設定倍の電圧として高電圧を出力する直流電源と、
    所定のパルス幅および所定のパルス繰り返し周波数を表すパルス信号を生成し、その1周期がパルス供給期間および前記パルス供給期間の後のパルス休止期間を含む期間設定信号と前記パルス信号とを重ね合わせて、所定個数の前記パルス信号が前記パルス供給期間にのみ発生する方形波信号を生成する信号発生器と、
    前記方形波信号の電圧値が予め設定された電圧しきい値よりも低いときに前記直流電源からの前記高電圧により容量素子を充電し、前記方形波信号の電圧値が前記電圧しきい値以上であるときに前記容量素子から前記高電圧の値をピーク値とするインパルス電圧を測定対象物に印加する半導体スイッチと、
    前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とが設定された方形波指示信号を前記信号発生器に出力する信号指示部と、
    前記方形波信号の1周期目に前記指示電圧として初期電圧が設定された電圧指示信号を前記直流電源に出力し、2周期目以降の周期において、前記電圧指示信号に対して、直前の周期の前記指示電圧に前記初期電圧よりも低い所定電圧を加算した電圧を前記指示電圧として出力する電圧指示部と、
    前記インパルス電圧が印加された前記測定対象物から発生する部分放電に基づいた検出信号を観測する検出信号観測回路と、
    周期ごとに前記検出信号の入力回数を部分放電回数としてカウントする部分放電回数算出部と、
    前記測定対象物に印加される前記インパルス電圧を表す印加電圧信号を観測する印加電圧信号観測回路と、
    前記印加電圧信号観測回路から前記印加電圧信号を取得する電圧値取得部と、
    前記方形波指示信号の前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とを設定して前記方形波指示信号を前記信号指示部に出力し、前記初期電圧および前記2周期目以降の周期における前記指示電圧を設定して前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、前記部分放電回数が規定回数以上になったか否かを判定し、前記部分放電回数が規定回数以上になった最初の周期において前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電開始電圧とする制御部と、
    を具備する部分放電計測システムであって、
    前記制御部は、前記電圧値取得部により前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で初めの周期からの各周期においては、前記指示電圧の加算を行わずに、直前の周期の前記指示電圧に前記所定電圧を減算した電圧が前記指示電圧として設定された前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、
    前記制御部は、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降に、前記部分放電回数が前記規定回数未満になったか否かを判定し、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で前記部分放電回数が前記規定回数未満になった最初の周期において、前記印加電圧信号観測回路からの前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電消滅電圧とすること、
    を特徴とする繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システム。
  2. 前記部分放電回数算出部は、前記検出信号に対してデジタルフィルタ処理を行うことにより、前記検出信号から不要な信号成分を除去して前記部分放電を表す部分放電信号のみを抽出し、周期ごとに前記部分放電信号を抽出した回数を前記部分放電回数としてカウントすることを特徴とする請求項1に記載の繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システム。
  3. 前記部分放電回数算出部は、前記検出信号の立ち上がり時間に基づいてデジタルフィルタ処理のカットオフ周波数を算出し、前記カットオフ周波数に基づいて前記検出信号に対する前記デジタルフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システム。
  4. 前記部分放電回数算出部は、前記印加電圧信号の立ち上がり時間に基づいてデジタルフィルタ処理のカットオフ周波数を算出し、前記カットオフ周波数に基づいて前記検出信号に対する前記デジタルフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システム。
  5. 前記部分放電回数算出部は、前記検出信号に対するデジタル微分処理を行うことにより、前記検出信号から前記不要な信号成分を除去して前記部分放電信号のみを抽出することを特徴とする請求項2に記載の繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システム。
  6. 指示電圧の設定倍の電圧として高電圧を出力し、昇圧ランプ電圧出力および降圧ランプ電圧出力が可能な直流電源と、
    所定のパルス幅および所定のパルス繰り返し周波数を表すパルス信号を生成し、その1周期がパルス供給期間および前記パルス供給期間の後のパルス休止期間を含む期間設定信号と前記パルス信号とを重ね合わせて、所定個数の前記パルス信号が前記パルス供給期間にのみ発生する方形波信号を生成する信号発生器と、
    前記方形波信号の電圧値が予め設定された電圧しきい値よりも低いときに前記直流電源からの前記高電圧により容量素子を充電し、前記方形波信号の電圧値が前記電圧しきい値以上であるときに前記容量素子から前記高電圧の値をピーク値とするインパルス電圧を測定対象物に印加する半導体スイッチと、
    前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とが設定された方形波指示信号を前記信号発生器に出力する信号指示部と、
    前記昇圧ランプ電圧出力のための開始電圧と上限電圧と昇圧時間とを設定する電圧指示信号を前記直流電源に出力する電圧指示部と、
    前記インパルス電圧が印加された前記測定対象物から発生する部分放電に基づいた検出信号を観測する検出信号観測回路と、
    周期ごとに前記検出信号の入力回数を部分放電回数としてカウントする部分放電回数算出部と、
    前記測定対象物に印加される前記インパルス電圧を表す印加電圧信号を観測する印加電圧信号観測回路と、
    前記印加電圧信号観測回路から前記印加電圧信号を取得する電圧値取得部と、
    前記方形波指示信号の前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とを設定して前記方形波指示信号を前記信号指示部に出力し、前記開始電圧と上限電圧と昇圧時間とを設定して前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、前記部分放電回数が規定回数以上になったか否かを判定し、前記部分放電回数が規定回数以上になった最初の周期において前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電開始電圧とする制御部と、
    を具備する部分放電計測システムであって、
    前記制御部は、前記電圧値取得部により前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で初めの周期からの各周期においては、前記降圧ランプ電圧出力のための終了電圧および降圧時間を設定した電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、
    前記制御部は、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降に前記部分放電回数が前記規定回数未満になったか否かを判定し、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で前記部分放電回数が前記規定回数未満になった最初の周期において、前記印加電圧信号観測回路からの前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電消滅電圧とすること、
    を特徴とする繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システム。
  7. 指示電圧の設定倍の電圧として高電圧を出力する直流電源と、所定のパルス幅および所定のパルス繰り返し周波数を表すパルス信号を生成し、その1周期がパルス供給期間および前記パルス供給期間の後のパルス休止期間を含む期間設定信号と前記パルス信号とを重ね合わせて、所定個数の前記パルス信号が前記パルス供給期間にのみ発生する方形波信号を生成する信号発生器と、前記方形波信号の電圧値が予め設定された電圧しきい値よりも低いときに前記直流電源からの前記高電圧により容量素子を充電し、前記方形波信号の電圧値が前記電圧しきい値以上であるときに前記容量素子から前記高電圧の値をピーク値とするインパルス電圧を測定対象物に印加する半導体スイッチと、を具備する繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムの計測装置であって、
    前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とが設定された方形波指示信号を前記信号発生器に出力する信号指示部と、
    前記方形波信号の1周期目に前記指示電圧として初期電圧が設定された電圧指示信号を前記直流電源に出力し、2周期目以降の周期において、前記電圧指示信号に対して、直前の周期の前記指示電圧に前記初期電圧よりも低い所定電圧を加算した電圧を前記指示電圧として出力する電圧指示部と、
    前記インパルス電圧が印加された前記測定対象物から発生する部分放電に基づいた検出信号を観測する検出信号観測回路と、
    周期ごとに前記検出信号の入力回数を部分放電回数としてカウントする部分放電回数算出部と、
    前記測定対象物に印加される前記インパルス電圧を表す印加電圧信号を観測する印加電圧信号観測回路と、
    前記印加電圧信号観測回路から前記印加電圧信号を取得する電圧値取得部と、
    前記方形波指示信号の前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とを設定して前記方形波指示信号を前記信号指示部に出力し、前記初期電圧および前記2周期目以降の周期における前記指示電圧を設定して前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、前記部分放電回数が規定回数以上になったか否かを判定し、前記部分放電回数が規定回数以上になった最初の周期において前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電開始電圧とする制御部と、
    を具備し、
    前記制御部は、前記電圧値取得部により前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で初めの周期からの各周期においては、前記指示電圧の加算を行わずに、直前の周期の前記指示電圧に前記所定電圧を減算した電圧が前記指示電圧として設定された前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、
    前記制御部は、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降に前記部分放電回数が前記規定回数未満になったか否かを判定し、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で前記部分放電回数が前記規定回数未満になった最初の周期において、前記印加電圧信号観測回路からの前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電消滅電圧とすること、
    を特徴とする計測装置。
  8. 指示電圧の設定倍の電圧として高電圧を出力する直流電源と、所定のパルス幅および所定のパルス繰り返し周波数を表すパルス信号を生成し、その1周期がパルス供給期間および前記パルス供給期間の後のパルス休止期間を含む期間設定信号と前記パルス信号とを重ね合わせて、所定個数の前記パルス信号が前記パルス供給期間にのみ発生する方形波信号を生成する信号発生器と、前記方形波信号の電圧値が予め設定された電圧しきい値よりも低いときに前記直流電源からの前記高電圧により容量素子を充電し、前記方形波信号の電圧値が前記電圧しきい値以上であるときに前記容量素子から前記高電圧の値をピーク値とするインパルス電圧を測定対象物に印加する半導体スイッチと、信号指示部と、電圧指示部と、検出信号観測回路と、部分放電回数算出部と、印加電圧信号観測回路と、電圧値取得部と、制御部と、を具備する部分放電計測システムによる計測方法であって、
    前記制御部が、前記所定のパルス幅と前記所定のパルス繰り返し周波数と前記所定個数とが設定された方形波指示信号を前記信号指示部に出力する工程と、
    前記信号指示部が前記方形波指示信号を前記信号発生器に出力する工程と、
    前記制御部が、前記方形波信号の1周期目に前記指示電圧として初期電圧が設定された電圧指示信号を前記電圧指示部に出力し、2周期目以降の周期において、前記電圧指示信号に対して、直前の周期の前記指示電圧に前記初期電圧よりも低い所定電圧を加算した電圧を前記指示電圧として設定して前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力する工程と、
    前記電圧指示部が、前記電圧指示信号を前記直流電源に出力する工程と、
    前記検出信号観測回路が、前記インパルス電圧が印加された前記測定対象物から発生する部分放電に基づいた検出信号を観測する工程と、
    前記部分放電回数算出部が、周期ごとに前記検出信号の入力回数を部分放電回数としてカウントする工程と、
    前記印加電圧信号観測回路が、前記測定対象物に印加される前記インパルス電圧を表す印加電圧信号を観測する工程と、
    前記制御部が、前記部分放電回数が規定回数以上になったか否かを判定し、前記部分放電回数が規定回数以上になった最初の周期において、前記印加電圧信号観測回路からの前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電開始電圧とする工程と、
    前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で初めの周期から後の各周期で、前記制御部が、前記指示電圧の加算を行わずに、直前の周期の前記指示電圧に前記所定電圧を減算した電圧が前記指示電圧として設定された前記電圧指示信号を前記電圧指示部に出力する工程と、
    前記部分放電開始電圧が取得された後に、前記電圧指示部が、前記減算した電圧が設定された前記電圧指示信号を直流電源に出力する工程と、
    前記制御部が、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降に、前記部分放電回数が規定回数未満になったか否かを判定し、前記部分放電開始電圧が取得された周期以降で前記部分放電回数が前記規定回数未満になった最初の周期において、前記印加電圧信号観測回路からの前記印加電圧信号が表す電圧のピーク値を部分放電消滅電圧とする工程と、
    を具備することを特徴とする計測方法。
JP2012057197A 2012-03-14 2012-03-14 繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法 Active JP6134101B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012057197A JP6134101B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法
CA2867198A CA2867198C (en) 2012-03-14 2013-03-13 Partial discharge measurement system and partial discharge measurement method by repeated impulse voltage
KR1020167012547A KR101653527B1 (ko) 2012-03-14 2013-03-13 반복 임펄스 전압에 의한 부분 방전 계측 시스템 및 부분 방전 계측 방법
EP13761865.8A EP2827159B1 (en) 2012-03-14 2013-03-13 Partial discharge measurement system and partial discharge measurement method by repeated impulse voltage
US14/384,759 US9322881B2 (en) 2012-03-14 2013-03-13 Partial discharge measurement system and partial discharge measurement method by repeated impulse voltage
KR20147028612A KR20140138918A (ko) 2012-03-14 2013-03-13 반복 임펄스 전압에 의한 부분 방전 계측 시스템 및 부분 방전 계측 방법
CN201380013954.XA CN104169730A (zh) 2012-03-14 2013-03-13 利用重复冲击电压的局部放电测量系统以及局部放电测量方法
PCT/JP2013/001674 WO2013136793A1 (ja) 2012-03-14 2013-03-13 繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012057197A JP6134101B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013190342A JP2013190342A (ja) 2013-09-26
JP6134101B2 true JP6134101B2 (ja) 2017-05-24

Family

ID=49160718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012057197A Active JP6134101B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US9322881B2 (ja)
EP (1) EP2827159B1 (ja)
JP (1) JP6134101B2 (ja)
KR (2) KR20140138918A (ja)
CN (1) CN104169730A (ja)
CA (1) CA2867198C (ja)
WO (1) WO2013136793A1 (ja)

Families Citing this family (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5941669B2 (ja) * 2011-12-20 2016-06-29 東芝三菱電機産業システム株式会社 インパルス電圧発生装置
JP6448213B2 (ja) * 2014-04-23 2019-01-09 東芝三菱電機産業システム株式会社 部分放電測定装置
JP6158134B2 (ja) * 2014-04-24 2017-07-05 株式会社東芝 放電位置特定装置、放電位置計測装置および放電位置特定方法
JP6489651B2 (ja) * 2014-09-19 2019-03-27 株式会社ジェイ・パワーシステムズ 部分放電計測装置、部分放電計測方法、及びプログラム
US9753080B2 (en) 2014-12-09 2017-09-05 Rosemount Inc. Partial discharge detection system
US20170030957A1 (en) * 2015-07-31 2017-02-02 Aktiebolaget Skf Partial discharge detection relay matrix for multiple lead analysis
CN106911273B (zh) * 2015-12-18 2019-08-23 佛山市正硅新能源科技有限公司 一种三相绕组永磁体马达的休波电调驱动方法
US9945897B2 (en) 2015-12-29 2018-04-17 General Electric Company Monitoring of insulation conditions during electrical system events using differential current sensor
JP6893911B2 (ja) * 2016-03-03 2021-06-23 住友電気工業株式会社 絶縁体の絶縁性能の評価方法
DE102016011803B4 (de) * 2016-10-04 2020-07-02 Dräger Safety AG & Co. KGaA Testvorrichtung und Verfahren zur Überprüfung eines in einem Gerät angeordneten Vibrationsmotors
KR101861705B1 (ko) * 2016-12-29 2018-05-29 중앙대학교 산학협력단 표유 전계 에너지 하베스팅을 이용한 비접촉식 전압 측정 장치
EP3577475A1 (en) 2017-03-02 2019-12-11 Rosemount Inc. Trending functions for partial discharge
CN107422232A (zh) * 2017-06-20 2017-12-01 国网山东省电力公司诸城市供电公司 一种配电网终端设备的数字式带电检测工具
CN111033289B (zh) * 2017-08-31 2023-02-24 株式会社爱信 线圈的诊断装置以及线圈的诊断方法
US11067639B2 (en) 2017-11-03 2021-07-20 Rosemount Inc. Trending functions for predicting the health of electric power assets
JP6965123B2 (ja) * 2017-11-28 2021-11-10 日置電機株式会社 データ処理装置、測定システムおよびデータ処理用プログラム
JP6965122B2 (ja) * 2017-11-28 2021-11-10 日置電機株式会社 データ処理装置、測定システムおよびデータ処理用プログラム
US10794736B2 (en) 2018-03-15 2020-10-06 Rosemount Inc. Elimination of floating potential when mounting wireless sensors to insulated conductors
EP3579004A1 (de) * 2018-06-08 2019-12-11 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zur messung einer teilentladung in einem elektrischen antriebssystem
US11181570B2 (en) 2018-06-15 2021-11-23 Rosemount Inc. Partial discharge synthesizer
TWI661209B (zh) * 2018-06-26 2019-06-01 東元電機股份有限公司 電力電子元件之電壓響應測試方法
EP3588111B1 (en) * 2018-06-29 2022-08-17 ABB Schweiz AG Partial discharge monitoring system with a compatibility-function for a voltage indication system
US10833531B2 (en) 2018-10-02 2020-11-10 Rosemount Inc. Electric power generation or distribution asset monitoring
WO2020170339A1 (ja) * 2019-02-19 2020-08-27 東芝三菱電機産業システム株式会社 インパルス電圧発生装置および電力用半導体スイッチの保護方法
US11313895B2 (en) 2019-09-24 2022-04-26 Rosemount Inc. Antenna connectivity with shielded twisted pair cable
CN110794268A (zh) * 2019-11-06 2020-02-14 华北电力科学研究院有限责任公司 陡波放电同步观测方法及系统
JP7339881B2 (ja) 2019-12-26 2023-09-06 日置電機株式会社 部分放電検出装置および部分放電検出方法
CN112034309B (zh) * 2020-07-28 2021-11-23 北京交通大学 一种用于高压开关柜的局部放电识别方法
CN112285508B (zh) * 2020-11-17 2021-07-02 北京交通大学 一种用于高压电力电缆局部放电的定位方法
JP7443269B2 (ja) * 2021-01-08 2024-03-05 株式会社東芝 絶縁診断システムおよび絶縁診断方法
CN113640626B (zh) * 2021-07-06 2022-03-22 国网浙江省电力有限公司 一种特高压直流局部放电抑制系统和方法
US11675012B2 (en) * 2021-09-27 2023-06-13 GM Global Technology Operations LLC Detection of partial discharge
CN114384383A (zh) * 2022-03-22 2022-04-22 东华理工大学南昌校区 一种用于定位特高频局部放电点的电路及方法
WO2024057418A1 (ja) * 2022-09-13 2024-03-21 日新パルス電子株式会社 インバータパルス絶縁試験装置

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5952410A (ja) 1982-09-17 1984-03-27 Toshiba Corp クリツピング回路
JPS5952410U (ja) * 1982-09-30 1984-04-06 株式会社東芝 試験パルス発生装置
JPH08204455A (ja) * 1995-01-27 1996-08-09 Nissin Electric Co Ltd ノイズ発生器
JPH0943302A (ja) * 1995-08-02 1997-02-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 絶縁試験方法およびその装置
US5648725A (en) 1995-09-12 1997-07-15 Emerson Electric Co. Pulse width modulation simulator for testing insulating materials
JPH09257862A (ja) * 1996-03-21 1997-10-03 Toshiba Corp 巻線絶縁診断装置
JPH10335089A (ja) * 1997-06-03 1998-12-18 Rohm Co Ltd バックライト照明装置の調光用バーストパルス発生回路
US6313640B1 (en) * 1998-02-03 2001-11-06 Abb Power T & D Company, Inc. System and method for diagnosing and measuring partial discharge
US6242900B1 (en) * 1998-06-10 2001-06-05 Hubble Incorporated System for measuring partial discharge using digital peak detection
JP3691752B2 (ja) * 2000-11-29 2005-09-07 太平洋セメント株式会社 ストロボ装置
JP3899942B2 (ja) * 2002-01-23 2007-03-28 トヨタ自動車株式会社 交流発電電動機用インバータ
DE10226615B4 (de) * 2002-06-14 2007-06-14 Siemens Ag Teilentladungsmessvorrichtung und Verfahren zur Messung von Teilentladungen an Motorwicklungen mit einer Pulsspannung variabler Amplitude und variabler Anstiegszeit
JP4378478B2 (ja) * 2004-07-22 2009-12-09 国立大学法人九州工業大学 部分放電開始電圧計測方法及びその装置
JP4418320B2 (ja) * 2004-07-28 2010-02-17 株式会社日立産機システム モータ巻線ターン間部分放電計測方法
KR100755955B1 (ko) 2007-03-15 2007-09-06 주식회사 젤파워 수배전 설비 고장 진단 시스템
ITPR20070061A1 (it) * 2007-07-26 2009-01-27 Techimp S P A Strumento e procedimento di rilevazione di scariche elettriche parziali aventi luogo in un apparato elettrico
JP2009115505A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Mitsubishi Electric Corp 巻線の検査装置及び検査方法
CN102317800B (zh) * 2009-03-05 2014-07-30 三菱电机株式会社 绝缘老化检测装置
JP2010281673A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Toshiba Corp 部分放電電圧計測システム及び部分放電電圧計測方法
KR101127094B1 (ko) * 2009-11-28 2012-03-23 한국전기안전공사 원격 전기안전 진단 시스템 및 장치
CN101819246B (zh) * 2010-04-27 2012-10-17 重庆大学 超高频局部放电放电量监测采集方法、装置和系统

Also Published As

Publication number Publication date
CA2867198A1 (en) 2013-09-19
US9322881B2 (en) 2016-04-26
EP2827159A1 (en) 2015-01-21
KR20160060154A (ko) 2016-05-27
KR20140138918A (ko) 2014-12-04
US20150015303A1 (en) 2015-01-15
JP2013190342A (ja) 2013-09-26
EP2827159B1 (en) 2016-12-07
WO2013136793A1 (ja) 2013-09-19
CA2867198C (en) 2018-12-04
KR101653527B1 (ko) 2016-09-01
CN104169730A (zh) 2014-11-26
EP2827159A4 (en) 2015-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6134101B2 (ja) 繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法
US9645189B2 (en) Partial discharge charge amount measuring method and device
JP2010281673A (ja) 部分放電電圧計測システム及び部分放電電圧計測方法
EP2402775B1 (en) Insulation inspection/diagnosis device and method of dynamo-electric machine
JP6469740B2 (ja) 接地抵抗測定方法
JP2015021929A (ja) 部分放電測定器及び部分放電測定器用の校正器
JP2022505739A (ja) 電気的な動作手段の状態解析
JP2022524264A (ja) 直流バスと保護接地との間の絶縁を監視する方法及び装置
RU2744995C1 (ru) Способ защиты от однофазных замыканий на землю
JP6161783B2 (ja) コンピュータ支援により送配電網のインピーダンスを求める方法、当該方法を実施するための発電装置及びコンピュータプログラム
CN112444700A (zh) 一种自愈式金属化膜电容器自愈性能的测试方法
CN102288881B (zh) 变压器油纸绝缘尖刺放电缺陷严重程度诊断方法
JP2018205151A (ja) 静電気耐圧試験装置および静電気耐圧試験方法
JP6457988B2 (ja) 繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法
CN111837046B (zh) 脉冲电压产生装置及电力用半导体开关的保护方法
JP2023016682A (ja) 試験装置および試験方法
CN115358174A (zh) 直流偏置电压对电介质累积效应影响的评估方法及系统
JP2013002871A (ja) 繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法
JP2013124913A (ja) 部分放電測定方法および回転電機の製造方法
JP2023123087A (ja) 試験装置および試験方法
JP2016033521A (ja) 繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法
JP2007108058A (ja) 巻線良否判定装置及び巻線良否判定プログラム
CN113466677A (zh) 测试断路器容性电流开合的方法
US20230036325A1 (en) Testing instrument and test method
EP2910961B1 (de) Verfahren und Messaufbau zur Ermittlung von Wicklungsfehlern in Elektrogeräten

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20140110

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150714

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150910

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20151124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160219

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20160225

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20160506

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6134101

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250