JP6133576B2 - カーボンブラックの定量方法、該定量方法によりカーボンブラックの含有量を規定したゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ - Google Patents

カーボンブラックの定量方法、該定量方法によりカーボンブラックの含有量を規定したゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP6133576B2
JP6133576B2 JP2012250406A JP2012250406A JP6133576B2 JP 6133576 B2 JP6133576 B2 JP 6133576B2 JP 2012250406 A JP2012250406 A JP 2012250406A JP 2012250406 A JP2012250406 A JP 2012250406A JP 6133576 B2 JP6133576 B2 JP 6133576B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
carbon black
rubber composition
phase
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012250406A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014098620A (ja
Inventor
真理奈 小谷
真理奈 小谷
服部 高幸
高幸 服部
将俊 小林
将俊 小林
将志 福地
将志 福地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2012250406A priority Critical patent/JP6133576B2/ja
Publication of JP2014098620A publication Critical patent/JP2014098620A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6133576B2 publication Critical patent/JP6133576B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、カーボンブラックの定量方法、該定量方法によりカーボンブラックの含有量を規定したゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤに関する。
2種以上のゴムを含むゴム組成物では、各ゴムが均一に分散せずに、各ゴムがそれぞれゴム相(海島構造)を形成することが知られている。そして、2種以上のゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含むゴム組成物(ブレンドゴム系のゴム組成物)においては、カーボンブラックは、ゴム組成物中において均一に分散するのではなく、各ゴムとの相互作用の違いに基づいて各ゴム相に分配され、各ゴム相に偏在することが知られている。
このブレンドゴム系のゴム組成物におけるカーボンブラックの分配は、ゴム組成物の物性(摩耗や破壊特性等)と相関があることが知られており(非特許文献1〜3)、カーボンブラックの分配を解析することは、ゴム組成物の物性を改善する為に重要である。
カーボンブラックの分配を解析する手法として、従来から、透過電子顕微鏡や、走査電子顕微鏡による観察手法が用いられているが、観察するエリアが微少領域に限られ、試料全体のカーボンブラックの分配を評価するものではなかった。さらに、カーボンブラック量が多くなると観察が困難となり、全てのサンプルへの適用は困難であるという問題もあった(非特許文献3〜7)。また、カーボンブラックの分配を解析する手法として、カーボンブラック−ゲル法も知られているが、前処理が必要であり、測定の対象も未加硫ゴムに限定されるという問題があった(非特許文献8)。
Hess,W.M.;Vegvari,P.C.;Swor,R.A.,Rubber Chem. Technol.,1985,58,350−382. Karasek,L.;Sumita,M.,J. Mater. Sci.,1996,31,281−289. Hess,W.M.;Scott,C.E.;Callan,J.E.,Rubber Chem. Technol.,1967,40,371−384. Callen,J.E.;Hess,W.M.;Scott,C.E.,Rubber Chem. Technol.,1971,44,814−837. Cotton,G.R.;Murphy,L.J.,Rubber Chem. Technol.,1988,61,609−618. Hu,W.;Ellul,M.D.;Tsou,A.H.;Datta,S.Rubber Chem. Technol.,2007,80,1−13. Jeon,I.H.;Kim,H.;Kim,S.G.,Rubber Chem. Technol.,2003,76,1−11. Naitoh,S.;Tajima,H.;Wada,S.Inoue,S.,Nippon Gomu Kyokaishi,1976,49,476−480.
本発明は、前記課題を解決し、ブレンドゴム系のゴム組成物において、前処理が不要で、測定の対象が未加硫ゴムに限定されず、試料全体のカーボンブラックの分配を評価できるカーボンブラックの定量方法、該定量方法によりカーボンブラックの含有量を規定したゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、13C−NMR DD/MAS法でゴム組成物を測定して得られるスペクトルの線幅と、カーボンブラックの含有量との間にある相関性があることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、2種以上のゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含むゴム組成物において、13C−NMR DD/MAS法で該ゴム組成物を測定して得られるスペクトルの線幅に基づいて、各ゴム相に存在するカーボンブラックの含有量を定量するカーボンブラックの定量方法に関する。
上記ゴム組成物が加硫ゴム組成物であることが好ましく、タイヤ用加硫ゴム組成物であることがより好ましい。
上記スペクトルの線幅が、ゴムに由来するピークの線幅であることが好ましい。
上記ゴム成分として、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、及びブチルゴムからなる群より選択される少なくとも2種のゴムを含むことが好ましい。
上記ゴム成分として、天然ゴム、イソプレンゴム、及びブチルゴムからなる群より選択される少なくとも1種のゴムと、ブタジエンゴムとを含むことがより好ましい。
本発明はまた、主としてイソプレンゴム、ブタジエンゴムからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むゴム組成物を、上記カーボンブラックの定量方法により分析した結果、ゴム組成物中の各ゴム相に存在するカーボンブラックの含有量が、下記式を満たすゴム組成物に関する。
イソプレンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブタジエンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量=1:0〜100
本発明はまた、主としてイソプレンゴム、ブチルゴムからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むゴム組成物を、上記カーボンブラックの定量方法により分析した結果、ゴム組成物中の各ゴム相に存在するカーボンブラックの含有量が、下記式を満たすゴム組成物に関する。
イソプレンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブチルゴム相に存在するカーボンブラックの含有量=1:0〜100
本発明はまた、主としてブタジエンゴム、ブチルゴムからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むゴム組成物を、上記カーボンブラックの定量方法により分析した結果、ゴム組成物中の各ゴム相に存在するカーボンブラックの含有量が、下記式を満たすゴム組成物に関する。
ブタジエンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブチルゴム相に存在するカーボンブラックの含有量=1:0〜100
本発明はまた、主としてイソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴムからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むゴム組成物を、上記カーボンブラックの定量方法により分析した結果、ゴム組成物中の各ゴム相に存在するカーボンブラックの含有量が、下記式を満たすゴム組成物に関する。
イソプレンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブタジエンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブチルゴム相に存在するカーボンブラックの含有量=1:0〜100:0〜100
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、2種以上のゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含むゴム組成物において、13C−NMR DD/MAS法で該ゴム組成物を測定して得られるスペクトルの線幅に基づいて、各ゴム相に存在するカーボンブラックの含有量を定量するカーボンブラックの定量方法であるので、ブレンドゴム系のゴム組成物において、試料全体のカーボンブラックの分配を評価できる。また、本発明の方法では、未加硫ゴムであっても加硫ゴムであっても評価でき、試料を破壊する必要や前処理を行う必要もない。
また、該定量方法によりカーボンブラックの含有量を規定した、耐摩耗性、破壊特性に優れたゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤを提供できる。
NMRにより加硫ゴム組成物を測定して得られるNMRスペクトルの一例を示す図である。 NMRにより加硫ゴム組成物を測定して得られるNMRスペクトルの一例を示す図である。 NMRにより加硫ゴム組成物を測定して得られるNMRスペクトルの一例を示す図である。 NMRにより加硫ゴム組成物を測定して得られるNMRスペクトルの一例を示す図である。 NMRにより加硫ゴム組成物を測定して得られるNMRスペクトルの一例を示す図である。 NMRにより加硫ゴム組成物を測定して得られるNMRスペクトルの一例を示す図である。
本発明のカーボンブラックの定量方法は、2種以上のゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含むゴム組成物において、13C−NMR DD/MAS法で該ゴム組成物を測定して得られるスペクトルの線幅に基づいて、各ゴム相に存在するカーボンブラックの含有量を定量する方法である。
なお、本明細書においては、ある成分のゴム成分100質量部に対する含有量(質量部)を「phr」という単位でも記載する。
<本発明の概要>
本発明者らは、鋭意検討した結果、ゴム組成物中のカーボンブラックの含有量が多くなるにつれて、13C−NMR DD/MAS法で測定した、ゴムに由来するピークの線幅が大きくなることを見出した。具体的に説明すると、例えば、13C−NMR DD/MAS法で、イソプレンゴム(IR)を含むゴム組成物を測定すると、IR由来の5本のピークが検出される(図1参照)。そして、ゴム成分としてIRを単独で使用(ゴム成分としてIRを100質量%使用)し、カーボンブラックを異なる量(例えば、0〜70質量部)配合したサンプルを作製し、各サンプルについて13C−NMR DD/MAS法で測定を行い、ゴムに由来するピークの線幅と、カーボンブラック量の相関を解析すると、カーボンブラック量の増加に伴い、IR由来のピークの線幅がある相関性を持って増加することが分かった(図1参照)。そして、この関係を利用して、IR由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係を作成できることが分かった。なお、IR由来の全てのピーク(5本のピーク)において同様の相関が見られ、更に、IR以外のゴムにおいても、同様に、ゴムに由来する全てのピークの線幅とカーボンブラック量との間に相関関係があることも分かった。これは、カーボンブラック表面のフリーラジカルと、ゴムの原子核との双極子相互作用によるもので、該ゴム周囲に存在するカーボンブラックの量に応じて、該ゴムに由来するピークの線幅が増大することによるためと推測される。
従って、例えば、イソプレンゴム(IR)とブタジエンゴム(BR)からなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むブレンドゴム系のゴム組成物において、各ゴム相(IR相、BR相)へのカーボンブラックの分配を評価したい場合、まず、上述の方法により、IR由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係、BR由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係を作成する。次に、13C−NMR DD/MAS法で、実際にブレンドゴム系のゴム組成物を測定し、各ゴム由来のピークの線幅の実測値と、予め取得しておいた相関関係に基づいて、各ゴム相に存在するカーボンブラックの量を定量できる。BR相に存在するカーボンブラック量は、BR由来のピークの線幅と相関しており、IR相に存在するカーボンブラック量は、IR由来のピークの線幅と相関しているため、ブレンドゴム系のゴム組成物において各ゴム相に存在するカーボンブラックの量を定量でき、各ゴム相へのカーボンブラックの分配を評価できる。
このように、あるブレンドゴム系のゴム組成物において、各ゴム相へのカーボンブラックの分配を評価したい場合、該ブレンドゴム系のゴム組成物に配合されている各ゴムについて、上述の方法により、ゴム由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係を作成しておくことにより、ブレンドゴム系のゴム組成物を測定して得られた各ゴム由来のピークの線幅の実測値と、予め取得しておいた相関関係に基づいて、各ゴム相に存在するカーボンブラックの量を定量でき、各ゴム相へのカーボンブラックの分配を評価できる。
上述のように、ゴムに由来するピークであれば、全てのピークにおいて、ピークの線幅とカーボンブラック量との間に相関関係があるため、13C−NMR DD/MAS法で測定した際に、ブレンドゴム系のゴム組成物に含まれる各ゴム由来のピークのうち、1つでも異なる位置に検出されるピークがあれば、本発明の方法により、各ゴム相へのカーボンブラックの分配を評価できる。すなわち、本発明の方法は、13C−NMR DD/MAS法で測定した際に、異なる位置にピークが検出されるゴムの組み合わせのブレンドゴム系のゴム組成物である限り、広く適用できる。
<NMR>
本発明において使用できるNMRとしては、固体高分解能13C−NMRであれば特に限定されないが、より優れた分解能が得られ、より正確に定量できるという理由から、NMRの13C共鳴周波数は、好ましくは75MHz以上、より好ましくは100MHz以上、更に好ましくは126MHz以上である。
NMR(固体高分解能13C−NMR)の測定条件は、例えば、以下のように設定できる。
(固体高分解能13C−NMR測定条件)
装置 固体高分解能NMR(Bruker社製Avance400)
使用プローブ Bruker社製7mm MAS BB WB WVTプローブ
13C共鳴周波数 100.6MHz
MAS回転速度 5kHz(±1Hz)
測定モード DD/MAS
待ち時間 6s
積算回数 200回
測定温度 25℃
試料量 ジルコニアローターの1/4容量
外部基準物質 アダマンタン(化学シフト値は29.5ppm)
MAS回転速度は、化学シフト異方性の除去と双極子相互作用の除去という理由から、13C共鳴周波数100.6MHzの場合、5kHz以上が好ましい。また、MAS回転速度の上限は、特に限定されない。
また、待ち時間は、定量性を保証するという理由から、6s以下が好ましく、下限は特に限定されない、
また、積算回数は、より正確に定量できるという理由から、200回以上が好ましく、500回以上がより好ましく、1000回以上が更に好ましい。
<スペクトルの線幅>
本発明の方法では、13C−NMR DD/MAS法でブレンドゴム系のゴム組成物を測定して得られるスペクトルの線幅に基づいて、各ゴム相に存在するカーボンブラックの含有量を定量するが、スペクトルの線幅としては、ゴムに由来するピークの線幅であることが好ましい。
また、線幅は、相関関係を作成する際と、実際にブレンドゴム系のゴム組成物を測定する際とで統一すれば、ピークのどの部分の幅であってもよいが、ピークの高さの中点における線幅(半値幅)が好ましい。
<本発明の具体的方法>
以下において、本発明の方法の一例として、IRとBRからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むブレンドゴム系のゴム組成物において、各ゴム相(IR相、BR相)へのカーボンブラックの分配を評価する方法を具体的に説明する。
(相関関係の作成)
まず、上述のように、相関関係の作成を行う。具体的には、ブレンドゴム系のゴム組成物に含まれる各ゴム(本例では、IR、BR)について、それぞれ、ゴムに由来するピークの線幅と、カーボンブラック量との相関関係、すなわち、本例では、IR由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係、及びBR由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係を作成する。
(IR由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係の作成)
IR由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係の作成方法について具体的に説明する。ゴム成分としてIRを単独で使用(ゴム成分としてIRを100質量%使用)し、カーボンブラックを異なる量(例えば、0〜70質量部)配合したサンプルを作製し、各サンプルについて13C−NMR DD/MAS法で測定を行う。図1に、各サンプル(ゴム成分としてIRを100質量%使用、カーボンブラックの含有量0〜70質量部)のNMRスペクトルを示す。図1から明らかなように、カーボンブラックの含有量の増加に伴い、IRに由来するピークの線幅が増加することが分かる。ここでは、IR由来の5本のピークのうち、(C2)に由来するピークについて(図1参照)、各カーボンブラック量におけるIR(C2)に由来するピークの線幅を、カーボンブラック量に対してプロットすることにより、IR(C2)由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係を作成する。作成した相関関係から、IR(C2)由来のピークの線幅とカーボンブラック量とに明らかな相関が見られる。なお、IR由来の全てのピーク(5本のピーク)において同様の相関が見られる。この相関関係を使用することにより、ブレンドゴム系のゴム組成物におけるIR相中に存在するカーボンブラックの含有量を定量できる。
(BR由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係の作成)
次に、BR由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係の作成方法について具体的に説明する。ゴム成分としてBRを単独で使用(ゴム成分としてBRを100質量%使用)し、カーボンブラックを異なる量(例えば、0〜70質量部)配合したサンプルを作製し、各サンプルについて13C−NMR DD/MAS法で測定を行う。図2に、各サンプル(ゴム成分としてBRを100質量%使用、カーボンブラックの含有量0〜70質量部)のNMRスペクトルを示す。図2から明らかなように、カーボンブラックの含有量の増加に伴い、BRに由来するピークの線幅が増加することが分かる。ここでは、BR由来の4本のピークのうち、(C2)cisのピークについて(図2参照)、各カーボンブラック量におけるBR(C2)cisに由来するピークの線幅を、カーボンブラック量に対してプロットすることにより、BR(C2)cis由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係を作成する。作成した相関関係から、BR(C2)cis由来のピークの線幅とカーボンブラック量とに明らかな相関が見られる。なお、BR由来の他のピーク(BR(C1)cis由来のピーク)においても同様の相関が見られる。この相関関係を使用することにより、ブレンドゴム系のゴム組成物におけるBR相中に存在するカーボンブラックの含有量を定量できる。
(各ゴム相(IR相、BR相)に存在するカーボンブラックの含有量の定量)
次に、13C−NMR DD/MAS法で、実際にブレンドゴム系のゴム組成物を測定し(図3参照)、各ゴム由来のピークの線幅の実測値(図3参照)と、予め取得しておいた相関関係に基づいて、各ゴム相に存在するカーボンブラックの量を定量する。
具体的には、IR相に存在するカーボンブラック量は、IR由来のピークの線幅と相関しているため、IR(C2)由来のピークの線幅の実測値(図3参照)と、IR(C2)由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係に基づいて、ブレンドゴム系のゴム組成物におけるIR相中に存在するカーボンブラックの含有量を定量できる。
同様に、BR相に存在するカーボンブラック量は、BR由来のピークの線幅と相関しているため、BR(C2)cis由来のピークの線幅の実測値(図3参照)と、BR(C2)cis由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係に基づいて、ブレンドゴム系のゴム組成物におけるBR相中に存在するカーボンブラックの含有量を定量できる。
以上のように、ブレンドゴム系のゴム組成物において各ゴム相に存在するカーボンブラックの量を定量でき、各ゴム相へのカーボンブラックの分配を評価できる。
なお、上記説明では、IR由来のピークとして、IR(C2)由来のピークに、BR由来のピークとして、BR(C2)cis由来のピークに着目して、各ゴム相へのカーボンブラックの分配を評価する場合について説明したが、上述のように、ゴムに由来する全てのピークの線幅がカーボンブラック量との間において相関関係を有するため、IR(C2)由来のピーク、BR(C2)cis由来のピーク以外のピーク(例えば、IR(C1)由来のピーク、BR(C1)cis由来のピーク)に着目しても、各ゴム相へのカーボンブラックの分配を評価できる。
また、上記説明では、IRとBRからなるゴム成分の場合について説明したが、ゴム成分としては、13C−NMR DD/MAS法で測定した際に、異なる位置にピークが1つでも検出されるゴムの組み合わせであれば特に限定されない。
この手法により、ブレンドゴム系のゴム組成物において、試料全体のカーボンブラックの分配を評価できる。また、本発明の方法では、未加硫ゴムであっても加硫ゴムであっても評価でき、試料を破壊する必要や前処理を行う必要もない。また、本発明の方法は、13C−NMR DD/MAS法で測定した際に、異なる位置にピークが1つでも検出されるゴムの組み合わせのブレンドゴム系のゴム組成物である限り、広く適用できる。よって、本発明の方法は、カーボンブラックの分配率解析の有効かつ重要な分析手法として活用することが可能である。
<分析対象となるゴム組成物>
本発明の方法において、分析対象となるゴム組成物は、2種以上のゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含む。
ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ジエン系合成ゴム(イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)など)が挙げられる。ゴム成分としては、13C−NMR DD/MAS法で測定した際に、異なる位置にピークが1つでも検出されるゴムの組み合わせであれば特に限定されない。なかでも、異なる位置にピークが明確に検出され、より正確に定量できるという理由から、NR、IR、BR、及びIIRからなる群より選択される少なくとも2種のゴムの組み合わせが好ましく、NR、IR、及びIIRからなる群より選択される少なくとも1種のゴムと、BRとの組み合わせがより好ましい。なお、ゴム成分100質量%中の上記組み合わせ(「NR、IR、BR、及びIIRからなる群より選択される少なくとも2種のゴムの組み合わせ」、又は、「NR、IR、及びIIRからなる群より選択される少なくとも1種のゴムと、BRとの組み合わせ」)のゴムの含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上であり、100質量%であってもよい。
一方、ゴム成分100質量%中の各ゴムの含有量は特に限定されないが、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは30〜70質量%である。また、ゴム成分として、3種のゴムを使用する場合、各ゴムの含有量は特に限定されないが、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは20〜40質量%である。
カーボンブラックとしては、特に限定されないが、通常ゴム工業に用いられるグレードのもの、例えば、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、その他、アセチレンブラックやケッチェンブラック等の導電性カーボンブラックなどを使用できる。カーボンブラックの含有量は、特に限定されないが、耐摩耗性、破壊特性に優れたゴム組成物が得られるという理由から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5〜120質量部、より好ましくは30〜90質量部である。
上記ゴム組成物は、補強用充填剤として、カーボンブラック以外にも、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、クレー、マイカ等を使用してもよい。補強用充填剤の合計含有量は、特に限定されないが、低燃費性、耐摩耗性に優れたゴム組成物が得られるという理由から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10〜150質量部、より好ましくは30〜90質量部である。
上記ゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、オイル、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、ワックス、加硫剤、加硫促進剤などを適宜配合できる。
上記ゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサー、密閉式混練機などのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法などにより製造できる。
本発明の方法では、未加硫ゴム組成物であっても加硫ゴム組成物であっても評価することができるが、実際にゴム組成物として使用される状態におけるカーボンブラックの分配を評価できるという理由から、加硫ゴム組成物を評価することが好ましく、なかでも、タイヤ用加硫ゴム組成物を評価することがより好ましい。
<本発明のゴム組成物>
本発明の方法を用いて、ブレンドゴム系のゴム組成物における各ゴム相へのカーボンブラックの分配を一定範囲内に規定したゴム組成物は、所定の耐摩耗性、破壊特性を有する。
具体的には、本発明のゴム組成物は、主としてイソプレンゴム、ブタジエンゴムからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むゴム組成物を、本発明のカーボンブラックの定量方法により分析した結果、ゴム組成物中の各ゴム相に存在するカーボンブラックの含有量が、下記式を満たすゴム組成物である。
イソプレンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブタジエンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量=1:0〜100
ここで、イソプレンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブタジエンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量=1:0〜100であるが、好ましくは1:0.5〜10、より好ましくは1:1〜5、更に好ましくは1:1.7〜2.4である。
本発明の方法により、各ゴム相へのカーボンブラックの分配を求め、イソプレンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量と、ブタジエンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量の関係を上記範囲内とすることにより、所定の耐摩耗性、破壊特性を有するゴム組成物が得られる。
主としてイソプレンゴム、ブタジエンゴムからなるゴム成分とは、ゴム成分100質量%中のイソプレンゴム、ブタジエンゴムの合計含有量が、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上であり、100質量%であってもよいことを意味する。
他の具体例として、本発明のゴム組成物はまた、主としてイソプレンゴム、ブチルゴムからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むゴム組成物を、本発明のカーボンブラックの定量方法により分析した結果、ゴム組成物中の各ゴム相に存在するカーボンブラックの含有量が、下記式を満たすゴム組成物である。
イソプレンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブチルゴム相に存在するカーボンブラックの含有量=1:0〜100
ここで、イソプレンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブチルゴム相に存在するカーボンブラックの含有量=1:0〜100であるが、好ましくは1:0.05〜5、より好ましくは1:0.07〜2、更に好ましくは1:0.1〜0.5である。
本発明の方法により、各ゴム相へのカーボンブラックの分配を求め、イソプレンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量と、ブチルゴム相に存在するカーボンブラックの含有量の関係を上記範囲内とすることにより、所定の耐摩耗性、破壊特性を有するゴム組成物が得られる。
主としてイソプレンゴム、ブチルゴムからなるゴム成分とは、ゴム成分100質量%中のイソプレンゴム、ブチルゴムの合計含有量が、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上であり、100質量%であってもよいことを意味する。
他の具体例として、本発明のゴム組成物はまた、主としてブタジエンゴム、ブチルゴムからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むゴム組成物を、本発明のカーボンブラックの定量方法により分析した結果、ゴム組成物中の各ゴム相に存在するカーボンブラックの含有量が、下記式を満たすゴム組成物である。
ブタジエンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブチルゴム相に存在するカーボンブラックの含有量=1:0〜100
ここで、ブタジエンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブチルゴム相に存在するカーボンブラックの含有量=1:0〜100であるが、好ましくは1:0〜5、より好ましくは1:0〜1、更に好ましくは1:0〜0.4である。
本発明の方法により、各ゴム相へのカーボンブラックの分配を求め、ブタジエンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量と、ブチルゴム相に存在するカーボンブラックの含有量の関係を上記範囲内とすることにより、所定の耐摩耗性、破壊特性を有するゴム組成物が得られる。
主としてブタジエンゴム、ブチルゴムからなるゴム成分とは、ゴム成分100質量%中のブタジエンゴム、ブチルゴムの合計含有量が、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上であり、100質量%であってもよいことを意味する。
他の具体例として、本発明のゴム組成物はまた、主としてイソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴムからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むゴム組成物を、本発明のカーボンブラックの定量方法により分析した結果、ゴム組成物中の各ゴム相に存在するカーボンブラックの含有量が、下記式を満たすゴム組成物である。
イソプレンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブタジエンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブチルゴム相に存在するカーボンブラックの含有量=1:0〜100:0〜100
ここで、イソプレンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブタジエンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量:ブチルゴム相に存在するカーボンブラックの含有量=1:0〜100:0〜100であるが、好ましくは1:0.1〜10:0〜5、より好ましくは1:0.7〜5:0〜3、更に好ましくは1:1.2〜1.6:0〜0.7である。
本発明の方法により、各ゴム相へのカーボンブラックの分配を求め、イソプレンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量と、ブタジエンゴム相に存在するカーボンブラックの含有量と、ブチルゴム相に存在するカーボンブラックの含有量の関係を上記範囲内とすることにより、所定の耐摩耗性、破壊特性を有するゴム組成物が得られる。
主としてイソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴムからなるゴム成分とは、ゴム成分100質量%中のイソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴムの合計含有量が、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上であり、100質量%であってもよいことを意味する。
本発明のゴム組成物に使用できるカーボンブラックとしては、特に限定されないが、通常ゴム工業に用いられるグレードのもの、例えば、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、その他、アセチレンブラックやケッチェンブラック等の導電性カーボンブラックなどを使用できる。カーボンブラックの含有量は、特に限定されないが、耐摩耗性、破壊特性に優れたゴム組成物が得られるという理由から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5〜120質量部、より好ましくは30〜90質量部である。
本発明のゴム組成物は、補強用充填剤として、カーボンブラック以外にも、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、クレー、マイカ等を使用してもよい。補強用充填剤の合計含有量は、特に限定されないが、低燃費性、耐摩耗性に優れたゴム組成物が得られるという理由から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10〜150質量部、より好ましくは30〜90質量部である。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、オイル、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、ワックス、加硫剤、加硫促進剤などを適宜配合できる。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサー、密閉式混練機などのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法などにより製造できる。
本発明のゴム組成物は、トレッド、サイドウォール、ウイング、ベーストレッド、クリンチ、ビードエイペックス、ブレーカークッション、インナーライナー、チェーファー等のタイヤの各部材、ゴムクローラ、ゴム防舷材等に好適に使用できる。
<本発明の空気入りタイヤ>
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤ部材(特に、トレッド、サイドウォール)の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成した後、加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。なお、下記の実施例におけるピークの線幅は、半値幅を意味する。
以下、実施例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
IR:日本ゼオン(株)製のNipol IR2200
BR:日本ゼオン(株)製のNipol BR1220
IIR:エクソンモービル(株)製のクロロブチルHT−1068
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックI(N220)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「桐」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
(IR由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係の作成)
表1の配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を混練りして混練り物を得た。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加して混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で10分間プレス加硫することにより加硫ゴム組成物1〜8を得た。
Figure 0006133576
加硫ゴム組成物1〜8について、固体13C−NMRを用いて下記の条件で測定を行った。
(固体高分解能13C−NMR測定条件)
装置 固体高分解能NMR(Bruker社製Avance400)
使用プローブ Bruker社製7mm MAS BB WB WVTプローブ
13C共鳴周波数 100.6MHz
MAS回転速度 5kHz(±1Hz)
測定モード DD/MAS
待ち時間 6s
積算回数 200回
測定温度 25℃
試料量 ジルコニアローターの1/4容量
外部基準物質 アダマンタン(化学シフト値は29.5ppm)
図1に、加硫ゴム組成物1〜8(ゴム成分としてIRを100質量%使用、カーボンブラックの含有量0〜70質量部)のNMRスペクトルを示す。図1のように、IRに由来する5本のピークが観測され、これらのピークの帰属は、
IR(C1) −−C(CH)=CH−CH− ;33ppm
IR(C2) −CH(CH)=CH−CH− ;135ppm
IR(C3) −CH−C(CH)=H−CH− ;126ppm
IR(C4) −CH−C(CH)=CH−− ;27ppm
IR(C5) −CH−C()=CH−CH− ;24ppm
である。
図1に、IR由来の5本のピークのうち、(C2)に由来するピークについて拡大して示したが、このピークの線幅の挙動から明らかなように、カーボンブラックの含有量の増加に伴い、IRに由来するピークの線幅が増加することが分かった。
次に、IR由来の5本のピークのうち、(C2)に由来するピークについて、各カーボンブラック量におけるIR(C2)に由来するピークの線幅を、カーボンブラック量に対してプロットすることにより、IR(C2)由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係を作成した。作成した相関関係から、IR(C2)由来のピークの線幅とカーボンブラック量とに明らかな相関が見られた。なお、IR由来の全てのピーク(5本のピーク)において同様の相関が見られた。この相関関係を使用することにより、ブレンドゴム系のゴム組成物におけるIR相中に存在するカーボンブラックの含有量を定量できる。
(BR由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係の作成)
表2の配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を混練りして混練り物を得た。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加して混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で10分間プレス加硫することにより加硫ゴム組成物9〜16を得た。
Figure 0006133576
加硫ゴム組成物9〜16について、固体13C−NMRを用いて、上記条件で測定を行った。
図2に、加硫ゴム組成物9〜16(ゴム成分としてBRを100質量%使用、カーボンブラックの含有量0〜70質量部)のNMRスペクトルを示す。図2のように、BRに由来する4本のピークが観測された。BR中には、トランス構造のブタジエン単位が少ないため、トランス構造に由来するピーク強度は小さく、ほぼ無視できるため、シス構造に由来するピークのみに着目した。これらのピークの帰属は、
BR(C1)cis −−CH=CH−− ; 28ppm
BR(C2)cis −CHH=H−CH− ; 130ppm
である。
図2に、BR由来の4本のピークのうち、(C2)cisに由来するピークについて拡大して示したが、このピークの線幅の挙動から明らかなように、カーボンブラックの含有量の増加に伴い、BRに由来するピークの線幅が増加することが分かった。
次に、BR由来の4本のピークのうち、(C2)cisに由来するピークについて、各カーボンブラック量におけるBR(C2)cisに由来するピークの線幅を、カーボンブラック量に対してプロットすることにより、BR(C2)cis由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係を作成した。作成した相関関係から、BR(C2)cis由来のピークの線幅とカーボンブラック量とに明らかな相関が見られた。なお、BR由来の他のピーク(BR(C1)cis由来のピーク)においても同様の相関が見られた。この相関関係を使用することにより、ブレンドゴム系のゴム組成物におけるBR相中に存在するカーボンブラックの含有量を定量できる。
(IRとBRからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むブレンドゴム系のゴム組成物の調製、及び該ブレンドゴム系のゴム組成物(加硫ゴム組成物)における各ゴム相(IR相、BR相)へのカーボンブラックの分配の評価(NMR法))
表3の配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を混練りして混練り物を得た。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加して混練りし、未加硫ゴム組成物17〜22を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物17〜22を170℃の条件下で10分間プレス加硫することにより加硫ゴム組成物17〜22を得た。
Figure 0006133576
加硫ゴム組成物17〜22について、固体13C−NMRを用いて、上記条件で測定を行った。
図3に、加硫ゴム組成物17〜22(ゴム成分としてIR、BRをそれぞれ50質量%使用、カーボンブラックの含有量0〜50質量部)のNMRスペクトルを示す。図3のように、分離した7本のピークが観測された。先に述べたとおり、5本のピークはIR由来、2本のピークはBR由来である。
次に、図3に示す各加硫ゴム組成物のIR(C2)に由来するピークの線幅の実測値と、IR(C2)由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係から、各加硫ゴム組成物におけるIR相中に存在するカーボンブラックの含有量を算出した。
同様に、図3に示す各加硫ゴム組成物のBR(C2)cisに由来するピークの線幅の実測値と、BR(C2)cis由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係から、各加硫ゴム組成物におけるBR相中に存在するカーボンブラックの含有量を算出した。結果を表4に示した。
Figure 0006133576
表4の左から2番目と3番目の列に、本発明の方法により算出したカーボンブラック量(CB量)を示す。BR相中のCB量は、IR相中のCB量に比べ多いことが分かった。本発明の方法により算出したIR相中、BR相中のCB量の合計量は、ゴム組成物に配合したCB量と極めて近い値であり、本発明の方法によるCB分配率の解析技術の正しさを裏付けている。
表4の左から4番目の列に、IR相中のCB量を1とした時のCB分配率を示す。今回解析した試料(IR/BR/CB、CB=10〜50phr)において、CB分配率は、IR:BR=1:1.8〜2.3であった。また、BR相中のCB量は、IR相中のCB量の約2倍であり、配合したCB量の増加とともに、若干減少する傾向である事がわかった。
また、CB分配率がIR:BR=1:1.8〜2.3であった加硫ゴム組成物17〜22は、所定の耐摩耗性、破壊特性を有していた。
(IRとBRからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むブレンドゴム系のゴム組成物(未加硫ゴム組成物)における各ゴム相(IR相、BR相)へのカーボンブラックの分配の評価(カーボンブラックゲル法))
次に、本発明の方法(NMR法)により算出したCB分配率を、従来から行われている方法であるカーボンブラックゲル法(CBゲル法、Naitoh,S.;Tajima,H.;Wada,S.Inoue,S.,Nippon Gomu Kyokaishi,1976,49,476−480.)により算出したCB分配率と比較するために、未加硫ゴム組成物17〜22について、CBゲル法によりCB分配率を算出した。
未加硫ゴム組成物17〜22から取り出したCBゲルを乾燥し、熱分解ガスクロマトグラフ(熱分解GC)にて解析した。具体的には、試料約0.5gを2mm角に切断し、150メッシュのステンレス網かごに入れ、300mlトルエン中に48時間放置後、60℃真空乾燥器にて4時間乾燥し、乾燥したCBゲルを、熱分解GCにて分析した。この際、IR相中のCBゲル量と、BR相中のCBゲル量を予め測定し、熱分解GCから得られたIR/BR比を補正した。
Figure 0006133576
NMR法により算出した結果と同様に、BR相中のCB量はIR相中のCB量より多いことが分かった。熱分解GCのデータからは、両ポリマー中の合計CB量はわからないが、表5の左から3番目の列に示したCB分配率は、NMR法により算出したCB分配率と比較できる。CBゲル法から求めたCB分配率は、IR:BR=1:1.4〜1.7であり、NMR法により算出した値(IR:BR=1:1.8〜2.3)に近い結果であった。この事実は、本発明の方法によるCB分配率の解析技術の正しさを裏付けている。NMR法により算出した値と全くの一致を見ない要因は、加硫中にCBの分配が変化したこと、などが考えられるが、いずれにせよCBゲル法は、評価対象が未加硫ゴム組成物に限られている。
(IIR由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係の作成)
表6の配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を混練りして混練り物を得た。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加して混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で10分間プレス加硫することにより加硫ゴム組成物23〜27を得た。
Figure 0006133576
加硫ゴム組成物23〜27について、固体13C−NMRを用いて、上記条件で測定を行った。
図4に、加硫ゴム組成物23〜27(ゴム成分としてIIRを100質量%使用、カーボンブラックの含有量0〜40質量部)のNMRスペクトルを示す。図4のように、IIRに由来する3本のピークが観測された。これらのピークの帰属は、
IIR(C1) −(CH)CH− ;39ppm
IIR(C2) −C(CH− ;60ppm
IIR(C3) −C()CH− ;32ppm
である。
図4に、IIR由来のピークのうち、(C1)に由来するピークについて拡大して示したが、このピークの線幅の挙動から明らかなように、カーボンブラックの含有量の増加に伴い、IIRに由来するピークの線幅が増加することが分かった。
次に、IIR由来のピークのうち、(C1)に由来するピークについて、各カーボンブラック量におけるIIR(C1)に由来するピークの線幅を、カーボンブラック量に対してプロットすることにより、IIR(C1)由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係を作成した。作成した相関関係から、IIR(C1)由来のピークの線幅とカーボンブラック量とに明らかな相関が見られた。なお、IIR由来の全てのピークにおいて同様の相関が見られた。この相関関係を使用することにより、ブレンドゴム系のゴム組成物におけるIIR相中に存在するカーボンブラックの含有量を定量できる。
(IRとIIRからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むブレンドゴム系のゴム組成物の調製、及び該ブレンドゴム系のゴム組成物(加硫ゴム組成物)における各ゴム相(IR相、IIR相)へのカーボンブラックの分配の評価(NMR法))
表7の配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を混練りして混練り物を得た。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加して混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で10分間プレス加硫することにより加硫ゴム組成物31〜35を得た。
Figure 0006133576
加硫ゴム組成物31〜35について、固体13C−NMRを用いて、上記条件で測定を行った。
図5に、加硫ゴム組成物31〜35(ゴム成分としてIR、IIRをそれぞれ50質量%使用、カーボンブラックの含有量0〜40質量部)のNMRスペクトルを示す。図5のように、分離した8本のピークが観測された。先に述べたとおり、5本のピークはIR由来、3本のピークはIIR由来である。
次に、図5に示す各加硫ゴム組成物のIR(C2)に由来するピークの線幅の実測値と、IR(C2)由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係から、各加硫ゴム組成物におけるIR相中に存在するカーボンブラックの含有量を算出した。
同様に、図5に示す各加硫ゴム組成物のIIR(C1)に由来するピークの線幅の実測値と、IIR(C1)由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係から、各加硫ゴム組成物におけるIIR相中に存在するカーボンブラックの含有量を算出した。結果を表8に示した。
Figure 0006133576
表8から、本発明の方法により算出したIR相中、IIR相中のCB量の合計量は、ゴム組成物に配合したCB量と極めて近い値であり、本発明の方法によるCB分配率の解析技術の正しさを裏付けている。
表8の左から4番目の列に、IR相中のCB量を1とした時のCB分配率を示す。今回解析した試料(IR/IIR/CB、CB=10〜40phr)において、 CB分配率は、IR:IIR=1:0.2〜0.4であった。
(BRとIIRからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むブレンドゴム系のゴム組成物の調製、及び該ブレンドゴム系のゴム組成物(加硫ゴム組成物)における各ゴム相(BR相、IIR相)へのカーボンブラックの分配の評価(NMR法))
表9の配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を混練りして混練り物を得た。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加して混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で10分間プレス加硫することにより加硫ゴム組成物36〜40を得た。
Figure 0006133576
加硫ゴム組成物36〜40について、固体13C−NMRを用いて、上記条件で測定を行った。
図6に、加硫ゴム組成物36〜40(ゴム成分としてBR、IIRをそれぞれ50質量%使用、カーボンブラックの含有量0〜40質量部)のNMRスペクトルを示す。図6のように、分離した5本のピークが観測された。先に述べたとおり、2本のピークはBR由来、3本のピークはIIR由来である。
次に、図6に示す各加硫ゴム組成物のBR(C2)cisに由来するピークの線幅の実測値と、BR(C2)cis由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係から、各加硫ゴム組成物におけるBR相中に存在するカーボンブラックの含有量を算出した。
同様に、図6に示す各加硫ゴム組成物のIIR(C1)に由来するピークの線幅の実測値と、IIR(C1)由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係から、各加硫ゴム組成物におけるIIR相中に存在するカーボンブラックの含有量を算出した。結果を表10に示した。
Figure 0006133576
表10から、本発明の方法により算出したBR相中、IIR相中のCB量の合計量は、ゴム組成物に配合したCB量と極めて近い値であり、本発明の方法によるCB分配率の解析技術の正しさを裏付けている。
表10の左から4番目の列に、BR相中のCB量を1とした時のCB分配率を示す。今回解析した試料(BR/IIR/CB、CB=10〜40phr)において、 CB分配率は、BR:IIR=1:0〜0.3であった。
(IR、BR、IIRからなるゴム成分と、カーボンブラックとを含むブレンドゴム系のゴム組成物の調製、及び該ブレンドゴム系のゴム組成物(加硫ゴム組成物)における各ゴム相(IR相、BR相、IIR相)へのカーボンブラックの分配の評価(NMR法))
表11の配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を混練りして混練り物を得た。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加して混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で10分間プレス加硫することにより加硫ゴム組成物41〜46を得た。
Figure 0006133576
加硫ゴム組成物41〜46について、固体13C−NMRを用いて、上記条件で測定を行った。
加硫ゴム組成物41〜46(ゴム成分としてIR、BR、IIRをそれぞれ33、33、34質量%使用、カーボンブラックの含有量0〜50質量部)のNMRスペクトル(図示せず)において、分離した10本のピークが観測された。先に述べたとおり、5本のピークはIR由来、2本のピークはBR由来、3本のピークはIIR由来である。
次に、各加硫ゴム組成物のIR(C2)に由来するピークの線幅の実測値と、IR(C2)由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係から、各加硫ゴム組成物におけるIR相中に存在するカーボンブラックの含有量を算出した。
同様に、各加硫ゴム組成物のBR(C2)cisに由来するピークの線幅の実測値と、BR(C2)cis由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係から、各加硫ゴム組成物におけるBR相中に存在するカーボンブラックの含有量を算出した。
同様に、各加硫ゴム組成物のIIR(C1)に由来するピークの線幅の実測値と、IIR(C1)由来のピークの線幅とカーボンブラック量との相関関係から、各加硫ゴム組成物におけるIIR相中に存在するカーボンブラックの含有量を算出した。結果を表12に示した。
Figure 0006133576
表12から、本発明の方法により算出したIR相中、BR相中、IIR相中のCB量の合計量は、ゴム組成物に配合したCB量と極めて近い値であり、本発明の方法によるCB分配率の解析技術の正しさを裏付けている。
表12の左から5番目の列に、IR相中のCB量を1とした時のCB分配率を示す。今回解析した試料(IR/BR/IIR/CB、CB=10〜50phr)において、CB分配率は、IR:BR:IIR=1:1.3〜1.5:0〜0.6であった。

Claims (4)

  1. 2種以上のゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含むゴム組成物において、13C−NMR DD/MAS法で該ゴム組成物を測定して得られるスペクトルの線幅に基づいて、各ゴム相に存在するカーボンブラックの含有量を定量し、
    前記ゴム成分が、イソプレンゴムとブチルゴムからなるゴム成分、ブタジエンゴムとブチルゴムからなるゴム成分、又は、イソプレンゴムと、ブタジエンゴムと、ブチルゴムからなるゴム成分であるカーボンブラックの定量方法。
  2. 前記ゴム組成物が加硫ゴム組成物である請求項1記載のカーボンブラックの定量方法。
  3. 前記ゴム組成物がタイヤ用加硫ゴム組成物である請求項1又は2記載のカーボンブラックの定量方法。
  4. 前記スペクトルの線幅が、ゴムに由来するピークの線幅である請求項1〜3のいずれかに記載のカーボンブラックの定量方法。
JP2012250406A 2012-11-14 2012-11-14 カーボンブラックの定量方法、該定量方法によりカーボンブラックの含有量を規定したゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ Active JP6133576B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012250406A JP6133576B2 (ja) 2012-11-14 2012-11-14 カーボンブラックの定量方法、該定量方法によりカーボンブラックの含有量を規定したゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012250406A JP6133576B2 (ja) 2012-11-14 2012-11-14 カーボンブラックの定量方法、該定量方法によりカーボンブラックの含有量を規定したゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016217050A Division JP6347821B2 (ja) 2016-11-07 2016-11-07 カーボンブラックの定量方法、該定量方法によりカーボンブラックの含有量を規定したゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014098620A JP2014098620A (ja) 2014-05-29
JP6133576B2 true JP6133576B2 (ja) 2017-05-24

Family

ID=50940740

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012250406A Active JP6133576B2 (ja) 2012-11-14 2012-11-14 カーボンブラックの定量方法、該定量方法によりカーボンブラックの含有量を規定したゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6133576B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6461614B2 (ja) * 2015-01-09 2019-01-30 住友ゴム工業株式会社 被覆ゴム組成物
JP6798134B2 (ja) * 2016-04-14 2020-12-09 住友ゴム工業株式会社 >ch−ch2−o−結合を有するシランカップリング剤の反応量を定量する方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IE47808B1 (en) * 1979-02-01 1984-06-27 Trinity College Dublin Nmr test method for measuring the homogeneity of dispersions of carbon black in rubber compositions
JPH1036703A (ja) * 1996-07-22 1998-02-10 Nippon Steel Chem Co Ltd カーボンブラック及びゴム組成物
EP1511988A4 (en) * 2002-06-05 2005-07-06 Pharmacia & Upjohn Co Llc METHOD OF IDENTIFYING LIGANDS USING 1H NMR COMPETITIVE BINDING EXPERIMENTS
JP2006010462A (ja) * 2004-06-24 2006-01-12 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 加硫ゴムの架橋評価方法及び加硫ゴム
JP2006317414A (ja) * 2005-05-16 2006-11-24 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 加硫ゴムの架橋構造評価方法及び加硫ゴム
EP2599804B1 (en) * 2010-07-30 2019-02-20 Bridgestone Corporation Copolymer, rubber composition, cross-linked rubber composition, and tire

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014098620A (ja) 2014-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5110232B2 (ja) タイヤサイドウォール用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP2009001758A (ja) タイヤ用ゴム組成物の製造方法
JP6133576B2 (ja) カーボンブラックの定量方法、該定量方法によりカーボンブラックの含有量を規定したゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ
CN109937236B (zh) 轮胎用橡胶组合物以及轮胎
JP6870309B2 (ja) 耐摩耗性能予測方法
JP6347821B2 (ja) カーボンブラックの定量方法、該定量方法によりカーボンブラックの含有量を規定したゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ
JP7289186B2 (ja) 耐摩耗性能及び耐破壊性能を予測する方法
JP6413308B2 (ja) ゴム/真鍮複合体の評価方法
JP2012233139A (ja) ビードフィラー用ゴム組成物および空気入りタイヤ
JP6107252B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物の製造方法
JP5527164B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物およびタイヤ
JP5428477B2 (ja) ポリブタジエンゴムならびにゴム組成物
JP2018184515A (ja) タイヤ用ゴム組成物、タイヤ用ゴム組成物の製造方法及びタイヤ
JP2006133167A (ja) ゴム組成物の耐熱性評価方法及び耐熱性ゴム組成物の製造方法
JP7069874B2 (ja) 耐摩耗性能及び耐破壊性能の変化を予測する方法
JP4594511B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物、その製造方法およびタイヤ
JP2013107464A (ja) 空気入りタイヤ
JP2022077519A (ja) ゴム組成物の加硫方法
JP2013006896A (ja) ビードフィラー用ゴム組成物および空気入りタイヤ
JP2012246429A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物および空気入りタイヤ
JP6798134B2 (ja) >ch−ch2−o−結合を有するシランカップリング剤の反応量を定量する方法
JP2022077250A (ja) 環状スルフィド構造の定量方法
JP2018094930A (ja) タイヤの設計方法
JP2009057398A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP6540337B2 (ja) 高分子材料のクラック性能を評価する方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170420

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6133576

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250