[第1実施形態]
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
[業務管理システム1]
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る業務管理システム1は、通信網N1を介して通信可能に接続されたサーバー2及び複数のクライアント端末3を備えるクライアントサーバシステムである。本実施の形態では、前記サーバー2が、本発明に係る業務管理装置に相当する。前記通信網N1は、LAN、WAN、インターネット、又はイントラネットなどの通信網である。前記業務管理システム1は、一又は複数の病棟を有する病院などの医療機関に設けられる。前記病棟は、例えば前記医療機関における一又は複数の診療科を含む概念であり、前記医療機関ごとに予め定められている。また、本実施の形態では、前記医療機関において業務を実施する医療従事者として薬剤師を例に挙げて説明するが、前記業務管理システム1は、例えば医師、医療技師、及び看護師などの医療従事者の業務の管理を対象とするものであってもよい。
[サーバー2]
図1に示すように、前記サーバー2は、CPU21、ROM22、RAM23、データ記憶部24、通信インターフェース25、表示装置26、操作装置27、及び読取装置28などを備えるパーソナルコンピュータである。前記サーバー2に設けられた各構成要素はバス20によって接続されている。そして、前記サーバー2は、前記クライアント端末3に対してASP型のサービスを提供する。なお、前記サーバー2は、前記医療機関の外部に設けられてもよい。また、前記サーバー2に接続される前記クライアント端末3が1台であること、又は前記サーバー2がスタンドアローンの形態で用いられることも考えられる。
前記CPU21は、各種の制御プログラムに従って処理を実行することにより前記サーバー2を制御するプロセッサーである。前記ROM22は、前記CPU21により実行されるBIOS等のプログラムが予め記憶された不揮発性メモリである。前記RAM23は、前記CPU21による各種の制御プログラムの展開及びデータの一時記憶に用いられる揮発性メモリ又は不揮発性メモリである。前記データ記憶部24は、前記CPU21によって実行される各種のアプリケーションプログラム及び各種のデータを記憶するハードディスク又はSSD等の不揮発性の記憶手段である。
具体的に、前記データ記憶部24には、薬剤師マスター、病棟マスター、業務マスター、定型マスター、及びカレンダーマスターなどの各種データベースが記憶されている。前記カレンダーマスターには、例えば前記医療機関又は前記病棟ごとの実働日、実働時間、及び休日などが設定されている。なお、前記各種データベースの内容は、前記サーバー2及び前記クライアント端末3において、予め登録された管理者権限を有するユーザーのログイン時に変更可能である。
例えば、図2(A)に示すように、前記薬剤師マスターには、前記医療機関で業務を行う薬剤師の薬剤師コード、薬剤師名、担当病棟、専任担当病棟、管理者権限の有無、及び表示順などの情報が含まれる。また、図2(B)に示すように、前記病棟マスターには、前記医療機関で病棟薬剤業務(病棟薬剤業務実施加算の対象となる業務)の対象となる病棟の病棟コード、病棟名、担当薬剤師、専任担当薬剤師、及び表示順などの情報が含まれる。なお、本実施の形態では、前記病棟薬剤業務を前記業務管理システム1の管理対象となる特定業務の一例として説明する。
また、図3に示すように、前記業務マスターには、前記医療機関で薬剤師により実施される前記病棟薬剤業務の大区分、小区分、業務内容、表示対象(メイン、中央、複数)などの情報が含まれる。なお、前記病棟薬剤業務の大区分の業務内容には、(1)医薬品の投薬・注射状況の把握、(2)医薬品の医薬品安全性情報等の把握及び周知並びに医療従事者からの相談応需、(3)入院時の持参薬の確認及び服薬計画の提案、(4)2種以上の薬剤を同時に投与する場合における投与前の相互作用の確認、(5)患者等に対するハイリスク薬等に係る投与前の詳細な説明、(6)薬剤の投与にあたり、流量又は投与量の計算等の実施、(7)その他(必要に応じ、医政局通知で定める業務)などが含まれる。また、前記業務マスターにおける「メイン」は、後述の日誌入力画面G1又は日誌入力画面G2、「中央」は、後述の中央業務ボタン115の操作時に表示される複数入力画面G3、「複数」は、後述の複数病棟入力ボタン116の操作時に表示される複数入力画面G3を示す。例えば、前記業務マスターにおいて、大区分が「1」、小区分が「0」の前記病棟薬剤業務では、業務内容が「医薬品の投薬・注射状況の把握」であり、前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2である「メイン」でのみ選択候補として表示され、前記複数入力画面G3では表示されない旨が定められている。また、図3に示されているように、前記業務マスターでは、前記中央業務ボタン115及び前記複数入力ボタン116各々が操作された場合に表示される前記入力画面R3各々で表示する前記業務内容を個別に設定可能である。
さらに、図4に示すように前記定型マスターには、予め登録された複数項目の情報を業務日誌情報として一挙に入力するための一又は複数の定型入力パターンが含まれる。前記定型マスターには、データ区分、メインコード、パターン区分、パターン名称、開始時間、終了時間、作業時間、病棟/薬剤師、業務内容、業務場所などの情報が含まれる。例えば、前記定型マスターでは、データ区分が「0:薬剤師」、メインコードが「0:共通」、パターン区分が「001」、パターン名称が「通常業務(9:00〜16:00)」に対応する定型入力パターンとして、開始時間の「9:00」から終了時間の「16:00」までの間に5つの業務日誌情報が定められている。
また、前記データ記憶部24には、前記医療機関において薬剤師各々が実施した前記病棟薬剤業務に関する業務日誌情報の登録及び表示を実現する業務管理処理(図17参照)などの処理を前記CPU21に実行させるための業務管理プログラムが記憶されている。前記業務日誌情報には、前記医療機関で薬剤師により行われる前記病棟薬剤業務の業務内容ごとの実施時間が含まれる。また、前記業務日誌情報には、業務実施日、業務を担当した薬剤師、及び業務対象の病棟の情報が含まれる。
前記読取装置28は、例えばCD、DVD、BD、又はUSBメモリなどの記録媒体29からデータを読み取るCDドライブ、DVDドライブ、BDドライブ、又はUSBポートなどである。前記サーバー2では、前記記録媒体29から前記読取装置28で読み取られた前記業務管理プログラムが前記データ記憶部24にインストールされる。即ち、前記記録媒体29は、前記CPU21に前記業務管理処理などの処理を実行させるための前記業務管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。なお、本発明は、前記CPU21により実行される各種の処理手順を含む業務管理方法の発明として捉えてもよい。
前記通信インターフェース25は、前記通信網N1を介して前記クライアント端末3各々との間で予め定められた通信プロトコルに従ってデータ通信を実行するネットワークカード等を有する。また、前記サーバー2は、前記通信インターフェース25を介して、又はUSBポートなどのインターフェースを介して不図示の印刷装置に接続されており、前記サーバー2では、前記CPU21が前記印刷装置に印字データを送信して前記印字データに基づく各種のドキュメントを印刷させることが可能である。
前記表示装置26は、前記CPU21からの制御指示に従って各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの表示手段である。前記操作装置27は、前記サーバー2に各種の情報を入力するためにユーザーによって操作される操作手段である。具体的に、前記操作装置27は、前記表示装置26の表示画面に従った各種の情報の入力操作を受け付けるキーボード及びマウス(ポインティングデバイス)を有している。また、前記操作装置27は、前記表示装置26の表示画面に対するタッチ操作を受け付けるタッチパネル、又は音声認識により各種情報の入力を受け付ける音声入力装置を有するものであってもよい。前記サーバー2において、薬剤師等のユーザーによる「操作」、「選択」、「入力」などの作業は前記操作装置27を用いて行われる。
[クライアント端末3]
前記クライアント端末3は、CPU31、ROM32、RAM33、データ記憶部34、通信インターフェース35、表示装置36、操作装置37、及び読取装置38などを備えるパーソナルコンピュータである。前記クライアント端末3に設けられた各構成要素はバス30によって接続されている。なお、前記クライアント端末3は、ラップトップパソコン、携帯電話、スマートフォン、PDA、メディアプレーヤー、又はタブレット端末などの携帯用端末であってもよい。
前記CPU31は、各種の制御プログラムに従って処理を実行することにより前記クライアント端末3を制御するプロセッサーである。前記ROM32は、前記CPU31により実行されるBIOS等のプログラムが予め記憶された不揮発性メモリである。前記RAM33は、前記CPU31による各種の制御プログラムの展開及びデータの一時記憶に用いられる揮発性メモリ又は不揮発性メモリである。前記データ記憶部34は、前記CPU31によって実行される各種のアプリケーションプログラム及び各種のデータを記憶するハードディスク又はSSD等の不揮発性の記憶手段である。
具体的に、前記データ記憶部34には、前記サーバー2にアクセスして前記業務日誌情報の登録及び表示を実現する操作処理及び表示処理を前記CPU31に実行させるためのクライアントプログラムが予め記憶されている。なお、前記クライアントプログラムは、汎用のブラウザソフトであってもよい。また、前記薬剤師マスター、前記業務マスター、前記病棟マスター、及び前記定型マスターなどの各種データベースが前記データ記憶部34に記憶されていることも考えられる。
前記読取装置38は、例えばCD、DVD、BD、又はUSBメモリなどの記録媒体39からデータを読み取るCDドライブ、DVDドライブ、BDドライブ、又はUSBポートなどである。前記クライアント端末3では、前記記録媒体39から前記読取装置38で読み取られた前記クライアントプログラムが前記データ記憶部34にインストールされる。即ち、前記記録媒体39は、前記CPU31に前記操作処理及び前記表示処理を実行させるための前記クライアントプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。なお、本発明は、前記CPU31により実行される各種の処理手順を含む操作方法又は表示方法の発明として捉えてもよい。
前記通信インターフェース35は、前記通信網N1を介して前記クライアント端末3各々との間で予め定められた通信プロトコルに従ってデータ通信を実行するネットワークカード等を有する。また、前記クライアント端末3は、前記通信インターフェース35を介して、又はUSBポートなどのインターフェースを介して不図示の印刷装置に接続されており、前記クライアント端末3では、前記CPU31が前記印刷装置に印字データを送信して前記印字データに基づく各種のドキュメントを印刷させることが可能である。
前記表示装置36は、前記CPU31からの制御指示に従って各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの表示手段である。前記操作装置37は、前記クライアント端末3に各種の情報を入力するためにユーザーによって操作される操作手段である。具体的に、前記操作装置37は、前記表示装置36の表示画面に従った各種の情報の入力操作を受け付けるキーボード及びマウス(ポインティングデバイス)を有している。また、前記操作装置37は、前記表示装置36の表示画面に対するタッチ操作を受け付けるタッチパネル、又は音声認識により各種情報の入力を受け付ける音声入力装置を有するものであってもよい。前記クライアント端末3において、薬剤師等のユーザーによる「操作」、「選択」、「入力」などの作業は前記操作装置37を用いて行われる。
[日誌入力画面G1]
そして、前記業務管理システム1では、前記クライアント端末3において、前記操作装置37に対するユーザー操作に応じて前記クライアントプログラムが前記CPU31によって実行されると、前記CPU31は、前記業務管理プログラムの実行要求を前記サーバー2に送信する。
具体的に、前記クライアント端末3において前記クライアントプログラムが実行されると、前記業管理システム1では、前記クライアント端末3の使用者を認証するためのログイン処理が実行される。例えば、前記クライアント端末3は、薬剤師により入力されるID及びパスワードを前記サーバー2に送信する。一方、前記サーバー2は、前記クライアント端末3から受信したID及びパスワードが予め登録されたID及びパスワードと一致するか否かを判断する認証処理を実行する。そして、前記サーバー2は、ID及びパスワードを認証すると、前記薬剤師のログインを許可し、前記クライアント端末3を前記薬剤師のログイン状態にして、前記クライアント端末3の前記表示装置36に、前記業務日誌情報を入力するための日誌入力画面G1(図5参照)又は日誌入力画面G2(図6参照)を表示させる。ここに、前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2を前記表示装置36に表示させるときの前記CPU21が第1の表示制御手段の一例である。なお、本実施の形態では、前記日誌入力画面G1が最初に前記表示装置36に表示されるものとする。もちろん、前記CPU21が、前記表示装置36に前記日誌入力画面G2を最初に表示させることも他の実施形態として考えられる。なお、前記サーバー2がスタンドアローンの形態で用いられる場合には、前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2が前記表示装置26に表示される。
前記業務管理システム1において、前記クライアント端末3における前記表示装置36の画面遷移は、前記サーバー2の前記CPU21と前記クライアント端末3の前記CPU31とが各種のデータを送受信することにより行われる。また、前記表示装置36の入力画面に対する前記業務日誌情報の入力は、前記操作装置37のユーザー操作に対応する操作信号が、前記クライアント端末3の前記CPU31から前記サーバー2の前記CPU21に送信されることにより、前記CPU21によって受け付けられる。ここに、前記表示装置36の入力画面に対する前記業務日誌情報の入力を受け付けるときの前記CPU21が入力制御手段の一例である。なお、前記サーバー2がスタンドアローンの形態で用いられる場合には、前記表示装置26に対する前記業務日誌情報の入力は前記操作装置27のユーザー操作に応じて前記CPU21によって受け付けられる。
ここに、図5は、前記日誌入力画面G1の一例を示す図である。図5に示すように、前記日誌入力画面G1には、ヘッダー領域R11、実績時間領域R12、日誌入力領域R13、業務リスト領域R14、報告リスト領域R15、日別一覧領域R16、及びカレンダー領域R17が表示される。前記日誌入力画面G1は、前記業務日誌情報における薬剤師の情報を固定して残りの前記業務日誌情報を入力するための第1の入力画面の一例である。なお、本実施の形態において前記CPU21により表示される前記日誌入力画面G1などの各種の入力画面では、その入力画面で入力すべき情報として例示する各種の入力項目が同一画面上に表示される。一方、前記CPU21が、入力に従って複数の画面を順に表示させることにより複数の情報が入力可能な構成も考えられ、この場合には前記複数の画面により一の前記入力画面が構成されていると考えることができる。
また、図6は、前記日誌入力画面G2の一例を示す図である。前記日誌入力画面G2については、前記日誌入力画面G1と概ね同様であるが、前記日誌入力画面G1と比べて薬剤師と病棟との入力関係が反対である。即ち、前記日誌入力画面G2は、前記業務日誌情報における病棟の情報を固定して残りの前記業務日誌情報を入力するための第2の入力画面の一例である。
以下、前記日誌入力画面G1について詳細に説明し、前記日誌入力画面G2については前記日誌入力画面G1と異なる箇所のみをその都度説明する。
[ヘッダー領域R11]
図5に示すように、前記ヘッダー領域R11には、モード切替部111、薬剤師表示部112、担当病棟表示部113、新規入力ボタン114、中央業務ボタン115、複数入力ボタン116、定型入力ボタン117、日誌印刷ボタン118、実績一覧ボタン119、削除ボタン120、登録ボタン121、及び終了ボタン122が表示される。
<モード切替部111>
前記モード切替部111は、前記日誌入力画面G1と前記日誌入力画面G2とを切り替えるための操作部であり、前記モード切替部111には現在の入力モードを示す「薬剤師」が表示されている。前記CPU21は、前記モード切替部111の操作に応じて、前記表示装置36の表示画面を前記日誌入力画面G1から前記日誌入力画面G2に切り替える。
<薬剤師表示部112>
前記薬剤師表示部112には、前記クライアント端末3にログイン中の薬剤師の名称又はIDなどが表示される。また、前記クライアント端末3にログイン中のユーザーが、予め登録された管理者権限を有する者である場合、前記CPU21は、前記薬剤師表示部112の操作に応じて、前記薬剤師マスターに登録されている薬剤師の選択リストをプルダウンで表示させ、その中から選択された薬剤師名を前記薬剤師表示部112に表示させる。このように、前記日誌入力画面G1では、前記ヘッダー領域R11において、前記業務日誌情報における薬剤師の情報が固定入力される。なお、このとき、前記薬剤師表示部112に表示される薬剤師の選択リストでは、前記薬剤師マスターで設定された表示順で前記薬剤師の氏名が表示され、この点は薬剤師のリストが他の表示箇所に表示される場合も同様である。
<担当病棟表示部113、新規入力ボタン114>
前記担当病棟表示部113には、前記薬剤師表示部112に表示された薬剤師が前記薬剤師マスターにおいて予め登録されている担当病棟又は専任担当病棟が存在する場合にその病棟名が表示される。また、前記新規入力ボタン114は、前記日誌入力画面G1に入力されている情報をリセットするための操作部である。前記CPU21は、前記新規入力ボタン114が操作されると、前記日誌入力画面G1で既に入力されている前記業務日誌情報を消去して前記日誌入力画面G1を初期表示状態に戻す。
一方、図6に示すように、前記日誌入力画面G2では、前記ヘッダー領域R11に、モード切替部211、病棟表示部212、及び担当薬剤師表示部213が表示される。また、前記日誌入力画面G2では、前記中央業務ボタン115及び前記複数入力ボタン116は非表示となる。前記モード切替部211は、前記日誌入力画面G2と前記日誌入力画面G1とを切り替えるための操作部であり、前記モード切替部211には現在の入力モードを示す「病棟」が表示されている。前記CPU21は、前記モード切替部211の操作に応じて、前記表示装置36の表示画面を前記日誌入力画面G2から前記日誌入力画面G1に切り替える。即ち、前記CPU21は、前記モード切替部111及び前記モード切替部211の操作に応じて前記日誌入力画面G1と前記日誌入力画面G2とを交互に切り替えて表示させる。また、前記CPU21は、前記病棟表示部212の操作に応じて、前記病棟マスターに登録されている病棟の名称の選択リストをプルダウンで表示させ、その中から選択された病棟名を前記病棟表示部212に表示させる。なお、このとき、前記病棟表示部212に表示される病棟の選択リストでは、前記病棟マスターで設定された表示順で前記病棟名が表示され、この点は病棟のリストが他の表示箇所に表示される場合も同様である。このように、前記日誌入力画面G2では、前記ヘッダー領域R11において、前記業務日誌情報における病棟の情報が固定入力される。さらに、前記担当薬剤師表示部213には、前記病棟マスターにおいて前記病棟の担当薬剤師又は専任担当薬剤師として予め薬剤師が登録されている場合にその薬剤師の名称が表示される。
<中央業務ボタン115、複数入力ボタン116>
また、図5に示すように、前記中央業務ボタン115は、複数の薬剤師が一又は複数の病棟を対象として実施した前記病棟薬剤業務について、業務を担当した複数の薬剤師、一又は複数の病棟、業務実施日、業務内容、及び前記業務内容ごとの実施時間を纏めて入力するための複数入力画面G3(第3の入力画面の一例)を表示させるための操作部である。また、前記複数入力ボタン116は、一の薬剤師が複数の病棟を対象として実施した前記病棟薬剤業務について、業務を担当した薬剤師、複数の病棟、業務実施日、業務内容、及び実施時間を纏めて入力するための複数入力画面G3(第4の入力画面の一例)を表示させるための操作部である。前記中央業務ボタン115及び前記複数入力ボタン16の操作時には類似の前記複数入力画面G3が表示されるが、前記複数入力ボタン116の操作時に表示される前記複数入力画面G3では、薬剤師を複数入力することができないように禁則処理が設定されている。
ここに、図7は、前記複数入力画面G3の一例を示す図である。図7に示すように、前記複数入力画面G3には、時間入力領域R31、病棟入力領域R32、薬剤師入力領域R33、業務内容入力領域R34、及びその他入力領域R35が表示される。
前記時間入力領域R31には、日付表示部311、開始時間入力部312、終了時間入力部313、実施時間表示部314、実施合計時間表示部315、及び場所入力部316が表示される。前記日付表示部311は、前記日誌入力画面G1で現在入力中の日誌の日付(業務実施日)が表示される。前記開始時間入力部312は、業務の開始時間を入力するための入力部、前記終了時間入力部313は、業務の終了時間を入力するための入力部である。前記開始時間入力部312及び前記終了時間入力部313に対する時間の入力は、例えば前記開始時間入力部312及び前記終了時間入力部313の入力部の操作に応じてコンボボックスで表示される15分刻みの時間候補からの選択操作により行われる。なお、前記開始時間入力部312及び前記終了時間入力部313に同一の時間が入力された場合、又は前記終了時間入力部313の終了時間が前記開始時間入力部312の開始時間よりも早い場合、前記CPU21は、ポップアップなどによりエラーを表示させる。
前記実施時間表示部314には、前記CPU21により算出される前記開始時間入力部312の開始時間と前記終了時間入力部313の終了時間との差分である一人当たりの実施時間が表示される。前記実施合計時間表示部315には、前記実施時間表示部314に表示された前記実施時間に前記薬剤師入力領域R33で選択された薬剤師の人数を乗じた合計時間が前記CPU21により算出されて表示される。前記場所入力部316には、業務が実際に行われた場所を入力するための入力部である。前記場所入力部316に対する場所の入力は、例えば前記場所入力部316の操作に応じてコンボボックスで表示される予め設定された場所の候補からの選択操作又は任意のテキスト入力により行われる。
前記病棟入力領域R32には、病棟数表示部321、対象病棟選択部322、病棟名表示部323、及び件数入力部324が表示される。前記病棟名表示部323には、前記病棟マスターに登録された病棟名が表示される。前記病棟数表示部321には、前記対象病棟選択部322で現在選択されている病棟数が表示される。前記対象病棟選択部322が操作されると、前記CPU21は、前記対象病棟選択部322をチェック状態に変化させ、その操作された病棟の選択操作を受け付ける。また、前記CPU21は、前記対象病棟選択部322により選択された病棟に関する表示行の背景又は文字色を非選択部と異なる色に変更する。前記件数入力部324は、前記対象病棟選択部322の選択時に有効となり、前記CPU21は、前記対象病棟選択部322で選択された病棟で行われた業務件数の数字入力を受け付ける。その後、前記CPU21は、ここで入力された前記病棟ごとの前記業務件数に応じて、前記実施時間表示部314に表示された実施時間を前記病棟ごとに分配する。そして、前記CPU21は、分配後の時間を前記薬剤師入力領域R33で選択された前記薬剤師各々の前記業務実施日の前記業務日誌情報における前記病棟各々に対応する前記実施時間として受け付ける。なお、前記業務管理システム1に鑑別装置、鑑別システム、混注装置、又は抗がん剤調製支援システムなどの調剤機器が接続されている場合、前記CPU21が前記件数入力部324の右クリック操作に応じて前記調剤機器又は前記調剤機器を制御する調剤制御装置などから鑑別件数又は調製件数などの件数情報を自動的に取得する構成も考えられる。
前記薬剤師入力領域R33には、薬剤師数表示部331、対象薬剤師選択部332、及び薬剤師名表示部333が表示される。前記薬剤師名表示部333には、前記薬剤師マスターに登録された薬剤師名が表示される。前記薬剤師数表示部331には、前記対象薬剤師選択部332で現在選択されている薬剤師数が表示される。前記対象薬剤師選択部332が操作されると、前記CPU21は、前記対象薬剤師選択部332をチェック状態に変化させ、その操作された薬剤師の選択操作を受け付ける。ここで、前記複数入力画面G3が前記中央業務ボタン115の操作に応じて表示されていた場合、前記CPU21は、前記対象薬剤師選択部332の選択を複数可能とする。一方、前述したように、前記複数入力画面G3が前記複数入力ボタン116の操作に応じて表示されていた場合、前記CPU21は、前記対象薬剤師選択部332の選択を択一選択に制限する禁則処理を実行する。また、前記CPU21は、前記クライアント端末3にログイン中の薬剤師が管理者権限を有していない場合、前記中央業務ボタン115の操作時には前記ログイン中の薬剤師を必ず選択された状態とし、前記複数入力ボタン116の操作時には前記ログイン中の薬剤師のみが選択された状態とする。なお、前記CPU21は、前記対象薬剤師選択部332により選択された薬剤師に関する表示行の背景又は文字色を非選択部と異なる色に変更する。
前記業務内容入力領域R34には、対象業務選択部341、業務区分表示部342、及び業務内容表示部343が表示される。前記業務区分表示部342には、前記業務マスターで業務内容ごとに予め設定された業務区分が表示される。前記業務内容表示部343には、前記業務マスターで予め登録された業務内容が表示される。前記対象業務選択部341が操作されると、前記CPU21は、前記対象業務選択部341をチェック状態に変化させ、その操作された業務内容の選択操作を受け付ける。なお、前記CPU21は、前記業務区分表示部342又は前記業務内容表示部343が操作された場合にも対応する業務内容の選択操作として受け付ける。
ここで、前記CPU21は、前記対象業務選択部341のうち前記業務区分表示部342に表示される業務区分に親子関係がある場合、小区分の業務区分の選択に応じてその小区分が属する大区分を自動的に選択状態にする。例えば小区分「(7)−1」が選択された場合に大区分「(7)」が自動的に選択される。なお、大区分が選択された場合には、小区分の選択は自動的に行われない。さらに、前記CPU21は、前記対象業務選択部341において異なる複数の大区分の選択を禁止し、前記対象業務選択部341において異なる複数の小区分の選択も禁止する。一方、前記CPU21は、前記対象業務選択部341において大区分とその大区分に属する小区分の二つの選択を許容する。
なお、前記CPU21は、前記対象業務選択部341により選択された業務内容に関する表示行の背景又は文字色を非選択部と異なる色に変更する。また、前記業務内容入力領域R34に表示された業務内容のリストは、前記業務マスターにおいて前記中央業務ボタン115の操作時に表示される前記複数入力画面G3で表示する業務内容として予め設定された業務内容(図3の「中央」に○が付けられた業務内容)のみを含む。
前記その他入力領域R35には、テキスト入力部351、登録ボタン352、及び閉じるボタン353が表示される。前記テキスト入力部351は、任意のテキスト入力が可能な領域である。前記CPU21は、前記閉じるボタン353が操作されると、前記複数入力画面G3を閉じる。前記CPU21は、前記登録ボタン352が操作されると、図8に示すように、前記複数入力画面G3で入力された内容を確認するための確認画面G36を表示させる。なお、前記CPU21は、前記登録ボタン352が操作されると、各薬剤師について、前記複数入力画面G3に入力された業務日誌情報の時間が、既登録の前記業務日誌情報における時間と重複しているか否かを判断し、重複が生じている場合には警告メッセージをポップアップ表示させる。
前記確認画面G36では、前記複数入力画面G3で選択されなかった情報は表示されず、前記複数入力画面G3で入力された情報のみが表示されている。また、前記確認画面G36には、登録ボタン361及び戻るボタン362が表示されており、前記戻るボタン362が操作されると、前記CPU21は前記確認画面G36を閉じる。一方、前記CPU21は、前記登録ボタン361が操作されると、前記複数入力画面G3で入力された情報を前記業務日誌情報として登録して前記データ記憶部24に記憶させ、前記確認画面G36を閉じる。このとき、前記CPU21は、前記複数入力画面G3で入力された前記実施時間を前記病棟各々の前記業務件数に応じて分配し、その分配後の実施時間を前記薬剤師各々が実施した前記病棟ごとの業務日誌情報として自動的に登録する。したがって、前記業務管理システム1では、複数の薬剤師が一又は複数の病棟について前記病棟薬剤業務を実施した場合、又は一の薬剤師が複数の病棟について前記病棟薬剤業務を実施した場合の前記業務日誌情報の入力が簡素化されている。
<定型入力ボタン117>
また、図5に示す前記日誌入力画面G1に表示された前記定型入力ボタン117は、前記薬剤師、前記病棟、前記業務内容、及び前記実施時間の少なくとも二つ以上の情報が予め定められた定型入力パターンを選択することで前記定型入力パターンの情報を纏めて入力可能な定型複数入力画面G4(第5の入力画面の一例)を表示させるための操作部である。ここに、図9は、前記定型複数入力画面G4の一例を示す図である。図9に示すように、前記定型複数入力画面G4には、ヘッダー領域R41及び定型一覧表示領域R42が表示される。
前記ヘッダー領域R41には、日付表示部411、薬剤師名表示部412、及び定型区分表示部413が表示される。前記日付表示部411には、前記日誌入力画面G1で現在入力中の日誌の日付(業務実施日)が表示される。前記薬剤師名表示部412には、前記日誌入力画面G1で前記薬剤師表示部112に表示されている薬剤師名が表示される。前記定型区分表示部413には、前記定型マスターに登録された前記定型入力パターンのパターン区分及びパターン名称などが表示される。具体的に、前記CPU21は、前記定型区分表示部413の操作により前記定型入力パターンのパターン区分及びパターン名称をプルダウンで表示させ、その中から選択された前記定型入力パターンのパターン区分及びパターン名称を前記定型区分表示部413に表示させる。また、前記CPU21は、前記定型区分表示部413のプルダウンにおいて、前記ログイン中の薬剤師に対応して前記定型マスターに登録された個別の定型入力パターン(メインコードが前記薬剤師名を示す定型入力パターン)を優先して上位に表示させ、その後に、全薬剤師に共通の定型入力パターン(メインコードが「0:共通」である定型入力パターン)を表示させる。また、前記薬剤師に対応する個別の前記定型入力パターンのみを表示させることも考えられる。なお、このとき前記CPU21は、前記定型マスターにおいて、データ区分が「薬剤師」であり、前記日誌入力画面G1で適用可能であると設定された定型入力パターンのみを表示させる。一方、前記日誌入力画面G2が表示されている場合、前記CPU21は、前記定型マスターにおいて、データ区分が「病棟」である定型入力パターンのみを表示させる。
前記定型一覧表示領域R42には、開始時間表示部421、終了時間表示部422、実施時間表示部423、病棟表示部424、業務内容表示部425、業務場所表示部426、反映ボタン427、及び閉じるボタン428が表示される。前記開始時間表示部421、前記終了時間表示部422、前記実施時間表示部423、前記病棟表示部424、前記業務内容表示部425、及び前記業務場所表示部426には、前記定型区分表示部413に表示された前記定型入力パターンとして定められた開始時間、終了時間、実施時間、病棟、業務内容、及び業務場所がそれぞれ表示される。そして、前記CPU21は、前記反映ボタン427が操作されると、前記定型区分表示部413で選択された前記定型入力パターンで定められた各種の情報を一括して前記日誌入力画面G1に反映させて仮登録状態にする。なお、前記CPU21は、前記閉じるボタン428が操作されると、前記定型複数入力画面G4を閉じる。
<日誌印刷ボタン118>
図5に示す前記日誌入力画面G1に表示された前記日誌印刷ボタン118は、前記データ記憶部24に記憶された前記業務日誌情報の印刷処理を実行するための日誌印刷画面G5を表示させる操作部である。ここに、図10は、前記日誌印刷画面G5の一例を示す図である。前記日誌印刷画面G5には、カレンダー表示領域R51、病棟入力領域R52、及びフッター領域R53が表示される。
前記カレンダー表示領域R51には、年選択ボックス511、月選択ボックス512、前月移動ボタン513、本日移動ボタン514、次月移動ボタン515、カレンダー部516、及び日付入力部517が表示される。前記年選択ボックス511は年、前記月選択ボックス512は月をコンボボックスで選択又は入力するための操作部である。前記CPU21は、前記年選択ボックス511及び前記月選択ボックス512で選択された年月に対応するカレンダーを前記カレンダー部516に表示させる。また、前記CPU21は、前記前月移動ボタン513の操作に応じて前記カレンダー部516の表示を前月に移動させ、前記次月移動ボタン515の操作に応じて前記カレンダー部516の表示を次月に移動させる。さらに、前記CPU21は、前記本日移動ボタン514の操作に応じて前記カレンダー部516の表示を本日が属する月に移動させて、前記カレンダー部516において本日が選択された状態にする。前記日付入力部517は、前記操作装置35を用いて年月日を数字で入力するための直接入力部である。なお、前記CPU21は、前記カレンダー表示領域R51の初期表示時、前記カレンダー表示領域R51を本日が選択された状態で表示させる。
前記病棟入力領域R52には、対象病棟選択部521及び病棟名表示部522が表示される。前記病棟名表示部522には、前記病棟マスターに登録された病棟名が表示される。前記対象病棟選択部521が操作されると、前記CPU21は、前記対象病棟選択部521をチェック状態に変化させ、その操作された病棟の選択操作を受け付ける。なお、前記CPU21は、前記対象病棟選択部521の選択を択一選択に制限することも考えられる。また、前記CPU21は、前記対象病棟選択部521により選択された病棟に関する表示行の背景又は文字色を非選択部と異なる色に変更する。
前記フッター領域R53には、印刷ボタン531及び閉じるボタン532が表示される。前記印刷ボタン531が操作されると、前記CPU21は、前記カレンダー表示領域R51及び前記病棟入力領域R52で選択された該当年月日の前記病棟に対応する前記業務日誌情報を前記データ記憶部24から読み出して前記クライアント端末3に送信する。このとき、前記業務日誌情報は、予め設定された形式(フォーマット)で各種の情報が配置された印刷データとして送信される。これにより、前記クライアント端末3では、前記CPU31が、前記クライアント端末3に接続された前記印刷装置(不図示)に前記業務日誌情報を印刷させる。即ち、前記CPU21は、前記クライアント端末3に前記業務日誌情報を送信することにより前記クライアント端末3に接続された前記印刷装置(不図示)に前記業務日誌情報を予め設定された形式で印刷させる。ここに、係る処理を実行するときの前記CPU21が印刷制御手段の一例である。なお、前記CPU21は、年月日又は病棟が選択されていない場合、又は対象の日誌が登録されていない場合にはエラーを表示させる。また、前記CPU21は、前記閉じるボタン532が操作されると、前記日誌印刷画面G5を閉じる。
ここに、図11は、前記業務日誌情報の印刷結果の一例を示す図である。図11に示すように、例えば、前記業務日誌情報を印刷した印刷物には、印刷日、病院名、業務年月日、病棟名、1日の前記病棟薬剤業務の実施時間の合計、業務内容、前記業務内容ごとの実施時間、担当の薬剤師、業務内容一覧、その他などの情報が所定の位置に記載されている。また、前記業務日誌情報を印刷する際の形式は、予め任意に設定可能である。例えば、前記CPU21が、印刷対象の業務日が属する週又は月における前記病棟薬剤業務の実施時間の総計を算出し、図11に示す1日分の前記業務日誌情報の印刷物に記載させることも考えられる。
なお、前記CPU21が、前記日誌印刷画面G5で印刷対象として選択された日又はその日が属する月の前記病棟薬剤業務の実施時間の合計が予め設定された1日又は1月の目標時間に達していない場合に、前記印刷ボタン531を操作できないように非表示又はグレーアウトで表示させることも考えられる。また、前記CPU21が、前記印刷ボタン531の操作時に、前記病棟薬剤業務の実施時間の合計が前記目標時間に達していない旨をポップアップ表示させることも考えられる。
また、図10には示していないが、前記CPU21が、前記日誌印刷画面G5に、印刷対象となる期間を入力するための期間入力部を表示させ、前記期間入力部により指定された期間内の前記業務日誌情報を纏めて印刷する機能を有することも考えられる。この場合、例えば前記CPU21は、前記期間入力部に入力された期間内の日誌を1日ごとに1枚の用紙に印刷させることが考えられる。これにより、ユーザーは、前記業務管理システム1に、複数日、例えば1週間又は1ヶ月などの単位で前記業務日誌情報の印刷処理を実行させることができる。
さらに、前記CPU21は、前記期間入力部に入力された期間における前記病棟薬剤業務の実施時間の総計を算出して印刷させることも考えられる。これにより、ユーザーは、例えば1週間又は1ヶ月などにおける前記病棟薬剤業務の実施時間の総計を容易に確認することができる。なお、この場合、前記業務日誌情報の印刷物には、前記期間入力部に入力された期間における前記病棟薬剤業務の実施時間の総計と共に、例えば業務年月日の期間、前記期間内に実施された業務内容及び担当薬剤師の一覧、1日ごとの前記業務内容の実施時間の合計の一覧などの情報が記載されることが考えられる。なお、前記業務日誌情報は、1枚の用紙に納まるように印刷されてもよいが、複数枚の用紙に亘って印刷されてもよい。例えば、前記CPU21が、前記期間入力部に入力された期間及びその期間における前記病棟薬剤業務の実施時間の総計などの情報を表紙として1枚目に印刷し、その期間内における1日ごとの前記業務日誌情報(図11参照)を2枚目以降に印刷させることも考えられる。また、前記CPU21が、前記日誌印刷画面G5に1週間、1ヶ月、今週、今月、又は先月などの所定期間を選択するための期間選択部を表示させ、前記期間選択部で選択された所定期間の日誌を印刷することも考えられる。これにより、前記期間入力部で任意の日付を指定する手間が省略される。
<実績一覧ボタン119>
また、図5の前記日誌入力画面G1に表示された前記実績一覧ボタン119は、前記業務日誌情報に基づいて前記薬剤師又は前記病棟ごとの1ヶ月又は複数月における1日ごとの前記病棟薬剤業務の実施時間を一覧表示させる実績一覧画面G6を表示するための操作部である。ここに、図12は前記実績一覧画面G6の一例を示す図である。
前記実績一覧画面G6には、ヘッダー領域R61及び実績一覧表示領域R62が表示される。前記ヘッダー領域R61には、一覧切替ボタン611、年月表示部612、達成目標時間表示部613、月目標時間表示部614、詳細表示ボタン615、再表示ボタン616、印刷ボタン617、閉じるボタン618、前月移動ボタン619、本日月移動ボタン620、及び次月移動ボタン621が表示される。前記一覧切替ボタン611には現在の表示モードを示す「病棟」が表示されており、前記一覧切替ボタン611が操作されると、前記CPU21は、前記実績一覧画面G6と後述の実績一覧画面G7(図15参照)とを交互に切り替える。前記実績一覧画面G6と前記実績一覧画面G7と相違点については後段で説明するが、前記実績一覧画面G6では、前記業務日誌情報に基づいて病棟ごとの1日ごとの前記病棟薬剤業務の実施時間の合計が一覧表示され、前記実績一覧画面G7では、前記業務日誌情報に基づいて薬剤師ごとの1日ごとの前記病棟薬剤業務の実施時間の合計が一覧表示される。ここに、係る一覧表示を実行するときの前記CPU21が第3の表示制御手段の一例である。
前記年月表示部612は、前記実績一覧画面G6に表示されている前記業務日誌情報の年月が表示される。なお、前記実績一覧画面G6の初期表示時、前記年月表示部612には本日が属する年月が表示される。
前記月目標時間表示部614には、前記年月表示部612に表示された月の月目標時間が表示される。具体的に、前記CPU21は、1週間あたりの前記病棟薬剤業務の実施時間の目標時間が20時間である場合、「20÷7×月日数」の算出式に基づいて前記月目標時間を算出する。例えば、図12に示す例では、前記年月表示部612に表示された年月が2013年2月であり、その月日数は28日であるため、前記CPU21は、「20÷7×28」により算出した80時間を前記月目標時間として前記月目標時間表示部614に表示させている。これにより、ユーザーは、一目で前記年月表示部612に表示された月の前記病棟薬剤業務の実施時間の目標時間を認識することができる。
ところで、1週間あたりの前記目標時間である20時間、及び前記目標時間の単位である1週間は単なる一例である。例えば、前記業務管理システム1では、前記サーバー2又は前記クライアント端末3において、前記目標時間及び前記目標時間の単位を任意に設定することができる。なお、前記目標時間及び前記目標時間の単位は前記データ記憶部24などに記憶される。例えば、前記目標時間の単位を1日、前記目標時間を4時間に設定することや、前記目標時間の単位を28日、前記目標時間を80時間に設定することが考えられる。前記目標時間の単位が1週間でない場合には前記算出式もそれに合わせて変更すればよい。また、前記実績一覧画面G6の表示は1ヶ月分に限らず、前記CPU21は、前記業務日誌情報に基づいて、前記薬剤師又は前記病棟ごとの2ヶ月又は3ヶ月などの複数月における1日ごとの前記病棟薬剤業務の実施時間を一覧表示してもよい。
前記達成目標時間表示部613には、前記月目標時間に対して本日までに達成されているべき時間数が達成目標時間として表示される。具体的に、前記CPU21は、「月目標時間÷月稼働日×実稼働日」の算出式に基づいて前記達成目標時間を算出する。前記月稼働日は、前記カレンダーマスターで定められた休日(例えば土日祝)を除く日数であり、前記実稼働日は、今月の初めから本日までの日数から前記休日を除いた日数である。また、前記カレンダーマスターにおいて休日が設定されていない場合、前記CPU21は、「20÷7×経過日数」の算出式に基づいて前記達成目標時間を算出する。前記経過日数は、今月の初めから本日までの日数である。例えば、図12に示す例では、前記カレンダーマスターに休日が登録されておらず、本日が2月22日であるため、前記CPU21は、「20÷7×22」により62時間52分を前記達成目標時間として算出して前記達成目標時間表示部613に表示させている。これにより、ユーザーは、前記年月表示部612に表示された月において、前記月目標時間を達成するために本日の時点で達成されているべき前記病棟薬剤業務の実施時間の合計時間を一目で認識することができる。
前記詳細表示ボタン615は、前記実績一覧画面G6において前記実績一覧表示領域R62で選択中のマスに対応する前記病棟薬剤業務の実施時間に関する詳細情報を表示する詳細画面G63を前記表示装置36にポップアップで表示させるための操作部である。また、前記CPU21は、前記実績一覧画面G6において前記実績一覧表示領域R62の一つのマスのダブルクリック等の操作が行われた場合にも前記詳細画面G63を表示させる。ここに、図13は、前記詳細画面G63の一例である。前記詳細画面G63には、日付表示部631、病棟表示部632、病棟別表示部633、修正ボタン634、登録ボタン635、及び閉じるボタン636が表示される。
前記日付表示部631には、前記実績一覧画面G6で選択された日付が表示される。前記病棟表示部632には、前記実績一覧画面G6で選択された病棟の名称が表示される。前記病棟別表示部633には、前記日付表示部631に表示された日付について、前記病棟表示部632に表示された病棟の前記業務日誌情報の一覧が表示される。なお、前記病棟別表示部633において、時間が重複している項目が存在する場合にはその項目が他の項目とは異なる色(赤色など)で表示される。また、前記クライアント端末3にログイン中のユーザーが、予め登録された管理者権限を有する者である場合、前記CPU21は、前記病棟別表示部633の開始時間及び終了時間の表示箇所に対する数字入力の修正操作を受け付けることが可能であり、前記修正操作の内容を前記登録ボタン635の操作により前記業務日誌情報に反映させる。即ち、前記登録ボタン635は、前記管理者権限を有するユーザーのみが操作可能である。なお、前記CPU21が、前記病棟別表示部633に表示された開始時間及び終了時間のうち前記クライアント端末3にログイン中のユーザーに対応する開始時間及び終了時間の修正操作については受け付け可能であることも他の実施形態として考えられる。
前記修正ボタン634が操作されると、前記CPU21は、図14に示すように、前記病棟別表示部633で選択中の前記業務日誌情報の項目を修正するための修正画面G64をポップアップで表示させる。また、前記CPU21は、前記病棟別表示部633に表示された前記業務日誌情報のいずれかの項目のダブルクリック等の操作が行われた場合にもその操作対象の項目を修正するための前記修正画面G64を表示させる。但し、前記CPU21は、前記クライアント端末3にログイン中のユーザーが、予め登録された管理者権限を有する者である場合に、前記修正画面G64における修正操作を受け付ける。一方、前記CPU21は、ユーザーが前記管理者権限を有さない者である場合、前記修正ボタン634の操作を無効とすること(グレーアウト表示など)、又は前記修正画面G64の表示のみを行って修正操作は無効とすることが考えられる。なお、前記CPU21が、前記病棟別表示部633に表示された情報のうち前記クライアント端末3にログイン中のユーザーに対応する情報については修正操作を受け付け可能であることも他の実施形態として考えられる。
図14に示すように、前記修正画面G64には、日付表示部641、病棟表示部642、薬剤師表示部643、業務内容修正部644、開始時間修正部645、終了時間修正部646、実施時間表示部647、場所修正部648、その他修正部649、登録ボタン650、及び閉じるボタン651が表示される。
前記日付表示部641には、前記実績一覧画面G6で選択された日付が表示される。前記病棟表示部642には、前記実績一覧画面G6で選択された病棟が表示される。前記薬剤師名表示部643には、前記詳細画面G63で選択された項目の前記病棟薬剤業務の担当の薬剤師名が表示される。前記業務内容修正部644には、前記業務マスターに登録された業務区分及び業務内容の一覧が、既登録の前記業務日誌情報で選択されていた業務内容がチェックされた状態で表示される。
前記CPU21は、前記業務内容修正部644に対する操作入力に応じて前記病棟別表示部633で選択中の項目における業務内容の変更を受け付ける。また、前記CPU21は、前記開始時間修正部646及び前記終了時間修正部647各々に対する操作入力に応じて、前記病棟別表示部633で選択中の項目における開始時間及び終了時間の変更を受け付ける。さらに、前記CPU21は、前記場所修正部648に対する操作入力に応じて、前記病棟別表示部633で選択中の項目における業務の場所の変更を受け付ける。また、前記CPU21は、前記その他修正部649に対する操作入力に応じて、前記病棟別表示部633で選択中の項目におけるその他の情報の変更を受け付ける。そして、前記登録ボタン650が操作されると、前記CPU21は、前記修正画面G64で変更された内容を前記病棟別表示部633で選択中の項目の変更後の内容として登録する。また、前記閉じるボタン651が操作されると、前記CPU21は、前記修正画面G64を閉じる。なお、前記修正画面G64において、前記日付表示部641の日付、前記病棟表示部642の病棟名、前記薬剤師名表示部643の薬剤師名を修正することが可能であることも考えられる。
また、図12の前記実績一覧画面G6において、前記再表示ボタン616が操作されると、前記CPU21は、前記データ記憶部24から前記業務日誌情報を再度読み出して、前記実績一覧画面G6を再表示(更新)させる。前記印刷ボタン617が操作されると、前記CPU21は、前記実績一覧画面G6に現在表示中の1ヶ月の前記業務日誌情報の一覧を印刷させる。なお、前記閉じるボタン618が操作されると、前記CPU21は、前記実績一覧画面G6を閉じる。また、前記CPU21は、前記前月移動ボタン619の操作に応じて前記実績一覧表示領域R62の表示を前月に移動させ、前記次月移動ボタン621の操作に応じて前記実績一覧表示領域R62の表示を次月に移動させる。さらに、前記CPU21は、前記本日月移動ボタン620の操作に応じて前記実績一覧表示領域R62の表示を本日が属する月に移動させる。
前記実績一覧表示領域R62には、病棟表示部622、カレンダー表示部623、本日列表示部624、列合計表示部625、計算式表示部626、行合計表示部627、目標ペース表示部628、達成率表示部629、及び月達成率表示部630が表示される。
前記病棟表示部622には、前記病棟マスターに登録された病棟が表示される。前記カレンダー表示部623には、前記CPU21により前記病棟ごとに各日付の前記病棟薬剤業務の実施時間の合計が算出されて表示される。即ち、前記実施時間の合計には複数の薬剤師による前記病棟薬剤業務の実施時間が含まれる。前記本日列表示部624は、本日に対応する表示列であり、他の日付とは背景又は文字色が異なる。なお、前記病棟表示部622において、時間が重複している項目が存在するなどのエラーが生じているマスは他のマスとは異なる色(赤色など)で表示されてもよい。
前記列合計表示部625には、前記CPU21により前記カレンダー表示部623に表示された各列の合計として算出された列合計が表示される。これにより、ユーザーは、表示月の1日あたりの前記病棟薬剤業務の実施時間の合計時間を容易に認識することができる。前記計算式表示部626には、前記達成目標時間表示部613、前記月目標時間表示部614、前記目標ペース表示部628、前記達成率表示部629、及び前記月達成率表示部630に表示される数値の算出式が表示される。
前記行合計表示部627には、前記カレンダー表示部623に表示された各行の合計、即ち予め設定された対象期間である1ヶ月間における現在までの前記病棟薬剤業務の実施時間の合計が前記CPU21により算出されて表示される。ここに、前記算出処理を実行するときの前記CPU21が実施時間算出手段の一例であり、前記合計を表示させるときの前記CPU21が第2の表示制御手段の一例である。これにより、ユーザーは、今月の各病棟ごとの前記病棟薬剤業務の実施時間の現在までの合計時間を容易に認識することができる。
前記目標ペース表示部628には、前記病棟ごとについて、今月1ヶ月間における残りの期間で前記病棟薬剤業務の実施時間の合計を前記月目標時間に到達させるために、本日以降に実施するべき1日あたりの実施時間が前記病棟ごとの目標ペースとして表示される。具体的に、前記CPU21は、「(月目標時間−行合計)÷(月稼働日−実稼働日+1)」の算出式に基づいて前記目標ペースを算出し、前記目標ペースを前記目標ペース表示部628に表示させる。これにより、ユーザーは、今月の前記月目標時間を全ての前記病棟で達成するために必要な明日以降の前記病棟ごとの前記病棟薬剤業務の実施時間を容易に認識することができる。
前記達成率表示部629には、前記達成目標時間に対する達成率が表示される。具体的に、前記CPU21は、「行合計÷達成目標時間×100」の算出式に基づいて前記病棟ごとに前記達成率を算出し、前記達成率を前記達成率表示部629に表示させる。これにより、ユーザーは、前記達成率表示部629の表示を参照することにより前記病棟ごとの現在の前記達成率を容易に認識することができる。また、前記CPU21は、前記達成率に応じて前記達成率表示部629の該当項目の背景色又は文字色などの表示態様を変化させる。例えば、前記CPU21は、前記達成率表示部629の該当項目の背景色を、前記達成率が80%未満である場合は赤色、前記達成率が80%以上100%未満である場合は黄色、前記達成率が100%以上である場合は緑色に変化させる。これにより、特に達成率の低い病棟をユーザーに認識させることができる。
前記月達成率表示部630には、前記月目標時間に対する達成率が月達成率として表示される。具体的に、前記CPU21は、「行合計÷月目標時間×100」の算出式に基づいて前記月達成率を算出し、前記月達成率を前記月達成率表示部630に表示させる。ここで、前記月達成率表示部630よりも前記達成率表示部629の表示を注視させるため、前記CPU21は、前記月達成率表示部629では背景色又は文字色を変化させない。なお、前記月達成率表示部630においても、前記達成率表示部629と同様に背景色又は文字色などの表示態様を変化させることも他の実施形態として考えられる。
また、前記列合計表示部625に対応する前記目標ペース表示部628の目標ペース及び前記月達成率表示部630の月達成率を算出する際、前記CPU21は、前記月目標時間を前記カレンダー表示部623に表示された病棟の数だけ加算する。即ち、図12に示す例において、前記CPU21は、1病棟あたりの前記月目標時間である80時間の10棟分の合計時間を前記月目標時間として前記目標ペース及び前記月達成率の列合計を算出する。同じく、前記列合計表示部625に対応する前記達成率表示部629の達成率を算出する際、前記CPU21は、前記達成目標時間を前記カレンダー表示部623に表示された病棟の数だけ加算する。即ち、図12に示す例において、前記CPU21は、1病棟あたりの前記達成目標時間である62時間52分の10棟分の合計時間を前記達成目標時間として前記達成率を算出する。
一方、前記実績一覧画面G7は、図15に示すように、前記実績一覧画面G6と同様であるため、ここでは相違点のみ説明する。前記実績一覧画面G7では、前記一覧切替ボタン611に代えて、「薬剤師」と表示された一覧切替ボタン711が表示される。前記一覧切替ボタン711が操作されると、前記CPU21は、前記表示装置36の表示画面を前記実績一覧画面G7から前記実績一覧画面G6に切り替える。
また、前記実績一覧画面G7では、前記病棟表示部622に代えて薬剤師表示部721が表示される。前記薬剤師表示部721には、前記薬剤師マスターに登録された薬剤師名が表示される。また、前記実績一覧画面G7では、前記カレンダー表示部623に相当するカレンダー表示部722において、前記病棟ごとではなく、前記薬剤師ごとに前記病棟薬剤業務の実施時間が表示される。これにより、ユーザーは、前記実績一覧画面G7を参照して、前記病棟薬剤業務の実施時間の少ない薬剤師、又は前記業務日誌情報の入力を忘れているおそれのある薬剤師を容易に認識することができる。なお、前記実績一覧画面G7でも、前記CPU21により1日ごとの前記薬剤師の前記病棟薬剤業務の実施時間の列ごとの合計が算出されて列合計表示部723に表示されている。また、前記実績一覧画面G7では、前記CPU21により前記薬剤師各々の前記病棟薬剤業務の今月の初めから現在までの実施時間の合計を示す行合計が算出されて行合計表示部724に表示されている。
また、前記実績一覧画面G7において前記詳細表示ボタン615に相当する詳細表示ボタン712が操作され、又は前記実績一覧画面G7において前記カレンダー表示部722のマスのダブルクリック等の操作が行われると、前記CPU21は、図16に示す詳細画面G73を前記表示装置36にポップアップで表示させる。図16に示すように、前記詳細画面G73では、前記病棟表示部632に代えて薬剤師表示部731が表示されている。そして、前記薬剤師表示部731には、前記実績一覧画面G6で選択中の薬剤師の名前が表示される。また、前記詳細画面G73では、前記病棟別表示部633に代えて薬剤師別表示部732が表示される。前記薬剤師別表示部732には、前記実績一覧画面G7で選択された日付について、前記薬剤師表示部731に表示された薬剤師の前記業務日誌情報の一覧が表示される。
また、前記詳細画面G73には、登録ボタン733及び修正ボタン734が表示されている。そして、前記詳細画面G73においても、前記詳細画面G63と同様に、前記クライアント端末3にログイン中のユーザーが、予め登録された管理者権限を有する者である場合、前記CPU21は、前記薬剤師別表示部732の開始時間及び終了時間の表示箇所に対する数字入力の修正操作を受け付けることが可能であり、前記修正操作の内容を前記登録ボタン733の操作により前記業務日誌情報に反映させる。なお、前記CPU21が、前記クライアント端末3にログイン中のユーザーに対応する前記業務日誌情報が前記薬剤師別表示部732に表示されている場合に、前記薬剤師別表示部732の開始時間及び終了時間の修正操作を受け付け可能であることも他の実施形態として考えられる。
また、前記CPU21は、前記クライアント端末3にログイン中のユーザーが、予め登録された管理者権限を有する者である場合には、前記修正ボタン734の操作に応じて表示させる前記修正画面G64における修正操作を受け付ける。一方、前記CPU21は、ユーザーが前記管理者権限を有さない者である場合、前記修正ボタン734の操作を無効とすること(グレーアウト表示など)、又は前記修正画面G64の表示のみを行って修正操作は無効とすることが考えられる。なお、前記CPU21が、前記薬剤師別表示部732に表示された情報のうち前記クライアント端末3にログイン中のユーザーに対応する情報については修正操作を受け付け可能であることも他の実施形態として考えられる。
<削除ボタン120、登録ボタン121>
図5の前記日誌入力画面G1に表示された前記削除ボタン120は、前記日別一覧領域R16に入力された前記業務日誌情報を一行ごとに個別に削除するための操作部である。前記登録ボタン121は、前記日別一覧領域R16に入力された前記業務日誌情報を登録するための操作部である。また、前記終了ボタン122は、前記日誌入力画面G1を閉じて前記業務管理プログラムを終了させるための操作部である。
[実績時間領域R12]
図5に示すように、前記実績時間領域R12には、月合計時間表示部123、週合計時間表示部124、及び日合計時間表示部125が表示される。具体的に、前記CPU21は、前記月合計時間表示部123、前記週合計時間表示部124、及び前記日合計時間表示部125に、前記薬剤師名表示部112に表示された薬剤師の今月、今週、及び今日の前記病棟薬剤業務の実施時間の合計をそれぞれ算出して表示させる。これにより、前記日誌入力画面G1に前記業務日誌情報を登録する際に、前記薬剤師に自己の今月、今週、今日の前記病棟薬剤業務の実施時間の状況を容易に認識させることができる。
一方、図6に示すように、前記日誌入力画面G2では、前記実績時間領域R12に、月目標時間表示部221、達成目標時間表示部222、実績時間表示部223、及び差異時間表示部224が表示される。具体的に、前記CPU21は、前記月目標時間表示部221に、前記実績一覧画面G6の前記月目標時間表示部614と同じ前記月目標時間を表示させる。また、前記CPU21は、前記達成目標時間表示部222に、前記実績一覧画面G6の前記達成目標時間表示部613と同じ前記達成目標時間を表示させる。さらに、前記CPU21は、前記実績時間表示部223に、前記実績一覧画面G6における前記病棟に対応する前記行合計時間表示部627と同じ前記行合計時間である実績時間を算出して表示させる。ここに、前記算出処理を実行するときの前記CPU21が実施時間算出手段の一例であり、前記合計を表示させるときの前記CPU21が第2の表示制御手段の一例である。また、前記差異時間表示部224には、前記達成目標時間及び前記実績時間の差が前記CPU21により算出されて差異時間として表示される。これにより、前記日誌入力画面G2に前記業務日誌情報を登録する際に、ユーザーは、一目で前記病棟の今月に関する前記月目標時間、前記目標達成時間、前記実績時間、及び前記差異時間を認識することができる。
[日誌入力領域R13、カレンダー領域R17]
また、図5に示すように、前記日誌入力領域R13には、日付入力部131、開始時間入力部132、終了時間入力部133、実施時間表示部134、全表示チェックボックス135、対象病棟選択部136、病棟名表示部137、場所入力部138、その他入力部138、及び仮登録ボタン140が表示される。また、前記カレンダー領域R17には、1ヶ月分のカレンダーが表示されている。前記カレンダー領域R17では、表示月を前月、次月、又は本日を含む月に変更させることが可能である。また、前記カレンダー領域R17では、表示年又は表示月をコンボボックスにより変更することも可能である。
前記日付入力部131は、前記業務日誌情報の業務実施日である年月日を入力するための入力部であり、前記CPU21は、前記日付入力部131の操作に応じて前記日付入力部131の下方に、前記カレンダー領域R17と同様のカレンダーを表示させる。そして、前記CPU21は、前記カレンダーの中から日付が選択された場合に、その日付を前記日付入力部131に反映させる。また、前記CPU21は、前記カレンダー領域R17において、前記カレンダーの中で日付が選択された場合にも、その日付を前記日付入力部131に反映させる。
前記開始時間入力部132は、業務の開始時間を入力するための入力部、前記終了時間入力部133は、業務の終了時間を入力するための入力部である。前記開始時間入力部132及び前記終了時間入力部133に対する時間の入力は、例えば前記開始時間入力部132及び前記終了時間入力部133の入力部の操作に応じてコンボボックスで表示される15分刻みの時間候補からの選択操作又は数字の直接入力操作により行われる。また、前記実施時間表示部134には、前記CPU21により算出される前記開始時間及び前記終了時間の差である実施時間が表示される。
前記全表示チェックボックス135は、前記病棟名表示部137に前記病棟マスターに登録された全ての病棟名を選択候補として表示させるか否かを切り替えるための操作部である。そして、前記CPU21は、前記全表示チェックボックス135にチェックが付いている場合、前記病棟名表示部137に全ての病棟名を表示させる。また、前記CPU21は、前記全表示チェックボックス135にチェックが付いていない場合、前記担当病棟表示部113に表示された病棟名のみを前記病棟名表示部137に表示させる。
前記病棟名表示部137には、前記病棟マスターに登録された病棟名又は前記担当病棟表示部113に表示された病棟名が表示される。前記対象病棟選択部136が操作されると、前記CPU21は、前記対象病棟選択部136をチェック状態に変化させ、その操作された病棟の選択操作を受け付ける。また、前記CPU21は、前記場所入力部138に対する操作入力に応じて業務の実施場所をコンボボックスで表示させ、前記コンボボックスで表示された実施場所の選択入力を受け付ける。さらに、前記CPU21は、前記その他入力部139に対する操作入力に応じてその他項目の任意の入力を受け付ける。
前記仮登録ボタン140は、前記日誌入力領域R13、前記業務リスト領域R14、及び前記報告リスト領域R15に入力された前記業務日誌情報を仮登録するための操作部である。前記CPU21は、前記仮登録部140の操作に応じて、前記日誌入力領域R13、前記業務リスト領域R14、及び前記報告リスト領域R15に入力された前記業務日誌情報を仮登録の状態にして、その一部又は全部を前記日別一覧領域R16に表示させる。したがって、前記業務日誌情報は、この時点では前記データ記憶部24に登録されていない。
なお、図6に示すように、前記日誌入力画面G2では、前記日誌入力領域R13において、前記病棟名表示部137に代えて薬剤師名表示部231が表示されている。前記薬剤師名表示部231には、前記薬剤師マスターに登録された薬剤師名又は前記担当薬剤師表示部213に表示された薬剤師名が表示される。
[業務リスト領域R14]
また、図5に示すように、前記業務リスト領域R14には、対象業務選択部141、業務区分表示部142、及び業務内容表示部143が表示される。前記業務区分表示部142には、前記業務マスターで業務内容ごとに予め設定された業務区分が表示される。また、前記業務内容表示部143には、前記業務マスターで予め登録された業務内容が表示される。
そして、前記対象業務選択部141が操作されると、前記CPU21は、前記対象業務選択部141をチェック状態に変化させ、その操作された業務内容の選択操作を受け付ける。なお、前記CPU21は、前記業務区分表示部142又は前記業務内容表示部143が操作された場合にも対応する業務内容の選択操作として受け付ける。なお、前記CPU21は、前記対象業務選択部141により選択された業務内容に関する表示行の背景又は文字色を非選択部と異なる色に変更する。ここで、前記CPU21は、前記対象業務選択部141のうち前記業務区分表示部142に表示される業務区分に親子関係がある場合、小区分の業務区分の選択に応じてその小区分が属する大区分を自動的に選択状態にする。なお、大区分の業務区分が選択された場合には、小区分の選択は自動的に行われない。さらに、前記CPU21は、前記対象業務選択部141において異なる複数の大区分の選択を禁止し、前記対象業務選択部141において異なる複数の小区分の選択も禁止する。一方、前記CPU21は、前記対象業務選択部141において大区分とその大区分に属する小区分の二つの選択を許容する。また、前記CPU21は、前記業務リスト領域R14において、前記業務内容表示部143各々に表示された業務区分(業務内容)ごとの処理件数を入力可能な件数入力部を同じ行に表示させることが可能である。なお、図5及び図6には、予め初期設定などにより前記件数入力部が非表示に設定された場合の前記業務リスト領域R14が示されており、前記CPU21は、ユーザー操作に応じて初期設定で前記件数入力部を表示させる旨の設定が可能である。そして、前記CPU21は、前記件数入力部に対するユーザー操作に応じて、前記業務区分ごとの処理件数の入力を受け付け、前記業務区分ごとの処理件数は前記業務日誌情報に含まれる情報として前記データ記憶部24に記憶される。なお、前記処理件数入力部における数値の入力は、例えばコンボボックスで表示される「1〜20」の選択操作により行われる。
[報告リスト領域R15]
前記業務リスト領域R15には、報告事項表示部151及び件数入力部152が表示される。前記報告事項表示部151には、前記業務内容とは別に前記業務日誌情報に登録することのできる報告事項が表示される。前記件数入力部152は、前記報告事項表示部151に表示された報告事項ごとの処理件数を入力するための入力部である。前記CPU21は、前記件数入力部152に対する数字入力を前記報告事項ごとの処理件数として受け付ける。なお、図6に示すように、前記日誌入力画面G2では、前記報告リスト領域R15は非表示となる。
[日別一覧領域R16]
また、図5に示すように、前記日別一覧領域R16には、前述したように、前記仮登録ボタン140の操作に応じて仮登録の状態となった前記業務日誌情報の一覧が表示される。なお、図5に示す前記日誌入力画面G1では、前記日別一覧領域R16に薬剤師の情報が表示されているが、図6に示す前記日誌入力画面G2では、前記日別一覧領域R16において病棟の情報に代えて薬剤師の情報が表示される。
そして、前記日別一覧領域R16に表示された前記業務日誌情報は、前記登録ボタン121の操作に応じて前記CPU21により前記データ記憶部24に記憶される。
ここで、前記CPU21は、前記日別一覧領域R16に表示された仮登録の状態の前記業務日誌情報に基づいて、同じ薬剤師が実施した業務の時刻が重複しているか否かをチェックし、重複している場合には、ポップアップ等によりエラーを表示させる。また、前記CPU21は、前記日別一覧領域R16に表示された仮登録の状態の前記業務日誌情報における薬剤師及び業務の時刻が、前記データ記憶部24に既に記憶された前記業務日誌情報の内容と重複しているか否かについてもチェックし、重複している場合には、ポップアップ等によりエラーを表示させる。なお、前記日別一覧領域R16に表示された前記業務日誌情報は、前記削除ボタン120の操作に応じて前記CPU21により一行ごとに個別に削除される。
また、前記CPU21は、前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2で仮登録となっている前記業務日誌情報を、本来の前記業務日誌情報とは別に前記データ記憶部24で記憶するデータ保持機能を有することが考えられる。これにより、前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2で前記業務日誌情報を仮登録した後に前記業務日誌情報の登録作業を一度中断しても、前記仮登録の状態が維持される。
[業務管理処理]
続いて、図17のフローチャートを参照しつつ、前記CPU21が前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2を前記表示装置36に表示させた後に実行する業務管理処理の手順の一例について説明する。なお、前記CPU21が実行する処理手順(ステップ)番号をステップS1、S2、・・・と称する。
<ステップS1>
まず、ステップS1において、前記CPU21は、前記モード切替部111又は前記モード切替部211の操作の有無を判断する。ここで、前記モード切替部111又は前記モード切替部211が操作されると(S1のYes側)、前記CPU21は、処理をステップS11に移行させる。一方、前記モード切替部111又は前記モード切替部211が操作されていなければ(S1のNo側)、前記CPU21は、処理をステップS2に移行させる。
<ステップS11>
ステップS11において、前記CPU21は、前記モード切替部111又は前記モード切替部211の操作ごとに前記日誌入力画面G1と前記日誌入力画面G2とを交互に切り替える。具体的に、前記日誌入力画面G1は、特定の薬剤師についての前記業務日誌情報を連続して入力する場合に使用され、前記日誌入力画面G2は、特定の病棟についての前記業務日誌情報を連続して入力する場合に使用される。
<ステップS2>
ステップS2において、前記CPU21は、前記定型入力ボタン117の操作の有無を判断する。ここで、前記定型入力ボタン117が操作されると(S2のYes側)、前記CPU21は、処理をステップS21に移行させる。一方、前記定型入力ボタン117が操作されていなければ(S2のNo側)、前記CPU21は、処理をステップS3に移行させる。
<ステップS21>
ステップS51において、前記CPU21は、前記定型複数入力画面G4(図9参照)を前記表示装置36にポップアップで表示させる。その後、前記CPU21は、前記反映ボタン427又は前記閉じるボタン428が操作されると、前記定型複数入力画面G4を閉じて処理をステップS3に移行させる。
<ステップS3>
ステップS3において、前記CPU21は、前記中央業務ボタン115の操作の有無を判断する。ここで、前記中央業務ボタン115が操作されると(S3のYes側)、前記CPU21は、処理をステップS31に移行させる。一方、前記中央業務ボタン115が操作されていなければ(S3のNo側)、前記CPU21は、処理をステップS4に移行させる。
<ステップS31>
ステップS31において、前記CPU21は、前記中央業務ボタン115の操作時に対応する前記複数入力画面G3(図7参照)を前記表示装置36にポップアップで表示させる。この場合、前記複数入力画面G3では、複数の薬剤師と一又は複数の病棟とが選択可能である。なお、このとき前記CPU21は、前記複数入力画面G3のタイトルに「中央業務入力画面」と表示させる。その後、前記CPU21は、前記登録ボタン361、前記閉じるボタン362、又は前記閉じるボタン353が操作されると、前記複数入力画面G3を閉じて処理をステップS4に移行させる。
<ステップS4>
ステップS4において、前記CPU21は、前記複数入力ボタン116の操作の有無を判断する。ここで、前記複数入力ボタン116が操作されると(S4のYes側)、前記CPU21は、処理をステップS41に移行させる。一方、前記複数入力ボタン116が操作されていなければ(S4のNo側)、前記CPU21は、処理をステップS5に移行させる。
<ステップS41>
ステップS41において、前記CPU21は、前記複数入力ボタン116の操作時に対応する前記複数入力画面G3(図7参照)を前記表示装置36にポップアップで表示させる。この場合、前記複数入力画面G3では、一の薬剤師と複数の病棟とが選択可能である。なお、このとき前記CPU21は、前記複数入力画面G3のタイトルに「複数病棟入力画面」と表示させる。その後、前記CPU21は、前記登録ボタン361、前記閉じるボタン362、又は前記閉じるボタン353が操作されると、前記複数入力画面G3を閉じて処理をステップS5に移行させる。
<ステップS5>
ステップS5において、前記CPU21は、前記新規入力ボタン114の操作の有無を判断する。ここで、前記新規入力ボタン114が操作されると(S5のYes側)、前記CPU21は、処理をステップS51に移行させる。一方、前記新規入力ボタン114が操作されていなければ(S5のNo側)、前記CPU21は、処理をステップS6に移行させる。
<ステップS51>
ステップS51において、前記CPU21は、前記日誌入力画面G1に入力された前記業務日誌情報をリセットして処理をステップS6に移行させる。具体的に、前記CPU21は、前記日誌入力領域R13、前記業務リスト領域R14、前記報告リスト領域R15、及び前記日別一覧領域R16各々における入力項目の消去又は選択状態の解除を行う。
<ステップS6>
ステップS6において、前記CPU21は、前記登録ボタン121の操作の有無を判断する。ここで、前記登録ボタン121が操作されると(S6のYes側)、前記CPU21は、処理をステップS61に移行させる。一方、前記登録ボタン121が操作されていなければ(S6のNo側)、前記CPU21は、処理をステップS7に移行させる。
<ステップS61>
ステップS61において、前記CPU21は、前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2で入力されて仮登録となっている前記業務日誌情報を前記データ記憶部24に記憶させる。ここに、係る記憶処理を実行するときの前記CPU21が記憶制御手段の一例である。これにより、前記CPU21は、前記データ記憶部24から前記業務日誌情報を参照することが可能となる。その後、前記CPU21は、前記新規入力ボタン114の操作時と同様に前記日誌入力画面G1の入力内容をリセットする。
<ステップS7>
ステップS7において、前記CPU21は、前記日誌印刷ボタン118の操作の有無を判断する。ここで、前記日誌印刷ボタン118が操作されると(S7のYes側)、前記CPU21は、処理をステップS71に移行させる。一方、前記日誌印刷ボタン118が操作されていなければ(S7のNo側)、前記CPU21は、処理をステップS8に移行させる。
<ステップS71>
ステップS71において、前記CPU21は、前記日誌印刷画面G5(図10参照)を前記表示装置36にポップアップで表示させる。前記日誌印刷画面G5では、前記業務日誌情報を印刷することが可能である。その後、前記CPU21は、前記閉じるボタン532が操作されると、前記日誌印刷画面G5を閉じて処理をステップS8に移行させる。
<ステップS8>
ステップS8において、前記CPU21は、前記実績一覧表示ボタン119の操作の有無を判断する。ここで、前記実績一覧表示ボタン119が操作されると(S8のYes側)、前記CPU21は、処理をステップS81に移行させる。一方、前記実績一覧表示ボタン119が操作されていなければ(S8のNo側)、前記CPU21は、処理を前記ステップS1に戻す。
<ステップS81>
ステップS81において、前記CPU21は、前記データ記憶部24に記憶された前記業務日誌情報に基づいて前記実績一覧画面G6(図13参照)又は前記実績一覧画面G7(図15参照)を前記表示装置36にポップアップで表示させる。ここに、係る処理を実行するときの前記CPU21が第3の表示制御手段の一例である。なお、前記実績一覧表示ボタン119の操作時には、前記実績一覧画面G6(図13参照)又は前記実績一覧画面G7のうち予め設定された画面が最初に表示される。その後、前記CPU21は、前記閉じるボタン618が操作されると、前記実績一覧画面G6を閉じて処理を前記ステップS1に戻す。
なお、前記CPU21は、前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2の表示後、前記業務日誌情報の登録操作(ステップS1〜S6)を経ることなく、前記業務日誌情報の印刷又は前記実績一覧表示画面G7の表示を実行することが可能である。即ち、前記CPU21は、前記日誌印刷ボタン118又は前記実績一覧表示ボタン119のユーザー操作に応じて(ステップS7又はステップS8のYes側)、前記データ記憶部24に予め記憶されている前記業務日誌情報の印刷(ステップS71)又は前記業務日誌情報に基づく前記実績一覧画面G6の表示(ステップS81)を実行することが可能である。
以上、説明したように、前記業務管理システム1では、前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2を用いて入力された前記業務日誌情報が前記データ記憶部24に記憶される。そのため、前記業務管理システム1では、前記医療機関における薬剤師の業務内容ごとの実施時間を統括して管理することが可能である。例えば、前記業務管理システム1では、前記業務日誌情報に基づいて、各病棟について薬剤師が予め設定された所定期間(1週間)に前記病棟薬剤業務を予め設定された目標時間(20時間)以上実施しているか否かを判断することが可能である。また、前記業務管理システム1では、前記業務日誌情報に基づいて、前記病棟薬剤業務が1ヶ月間に予め設定された目標時間(20時間/週)以上実施されたか否かを判断することが可能である。さらに、前記業務管理システム1では、前記病棟薬剤業務の実施時間の現在までの合計時間の前記目標時間に対する達成状況を容易に把握することも可能である。また、前記業務管理システム1では、前記目標時間を達成するための指標となる毎日の前記病棟薬剤業務の実施時間のペース配分などを薬剤師などのユーザーに認識させることができる。したがって、前記業務管理システム1を用いれば、前記病棟薬剤業務の実施時間の所定期間の合計が予め設定された目標時間を達成するように薬剤師の業務管理を支援することができる。
[その他の機能]
また、前記業務管理システム1は、以下に示す機能を更に備えることが考えられる。なお、以下に示す各機能は、前記CPU21が前記業務管理プログラムに従って各種の処理を実行することにより実現される。
<日常業務入力機能>
前記実施の形態では、前記業務管理システム1において、前記病棟薬剤業務を特定業務の一例に挙げ、前記病棟薬剤業務についてのみ前記業務日誌情報が登録される場合について説明した。一方、前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2において、前記病棟薬剤業務に加えて、前記病棟薬剤業務に属さない通常業務についても入力可能な構成が考えられる。なお、前記CPU21は、前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2において、前記病棟薬剤業務と前記通常業務とを区別可能な形態(文字色、背景色、又は表示場所)で表示させることが考えられる。また、前記CPU21が、前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2において、前記病棟薬剤業務及び前記通常業務の両方又はいずれか一方だけをユーザー操作に応じて切り替えて表示可能な構成も考えられる。
具体的に、前記業務マスターには、前記病棟薬剤業務に加えて前記病棟薬剤業務に該当しない前記通常業務の業務内容も登録されており、前記業務マスターでは、前記病棟薬剤業務と前記通常業務とを識別するための業務識別情報が設定されている。一方、前記サーバー2の前記CPU21は、前記業務マスターの前記業務識別情報に基づいて、前記データ記憶部24に記憶された前記業務日誌情報の中から前記病棟薬剤業務に関する業務日誌情報のみを抽出する業務抽出機能を有する。また、前記CPU21は、前記業務抽出機能により抽出された前記業務日誌情報に基づいて、前記病棟薬剤業務の実施時間の算出、表示、又は印刷などを実行する機能を有する。なお、前記CPU21は、前記業務日誌情報に含まれた前記病棟薬剤業務及び前記通常業務の両方の実施時間の算出、表示、又は印刷などを実行することも可能である。
このように構成された前記業務管理システム1では、薬剤師が1日に実施した前記病棟薬剤業務及び前記通常業務の両方を前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2において入力することができる。そして、前記業務管理システム1での、前記サーバー2において前記病棟薬剤業務のみを抽出して前記病棟薬剤業務の実施時間の算出、表示、又は印刷などが実行されるため、薬剤師により実施された病棟ごとの前記病棟薬剤業務の実施時間を統括的に管理することが可能である。
<シフト予定入力>
前記CPU21は、例えば前記クライアント端末3から管理者権限を有する薬剤師などのユーザーがログインしている場合に、今後の前記病棟薬剤業務の実施予定として、病棟、薬剤師、実施日時、業務内容、実施時間を割り当てた業務シフトの入力を受け付けるシフト管理機能を有することが考えられる。そして、前記CPU21は、入力された前記業務シフトに従って前記業務日誌情報を仮登録する機能を有する。これにより、前記薬剤師が前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2により前記業務日誌情報を登録する場合、既に仮登録された前記業務日誌情報の内容を確認し、前記業務日誌情報の内容を実際に実施した場合には、そのまま前記登録ボタン121を操作することにより容易に前記業務日誌情報の登録作業を行うことができる。なお、前記CPU21は、前記日誌入力画面G1又は前記日誌入力画面G2の前記日別一覧領域R16において、前記業務シフトに応じて予め自動的に仮登録された前記業務日誌情報を区別可能な形態(文字色、背景色、又は表示場所)で表示させることが考えられる。
また、前記CPU21は、前記業務シフトの入力時に、前記業務シフトに従って前記薬剤師各々が業務を実施したと仮定した場合にその業務シフトの期間(例えば1月など)における前記病棟薬剤業務の実施時間の合計が予め設定された目標時間を達成するか否かを判断し、その判断結果を表示させることが考えられる。これにより、前記業務シフトを入力する際に、前記業務シフトの期間における前記病棟薬剤業務の実施時間の合計が前記目標時間を達成するように前記業務シフトを修正するなどの変更を促すことができ、前記病棟薬剤業務の実施時間の合計が前記目標時間に確実に達するように支援することができる。
<病棟薬剤業務加算可否の通知機能>
また、前記サーバー2は、前記データ記憶部24に記憶された前記業務日誌情報に基づいて、予め設定された所定期間内に前記病棟薬剤業務の実施時間が予め設定された目標時間以上に達しているか否かを判断し、その判断結果を前記通信網N1を介して接続された前記医療機関の会計システム(不図示)に通知する機能を有する。これにより、前記会計システム(不図示)では、前記サーバー2からの通知に基づいて、会計の際に前記病棟薬剤業務加算の可否を判断することが可能になる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態に係る業務管理システム11について説明する。ここに、図18は、前記業務管理システム11の概略構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態では、前記業務管理システム11について、前記業務管理システム1と異なる点のみを説明する。
図18に示すように、前記業務管理システム11では、前記サーバー2及び前記クライアント端末3が、前記通信網N1を介して調剤制御装置4及び各種の調剤機器5に接続されている。前記調剤制御装置4は、前記調剤機器5各々の動作を制御する。例えば、前記調剤制御装置4は、上位システムである電子カルテシステム等から入力される処方データに従って前記調剤機器5に対して各種の調剤処理を実行させ、或いは薬剤師による調剤作業を支援する。なお、前記サーバー2が前記調剤制御装置4の機能を兼ねる構成も考えられる。前記調剤機器5は、薬剤師により医薬品の調剤が行われる際に使用される機器である。例えば、前記調剤機器5は、錠剤分包機、散薬分包機、水剤分注機、シート払出装置、ピッキング補助装置、抗がん剤調製支援システム、混注装置、薬剤秤量装置、調剤監査装置、及び鑑別装置などである。なお、前記業務管理システム1に接続される前記調剤機器5の機種はこれらに限らない。
前記錠剤分包機は、複数種類の錠剤が収容された複数の薬剤カセットを有し、調剤データに従って前記薬剤カセットから錠剤を払い出して1服用分ごとに分包紙で包装する分包動作を実行する。前記散薬分包機は、投入された散薬を調剤データに従って1服用分ごとに分包紙で包装する分包動作を実行する。前記水剤分注機は、複数種類の水剤が収容された複数の薬瓶を有しており、調剤データに従って前記薬瓶から必要量の水剤を払い出す。前記シート払出装置は、調剤データに従って、予め錠剤が包装されたPTPシート又はヒートシールが収容された複数のシートカセットから払い出す。前記ピッキング補助装置は、薬剤師が手動で調剤する際に用いられ、薬品棚又は薬瓶などに付された識別情報(バーコードなど)から医薬品名を読み取って、その読み取られた医薬品名と処方データに含まれる医薬品名との照合を行うものである。
前記抗がん剤調製支援システムは、例えばバイオハザード対策が施されたキャビネット内で薬剤師により実行される抗がん剤の調整作業を支援するシステムであり、例えば調剤開始の操作に応じて調製手順及び調製分量などのナビゲーションを実行する。前記混注装置は、調剤データに従って抗がん剤などの薬剤を輸液に注入する混注作業をロボットアームで自動的に実行する。前記薬剤秤量装置は、前記散薬分包機に投入する散薬を事前に秤量する際に用いられる。前記調剤監査装置は、錠剤監査装置、散薬監査装置、又は水剤監査装置などであり、調剤後の医薬品を撮像した画像又は調剤後の医薬品の重量などに基づいて、調剤された医薬品と処方データに含まれる医薬品との照合を行うものである。前記鑑別装置は、患者が保有している薬剤の種別を、薬剤の色調、大きさ、剤形、記号、コード、マーク、硬度、重量、又は比重などに基づいて判断する。また、薬剤師による薬剤の種別の判断及び入力を支援する鑑別プログラムに従った処理を実行するパーソナルコンピュータ等の情報処理装置も前記鑑別装置の一例である。
このような構成において、前記CPU21は、薬剤師により行われる調剤業務で使用される前記調剤機器5又は前記調剤制御装置4から前記調剤機器5の使用開始及び使用終了に関する機器使用情報を取得する。前記機器使用情報には、前記調剤機器5の使用開始日時、使用終了日時、担当薬剤師、及び使用対象病棟などの情報が含まれる。ここに、係る処理を実行するときの前記CPU21が機器情報取得手段の一例である。前記CPU21は、前記調剤制御装置4又は前記調剤機器5から送信される前記機器使用情報を受信することにより、又は前記調剤制御装置4又は前記調剤機器5が備える記憶装置から前記機器使用情報を読み出すことにより前記機器使用情報を取得する。
例えば、前記業務管理システム11では、薬剤師が、前記調剤制御装置4又は前記調剤機器5に有線又は無線で接続されたバーコードリーダーなどの読取端末によって自己のIDカードのバーコードを読み取らせてから前記調剤機器5を使用し、前記調剤機器5の使用終了時に再度、前記読取端末によるバーコードの読取操作を行う運用が行われていることが考えられる。この場合、前記調剤制御装置4又は前記調剤機器5では、前記薬剤師による調剤作業の開始時刻及び終了時刻などの調剤業務に関する前記機器使用情報を前記サーバー2又は前記クライアント端末3に送信することが可能である。
そして、前記サーバー2又は前記クライアント端末3では、前記CPU21又は前記CPU31が、前記機器使用情報及び前記調剤機器5の機種などに基づいて、前記業務日誌情報を自動的に登録する自動登録処理を実行することが考えられる。ここに、係る処理を実行するときの前記CPU21が自動登録手段の一例である。なお、前記CPU21は、前記業務日誌情報を仮登録の状態にした後、ユーザーによる確認操作が行われたことを条件に、前記業務日誌情報の登録を確定させることも考えられる。
このように構成された前記業務管理システム11では、前記医療機関において各病棟で前記調剤機器5を用いて前記病棟薬剤業務を実施する薬剤師は、前記病棟薬剤業務の実績を自発的に前記業務日誌情報として登録する必要がなく、日常業務を行うだけでよいため薬剤師各々の負担を軽減することができる。