JP6130944B1 - トランスファフィンガー用シミュレーション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トランスファフィンガー用シミュレーション装置において、簡素かつ小重量化し、可搬性を向上させるとともに、各フィンガーとプレス機或いは上型との干渉の有無を簡易かつ短時間に検証すること。【解決手段】 トランスファフィンガー用シミュレーション装置100であって、上型と下型の間に介装され、上型の上死点側の一定位置にセットする上型固定ポスト40を有するとともに、実際のプレス機におけるボルスタ上の下型1に対する一定の方向視に直交する検証平面(F)上で、トランスファ装置の各フィードバーに取付けられた各フィンガーが実際の移動軌跡(M)に沿って移動し、ある移動位置にあるときの、下型1に対する上型の昇降位置を、横軸に該フィンガーの移動位置をとり、縦軸に上型の昇降位置をとって表わした上型干渉曲線(K)を備えた上型干渉検出定規60を有してなるもの。【選択図】 図3

Description

本発明はトランスファフィンガー用シミュレーション装置に関する。
本発明のトランスファフィンガー用シミュレーション装置が適用されるプレス機では、プレス機に設置されるトランスファ装置の一対のフィードバーに取付けられた各フィンガーが、ボルスタ上の下型に対して昇降する上型の下方で、該下型に対し、一定の移動軌跡に沿って移動するトランスファ動作を、プレス機から離れて模擬的に検証可能にするものである。
従来のトランスファフィンガー用シミュレーション装置は、特許文献1に記載の如く、下型がセットされる擬似ボルスタと、擬似ボルスタの上部に互いに平行に配置され、かつ互いに接近又は離隔する方向へ移動可能に配置される2本の擬似フィードバーと、各擬似フィードバーに取付けられたフィンガーを、実際のプレス機におけるトランスファ装置と同様に、下型の上面に位置する加工品に対してクランプストローク方向に移動させる第1駆動部を有するとともに、擬似ボルスタ上の下型に対して加工品のフィードストローク方向とリフトアップ方向のそれぞれに移動させる第2駆動部と第3駆動部とを有するものとし、フィンガーが擬似ボルスタ上の下型に対して上述の如くに移動するトランスファ動作中に、該フィンガーがプレス機或いは下型に干渉することの有無を検証しようとしている。
ところで、トランスファフィンガー用シミュレーション装置では、実際のプレス機において上型が下型に対して昇降している動作中に、トランスファ装置のフィンガーが、クランプストローク方向に移動したり、或いは、フィードストローク方向とリフトアップ方向に移動する過程で、該フィンガーがプレス機或いは上型に干渉することの有無を検証しようとするならば、実際のプレス機におけると同様に、上型を下型に対する昇降ストローク方向に昇降させる昇降駆動部を有することも必要になる。
このようなトランスファフィンガー用シミュレーション装置では、2本の擬似フィードバーに取付けられた各フィンガーを、第1駆動部によりクランプストローク方向に移動し、第2駆動部と第3駆動部によりフィードストローク方向とリフトアップ方向に移動させつつ、昇降駆動部により、上型を実際のプレス機におけると同様にして下型に対して昇降させるものになる。このとき、第1駆動部乃至第3駆動部による各フィンガーの移動タイミングと、昇降駆動部による上型の昇降タイミングとの相対関係は、実際のプレス機におけるトランスファ装置の各フィンガーと上型とがなす相対移動タイミングを模するものとされる。これにより、クランプストローク方向に移動し、或いはフィードストローク方向とリフトアップ方向に移動する各フィンガーがその移動中に、プレス機或いは昇降する上型に干渉したり、或いは各工程で加工される加工品をクランプできない等を検証できる。
特許3919707号公報
前述のトランスファフィンガー用シミュレーション装置は、各擬似フィードバーに取付けられた各フィンガーを実際のプレス機におけるトランスファ装置と同様となるクランプストローク方向に移動させ、或いはフィードストローク方向とリフトアップ方向に移動させ、かつ上型を実際のプレス機におけると同様に昇降させて、各フィンガーとプレス機或いは上型との干渉の有無を検証するものであるために、各フィンガーを移動させる第1駆動部乃至第3駆動部と、上型を昇降させる昇降駆動部の4個の駆動部を具備する必要があり、複雑かつ大重量化し、可搬性も悪い。
また、各フィンガーを実際のプレス機におけるトランスファ装置と同様となるクランプストローク方向に移動させ、或いはフィードストローク方向とリフトアップ方向に移動させ、かつ上型を実際のプレス機におけると同様に昇降させつつ、各フィンガーとプレス機或いは上型との干渉の有無をそれらの干渉に起因するそれらの衝突が現実に発生する直前に検証し、この検証に伴う各フィンガーとプレス機或いは上型の損傷を回避する必要があり、検証作業は煩雑かつ長時間を要するものになる。
本発明の課題は、トランスファフィンガー用シミュレーション装置において、簡素かつ小重量化し、可搬性を向上させるとともに、各フィンガーとプレス機或いは上型との干渉の有無を簡易かつ短時間に検証することにある。
請求項に係る発明は、プレス機に設置されるトランスファ装置の一対のフィードバーに取付けられた各フィンガーが、ボルスタ上の下型に対して昇降する上型の下方で、該下型の上面に位置する加工品に対する待機位置と、該加工品をクランプするクランプ位置もしくは該加工品をアンクランプするアンクランプ位置との間でクランプストローク方向に移動するトランスファ動作を、プレス機から離れて模擬的に検証可能にするトランスファフィンガー用シミュレーション装置であって、下型がセットされる擬似ボルスタと、上型と下型の間に介装され、上型を下型に対する昇降ストロークの上死点側の一定位置にセットする上型固定ポストと、擬似ボルスタの上部に互いに平行に配置され、かつ互いに接近又は離隔する方向へ移動可能に配置される2本の擬似フィードバーと、実際のプレス機におけるボルスタ上の下型に対し、トランスファ装置の各フィードバーの長手方向に沿う水平方向視に直交する検証平面上で、トランスファ装置の各フィードバーに取付けられた各フィンガーが実際の移動軌跡に沿って移動し、待機位置と、クランプ位置もしくはアンクランプ位置との間のクランプストローク位置にあるときの、下型に対する上型の昇降位置を、横軸に該フィンガーのクランプストローク位置をとり、縦軸に上型の昇降位置をとって表わした上型干渉曲線を備えた上型干渉検出定規とを有し、2本の擬似フィードバーに取付けられた各フィンガーが、擬似ボルスタ上の下型に対して実際の移動軌跡に倣って移動するとしたときに、該実際の移動軌跡の基準点となる位置を模した位置に設定されるシミュレーション状態下で、前記上型干渉検出定規の上型干渉曲線における各フィンガーの実際の移動軌跡の基準点に対応することとなる部位が上記シミュレーション状態下の各フィンガーに保持され、かつ該上型干渉検出定規の上型干渉曲線を含む平面が実際のプレス機におけるトランスファ装置の上記検証平面に対応することとなる面上に配置されてなるようにしたものである。
請求項に係る発明は、プレス機に設置されるトランスファ装置の一対のフィードバーに取付けられた各フィンガーが、ボルスタ上の下型に対して昇降する上型の下方で、該下型の上面に位置する加工品を当該加工品に対するクランプ位置でクランプし、該加工品をフィードストローク方向とリフトアップ方向とを含む送り方向に沿って下工程への排出位置に移動するトランスファ動作と、或いは前工程からの投入位置でクランプ状態にある加工品をフィードストローク方向とリフトダウン方向とを含む送り方向に沿って移動して該加工品を該下型の上面に位置付け、該加工品を当該加工品に対するアンクランプ位置でアンクランプするトランスファ動作とを、プレス機から離れて模擬的に検証可能にするトランスファフィンガー用シミュレーション装置であって、下型がセットされる擬似ボルスタと、上型と下型の間に介装され、上型を下型に対する昇降ストロークの上死点側の一定位置にセットする上型固定ポストと、擬似ボルスタの上部に互いに平行に配置され、かつ互いに接近又は離隔する方向へ移動可能に配置される2本の擬似フィードバーと、実際のプレス機におけるボルスタ上の下型に対し、トランスファ装置の各フィードバーの長手方向に直交する水平方向視に直交する検証平面上で、トランスファ装置の各フィードバーに取付けられた各フィンガーが実際の移動軌跡に沿って移動し、クランプ位置と排出位置との間のフィードストローク位置にあり、或いは投入位置とアンクランプ位置との間のフィードストローク位置にあるときの、下型に対する上型の昇降位置を、横軸に該フィンガーのフィードストローク位置をとり、縦軸に上型の昇降位置をとって表わした上型干渉曲線を備えた上型干渉検出定規とを有し、2本の擬似フィードバーに取付けられた各フィンガーが、擬似ボルスタ上の下型に対して実際の移動軌跡に倣って移動するとしたときに、該実際の移動軌跡の基準点となる位置を模した位置に設定されるシミュレーション状態下で、前記上型干渉検出定規の上型干渉曲線における各フィンガーの実際の移動軌跡の基準点に対応することとなる部位が上記シミュレーション状態下の各フィンガーに保持され、かつ該上型干渉検出定規の上型干渉曲線を含む平面が実際のプレス機におけるトランスファ装置の上記検証平面に対応することとなる面上に配置されてなるようにしたものである。
(請求項
(a)上型干渉検出定規の上型干渉曲線を含む平面に直交し、かつ擬似フィードバーの長手方向に沿う水平方向視で、該上型干渉検出定規の上型干渉曲線に干渉する干渉物の有無を視認できる。これにより、実際のプレス機におけるトランスファ装置において、各フィンガーが待機位置と、クランプ位置もしくはアンクランプ位置との間でクランプストローク方向に移動し、かつ上型が下型に対して昇降する動作中に、該フィンガーがプレス機或いは上型に干渉したり、或いは各工程で加工される加工品をクランプできない等を検証できる。
干渉物の存在が認められる場合には、各フィンガーのフィードバーへの取付位置や寸法を上型に合わせるように変更したり、上型やフィンガーの一部を削除する等が行なわれる。
(b)各擬似フィードバーに取付けられた各フィンガーを実際のプレス機におけるトランスファ装置と同様となる待機位置と、クランプ位置もしくはアンクランプ位置との間で移動させ、かつ上型を実際のプレス機におけると同様に昇降させるものでなく、各フィンガーを移動させる第1駆動部と上型を昇降させる昇降駆動部の少なくとも2個の駆動部を具備する必要がないから、シミュレーション装置は簡素かつ小重量化され、可搬性を向上できる。
(c)上型干渉検出定規の上型干渉曲線における各フィンガーの実際の移動軌跡の基準点に対応することとなる部位を、シミュレーション状態下の各フィンガーに保持し、この上型干渉検出定規の上型干渉曲線に干渉する干渉物の有無を視認するだけで、各フィンガーとプレス機或いは上型との干渉の有無を検証できる。従って、検証作業を簡易かつ短時間に行なうことができる。
(請求項
(d)上型干渉検出定規の上型干渉曲線を含む平面に直交し、かつ擬似フィードバーの長手方向に直交する水平方向視で、該上型干渉検出定規の上型干渉曲線に干渉する干渉物の有無を視認できる。これにより、実際のプレス機におけるトランスファ装置において、各フィンガー又は該フィンガーにクランプされた加工品がクランプ位置と排出位置との間、或いは投入位置とアンクランプ位置との間でフィードストローク方向とリフトアップ方向に移動し、かつ上型が下型に対して昇降する動作中に、該フィンガー又は該フィンガーにクランプされた加工品がプレス機或いは上型に干渉したり、或いは各工程で加工される加工品を所定位置に搬送することができない等を検証できる。
干渉物の存在が認められる場合には、各フィンガーのフィードバーへの取付位置や寸法を上型に合わせるように変更したり、上型やフィンガーの一部を削除する等が行なわれる。
(e)各擬似フィードバーに取付けられた各フィンガー又は該フィンガーにクランプされた加工品を実際のプレス機におけるトランスファ装置と同様となるクランプ位置と排出位置との間、或いは投入位置とアンクランプ位置との間で移動させ、かつ上型を実際のプレス機におけると同様に昇降させるものでなく、各フィンガーを移動させる第2駆動部及び第3駆動部と、上型を昇降させる昇降駆動部の少なくとも3個の駆動部を具備する必要がないから、シミュレーション装置は簡素かつ小重量化され、可搬性を向上できる。
(f)上型干渉検出定規の上型干渉曲線における各フィンガー又は該フィンガーにクランプされた加工品の実際の移動軌跡の基準点に対応することとなる部位を、シミュレーション状態下の各フィンガー又は該フィンガーにクランプされた加工品に保持又は当て止めし、この上型干渉検出定規の上型干渉曲線に干渉する干渉物の有無を視認するだけで、各フィンガー又は該フィンガーにクランプされた加工品とプレス機或いは上型との干渉の有無を検証できる。従って、検証作業を簡易かつ短時間に行なうことができる。
図1はシミュレーション装置を示す模式斜視図である。 図2は下型と上型を配置したシミュレーション装置の擬似フィードバーの長手方向に沿う水平方向視の模式正面図である。 図3は下型と上型を配置したシミュレーション装置において擬似フィードバーの長手方向に沿う水平方向視に直交する検証平面上に、下工程の加工品アンクランプ位置からクランプストローク方向に沿って待機位置へ移動するフィンガーの上型との干渉の有無を検証する上型干渉曲線を備えた上型干渉検出定規を配置して示す模式正面図である。 図4はプレス機の1サイクルにおけるフィンガーのクランプストロークと上型の昇降ストロークの相対関係を表わしたプレスチャートに基づいて作成した上型干渉曲線を示す線図である。 は下型と上型を配置したシミュレーション装置において擬似フィードバーの長手方向に直交する水平方向視に直交する検証平面上に、前工程のクランプ位置(Xc)と排出位置(Ya)との間、或いは下工程の投入位置(Yb)とアンクランプ位置(Xu)との間でフィードストローク方向(Y)とリフトアップ方向(U)もしくはリフトダウン方向(L)に移動し、かつ上型2が下型1に対して昇降する動作中における、フィンガーの上型との干渉の有無を検証する上型干渉曲線を備えた上型干渉検出定規を配置して示す模式正面図である。
図1、図2に示したトランスファフィンガー用シミュレーション装置100は、プレス機に設置されるトランスファ装置の一対のフィードバーに取付けられた各フィンガーが、ボルスタ上の下型1に対し、一定の移動軌跡上を移動するトランスファ動作を、プレス機から離れて模擬的に検証可能にするものである。
尚、プレス機のトランスファ装置によるトランスファ動作では、図1に示す如く、各フィードバーに取付け各フィンガーが、(A)前工程のボルスタ上に位置する下型1に対して昇降する上型2の下方で、該下型1の上面に位置付けられた加工品Wに対して待機位置(X0)からクランプストローク方向(X)に沿ってクランプ位置(Xc)まで移動し、該加工品Wをクランプし、該加工品Wをリフトアップ方向(U)とフィードストローク方向(Y)とを含む送り方向に沿って下工程への排出位置(Ya)の側へ排出させる。また、プレス機のトランスファ装置によるトランスファ動作では、図1に示す如く、各フィードバーに取付けられた各フィンガーが、(B)下工程のボルスタ上に位置する下型1に対して昇降する上型2の下方で、前工程から下工程への投入位置(Yb)に投入された加工品Wをフィードストローク方向(Y)とリフトダウン方向(L)とを含む送り方向に沿って移動して該加工品Wを下型1の上面に位置付けるアンクランプ位置(Xu)まで移動して該加工品Wをアンクランプした後、このアンクランプ位置(Xu)からクランプストローク方向(X)に沿って待機位置(X0)に移動し、更には、フィードストローク方向(Y)に沿って前工程の待機位置(X0)にまで戻る。本実施例では、上述(A)の下型1に対するトランスファ動作を第1のトランスファ動作と言い、上述(B)の下工程の下型1に対するトランスファ動作を第2のトランスファ動作というものとする。
シミュレーション装置100は、下型1がセットされる擬似ボルスタ10を有する。擬似ボルスタ10は対象となるプレス機のボルスタを模したものである。擬似ボルスタ10は、工場又はトラック荷台等の床面上に配置される矩形等の平板状をなし、下型1を位置決めして固定可能にするためのX方向とY方向に延在して互いに十字をなすように交差する取付溝11を備える。
シミュレーション装置100は、擬似ボルスタ10の左右両端部に柱と梁とからなる左右の架台12を立て、各架台12の上部に設けた左右のガイドレール13に、前後2本をなす各擬似フィードバー20を載架している。擬似フィードバー20は対象となるトランスファ装置のフィードバーを模したものであり、擬似フィードバー20はプレス機で使用されるフィードバーと厚み、幅、長さ寸法を概ね同一としている。各擬似フィードバー20は、擬似ボルスタ10の上部にて互いに平行に配置され、かつガイドレール13に沿って互いに接近又は離隔する方向へ移動可能に配置されている。
シミュレーション装置100は、各擬似フィードバー20の上面の複数位置のそれぞれに、プレス機で用いられて加工品Wをすくい上げ及び保持するフィンガーと同一のフィンガー30を着脱できるバイス21を備える。
シミュレーション装置100は、下型1と上型2の間に介装され、上型2を下型1に対する昇降ストロークの上死点となる位置、又は上死点付近の一定位置となる位置にセットする上型固定ポスト40を有する。本実施例の上型固定ポスト40は、中空パイプ41の下端面に孔あき下フランジ42を備え、中空パイプ41の上端面に上フランジ43を備え、上フランジ43の上面に突部44を備える。45は中空パイプ41の外周に設けた取手である。そして、上型固定ポスト40は、下型1の上面の4隅に設けられているガイドポスト1Aに中空パイプ41及び孔あき下フランジ42を挿入し、該下フランジ42の端面を下型1のガイドポスト1Aまわりの上面に着座させる。また、上型固定ポスト40は、上型2の下面の4隅に設けられているガイドブッシュ2Aに突部44を挿入し、上フランジ43の端面を上型2のガイドブッシュ2Aまわりの下面に着座させる。
しかるに、シミュレーション装置100は、簡素かつ小重量化されるとともに、可搬性を向上され、実際のプレス機に設置されるトランスファ装置の各フィードバーに取付けられた各フィンガーのトランスファ動作を、以下の通りにより、プレス機から離れて模擬的に検証可能にする。この検証の結果、トランスファ装置に備える各フィンガーの各フィードバーへの取付位置や寸法を、各フィンガーの先端部による加工品Wのすくい上げ及び保持が適当となるように、下型1乃至上型2に対して適合させる作業を行なうことができる。
即ち、シミュレーション装置100によるシミュレーション作業は、基本的には下記(1)乃至(3)による。
(1)シミュレーション装置100が上型干渉検出定規50(不図示)を有するものとする。
上型干渉検出定規50は、平板状をなし、実際のプレス機におけるボルスタ上の下型1に対する一定の方向視(R)に直交する検証平面(F)上で、トランスファ装置の各フィードバーに取付けられた各フィンガーが移動する実際の移動軌跡(M)に沿って移動し、ある移動位置(Xi)にあるときの、下型1に対する上型の昇降位置(Zi)を、横軸に該フィンガーの移動位置(Xi)をとり、縦軸に上型2の昇降位置(Zi)をとって表わした上型干渉曲線(K)を備えるものとして作成される。
(2)シミュレーション装置100において、擬似ボルスタ10上の下型1、上型2、各擬似フィードバー20、各フィンガー30が、実際のプレス機のトランスファ装置を模したシミュレーション状態に設定される。
まず、擬似ボルスタ10上にプレス機のボルスタ上におけると同一の配置で各シミュレーション対象工程の下型1をセットする(擬似ボルスタ10は、本実施例では1個の下型1だけをセット可能にしている、但し、前工程と下工程の2個の下型1等、相隣る複数工程の複数個の下型1を相並ぶようにセットしても良い)。
また、擬似ボルスタ10上にセットした下型1の上に上型固定ポスト40を介して上型2をセットする。上型2は下型1に対する昇降ストロークの上死点(又は上死点付近の一定位置)となる位置にセットされる。
次に、2本の疑似フィードバー20の上面上に、下型1上で加工する加工品Wに適した形状、寸法をなし、実際のトランスファ装置で用いられると同様のフィンガー30を、2本の擬似フィードバー20の間で互いに対向するように、かつ下型1の位置に対応するように取付ける。
そして、2本の擬似フィードバー20に取付けられた各フィンガー30が、擬似ボルスタ10上の下型1に対して実際の移動軌跡(M)に倣って移動するとしたときに、該実際の移動軌跡(M)の基準点(M0)として想定した位置(例えば実際のプレス機におけるトランスファ装置の当該フィンガーが加工品Wをクランプするクランプ位置(Xc))を、シミュレーション装置100内で模した位置に設定される。
各フィンガー30が上記実際の移動軌跡(M)の基準点(M0)となる位置を模した位置に設定されたとき、シミュレーション装置100はシミュレーション状態に設定されたものとする。
(3)上型干渉検出定規50の上型干渉曲線(K)における各フィンガー30の実際の移動軌跡(M)の基準点(M0)に対応することとなる部位(K0)(例えば実際のプレス機におけるトランスファ装置の当該フィンガーが加工品Wをクランプするクランプ位置(Xc))が、上記(2)のシミュレーション状態下の各フィンガー30(各フィンガー30の加工品Wをすくい上げ及び保持する先端部であって、上型2に干渉し易い部位)に保持又は当て止めされる。
同時に、上型干渉検出定規50の上型干渉曲線(K)を含む平面61(不図示)が、実際のプレス機におけるトランスファ装置の上記検証平面(F)(例えば実際のプレス機におけるトランスファ装置において各フィードバーの長手方向に沿う水平方向視(Rh)に直交する検証平面(F))に対応することとなる面(例えばシミュレーション装置100において各擬似フィードバー20の長手方向に沿う水平方向視(Rh)に直交する面)上に配置される。
従って、シミュレーション装置100によれば以下の作用効果を奏する。
(a)上型干渉検出定規50の上型干渉曲線(K)を含む平面51に直交し、かつ擬似ボルスタ上の下型1に対する前述した一定の方向視で、該上型干渉検出定規50の上型干渉曲線(K)に干渉する干渉物の有無を視認できる。
これにより、実際のプレス機におけるトランスファ装置において、各フィンガー(フィンガー30)又は該フィンガー30にクランプされた加工品が実際の移動軌跡上を移動するトランスファ動作中に、該フィンガー又は該フィンガー30にクランプされた加工品がプレス機或いは上型に干渉したり、或いは各工程で加工される加工品をクランプできない等を検証できる。
干渉物の存在が認められる場合には、各フィンガー(フィンガー30)のフィードバー(擬似フィードバー20)への取付位置や寸法を上型に合わせるように変更したり、上型やフィンガー30の一部を削除する等が行なわれる。
(b)各擬似フィードバー20に取付けられた各フィンガー30又は該フィンガー30にクランプされた加工品を実際のプレス機におけるトランスファ装置のトランスファ動作と同様に移動させるものでなく、各フィンガー30を移動する第1乃至第3の3個の駆動部、及び上型を昇降する昇降駆動部を具備する必要がないから、シミュレーション装置100は簡素かつ小重量化され、可搬性を向上できる。
(c)上型干渉検出定規50の上型干渉曲線(K)における各フィンガー30又は該フィンガー30にクランプされた加工品の実際の移動軌跡(M)の基準点(M0)に対応することとなる部位(K0)を、シミュレーション状態下の各フィンガー30に保持又は当て止めし、この上型干渉検出定規50の上型干渉曲線(K)に干渉する干渉物の有無を視認するだけで、実際のプレス機におけるトランスファ装置において、各フィンガー30又は該フィンガー30にクランプされた加工品とプレス機或いは上型2との干渉の有無を検証できる。従って、検証作業を簡易かつ短時間に行なうことができる。
以下、シミュレーション装置100によるシミュレーション作業の具体的実施例について説明する。
(実施例1)(図3乃至図5)
実施例1は、プレス機のトランスファ装置における前述した第2のトランスファ動作で、各フィンガーが、下工程のボルスタ上の下型1に対して昇降する上型2の下方において、前工程から投入された加工品Wを該下工程の下型1の上面に位置付けるアンクランプ位置(Xu)で該加工品Wをアンクランプし、このアンクランプ位置(Xu)からクランプストローク方向(X)に向けて待機位置(X0)にまで移動するトランスファ動作を、プレス機から離れて模擬的に検証可能にするものである。
即ち、シミュレーション装置100による実施例1のシミュレーション作業は、下記(1)乃至(3)による。
(1)シミュレーション装置100が上型干渉検出定規60を有するものとする。
上型干渉検出定規60は、実際のプレス機におけるボルスタ上の下型1に対し、トランスファ装置の各フィードバーの長手方向に沿う水平方向視(Rh)に直交する検証平面(F)(図3の模式正面に対応する面)上で、各フィードバーに取付けられた各フィンガーが実際の移動軌跡(M)に沿って移動し、アンクランプ位置(Xu)と待機位置(X0)との間のクランプストローク位置(Xi)にあるときの、下型1に対する上型2の昇降位置Ziを、横軸に該フィンガーのクランプストローク位置(Xi)をとり、縦軸に上型2の昇降位置(Zi)をとって表わした上型干渉曲線(K)を備えるものとして作成される。
上型干渉検出定規60の上型干渉曲線(K)は、例えば図4のプレスチャートに基づいて作成される。
i. 図4に示したプレスチャートは、プレス機の前工程におけるトランスファ装置の第1のトランスファ動作と、下工程におけるトランスファ装置の第2のトランスファ動作とが連続して行なわれる1サイクル(0度乃至360度、0度乃至180度を下工程、180度乃至360度を前工程として表わした1サイクル)において、上型2が下型1に対して上死点乃至下死点乃至上死点に昇降する昇降タイミングに応じて、トランスファ装置の各フィンガーが下工程のアンクランプ位置(Xu)乃至待機位置(X0)乃至前工程のクランプ位置(Xc)に移動する移動タイミングを相対的に示した線図である。
ii. 上記iのプレスチャートに基づき、トランスファ装置の各フィンガーが実際の移動軌跡(M)に沿って移動し、アンクランプ位置(Xu)と待機位置(X0)との間のクランプストローク位置(Xi)にあるときの、下型1に対する上型2の昇降位置Ziを、横軸に該フィンガーのクランプストローク位置(Xi)をとり、縦軸に上型2の昇降位置(Zi)をとって表わした上型干渉曲線(K)を描けば、図4に示した上型干渉曲線(K)の通りになる。
即ち、プレス機の1サイクルの0度位置(下工程の開始点)で、各フィンガーが実際の移動軌跡(M)のアンクランプ位置(Xu)にあるとき、上型2は上死点(Za)にあり、各フィンガーと上型2のこの位置関係は上型干渉曲線(K)上に点A(Xu,Za)としてプロットされる。
次に、プレス機の1サイクルの60度位置で、各フィンガーが実際の移動軌跡(M)のアンクランプ位置(Xu)にあるとき、上型2は上方中間点(Zb)にあり、各フィンガーと上型2のこの位置関係は上型干渉曲線(K)上に点B(Xu,Zb)としてプロットされる。
次に、プレス機の1サイクルの130度位置で、各フィンガーが実際の移動軌跡(M)の待機位置(X0)にあるとき、上型2は下方中間点(Zc)にあり、各フィンガーと上型2のこの位置関係は上型干渉曲線(K)上に点C(X0,Zc)としてプロットされる。
更に、プレス機の1サイクルの180度位置(下工程の終了点)で、各フィンガーが実際の移動軌跡(M)の待機位置(X0)にあるとき、上型2は下死点(Zd)にあり、各フィンガーと上型2のこの位置関係は上型干渉曲線(K)上に点D(X0,Zd)としてプロットされる。
即ち、各フィンガーがクランプストローク位置(Xi)にあるときの、下型1に対する上型2の昇降位置(Zi)を、横軸に(Xi)をとり、縦軸に(Zi)をとることにより、上記A乃至D点によって規定される上型干渉曲線(K)が作成されるものになる。
ここで、上記上型干渉曲線(K)上の点A(Xu,Za)は、各フィンガーの実際の移動軌跡(M)の基準点(M0)に対向することとなる部位(K0)として選定される。このとき、図4の上型干渉曲線(K)において、各フィンガーが基準点M0(Xu,Za)であるアンクランプ位置(Xu)からクランプストローク方向(X)に(Xi)だけ移動した上型干渉曲線(K)上の点(Ki)は、上型2が下型1に対して上死点(Za)から下降量(Zi)だけ下降したことを示すものになる。
(2)シミュレーション装置100において、擬似ボルスタ10上の下型1、上型2、各擬似フィードバー20、各フィンガー30が、実際のプレス機のトランスファ装置を模するように、前述したと同様のシミュレーション状態に設定される。
即ち、このシミュレーション状態で、2本の疑似フィードバー20に取付けられた各フィンガー30は、擬似ボルスタ10上の下型1に対して実際の移動軌跡(M)に倣って移動するとしたときに、該実際の移動軌跡(M)の基準点(M0)として想定した位置を模した位置に設定される。
本実施例では、この基準点(M0)として、実際のプレス機におけるトランスファ装置の当該フィンガーが加工品Wをアンクランプするアンクランプ位置(Xu)が選定される(図3)。
(3)上型干渉検出定規60の上型干渉曲線(K)における点A(Xu,Za)であって、各フィンガー30の実際の移動軌跡(M)の基準点(M0)に対応することとなる部位(K0)が、上記(2)のシミュレーション状態下の各フィンガー30(各フィンガー30の加工品Wをすくい上げ及び保持する先端部であって、上型1に干渉し易い部位)に保持又は当て止めされる。本実施例では、この上型干渉検出定規60の部位(K0)として、実際のプレス機におけるトランスファ装置の当該フィンガーが加工品Wをアンクランプするアンクランプ位置(Xu)が選定される(図3)。
同時に、上型干渉検出定規60の上型干渉曲線(K)を含む平面61が、実際のプレス機におけるトランスファ装置の上記検証平面(F)(実際のプレス機におけるトランスファ装置において各フィードバーの長手方向に沿う水平方向視(Rh)に直交する検証平面(F))に対応することとなる面(シミュレーション装置100において各擬似フィードバー20の長手方向に沿う水平方向視(Rh)に直交する面)(本実施例では、図3の紙面)上に配置される。
従って、実施例1のシミュレーション装置100によれば以下の作用効果を奏する。
(a)上型干渉検出定規60の上型干渉曲線(K0)上で各フィンガーの実際の移動軌跡(M)の基準点(M0)に対応することとなる部位(K0)となる点A(Xu,Za)が図3に示す如くに前記シミュレーション状態下の各フィンガー30に保持又は当て止めされた状態で、上型干渉検出定規60の上型干渉曲線(K)を含む平面61に直交し、かつ擬似フィードバー20の長手方向に沿う水平方向視(Rh)で、該上型干渉検出定規60の上型干渉曲線(K)に干渉する干渉物(上型干渉検出定規60の上型干渉曲線(K)上の各点を通って、該上型干渉曲線(K)を含む平面61に直交する水平方向視を遮る物体)の有無を視認できる。
即ち、図3に示す如く、上型干渉検出定規60の上型干渉曲線(K)上の各点Ki(Xi,Zi)は、フィンガー30がアンクランプ位置(Xu)からクランプストローク方向(X)に(Xi)だけ移動した点で、上型2が下型1やフィンガー30に対して上死点(Za)から下降量Ziだけ下降したことを示している。このことは、換言すれば、図3に示した上型干渉検出定規60の上型干渉曲線(K)上の点Kiでは、当該フィンガー30がクランプストローク方向(X)に沿って(Xi)に移動したとき、このフィンガー30が上型固定ポスト40によって上死点に固定化されて描かれている上型2に対し、相対的には(Zi)だけ上昇して上型干渉曲線(K)上の点(Ki)に位置するようにみることができることを示している。
従って、各フィンガー30と上型2の相対的な干渉の可能性について言えば、当該フィンガー30がクランプストローク方向(X)上の(Xi)に位置するとき、このフィンガー30は上死点にある上型2に対して上型干渉曲線(K)上の点(Ki)に位置するものとみることができ、上型2がこの上型干渉曲線(K)上の点(Ki)より上方に空間を介して位置し、この上型干渉曲線(K)に接していないならば、当該フィンガー30は上型2と干渉することがないことを視認できるものになる。図3において、Pは、フィンガー30の位置(Xi)における、フィンガー30又は該フィンガー30にクランプされた加工品と上型2との距離を示す。
これにより、実際のプレス機におけるトランスファ装置において、各フィンガーが待機位置と、クランプ位置もしくはアンクランプ位置との間でクランプストローク方向に移動し、かつ上型2が下型1に対して昇降する動作中に、該フィンガーがプレス機或いは上型2に干渉したり、或いは各工程で加工される加工品Wをクランプできない等を検証できる。
干渉物の存在が認められる場合には、各フィンガー(フィンガー30)のフィードバー(擬似フィードバー20)への取付位置や寸法を上型2に合わせるように変更したり、上型2やフィンガー30の一部を削除する等が行なわれる。
(b)各擬似フィードバー20に取付けられた各フィンガー30を実際のプレス機におけるトランスファ装置と同様となる待機位置と、クランプ位置もしくはアンクランプ位置との間で移動させ、かつ上型2を実際のプレス機におけると同様に昇降させるものでなく、各フィンガー30を移動させる第1駆動部と上型2を昇降させる昇降駆動部の少なくとも2個の駆動部を具備する必要がないから、シミュレーション装置は簡素かつ小重量化され、可搬性を向上できる。
(c)上型干渉検出定規60の上型干渉曲線(K)における各フィンガー30の実際の移動軌跡(M)の基準点(M0)に対応することとなる部位(K0)を、シミュレーション状態下の各フィンガー30に保持し、この上型干渉検出定規60の上型干渉曲線(K)に干渉する干渉物の有無を視認するだけで、各フィンガー30とプレス機或いは上型2との干渉の有無を検証できる。従って、検証作業を簡易かつ短時間に行なうことができる。
尚、プレス機のトランスファ装置における前述した第1のトランスファ動作で、各フィンガが、前工程のボルスタ上の下型1に対して昇降する上型2の下方において、待機位置(X0)からクランプ位置(Xc)まで移動して加工品Wをクランプするトランスファ動作についても、上記実施例1における上型干渉検出定規60と実質的に同様の上型干渉検出定規70(不図示)を用いることにより、プレス機から離れて模擬的に検証可能にすることができる。
(実施例2)(図
プレス機のトランスファ装置における前述した第1のトランスファ動作と第2のトランスファ動作に渡り、各フィンガーが、ボルスタ上の下型1に対して昇降する上型2の下方で、該下型1の上面に位置する加工品Wを当該加工品Wに対するクランプ位置(Xc)でクランプし、該加工品Wをフィードストローク方向(Y)とリフトアップ方向(U)とを含む送り方向に沿って下工程への排出位置(Ya)に移動するトランスファ動作と、或いは前工程からの投入位置(Yb)でクランプ状態にある加工品Wをフィードストローク方向(Y)とリフトダウン方向(L)とを含む送り方向に沿って移動して該加工品Wを該下型1の上面に位置付け、該加工品Wを当該加工品Wに対するアンクランプ位置(Xu)でアンクランプするトランスファ動作については、実施例1における上型干渉検出定規60に代わる以下の上型干渉検出定規80を用いることにより、プレス機から離れて模擬的に検証可能にすることができる。
即ち、上型干渉検出定規80として、実際のプレス機におけるボルスタ上の下型1に対し、トランスファ装置の各フィードバーの長手方向に直交する水平方向視に直交する検証平面(F)上で、各フィンガー又は該フィンガー30にクランプされた加工品が実際の移動軌跡(M)に沿って移動し、クランプ位置(Xc)と排出位置(Ya)との間のフィードストローク位置(Yi)にあり、或いは投入位置(Yb)とアンクランプ位置(Xu)との間のフィードストローク位置(Yi)にあるときの、下型1に対する上型2の昇降位置(Zi)を、横軸にクランプストローク位置(Yi)をとり、縦軸に上型2の昇降位置(Zi)をとって表わした上型干渉曲線(K)を備えたものを用いる。そして、2本の擬似フィードバー20に取付けられた各フィンガー30が、擬似ボルスタ10上の下型1に対して実際の移動軌跡(M)に倣って移動するときに、該実際の移動軌跡(M)の基準点(M0)となる位置を模した位置に設定される。各フィンガー30又は該フィンガー30にクランプされた加工品が上記実際の移動軌跡(M)の基準点(M0)となる位置を模した位置に設定されるシミュレーション状態下で、上型干渉検出定規80の上型干渉曲線(K)における各フィンガー又は該フィンガー30にクランプされた加工品の実際の移動軌跡(M)の基準点(M0)に対応することとなる部位(K0)が上記シミュレーション状態下の各フィンガー又は該フィンガー30にクランプされた加工品に保持又は当て止めされ、かつ該上型干渉検出定規80の上型干渉曲線(K)を含む平面81(不図示)が実際のプレス機におけるトランスファ装置の上記検証平面(F)に対応することとなる面上に配置される。この上型干渉検出定規80の上型干渉曲線(K)を含む平面81に直交し、かつ擬似フィードバー20の長手方向に直交する水平方向視で、該上型干渉検出定規80の上型干渉曲線(K)に干渉する干渉物の有無を視認できる。図6において、Pは、フィンガー30の位置(Yi)における、フィンガー30又は該フィンガー30にクランプされた加工品と上型2との距離を示す。
これにより、実際のプレス機におけるトランスファ装置において、各フィンガー又は該フィンガー30にクランプされた加工品がクランプ位置(Xc)と排出位置(Ya)との間、或いは投入位置(Yb)とアンクランプ位置(Xu)との間でフィードストローク方向(Y)とリフトアップ方向(U)もしくはリフトダウン方向(L)に移動し、かつ上型2が下型1に対して昇降する動作中に、該フィンガー又は該フィンガー30にクランプされた加工品がプレス機或いは上型2に干渉したり、或いは各工程で加工される加工品を所定位置に搬送することができない等を検証できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
本発明によれば、トランスファフィンガー用シミュレーション装置において、簡素かつ小重量化し、可搬性を向上させるとともに、各フィンガーとプレス機或いは上型との干渉の有無を簡易かつ短時間に検証することができる。
1 下型
2 上型
10 擬似ボルスタ
20 擬似フィードバー
30 フィンガー
40 上型固定ポスト
50乃至80 上型干渉検出定規
F 検証平面
K 上型干渉曲線
K0 部位
M 移動軌跡
M0 基準点

Claims (2)

  1. プレス機に設置されるトランスファ装置の一対のフィードバーに取付けられた各フィンガーが、ボルスタ上の下型に対して昇降する上型の下方で、該下型の上面に位置する加工品に対する待機位置と、該加工品をクランプするクランプ位置もしくは該加工品をアンクランプするアンクランプ位置との間でクランプストローク方向に移動するトランスファ動作を、プレス機から離れて模擬的に検証可能にするトランスファフィンガー用シミュレーション装置であって、
    下型がセットされる擬似ボルスタと、
    上型と下型の間に介装され、上型を下型に対する昇降ストロークの上死点側の一定位置にセットする上型固定ポストと、
    擬似ボルスタの上部に互いに平行に配置され、かつ互いに接近又は離隔する方向へ移動可能に配置される2本の擬似フィードバーと、
    実際のプレス機におけるボルスタ上の下型に対し、トランスファ装置の各フィードバーの長手方向に沿う水平方向視に直交する検証平面上で、トランスファ装置の各フィードバーに取付けられた各フィンガーが実際の移動軌跡に沿って移動し、待機位置と、クランプ位置もしくはアンクランプ位置との間のクランプストローク位置にあるときの、下型に対する上型の昇降位置を、横軸に該フィンガーのクランプストローク位置をとり、縦軸に上型の昇降位置をとって表わした上型干渉曲線を備えた上型干渉検出定規とを有し、
    2本の擬似フィードバーに取付けられた各フィンガーが、擬似ボルスタ上の下型に対して実際の移動軌跡に倣って移動するとしたときに、該実際の移動軌跡の基準点となる位置を模した位置に設定されるシミュレーション状態下で、
    前記上型干渉検出定規の上型干渉曲線における各フィンガーの実際の移動軌跡の基準点に対応することとなる部位が上記シミュレーション状態下の各フィンガーに保持され、かつ該上型干渉検出定規の上型干渉曲線を含む平面が実際のプレス機におけるトランスファ装置の上記検証平面に対応することとなる面上に配置されてなるトランスファフィンガー用シミュレーション装置。
  2. プレス機に設置されるトランスファ装置の一対のフィードバーに取付けられた各フィンガーが、ボルスタ上の下型に対して昇降する上型の下方で、該下型の上面に位置する加工品を当該加工品に対するクランプ位置でクランプし、該加工品をフィードストローク方向とリフトアップ方向とを含む送り方向に沿って下工程への排出位置に移動するトランスファ動作と、或いは前工程からの投入位置でクランプ状態にある加工品をフィードストローク方向とリフトダウン方向とを含む送り方向に沿って移動して該加工品を該下型の上面に位置付け、該加工品を当該加工品に対するアンクランプ位置でアンクランプするトランスファ動作とを、プレス機から離れて模擬的に検証可能にするトランスファフィンガー用シミュレーション装置であって、
    下型がセットされる擬似ボルスタと、
    上型と下型の間に介装され、上型を下型に対する昇降ストロークの上死点側の一定位置にセットする上型固定ポストと、
    擬似ボルスタの上部に互いに平行に配置され、かつ互いに接近又は離隔する方向へ移動可能に配置される2本の擬似フィードバーと、
    実際のプレス機におけるボルスタ上の下型に対し、トランスファ装置の各フィードバーの長手方向に直交する水平方向視に直交する検証平面上で、トランスファ装置の各フィードバーに取付けられた各フィンガーが実際の移動軌跡に沿って移動し、クランプ位置と排出位置との間のフィードストローク位置にあり、或いは投入位置とアンクランプ位置との間のフィードストローク位置にあるときの、下型に対する上型の昇降位置を、横軸に該フィンガーのフィードストローク位置をとり、縦軸に上型の昇降位置をとって表わした上型干渉曲線を備えた上型干渉検出定規とを有し、
    2本の擬似フィードバーに取付けられた各フィンガーが、擬似ボルスタ上の下型に対して実際の移動軌跡に倣って移動するとしたときに、該実際の移動軌跡の基準点となる位置を模した位置に設定されるシミュレーション状態下で、
    前記上型干渉検出定規の上型干渉曲線における各フィンガーの実際の移動軌跡の基準点に対応することとなる部位が上記シミュレーション状態下の各フィンガーに保持され、かつ該上型干渉検出定規の上型干渉曲線を含む平面が実際のプレス機におけるトランスファ装置の上記検証平面に対応することとなる面上に配置されてなるトランスファフィンガー用シミュレーション装置。
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