JP6129647B2 - 自動給水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動給水装置に関するものであり、より詳細には、環境変化に柔軟に対応し、誤動作を効果的に防止する使い勝手の良い自動給水装置に関する。
従来より、赤外線センサを使用した自動給水装置においては、使用者の手などの障害物で反射した赤外線の強さを電圧値に変換して、赤外センサと障害物との反応距離を決定することが行なわれている。この反応距離は、水洗器を設置した時点で初期電源投入時に決定されるものであり、電源投入時の初期設定において、利用者の使用動作を感知するための閾値が設定されることにより、以後は変更されることがない。
ところで、外来光や温度の変化など、設置場所の環境変化により反射した赤外線の強さは変化するものであり、この赤外線の変化によって自動水洗器が誤動作することがあった。
一方、特許文献1には、自動給水装置の感知部の受光器の閾値を幾つかの段階に切り換えることにより、投光器以外から照射された光による誤動作を防止することが可能な自動給水装置が記載されている。
特許第4570758号公報
しかしながら、特許文献1に示す構成では、2つの閾値を切り換える前と後で閾値が大きく変化するために、自動給水装置の感度が変化するという課題があった。また、閾値の切り換え時点を判定するためのシーケンス制御も比較的煩雑であるから、それだけ製造コストの引き上げをまねく可能性があった。また、反射した赤外光の受光強度は反応距離が長くなればなるほど弱くなるが、近年は吐水口の位置が高い水洗器が好まれる場合があり、この場合、赤外線センサと使用者との距離が長くなるので反応距離を伸ばす必要性が高くなっているが受信感度を引き上げると周囲ノイズも大きくなるという問題もある。さらに、自動給水装置においても省エネルギが求められるという課題もあった。
本発明は上述の事柄を考慮に入れてなされたものであって、その目的は、環境変化に柔軟に対応し、誤動作を効果的に防止し、感知できる距離を伸ばすことができ、かつ、消費エネルギが少ない使い勝手の良い自動給水装置を提供することを課題とすることである。
前記課題を解決するため、発明は、水洗器と、この水洗器の使用者に向けて光を照射する投光器および前記使用者によって反射する光を受光する受光器を備えて、受光器からの受光信号を用いて使用者による水洗器の使用動作に応じた吐水および止水の切り換え制御信号を生成する制御部と、この制御信号によって止水状態および吐水状態に切り換えられる給水部とを有し、前記制御部は、前記投光器に電源周波数よりも高い特性周波数のワンショットパルスによる光を間欠的に発光させ、受光信号のうち前記特性周波数以上の周波数成分を透過させるフィルタ回路を備え、このフィルタ回路を透過した受光信号の強度が閾値以上であることによって水洗器の使用動作を感知するものであり、前記制御部は前記投光器が光を照射する直前における受光信号の平均値をリファレンスとして求めるリファレンス算出手段を備え、前記フィルタ回路はリファレンスを基準値として受光信号を増幅する増幅器を備え、前記増幅器によって増幅された受信信号に前記リファレンスと信号変動成分を加えたものを閾値として求めることにより閾値の調節を行なう閾値調節手段を備えることを特徴とする自動給水装置を提供する(請求項1)。
前記投光器は電源周波数よりも高い特性周波数のワンショットパルスによる光を間欠的に発光するので、受光器による受光信号は前記特性周波数の交流成分を有するものとなり、この受光信号の交流成分は前記特性周波数以上の周波数成分を透過させるフィルタ回路を透過する一方、外来光、温度変化などに起因する光の受光信号は特性周波数以下の直流成分であるから、フィルタ回路によって遮断される。従って、フィルタ回路を透過した受光信号は投光器からの光を何らかの反射物によって反射して得られるものである。
また、使用者が水洗器の使用動作を行なうと、投光器からの光が使用者によって反射するので、前記フィルタ回路を透過する受光信号は大きくなり、このフィルタ回路を透過した受光信号の強度を閾値と比較することにより水洗器の使用動作を確実に感知することができる。このとき、外来光や温度変化などに起因する要素がフィルタ回路によって除去されているので、これらの直流成分による誤動作が発生することはない。なお、フィルタ回路は例えば前記特性周波数以下の成分を遮断するハイパスフィルタであるが、より好ましくは前記特性周波数を中心とするバンドパスフィルタを用いて特性周波数以上の成分も遮断することにより高周波のノイズ成分も除去することができる。
前記水洗器とは洗面所、台所、手洗い場の水栓のみならず、自動洗浄機能付便器の自動給水装置の要部構成を含むものである。
投光器によって投光する光および受光器によって受光する光は、電力消費が小さく人間の目に見えない近赤外線であることが好ましいが、遠赤外線や可視光、紫外光などを用いても良い。
上記構成の自動給水装置では、常に同じ動作によって水洗器の使用動作を確実に感知できるので制御部による制御が容易となり、それだけ、制御部に必要とされる情報処理を簡易なものとすることができるので、それだけ製造コストの削減につながる。
前記ワンショットパルスは電源周波数よりも高い特性周波数で発振するものであるから、蛍光灯などの電源の周波数またはその2倍の周波数で変動する光の影響を受けることがないように、フィルタ回路によって遮断する受光信号の周波数を設定する事ができる。つまり、この明細書でいう高い特性周波数とは、電源の2倍の周波数の外来ノイズをフィルタ回路によって切り分ける事ができる程度の周波数であり、例えば、電源50Hzまたは60Hzに対して180kHz程度の十分に高い周波数であり、この場合、例えばパルス幅2.8マイクロ秒程度のワンショットパルスである。また、ワンショットパルスを用いた使用動作の感知を行なうことにより、消費エネルギの低減も行なうことができる。前記制御部は前記投光器が光を照射する直前における受光信号の平均値をリファレンスとして求めるリファレンス算出手段を備え、前記フィルタ回路はリファレンスを基準値として受光信号を増幅する増幅器を備えるので、ワンショットパルスによる光の照射をする直前における外来光による受光信号の平均値をリファレンスとすることにより、このリファレンスの強度を超えた受光信号が得られたときのみ水洗器の使用動作を感知するので、定常的な反射物による受光信号を無視することができるとともに、水洗器の使用動作をより確実かつ迅速に感知することができる。さらに、前記増幅器によって増幅された受信信号に前記リファレンスと信号変動成分を加えたものを閾値として求めることにより閾値の調節を行なう閾値調節手段を備えるので、定常的な外乱による影響のみならず、設置物などの定常的な反射光による受光信号も考慮に入れて閾値が調整されるので、使用者による水洗器の使用動作をより確実かつ迅速に感知することができる。なお、定常的な反射光による受光信号はワンショットパルスによる光を照射したあとの受光信号の強度を平均することにより容易に算出することができる。
前記フィルタ回路はコンデンサと抵抗によるフィルタである場合(請求項2)には、その構成を極めて簡素にすることができ、それだけ製造コストを削減することができる。
前記平均値算出手段による平均値の算出は電子回路によって容易に実現できるが、マイクロコンピュータなどの演算処理部によって実行可能なソフトウェアによって極めて容易に実現できる。この場合、平均値算出手段を構成するプログラムは極めて単純な四則演算によって実現できるので、高度な処理能力を持つ演算処理部を必要としておらず、常に同じアルゴリズムで実行可能なプログラムで実現できる。つまり、それだけ製造コストを削減できる。
なお、前記平均値算出手段による平均化処理の数はワンショットパルスによる光を間欠発光させる間隔に合わせて適切に選択されるものであり、例えば、過去120回(500ms間隔で発光させる場合は過去1分間)の受光信号の平均値によってリファレンスを求めることができる。
また、フィルタ回路が増幅器を備えることにより受光信号を増幅できるので、ワンショットパルスによる光の反射光のように受光信号が微小信号であったとしても、この反射光による受光信号を用いて水洗器の使用動作を確実に感知することができる。なお、この増幅器による増幅率をスイッチなどによって切り換え設定することにより、反応距離を変更することも可能となる。
増幅器はリファレンスを中心に増幅するようにしてリファレンスを基準値とすることにより、定常的な外来光による受光信号を増幅することなく反射光による受光信号のみを増幅させることが可能である。なお、受光信号を増幅した後にリファレンスによる影響を除くようにしてリファレンスを基準値としてもよいことはいうまでもない 。
前記フィルタ回路は、受光器からの受光信号に含まれる低周波成分を除去する第1のフィルタ回路およびこの第1のフィルタ回路を透過する受光信号を増幅する第1の増幅器と、第1の増幅器によって増幅された受光信号に含まれるノイズ成分を除去する第2のフィルタ回路およびこの第2のフィルタ回路を透過する受光信号を増幅する第2の増幅器を備えることも考えられる。この場合、第1のフィルタ回路と第1の増幅器によってリファレンスおよび低周波成分の外来ノイズを取り除いて増幅した受光信号に含まれるノイズ成分をさらに第2のフィルタ回路によって取り除いて第2の増幅器を用いてさらに増幅することにより、ワンショットパルスによる光の反射光のみを十分に増幅させて水洗器の使用動作の感知を行うことができる。
第1のフィルタ回路をワンショットパルスの特性周波数以上の周波数成分を透過させるハイパスフィルタとして比較的影響力の大きい低周波ノイズを除去した後に受光信号を増幅し、第2のフィルタ回路をワンショットパルスの特性周波数以下の周波数成分を透過させるローパスフィルタまたはバンドパスフィルタとしてさらに高周波のノイズを含めて除去することにより反射光をより厳密に切り分けて増幅させることができる。つまり、第1フィルタ回路と第2フィルタ回路を合わせて全体的なフィルタ回路の特性をワンショットパルスの特性周波数に合わせたバンドパスフィルタとすることが好ましい。
前記閾値調節手段による閾値の調節は電子回路によって容易に実現できるが、マイクロコンピュータなどの演算処理部によって実行可能なソフトウェアによって極めて容易に実現できる。この場合、閾値調節手段を構成するプログラムは何れも極めて単純な四則演算によって実現できるので、高度な処理能力を持つ演算処理部を必要としておらず、常に同じアルゴリズムで実行可能なプログラムで実現できる。つまり、それだけ製造コストを削減できる。
なお、閾値は給水部を吐水状態に切り換える閾値Vth_onおよび止水状態に切り換える閾値Vth_offの間にヒステリシスを持たせることが好ましい。
前記制御部はフィルタ回路を透過した受光信号のピーク値を保持するピークホールド回路と、このピークホールド回路によって保持された受光信号のピーク値をデジタル変換するアナログデジタル変換器とを備え、前記光を照射した時点からアナログデジタル変換器が複数回受光信号をデジタル変換する時点まで、ピークホールド回路によってピーク値を保持させると共に、デジタル変換した複数の値からより信頼性の高い真のピーク値を求める精度向上手段を備える場合(請求項)には、ワンショットパルスによって照射された光の反射光のような瞬間的な微小信号であってもピークホールド回路によってピーク値が保持されるので、アナログデジタル変換を正確に行なうことができる。とりわけ、複数回デジタル変換した値を比較してより信頼性の高いピーク値を求めるようにしているので、アナログデジタル変換器の動作不良による飛び値が検出される場合にも、正しい受光信号のピーク値を検知できる。
前述したように、本発明によれば、電源よりも高い特性周波数を持たせたワンショットパルスによる光の反射光の受光信号から特性周波数以下の成分を取り除くことにより、環境変化によって受光信号に混入するノイズ成分を除去することができるので、それだけ、太陽光や照明の入射や温度変化などの環境変化の影響を受けにくくなる。つまり、外乱による誤動作を防止することができる。
加えて、光を照射する直前の受光信号をリファレンスとすることによって、環境変化の影響を削減でき、増幅器との組み合わせによってワンショットパルスによる反射光のような微小信号を用いて十分に水洗器の使用動作を感知することがきる。また、ワンショットパルスによる光の照射を行なうことにより消費電力の低減を図ることができる。つまり、使用者による水洗器の使用動作に敏感に反応する、使い勝手の良い、動作の安定した自動給水装置を得られる。
本発明の自動給水装置の全体構成を示す図である。 図1に示す自動給水装置の構成をブロック的に示す図である。 図1に示す自動給水装置の要部構成を示す図である。 前記自動給水装置の動作を説明するイメージ図である。 信号処理の詳細を説明する図である。
図1〜図3は、本発明の自動給水装置1の構成を示す図であり、水洗器2と、この水洗器2の使用者Uに向けてワンショットパルスによる光L1を照射する投光器3および前記使用者Uによって反射する光L2を受光する受光器4を備えて、受光器4からの受光信号S1を用いて使用者による水洗器2の使用動作に応じた吐水および止水の切り換え制御信号Cを生成する制御部5と、この制御信号Cによって止水状態および吐水状態が切り換えられる給水部6とを備える。
前記制御部5は、後述するプログラムP1,P2…等を実行可能なマイクロコンピュータ(演算処理部)5Aと、受光信号のうち前記ワンショットパルスの特性周波数以上の周波数成分を透過させるフィルタ回路Fとを備える。
本実施形態の水洗器2は洗面所に配置されるものであり、前記給水部6から供給される温水を導く水路2Aと、吐水口2Bを備え、この水洗器2のの内部に前記制御部5を納められるように構成している。
前記投光器3は前記光L1として例えば近赤外線を投光する発光ダイオードであり、抵抗3Rと直列に接続された状態で演算処理部5Aに接続されることにより、ワンショットパルスによる近赤外線の光L1を発光するものである。なお、ワンショットパルスの特性周波数は商用電源の電源周波数より十分高く設定しており、例えばパルス幅が2.8マイクロ秒の短いインパルス的なパルスであって、この場合ワンショットパルスの特性周波数は180kHzであって、蛍光灯が点滅する周波数(関西では120Hz、関東では100Hz)よりも十分に高く、前記フィルタ回路Fによって前記蛍光灯ノイズや温度ノイズなどを完全に取り除くことができるように構成している。また、制御部5は前記ワンショットパルスを例えば500ミリ秒の所定間隔をおいて間欠的に発生させる。
前記受光器4は近赤外線の光L2を受光したときに導通するフォトダイオードであり、抵抗4Rと直列に接続された状態で直流電源Vccに接続されることにより、投光器4と抵抗4Rの間に受光信号S1(電圧信号)を得ることができる。なお、図1に示すL3は太陽光や蛍光灯などによって受光器4に入射するノイズ成分となる赤外光である。
図3に示すように、前記フィルタ回路FはコンデンサC1および抵抗R1の受動素子からなるハイパスフィルタである第1のフィルタ回路F1と、この第1フィルタF1を透過した受光信号S2を増幅する第1の増幅器7と、第1の増幅器7によって増幅された受光信号S3のうち前記ワンショットパルスの特性周波数を透過させるバンドパスフィルタである第2のフィルタ回路F2および第2の増幅器8とを備える。
前記第1のフィルタ回路F1はコンデンサC1と抵抗R1からなる簡単なパッシブフィルタであるから極めて安価にて製造可能である。また、第1の増幅器7は例えば図外のスイッチ切り換えによってその増幅率を切り換え可能に構成しており、これによって使用動作の反応距離を変更可能としている。
他方、図示は省略するが第2のフィルタ回路F2は第2の増幅器8と組み合わせてアクティブフィルタを構成しており、これによって高い周波数特性を備える選択的な増幅を行なうことを可能としている。つまり、ワンショットパルスによる光の反射光のような微小な受光信号を十分に増幅させることができる。
また、Phは前記フィルタ回路Fを透過した受光信号S4のピークホールド回路であり、ダイオードD、コンデンサC2、スイッチ素子Swの一例としての電界効果トランジスタ(FET)、コンデンサC2に直列接続された抵抗R2、スイッチ素子Swに直列接続された抵抗R3、および、バッファ9とを備える。このピークホールド回路Phはホールド信号Shによってスイッチ素子Swをオフにしている間は、受光信号S4のピーク電圧値をコンデンサC2に保持する事ができるように構成している。なお、本実施形態ではワンショットパルスによる光を投光した時点から例えば60ミリ秒の間ホールド信号Shを用いて受光信号S4のピーク値を保持するように構成している。
前記制御部5の演算処理部5Aは、前記増幅された受光信号S5を後述する閾値Thと比較して水洗器の使用動作を感知することにより前記制御信号Cを生成する給水部6の制御プログラムP1と、使用者Uを感知していないときの受光信号S5の平均値Vaおよび変動成分Vflotの大きさを算出する変動成分算出プログラムP2(変動成分算出手段)と、この平均値Vaを基に閾値Thの調節を行なう閾値調節プログラムP3(閾値調節手段)と、受光信号S2の振幅の基準電圧をリファレンスVrefとして求めるリファレンス算出プログラムP4(リファレンス算出手段)と、受光信号を精度良く取り込む演算処理を行う精度向上処理プログラムP5(精度向上手段Prの一部)を実行可能に構成している。
なお、本実施形態における閾値Thは給水部を吐水状態に切り換える閾値Vth_onおよび止水状態に切り換える閾値Vth_offを別々に設定し、両閾値Vth_on、Vth_offの間にヒステリシスを持たせている。つまり、閾値調節手段は前記リファレンスVrefに対する受光信号強度の変動成分Vflotおよび反応距離の設定値に合わせた増幅率切り換え状態に対応する変動成分Vswを考慮に入れて設定されるものであり、リファレンスVrefから求めた閾値Vthを基に、給水部を吐水状態に切り換える閾値Vth_onおよび止水状態に切り換える閾値Vth_offは下記式(1)、式(2)に示すように容易に求めることができる。
Vth_on =Vth+Vflot+Vsw … 式(1)
Vth_off=Vth+Vsw … 式(2)
前記給水部6は給水栓6Wおよび給湯栓6Hからの湯水を混合するサーモ型湯水混合栓6Aと、前記制御信号Cを受けることによりサーモ型湯水混合栓6Aによって混合された温水の吐水状態と止水状態を切り換える電磁弁6Bと、サーモ型湯水混合栓6Aの温度設定ハンドル6Cとを備える。
前記増幅器7は前記リファレンス算出プログラムP4によって求められたレファレンス電圧Vrefを生成するレファレンス生成回路7Aを備えることにより、第1のフィルタ回路F1を透過した受光信号S2の中心電圧を安定させ、増幅器7の直線性を保つように構成している。
図4は前記自動給水装置1の動作を説明するイメージ図である。図1に示すように、受信信号S1には反射光L2に起因する交流成分と太陽光、蛍光灯からの光、熱などによって外乱光として入射する赤外光L3の直流成分とが含まれている。
前記第1のフィルタ回路F1を透過する受光信号S2は幾らか振幅が弱まるものの、前記外乱光として入射する赤外光L3の影響をハイパスフィルタの特性によってほとんど取り除くことができる。また、前記リファレンス算出プログラムP4によって増幅器7の直線性を確保するように、受光信号S2の中心値をリファレンスVrefとして求めるので、増幅器7は受信信号S2を十分に増幅することができる。
増幅された受信信号S3には外乱となる赤外光L3の影響はほとんど残っていないが、第1の増幅器7に増幅したことに伴って微細ノイズも増幅されて重畳することになる。そこで、第2のフィルタ回路F2によって再びワンショットパルスの特性周波数以外の成分を取り除いた上で増幅することにより、使用者Uによる水洗器2の使用動作を明確に判定可能な程度に十分増幅させた受信信号S4を得ることができる。
図5は、受光信号S2〜S5の信号処理の詳細を説明するため一部拡大して示す説明図である。図5に示すように、制御部5は500ミリ秒間隔で投光器3に2.8マイクロ秒幅のワンショットパルスによる光L1を間欠的に発光させるものである。従って、処理部5は500ミリ秒間隔で間欠的に動作し、そのほかの時間はスリープ状態になることにより更なる消費電力の削減を図っている。
また、制御部5は前記投光器3による光L1の照射を行う直前の時点t0における受光信号S2を記録する。これによって、太陽光や蛍光灯、および、熱による赤外光などの外乱光L3に起因する受光信号の大きさを判断することができる。
次いで、制御部5は時点t1においてワンショットパルスを生成する。このとき投光器3から照射された光L1は洗面台、シンク、壁面などの定常的に存在する物によって反射し、その幾らかが反射光L2として受光器4によって検出されるので、光L1を照射した時点t1から僅かに遅れて、仮想線で示すように定常的な反射光L2が受光信号S2として検出される。一方、使用者が水洗器の使用動作を行なうと、実線に示すように比較的大きな反射光L2が受光信号S2として検出される。
前記リファレンス算出プログラムP4は、例えば、時点t0における受光信号S2の大きさと、使用者による水洗器の使用動作を検出していないときの時点t2〜t4における受光信号S2(仮想線)の大きさの中間値をリファレンスVrefとする。この場合、リファレンスVrefを中心電圧として第1の増幅器7を動作させることにより、増幅器7の直線性を確保しながら十分な信号の増幅を行うことが可能となる。
また、リファレンスVrefの算出には使用者Uによる水洗器の使用動作を検出していない状態における定常的な反射光L2(仮想線)の受光強度の平均値を用いて行うことが好ましい。つまり、本実施形態では、前記変動成分算出プログラムP2を実行することにより、使用者Uによる水洗器の使用動作を検出していない状態における過去120回分(すなわち1分間)の受光信号の強度から受光信号の平均値Vaと変動成分Vflotを求め、この平均値Vaと時点t0における受光信号の大きさからリファレンスVrefを計算する。
なお、前記リファレンスVrefの算出は受光信号S2の大きさをアナログデジタル変換するなどして制御部5に取り込むことによって確認することもできるが、フィルタ回路Fおよびピークホールド回路Phによる信号処理を行った後の受光信号S5を用いて確認することが好ましい。
また、制御部5は時点t1から精度向上処理プログラムP5を実行し、時点t5までの約60マイクロ秒程度の間、ホールド信号Shを出力して、フィルタ回路を透過した受光信号S4のピーク値を前記ピークホールド回路Phによって保持し、このピークホールド回路Phによって保持された受光信号S5のピーク値をワンショットパルスの終了から2マイクロ秒後の時点t2から20マイクロ秒毎の時点t3,t4にデジタル変換するアナログデジタル変換器(図示していない)を備える。
次いで、時点t2〜t3の間に3回デジタル変換したピーク値の比較を行ない、他の2つの値と最も異なる値を異常値として削除し、残りの2つの値の平均値を真の値としている。このようにすることにより、デジタル変換した複数の値からより信頼性の高い真のピーク値を求めて、測定精度の向上を行う。すなわち、本実施形態における測定精度向上手段Prは前記ピークホールド回路Phと精度向上処理プログラムP5とからなる。
他方、使用者Uを感知していないときの前記受信信号S5の振幅を変動成分算出プログラムP2により過去120回分移動平均して受光信号S5の平均値Vsを求めると共に、この平均値Vaに対する揺れ幅Vflotを求める。また、閾値調節プログラムP3は平均値Vaを基に波形のうねりを考慮に入れた閾値Th_on,Th_offを求めることができる。
前記閾値Th_on,Th_offが求められると、制御プログラムP1は受信信号S5がこの閾値Thを超える振幅となった時点Tonからこの閾値Thを下回る振幅となる時点Toffまで、電磁弁6Bを開状態として水洗器2からの吐水を行なわせるように制御信号Cを生成する。なお、制御部5が使用者Uの使用動作を検知している間は、前記変動成分算出プログラムP2、閾値調節プログラムP3、および、リファレンス算出プログラムP3の動作を停止し、前記平均値Va、揺れ幅Vfot、リファレンスVrefの大きさを保持することが好ましい。
上述の一連の信号処理を行うことにより、外乱光となる赤外光L3の影響をほとんど全く受けることなく、使用者Uによる水洗器2の使用動作を感度よく感知することができるだけでなく、受光信号を十分に増幅することができるので、誤動作を起こすことなく敏感に反応する自動給水装置1を得ることができる。
なお、上述の実施形態においては制御部5の演算処理部5Aによって実行可能なプログラムP1〜P5によって給水部6の制御信号Cを生成し、受光信号S5の移動平均を行なって平均値Va、揺れ幅Vflotを求め、平均値VaからリファレンスVrefを求め、さらにリファレンスVrefおよび揺れ幅Vflotから閾値Thを求めているが、これらはソフトウェアによって行なうことに限定されるものではなく、オペアンプのようなハードウェアによっても形成してもよいことはいうまでもない。
1 自動給水装置
2 水洗器
3 投光器
4 受光器
F フィルタ回路
F1 第1のフィルタ回路
F2 第2のフィルタ回路
5 制御部
6 給水部
7 第1の増幅器
8 第2の増幅器
C 制御信号
C1 コンデンサ
R1 抵抗
L1 照射光
L2 反射光
S1〜S5 受光信号
Th 閾値
Va 平均値
Vflot 揺れ幅
Vref リファレンス
P1 感知プログラム
P2 変動成分算出プログラム(変動成分算出手段)
P3 閾値調節プログラム(閾値調節手段)
P4 リファレンス算出プログラム(リファレンス算出手段)
P5 精度向上処理プログラム
Ph ピークホールド回路
Pr 精度向上手段
U 使用者

Claims (3)

  1. 水洗器と、この水洗器の使用者に向けて光を照射する投光器および前記使用者によって反射する光を受光する受光器を備えて、受光器からの受光信号を用いて使用者による水洗器の使用動作に応じた吐水および止水の切り換え制御信号を生成する制御部と、この制御信号によって止水状態および吐水状態に切り換えられる給水部とを有し、
    前記制御部は、前記投光器に電源周波数よりも高い特性周波数のワンショットパルスによる光を間欠的に発光させ、受光信号のうち前記特性周波数以上の周波数成分を透過させるフィルタ回路を備え、このフィルタ回路を透過した受光信号の強度が閾値以上であることによって水洗器の使用動作を感知するものであり、前記制御部は前記投光器が光を照射する直前における受光信号の平均値をリファレンスとして求めるリファレンス算出手段を備え、前記フィルタ回路はリファレンスを基準値として受光信号を増幅する増幅器を備え、前記増幅器によって増幅された受信信号に前記リファレンスと信号変動成分を加えたものを閾値として求めることにより閾値の調節を行なう閾値調節手段を備えることを特徴とする自動給水装置。
  2. 前記フィルタ回路はコンデンサと抵抗によるフィルタである請求項1に記載の自動給水装置。
  3. 前記制御部はフィルタ回路を透過した受光信号のピーク値を保持するピークホールド回路と、このピークホールド回路によって保持された受光信号のピーク値をデジタル変換するアナログデジタル変換器とを備え、前記光を照射した時点からアナログデジタル変換器が複数回受光信号をデジタル変換する時点まで、ピークホールド回路によってピーク値を保持させると共に、デジタル変換した複数の値からより信頼性の高い真のピーク値を求める精度向上手段を備える請求項1〜請求項の何れか1項に記載の自動給水装置。
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