JP2007324812A - 物体反射型センサ装置およびこれを具備した照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】物体検出精度が高く、物体誤検出に基づく誤動作を防止または低減することができる物体反射型センサ装置およびこれを具備した照明装置を提供する。
【解決手段】赤外線を発光する発光器2と;この発光器で周期的に発光する赤外線の発光時間デューティ比を周期毎に制御して複数周期で所要の発光パターンを形成する発光信号パルス幅制御手段3と;赤外線を受光する受光器5と;この受光器で受光した赤外線の上記複数周期での発光パターンが発光信号パルス幅制御手段により形成された発光パターンと一致するか否かを判定し、その発光パターンが一致したときに、物体検出信号を出力する受光信号パルス幅判定手段11と;この受光信号パルス幅判定手段から物体検出信号を受けたときに、負荷の駆動を制御する制御信号を出力する出力手段12と;を具備している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、赤外線反射光に応動して負荷をオンオフ制御する近接スイッチ等の物体反射型センサ装置およびこれを具備した照明装置に関する。
一般に、近接スイッチとしては、発光器と受光器を備え、発光器が放射する赤外線等の直接光が被検出物体により反射され、その反射光が受光器へ入射されて、入射光量が変化したときに、被検出物体の存在を検出するものがある。
例えば、光信号を発光する投光器と、その反射光等光を受光する受光器を備え、これらの前方を人が手等をかざしたときに、この手により発光器からの光信号が受光器へ反射され、この反射光が受光器により受光されることにより、負荷であるランプを点、消灯するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平3−280398号公報
しかしながら、このような従来の近接スイッチでは、投光器の発光タイミング(周期)が一定であり、かつその周期毎の発光時間が一定であるので、照明装置による照明光中の周期的な赤外線やリモコン送信器等から放射される周期的な赤外線信号等のノイズを受光器が受光して物体を誤検知し、負荷を誤動作させるという課題がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、物体検出精度が高く、物体誤検出に基づく誤動作を防止または低減することができる物体反射型センサ装置およびこれを具備した照明装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、赤外線を発光する発光手段と;この発光手段で周期的に発光する赤外線の発光時間のデューティ比を周期毎に制御して複数周期で所要の発光パターンを形成する発光制御手段と;赤外線を受光する受光手段と;この受光手段で受光した赤外線の上記複数周期での発光パターンが上記発光制御手段により形成された発光パターンと一致するか否かを判定し、その発光パターンが一致したときに、物体検出信号を出力する物体検出手段と;この物体検出手段から物体検出信号を受けたときに、負荷の駆動を制御する制御信号を出力する出力手段と;を具備していることを特徴とする物体反射型センサ装置である。
請求項2に係る発明は、上記発光パターンは、3周期以上で形成されることを特徴とする請求項1記載の物体反射型センサ装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の物体反射型センサ装置と;この物体反射型センサ装置からの制御信号により光源の駆動を制御する点灯装置と;この光源、点灯装置および物体反射型センサ装置を配設した照明器具本体と;を具備していることを特徴とする照明装置である。
請求項1に係る発明によれば、受光器により受光された赤外線は、その所定周期における発光パターンが発光器で発光した赤外線の所定周期における発光パターンと一致するか否かが物体検出手段により判定される。これら発光パターンが一致したときに、物体検出手段は物体を検出したと判断して物体検出信号を出力する。
すなわち、受光器には、発光器からの赤外線以外に、リモコン送信器からの周期的な赤外線信号や照明光中に含まれる周期的な赤外線等、種々のノイズも受光されるが、物体検出手段は、これらノイズと、発光器からの赤外線とを判別するので、物体検出精度を向上させることができる。
そして、物体検出手段からの物体検出信号が出力手段に与えられると、この出力手段から負荷の駆動を制御する制御信号が出力され、負荷が制御される。
したがって、発光器で発光された赤外線により負荷の駆動を制御することができるので、発光器の例えば前方で人手等の物体をかざし、その反射光を受光器に受光させることにより、負荷の駆動を制御することができる。
そして、発光器で発光した赤外線以外のノイズ、例えばリモコン送信器の赤外線信号や照明光中の赤外線は物体検出手段により除去されるので、これらノイズによる負荷の誤動作を防止または低減することができる。
また、受光器により受光された赤外線が発光器で発光された赤外線であるか否かの判定は、予め設定された複数の周期により形成される発光パターンが受光器で受光された赤外線の発光パターンと一致するか否かにより行なうので、常に予め設定されている複数の周期、つまり一定時間内に判定することができる。
このために、かかる判定のための赤外線の発光周期が変動する場合に比して、制御信号が与えられる負荷側の制御動作時間を常に一定にすることができる。これにより、負荷側の動作時間のばらつきを低減し、制御信号処理回路の簡素化を図ることができる。
請求項2の発明によれば、物体検出手段は3周期以上の赤外線発光周期により形成される発光パターンにより物体の有無を検出するので、例えば1周期や2周期により形成される発光パターンによりパターンの一致を検出する場合よりも物体検出精度をさらに一段と向上させることができる。
請求項3の発明によれば、請求項1または2に係る物体反射型センサ装置を照明器具本体に配設しているので、発光器の発光を例えば手かざし等により発光器へ反射させることにより、照明装置を高精度かつほぼ一定時間でオンオフ制御等の制御を行なうことができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る物体反射型センサ装置1のブロック構成図である。この第1の実施形態では負荷がランプである場合を示しており、以下、ランプの点消灯を制御する場合について説明する。
物体反射型センサ装置1は、発光器2、発光信号パルス幅制御手段3、パルス発振手段4、受光器5等を具備している。発光器2は所定レベルの赤外線を出力する赤外発光ダイオードを備え、発振手段4は所定周波数(例えば38KHzの搬送周波数)のクロックパルスPcを発光信号パルス幅制御手段3に与えるものである。
発光信号パルス幅制御手段3は発振手段4からのクロックパルスPcの発振期間を時間制御することで発光器2の発光/停止のデューティ比を制御して、連続する所要数の周期(例えば3周期)において発光時間のデューティ比が異なる1単位の所要の発光パターンを形成し、3周期毎に1単位の発光パターンが繰り返すように制御して発光器2に与えるものである。
図2はこの発光パターン2の一例を示すタイミングチャートであり、発光器2に与えられる発光信号パルス列は、例えば3周期3Tで1単位の発光パターンを形成している。
この発光パターンは、例えば図2中、最小パルス幅(発光時間)Psのパルス幅を基準にして、他のパルス幅を最小パルス幅Psの非整数倍に形成している。例えば図2中、第1周期のパルスP1のパルス幅が基準の最小パルス幅Psの1.5倍であり、第3周期のパルスP3のパルス幅が基準最小パルス幅Psの2.5倍である。
すなわち、リモコン送信器の制御用赤外線信号や照明光中の赤外線等のノイズには、パルス幅が整数倍で相違する複数種類のパルスが含まれているので、これらノイズと区別するためである。
受光器5は、赤外線を受光すると、その受光を電気信号に変換する。受光器5の出力側には、フィルタ回路7、増幅回路8、ゲート手段9、波形整形手段10、受光信号パルス幅判定手段11、出力手段12、負荷の一例である照明装置13をこの順に順次接続している。
フィルタ回路7は、発光器2で発光した赤外線の周波数の受光パルス電気信号のみを通過させて増幅回路8に与えることにより、所定周波数以外のクロックパルス信号の通過を阻止することによりノイズを除去または低減する。
増幅回路8はこのノイズが除去された受光信号パルス電気信号を増幅して波形整形手段10に与え、ここで発光信号パルスと同形の矩形パルスに整形してから受光信号パルス幅判定手段11に与える。
受光信号パルス幅判定手段11は、例えばマイクロプロセッサ等により構成され、これに入力された受光、すなわち、受光器5により受光された赤外線が発光器2で発光された赤外線の反射光であると判断したときに、発光器2が検出物体により遮光されたものと判定する物体検出手段の一例である。
すなわち、受光信号パルス幅判定手段11は、図示しないメモリを備えており、このメモリには、発光器2で発光する赤外線の所要の発光パターンを、予め記憶してある。そして、受光信号パルス幅判定手段11は、受光器5で受光された受光信号が受光信号パルス幅判定手段11に入力されたときに、このメモリから発光パターンを読み出し、この受光パターンが発光パターン(発光信号パルス幅のパターン)と一致するか否かのパターンマッチングを行ない、その発光パターンが一致したときに、この受光が発光器2で発光した赤外線であると判断して物体検出信号を出力手段12に与える。一方、受光信号パルス幅判定手段11はこの受光パターンが発光器2の発光パターンと一致しないと判定したときは、ノイズと判断して物体検出信号を出力手段12に出力しない。
出力手段12はこの物体検出信号を負荷の一例である照明装置13に与える。照明装置13は制御回路14、点灯装置15、ランプ16を具備している。この制御回路14は出力手段12から物体検出信号を受ける毎に制御信号のオン/オフを反転させるトグル機能を有する。これにより制御回路14は物体反射型センサ装置1の出力手段12から物体検出信号を受ける毎に、点灯装置15の点灯を制御する制御信号をオンまたはオフに反転し、ランプ16を点灯または消灯させる。
したがって、この物体反射型センサ装置1によれば、例えば発光器2の前方等で人手等の物体をかざすと、この発光器2からの赤外線が人手等の物体により反射されて受光器5により受光され、電気信号に変換される。
すると、この受光電気信号は、フィルタ回路7により、発光器2により発光された赤外線と同一の周波数の赤外線のみが通過されて増幅回路8に与えられ、ここで増幅されてから、波形整形手段10に与えられる。ここで再び矩形パルスに整形されてから受光信号パルス幅判定手段11に与えられる。
受光信号パルス幅判定手段11はこの受光信号の受光パターンが発光器2の発光パターンと一致していると判定したときは、例えば発光器2の前方で手かざし等により発光器2の発光が受光器5へ反射されて受光器5により受光されたと判断して物体検出信号を出力手段12に与える。
出力手段12は、この物体出力信号を受けて制御信号を負荷の一例である照明装置13の制御回路14に与える。制御回路14は、制御信号を受ける毎にオンまたはオフ(オン/オフ)の制御信号を反転させる。
これにより、点灯装置15はオン/オフ制御信号に応じてランプ16を点灯、または消灯させる。
したがって、この物体反射型センサ装置1によれば、受光器5により受光した赤外線が発光器2で発光した赤外線であるか否かを受光信号パルス幅判定手段11により判定するので、物体検出精度を向上させることができる。
そして、受光信号パルス幅判定手段11により物体を検出したときに、負荷13の駆動を制御するので、リモコン送信器の赤外線信号や照明光中の赤外線等のノイズにより負荷13が制御され、誤動作するのを防止または低減することができる。
また、受光信号パルス幅判定手段11は、3周期以上の赤外線発光周期により形成される発光パターンにより物体の有無を検出するので、例えば1周期や2周期により形成される発光パターンによりパターンの一致を検出する場合よりも物体検出精度をさらに一段と向上させることができる。
なお、上記発振手段4、波形整形手段10、出力手段12、受光信号パルス幅判定手段11は、ハードウエアで構成してもよいし、マイクロプロセッサで構成してもよい。これらをマイクロプロセッサで構成する場合には、マイクロプロセッサのソフトウエアの変更だけで受光信号パルス幅判定手段11を追加できるので、新たな部品の追加の必要がなく、コストを増加させることなく、物体反射型センサ装置を実現できる。
そして、この物体反射型センサ装置1によれば、発光器2の発光を、人手等の物体をかざし、その物体の反射光を受光器5により受光させることにより、負荷13の駆動を高精度に制御することができるので、台所の流し上照明装置や換気扇、トイレの水洗装置、手洗のカラン等の近接スイッチとして使用できる。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る照明装置21の外観構成図である。照明装置21は横長角筒状の照明器具本体22内に、上記制御回路14、点灯装置15および物体反射型センサ装置1を内蔵するとともに、透光カバー23の内側にランプ16を配設している。また、照明器具本体22の側面部には照明選択スイッチ24が設けられ、透光カバー23が設けられた前面部には上記発光器2および受光器5が設けられている。受光器5は発光器2からの反射波以外の光(ノイズ)を極力受光しないように、受光器5と共に凹状段部25の底部に奥まって配設されている。
照明選択スイッチ24は、AUTO,OFF,ONの3個の状態を選択できるスイッチであり、「AUTO」は物体反射型センサ装置1による自動点消灯を可能状態にし、「OFF」は物体反射型センサ装置1による自動点消灯を除外してランプ16を消灯し、ONは物体反射型センサ装置1による自動点消灯を除外してランプ16を点灯するスイッチ位置である。
この照明装置21によれば、照明選択スイッチ24により「AUTO」を選択し、発光器2の前方で手をかざす等、物体をかざすことにより、その都度ランプ16を点灯し、または消灯することができる。
このために、例えば水仕事等で水に濡れた手で直接スイッチを入,切りの操作をした場合には、感電等が発生する虞があるが、この照明装置21によれば、水で濡れた手を発光器2の前にかざすことによりランプ16の点消灯を自動制御できるので、感電等を未然に防止できる。したがって、この照明装置21は台所の流し上用照明装置として好適である。
本発明の第1の実施形態に係る物体反射型センサ装置の全体構成を示すブロック図。 図1で示す発光信号パルス幅判定手段により発光器側と受光器側の発光パターンのパターニングする場合の波形図。 本発明の第2の実施形態に係る照明装置の外観斜視図。
符号の説明
1…物体反射型センサ装置、2…発光器、3…発光信号パルス幅制御手段、4…発振手段、5…受光器、6…被検出物体、7…フィルタ回路、8…増幅回路、10…波形整形手段、11…受光信号パルス幅判定手段、12…出力手段、13…照明装置(負荷)、14…制御回路、15…点灯装置、16…ランプ、21…照明装置、22…照明器具本体、23…透光カバー、24…照明選択スイッチ、25…凹状段部。

Claims (3)

  1. 赤外線を発光する発光手段と;
    この発光手段で周期的に発光する赤外線の発光時間のデューティ比を周期毎に制御して複数周期で所要の発光パターンを形成する発光制御手段と;
    赤外線を受光する受光手段と;
    この受光手段で受光した赤外線の上記複数周期での発光パターンが上記発光制御手段により形成された発光パターンと一致するか否かを判定し、その発光パターンが一致したときに、物体検出信号を出力する物体検出手段と;
    この物体検出手段から物体検出信号を受けたときに、負荷の駆動を制御する制御信号を出力する出力手段と;
    を具備していることを特徴とする物体反射型センサ装置。
  2. 上記発光パターンは、3周期以上で形成されることを特徴とする請求項1記載の物体反射型センサ装置。
  3. 請求項1または2記載の物体反射型センサ装置と;
    この物体反射型センサ装置からの制御信号により光源の駆動を制御する点灯装置と;
    この光源、点灯装置および物体反射型センサ装置を配設した照明器具本体と;
    を具備していることを特徴とする照明装置。
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