JP2007266795A - 可視光通信用照明器具およびこれを備えた可視光通信照明システム - Google Patents

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Abstract

【課題】外光の干渉を受けにくい可視光通信用照明器具、およびこれを備えた可視光通信照明システムを提供する。
【解決手段】可視光領域で発光する照明用の光源2と、この光源2を通信情報に基づいて点滅制御して光送信する点滅制御手段6とを有し、さらに外光照度を検出する外光センサ4を設けるとともに、外光センサ4で検出される外光照度の大きさが予め設定されたしきい値Lsh以上の場合には点滅制御手段6による点滅制御の繰り返し周期を短くすることにより、可視光通信の単位時間当たりの送信回数を増加させる送信周期可変手段5を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明用の光源を点滅制御して情報を送信することにより、照明と情報通信とを同時に行えるようにした可視光通信用照明器具、およびこれを備えた可視光通信照明システムに関する。
従来から、可視光通信用照明器具においては、可視光領域で発光するLED等の光源を単に照明用として使用するだけでなく、この光源を点滅制御して位置情報などの各種情報を送信することにより、照明と情報通信とを同時に行えるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この場合、情報通信を行うために、2値化されたデータ信号の変化に応じて単純に光源を点滅させると、これに応じて光出力が変化するために照明にちらつきが発生し、本来の照明器具としての機能を果たさなくなるという不具合を生じる。
そこで、従来技術では、照明用光源としてのLEDを、点灯時間と消灯時間を所定の割合(例えば、デューティー比で1対1)に固定して点滅動作させることで可視光通信を行うことにより、通信のための点滅動作によって照明にちらつきが発生するのを防止したものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭60−32443号公報 特開2004−120101号公報
上記の特許文献2に記載されている従来技術においては、可視光通信中においても可視光の輝度が一定となるために照明のちらつきを防止できるものの、点灯時間と消灯時間を所定の割合に固定して点滅動作させるために、点滅制御を行わずに全灯する場合に比べて可視光の輝度が小さくなり、その結果、外光の干渉を受け易くなる。
すなわち、例えば日差しが差し込むようになったり、ドアが開放されたりして外光が急に明るくなったような場合には、光源の輝度が相対的に低下する。つまり、光源を点滅制御することで送信される情報が外光によって干渉を受けて受信側に確実に伝わらなくなり、その結果、受信した光信号が誤って復号化されたり、復号化が困難になるなどの不都合を生じる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、外光の干渉を受けにくい可視光通信用照明器具、およびこれを備えた可視光通信照明システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明の可視光通信用照明器具は、可視光領域で発光する照明用の光源と、この光源を通信情報に基づいて点滅制御して光送信する点滅制御手段とを有する可視光通信用照明器具であって、外光照度を検出する外光センサが設けられるとともに、この外光センサで検出される外光照度の大きさが予め設定されたしきい値以上の場合には前記点滅制御手段による点滅制御の繰り返し周期を短くすることにより、可視光通信の単位時間当たりの送信回数を増加させる送信周期可変手段を備えることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明の可視光通信用照明システムは、請求項1に記載の可視光通信用照明器具と、この可視光通信用照明器具から光送信された信号を受信する受信器とを備え、この受信器は前記可視光通信用照明器具から受信した光信号を通信情報に復号する復号部を有することを特徴としている。
請求項1記載の発明によれば、外光センサが予め設定されたしきい値を超える外光照度を検出した場合には、これに応じて送信周期可変手段は、点滅制御手段による点滅制御の繰り返し周期を短くすることにより、可視光通信の単位時間当たりの送信回数を増加させるので、受信側では単位時間当たりの信号受信回数も増加することになる。このため、正確に信号を復号できる可能性が高くなり、光源を点滅制御することで送信される通信情報は外光の干渉を受けることなく受信側に確実に伝送できるようになる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の可視光通信用照明器具と、この可視光通信用照明器具から光送信された信号を受信する受信器とを備え、この受信器の復号部が受信した光信号を通信情報に復号するので、受信した光信号が誤った通信情報に復号化されたり、復号化が困難になるなどの不都合発生を確実に防止することができる。
図1は本発明の実施の形態における可視光通信照明器具を示す構成図である。この実施の形態の可視光通信照明器具1は、例えば建物の天井や壁面に取り付けられるものであって、可視光領域で発光する照明用の光源2、この光源2を発光するための点灯装置3、外光照度を検出する外光センサ4、この外光センサ4で検出される外光照度に基づいて可視光通信の単位時間当たりの送信回数を増加させる送信周期可変手段5、および光源2を通信情報に基づいて点滅制御して光信号として出力する点滅制御手段6を備えている。
光源2は、約100Hz以上の周波数応答性を有するもが好ましく、例えば複数のLEDを接続して構成されている。点灯装置3は、例えば電源スイッチ3a、商用電源を整流平滑化するダイオードブリッジや平滑コンデンサからなる電源部3b、および電流制限用の抵抗3cを備えてなる。そして、点灯装置3から光源2に給電することで光源2が発光する。
外光センサ4は、例えばフォトダイオードからなり、可視光通信照明器具1の周辺の外光(ここでの外光とは照明器具1自体が発する人工光以外の光成分を指す)を常時検出して後段の送信周期可変手段5へ信号を出力するものである。この場合、外光センサ4は、その受光面が開口部等の外光が入力する方向を向いていて直接外光の照度を測定するものでもよいし、外光によって照らされる被照射面からの反射光の照度を測定するものでもよい。外光によって照らされる被照射面からの反射光の照度を測定する場合には、測定された照度から、光源2が発する人工光の光成分に基づく照度を差し引いたものであってもよい。ここで、光源2が発する人工光の光成分に基づく照度は、点灯装置3の出力電流と光源2が発する人工光の光成分に基づく照度との検量線等によって一義的に求めることができる。
送信周期可変手段5は、外光センサ4の検出出力と予め決められたしきい値Lshとを比較する比較器5aと、この比較器5aの出力レベルに応じて点滅制御手段6を起動するトリガパルスの出力周期を変化させる送信トリガ発生器5bとからなる。すなわち、比較器5aにおいて外光センサ4で検出される外光照度の大きさが予め設定されたしきい値Lsh以上となった場合には例えばハイレベルの信号が出力されるので、これに応じて送信トリガ発生器5bは、点滅制御手段6を起動するトリガパルスの出力周期をΔTaからΔTb(ただし、ΔTa>ΔTb)に変更するように構成されている。
点滅制御手段6は、光源2を点滅させるスイッチング素子としてのFET6aと、上述の送信トリガ発生器5bからトリガパルスが与えられるたびに、これに応じて通信情報に基づいて符号化された点滅パターンをもつオン/オフ信号を一定期間だけFET6aに出力するパルス発生器6bとを備えている。
この場合の点滅パターンは、例えばマンチェスタ符号化方式のように、所定の符号化方式に従って通信情報(例えば位置情報)となる信号をパターン化したものである。なお、この点滅パターンは、照明にちらつきが発生するのを防止するため、点灯時間と消灯時間は所定の割合(例えば、デューティー比で1対1)に設定されている。また、点滅の周波数は、点滅によるちらつきを人が感知できないように例えば100Hz以上に設定されている。
図2は可視光通信照明器具1と併せて使用する受信器の構成図である。この受信器10は、人などの移動体に携帯されるものであって、受光部11、復号部12、データ処理部13、および表示部14から構成されている。
受光部11は、可視光通信照明器具1から点滅制御されて送信される光信号を受信して光電変換するフォトダイオードやフォトトランジスタなどの受光素子、光電変換された信号を増幅する増幅器、当該信号に含まれる高周波のノイズ成分を除くフィルタ(いずれも図示省略)などを備えている。
復号部12は、可視光通信照明器具1からの送信信号を受信して通信情報に復号するものである。また、データ処理部13は、復号部12で復号化された通信情報に基づいて表示信号を生成するものであり、表示部14は例えばLCDで構成されており、データ処理部13で処理された表示信号を画面に表示する。
次に、上記構成のシステムの動作について、図3および図4に示すタイムチャートを参照して説明する。可視光通信照明器具1側において、まず、点灯装置3の電源スイッチ3aをオンにして電源を投入すると、電源部3bから光源2に通電される。このとき、図3(a)に示すように、外光センサ4の検出信号の出力レベルが比較器5aに予め設定されたしきい値Lsh未満である場合(T1,T3の期間)には、ローレベルの信号が出力されるので、これに応じて送信トリガ発生器5bからは、点滅制御手段6を起動するトリガパルスが一定周期ΔTaで繰り返し出力される。
そして、このトリガパルスがパルス発生器6bに与えられるたびに、これに応じてパルス発生器6bは、通信情報に基づいてマンチェスタ符号化方式等で符号化された点滅パターンをもつオン/オフ信号を一定期間だけFET6aに出力するので、FET6aがオン/オフされて光源2が点滅される。
これに対して、外光センサ4の検出信号の出力レベルがしきい値Lsh以上になった場合(図3(a)のT2の期間)には、ハイレベルの信号が出力されるので、これに応じて送信トリガ発生器5bからは、点滅制御手段6を起動するトリガパルスが一定周期ΔTb(ただし、ΔTb<ΔTa)で繰り返し出力される。
このトリガパルスがパルス発生器6bに与えられるたびに、パルス発生器6bは、通信情報に基づいてPWM変調方式等で符号化された点滅パターンをもつオン/オフ信号を一定期間だけFET6aに出力するので、FET6aがオン/オフされて光源2が点滅される。この場合、トリガパルスの出力周期ΔTbは、外光センサ4の検出信号の出力レベルがしきい値Lsh未満の場合の出力周期ΔTaよりも短いので、結果的に可視光通信の単位時間当たりの送信回数が増加されることになる。
一方、受信器10を携帯する人などの移動体が可視光通信照明器具1に近付くと、可視光通信照明器具1から符号化されて送信される点滅パターンをもつ照明光がこの受信器1で受信される。その際、外光が受光部11へ同時に入力されるとランダムのノイズ信号として検出される(図4(a)参照)。
受光部11は、可視光通信照明器具1から点滅制御されて送信される光信号を光電変換して増幅し、さらに当該信号に含まれる高周波のノイズ成分を除いた後、次段の復号部12に送出する。復号部12は、図4(b)に示すように、可視光通信照明器具1の点滅制御手段6により符号化された点滅パターンをもつ光信号をデジタル信号として復号化して出力する。
この場合、可視光通信照明器具1において、外光センサ4による照明制御によって外光が強くなると、可視光通信の単位時間当たりの送信回数が増加されるので、受信器10側では、単位時間内での信号受信の機会が多くなる。したがって、受光部11において外光に起因したノイズ信号を十分に除去できなかったために一部(図4(b)の符号Xで示す箇所)は復号化に失敗することがあっても、全体的に見れば正確に信号復号できる可能性が高くなり、復号部12による信号生成の効率が向上する。
データ処理部13は、復号部12で復号化されたデジタル信号の情報に基づいて表示信号を生成して表示部14に出力するので、表示部14にはこの表示信号が画面に表示される。
以上のように、この実施の形態では、外光センサ4が予め設定されたしきい値Lshを超える外光照度を検出した場合には、これに応じて可視光通信照明器具1では可視光通信の単位時間当たりの送信回数が増加されるので、受信側では単位時間当たりの信号受信回数が増加することになり、正確に信号を復号できる可能性が高くなる。これにより、光源を点滅制御することで送信される通信情報は外光の干渉を受けることなく受信側に確実に伝送できるようになる。
なお、上記の実施の形態において、点滅制御手段6は、所定の符号化方式に従って通信情報となる信号をパターン化されたデジタル信号に基づいて直接に光源2を点滅するようにしているが、点滅制御手段6が光源2を点滅する際に、さらにFM変調などの変調をかけて出力する場合には、これに応じて受信器10の受光部11と復号部12との間に復調器を設けて信号を復調することも可能である。
本発明の実施の形態における可視光通信照明器具の構成図である。 図1に示す可視光通信照明器具と併せて使用される受信器の構成図である。 図1に示す可視光通信照明器具の動作説明に供するタイムチャートである。 図2に示す受信器の動作説明に供するタイムチャートである。
符号の説明
1 可視光通信照明器具
2 光源
3 点灯装置
4 外光センサ
5 送信周期可変手段
6 点滅制御手段
10 受信器
11 受光部
12 復号部

Claims (2)

  1. 可視光領域で発光する照明用の光源と、この光源を通信情報に基づいて点滅制御して光送信を行う点滅制御手段とを有する可視光通信用照明器具であって、外光照度を検出する外光センサが設けられるとともに、この外光センサで検出される外光照度の大きさが予め設定されたしきい値以上の場合には前記点滅制御手段による点滅制御の繰り返し周期を短くすることにより、可視光通信の単位時間当たりの送信回数を増加させる送信周期可変手段を備えることを特徴とする可視光通信用照明器具。
  2. 請求項1記載の可視光通信用照明器具と、この可視光通信用照明器具から光送信された信号を受信する受信器とを備え、この受信器は前記可視光通信用照明器具から受信した光信号を通信情報に復号する復号部を有することを特徴とする可視光通信用照明システム。
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