JP6128864B2 - 既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、オフィスビルや大型商業施設に防火設備として設けられる防火シャッター等の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置の技術分野に関するものである。
一般に、建築用シャッター装置のなかには、躯体開口部の上方に一端部が支持される左右一対の取付けブラケットに、シャッターカーテンが巻装される巻取りドラムの両端部を回転自在に支持し、一方の取付けブラケットに設けられた開閉機の駆動に伴う巻取りドラムの正逆回転により、一対の取付けブラケットの一端側下方の対向間に設けられたまぐさ部からシャッターカーテンが巻出し、巻取りされて開口部を開閉するように構成されるものがあり、このようなものをオフィスビルや大型商業施設の防火設備等として建築物の大開口に設ける場合では、各部材が大型化するため上方に設けられる上方部材についても重量化される。特に、自重降下式の防火シャッター装置のように、火災等の異常が発生しない通常時ではシャッターカーテンが巻取りドラムに巻取られて開口部を開放しているものでは、上方部材はシャッターカーテンの荷重を含む重量となって一層重量化している。
特開2002−81281号公報
ところで、東日本大震災のように大地震が発生した場合、躯体に強い振動が加えられて上方部材にも伝播するが、前述したように重量化された上方部材には振動の影響が大きく作用することが想定される。そして、振動が作用する方向によっては、支持ブラケット同士のあいだが拡がるように変形することが考えられ、このような変形が生じる状況に対しては、最悪の事態として巻取りドラムの落下を考慮に入れた対策を施すことが提唱されるが、このような技術の提案は未だ開示されることはない。そのうえ、このように巻取りドラムの落下を防止する対策を既設の建築用シャッター装置に設ける場合に、特に巻取りドラムが天井裏に設けられる防火シャッター装置のようなものでは、落下対策の手段を設けるための作業を天井裏において行なうことになるため、作業の条件、内容が限定されるという問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、開口部上方の躯体に前後方向一端部が支持され、他端側に突出配設されていて、該他端側の左右対向間に連結物がない左右一対の既設の取付けブラケットに、シャッターカーテンが巻装される既設の巻取りドラムの左右両端部を回転自在に支持してなる既設の建築用シャッター装置において、左右既設の取付けブラケット同士の対向間に、該対向間隔の拡開を規制する拡開規制手段を設けて、既設の巻取りドラムの既設の取付けブラケットからの抜出しを防止するようにしたことを特徴とする既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置である。
請求項2の発明は、拡開規制手段は、左右の取付けブラケットの上部他端側部位における対向間に設けられるものとし、前記対向間の間隔を調整可能な調整具を備えて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置である。
請求項3の発明は、拡開規制手段は、左右の取付けブラケットに連結される左右一対の連結ユニットと、連結ユニット同士のあいだに設けられ、左右の取付けブラケットの対向間隔の拡開を規制をする拡開規制本体とを備えて構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置である。
請求項4の発明は、取付けブラケットは、上下端縁に左右方向外方に向けて突出するフランジ片が形成されるものとし、拡開規制手段の連結ユニットは、フランジ片に係止する係止片を備えて構成されていることを特徴とする請求項3に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置である。
請求項5の発明は、拡開規制手段の連結ユニットは、係止片に対して左右方向調整移動自在な規制片を備え、該規制片と係止片とによりフランジ片を左右方向両側から挟持することで、左右方向の移動が規制された状態で取付けブラケットに連結されることを特徴とする請求項4に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置である。
請求項6の発明は、拡開規制手段の拡開規制本体は、複数の長ボルトにより構成されるものとし、これら長ボルト同士は、一方の長ボルトの軸方向一端部に固設された長ナットに他方の長ボルトの軸方向他端部を螺合させることにより連結されることを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置である。
請求項7の発明は、長ナットは、該長ナットの軸方向中間部に、螺合された長ボルトの端部の位置を確認するための締結確認用孔が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置である。
請求項8の発明は、拡開規制手段の拡開規制本体は、平鋼材で構成される複数の分割プレートにより構成されるものとし、これら分割プレート同士は軽螺合された螺子により折畳み自在に連結されていることを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置である。
請求項9の発明は、拡開規制手段の拡開規制本体は、金属製ワイヤで構成されていることを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置である。
請求項10の発明は、建築用シャッター装置は、左右の取付けブラケット間に支架されるまぐさ部構成部材と、該まぐさ部構成部材の左右方向中間部を支持するべく開口部上方の躯体に固定される吊り上げ部材とを備えると共に、拡開規制手段の拡開規制本体の左右方向中間部を、前記吊り上げ部材に吊持部材を介して支持せしめたことを特徴とする請求項3乃至9の何れか一項に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置である。
請求項1の発明とすることにより、既設のシャッター装置において、取付けブラケット同士の対向間隔が広がることがなく、巻取りドラムが取付けブラケットから抜出すような事態を確実に防止できる。
請求項2の発明とすることにより、左右の取付けブラケット同士を効率よく拡開規制するための拡開規制手段を作業性よく取付けることができる。
請求項3の発明とすることにより、天井裏に上方部材が設けられている既設のシャッター装置に対して作業性よく拡開規制手段を取付けることができる。
請求項4の発明とすることにより、取付けブラケット側に対して孔開け作業や、溶着作業をすることなく拡開規制手段を取付けることができて、天井裏での作業を安全、かつ、速やかに実施できる。
請求項5の発明とすることにより、連結ユニットを、強固な状態で取付けブラケットに連結することができる共に、フランジ片の左右方向の長さがサイズ違いのものにも対応できる。
請求項6、8、9の発明とすることにより、作業性のさらなる向上を図ることができる。
請求項7の発明とすることにより、長ボルト同士の連結を確実に行うことができる。
請求項10の発明とすることにより、拡開規制本体の左右方向中間部が撓んでしまうことを防止できる。
防火シャッター装置の一部を切欠いた正面図である。 防火シャッター装置の一部を切欠いた側面断面図である。 防火シャッター装置の一部を切欠いた平面図である。 図4(A)、(B)はそれぞれ図1における左側の要部拡大図、右側の要部拡大図である。 図5(A)は図3における右側における拡大図、図5(B)は第二の実施の形態を説明する要部の拡大正面図である。 図6(A)、(B)、(C)はそれぞれ第三、第四、第五の実施の形態を説明する平面図である。 図7(A)、(B)、(C)はそれぞれ第六の実施の形態を説明する平面図、左側要部の正面図、右側要部の正面図である。 図8(A)、(B)はそれぞれ第七の実施の形態を説明する平面図、右側要部の正面図である。 第八の実施の形態における防火シャッター装置の一部を切欠いた正面図である。 第八の実施の形態における防火シャッター装置の一部を切欠いた側面断面図である。 第八の実施の形態における防火シャッター装置の一部を切欠いた平面図である。 図12(A)、(B)はそれぞれ第八の実施の形態における拡開規制手段の左側部分、右側部分を示す示す図である。 図13(A)は図12(B)の要部拡大図、図13(B)は図13(A)の平面図である。 図14(A)、(B)はそれぞれ長ナットが固設された長ボルトの正面図、側面図、図14(C)、(D)はそれぞれ吊持金具の正面図、側面図である。 図15(A)、(B)、(C)はそれぞれ第九の実施の形態における防火シャッター装置の一部を切欠いた平面図、要部の正面図、連結ユニットにおける規制片取付部の拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図面において、1は躯体の開口部に設けられる既設の防火シャッター装置であって、該防火シャッター装置1は躯体に支持される左右一対の取付けブラケット2、3を備えて構成されており、これら取付けブラケット2、3に、複数枚のスラット4aを折曲自在に連装してなるシャッターカーテン4が巻装される巻取りドラム5の両端部がそれぞれ回転自在に支持されている。そして、一方の取付けブラケットであって、本実施の形態では、図1において図面向かって右側の取付けブラケット3に設けられた開閉機6が駆動することに伴い巻取りドラム5が正逆回転し、これによって、シャッターカーテン4が巻出し、巻取りされて開口部を閉鎖する全閉姿勢と、開放する全開姿勢とに変姿するが、このとき、シャッターカーテン4の左右両側部は開口部の左右両側に立設されたガイドレール7の移動案内を受けるように構成されており、これらの基本構成はいずれも従来通りの構成となっている。
前記左右一対の取付けブラケット2、3は、それぞれ平板状の本体部2a、3aと、該本体部2a、3aの上下縁部から左右方向外方に向けて折曲されたフランジ片2b、3bとを備えて構成されている。前記各本体部2a、3aは、図1を正面図としたとき、後端部(本発明の一端部)に取付片8が一体的に設けられているが、前記取付片8はL字状に折曲されており、取付片8の一方の脚片8aが本体部2a、3aの左右方向内側面に溶着等の一体化手段により固着されており、取付片8の他方の脚片8bは、本体部2a、3aの後端縁から左右方向内方に向けて延出するように配設されている。このように構成された左右の取付けブラケット2、3は、左右方向内側に延出する他方脚片8bを上部躯体の後方を向く壁面Wに溶着等の一体化手段により固着することにより、本体部2a、3aが前方(他端側)に突出配設されている。
一方、巻取りドラム5は回転軸5aと、該回転軸5aに外嵌し、回転軸5aと一体回転するドラム5bとにより構成されている。前記回転軸5aの左右両端部は、前記左右の取付けブラケット2、3の本体部2a、3aに固定された軸受5cを介してそれぞれ回転自在に支持されており、各左右端部はそれぞれ本体部2a、3aを貫通して左右方向外方に突出配設されている。そして、図1において、右方の取付けブラケット3から突出する回転軸5aの端部には従動スプロケット5dが回転軸5aと一体回転する状態で外嵌されている。
また、右方の取付けブラケット3の前端縁には支持プレート9が螺着等の一体化手段により連結されており、該支持プレート9に開閉機6が設けられている。前記開閉機6は支持プレート9の左側面(開口部側の面、左右方向内側の面)に開閉機本体6aが固定支持されており、開閉機本体6aから右方に突出する出力軸6bは、支持プレート9を貫通して支持プレート9の右方(左右方向外方)に突出しており、該出力軸6bの突出先端部であって、回転軸5aに設けられた従動スプロケット5dと前後方向同位置となる部位に駆動スプロケット6cが出力軸6bと一体回転する状態で外嵌されている。そして、開閉機6側の駆動スプロケット6cと、巻取りドラム5の回転軸5a側の従動スプロケット5dとのあいだにチエン6dを懸回することにより、開閉機6と巻取りドラム5とが連動連結され、開閉機6の正逆回転に伴い巻取りドラム5の正逆回転がなされるように構成されている。
さらに、前記左右の取付けブラケット2、3同士の下端部における対向間には、後端側(上方躯体側)に位置してまぐさ部10が左右方向長尺状に設けられている。前記まぐさ部10は、前後方向に対向する前後一対のガイド部材10a、10bを備えて構成されており、後側ガイド部材10bは、上部躯体の下端面に固定される後側取付け部材10cを介して上部躯体に固定されている。前記前側ガイド部材10aは前側取付け部材10dおよび角筒状の横部材10eを介して左右の取付けブラケット2、3の下側のフランジ片2b、3bに固定されている。
尚、11は天井部材であって、該天井部材11は前後のガイド部材10a、10bの下端部と略同位置となるように設けられており、シャッターカーテン4が巻装されている巻取りドラム5等により構成される上方部材は天井部材11の上方、即ち天井裏に内装される状態となっている。
また、12はドラムカバーであって、該ドラムカバー12は薄板状金属材で構成されており、上端部は、左右の取付けブラケット2、3の上端部対向間に位置する上部躯体に設けられる上側係止部12aに係止されている。一方、ドラムカバー12の下端部は、まぐさ部10の横部材10eの前面に設けられた下側係止部12bに係止されており、これによって、ドラムカバー12は湾曲状に折曲された状態となって、シャッターカーテン4が巻装された巻取りドラム5外周の上方部位から前方部位、さらには、下方部位の前側半部部位を、巻装されるシャッターカーテン4に干渉することがないよう所定間隙を存した状態で覆うように構成されている。
さらに、13は開口部上方に複数(本実施の形態では左右方向二箇所)設けられる吊り上げ部材であって、該吊り上げ部材13は、上部躯体に後端が固定され、前端が左右の取付けブラケット2、3の前端縁を越えて突出するよう寸法設定された第一アングル材13aと、上端部が第一アングル材13aの前端部に連結され、左右の取付けブラケット2、3の下端縁を越えて横部材10e対向部位にまで突出するよう寸法設定された第二アングル材13bと、前端部が第二アングル材13bの下端部に連結され、後端部が横部材10eに連結される第三アングル材13cと、前方コーナー部を補強する上下一対の補強片13dとにより側面視コ字形に形成されている。これによって、吊り上げ部材13は、左右の取付けブラケット2、3同士のあいだに支架される状態で左右方向長尺状に設けられるまぐさ部10の横部材10eを左右方向中間部において支持し、前側ガイド部材10aが自重によって撓むことを規制するように構成されている。尚、前記横部材10eは、本発明のまぐさ部構成部材に相当する。
このように構成される既設の防火シャッター装置に対し、左右の取付けブラケット2、3の対向間には、地震等による大きな揺れで取付けブラケット2、3同士の対向間隔が拡開するのを規制する拡開規制手段14が後付けされている。これによって、左右の取付けブラケット2、3同士の対向間隔が所定の長さに規制されて、上方部材であるシャッターカーテン4が巻装される巻取りドラム5の回転軸5aが取付けブラケット2、3から抜出してしまうのが防止されるように構成されている。
前記拡開規制手段14は、本実施の形態では、左右の取付けブラケット2、3の上部他端側部位(上部前方部位)にそれぞれ連結される左右一対の連結ユニット15と、連結ユニット15同士のあいだに設けられ、左右の取付けブラケット2、3の対向間隔が拡開するのを規制する拡開規制本体16と、左右の取付けブラケット2、3の対向間の間隔調整可能な調整具であるターンバックル17とにより構成されている。
前記左右の連結ユニット15は、同一形状に形成されたものが左右勝手違いな状態でそれぞれ左右の取付けブラケット2、3に連結されるようになっているが、開口部を基準として左右方向における内外に連結される一対の第一、第二プレート18、19を用いて構成されている。これら一対の第一、第二プレート18、19はそれぞれ左右方向に短い平鋼材で構成されており、左右方向内側の第一プレート18は外側の第二プレート19よりも板幅が狭く形成されている。そして、第一プレート18の外端部下面に第二プレート19の内端部上面を積層して溶着等の一体化手段により一体的に連結し、左右方向外端部となる第二プレート19の外端部に、下方に向けて突出する係止片19aが折曲形成されている。さらに、連結ユニット15は、係止片19aの折曲基端側部位(上方部位)に位置して前後一対の固定ボルト15aが左右方向外方から螺合されており、これら固定ボルト15aの係止片19aを貫通するボルト螺子部15bは、それぞれ第二プレート19の下面とのあいだに左右の取付けブラケット2、3の上側フランジ片2b、3bの板厚よりも広い間隙が設けられるように設定されている。また、第二プレート19には、上側フランジ片2b、3bとの積層部に位置して止め螺子15cが第二プレート19の上側から貫通状に螺合されている。
このように構成された左右の連結ユニット15は、天井部材11に開設される図示しない点検口から天井裏に容易に持ち上げられる大きさに形成されており、各連結ユニット15は、固定ボルト15aと止め螺子15cとを軽螺合した状態として、取付けブラケット2、3の上側フランジ片2b、3bの前方部位に対し、第二プレート19の係止片19aが上側フランジ片2b、3bに当接することで、連結ユニット15が左右方向内側に向けて係止する状態とし、かつ、第二プレート19と前後一対の固定ボルト15aのボルト螺子部15bとのあいだに上側フランジ片2b、3bが挟まれる状態で予め仮保持状に組込まれている。そして、前記仮保持状態において、前後一対の固定ボルト15aをボルト螺子部15bの貫通端面が左右の取付けブラケット2、3の本体部2a、3aの外側面に当接するまで緊締して固定するとともに、第二プレート19の上側から軽螺合する止め螺子15cを緊締して、止め螺子15cの下端面が上側フランジ片2b、3bを押し付けるようにして各固定ボルト15aのボルト螺子部15bをフランジ片2b、3bに対して相対上動せしめ、止め螺子15cの下端面とボルト螺子部15bとにより上側フランジ片2b、3bを挟持保持する状態とすることにより、各連結ユニット15が左右の取付けブラケット2、3に一体的に固定されるように構成されている。
このような固定構成(連結構成)とすることにより、連結ユニット15は、左右の取付けブラケット2、3に対し、取付けブラケット2、3側に孔開け加工や、溶接作業をすることなく取付けることができて、天井裏での作業が安全、かつ、速やかに実施できるように構成されている。
一方、連結ユニット15のあいだに設けられる拡開規制本体16は、本実施の形態では、前記第一プレート18と同様の平鋼材で構成されるプレート体であって、複数枚(五枚)に分割された分割プレート16aを連結することにより構成されており、各分割プレート16aの長さは、天井部材11に開設される前記点検口から挿入可能な長さに設定されている。そして、各分割プレート16a同士の連結はボルト−ナット16b(螺子)により連結することが可能な構成となっており、ボルト−ナット16bを軽螺合状態とすることで互いに折曲自在(折畳み自在)となるように構成されている。これによって、点検口から持ち上げる際には、一対の分割プレート16a同士を予めボルト−ナット16bを介して連結した状態で持ち上げることが可能となり、作業性よく部材を天井裏に運び込むことができるように構成されている。
また、前記ターンバックル17は、左右方向長尺状に形成され、左右端部に互いに逆方向の螺子溝が刻設された胴部17aと、基端が胴部17aの螺子溝に螺合する螺子部17bが形成され、先端に二股状の連結片17cが形成された左右一対のアーム部17dとを備えて構成されている。前記ターンバックル17は、本実施の形態では、左側の連結ユニット15と拡開規制本体16(左端の分割プレート16a)とのあいだ、右側の連結ユニット15と拡開規制本体16(右端の分割プレート16a)とのあいだに介装されるように構成されている。そして、ターンバックル17は、左右方向外方のアーム部17dの連結片17cに、左右の連結ユニット15の第一プレート18の左右方向内端部を挿し込み、ボルト−ナット17eを介装することにより連結ユニット15との連結がなされる一方、ターンバックル17の左右方向内方のアーム部17dの連結片17cに、左、右端の分割プレート16aの左右方向外端部をそれぞれ差し込み、ボルト−ナット17eを介装することにより拡開規制本体16との連結がなされている。
これによって、左右の取付けブラケット2、3上部前端部位の対向間は、左から連結ユニット15、ターンバックル17、複数の分割プレート16aからなる拡開規制本体16、ターンバックル17、連結ユニット15により連結した状態となるように構成されているが、この組込み状態において、これら各部材15、16、17は、左右の取付けブラケット2、3の対向間隔に対して僅かに弛みがあるようにして連結されており、このようにすることで、各部材15、16、17の連結作業が容易になるように構成されている。
そして、前記連結組込みがなされた状態において、左右のターンバックル17を左右方向の長さが縮小する方向に回転させて長さ調整することにより、各部材15、16、17が緊張した張設状態となり、このようにして左右の取付けブラケット2、3の対向間隔が拡開するのを防止する拡開規制手段14が構成されている。そして、左右の取付けブラケット2、3の上部前端部に拡開規制手段14を設けることにより、巻取りドラム5の回転軸5aが取付けブラケット2、3から抜出すことを防止する抜出し防止装置が構成されている。
尚、本実施の形態では、拡開規制本体16が左右方向に長く配設されるため左右方向中間部が自重により撓むことが想定される。そこで、吊り上げ部材13の第一アングル材13aと拡開規制本体16(分割プレート16a)とのあいだをワイヤ16c(本発明の吊持部材に相当する)により連結するように構成されており、これによって、拡開規制本体16(分割プレート16a)が吊り上げ部材13の支持を受けられるように構成されている。
因みに、防火シャッター装置によっては吊り上げ部材が設けられていない場合があるが、この場合や、吊り上げ部材による支持があっても拡開規制本体に撓みが発生するような場合では、必要において第一アングル材に相当するような支持片を躯体側に片持ち状に支持せしめて、該支持片に拡開規制本体を連結して左右方向長尺状の拡開規制本体を支持させるように構成することもできる。
叙述の如く構成された本形態において、建築用(防火)シャッター装置1は、上部躯体に一端部が支持され、他端側に突出配設される左右一対の取付けブラケット2、3に、シャッターカーテン4が巻装される巻取りドラム5の左右両端部が回転自在に支持され、右側の取付けブラケット3に設けられた開閉機6の駆動に伴う巻取りドラム5の正逆回転により、左右の取付けブラケット2、3の対向間の一端側部位に設けられたまぐさ部10からシャッターカーテン4が巻出し、巻取りされて開口部を開閉するように構成されている。このような既設の防火シャッター装置1に対し、左右の取付けブラケット2、3同士の対向間に、該対向間隔の拡開を規制する拡開規制手段14を設けるようにしたので、大地震等により強く三次元的な振動が継続したとしても、取付けブラケット2、3同士の対向間隔が広がってしまうような不測の事態を防止することができ、取付けブラケット2、3同士の対向間隔が広がってしまうことによる不測の事態、例えば巻取りドラム5が取付けブラケット2、3から抜出してしまうようなことを確実に防止できて、信頼性の高いシャッター装置とすることができる。
このように、本発明は左右の取付けブラケット2、3同士の対向間に拡開規制手段14を設けて、巻取りドラム5の抜出しを防止するものであるが、このものにおいて、拡開規制手段14は左右の取付けブラケット2、3の上部他端側(前方)部位の対向間に設けられているので、左右の取付けブラケット2、3の対向間隔の拡開規制を効率よく行なうことができる。さらに、このものにおいて、拡開規制手段14には左右方向の長さ調整可能な調整具としてターンバックル17が設けられているので、拡開規制手段14に予め弛みを設けて取付け作業が容易な状態で取付けブラケット2、3に組込み、この後、ターンバックル17により緊張状態に組込むようにすることができ、作業性よく拡開規制手段14を取付けることができる。
また、このものにおいて、拡開規制手段14は左右の取付けブラケット2、3に連結される左右一対の連結ユニット15と、連結ユニット15同士のあいだに連結される拡開規制本体16としての分割プレート16aと、少なくとも一つのターンバックル17とにより構成されているので、取付けブラケット2、3や巻取りドラム5が既に天井裏に設けられているものに対し、各部材15、16、17を天井裏に持ち上げるのが容易で、作業性よく拡開規制手段14を取付けることが可能となる。
しかも、このものでは、左右の取付けブラケット2、3は、上下端縁に左右方向外方に向けて折曲されるフランジ片2b、3bが形成され、連結ユニット15の係止片19aをフランジ片2b、3bに係止させる構成としたので、連結ユニット15を取付けブラケット2、3に連結する場合に、取付けブラケット2、3側に対して孔開け作業や、溶着作業をすることなく取付けることができて、天井裏での作業を安全、かつ、速やかに実施することができる。
また、拡開規制手段14の拡開規制本体16は、複数の分割プレート16aにより構成され、これら分割プレート16a同士を、ボルト−ナット16bを軽螺合することにより折畳み自在に連結したので、折畳んだ状態で天井裏に運び上げることができて、さらなる作業性の向上を図ることができる。
尚、本発明は前記実施の形態に限定されないことは勿論であって、図5(B)の第二の実施の形態のようにすることができる。
前記第二の実施の形態は、第一の実施の形態と同様の構成部材により構成されているので、同様の符号を付すことで各部材の説明を省略するが、このものにおいて、拡開規制手段14を構成する拡開規制本体16としての複数の分割プレート16aは、ターバックル17の回転状態に基づいて板面が前後方向に対向するように配設されているものであるが、分割プレート16aの板面の向きは第一、第二何れの実施例のようにしても同様の拡開規制の効果を得ることができる。
さらに図6(A)、(B)に示す第三、第四の実施の形態のようにすることもできる。これら第三、第四の実施の形態は、前記前第一の実施の形態と同様の構成部材を用いているため、同様の符号を付すことで詳しい説明は省略する。
前記第三、第四の実施の形態の拡開規制手段20、21は、第一の実施の形態と同様に、左右の連結ユニット15、拡開規制本体16としての複数の分割プレート16a、ターンバックル17を用いて構成されるが、調整具であるターンバックル17は一つだけ設けられる構成となっている。つまり、ターンバックル17は、第三の実施の形態では左側の連結ユニット15と左端に位置する分割プレート16aとのあいだに一つ設けられ、第四の実施の形態では分割プレート16a同士のあいだに一つ設けられている。そして、このものでも、各部材15、16、17を弛みを存した状態で取付けブラケット2、3の対向間に組込み、ターンバックル17により緊張させることにより取付けブラケット2、3同士の対向間隔の拡開を規制する拡開規制手段20、21とすることができる。
尚、拡開規制本体16としては、設置条件によっては、平鋼材を分割することなく長尺状の一本のプレートにより構成してもよい。
さらに、図6(C)に示す第五の実施の形態のようにすることもできる。前記第五の実施の形態は、拡開規制手段22以外の構成は第一の実施の形態と同様であり、同様の符号を附して説明を省略するが、拡開規制手段22は、前記第一の実施の形態と同様の左右一対の連結ユニット15とターンバックル17を用いるとともに、拡開規制本体23として金属製ワイヤが用いられており、左右の連結ユニット15のあいだに金属製ワイヤ23が緊張状に張設されるように構成されている。尚、本実施の形態の金属製ワイヤ23は、開口部の左右方向中間部に設けられる吊り上げ部材13にワイヤ23aを介して支持されており、これによって、撓み防止が図られている。そして、このようにした場合では、天井裏での作業として、孔開けや溶接の作業が不要となるばかりでなく、拡開規制本体としての金属製ワイヤ23を天井裏に持ち上げるのが容易であるが、左側の連結ユニット15、左側のターンバックル17、金属製ワイヤ23、右側のターンバックル17、右側の連結ユニット15を予め連結して一つのユニットとして天井裏に持ち上げることも可能となり、さらなる作業性の向上が図れる。
また、図7に示す第六の実施の形態のようにすることができる。第六の実施の形態において、左右の取付けブラケット24、25は、それぞれ躯体に固定される第一部材26、27を備えて構成されている。さらに、左右の取付けブラケット24、25は、開口部を基準として内外に積層されて螺着されるとともに、一端側が前記第一部材26、27にそれぞれ螺着固定されて他端側(前方)に突出し、巻取りドラム5が回転自在に支持される内外一対の第二、第三部材28、29、30、31と、これら第二、第三部材28、29、30、31の他端部側において、第二、第三部材28、29、30、31のあいだにそれぞれ挟持支持される第四部材32、33とを備えて構成されている。そして、一方(図面向かって右側)の取付けブラケット25の第四部材33は、前記第一の実施の形態の支持プレートに相当しており、ここに、開閉機6が固定されるよう他端側に大きく突出して形成されている。
このように構成された左右の取付けブラケット24、25に対し、拡開規制手段34は、対向する取付けブラケット24、25同士の上部他端側(上部前方)部位、つまり、第二、第三部材28、29、30、31の第四部材32、33挟持部における上部に位置して設けられている。そして、前記拡開規制手段34は、左右の連結ユニット15とターンバックル17と拡開規制本体として連結ユニット15のあいだに緊張状に張設される金属製ワイヤ35とにより構成されている。
前記左右一対の連結ユニット15は、固定ボルト15aと止め螺子15cとを軽螺合した状態として左右の取付けブラケット24、25に組込まれるが、左側においては、左側の連結ユニット15の第二プレート19を左側の取付けブラケット24の第二、第三部材28、29の上端縁から互いに離間する方向に向けて折曲形成される上側フランジ片28a、29aの他端側部位に載置して、第二プレート19の係止片19aを外側の第三部材29の上側フランジ片29aに係止させる状態で、かつ、第二プレート19と前後一対の固定ボルト15aのボルト螺子部15bとのあいだに前記フランジ片29aが挟まれる仮保持状態とする。続いて、前後一対の固定ボルト15aをボルト螺子部15bが第三部材29の外面に当接するまで緊締して固定するとともに、第二プレート19の上側から止め螺子15cを第三部材29の上側フランジ片29aに緊締して、止め螺子15cとボルト螺子部15bとにより上側フランジ片29aを挟持保持することで、連結ユニット15が左側の取付けブラケット24に一体的に組込まれている。
一方、右側の取付けブラケット25において、第四部材33は補強用のフランジ片33aが上下端縁から左右方向外方に向けて折曲形成されており、これらフランジ片33aは、第二、第三部材30、31の上下端縁から互いに離間する方向に向けて折曲形成されるフランジ片30a、31aよりもさらに上下方向外方に突出して形成されている。そのため、右側の連結ユニット15は、第二プレート19を第四部材33の上側フランジ片33aの一端側部位(後方部位)に載置して、第二プレート19の係止片19aを第四部材33の上側フランジ片33aよりも外方に突出する第三部材31の上側フランジ片31aに係止させる状態で、かつ、第二プレート19と前後一対の固定ボルト15aのボルト螺子部15bとのあいだに前記第三、第四部材31、33の上側フランジ片部31a、33aが挟まれる仮保持状態とする。続いて、前後一対の固定ボルト15aをボルト螺子部15bが第三部材31の外面に当接するまで緊締して固定するとともに、第二プレート19の上側から止め螺子15cを第四部材33の上側フランジ片33aに緊締して、止め螺子15cとボルト螺子部15bとにより第三、第四部材31、33の上側フランジ片31a、33aを挟持保持することで、連結ユニット15が右側の取付けブラケット25に一体的に組込まれている。
そして、この場合でも、左右の取付けブラケット24、25同士の対向間隔が拡開して巻取りドラム5が抜出すのを防止するための拡開規制手段34を設ける場合に、左右一対の連結ユニット15を左右の取付けブラケット24、25に容易に止着することができる。
さらに、図8に示す第七の実施の形態のようにすることができる。第七の実施の形態において、左右の取付けブラケット36、37は、躯体に固定される第一部材36a、37aと、一端が第一部材に溶着等の固定手段により固定され、巻取りドラム5を回転自在に支持する第二部材36b、37bと、第二部材36b、37bの上下端縁に溶着等の固定手段により一体固定され、第二部材36b、37bの左右方向両側に突出するフランジ片に相当する第三、第四部材36c、36d、37c、37dとにより構成されている。そして、一方(図面向かって右側)の取付けブラケット37は、左側の取付けブラケット36よりも前方に突出するように長く形成されており、該突出する部位の第二部材37bに開閉機6が一体的に固定されている。
このように構成された左右の取付けブラケット36、37に対して設けられる拡開規制手段38は、上側フランジ片に相当する第三部材36c、37c同士の対向間における他端側部位(前方部位)、詳しくは、左側の取付けブラケット36の第二部材36bの前方部位と、右側の取付けブラケット37の第二部材377bの前後方向中間部とのあいだに設けられている。前記拡開規制手段38は、左右一対の連結ユニット15とターンバックル17と拡開規制本体として緊張状に張設される金属製ワイヤ35とにより構成されている。そして、左右一対の連結ユニット15は、それぞれ第二プレート19を取付けブラケット36、37の第三部材36c、37cの互いに対向する部位における他端側部位に載置して、第二プレート19の係止片19aを第三部材36c、37cの左右方向外端に係止させる状態とし、かつ、第二プレート19と前後一対の固定ボルト15aのボルト螺子部15bとのあいだに第三部材36c、37cがそれぞれ挟まれる状態で仮保持状に組込み、前後一対の固定ボルト15aをボルト螺子部15bの貫通端面が左右の第二部材36b、37bの外側面に当接するまで緊締するとともに、第二プレート19の上側から軽螺合する止め螺子15cを緊締して、止め螺子15cが第三部材36c、37cを押し付けるようにすることで、止め螺子15cの下端面とボルト螺子部15bとにより、各第三部材36c、37cが挟持保持される状態なり、これによって、各連結ユニット15が左右の取付けブラケット36、37に固定されている。そして、この場合でも、左右の取付けブラケット36、37同士の対向間隔が拡開して巻取りドラム5が抜出すのを防止するための拡開規制手段38を設ける場合に、左右一対の連結ユニット15を左右の取付けブラケット36、37に容易に止着することができる。
尚、実施例五〜七に示す実施の形態のように、拡開規制本体として金属製ワイヤを用いる場合に、金属製ワイヤの特性上、大きな引っ張り力が作用したような場合に伸びが発生する惧れがある。そこで、前記各実施の形態では、撚り方向の異なる二本の金属製ワイヤ、即ち、撚り方向が互いに反対となるS撚りとZ撚りとの二種類の金属製ワイヤを一本づつ一組として連結ユニットのあいだに張設されており、これによって、ワイヤの伸びを抑制するようにしている。
さらに、図9〜図14に示す第八の実施の形態のようにすることができる。該第八の実施の形態は、後述する拡開規制手段40および吊持金具(本発明の吊持部材に相当する)41の構成が第一の実施の形態と異なるが、それ以外の構成は、前述した第一の実施の形態と同様であるため同様の符号を附して説明を省略する。
前記第八の実施の形態の拡開規制手段40は、左右の取付けブラケット2、3の上部他端側部位(上部前方部位)にそれぞれ連結される左右一対の連結ユニット42と、連結ユニット42同士のあいだに設けられ、左右の取付けブラケット2、3の対向間隔の拡開を規制する拡開規制本体43と、左右の取付けブラケット2、3の対向間の間隔を調整可能な調整具であるターンバックル44とにより構成されている。
前記左右の連結ユニット42は、同一形状に形成されたものが左右勝手違いな状態でそれぞれ左右の取付けブラケット2、3に連結されるようになっているが、該連結ユニット42を構成するベースプレート45は平板状をしており、該ベースプレート45の左右方向外端部(取付けブラケット2、3に連結された状態で左右方向外端部)からは下方に向けて突出する係止片45aが折曲形成され、また、ベースプレート45の左右方向内端部(取付けブラケット2、3に連結された状態で左右方向内端部)からは下方に向けて突出する連結片45bが折曲形成されている。そして、前記係止片45aには、前後一対の固定ボルト46が左右方向外方から螺合されており、これら固定ボルト46の係止片45aを貫通するボルト螺子部46aは、それぞれベースプレート45の下面とのあいだに左右の取付けブラケット2、3の上側フランジ片2b、3bの板厚よりも広い間隔が設けられるように設定されている。さらに、ベースプレート45には、係止片45aに螺合された前後一対の第一固定ボルト46のボルト螺子部46aの真上となる位置に、前後一対の止め螺子47がベースプレート45の上側からそれぞれ貫通状に螺合されている。また、前記連結片45bには、後述する長ボルト50が貫通する貫通孔45cが穿設されている。さらに、前記ベースプレート45には、左右方向に長い前後一対の長孔45dが開設されており、これら長孔45dには、前後一対の緊締ボルト48のボルト螺子部48aがベースプレート45の上側からそれぞれ貫通されている。
さらに、前記連結ユニット42は、係止片45aに対して左右方向調整移動自在な規制片49を備えている。該規制片49は、ベースプレート45の下面に当接する第一脚片49aと、係止片45aに左右方向の間隔を存して対向し、後述するように連結ユニット42を左右の取付けブラケット2、3に取付けた状態で該取付けブラケット2、3に当接する第二脚片49bとが互いに直交するよう折曲形成されたL字形状のものであって、第一脚片49aには、前記前後一対の緊締ボルト48のボルト螺子部48aが貫通する貫通孔49cが形成されると共に、該貫通孔49cを貫通したボルト螺子部48aが螺合される前後一対のナット48bが溶接等により一体的に固着されている。そして、ベースプレート45の下面に第一脚片49aを当接させた状態で、緊締ボルト48のボルト螺子部48aをベースプレート45の長孔45dおよび第一脚片49aの貫通孔49cを貫通させてナット48bに螺合させることにより、規制片49はベースプレート45に取付けられるが、この場合に、ボルト螺子部48aをナット48bに軽螺合させた状態では、緊締ボルト48の長孔45dに沿う方向の移動が許容されることで規制片49を係止片45aに対して左右方向に移動させることができる一方、該規制片49を任意の位置まで左右移動させた状態で緊締ボルト48を緊締することにより該位置で規制片49を固定させることができるように構成されている。
このように構成された左右の連結ユニット42は、固定ボルト46を係止片45aに螺合させて緊締固定し、また、止め螺子47をベースプレート45に軽螺合させ、さらに緊締ボルト48をナット48bに軽螺合させた状態として、取付けブラケット2、3の上側フランジ片2b、3bの前側部位に対し、ベースプレート45の下面と固定ボルト46のボルト螺子部46aとの上下間に上側フランジ片2b、3bが挟まれ、且つ、上側フランジ片2b、3bの左右方向外端面に係止片45aが当接して係止する状態で係止片45aと規制片49との左右間に上側フランジ片2b、3bが挟まれるように予め仮保持状に組込まれる。そして、該仮保持状態において、ベースプレート45の上側から軽螺合された前後一対の止め螺子47を緊締して、該止め螺子47の下端面が上側フランジ片2b、3bを押し付けるようにして各固定ボルト46のボルト螺子部46aを上側フランジ片2b、3bに対して相対上動せしめ、止め螺子47の下端面とボルト螺子部46aとにより上側フランジ片2b、3bを上下両側から挟持する状態にする。さらに、規制片49を左右方向外方側にスライド移動させて該規制片49の第二脚片49bを取付けブラケット2、3の左右方向内側面に当接させて押付け、この状態で前後一対の緊締ボルト48を緊締して規制片49を固定することで、係止片45aと規制片49とにより上側フランジ片2b、3bを左右両側から挟持する状態にすることにより、各連結ユニット42は左右の取付けブラケット2、3に上下方向および左右方向の移動が規制された状態で一体的に固定されるように構成されている。
そして、このような固定構成(連結構成)とすることにより、連結ユニット42は、左右の取付けブラケット2、3に対し、取付けブラケット2、3側に孔開け加工や溶接作業をすることなく取付けることができて、天井裏での作業が安全、且つ、速やかに実施できることになるが、この場合に、連結ユニット42は、係止片45aと規制片49とにより上側フランジ片2b、3bを左右両側から挟持する状態で取付けブラケット2、3に取付け固定されるため、連結ユニット42を取付けブラケット2、3に対してズレのない正規の姿勢で取り付けることができると共に、振動等により外れたり弛んだりすることのない強固な状態で取付けブラケット2、3に固定されることになる。また、規制片49は係止片45aに対して左右方向調整移動自在に構成されているため、該規制片49と係止片45aとにより挟持される上側フランジ片2b、3bの左右方向の長さがサイズ違いのものにも、規制片49を移動させて係止片45aとの対向間隔を調整することで対応することができる。
尚、前記第一の実施の形態では、第八の実施の形態の止め螺子47と同様の止め螺子15cが設けられているが、第一の実施の形態では止め螺子15cが一つであるのに対し、第八の実施の形態では、前後一対の固定ボルト46に対応して前後一対の止め螺子47が設けられており、これにより止め螺子47による固定をより確実に行なえるようになっている。
一方、第八の実施の形態の拡開規制本体43は、複数(本実施の形態では五本)の長ボルト50を連結することにより構成されている。該長ボルト50は、後述するターンバックル44に連結される長ボルト50を除き、軸方向一端部に長ナット50aが溶接等により固設されている。そして、これら長ボルト50同士の連結は、一方の長ボルト50の軸方向一端部に固設された長ナット50aに他方の長ボルト50の軸方向他端部を螺合させることで連結されるようになっていると共に、他方の長ボルト50の軸方向他端部に予め螺合させた固定用ナット50bを長ナット50aに当接させて緊締することによりダブルナット締結にして、長ボルト50同士の連結が弛んでしまうことを防止するように構成されている。また、拡開規制本体43の左右方向外端(左端および右端)に配される長ボルト50は前記連結ユニット42に連結されるが、該長ボルト50と連結ユニット42との連結は、連結ユニット42の連結片45bに穿設の貫通孔45cに長ボルト50の端部を貫通せしめ、連結片45bの左右両側からダブルナット50cを螺合させて緊締することにより、左右方向外端の長ボルト50と連結ユニット42とが連結固定されるようになっている。
尚、前記長ボルト50の長さは、天井部材11に開設される点検口から天井裏に挿入可能な長さ(例えば、1m〜2m)に設定されていて、長ボルト50を容易に天井裏に運び込むことができるようになっている。また、左右の連結ユニット42は、該連結ユニット42のみで点検口から天井裏に運び込んでも良いが、予め左右方向外端の長ボルト50や後述するターンバックル44が連結された状態で点検口から天井裏に運び込むこともでき、このようにすることで天井裏での作業数を少なくすることができる。
ここで、前記長ナット50aの軸方向中間部には、該長ナット50aに螺合される長ボルト50の軸端部の位置を確認するための締結確認用孔50dが形成されていると共に、長ナット50aは、一方の長ボルト50の軸方向一端部が上記締結確認用孔50dの略中央位置に位置するまで螺合された状態で一方の長ボルト50に固設されている。そして、長ボルト50同士を連結する場合に、他方の長ボルト50を、その軸方向他端部が一方の長ボルト50の軸方向一端部に当接するまで長ナット50aに螺合させると、これら長ボルト50の軸端部同士の当接を締結確認用孔50dから目視できるようになっており、而して、該締結確認用孔50dから長ボルト50の軸端部同士の当接を確認することによって、作業者による施工のばらつきのない状態で確実に長ボルト50同士の連結を行うことができるようになっている。そして、このように長ボルト50の軸端部同士が当接する状態で連結することによって、横ゆれしてもずれることのない振動に強い連結とすることができる。
しかも、前記長ボルト50同士の連結作業は、一方の長ボルト50に予め固設されている長ナット50aに他方の長ボルト50を螺合させるだけであるから、連結部品点数の少ない軽作業であって、天井裏の狭い空間であっても効率良く連結作業を行なうことができる。また、長ボルト50は、第一の実施の形態の拡開規制本体16を構成する平鋼材からなるプレートに比べて軽く、天井裏への運び込みや連結作業を容易に行うことができる。
また、第八の実施の形態のターンバックル44は、左右方向長尺状に形成され、その左右端部には、互いに逆螺子となる左右の螺子孔44aが形成されている。該ターンバックル44は、本実施の形態では、左側の連結ユニット42に連結される左端の長ボルト50と、左から二番目の長ボルト50とのあいだに介装されるように構成されている。そして、ターンバックル44は、左側螺子孔44aに左端の長ボルト50の右側端部を螺合することにより左端の長ボルト50に連結される一方、右側螺子孔44aに左から二番目の長ボルト50の左側端部を螺合することにより左から二番目の長ボルト50に連結されるようになっている。さらに、左端の長ボルト50および左から二番目の長ボルト50にはそれぞれターンバックル固定用ナット44bが予め螺合されており、該ターンバックル固定用ナット44bが緊締されていない状態では、ターンバックル44を軸回り方向に回転させることで左端の長ボルト50と左から二番目の長ボルト50との左右間隔を調整できるようになっているが、ターンバックル固定用ナット44bをターンバックル44の左右端面に当接させて緊締することにより、ターンバックル44は回転が阻止された固定状態になるように構成されている。
而して、左右の取付けブラケット2、3の上部前端部位の対向間は、右から連結ユニット42、複数の長ボルト50、ターンバックル44、長ボルト50、連結ユニット42により連結した状態となるように構成されているが、これら各部材42、50、44が左右の取付けブラケット2、3の対向間に組込まれた初期の状態では、ターンバック固定用ナット44bは緊締されていないと共に、各部材42、50、44は左右の取付けブラケット2、3の対向間隔に対して僅かに弛みがあるようにして連結されており、このようにすることで、各部材42、50、44の連結作業が容易になるように構成されている。
そして、前記連結組込みがなされた状態において、ターンバックル44を左右の取付けブラケット2、3の対向間隔が縮小する方向に回転させることにより、各部材42、50、44が緊張した張設状態となり、この状態でターンバック固定用ナット44bを緊締してターンバックル44を固定状態にする。これにより、左右の取付けブラケット2、3の上部前端部の対向間に、該対向間隔が拡開するのを防止する拡開規制手段40が設けられ、そして、該左右の取付けブラケット2、3の上部前端部の対向間に拡開規制手段40を設けることにより、巻取りドラム5の回転軸5aが取付けブラケット2、3から抜出すことを防止する抜出し防止装置が構成されている。
さらに、第八の実施の形態では、前記複数の長ボルト50により構成される拡開規制本体43の左右方向中間部を支持して水平状態を保持するための吊持部材として、吊持金具41が設けられている。該吊持金具41は、上面部41aと、該上面部41aの左右両端部からそれぞれ下方に垂下される左右の脚片41bとを有した冂形状のものであって、左右の脚片41bには、前記長ボルト50が挿通される挿通孔41cが形成されている。そして、該吊持金具41は、上面部41aが吊り上げ部材51の第一アングル材51aの上面に載置され、左右の脚片41bの下半部が第一アングル材51aから垂下する状態で吊り上げ部材51に設置されるように構成されていると共に、前述した拡開規制手段40の連結組込み時に、長ボルト50を吊持金具41の挿通孔41cに挿通させることによって、長ボルト50が吊り上げ部材51の支持を受けられるようになっており、これにより、複数の長ボルト50を連結して構成される拡開規制本体43の左右方向中間部が自重により撓んでしまうことを防止できるようになっている。
ここで、前記第八の実施の形態の吊り上げ部材51は、第一の実施の形態の吊り上げ部材13と同様に、まぐさ部10を構成する横部材10eの左右方向中間部を支持するべく開口部上方の躯体に固定されるものであるが、第八の実施の形態の吊り上げ部材51は、第一の実施の形態の第一、第二、第三アングル材13a、13b、13cおよび補強片13dと同様の第一、第二、第三アングル材51a、51b、51cおよび補強片51dを備え、さらに、躯体側に固定され、下端部に第一アングル材51aの後端部が連結される躯体側アングル材51eと、該躯体側アングル材51eの上端部と第一アングル材51aの前端部との間に支架される補強アングル材51fとを備えて構成されている。
そして、前記吊持金具41は、前述したように吊り上げ部材51の第一アングル材51aの上面に設置されると共に、該吊持部材41によって拡開規制本体43が自重により撓んでしまうことが防止されて拡開規制本体43を水平状態に保持できることになるが、この第八の実施の形態の吊持金具41は、同様の目的で設けられた第一の実施の形態のワイヤ16cに比べて意匠性に優れると共に、吊持金具41に長ボルト50を挿通させる場合に取扱い易く作業性に優れる。
この様に構成された第八の実施の形態は、左右の取付けブラケット2、3同士の対向間に、該対向間隔の拡開を規制する拡開規制手段40が設けられており、而して、第一の実施の形態と同様の作用効果を奏することになって、大地震等により強く三次元的な振動が継続したとしても、取付けブラケット2、3同士の対向間隔が広がってしまうような不測の事態を防止することができ、取付けブラケット2、3同士の対向間隔が広がってしまうことによる不測の事態、例えば巻取りドラム5が取付けブラケット2、3から抜出してしまうようなことを確実に防止できて、信頼性の高いシャッター装置とすることができる。しかも、前記拡開規制手段40は左右の取付けブラケット2、3の上部他端側(前方)部位の対向間に設けられているので、左右の取付けブラケット2、3の対向間隔の拡開規制を効率よく行なうことができる。そのうえ、拡開規制手段40には左右方向の長さ調整可能な調整具としてターンバックル44が設けられているので、拡開規制手段40に予め弛みを設けて取付け作業が容易な状態で取付けブラケット2、3に組込み、この後、ターンバックル44により緊張状態に組込むようにすることができ、作業性よく拡開規制手段40を取付けることができる。さらに、拡開規制手段40は左右の取付けブラケット2、3に連結される左右一対の連結ユニット42と、連結ユニット42同士のあいだに連結される拡開規制本体43と、少なくとも一つのターンバックル44とにより構成されているので、取付けブラケット2、3や巻取りドラム5が既に天井裏に設けられているものに対し、各部材42、43、44を天井裏に持ち上げるのが容易で、作業性よく拡開規制手段44を取付けることが可能となる。また、左右の取付けブラケット2、3は、上下端縁に左右方向外方に向けて折曲されるフランジ片2b、3bが形成され、連結ユニット42の係止片45aをフランジ片2b、3bに係止させる構成としたので、連結ユニット42を取付けブラケット2、3に連結する場合に、取付けブラケット2、3側に対して孔開け作業や、溶着作業をすることなく取付けることができて、天井裏での作業を安全、かつ、速やかに実施することができる。
さらに、第八の実施の形態のものにおいて、拡開規制手段40の連結ユニット42は、係止片45aに対して左右方向調整移動自在な規制片49を備え、該規制片49と係止片45aとによりフランジ片2b、3bを左右方向両側から挟持することで、左右方向の移動が規制された状態で取付けブラケット2、3に連結されるように構成されている。これにより、連結ユニット42を取付けブラケット2、3に対してズレのない正規の姿勢で取り付けることができると共に、該連結ユニット42は振動等により外れたり弛んだりすることのない強固な状態で取付けブラケット2、3に固定されることになる。また、規制片49は係止片45aに対して左右方向調整移動自在に構成されているため、該規制片49と係止片45aとにより挟持される上側フランジ片2b、3bの左右方向の長さがサイズ違いのものにも、規制片49を移動させて係止片45aとの対向間隔を調整することで対応できる。
また、第八の実施の形態の拡開規制手段40の拡開規制本体43は、複数の長ボルト50により構成されていると共に、これら長ボルト50同士は、一方の長ボルト50の軸方向一端部に固設された長ナット50aに他方の長ボルト50の軸方向他端部を螺合させることにより連結される構成であるので、取付けブラケット2、3が既に天井裏に設けられているものに対し、長ボルト50同士を連結していない状態で天井裏に運び込むことで、該天井裏への運び込みを容易に行なえると共に、長ボルト50同士の連結は、一方の長ボルト50に固設の長ナット50aに他方の長ナット50を螺合させるだけの連結部品点数の少ない軽作業であるため、天井裏の狭い空間であっても効率良く連結作業を行なうことができる。
しかも、前記長ナット50aは、該長ナット50aの軸方向中間部に、螺合された長ボルト50の端部の位置を確認するための締結確認用孔50dが形成されている。而して、該締結確認用孔50dから螺合された長ボルト50の軸端部の位置を目視して確認することができ、これにより、作業者による施工のばらつきのない状態で確実に長ボルト50同士の連結を行うことができる。
さらに、第八の実施の形態の防火シャッター装置1は、左右の取付けブラケット2、3間に支架されるまぐさ部10の構成部材としての横部材10eと、該横部材10eの左右方向中間部を支持するべく開口部上方の躯体に固定される吊り上げ部材51とを備えているが、該吊り上げ部材51に吊持金具41部材を介して拡開規制手段40の拡開規制本体43の左右方向中間部を支持せしめる構成としたので、拡開規制手段40を取付けブラケット2、3に取付ける作業中に、拡開規制本体43が片持ち状になってダレてしまうことを回避できると共に、拡開規制手段40が取り付けられた状態において、拡開規制本体43の左右方向中間部が自重により撓んでしまうことを防止できる。
尚、前記第八の実施の形態の拡開規制手段40には、左右の取付けブラケット2、3の対向間隔を調整する調整具としてターンバックル44が一つ設けられているが、該ターンバックル44の数や、拡開規制手段40におけるターンバックル44の配設位置は、拡開規制手段40の長さや重量等に応じて適宜変更することができる。また、第八の実施の形態の拡開規制手段40を、第一の実施の形態の左右の取付けブラケット2、3とは異なる構成の取付けブラケットにも取付けできることは勿論であって、例えば、前述した第六または第七の実施の形態のように構成された左右の取付けブラケット24、25または36、37にも取付けることができ、さらに、以下に説明する第九の実施の形態の如く構成された左右の取付けブラケット52、53にも取付けることができる。
前記第九の実施の形態の左右の取付けブラケット52、53は、それぞれ躯体側に固定される第一部材54、55と、左右方向内外に積層されると共に、一端側(後端部)が第一部材54、55に固定されて他端側(前方)に突出し、巻取ドラム5が回転自在に支持される内外一対の第二、第三部材56、57、58、59と、これら第二、第三部材56、57、58、59のあいだにそれぞれ挟持固定される第四部材60、61とを備えて構成されている。そして、前記第二部材56、58の上下端縁には、左右方向内方に向けて突出するフランジ片56a、58aが折曲形成されており、また、第三部材57、59の上下端縁には、左右方向外方に向けて突出するフランジ片57a、59aが折曲形成されている。また、一方(本実施の形態では右側)の取付けブラケット53の第四部材61は、第二、第三部材58、59よりも他端側(前方)に大きく突出しおり、ここに、開閉機6が取付けられている。
一方、第九の実施の形態の拡開規制手段40は、後述する規制片62を除いて前記第八の実施の形態の拡開規制手段40と同様の構成のものであって、左右の取付けブラケット52、53にそれぞれ連結される左右一対の連結ユニット42と、これら連結ユニット42同士のあいだに設けられ、複数の長ボルト50からなる拡開規制本体43と、左右の取付けブラケット52、53の対向間の間隔を調整可能な調整具であるターンバックル44とにより構成されている。そして、該拡開規制手段40は、前記左右の取付けブラケット52、53に対し、第二、第三部材56、57、58、59の上部他端側(上部前方)部位における対向間に設けられている。尚、第九の実施の形態の拡開規制手段40は、前述したように規制片62以外の構成は第八の実施の形態の拡開規制手段40と同様であるため、該同様の構成については同様の符号を附すと共に詳細な説明は省略する。
前記第九の実施の形態の規制片62は、前記第八の実施の形態と同様に、係止片45aに対して左右方向調整移動自在な状態で連結ユニット42に設けられるが、該規制片62は、ベースプレート45の下面に当接する第一脚片62aと、該第一脚片62aから下方に向けて折曲形成され、係止片45aに左右方向の間隔を存して対向すると共に、連結ユニット42を左右の取付けブラケット52、53に取付けた状態で第二部材56、58の上側フランジ片56a、58aに左右方向内方側から当接する第二脚片62bと、該第二脚片62bから左右方向外方に向けて折曲形成された第三脚片62cとを備えて形成されている。前記第一脚片62aは、前後一対の緊締ボルト48のボルト螺子部48aが貫通する貫通孔62dが形成されると共に、前後一対のナット48bが一体的に固着されている。そして、前記第一の実施の形態の規制片49と同様に、ボルト螺子部48aをナット48bに軽螺合させた状態では、規制片62を係止片45aに対して左右方向に移動させることができる一方、該規制片62を任意の位置まで左右移動させた状態で緊締ボルト48を緊締することにより該位置で規制片62を固定させることができるように構成されている。
そして、該第九の実施の形態において、左右の連結ユニット42は、固定ボルト46を係止片45aに螺合させて緊締固定し、また、止め螺子47をベースプレート45に軽螺合させ、さらに緊締ボルト48をナット48bに軽螺合させた状態として左右の取付けブラケット52、53に組込まれるが、この場合に、取付けブラケット52、53の前側部位に対し、ベースプレート45の下面と固定ボルト46のボルト螺子部46aとの上下間に第三部材57、59の上側フランジ片57a、59aが挟まれ、且つ、ベースプレート45の下面と規制片62の第三脚片62cとの上下間に第二部材56、58の上側フランジ片56a、58aが挟まれ、さらに、第三部材57、59の上側フランジ片57a、59aの左右方向外端面に係止片45aが当接して係止する状態で係止片45aと規制片62との左右間に第三部材57、59の上側フランジ片57a、59aおよび第二部材56、58の上側フランジ片56a、58aが挟まれるように予め仮保持状に組込まれる。そして、該仮保持状態において、ベースプレート45の上側から軽螺合された前後一対の止め螺子47を緊締して、該止め螺子47の下端面が第三部材57、59の上側フランジ片57a、59aを押し付けるようにして各固定ボルト46のボルト螺子部46aを上側フランジ片57a、59aに対して相対上動せしめ、止め螺子47の下端面とボルト螺子部46aとにより上側フランジ片57a、59aを上下両側から挟持する状態にする。さらに、規制片62を左右方向外方側にスライド移動させて該規制片62の第二脚片62bを第二部材56、58の上側フランジ片56a、58aの左右方向内側面に当接させて押付け、この状態で前後一対の緊締ボルト48を緊締して規制片62を固定することで、係止片45aと規制片62とにより第二、第三部材56、57、58、59の上側フランジ片56a、57a、58a、59aを左右両側から挟持する状態にすることにより、各連結ユニット42は左右の取付けブラケット52、53に上下方向および左右方向の移動が規制された状態で一体的に固定されるように構成されている。尚、本実施の実施の形態では、連結ユニット42が連結される左右の取付けブラケット52、53の前側部位において、第二部材56、58の上側フランジ片56a、58aと第三部材57、59の上側フランジ片57a、59aとはあいだに第四部材60、61を挟持する状態で一体化されており、これら第二、第三部材56、57、58、59の上側フランジ片56a、57a、58a、59aが本発明のフランジ片に相当する。
そして、この第九の実施の形態のものにおいても、第八の実施の形態と同様に、連結ユニット42は、上下方向および左右方向の移動が規制された状態で取付けブラケット52、53に連結されることになり、連結ユニット42を取付けブラケット52、53に対して正規の姿勢で強固に固定することができると共に、上側フランジ片56a、57a、58a、59aのサイズ違いのものにも対応できることになる。
本発明は、特にシャッターカーテンを巻装する巻取りドラム等の上方部材が天井裏に設けられるような既設の建築用シャッター装置に上方部材の落下防止装置を設ける場合に利用することができる。
1 防火シャッター装置
2、3 左右の取付けブラケット
2a、3a 本体部
2b、3b フランジ片
4 シャッターカーテン
5 巻取りドラム
10 まぐさ部
13 吊り上げ部材
14 拡開規制手段
15 連結ユニット
16 拡開規制本体
16a 分割プレート
17 ターンバックル
19 第二プレート
19a 係止片
23 金属製ワイヤ
40 拡開規制手段
41 吊持金具
42 連結ユニット
43 拡開規制本体
44 ターンバックル
45a 係止片
49 規制片
50 長ボルト
50a 長ナット
50d 締結確認用孔
51 吊り上げ部材

Claims (10)

  1. 開口部上方の躯体に前後方向一端部が支持され、他端側に突出配設されていて、該他端側の左右対向間に連結物がない左右一対の既設の取付けブラケットに、シャッターカーテンが巻装される既設の巻取りドラムの左右両端部を回転自在に支持してなる既設の建築用シャッター装置において、左右既設の取付けブラケット同士の対向間に、該対向間隔の拡開を規制する拡開規制手段を設けて、既設の巻取りドラムの既設の取付けブラケットからの抜出しを防止するようにしたことを特徴とする既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置。
  2. 拡開規制手段は、左右の取付けブラケットの上部他端側部位における対向間に設けられるものとし、前記対向間の間隔を調整可能な調整具を備えて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置。
  3. 拡開規制手段は、左右の取付けブラケットに連結される左右一対の連結ユニットと、連結ユニット同士のあいだに設けられ、左右の取付けブラケットの対向間隔の拡開を規制をする拡開規制本体とを備えて構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置。
  4. 取付けブラケットは、上下端縁に左右方向外方に向けて突出するフランジ片が形成されるものとし、拡開規制手段の連結ユニットは、フランジ片に係止する係止片を備えて構成されていることを特徴とする請求項3に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置。
  5. 拡開規制手段の連結ユニットは、係止片に対して左右方向調整移動自在な規制片を備え、該規制片と係止片とによりフランジ片を左右方向両側から挟持することで、左右方向の移動が規制された状態で取付けブラケットに連結されることを特徴とする請求項4に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置。
  6. 拡開規制手段の拡開規制本体は、複数の長ボルトにより構成されるものとし、これら長ボルト同士は、一方の長ボルトの軸方向一端部に固設された長ナットに他方の長ボルトの軸方向他端部を螺合させることにより連結されることを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置。
  7. 長ナットは、該長ナットの軸方向中間部に、螺合された長ボルトの端部の位置を確認するための締結確認用孔が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置。
  8. 拡開規制手段の拡開規制本体は、平鋼材で構成される複数の分割プレートにより構成されるものとし、これら分割プレート同士は軽螺合された螺子により折畳み自在に連結されていることを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置。
  9. 拡開規制手段の拡開規制本体は、金属製ワイヤで構成されていることを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置。
  10. 建築用シャッター装置は、左右の取付けブラケット間に支架されるまぐさ部構成部材と、該まぐさ部構成部材の左右方向中間部を支持するべく開口部上方の躯体に固定される吊り上げ部材とを備えると共に、拡開規制手段の拡開規制本体の左右方向中間部を、前記吊り上げ部材に吊持部材を介して支持せしめたことを特徴とする請求項3乃至9の何れか一項に記載の既設の建築用シャッター装置における巻取りドラムの抜出し防止装置。
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